JP5008947B2 - 無線通信端末及び無線通信方法 - Google Patents
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Description
なお、旧800MHz帯と新800MHz帯とでは、使用する周波数帯のうち、上り、下りの周波数割り当て等が相違している。こうした背景から、現行の周波数帯(旧800MHz)、新たな周波数帯(新800MHz)、および高周波の周波数帯(2GHz)での通信が可能なマルチバンド対応の無線通信端末10が開発されている。
なお、現行の周波数帯(旧800MHz)はバンドクラス3、新たな周波数帯(新800MHz)はバンドクラス0、高周波の周波数帯(2GHz)はバンドクラス6にそれぞれ分類されている。また、各バンドクラスには、プライマリチャンネルとセカンダリチャンネルが割当てられ(但し、バンドクラス6のEVDO通信においてはプライマリチャンネルのみ)、更に、プロトコルの違い(EVDO)を考慮すれば、合計で11パターンの通信システムが存在することになる。
また、音声処理部3は、制御部8から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカ4に出力する。
なお、上記した記憶部7は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
制御部8は、記憶部7に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。すなわち、記憶部7に格納されるオペレーティングシステムやアプリケーションプログラム等のプログラムから命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
なお、これらのブロックが持つ機能は、記憶部7に記憶されるそれぞれのプログラムを制御部8で実行することにより達成されるものであって、制御部8内において実体的に他のブロックと区分され内蔵されるもののみを指すのではなく、あくまで説明の簡略化のために各処理部を分けて表現したものである。
EVDOプロトコル実行部83は、通信部1に第1の通信プロトコル(EVDO)による捕捉を指示する第1プロトコル実行部として機能し、また、1xプロトコル実行部84は、通信部1に第2の通信プロトコル(1x)による捕捉を指示する第2プロトコル実行部として機能し、基地局との間でそれぞれ通信を実行する。
また、捕捉指示機能実行部86は、当該捕捉試行処理開始指示に対して捕捉成功が通知された場合には、捕捉が成功した通信システムによる通信開始の処理を行う。
なお、ここで、圏外状態とは、EVDOプロトコル実行部83、および1xプロトコル実行部84のいずれにおいても通信システムの捕捉ができない状態が生じ、捕捉指示機能実行部86により表示部6に対して圏外表示させている状態であって、通信部1による圏内復帰処理が実行される状態であることをいう。
ここでは、通信システム選択部85と、捕捉指示機能実行部86と、ユーザインタフェース(操作部2/表示部6)間の処理の流れが示されている。
ここでは、まず、タイマ監視部87によって監視されるリトライカウンタ(タイマ)に固定の値Nを設定するとともに(S103)、通信システム選択部85に対して通信システムの捕捉試行処理を実行するようにシステムスキャン指示を発行する(S104)。
通信シテム選択部85は、システムスキャン指示を受けて不図示のスキャンリストから通信システムを選択し、同じく不図示のEVDOプロトコル実行部83または1xプロトコル実行部84に対してシステムスキャンの動作を行なわせ(S105)、その通信システムの捕捉の結果(成功/失敗)を受信する。そして、その結果を捕捉指示機能実行部86へ通知する(S106)。なお、成功した場合はすぐに発信のための接続処理を行う。
捕捉指示機能実行部86は、上記したシステムスキャン動作の結果、通信システムが捕捉できていれば、発信処理を開始し、捕捉できていなければ捕捉試行処理失敗として通信システム選択部85に対し、再度システムスキャンの実行を指示する。そして、所定時間、もしくは所定回数(リトライカウンタ“0”)だけ上記捕捉試行処理を繰り返し実行し(S108“YES”)、基地局との間で捕捉試行処理が成功すれば発信処理を行い、失敗すれば、発信失敗としてユーザインタフェース(表示部6)を介してユーザに通知する(S110)。
ここで、PRLは、EVDOと1xのそれぞれに複数の通信システムを対応づけて格納され、EVDOと1xは、EVDOではEVDOが優先されるように、複数の通信システムの中では2GHz、新800MHz、旧800MHzの順に優先されるように、さらには、セカンダリチャネルよりもプライマリチャネルを優先的に選択されるように順序が定義づけられたデータである。
一方、完全な圏外エリアでは、何度システムスキャン動作を実行しても通信システムの捕捉ができないことから発信に失敗する可能性が高く、システムスキャンの試行回数は非常に少ない回数で十分であり、それ以上の捕捉試行処理は無駄な動作となり、無用な電池消費を伴う。極論すれば1回で十分ともいえる。また、ユーザが発信操作を行ってから、結果を知るまでに、余分なシステムスキャンを実行することにより、遅延してしまうため、ユーザストレスの増大につながる。
図3も図1同様、通信システム選択部85と、捕捉指示機能実行部86と、ユーザインタフェース(操作部2/表示部6)間の処理の流れが示されている。
次に、ユーザによる発信操作がユーザインタフェース(操作部2)を介し、あるいはアプリケーションを介して発信要求が行われるが、捕捉指示機能実行部86は、これを受けて圏外遷移タイマによるカウント値(圏外滞在時間T)と、圏外遷移タイマ閾値“Tns”との比較を行なう(S302)。ここで、圏外滞在時間Tが閾値Tnsより大きければ、通信システム選択部85による捕捉試行処理回数をM回(1回)、小さければ、N回(但し、N>M)と決定する。
すなわち、通信システム選択部85は、無線通信端末が圏外状態にいると判定されてから所定時間(Tns)経過していない場合には捕捉試行処理動作をN回繰り返し(S304)、所定時間経過している場合には捕捉試行処理動作をM回(但し、N>M)繰り返すように(S303)、EVDOプロトコル実行部83または1xプロトコル実行部84に対してシステムスキャンを実行させる。
続いて、捕捉指示機能実行部86は、試行回数の残回数が0か否かを判定し(S309)、0であれば、ユーザインターフェース(表示部6)へ発信の失敗を通知して表示部6に表示してユーザに発信の失敗を通知する(S311)。0で無ければ、再度捕捉試行処理動作をスケジューリングしてシステムスキャンをリトライする(S310)。
以上の動作は、試行回数の残回数が0になるまで繰り返し実行される。
上記したように、圏外状態の検出と、それに応じた適切なリトライ回数の変更によって、例えば、圏内と圏外の境界付近の圏外エリアにいるか、完全な圏外エリアにいるか等、2つの圏外状態でのシチュエーションにより発生する発信機会の喪失と、無駄な電池消費と、ユーザストレスの増大を解決することができる。
また、本発明の無線通信端末の各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。例えば、制御部8における処理や、通信部1、音声処理部3におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。
なお、本発明は、上記したEVDO、1x本通信プロトコルに使用する例にて説明を行ったがこれら以外の通信プロトコルを用いる無線通信端末においても適用することができる。
Claims (2)
- 通信部と、
複数の通信システムのうちいずれの通信システムも圏外である圏外状態において発信要求が実行されると、前記通信部により前記複数の通信システムのうちのいずれかをスキャンさせる制御部と、を備える
ことを特徴とする無線通信端末。 - 端末が、複数の通信システムのうちいずれの通信システムも圏外である圏外状態において発信要求が実行されると、前記複数の通信システムのうちのいずれかをスキャンする
ことを特徴とする無線通信方法。
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