JP5007534B2 - 回転機械の荷重測定装置 - Google Patents
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Description
このうちの回転機械は、使用状態でも回転しない静止部材と、この静止部材に対して回転自在に支持された回転部材とを備える。
又、上記荷重測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備える。
このうちのエンコーダは、上記回転部材に直接又は他の部材を介して支持固定されたもので、この回転部材の回転中心と同心の被検出面を備える。そして、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に且つ等間隔に変化させると共に、この被検出面の幅方向片半部に、特性変化の位相がこの被検出面の幅方向に対して所定方向に所定角度で漸次変化する第一特性変化部を、この被検出面の幅方向他半部に、特性変化の位相がこの被検出面の幅方向に対して上記所定方向と逆方向に上記所定角度と同じ角度で漸次変化する第二特性変化部を、それぞれ設けている。
又、上記センサ装置は、その検出部を対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるセンサを、少なくとも1対設けて成る。そして、これら1対のセンサのうちの一方のセンサの検出部を上記第一特性変化部に、同じく他方のセンサの検出部を上記第二特性変化部に、それぞれ対向させると共に、これら両特性変化部に対する上記1対のセンサの検出部の対向位置を、上記被検出面の円周方向に関して互いに一致させた状態で、使用状態でも回転しない部分に支持されている。
又、上記演算器は、上記1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材と上記回転部材との間に作用する荷重を算出する機能を有する。
又、上記エンコーダの被検出面をこのエンコーダの周面とし、この被検出面の幅方向をこのエンコーダの軸方向としている。
この場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記演算器として、上記回転部材の正回転用の変換マップと、逆回転用の変換マップとの、双方の変換マップを組み込んでおり、上記回転部材が正回転していると判別した場合には、上記正回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない、且つ、その結果を出力し、上記回転部材が逆回転していると判別した場合には、上記逆回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない、且つ、その結果を出力するものを使用する。
又は、請求項3に記載した発明の様に、上記演算器として、上記回転部材の正回転と逆回転とのうちの一方の回転用の変換マップのみを組み込んでおり、上記回転部材がこの一方の回転をしていると判別した場合には、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない、且つ、その結果を出力し、上記回転部材が正回転と逆回転とのうちの他方の回転をしていると判別した場合には、上記位相差を、上記回転部材が上記一方の回転をしている場合に生じる位相差に変換した後、この変換した位相差に基づいて、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない、且つ、その結果を出力するものを使用する。
又は、請求項4に記載した様に、上記演算器として、上記回転部材の正回転と逆回転とのうちの一方の回転用の変換マップのみを組み込んでおり、上記回転部材がこの一方の回転をしていると判別した場合には、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない、且つ、その結果を出力し、上記回転部材が正回転と逆回転とのうちの他方の回転をしていると判別した場合には、上記処理を行なわないか、又は、上記処理を行なったとしてもその結果を出力しないものを使用する。
又、この様な請求項5に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項6に記載した発明の様に、転がり軸受ユニットを自動車の車輪支持用のハブユニットとする。そして、使用状態で、静止側軌道輪を自動車の懸架装置に支持し、回転側軌道輪であるハブに車輪を結合固定する。
又、請求項2〜4に記載した構成を採用すれば、回転部材の逆回転時に不正確な荷重を算出及び出力し、この不正確な荷重を利用して車両の走行制御等が行なわれる、と言った不都合が生じる事を防止できる。
2 ハブ
3 転動体
4、4a、4b エンコーダ
5a1 、5a2 、5a3 、5a4 センサ
6、6a、6b 第一特性変化部
7、7a、7b 第二特性変化部
8a、8b 透孔
9a、9b 柱部
10 リム部
Claims (6)
- 回転機械と、荷重測定装置とを備え、
このうちの回転機械は、使用状態でも回転しない静止部材と、この静止部材に対して回転自在に支持された回転部材とを備えたものであり、
上記荷重測定装置は、エンコーダと、センサ装置と、演算器とを備えたものであり、
このうちのエンコーダは、上記回転部材に直接又は他の部材を介して支持固定されたもので、この回転部材の回転中心と同心の被検出面を周面に備え、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に且つ等間隔に変化させると共に、この被検出面の幅方向片半部に、特性変化の位相がこの被検出面の幅方向である上記エンコーダの軸方向に対して所定方向に所定角度で漸次変化する第一特性変化部を、この被検出面の幅方向他半部に、特性変化の位相がこの被検出面の幅方向に対して上記所定方向と逆方向に上記所定角度と同じ角度で漸次変化する第二特性変化部を、それぞれ設けており、
上記センサ装置は、その検出部を上記エンコーダの径方向に対向させた部分の特性変化に対応して出力信号を変化させるセンサを、少なくとも1対設けて成り、これら1対のセンサのうちの一方のセンサの検出部を上記第一特性変化部に、同じく他方のセンサの検出部を上記第二特性変化部に、それぞれ対向させると共に、これら両特性変化部に対する上記1対のセンサの検出部の対向位置を、上記被検出面の円周方向に関して互いに一致させた状態で、使用状態でも回転しない部分に支持されており、
上記演算器は、上記1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて、上記静止部材と上記回転部材との間に作用する荷重を算出する機能を有するものである、
回転機械の荷重測定装置に於いて、
上記両特性変化部に対する上記両センサの検出部の対向位置を、円周方向に関して互いに一致させており、上記静止部材と上記回転部材とが相対変位していない中立状態で、上記被検出面の幅方向である上記エンコーダの軸方向に関する、上記両特性変化部に対する上記1対のセンサの検出部の対向位置を規制する事により、これら両センサの出力信号同士の間の初期位相差をこれら両センサの出力信号の1/4周期の大きさに設定しており、且つ、上記演算器に、これら両センサの出力信号を観察する事に基づいて上記回転部材の回転方向を判別する機能を付加した事を特徴とする回転機械の荷重測定装置。 - 演算器は、1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて静止部材と回転部材との間に作用する荷重を算出する処理を、これら位相差と荷重との関係を表す変換マップを利用して行なうものであり、且つ、この変換マップとして、上記回転部材の正回転用の変換マップと逆回転用の変換マップとの双方の変換マップを組み込んでおり、上記回転部材が正回転していると判別した場合には、上記正回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない且つその結果を出力し、上記回転部材が逆回転していると判別した場合には、上記逆回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない且つその結果を出力する、請求項1に記載した回転機械の荷重測定装置。
- 演算器は、1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて静止部材と回転部材との間に作用する荷重を算出する処理を、これら位相差と荷重との関係を表す変換マップを利用して行なうものであり、且つ、この変換マップとして、上記回転部材の正回転と逆回転とのうちの一方の回転用の変換マップのみを組み込んでおり、上記回転部材がこの一方の回転をしていると判別した場合には、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない且つその結果を出力し、上記回転部材が正回転と逆回転とのうちの他方の回転をしていると判別した場合には、上記位相差を、上記回転部材が上記一方の回転をしている場合に生じる位相差に変換した後、この変換した位相差に基づいて、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない且つその結果を出力する、請求項1に記載した回転機械の荷重測定装置。
- 演算器は、1対のセンサの出力信号同士の間に存在する位相差に基づいて静止部材と回転部材との間に作用する荷重を算出する処理を、これら位相差と荷重との関係を表す変換マップを利用して行なうものであり、且つ、この変換マップとして、上記回転部材の正回転と逆回転とのうちの一方の回転用の変換マップのみを組み込んでおり、上記回転部材がこの一方の回転をしていると判別した場合には、上記一方の回転用の変換マップを利用して上記処理を行ない且つその結果を出力し、上記回転部材が正回転と逆回転とのうちの他方の回転をしていると判別した場合には、上記処理を行なわないか又は上記処理を行なったとしてもその結果を出力しない、請求項1に記載した回転機械の荷重測定装置。
- 回転機械が転がり軸受ユニットであり、この転がり軸受ユニットは、静止部材である静止側軌道輪と、回転部材である回転側軌道輪と、これら静止側軌道輪と回転側軌道輪との互いに対向する周面に存在する静止側軌道と回転側軌道との間に設けられた複数個の転動体とを備えたものである、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した回転機械の荷重測定装置。
- 転がり軸受ユニットが自動車の車輪支持用のハブユニットであり、使用状態で静止側軌道輪が自動車の懸架装置に支持され、回転側軌道輪であるハブに車輪が結合固定される、請求項5に記載した回転機械の荷重測定装置。
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