JP5013518B2 - 押出形材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出形材の製造方法に関するものである。
押出し工程のときに得られる形材の変形や曲がりを抑止する方法として、例えば特開平5−7923(特許文献1)には、一対の半中空形材の間にイミテーション部をつなげて一体化したものが示されている。
特開平5−7923
フラットバーや格子などに用いる比較的小型の押出形材は、長尺で且つ形材断面が小さいことから剛性が低いため変形や撓みが大きく、そのような複数の押出形材を吊って電解槽に移動するときや、皮膜処理以後の工程に押出形材を搬送するときなど、問題点があった。一方で、皮膜処理のときに押出形材を電解槽に浸すとき、あるいは各押出形材が不規則に撓んで各々が接触して皮膜不良を起こすことがあった。このため、例えば押出形材の長手方向両端部を手作業で一本ずつ間隔をおいて専用のハンガーに固定するなど、押出形材の撓みと接触を防ぐ対策が施されていたが、そのような作業は手作業を含むものであることから非常に手間がかかって生産性を落とすものであった。しかしながら、特許文献1に示される方法にて皮膜生成のなされた押出形材を得ようとしたときには、両押出形材をつなぐ連結部がその押出形材の長手方向に連続して設けてあることから、一体化された両押出形材を電解槽に浸して皮膜生成した後に両押出形材を分離したときには、連結部を除去した箇所が皮膜生成されておらず、従って、形材表面全体にわたって皮膜生成された押出形材を得ることができない。
本発明は以上に述べたような実情に鑑み、複数の押出形材を簡単且つ効率的に吊ること及び搬送ができ、押出形材の広範囲に且つ皮膜処理後に良好な皮膜を生成することができる押出形材の製造方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、左右方向に間隔をおいて配置した複数の形材部を仕切るように各々の間に配置した連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部を押出形材の長手方向に断続的に除去し、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、左右方向に間隔をおいて配置した複数の形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各形材部の長手方向両端部を左右方向に断続的に切除して各形材部の長手方向両端部の左右方向中間部を残し、各形材部の長手方向中間部を長手方向軸回りに回転して各形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、左右方向に間隔をおいて略W字状に連続して配置した複数の形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に押出形材を上下方向から押圧して水平にし、各形材部の長手方向中間部を交互に上下方向に突出させて各形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、左右方向に間隔をおいて配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部に上下方向の切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、左右方向に間隔をおいて千鳥状に配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部の連結部の上位置または下位置に左右方向に切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を交互に上下方向に曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、左右方向に間隔をおいて配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部の連結部を挟んだ上下位置に左右方向に切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を交互に上下方向に曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、複数の形材部を左右方向に連結部でつなげて単体の押出形材として押出し、そこで得られた押出形材の各々の連結部は、形材部の長手方向に断続的に切除してあることから、各形材部を分離しやすい状態で且つ一体的につなげて吊ることができるので、複数の押出形材を一度に吊ることができて作業性が向上する。押出形材を搬送のときに、複数の押出形材を連結部でつないで一体化してあることで容易に運ぶことができる。形材部間を連結部で断続的につないであることから連結部を除去した箇所が皮膜されるので、広範囲に皮膜処理が施された押出形材を得ることができる。
請求項2記載の発明によれば、各形材部の長手方向中間部を長手方向両端部から長手方向軸回しすることで、隣り合う形材部間の間隔を拡げることができ。これにより、各形材部の広範囲にわたって皮膜処理できると共に、各形材部の間隔が拡がり電解中の皮膜不良を防いで皮膜生成が良好な押出形材を一回の工程で複数得ることができる。各形材部の長手方向両端部間を連結部でつないで一体化してあることから、各工程に押出形材を搬送するときなどに、各押出形材が不規則に撓んで接触するなどの支障をきたすことがないので、比較的撓みやすいこの種の押出形材であっても一度で複数のものを容易に運ぶことができる。
請求項3記載の発明によれば、形材部の長手方向両端部間のみを連結部でつなぎ、分離した長手方向中間部を交互に上下方向に突出させれば、各形材部の間隔を拡げることができる。これにより、各形材部の広範囲にわたって皮膜処理できると共に、各形材部の間隔が拡がって電解中の皮膜不良を防いで皮膜生成が良好な押出形材を一回の工程で複数得ることができる。各形材部の長手方向両端部間を連結部でつないで一体化していることから、各工程に移行するときの押出形材を搬送するときなどに、複数の押出形材が不規則に撓んで作業の支障をきたすことがないので、比較的撓みやすいこの種の押出形材であっても一度で複数のものを容易に運ぶことができる。
請求項4記載の発明によれば、押出形材が中空押出形材であっても、連結部で左右方向につなげてある各中空形材部において、長手方向中間部同士の連結部を除去してできた除去部と重合する位置まで上下方向の切除部を各中空形材部の長手方向両端部に設けることで、各中空形材部の切除部と除去部が重合する箇所を曲げて間隔を拡げることができる。このように形成しても、電解中の各中空形材部の間隔が十分に確保されて皮膜不良を防ぐことができるので、皮膜生成が良好な中空押出形材を複数得ることができる。各中空形材部の長手方向両端部間を連結部でつないで一体化してあることから、各工程に移行するときの中空押出形材を搬送するときなどに、複数の押出形材が不規則に撓んで作業の支障をきたすことがないので、比較的撓みやすいこの種の押出形材であっても一度で複数のものを容易に運ぶことができる。
請求項5記載の発明のように、左右方向に千鳥状に配置した複数の中空形材部を連結部でつなぐ中空押出形材の長手方向両端部の連結部の上位置または下位置に切除部を設けるもの、あるいは、請求項6記載の発明のように、左右方向に配置した複数の中空形材部を連結部でつなぐ中空押出形材の長手方向両端部の連結部を挟んだ上下位置に切除部を各々設けることによっても、各中空形材部の切除部と除去部が重合する箇所を曲げて間隔を拡げることができる。このように形成しても、電解中の各中空形材部同士の間隔が十分確保されて皮膜不良を防ぐことができるので、皮膜生成が良好な中空押出形材を複数得ることができる。各中空形材部の長手方向両端部同士を連結部でつないで一体化してあることから、前述した請求項4記載の発明と同様に、比較的撓みやすいこの種の中空押出形材を複数本同時に且つ容易に運ぶことができる。
以下に、押出形材の製造方法の具体的な実施形態について各図面に基づいて説明する。
図1(a)〜(d)は、押出形材(フラットバー)の製造方法の第1実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた集合押出形材の連結部を断続的に切断する工程を斜視図で示すものであり、(c)は、(b)で得られた押出形材の平面図であり、(d)は、(c)の工程後に得られる押出形材の平面図を示すものである。
図2(a)〜(g)は、押出形材の製造方法の第2実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた押出形材の長手方向両端部の両側面に切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)で得られた押出形材の平面図を示すものであり、(d)は、(c)の押出形材の連結部の長手方向中間部を分離する工程を示す斜視図であり、(e)は、(d)で得られた押出形材の平面図を示すものであり、(f)は、(e)の押出形材の各長手方向中間部を長手方向軸回りに回転する工程を示す要部を拡大した斜視図を示すものであり、(g)は、各形材部を長手方向両端部から分離する工程を示す斜視図である。
図3(a)〜(e)は、押出形材の製造方法の第3実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)で得られた押出形材の平面図であり、(d)は、(c)の押出形材を押圧して水平にした工程を示す斜視図であり、(e)は、(d)の押出形材の長手方向中間部を交互に上下に突出する工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の押出形材の長手方向両端部の連結部を分離する工程を示す斜視図である。
図4(a)〜(g)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第4実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた押出形材を示す平面図であり、(d)は、(c)の押出形材の長手方向両端部に上下方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材において各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(g)は、(f)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。
図5(a)〜(f)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第5実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の中空押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた中空押出形材の平面図であり、(d)は、(c)の中空押出形材の長手方向両端部に左右方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(e)は、各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。
図6(a)〜(f)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第6実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の中空押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた押出形材の平面図であり、(d)の押出形材の長手方向両端部に左右方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(e)は、各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。
第1実施形態の押出形材の製造方法は、図1(a)〜(d)に示すように、
まず第一の工程として、図1(a)のように、断面略矩形状をなす形材部1aを略V字
状又は略W字状に連続して複数配置し、各形材部1aの隣接するコーナー部1c同士を連
結部2でつないだ状態のものを押出成形する。
尚、前述した第一の工程における押出成形で得られた押出形材は以後「集合押出形材」
1と記す。
第二の工程として、図1(b)のように、第一の工程で得られた集合押出形材1の各形材部1aをつなぐ連結部2を集合押出形材1の長手方向に沿って鋸刃7などで断続的に除去していき、図1(c)のような、連結部2が集合押出形材1の長手方向に沿って除去部4と断続的に交互に設けられた集合押出形材1が得られる。
第三の工程として、第二工程で加工した集合押出形材1を吊って電解槽に浸して皮膜処理を施した後、皮膜処理済みの集合押出形材1の残った連結部2を切断およびバリ取りなどを行って除去することで、図1(d)のように複数の押出形材(フラットバー)1bが得られる。
第2実施形態の押出形材の製造方法は、図2(a)〜(g)に示すように、
まず第一の工程として、図2(a)のように、前述した第1実施形態と同様に断面略矩形状をなす形材部1aを略W字状に連続して複数配置し、各形材部1aの隣接するコーナー部1c同士を連結部2でつないだものを押出成形する。
第二の工程として、図2(b)のように、第一の工程で得られた集合押出形材1の長手方向両端部(図2(b)中は、一方の長手方向端部のみを示す)1dの上面側および下面側を連結部2が含まれるように鋸刃7で各々切除し、図2(c)のように、各形材部1aの長手方向両端部1dの両側部に各々切除部4aを設けると共に、左右方向中間部を残して各形材部1aの長手方向中間部1eと長手方向両端部1dをつなぐ軸部5を形成する。
第三の工程として、図2(d)のように、第二の工程で加工された集合押出形材1の長手方向中間部1e同士をつなぐ連結部2を両切除部4a間において鋸刃7で除去して長手方向中間部1e間に除去部4を設け、図2(e)のように、長手方向両端部1d同士をつなぐ連結部2でのみつながった集合押出形材1を形成する。
第四の工程として、図2(f)のように、第三工程で加工された集合押出形材1の各形材部1aの長手方向中間部1eを長手方向軸回しして各々垂直な状態となるようにし、各形材部1aの間隔を拡げる。
第五の工程として、第四工程で加工した集合押出形材1を吊って電解槽に浸して皮膜処理を施した後、皮膜処理済みの集合押出形材1の残った連結部2を除去することで、図2(g)のように複数の押出形材(フラットバー)1bが得られる。
第3実施形態の押出形材の製造方法は、図3(a)〜(f)に示すように、
まず第一の工程として、図3(a)のように、第1および第2実施形態と同様の断面略矩形状をなす形材部1aを略W字状に連続して複数配置し、各形材部1aの隣接するコーナー部1c同士を連結部2でつないだものを押出成形する。
第二の工程として、図3(b)のように、第一の工程で得られた集合押出形材1の各形材部1a同士をつなぐ連結部2を長手方向両端部1dを残して鋸刃7で除去し、図3(c)のように、各形材部1aが長手方向両端部1d同士をつなぐ連結部2のみでつながる集合押出形材1を形成する。
第三の工程として、図3(d)のように、第二の工程で加工した集合押出形材1を上方から押圧して水平な集合押出形材1とする。
第四の工程として、図3(e)のように、第三の工程で加工した集合押出形材1の各形材部1aの長手方向中間部1eにおける長手方向両端部1dと各々つながる箇所8を上下いずれか同一の方向に曲げ、左右方向に隣り合う各形材部1aは、交互に上下方向に曲げ加工し、各形材部1aの長手方向中間部1eを上下方向に交互に突出させる。
第五の工程として、第四の工程で曲げ加工した集合押出形材1を吊って電解槽に浸して皮膜処理を施した後、皮膜処理済みの集合押出形材1から残った連結部2を切断およびバリ取り等して除去することで、図3(f)のように複数の押出形材(フラットバー)1bが得られる。
第4実施形態の押出形材の製造方法は、図4(a)〜(g)に示すように、
まず第一の工程として、図4(a)のように、断面略ロ字状をなす中空形材部9aを左右に複数配置し、各中空形材部9aの隣接するコーナー部9c同士を連結部10でつないだ状態のものを押出成形する。
尚、前述した第一の工程における押出成形により得られた押出形材は、以後「集合押出形材」1と記す。
第二の工程として、図4(b)のように、第一の工程で得られた集合中空押出形材9の各中空形材部9aをつなぐ連結部10を長手方向両端部9bをつなぐ連結部10を残して除去し、図4(c)のような、各中空形材部9aが長手方向両端部9b同士をつなぐ連結部10のみでつながれた集合中空押出形材9に加工する。
第三の工程として、図4(d)のように、第二の工程で加工した集合中空押出形材9の各中空形材部9aの長手方向両端部9bに、各中空形材部9aの長手方向に沿って上下方向の切除部12を各々設ける。
ここで切除部12の切除加工についてさらに詳しく説明すると、切除部12は、各中空形材部9aの長手方向両端部9b同士を残して、その他の連結部10を除去してできた除去部11と左右方向に重合する位置まで切除してあり、除去部11と切除部12が左右方向に重合してできた部位(以下、重合部と記す)13は、各中空形材部9a同士をつなぐ断面略くの字形のアームのような状態で形成される(図4(e)参照)。
第四の工程として、図4(f)のように、第三の工程で加工した集合中空押出形材9の重合部13を上下に曲げて、各中空形材部9aの間隔を上下および左右に拡げる。
第五の工程として、第四の工程で曲げ加工した集合中空押出形材9を吊った後に電解槽に浸して皮膜処理を施した後、皮膜処理済みの集合中空押出形材9の残った連結部10を切断やバリ取りして除去・分離することで、図4(g)のように複数の中空押出形材14が得られる。
第5実施形態の押出形材の製造方法は、図5(a)〜(f)に示すように、
まず第一の工程として、図5(a)のように、第4実施形態と同様の複数の断面略ロ字状をなす中空形材部9aを左右方向に千鳥状に複数配置し、隣接する一方の中空形材部9aの下壁17と左側壁16aのコーナー部9cと、隣接する他方の中空形材部9aの上壁15と右側壁16bのコーナー部9cとを連結部10でつなぎ、さらに他方の中空形材部9aの上壁15と右側壁16bと隣り合う中空形材部9aの下壁17と左側壁16aのコーナー部9cとを連結部10でつないだものを押出成形する。
第二の工程として、図5(b)のように、第一の工程で得られた集合中空押出形材9の各中空形材部9a同士をつなぐ連結部10を長手方向両端部9bを残して除去し、図5(c)のような、集合中空押出形材9に加工する。
第三の工程として、図5(d)のように、第二の工程で加工した集合中空押出形材9の各中空形材部9aの長手方向両端部9b同士をつなぐ連結部10の上下位置に、中空形材部9aの長手方向に沿って長手方向両端部9bを左右方向に切除する切除部12を設ける。
具体的には、連結部10の上位置に設ける切除部12は、千鳥状に配置した各中空形材部9aの上方に位置するもののみを切除しており、連結部10の下位置に設ける切除部12は、各中空形材部9aの下方に位置するもののみを切除している。
切除部12の切除加工についてさらに詳しく説明すると、切除部12は、各中空形材部9a同士をつなぐ連結部10の長手方向両端部9bを残して除去してできた除去部11と、上下方向に重合する位置まで切除して設けてあり、その除去部11と切除部12の重合部13は、各中空形材部9aを連結部10を挟んで上下につなぐようにアーム状に残る。
第四の工程として、図5(e)のように、第三工程で加工した集合中空押出形材9の重合部13を交互に上下方向に曲げて各中空形材部9a間の間隔を上下および左右に拡げる。
第五の工程して、第四の工程で曲げ加工した集合中空押出形材9を吊って電解槽に浸して皮膜処理を施した後、皮膜処理済みの集合中空押出形材9の残った連結部10を切断
・バリ取りして除去・分離することで、図5(f)のような複数の中空押出形材14が得られる。
第6実施形態の押出形材の製造方法は、前述した第5実施形態の変形例であり、図6(a)〜(f)に示すように、
まず第一の工程として、図6(a)のように、第4および第5実施形態のものと同様の断面略口字状をなす中空形材部9aのコーナー部9c同士が隣接するように左右方向に複数配置し、各コーナー部9c同士を連結部10でつないだ状態のものを押し出し成形する。
第二の工程として、図6(b)のように、第一の工程で得られた集合中空押出形材9の連結部10を長手方向両端部9bを残して除去し、図6(c)のように、各中空形材部9aが長手方向両端部9bの連結部10でのみつながる集合中空押出形材9を押出成形する。
第三の工程として、図4(d)のように、第二の工程で加工した集合中空押出形材9の各中空形材部9aの長手方向両端部9b同士をつなぐ連結部10を挟んだ上下位置に、中空形材部9aの長手方向に沿って左右方向に切除する切除部12を設ける。
ここで切除部12の加工について、さらに詳しく説明すると、切除部12は、第5実施形態のものが、長手方向両端部9bの中間部のみを切除しているのに対し、中空形材部9aの長手方向両端部9bの上端部と下端部のすべてを切除する点が相違している。各中空形材部9aの長手方向両端部9bの連結部10を残して除去してできた除去部11と左右方向に重合する位置まで設けてあり、その除去部11と切除部12の重合部13は、第5実施形態のものと同様、各中空形材部9aを連結部10を挟んで上下につなぐようにアーム状に残る。
第四の工程として、図6(e)のように、第三の工程で曲げ加工した集合中空押出形材9を吊った後に電解槽に浸して皮膜処理を施し、皮膜処理済みの集合中空押出形材9における残った連結部10を切除・バリ取りして除去・分離することで、図6(f)のように複数の中空押出形材14が得られる。
前述のように、第1〜第6実施形態において各々手順を追って説明したが、例えば第3実施形態において(d)の工程を(b)の工程より先に行ってもよく、このように、すべての実施形態において例示した一つの手順に限定されるものではない。押出形材あるいは中空押出形材の連結部の除去、曲げ加工などの工程に適用する手段については、特に限定するものではない。押出形材や中空押出形材の断面形状は、前述した実施形態で示したフラットバーや断面略ロ字状のもの以外に、例えば略正方形状や略円筒状など様々な形状のものに適用できる。連結部は、本実施によるものでは形材部および中空押出形材のコーナー部同士をつないでいるが、コーナー部以外の箇所をつないでもよい。
(a)〜(d)は、押出形材(フラットバー)1bの製造方法の第1実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた押出形材の連結部を断続的に切断する工程を斜視図で示すものであり、(c)は、(b)の工程後に得られる押出形材の平面図を示すものであり、(d)は、(c)の押出形材を複数に分離する工程を示す平面図である。 (a)〜(g)は、押出形材の製造方法の第2実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた押出形材の長手方向両端部の両側面に切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)で得られた押出形材の平面図を示すものであり、(d)は、(c)の押出形材の連結部の長手方向中間部を分離する工程を示す斜視図であり、(e)は、(d)で得られた押出形材の平面図を示すものであり、(f)は、(e)の押出形材の各長手方向中間部を長手方向軸回りに回転する工程を示す要部を拡大した斜視図を示すものであり、(g)は、各形材部を長手方向両端部から分離する工程を示す斜視図である。 (a)〜(e)は、押出形材の製造方法の第3実施形態を示すものであり、(a)は、押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)で得られた押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)で得られた押出形材の平面図であり、(d)は、(c)の押出形材を押圧して水平にした工程を示す斜視図であり、(e)は、(d)の押出形材の長手方向中間部を交互に上下に突出させる工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の押出形材の長手方向両端部の連結部を分離する工程を示す斜視図である。 (a)〜(g)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第4実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の中空押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた中空押出形材を示す平面図であり、(d)は、(c)の中空押出形材の長手方向両端部に上下方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材において各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(g)は、(f)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。 (a)〜(f)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第5実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の中空押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた中空押出形材の平面図であり、(d)は、(c)の中空押出形材の長手方向両端部に左右方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(e)は、各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。 (a)〜(f)は、押出形材(中空押出形材)の製造方法の第6実施形態を示すものであり、(a)は、中空押出形材の縦断面図を示すものであり、(b)は、(a)の中空押出形材の長手方向中間部をつなぐ連結部を分離する工程を示す斜視図であり、(c)は、(b)の工程で得られた中空押出形材の平面図であり、(d)の中空押出形材の長手方向両端部に左右方向の切除部を設ける工程を示す斜視図であり、(e)は、各中空形材部の間隔を拡げる工程を示す斜視図であり、(f)は、(e)の中空押出形材を分離する工程を示す斜視図である。
符号の説明
1 集合押出形材(押出形材)
1a 形材部
1d、9b 長手方向端部(長手方向両端部)
1e 長手方向中間部
2 連結部
4、11 除去部
9 集合中空押出形材(中空押出形材)
4a、12 切除部
13 重合部(重合する箇所)

Claims (6)

  1. 左右方向に間隔をおいて配置した複数の形材部を仕切るように各々の間に配置した連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部を押出形材の長手方向に断続的に除去し、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
  2. 左右方向に間隔をおいて配置した複数の形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各形材部の長手方向両端部を左右方向に断続的に切除して各形材部の長手方向両端部の左右方向中間部を残し、各形材部の長手方向中間部を長手方向軸回りに回転して各形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
  3. 左右方向に間隔をおいて略W字状に連続して配置した複数の形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に押出形材を上下方向から押圧して水平にし、各形材部の長手方向中間部を交互に上下方向に突出させて各形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
  4. 左右方向に間隔をおいて配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部に上下方向の切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
  5. 左右方向に間隔をおいて千鳥状に配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部の連結部の上位置または下位置に左右方向に切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を交互に上下方向に曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
  6. 左右方向に間隔をおいて配置した複数の中空形材部の間を各々連結部でつないだ形材を押出成形し、得られた押出形材の連結部の長手方向中間部を長手方向両端部を残して除去すると共に、各中空形材部の長手方向両端部の連結部を挟んだ上下位置に左右方向に切除部を設け、切除部は、各中空形材部の長手方向に沿って、各中空形材部間の連結部を除去した除去部と左右方向に間隔をあけて重合する位置まで設けてあり、中空形材部の切除部と除去部とが重合する箇所を交互に上下方向に曲げて各中空形材部同士の間隔を拡げ、押出形材に皮膜処理を施した後、残った連結部を除去して各中空形材部を分離することを特徴とする押出形材の製造方法。
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