JP2008141260A - 無線通信端末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無線通信端末は、制御部8と通信部1と、記憶部7とで構成され、制御部8は、複数の通信システムのうち、捕捉に成功した通信システムを特定する情報を記憶部7に成功履歴として記憶させ、通信を行なうことのできない圏外状態にあると判定された状態において通信開始の要求がなされると、成功履歴にて特定される通信システムを捕捉対象として通信部1に捕捉試行させ、当該捕捉試行に失敗した場合、複数の通信システムのうち成功履歴にて特定されない通信システムを捕捉対象として通信部1に捕捉試行させ、通信部1による捕捉試行に成功すると通信を開始させるように構成したものである。
【選択図】図2
Description
ところで、チャネルの受信電界強度は、無線通信端末の使用環境(地形や建物等)によっては著しく低下することがあり、チャネルの受信電界強度が低い場合には、チャネルの電波を受信したにもかかわらず、当該チャネルが捕捉できなかったものと判定され、圏内復帰処理に移行する。この圏内復帰処理において、無線通信端末は所定の周期でチャネルの捕捉動作を行なうシステムスキャンを実行する。
また、一旦、圏外と判定された場合、圏内復帰処理を所定周期で行うが、復帰のためのシステムスキャンを試行する通信方式が限定的であったりして、圏内復帰のために要する時間は無視できないものとなっている。例えば、無線通信端末を金属製コインロッカーなどへ収納する場合を考えると、金属コインロッカーなどは、入れてしまうと電波障害物に囲まれて圏外となってしまうが、出すと電波環境は良好な環境である。このように、無線通信端末の周辺の電波環境が極端に異なる場合、例えば、コインロッカーから出してすぐに圏内復帰できればよいが、圏内復帰捕捉動作のタイミングにならない限りすぐには復帰できないため、通信可能となるまでしばらく時間がかかってしまう。また、圏内復帰捕捉処理を より短い周期で行えば、圏内への復帰は早いが、圏外時における消費電力が増大してしまう。さらに、圏内復帰処理を行うにしても、効率よく捕捉対象を特定できなければ、圏内復帰にも時間を要してしまう。
例えば、CDMA2000 1x使用の無線通信システムにおいて、現在、日本国内では、日本仕様の800MHz帯(以下、旧800MHz帯)が用いられているが、この周波数帯が世界標準仕様である新800MHz帯へ再編される予定である。なお、旧800MHz帯と新800MHz帯とでは、使用する周波数帯のうち、上り、下りの周波数割り当て等が相違している。こうした背景から、現行の周波数帯(旧800MHz)、新たな周波数帯(新800MHz)、および高周波の周波数帯(2GHz)での通信が可能なマルチバンド対応の無線通信端末が開発されている。
例えば、基地局から無線通信端末に通知される情報の中の近隣基地局リスト等において、無線通信端末の周辺に存在する通信システムを報知する等のためにこのバンドクラスが使用される。なお、現行の周波数帯(旧800MHz)はバンドクラス3、新たな周波数帯(新800MHz)はバンドクラス0、高周波の周波数帯(2GHz)はバンドクラス6にそれぞれ分類されている。また、各バンドクラスには、プライマリチャンネルとセカンダリチャンネルが割当てられ(但し、バンドクラス6のEVDO通信においてはプライマリチャンネルのみ)、更に、プロトコルの違い(EVDO)を考慮すれば、合計で11パターンの通信システムが存在することになる。
なお、上記した発信処理はその継続時間に制限が設けられ、所定時間内に捕捉試行処理が成功しない場合には発信処理自体が終了される。例えば、40秒発信動作を続けても基地局と通信できない場合は自動的に発信終了となる。
また、発信の開始から発信処理を継続するのに制限時間を設けている場合等は、1x通信システムによる補捉試行処理が完了する前にタイムアウトしてしまい、発信成功率を低下させる可能性がある。
特徴的には、通信部1は、後述する制御部8による制御により、いずれかの通信システムが捕捉できたときにその通信システムを成功履歴(MRU:Most Recently Used)に格納するとともに、捕捉試行処理が指示されたとき、成功履歴に格納された通信システムの捕捉試行処理を実行し、捕捉試行処理に失敗した場合、成功履歴に無い通信システムの捕捉試行処理を実行する機能を持つ。詳細は後述する。
音声処理部3は、スピーカ4から出力される音声信号やマイク5において入力される音声信号の処理を行う。すなわち、マイク5から入力される音声を増幅し、アナログ−デジタル変換を行い、更に符号化等の信号処理を施し、デジタルの音声データに変換して制御部8に出力する。また、制御部8から供給される音声データに復号化、デジタル−アナログ変換、増幅等の信号処理を施し、アナログの音声信号に変換してスピーカ4に出力する。
記憶部7は、制御部8において処理に利用される各種のデータを記憶する。例えば、制御部8に備わるコンピュータのプログラム、通信相手の電話番号や電子メールアドレス等の個人情報を管理するアドレス帳、着信音やアラーム音を再生するための音声ファイル、待ち受け画面用の画像ファイル、各種の設定データ、プログラムの処理過程で利用される一時的なデータなどを保持する。なお、上記した記憶部7は、例えば不揮発性の記憶デバイス(不揮発性半導体メモリ、ハードディスク装置、光ディスク装置など)やランダムアクセス可能な記憶デバイス(例えばSRAM、DRAM)などによって構成される。
制御部8は、記憶部7に格納されるプログラム(オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行するコンピュータ(マイクロプロセッサ)を備えており、このプログラムにおいて指示された手順に従って上述した処理を実行する。すなわち、記憶部7に格納されるオペレーティングシステムやアプリケーションプログラム等のプログラムから命令コードを順次読み込んで処理を実行する。
EVDOプロトコル実行部83は、通信部1に第1の通信プロトコル(EVDO)による捕捉を指示する第1プロトコル実行部として機能し、また、1xプロトコル実行部84は、通信部1に第2の通信プロトコル(1x)による捕捉を指示する第2プロトコル実行部として機能し、基地局との間でそれぞれ通信を実行する。
その後、通信を 行うことのできない圏外状態に遷移した状態で、捕捉試行処理が指示されたとき、スキャンリスト格納部87に成功履歴として格納された通信システムの捕捉試行処理を実行し、捕捉試行処理に失敗した場合、成功履歴に無い通信システムの捕捉試行処理を実行する。なお、MRUを更新する処理は常に行われているため、実質的には圏外に移行する直前までの最新の成功履歴が格納されることになる。
なお、スキャンリスト格納部87は、電源投入時に記憶部7の所定の記憶領域に割当てられ、通信システム選択部85によって選択され、EVDOプロトコル実行部83または1xプロトコル実行部84と基地局との間で実行される捕捉試行処理の都度、捕捉に成功した通信システム、あるいは捕捉に失敗した通信システムがともに履歴としてリスト形式で格納されるものとする。
ここで、捕捉指示機能実行部86は、通信システム選択部85に対し、EVDO(M)による捕捉試行処理の開始を指示する(S402)。通信システム選択部85はこれを受け、スキャンリスト格納部87に格納された通信システムのうち、EVDO(M)の最新のものを選択し、ここで選択されたEVDO通信システムによる捕捉を実行させるべくEVDOプロトコル実行部83に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S403)。
一方、捕捉に失敗した場合(S403“失敗”)、通信システム選択部85は、再度スキャンリスト格納部87を参照して代替EVDO(M)があるか否か(他に、MRUに格納されるEVDOの通信システムが存在するか)を判定する(S405)。ここで、代替EVDO(M)があると判定された場合(S405“Yes”)、通信システム選択部85は、その代替EVDO通信システムを選択し(S406)、ここで選択されたEVDO通信シテムによる捕捉を実行させるべく、EVDOプロトコル実行部83に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ。EVDOプロトコル実行部83は、図示せぬ基地局との間でEVDO通信システムによる捕捉試行処理を実行し、捕捉可否の結果を通信システム選択部85に通知する。
通信システム選択部85はこれを受け、スキャンリスト格納部87に格納された1x(M)を選択し、ここで選択された1x通信システムによる捕捉を実行させるべく1xプロトコル実行部84に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S408)。
一方、捕捉に失敗した場合(S408“失敗”)、通信システム選択部85は、再度スキャンリスト格納部87を参照して代替1x(M)があるか否かを判定する(S410)。ここで、代替1x通信システムがあると判定された場合(S410“Yes”)、通信システム選択部85は、その代替1x通信システムを選択し(S411)、S407の処理に戻り、ここで選択された1x通信システムによる捕捉を実行させるべく、1xプロトコル実行部84に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S408)。
1xプロトコル実行部83は、図示せぬ基地局との間で選択された1x通信システムによる捕捉試行処理を実行し、捕捉可否の結果を通信システム選択部85に通知する。
通信システム選択部85はこれを受け、スキャンリスト格納部87に格納されたEVDO(O)を選択し、ここで選択されたEVDO通信システムによる捕捉を実行させるべくEVDOプロトコル実行部83に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S413)。
一方、失敗した場合(S413“失敗”)、通信システム選択部85は、再度スキャンリスト格納部87を参照して代替EVDO(O)があるか否かを判定する(S415)。ここで、代替EVDO通信システムがある場合(S415“Yes”)、その代替EVDO通信システムを選択し(S416)、ここで選択されたEVDO通信システムによる捕捉を実行させるべく、EVDOプロトコル実行部83に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S413)。続いて、EVDOプロトコル実行部83は、図示せぬ基地局との間で選択されたEVDO通信システムによる捕捉試行処理を実行し、捕捉可否の結果を通信システム選択部85に通知する。
通信システム選択部85はこれを受け、スキャンリスト格納部87に格納された1x(O)を選択し、ここで選択された1x通信システムによる捕捉を実行させるべく1xプロトコル実行部84に対して捕捉指示を行い、捕捉可否の通知を待つ(S418)。1xプロトコル実行部84は、図示せぬ基地局との間で選択された1x(O)による捕捉試行処理を実行し、捕捉可否の結果を通信システム選択部85に通知する。通信システム選択部85は、捕捉成功が通知された場合(S418“成功”)、捕捉指示機能実行部86を起動し、捕捉指示機能実行部86による捕捉が成功した1x通信システムを用いた発信処理を実行する(S419)。
すなわち、圏外に遷移してから発信要求が生じるまでの時間がほとんど経過していなかったり、ユーザがほとんど移動していなかったりする場合も多いため、圏外における発信時には必ずしもPRLに則って、すべての通信システムを規定の順序どおりに捕捉試行することが好ましいとはいえない。このような場合には、周辺電波環境が圏外遷移直前と同じ状態に近いことも多いので、圏外に遷移する直前まで捕捉に成功した履歴の格納を更新し続けているMRUにしたがった捕捉試行処理のみにて、充分に発信可能な条件の通信システムを見つけられる可能性も高い。特に、MRUにしたがって捕捉候補を決める際、EVDO通信システムについて失敗が続いてもさらに1x通信システムについても捕捉試行するため、EVDO/1xを問わず成功履歴のあるものを優先して捕捉する。また、MRUに基づいた捕捉試行処理に失敗しても、重複した捕捉試行処理を省略しつつPRLに基づいて他の通信システムについての捕捉試行処理を続けて行う。このため、一通りの通信システムについて、必要時間を増大させることなく捕捉試行処理を行うことができる。また、発信開始から発信処理試行を継続する時間に制限を設けている場合等は、発信成功率が高いと考えられる通信システムを優先的に選択して捕捉試行処理を実行することにより発信成功率を上げることができる。
また、本発明の無線通信端末の各構成ブロックの機能は、全てをソフトウェアによって実現しても、あるいはその少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。例えば、制御部8における処理や、通信部1、音声処理部3におけるデータ処理は、1または複数のプログラムによりコンピュータ上で実現してもよく、また、その少なくとも一部をハードウエアで実現してもよい。
なお、上記した本発明の実施の形態によれば、EVDOと1xを通信プロトコルに用いる例を説明したが、これに限定されるものではなく、他の通信プロトコルを用いた無線通信端末にも適用可能であることはいうまでもない。
Claims (7)
- 複数の通信システムを捕捉可能であり、かつ通信プロトコルによる通信を実行可能な通信部と、通信開始が指示されたときに、前記複数の通信システムのいずれかで前記通信プロトコルを用いて前記通信部による通信を制御する制御部と、記憶部と、を備える無線通信端末であって、
前記制御部は、
前記複数の通信システムのうち、捕捉に成功した通信システムを特定する情報を前記記憶部に成功履歴として記憶させ、
通信を行なうことのできない圏外状態にあると判定された状態において通信開始の要求がなされると、前記成功履歴にて特定される通信システムを捕捉対象として前記通信部に捕捉試行させ、当該捕捉試行に失敗した場合、前記複数の通信システムのうち前記成功履歴にて特定されない通信システムを捕捉対象として前記通信部に捕捉試行させ、
前記通信部による捕捉試行に成功すると通信を開始させる、
ことを特徴とする無線通信端末。 - 前記記憶部は、
前記通信部が捕捉に成功した通信システムを特定する情報を、捕捉に成功した順に、前記成功履歴として複数件を記憶し、
前記制御部は、
前記通信部に前記成功履歴に基づいて捕捉試行を実行させる際、前記成功履歴にて特定される通信システムのうち最も新しいものから順に捕捉対象とする
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。 - 前記制御部は、
前記通信部に、捕捉させる通信システムを指示する通信システム選択部と、
前記通信部に、前記通信プロトコルによる捕捉を指示するプロトコル実行部と、
前記通信システム選択部に、前記通信システムの捕捉試行処理開始指示を行う捕捉指示機能実行部と、
を有し、
前記捕捉指示機能実行部は、
通信を行うことのできない圏外状態にあると判定される状態において通信開始の要求がなされると、前記通信システム選択部に前記成功履歴に格納される情報が特定する通信システムを選択させるとともに、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記プロトコル実行部に行わせ、前記プロトコル実行部による捕捉試行に失敗した場合、前記複数の通信システムのうち前記成功履歴に無い通信システムを前記通信システム選択部に選択させるとともに、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記プロトコル実行部に行わせる、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信端末。 - 前記制御部は、
前記通信部が捕捉に成功した通信システムについて、捕捉が成功した順に、前記成功履歴として複数件を記憶し、
前記通信システム選択部は、
前記成功履歴に基づいて捕捉対象を選択する際、前記成功履歴にて特定される通信システムのうち最も新しいものから順に選択する
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信端末。 - 前記通信プロトコルは、第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルを含み、
前記プロトコル実行部は、
前記通信部に対し、前記第1の通信プロトコルによる捕捉を指示する第1プロトコル実行部と、前記第1の通信プロトコルより捕捉試行処理のための優先度が低い第2の通信プロトコルによる捕捉を指示する第2プロトコル実行部と、
を含み、
前記捕捉指示機能実行部は、
前記圏外状態において通信開始の要求がなされ、前記通信システム選択部に前記成功履歴に基づいて通信システムを選択させると、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記第1プロトコル実行部に行わせ、前記第1プロトコル実行部による捕捉試行に失敗すると、前記成功履歴に基づいて通信システムを選択させるとともに、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記第2プロトコル実行部に行わせる
ことを特徴とする請求項3または4に記載の無線通信端末。 - 前記捕捉指示機能実行部は、
前記圏外状態において通信開始の要求がなされ、前記成功履歴に基づいて選択された通信システムの捕捉試行が、前記第1プロトコル実行部と前記第2プロトコル実行部がともに失敗した場合、前記複数の通信システムのうち前記成功履歴にて特定されない通信システムを前記通信システム選択部に選択させ、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記第1プロトコル実行部に行わせ、前記第1プロトコル実行部による捕捉試行に失敗すると、前記成功履歴に基づいて通信システムを選択させるとともに、当該選択された通信システムの捕捉指示を前記第2プロトコル実行部に行わせる
ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信端末。 - 前記記憶部は、
前記成功履歴を記憶する際、捕捉に成功した通信システムを示す情報とともに、前記第1プロトコル実行部と前記第2プロトコル実行部のいずれによって捕捉に成功したかを示す情報が格納され、
前記捕捉指示機能実行部は、
前記圏外状態において通信開始の要求がなされ、前記通信システム選択部に前記成功履歴に基づいて通信システムを選択する際、前記第1プロトコル実行部により捕捉成功した通信システムを選択して前記第1プロトコル実行部に捕捉指示させ、当該選択された通信システムについて捕捉試行に失敗すると、前記成功履歴に基づいて前記第2プロトコル実行部により捕捉成功した通信システムを選択して当該選択された通信システムの捕捉指示を前記第2プロトコル実行部に行わせる
ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信端末。
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A521 | Request for written amendment filed |
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A02 | Decision of refusal |
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A521 | Request for written amendment filed |
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A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
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A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
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