JP5006441B2 - 全血分析 - Google Patents

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Description

本発明は、全血試料に含まれる物質の分析を実施する方法に関する。
イギリス特許出願第0606450.5号明細書には、蛍光消光により糖化タンパク質の分析を行うことが記載されている。この方法と装置においては、蛍光分析に際して、分析化学現象によって生じる時間依存変化とは別に、固有のフィルター効果に帰される非時間依存変化を別に評価することにより、非蛍光物質(たとえば、ヘモグロビン)の濃度を評価する(ヘモグロビン-A1cを測定する)。このような方法は、個別の光度計その他の測定の必要をなくし、したがって方法とそれに使用する装備とを簡単化するものである。
本発明は、前記方法を、必ずしも蛍光分析によらない他の物質の測定に応用しようというものである。本発明の方法においては、発生する信号(たとえば、透過信号)を連続的にモニターし、この信号を、反応している物質の測定に使用するだけでなく、添加試料の初期量を測定して補正するためにも使用する。
先行技術は、ある範囲内の物質量を分析することを含む。このとき、特定の化学反応現象の時間経過を光度測定によって追跡する。この追跡は、たとえば、微小ラテックス粒子上に付着した分析物に特異的な抗体を使用し、測定分析物が、分析物/抗原と抗体の反応が進行するときにラテックス粒子の凝集を促進する場合に、生成される濁りの増大を測定することによる。この濁り増大の測定は、通常の光度計を使用し、また光度測定の原理を使用することにより、達成できる。そのような濃度依存濁りを、基準試料によって生成される濁りと比較する。これは、確立された先行技術である。
さらに、この方法に含まれうる手法は、溶液中で一連の酵素関連反応(enzyme-linked reaction)を実施することである。この場合、全血試料の血漿の分析物は、最終的に無色反応成分から着色色素が生成される酵素促進反応によって、変化する。着色は時間依存進行し、光度計によって測定される。この色変化の測定は、通常の光度計により、光度測定の原理を使用して、実施することができる。次に、そのような濃度依存透過率変化を基準試料によって生じる変化と比較する。このやり方も確立された先行技術である。
全血試料の場合、血漿成分内に存在する物質を分析するとき、考慮しなければならないパラメータがある。それは、全血試料の容積に対する赤血球の割合または赤血球容積率であり、この値は、年齢、気候、栄養、病気の状態およびその他の要因によって大きく変化しうる。たとえば、40%赤血球容積率というのは、その全血容積において、容積の40%が赤血球によって占められ、60%が血漿である、ということである。患者の血液の赤血球容積率が大きくなると、試験装置に投入される一定容積試料中の血漿の容積が減少し、その逆も起こる。測定される分析物を含有するのは血漿成分だけであるから、反応混合物に添加される血漿成分の容積が小さくなると、反応混合物内の測定される物質の濃度は小さくなり、したがって得られる分析値もそうなり、この逆も起こる。
全血中の血漿物質の濃度を与える分析は、どんなものでも、赤血球容積率の変化に応じて補正して真の血漿濃度を得るようにしなければならない。そのため、そのような分析は、通常、あらかじめ濾過または遠心分離によって赤血球を分離した血清または血漿に関して実施される。治療、医院またはクリニックの計画にしたがって、小容積の全血試料を濾過または他の機械的操作によって血漿成分から分離するが、これはシステムの設計の複雑さしたがって費用を増すものである。
これらの状況においてもっとも有力なのは二つの物質を測定することであり、これらの物質のうち一つは調べる分析物であり、他の一つは試料の赤血球容積率を評価または標準化するためのマーカーと見なされるものである。
公知のように、赤血球を溶解させたあとの、全血のヘモグロビン濃度は、全血試料中の赤血球容積に比例する。
ヘモグロビン濃度は、光度計を用いて、いろいろな波長での公知のやり方または前記各種化学反応現象(濁りまたは酵素触媒色生成)によって、評価することができる。必要な初期ブランク測定のあと、二つの分析化学現象(色生成または濁りの発達)とヘモグロビンとが測定できる可視スペクトル内のある点で、試料透過率を連続的に測定する装置は、イギリス特許出願0606450.5号明細書に記載されているアルゴリズムの使用により、初期透過率の評価を行い、それから、分析物の化学反応現象の進行の前に、ヘモグロビン濃度の評価を行うことができる(というのは、この効果は瞬間的であり、化学反応には依存しないからである)。また、同じアルゴリズムにより、最終透過率の測定をも行う。この最終透過率は、示差分析により、調べている分析物によって進行している時間依存の化学現象を明らかにするものである。これらの二つの評価値の間の関係を計算するアルゴリズムは、赤血球容積率の変化によって変化しない血漿値の決定に使用することができる。
本発明の第一の側面においては、
全血試料に含まれる物質を分析する方法であって、
(a) 全血試料中の分析物と特異試薬との間の溶液中での反応を実施し、このとき前記試料を時刻t0において前記試薬と混合し、
(b) 反応の進行中、前記溶液の透過率を適当な波長で連続モニターし、
(c) 検出された透過率値から、試料の添加前の反応溶液の透過率Tinitを記録し、試料を添加したあとの時刻t0における透過率T0と時刻t∞の透過率T∞を計算し、ここでt∞はすべての分析物が試薬と反応した時刻、または平衡が実現された時刻であり、
(d) TinitとT0の値から、血液添加後の試料の光学濃度、したがってその試料に含まれているヘモグロビンの量を計算し、
(e) T0とT∞の値から、ステップ(a)の反応に帰される透過率の変化を計算し、
(f) これらの測定値の間の関係から、赤血球容積率変動に関して補正した試料中の分析物の濃度を導出すること、
から成ることを特徴とする方法、
が提供される。
現在のところ意図される本発明の主要用途は、全血中の血漿分析物の分析である。
以下、免疫比濁分析(immunoturbidimetric method)による分析物たとえばC反応性タンパク質(CRP)の測定、または一連の酵素駆動関連反応(enzyme driven linked reaction)によって着色終点を生成する別の反応物たとえばコレステロールに適用される原理を示す二つの実施例について説明する。
免疫比濁分析に関する実施例の場合、好ましくはCRPに対する抗体が粒子たとえばラテックスビーズに結合され、この粒子は、抗体と分析物との反応が進行すると、凝集する。
一連の酵素駆動関連反応の場合、好ましくは、必須の酵素は測定される物質に特異的なものであり、たとえばコレステロールエステラーゼおよびコレステロールオキシダーゼである。
ステップ(f)におけるT0とT∞の測定値から導かれる関係は、好ましくは、
y=ax2+bx+c
の形のアルゴリズムの使用によって導かれ、ここで、a、bおよびcは検量定数であり、yは分析物の測定値から導かれる値たとえばlog〔(T0−T∞)/T0〕であり、xはヘモグロビンの測定値から導かれる値たとえばlog〔(Tinit−T0)/Tinit〕である。
血液が装置によって試薬に添加されて混合される完全自動化装置システムの場合、化学反応現象が進行するときに検出できる最初の透過率点は、血液添加と混合後、約5秒以内に測定できるであろう。しかし、非自動化システムの場合、初期結合反応のモニターはもっと遅れる。それは、作業者が、試薬を含む反応キュベットに血液試料を手操作で添加し、混合してから、光度計の反応キュベットに戻すのに必要なある程度の長さの時間のためである。したがって、血液試料の添加直後のt0における実際の透過率レベルは、手動および自動どちらのシステムにおいても直接には測定できない。
これを克服するために、時刻t0、すなわち試料が添加されて混合された直後であるがまだ反応が起こっていない時刻、における透過率レベルT0は、好ましくは、化学結合反応の速度式にもとづいて、透過率データの時間変化にあてはめた曲線の逆外挿によって決定される。これは、好ましくは、時間に対して検出透過率データをプロットし、プロットされた点に対して最適あてはめ曲線をあてはめることを含む。このプロットは、機械的または手操作でさえも行うことができるが、データの最適あてはめ曲線の数学的関数をあてはめて、グラフ自体の生成なしで、この関数を時刻t0およびt∞に外挿することによって、自動的または数学的に実行することができる。この曲線あてはめは、任意の適当な数学的方法によって実行できるが、以下で、方法の一例を説明する。これらの方式により、記録データを使用して、分散を最小に抑えてから、曲線を外挿して、T0の値が得られる。
さらに、データ収集時間を越えて、このあてはめ曲線を順外挿することにより、時間t∞すなわち反応終点における透過率レベルT∞も決定される。このやり方でのt0およびt∞の透過率レベルの決定により、信頼性の高い正確な結果が得られることがわかった。
反応混合物の透過率が測定される時間間隔は、分析を行うのに使用するのに適当な任意のものとすることができる。長時間の場合、正確な結果が得られるが、分析が遅くなる。そのため、短時間が便利であるが、結果は不正確になりうる。外挿するためのデータの量が少なくなるからである。測定時間の適当な長さは、分析される物質およびその物質の抗体との反応の時間変化に依存する。容易に入手できる試薬を使用するCRP免疫比濁分析においても酵素コレステロール分析においても、通常、約3分の測定時間が適当である。やはり可能なのは、少ないデータによる結果を外挿し、反応の進行と同時にその外挿の正確さを連続的にチェックすることにより、時間を短縮することである。早期(すなわち、たとえば20〜30秒程度の短時間)外挿からのデータの正確さが連続記録観察によって確認されたならば、その外挿を使用して、少ないデータと短い測定時間とから、終点と始点とにおける結果を高信頼性で予想することができる。
好ましくは、ステップ(a)において、試料を抗体試薬と混合する前に、溶液のみを、適当な波長λn(すなわち、透過率測定により、ヘモグロビンと、抗体-分析物反応によって生じる濁りまたは酵素駆動関連反応によって生じる色とが検出できる波長)の入射電磁放射によって励起し、この選択周波数において得られる初期透過率(Tinit)を検出する。これとT0の値とを組み合わせて、下記の式、
ZOD=Log[Tinit/T0]
により、ゼロ光学濃度(ZOD)を計算することができる。
ZODは、総ヘモグロビン濃度に比例することが知られている。したがって、初期透過率の測定値を使用して、総ヘモグロビン濃度を決定することができ、この値を赤血球容積率決定に使用することができる。
必ずしも各分析の前にTinitを決定する必要はない。この値は、反応キュベットおよび使用試薬の再現性に応じて標準値または定数値とすることができるからである。
当業者には明らかなように、ここで述べる本発明の方法と装置には、本発明の範囲を逸脱することのない多くの変形を加えることができる。しかし、本発明にとって基本的なことは、測定する物理的パラメータ(蛍光、透過率、その他の物理的性質たとえば濁りのどれであれ)を、一方では、一つの物質の特異的反応によって時間依存変化するように変えることができ、また他方では、もう一つの物質によって瞬間変化したがって非時間依存変化するように変えることができる、ということである。一つの物質を測定される目標分析物とし、もう一つの物質を試料添加または試料性質による変化を補正するマーカーとすることができる。
以下、本発明の原理がさらに十分に理解されるように、本発明を、単なる例としての全血中のコレステロールの測定に関して、必要な場合には添付の図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本発明は、血液中のコレステロールの分析に使用することができる。この方法においては、適当な緩衝剤に溶解させた、一連の酵素関連反応の成分がキュベット内に投入される。血液試料の投入の前に、この試薬混合物を、光度計内で、適当な波長(510 nm)の電磁放射によって励起し、ブランク透過率(Tinit)を測定する。
このキュベットを光度計から取り出すか、その場所に置いたまま、ただちに血液試料を添加して混合し、時間の関数として透過率を検出して記録する。このデータをプロットし、データの集合に曲線をあてはめる。図3は、そのような反応の時間変化グラフを示し、この場合、Aで示される透過率Tinitが、試料投入前、ゼロ秒において、記録される。この反応に関する実際の透過率実験データの時間経過が、手動システムの場合キュベットの再導入、または自動システムの場合混合のあと、適当な時間が経過するまで、記録される(通常は、1秒未満の間隔で)。逆外挿により、t0におけるT0、すなわち試料が添加されたがまだ目標分析物との反応が起こっていない時刻における透過率レベル(B)が決定される。同様に、順外挿(測定データの端は図3のグラフからはみ出ているので、図3には示さない)により、反応終点t∞における透過率レベルT∞が決定される。この時点では、目標反応物との反応が完了している。
T0およびT∞の外挿評価に関して有効性が示されている多くの可能な曲線あてはめルーチンのうちで、適当な曲線あてはめルーチンは、下記の一般速度式に従うものである。
Tt=T0+(T∞−T0)×(1−e-t/θ)
ここで、
Tt=時刻t秒における透過率
T0=時刻0における透過率
T∞=無限大の時刻における透過率(すなわち、反応終点)
e=2.7813(自然対数の底)
θ=速度定数
T0、T∞およびθは、各データ点におけるあてはめ値と測定値との間の二乗分散の総和すなわち
Figure 0005006441
が最小になるように、あてはめルーチンによって繰り返し計
算することによって、決定される。
データの数学的モデル化は、同様に使用できる他の曲線あてはめ法によっても実行できる。
緩衝剤、および酵素関連反応のための酵素と反応物との混合物から成る体積既知(たとえば、2.0 ml)の試薬(下記参照)を、反応キュベットに投入した。
Figure 0005006441
この混合物を、光度計に入れて510 nmで励起した。ブランク透過率を、約5秒間、<1秒間隔で測定し、測定値を読み取った。
血漿コレステロールレベルが既知の一定体積(5μL)の血液を、時刻t0にキュベットに投入し、混合した。混合を停止してから、510 nmにおける透過率を3分間の反応時間にわたって測定した。混合を行い、液体の渦が消えるのにかかる時間があるため、透過率は、血液試料の添加後、約1/10秒からしか記録されない。
ブランクおよび血液の透過率信号読み取り値の例を下記の表1に示す。
Figure 0005006441
Figure 0005006441
Figure 0005006441
欄2、4、6および8は、透過率測定読み取り値である。このデータを時間に対してプロットすると、図3に示す曲線が得られる。前記の適当なアルゴリズムを用いてこれらの値に数学的に導かれる曲線をあてはめ、また、欄3、5、7および9に示す数値をも図3のグラフに示した。この試料のT0およびT∞を、データをそれぞれt0およびt∞に逆および順外挿することによって導くことができる。
表2は、赤血球容積率を操作して30〜60%の基準範囲内にあるようにした血液試料に関する一連の同様な分析の結果を示す。
Figure 0005006441
Figure 0005006441
各試料に関して、ゼロ光学濃度(ZOD)とΔ光学濃度(DOD)とを、下記の式により、Tフ゛ランク、T0およびT∞から計算した。
ZOD=Log[(Tフ゛ランク)/(T0)]

DOD=[Log(T0/T∞)]−ZOD
分析作業範囲内での下限と上限とにおける基準試料の赤血球容積率を変えたときの、DODとZODとの関係を示す一連のグラフが、二次曲線あてはめにより、数学的に記述される。検量定数a、bおよびc(ならびにa´、b´およびc´)を、異なる赤血球容積率レベルとなるように操作した高および低血漿コレステロールのこれらの基準試料に対して定めた(二次多項式) (図5)。
すると、未知試料の血漿中のコレステロール濃度を、実験で得られた値DOD未知およびZOD未知から次のように計算することができる。
1. 試料のZODから高濃度基準試料(H)に関するDODを計算する。
DOD高=a.ZOD2+b.ZOD+c
2. 試料のZODから低濃度基準試料(L)に関するDODを計算する。
DOD低=a´.ZOD2+b´.ZOD+c´
3. 下記の式により、未知試料の血漿コレステロール濃度を計算する。
[[DOD未知−DOD低]/[DOD高−DOD低]×[H−L]]+L
赤血球が存在する場合に一律にコレステロール値を決定するこの方法の妥当性は、高濃度および低濃度基準試料に関するコレステロール値ならびに高低両基準の大体中央の範囲内にある試料のコレステロール値を、逆に算出することによって示される。(表2;欄5、6および7ならびに図6)。
これにより、導出された値が試料の赤血球容積率にほとんど影響されない、ということが示された。
反応の大体のグラフであり、この反応においては、初期ブランク測定後の試料自身の存在に帰される光学濃度(OD)の初期増加(または、透過率減少)後の特異的反応化学現象により、反応時間の経過によって、ODが増加する。 透過率の初期(すなわち、時刻ゼロにおける)低下から導かれる510 nmにおけるゼロ光学濃度(ZOD)と、添加ヘモグロビンの量(いろいろな赤血球容積率の一定体積の試料からのもの)との間の関係を示すグラフである。 試料中のコレステロールからの溶液着色応答と無色前駆体が着色色素に変化する一連の酵素関連反応との進行時の透過率信号の時間変化のグラフである。 いろいろなコレステロール濃度の溶液における反応と血液存在下での一連のコレステロール特異性酵素関連反応とにおける透過率低下の時間変化の総合グラフである。 反応化学現象のOD0とOD∞との間の差を示すΔ光学濃度(DOD)と、低(2.2 mmol/l)および高(8.1 mmol/l)標準血液試料における、ヘモグロビン(したがって、赤血球容積率)の測定値であるゼロ光学濃度(ZOD)との間の関係を示すグラフである。 コレステロール値が、分析の作業範囲全体にわたる三つの標準試料における、試料赤血球容積率によって変化するときの、当該アルゴリズムと反応化学的方法とから導かれるコレステロール値を示すグラフである。

Claims (17)

  1. 全血試料に含まれる物質を分析する方法であって、
    (a) 全血試料中の分析物と特異試薬との間の溶液中での反応を実施し、このとき前記試料を時刻t0において前記試薬と混合し、
    (b) 反応の進行中、前記溶液の透過率を適当な波長で連続モニターし、
    (c) 検出された透過率値から、試料の添加前の反応溶液の透過率Tinitを記録し、試料を添加したあとの時刻t0における透過率T0と時刻t∞の透過率T∞を計算し、ここでt∞はすべての分析物が試薬と反応した時刻、または平衡が実現された時刻であり、
    (d) TinitとT0の値から、血液添加後の試料の光学濃度、したがってその試料に含まれているヘモグロビンの量を計算し、
    (e) T0とT∞の値から、ステップ(a)の反応に帰される透過率の変化を計算し、
    (f) これらの測定値の間の関係から、赤血球容積率変動に関して補正した試料中の分析物の濃度を導出すること、
    から成ることを特徴とする方法。
  2. ステップ(a)における反応が免疫比濁分析のための反応であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 当該試薬が粒子に結合した分析物に特異的な抗体を含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 当該粒子がラテックスビーズであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 当該分析物がC反応性タンパク質であることを特徴とする請求項1から4の中のいずれか一つに記載の方法。
  6. ステップ(a)における反応が比色分析のための反応であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 当該試薬が、着色終点を生じる一連の酵素駆動関連反応を生じる酵素を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 当該分析物がコレステロールであることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。
  9. 当該試薬がコレステロールオキシダーゼとコレステロールエステラーゼのうち一つまたは両方を含むことを特徴とする請求項6から8の中のいずれか一つに記載の方法。
  10. ステップ(f)におけるアルゴリズムが、y=ax2+bx+cの形のものであり、ここで、a、bおよびcが検量定数であり、yがlog〔(T0−T∞)/T0〕の計算から得られる分析物の測定値であり、xがlog〔(Tinit−T0)/Tinit〕の計算から得られるヘモグロビンの測定値であることを特徴とする請求項1から9の中のいずれか一つに記載の方法。
  11. T0が、反応速度式にもとづく、透過率データの時間経過にあてはめた曲線の逆外挿によって決定されることを特徴とする請求項1から10の中のいずれか一つに記載の方法。
  12. T∞が、データ収集時間を越える、当該あてはめ曲線の順外挿によって決定されることを特徴とする請求項1から11の中のいずれか一つに記載の方法。
  13. 当該外挿が、検出透過率データを時間に対してプロットし、プロットされた点に対する最適あてはめ曲線を使用することを含むことを特徴とする請求項11または12に記載の方法。
  14. 当該プロットが、データに対する最適あてはめ曲線に関数をあてはめ、この関数を時刻t0とt∞に外挿することによって、実行されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 透過率データが記録される時間が3分以内であることを特徴とする請求項1から14の中のいずれか一つに記載の方法。
  16. ステップ(a)において試料が試薬と混合される前に、試料だけが、波長λnの入射電磁波によって励起され、ここで、波長λnがヘモグロビンと反応との両方を検出することができ、選択された波長周波数において生成初期透過率(Tinit)が検出されることを特徴とする請求項1から15の中のいずれか一つに記載の方法。
  17. T0値とともにTinitを使用し、ZOD=Log[Tinit/T0]により、ゼロ光学濃度(ZOD)を計算することができることを特徴とする請求項16に記載の方法。
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