JP5009518B2 - コイル装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、各種交流機器においてリアクターや変圧器等を構成するコイル装置並びにその製造方法に関するものである。
従来、リアクターや変圧器等に用いられるコイル装置には、磁気特性に優れると共に量産性の高い巻きコアが広く採用されている。
図11に示す如く、従来のリアクター用のコイル装置においては、コア(10)の磁路中に複数の磁気ギャップ層(41)が介在し、該磁路を包囲して、ボビン(55)にコイル(56)を巻装してなるコイルアセンブリ(57)が装着されている(特許文献1及び2参照)。
図12〜図15は、上記コイル装置の製造方法を表わしている。
図12の如く、金属製の薄板を巻回して環状のコア部材(22)を作製した後、該コア部材(22)を、図中に破線で示す複数の切断線B−Bに沿って分断することにより、図13に示す如く、一対のC字状の分割コア片(23)(23)と、複数の直方体状の分割コア片(24)〜(24)とを得る。
次に、図14に示す如く、C字状分割コア片(23)と直方体状分割コア片(24)の対向面間、及び直方体状分割コア片(24)どうしの対向面間に、磁気ギャップ層(41)を介在させて、一方のC字状コア片(23)に複数の直方体状分割コア片(24)を接合し、U字状のコアブロックを得る。
その後、図15に示す如く、前記U字状コアブロックに対し、ボビン(55)にコイル(56)を巻装してなる2つのコイルアセンブリ(57)を装着した後、図11に示す如く該U字状コアブロックに他方のC字状分割コア片(23)を接合して、コイル装置を完成する。
尚、図11に示すコイル装置においては、締結バンド(59)によってコア(10)の一体化構造を補強している。
上記従来のコイル装置においては、複数のコア片(23)(24)を磁気ギャップ部(41)を介して互いに接合する必要があるが、直方体状コア片(24)は、複数枚の金属板の積層体であって、これら複数枚の金属板は互いに分離可能であるため、組立工程に際しては、これら複数枚の金属板を積層状態に保持するための塑性加工やプレス加工を施す必要があり、この結果、工数が増大する問題があった。
そこで、特許出願人は、上記従来のコイル装置よりも組立工程が簡易であり、工数の削減が可能なコイル装置を特許出願中である(未公開)。該コイル装置は、図16に示す如く、環状のコア(1)に一対のコイルアセンブリ(50)(50)を装着して構成され、各コイルアセンブリ(50)は、角筒状のボビン(6)と、該ボビン(6)の外周面に巻装されたコイル(7)から構成されている。コア(1)は、2つのボビン(6)(6)を貫通して環状に伸びており、図17に示す如く、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)の間に介在する2つの直方体状コア片(3)(3)とから構成される。
一対のC字状コア片(2)(2)の製造においては、図9(a)に示す如く、珪素鋼板やアモルファス材料からなる帯板を巻回することによって、環状の巻きコア部材(21)を作製した後、該巻きコア部材(21)を、図中に破線で示す1本の切断線に沿って分断することにより、同図(b)に示す如く左右一対のC字状分割コア片(2)(2)を得る。
又、直方体状コア片(3)は、図10に示す如く珪素鋼板やアモルファス材料からなる矩形の金属板(31)を複数枚積層したものである。
ボビン(6)の製造においては、先ず、図5(a)に示す樹脂製の舟部材(87)に、図5(b)に示す如く直方体状コア(3)を構成する複数枚の金属板(31)を組み付ける。この状態で、舟部材(87)を金型内に設置し、インサートモールドを施すことにより、図17に示す如く、舟部材(87)を包含するモールド樹脂壁(61)を形成する。
又、インサートモールドによって、モールド樹脂壁(61)の内周面には直方体状コア片(3)を両側から挟持するリブ(65a)(65a)(65b)(65b)が内向きに形成されると共に、モールド樹脂壁(61)の両端部にはそれぞれ鍔部(62)が外向きに形成される。更に、直方体状コア片(3)の両側には、一対の側方空間(60)(60)が形成されることになる。
そして、両ボビン(6)(6)の周囲にコイルを巻装すると共に、ボビン(6)の一対の側方空間(60)(60)に対し、図17の如く一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、コイル装置を完成する。
尚、図17に示す様に、各ボビン(6)の側方空間(60)(60)にはそれぞれ、C字状コア片(2)の端部を包囲して接着剤(9)が充填され、該接着剤(9)によってC字状コア片(2)がボビン(6)に固定されることになる。
又、接着剤(9)は、直方体状コア片(3)の端面と、C字状コア片(2)の端面との間に形成された隙間にも充填されており、これによって、直方体状コア片(3)とC字状コア片(2)とが互いに連結固定されることになる。
この様に作製されたコイル装置においては、C字状コア片(2)と直方体コア片(3)をボビン(6)に組み込むことによって、これらのコア片が一体化されると共に両コア片(2)(3)間に磁気ギャップ部Gが形成されるので、従来の如く複数のコア片を磁気ギャップ部を介して互いに接合する工程は不要であり、これによって従来よりも組立工程が簡易となる。
特開2001−68352号公報 特開2001−167949号公報
ところで、特許出願人が提案する上述のコイル装置の製造方法において、インサートモールドによるボビン(6)の成型時には、直方体状コア片(3)を構成する複数の金属板(31)の分離を防止すべく、複数の金属板(31)の積層方向とは直交する方向の全長に亘って、直方体状コア片(3)の両端面を金型によって挟持する必要がある。このため、図17に示す磁気ギャップ部Gを形成するためのリブ(65a)(65b)は、図18(a)に示す如く、ボビン(6)のモールド樹脂壁(61)の互いに直交する4つの内周面の内、前記積層方向に沿って対向する2つの内周面に形成していた。
しかしながら、図18(b)に示す如く、仮に同じ金型内に図18(a)に示す直方体状コア(3)とは90度異なる積層方向を有する直方体状コア(3a)を設置して、ボビン(6)を形成した場合には、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、両リブ(65a)(65b)と重なる領域にある複数枚の金属板を金型によって挟持することが出来ないため、成型時に該複数枚の金属板が他の金属板からずれてしまうこととなる。
従って、ボビン(8)に金属板の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア(3)(3a)をそれぞれ内包した2種類のコイル装置を製造するためには、各直方体状コア(3)(3a)専用の金型を用意する必要があり、これによって製造コストの増大を招く結果となっていた。
そこで、本発明の目的は、直方体状コアを構成する金属板の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コアに対し、共通の金型を用いてボビンを成型することが出来るコイル装置及びその製造方法を提供することである。
本発明に係るコイル装置は、角筒状の周壁を有するボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面に巻装されたコイル(7)と、該ボビン(8)の内部を貫通して配備された環状のコア(1)とを具え、前記コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)との間に介在する少なくとも1つの直方体状コア片(3)とから構成され、該直方体状コア片(3)は、複数枚の金属板(31)を積層して構成される。前記ボビン(8)は、インサートモールドによって形成されて前記直方体状コア片(3)を包囲するモールド樹脂壁(81)を有し、該モールド樹脂壁(81)の両端部に形成された側方空間(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部が収容されている。
モールド樹脂壁(81)の内周面には、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された複数条のリブ(85)〜(85)が、前記両端面に沿って内向きに突設されている。
上記本発明のコイル装置において、インサートモールドによるボビン(8)の成型時に、樹脂が充填されるべき領域、即ち前記複数条のリブ(85)〜(85)が形成される領域には隙間が存在し、前記2つの切り込み(86a)(86c)となる領域、及び前記複数条のリブ(85)〜(85)に包囲されて中央の開口部となる領域には金型が存在することになる。
よって、ボビン(8)の成型時には、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、前記開口部となる領域に重なる複数枚の金属板(31)は、直方体状コア片(3)の両端面にて金型によって挟持されることになるので、該複数枚の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
又、前記2つの切り込み(86a)(86c)は、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿って形成されているので、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、前記2つの切り込み(86a)(86c)となる領域に重なる複数枚の金属板(31)は、該複数枚の金属板(31)の積層方向とは交叉する方向に、前記直方体状コア片(3)の両端面から金型によって挟持されることとなる。従って、成型時に該複数枚の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
上述の如く、上記本発明のコイル装置によれば、複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)に対し、共通の金型を用いてボビン(8)を成型することが出来るので、製造コストの削減を図ることが出来る。
又、ボビン(8)の成型後には、直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)の少なくとも一部が、前記2つの切り込み(86a)(86c)或いは前記複数条のリブ(85)〜(85)に包囲された中央の開口部から露出することになり、該2つの切り込み(86a)(86c)及び開口部に接着剤を充填することにより、直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とを強固に接合することが出来る。これにより、コイル装置の通電時にコア(1)から発生する唸り音の大きさを低減することが出来る。
又、本発明に係るコイル装置の他の構成として、前記モールド樹脂壁(81)の互いに直交する4つの内周面には、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)〜(85)が、前記直方体状コア片(3)の両端面に沿って内向きに突設されている。
上記本発明のコイル装置において、インサートモールドによるボビン(8)の成型時には、前記4条のリブ(85)〜(85)に包囲されて中央の開口部となる領域、及び該開口部の周囲の前記4条のリブ(85)〜(85)が形成されない領域に金型が存在することになる。
よって、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、前記開口部となる領域と重なる複数枚の金属板(31)は、直方体状コア片(3)の両端面にて金型によって挟持されるので、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
又、4条のリブ(85)〜(85)はそれぞれ、モールド樹脂壁(81)の4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有しているので、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、前記4条のリブ(85)〜(85)となる領域に重なる複数枚の金属板(31)の少なくとも一部は、前記直方体状コア片(3)の両端面にて金型によって挟持されることとなる。従って、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
上述の如く、上記本発明のコイル装置によれば、複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)に対し、共通の金型を用いてボビン(8)を成型することが出来るので、製造コストの削減を図ることが出来る。
又、ボビン(8)の成型後には、直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)の少なくとも一部が、前記4条のリブ(85)〜(85)に包囲された中央の開口部或いは該4条のリブ(85)〜(85)の間の4つの切り込みから露出することになり、該4つの切り込み及び開口部に接着剤を充填することにより、直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とを強固に接合することが出来る。これにより、コイル装置の通電時にコア(1)から発生する唸り音の大きさを低減することが出来る。
具体的構成において、前記複数条のリブ(85)〜(85)によって、C字状コア片(2)の端面と直方体状コア片(3)の端面との間に所定のギャップGが設けられている。
該具体的構成によれば、ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込むことにより、直方体状コア片(3)とC字状コア片(2)(2)とが連結され、両コア片(3)(2)間には所定の磁気ギャップGが形成されることになる。
又、具体的構成において、前記直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)を積層状態で保持する樹脂製の舟部材(87)を具え、該舟部材(87)は、底壁(87a)と該底壁(87a)の両端部に突設された一対の側壁(87b)(87b)とから構成され、底壁(87a)及び一対の側壁(87b)(87b)が、ボビン(8)の互いに直交する3つの側壁の一部を形成している。
該具体的構成によれば、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)は積層状態で舟部材(87)により拘持され、容易に分離することはない。従って、インサートモールド時の直方体コア片(3)の取り扱いは容易なものとなる。
上記本発明のコイル装置の製造方法は、
一対のC字状コア片(2)(2)を作製すると共に、複数枚の金属板(31)を積層して直方体状コア片(3)を作製する工程と、
該直方体状コア片(3)を包囲するインサートモールドを施して、該直方体状コア片(3)を包囲する角筒状のモールド樹脂壁(81)を形成すると共に、該モールド樹脂壁(81)の内周面に、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された複数条のリブ(85)〜(85)を前記両端面に沿って内向きに形成することにより、角筒状のボビン(8)を作製する工程と、
前記ボビン(8)の周囲にコイル(7)を巻装すると共に、該ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込む工程
とを有している。
又、上記本発明の他の構成のコイル装置の製造方法は、
一対のC字状コア片(2)(2)を作製すると共に、複数枚の金属板(31)を積層して直方体状コア片(3)を作製する工程と、
該直方体状コア片(3)を包囲するインサートモールドを施して、該直方体状コア片(3)を包囲する角筒状のモールド樹脂壁(81)を形成すると共に、該モールド樹脂壁(81)の互いに直交する4つの内周面に、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)〜(85)を前記直方体状コア片(3)の両端面に沿って内向きに形成することにより、角筒状のボビン(8)を作製する工程と、
前記ボビン(8)の周囲にコイル(7)を巻装すると共に、該ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込む工程
とを有している。
上記本発明のコイル装置の製造方法においては、インサートモールドによってモールド樹脂壁(81)を形成することにより、角筒状のボビン(8)が形成されると共に、該ボビン(8)には直方体状コア片(3)が内蔵されることになる。この際、前記直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)は、その積層方向に拘わらず、少なくともその一部が金型によって直方体状コア片(3)の両端面にて挟持されるので、前記複数枚の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
その後、ボビン(8)の周囲にコイル(7)を巻装すると共に、ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込むことにより、直方体状コア片(3)とC字状コア片(2)(2)とが連結され、両コア片(3)(2)間には所定の磁気ギャップが形成されて、本発明のコイル装置が完成する。
本発明に係るコイル装置及びその製造方法によれば、直方体状コアを構成する金属板の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コアに対し、共通の金型を用いてボビンを成型することが出来るので、製造コストの削減を図ることが出来る。
以下、本発明の実施の形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係るコイル装置は、図1に示す如く、環状のコア(1)に一対のコイルアセンブリ(5)(5)を装着して構成され、各コイルアセンブリ(5)は、各筒状のボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面の巻装されたコイル(7)とから構成されている。コア(1)は、2つのボビン(8)(8)を貫通して環状に伸びている。
2つのコイルアセンブリ(5)(5)を構成する2つのコイル(7)(7)は、1或いは複数本の導線を巻回して形成されており、両コイル(7)(7)は渡り線(72)を介して互いに繋がっている。そして、両コイル(7)(7)からは、導線の巻き始め端部(71)と巻き終わり端部(72)が引き出されている。
コア(1)は、図2に示す如く、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)の間に介在する2つの直方体コア片(3)(3)とから構成されている。
尚、コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)の間に介在する2以上の複数の直方体コア片(3)〜(3)とから構成することも可能である。
一対のC字状コア片(2)(2)の製造においては、図9(a)に示す如く、ケイ素鋼板やアモルファス材料からなる帯板を巻回することによって、環状の巻きコア部材(21)を作製した後、該巻きコア部材(21)を、図中に破線で示す1本の切断線A−Aに沿って分断することにより、同図(b)に示す如く左右一対のC字状分割コア片(2)(2)を得る。
又、直方体状コア片(3)は、図10に示す如くケイ素鋼板やアモルファス材料からなる矩形の金属板(31)を複数枚積層したものである。
図3に示す如く、ボビン(8)は、樹脂を一体成型してなる舟部材(87)と、後述の如くインサートモールドによって形成されたモールド樹脂壁(81)とから構成され、全体が角筒状を呈している。
舟部材(87)は、図5(a)に示す如く、平板状の底壁(87a)と、該底壁(87a)の両端部に垂直に突設された一対の側壁(87b)(87b)とから構成され、該舟部材(87)には、図5(b)に示す様に、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)が組み付けられる。これら複数枚の金属板(31)は積層状態で舟部材(87)により拘持され、容易に分離することはない。従って、後述のインサートモールド時の直方体コア片(3)の取り扱いは容易である。
図3及び図4に示す如く、ボビン(8)を構成するモールド樹脂壁(81)は、直方体状コア片(3)を拘持した舟部材(87)を包含するインサートモールドによって形成され、舟部材(87)の底壁(87a)及び一対の側壁(87b)(87b)は、ボビン(8)の互いに直交する3つの壁面の一部を形成している。
又、図3、図4及び図6(a)(b)に示す如く、ボビン(8)のモールド樹脂壁(81)の内周面には、直方体状コア片(3)の両側にそれぞれ4条のリブ(85)(85)(85)(85)が内向きに突設され、直方体状コア片(3)を挟持している。ここで、各リブ(85)(85)(85)(85)の厚さは、図2に示すC字状コア片(2)と直方体状コア片(3)との間に形成すべきギャップ長Gと同じ大きさに形成されている。
図3に示す如く、ボビン(8)の鍔部(82)には、四角形の外形を有する4つの端面のうち、少なくとも1つの端面に、後述の如くコイル(7)の巻線を係止するための係止溝(83a)(83b)が凹設されている。又、ボビン(8)の1つの側壁には、直方体状コア片(3)の表面を露出させる矩形の開口(8a)が形成されている。
図6(a)及び(b)に示す如く、モールド樹脂壁(81)の内周面には、直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線に沿う4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)によって互いに分断された4条のリブ(85)(85)(85)(85)が、前記両端面に沿って内向きに突設されている。
インサートモールドによるボビン(8)の成型時に、樹脂が充填されるべき領域、即ち4条のリブ(85)(85)(85)(85)が形成される領域には隙間が存在し、前記4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)となる領域、及び4条のリブ(85)(85)(85)(85)に包囲された中央の開口部(84)となる領域には金型が存在することになる。
よって、直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、開口部(84)となる領域に重なる複数枚の金属板(31)は、直方体状コア片(3)の両端面にて金型によって挟持されるので、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
又、4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)は、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線に沿って形成されているので、図6(a)に示す直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)の内、4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)となる領域に重なる複数枚の金属板(31)は、該複数枚の金属板(31)の積層方向とは交叉する方向に、直方体状コア片(3)の両端面にて金型によって挟持されることとなる。従って、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
更に、図6(b)に示す如く、同じ金型内に図6(a)に示す直方体状コア(3)とは90度異なる積層方向を有する直方体状コア(3a)を設置して、ボビン(6)を形成した場合にも、直方体状コア片(3a)を構成する複数枚の金属板(31)の内、4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)となる領域に重なる複数枚の金属板(31)は、該複数枚の金属板(31)の積層方向とは交叉する方向に、直方体状コア片(3a)の両端面にて金型によって挟持されることとなる。従って、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
上述の如く、上記本発明のコイル装置によれば、複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)に対し、共通の金型を用いてボビン(8)を成型することが出来るので、製造コストの削減を図ることが出来る。
又、ボビン(8)の成型後には、直方体状コア片(3)(3a)を構成する全ての金属板(31)の少なくとも一部が、4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)或いは4条のリブ(85)(85)(85)(85)に包囲された中央の開口部(84)から露出することになり、該4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)及び開口部(84)に接着剤を充填することにより、直方体状コア片(3)(3a)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とを強固に接合することが出来る。これにより、コイル装置の通電時にコア(1)から発生する唸り音の大きさを低減することが出来る。
上述のボビン(8)においては、直方体状コア片(3)(3a)の両側に、一対の側方空間(80)(80)が形成されることになる。該ボビン(8)の外周面には、図1及び図2の如くコイル(7)が巻装されている。
前記ボビン(8)の一対の側方空間(80)(80)に対し、図2の如く一対のC字状コア片(2)(2)の端部が挿入されて、環状のコア(1)が構成される。該コア(1)においては、C字状コア片(2)の端面と直方体コア片(3)の端面との間に前記リブ(85)(85)(85)(85)が介在して、コア(1)の磁路中には、4箇所に所定のギャップGが設けられている。
尚、コア(1)を一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)の間に介在する2以上の複数の直方体コア片(3)〜(3)とから構成した場合には、C字状コア片(2)の端面と直方体コア片(3)の端面との間、及び互いに隣接する2つの直方体コア片(3)(3)の対向する端面の間に前記リブ(85)(85)(85)(85)が介在して、コア(1)の磁路中には、4以上の複数箇所に所定のギャップGが設けられることになる。
尚、図2に示す様に、各ボビン(8)の2つの側方空間(80)(80)にはそれぞれ、C字状コア片(2)の端部を包囲して接着剤(9)が充填され、該接着剤(9)によってC字状コア片(2)がボビン(8)に固定されている。
又、接着剤(9)は、直方体状コア片(3)の端面とC字状コア片(2)の端面の間に形成された隙間にも充填されており、これによって直方体状コア片(3)とC字状コア片(2)とが互いに連結固定されている。
上記コイル装置の組立工程においては、図3に示す如く、直方体状コア片(3)を内蔵する一対のボビン(8)(8)を直列の位置関係に配置し、両ボビン(8)(8)の外周面に巻線を施す。巻線工程においては、先ず、一方のボビン(8)の一方の係止溝(83a)に1或いは複数本の導線の巻き始め端部(71)を係止した状態で、該ボビン(8)に一方向へ順次巻線を施した後、折り返して、逆方向に順次巻線を施し、その導線を該ボビン(8)の他方の係止溝(83b)に係止する。
続いて、前記係止溝(83b)を通過させた渡り線(72)を他方のボビン(8)の一方の係止溝(83a)に係止し、その状態で、該ボビン(8)に一方向へ順次巻線を施した後、折り返して、逆方向に順次巻線を施し、その導線を該ボビン(8)の他方の係止溝(83b)に係止し、該係止溝(83b)から巻き終わり端部(73)を引き出す。
次に、一方のボビン(8)を他方のボビン(8)に対して180度回転させて、図1の如く両ボビン(8)(8)を互いに鍔部(82)(82)どうしが接触する並列の位置関係に並べる。これに伴って、一方のコイル(7)から他方のコイル(7)へ伸びる渡り線(72)が円弧状に屈曲して、両ボビン(8)(8)の隣接する係止溝(83a)(83b)の間に最短距離で張設されることとなる。
尚、巻線工程にて、各ボビン(8)(8)毎に1或いは複数本の導線を巻回することにより、各ボビン(8)(8)毎に巻き始め端部(71)及び巻き終わり端部(73)を有するコイル装置を作製することも可能である。又、その後、一方のボビン(8)に巻回された導線の一端と、他方のボビン(8)に巻回された導線の一端とを互いに接続することにより、図1に示すコイル装置を作製することも可能である。
両ボビン(8)(8)に対するコイル(7)(7)の巻線工程の後、両ボビン(8)(8)へ一対のC字状コア片(2)(2)の先端部を挿入し、両ボビン(8)(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を固定する。
この際、C字状コア片(2)の挿入に先立って、ボビン(8)の側方空間(80)に適量の接着剤(9)を充填しておき、該接着剤(9)によってC字状コア片(2)の端部をボビン(8)に固定する。ボビン(8)の側方空間(80)に充填されている接着剤(9)は、C字状コア片(2)の挿入に伴って、側方空間(80)の奥部から開口側へ逆流し、図2に示す如くC字状コア片(2)の端部を広い面積で覆うこととなり、この結果、C字状コア片(2)とボビン(8)は大きな面積で接着され、より大きな接着力を得ることが出来る。
又、ボビン(8)の側方空間(80)に充填された接着剤(9)は、C字状コア片(2)と直方体状コア片(3)の間の磁気ギャップ部となる領域にも充填され、この結果、C字状コア片(2)と直方体状コア片(3)とが互いに連結固定される。
この様にして作製されたコイル装置においては、直方体状コア片(3)に余計な外力が加わらないので、所期のインダクタンス特性を得ることが出来る。又、C字状コア片(2)と直方体状コア片(3)をボビン(8)に組み込むことによって、これらのコア片が一体化されると共に、コア片間に磁気ギャップ部が形成されるので、従来の如く複数のコア片を磁気ギャップ部を介して互いに接合する工程は不要であり、これによって従来よりも組立工程が簡易となる。
又、直方体状コア片(3)とC字状コア片(2)とを異なる特性の材料(例えばケイ素鋼板やアモルファス材料等)を用いて作製することが出来るので、複数の材料の組み合わせによる合成特性を得ることが可能である。
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、図7及び図8は、金属板(31)の積層方向の異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)に対し、それぞれ専用の金型を用意することなく、共通の金型を用いて成型することが可能なボビン(8)の他の構成を示している。
図6(a)及び(b)に示すボビン(8)において、モールド樹脂壁(81)の内周面には、直方体状コア片(3)(3a)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線に沿って4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)を形成したが、図7(a)及び(b)に示すボビン(8)は、該4つの切り込み(86a)(86b)(86c)(86d)の内、一本の対角線に沿う2つの切り込み(86b)(86d)を省略したものである。
図7(a)及び(b)に示すボビン(8)において、モールド樹脂壁(81)の内周面には、直方体状コア片(3)(3a)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、一方の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された2条のL字状のリブ(85)(85)が、前記両端面に沿って内向きに突設されている。
図7(a)及び(b)に示すボビン(8)によれば、インサートモールドによるボビン(8)の成型時に、2種類の直方体状コア片(3)(3a)を構成する複数枚の金属板(31)は、その積層方向に拘わらず少なくともその一部が直方体状コア片(3)(3a)の両端面にて金型によって挟持されるので、複数の金属板(31)がずれてしまうことはない。
又、図8(a)及び(b)に示すボビン(8)において、モールド樹脂壁(81)の4つの内周面には、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)(85)(85)(85)が、直方体状コア片(3)(3a)の両端面に沿って内向きに突設されている。
図8(a)及び(b)に示すボビン(8)によれば、4条のリブ(85)(85)(85)(85)が、前記四角形の四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有しているので、インサートモールドによるボビン(8)の成型時に、前記4条のリブ(85)(85)(85)(85)の間の4つの切り込み(86e)(86f)(86g)(86h)には、金型が存在することになる。
これによって、2種類の直方体状コア片(3)(3a)を構成する複数枚の金属板(31)は、その積層方向に拘わらず少なくともその一部が直方体状コア片(3)(3a)の両端面から金型によって挟持されることとなる。従って、成型時に該複数の金属板(31)が他の金属板(31)からずれてしまうことはない。
又、ボビン(8)の成型後には、直方体状コア片(3)(3a)を構成する全ての金属板(31)の少なくとも一部が、前記4条のリブ(85)(85)(85)(85)に包囲された中央の開口部(84)或いは該4条のリブ(85)(85)(85)(85)の間の4つの切り込み(86e)(86f)(86g)(86h)から露出することになり、該4つの切り込み(86e)(86f)(86g)(86h)及び開口部(84)に接着剤を充填することにより、直方体状コア片(3)(3a)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とを強固に接合することが出来る。これにより、コイル装置の通電時にコア(1)から発生する唸り音の大きさを低減することが出来る。
本発明に係るコイル装置の斜視図である。 該コイル装置の一部破断平面図である。 直方体状コア片を内蔵したボビンの斜視図である。 該ボビンの断面図である。 舟部材に直方体状コア片を保持せしめる工程を示す斜視図である。 金属板の積層方向の異なる2種類の直方体状コア片を内蔵したボビンの斜視図である。 金属板の積層方向の異なる2種類の直方体状コア片を内蔵したボビンの他の構成例を示す正面図である。 金属板の積層方向の異なる2種類の直方体状コア片を内蔵したボビンの更に他の構成例を示す正面図である。 C字状コア片の製造工程を示す正面図である。 直方体状コア片の製造工程を示す斜視図である。 従来のコイル装置の一部破断平面図である。 該コイル装置の製造に用いられている巻きコア部材の平面図である。 該巻きコア部材を分断する工程を示す図である。 一方のC字状分割コア片に複数の直方体状分割コア片を接合する工程を示す図である。 コイルアセンブリの装着工程を示す図である。 特許出願中のコイル装置の斜視図である。 該コイル装置の一部破断平面図である。 該コイル装置のボビンに金属板の積層方向の異なる2種類の直方体状コア片を内蔵した状態を示す斜視図である。
符号の説明
(1) コア
(2) C字状コア片
(3) 直方体状コア片
(31) 金属板
(5) コイルアセンブリ
(7) コイル
(8) ボビン
(80) 側方空間
(81) モールド樹脂壁
(85) リブ
(86a)〜(86h) 切り込み
(87) 舟部材
(9) 接着剤

Claims (9)

  1. 角筒状の周壁を有するボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面に巻装されたコイル(7)と、該ボビン(8)の内部を貫通して配備された環状のコア(1)とを具えたコイル装置において、
    前記コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)との間に介在する少なくとも1つの直方体状コア片(3)とから構成され、該直方体状コア片(3)は、複数枚の金属板(31)をコア(1)の磁路と直交する2方向の何れか一方向に積層して構成され、前記ボビン(8)は、インサートモールドによって形成されて前記直方体状コア片(3)を包囲するモールド樹脂壁(81)を有し、該モールド樹脂壁(81)の両端部に形成された側方空間(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部が収容されており、該モールド樹脂壁(81)の内周面には、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された複数条のリブ(85)〜(85)が、前記両端面に沿って内向きに突設されており、
    前記複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)について共通のボビン(8)が用いられていることを特徴とするコイル装置。
  2. 角筒状の周壁を有するボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面に巻装されたコイル(7)と、該ボビン(8)の内部を貫通して配備された環状のコア(1)とを具えたコイル装置において、
    前記コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)との間に介在する少なくとも1つの直方体状コア片(3)とから構成され、該直方体状コア片(3)は、複数枚の金属板(31)をコア(1)の磁路と直交する2方向の何れか一方向に積層して構成され、前記ボビン(8)は、インサートモールドによって形成されて前記直方体状コア片(3)を包囲するモールド樹脂壁(81)を有し、該モールド樹脂壁(81)の両端部に形成された側方空間(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部が収容されており、該モールド樹脂壁(81)の互いに直交する4つの内周面には、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)〜(85)が、前記直方体状コア片(3)の両端面に沿って内向きに突設されており、
    前記複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)について共通のボビン(8)が用いられていることを特徴とするコイル装置。
  3. 前記複数条のリブ(85)〜(85)によって、C字状コア片(2)の端面と直方体状コア片(3)の端面との間に所定のギャップGが設けられている請求項1又は請求項2に記載のコイル装置。
  4. 角筒状の周壁を有するボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面に巻装されたコイル(7)と、該ボビン(8)の内部を貫通して配備された環状のコア(1)とを具えたコイル装置において、
    前記コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)との間に介在する少なくとも1つの直方体状コア片(3)とから構成され、該直方体状コア片(3)は、複数枚の金属板(31)をコア(1)の磁路と直交する2方向の何れか一方向に積層して構成され、
    前記直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)を積層状態で保持する樹脂製の舟部材(87)が配備され、該舟部材(87)は、底壁(87a)と該底壁(87a)の両端部に突設された一対の側壁(87b)(87b)とから構成され、
    前記ボビン(8)は、インサートモールドによって形成されて前記直方体状コア片(3)を包囲するモールド樹脂壁(81)を有し、前記舟部材(87)の底壁(87a)及び一対の側壁(87b)(87b)が、ボビン(8)の互いに直交する3つの側壁の一部を形成しており、
    前記ボビン(8)のモールド樹脂壁(81)の両端部に形成された側方空間(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部が収容されており、該モールド樹脂壁(81)の内周面には、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された複数条のリブ(85)〜(85)が、前記両端面に沿って内向きに突設されていることを特徴とするコイル装置。
  5. 角筒状の周壁を有するボビン(8)と、該ボビン(8)の外周面に巻装されたコイル(7)と、該ボビン(8)の内部を貫通して配備された環状のコア(1)とを具えたコイル装置において、
    前記コア(1)は、一対のC字状コア片(2)(2)と、両C字状コア片(2)(2)との間に介在する少なくとも1つの直方体状コア片(3)とから構成され、該直方体状コア片(3)は、複数枚の金属板(31)をコア(1)の磁路と直交する2方向の何れか一方向に積層して構成され、
    前記直方体状コア片(3)を構成する複数枚の金属板(31)を積層状態で保持する樹脂製の舟部材(87)が配備され、該舟部材(87)は、底壁(87a)と該底壁(87a)の両端部に突設された一対の側壁(87b)(87b)とから構成され、
    前記ボビン(8)は、インサートモールドによって形成されて前記直方体状コア片(3)を包囲するモールド樹脂壁(81)を有し、前記舟部材(87)の底壁(87a)及び一対の側壁(87b)(87b)が、ボビン(8)の互いに直交する3つの側壁の一部を形成しており、
    前記ボビン(8)のモールド樹脂壁(81)の両端部に形成された側方空間(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部が収容されており、該モールド樹脂壁(81)の互いに直交する4つの内周面には、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)〜(85)が、前記直方体状コア片(3)の両端面に沿って内向きに突設されていることを特徴とするコイル装置。
  6. C字状コア片(2)の端面と直方体状コア片(3)の端面との間に介在するギャップG、及び前記複数条のリブ(85)〜(85)の間の複数の切り込みには、接着剤(9)が充填され、該接着剤(9)によって直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とが接合されている請求項1乃至請求項5の何れかに記載のコイル装置。
  7. 一対のC字状コア片(2)(2)を作製すると共に、複数枚の金属板(31)を積層して直方体状コア片(3)を作製する工程と、
    該直方体状コア片(3)を包囲するインサートモールドを施して、前記複数枚の金属板(31)の積層方向と平行な両端面を除く直方体状コア片(3)の外周面を包囲する角筒状のモールド樹脂壁(81)を形成すると共に、該モールド樹脂壁(81)の内周面に、前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の2本の対角線の内、少なくとも1本の対角線に沿う2つの切り込み(86a)(86c)によって互いに分断された複数条のリブ(85)〜(85)を前記両端面に沿って内向きに形成することにより、角筒状のボビン(8)を作製する工程と、
    前記ボビン(8)の周囲にコイル(7)を巻装すると共に、該ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、該ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込む工程
    とを有し、前記複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)について共通のボビン(8)を作製することを特徴とするコイル装置の製造方法。
  8. 一対のC字状コア片(2)(2)を作製する工程と共に、複数枚の金属板(31)を積層して直方体状コア片(3)を作製する工程と、
    該直方体状コア片(3)を包囲するインサートモールドを施して、前記複数枚の金属板(31)の積層方向と平行な両端面を除く直方体状コア片(3)の外周面を包囲する角筒状のモールド樹脂壁(81)を形成すると共に、該モールド樹脂壁(81)の互いに直交する4つの内周面に、該4つの内周面が互いに交叉して形成された4つの角部から前記直方体状コア片(3)の両端面の外形を構成する四角形の四辺に沿って伸び、且つ各四辺の長さよりもそれぞれ短い長さを有する4条のリブ(85)〜(85)を前記直方体状コア片(3)の両端面に沿って内向きに形成することにより、角筒状のボビン(8)を作製する工程と、
    前記ボビン(8)の周囲にコイル(7)を巻装すると共に、該ボビン(8)の両端部に形成された側方空間(80)(80)へ一対のC字状コア片(2)(2)の端部を挿入して、ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込む工程
    とを有し、前記複数枚の金属板(31)の積層方向が90度異なる2種類の直方体状コア片(3)(3a)について共通のボビン(8)を作製することを特徴とするコイル装置の製造方法。
  9. 前記ボビン(8)に一対のC字状コア片(2)(2)を組み込む工程においては、C字状コア片(2)の端面と直方体状コア片(3)の端面との間に介在するギャップG、及び前記複数条のリブ(85)〜(85)の間の複数の切り込みに接着剤(9)を充填し、該接着剤(9)によって直方体状コア片(3)を構成する全ての金属板(31)とC字状コア片(2)とを接合する請求項7又は請求項8に記載のコイル装置の製造方法。
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