JP5006134B2 - ドライクリーニング方法 - Google Patents

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この発明は、配線表面に形成される金属酸化物や有機汚染物質を除去するドライクリーニング方法に関する。
半導体デバイスは近時、動作速度の向上ならびに小型化を目的として、配線が多層に設けられている。また、動作速度を高めるには、電気的接続部材である配線の抵抗および配線間の電気容量を低減させる必要があるため、配線には抵抗の低い銅(Cu)が多く用いられており、Cu配線間に設けられる層間絶縁膜にはCu配線間の容量が低減されるように低誘電率絶縁膜(Low−k膜)が多く用いられている。また、配線はダマシン法を用いて形成されるのが一般的になっている。
Cuは酸化されやすく、その表面には容易に酸化銅が形成される。酸化銅は抵抗を増大させるため、有機化合物ガスを用いたドライクリーニング、例えば、有機酸ドライクリーニングを用いて予め除去する等の処理が施される。有機酸ドライクリーニングは、非特許文献1、2などに記載されている。
しかしながら、有機酸ドライクリーニングは、例えば、150〜200℃という比較的低温で実施可能であるものの、半導体ウエハを加熱しなければならない。上述の通り、近時の半導体デバイスは、層間絶縁膜にLow−k膜を用いている。Low−k膜は、層間絶縁膜として一般的であった無機シリコン酸化膜に比較して誘電率は低いものの、熱に弱い。有機酸ドライクリーニングは、たとえ低温で実施可能であるとしても、配線層を積層する毎に実施されなければならない。このため、有機酸ドライクリーニングによる熱ストレスが、被処理基板中の構造体、例えば、層間絶縁膜であるLow−k膜等に悪影響を与えることが懸念される。
なお、遷移金属元素を含む被エッチング材料を、有機酸、例えば、カルボキシル基を有するガス状物質に曝して被エッチング材料の露出表面をカルボン酸塩に変換し、変換されたカルボン酸塩にエネルギービームを照射して上記カルボン酸塩を揮発除去するドライエッチング方法は特許文献1に記載されている。
また、CMP後に実施される、有機成分を含む洗浄液を用いた洗浄工程で残った有機汚染物質を有機酸、例えば、カルボン酸と加熱反応させて除去する基板処理方法は特許文献2に記載されている。
また、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)法を用いた銅配線の製造方法、及びその製造装置は特許文献3に記載されている。
石川健治、他3名、「Cu表面のドライクリーニングの検討〜供給蒸気組成と流量制御〜」、第67回応用物理学会学術講演会 講演予稿集(2006秋 立命館大学)、31a−ZN−7、p754 林 雅一、他3名、「Cu表面のドライクリーニングの検討〜有機酸蒸気による揮発性分子の生成〜」、第67回応用物理学会学術講演会 講演予稿集(2006秋 立命館大学)、31a−ZN−8、p754 特開2005−236114号公報 特開2006−216937号公報 米国特許出願公開第2006/0105570号明細書
この発明は、被処理基板中の構造体に熱ストレスが加わり難い状態でドライクリーニングすることができるドライクリーニング方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明に係るドライクリーニング方法は、酸化銅、及び有機汚染物質が基板表面に形成、もしくは付着した被処理基板をチャンバ内に設置する工程と、前記チャンバ内の雰囲気を有機化合物ガス雰囲気として前記被処理基板の基板表面にガスクラスターイオンビームを照射し、前記被処理基板の基板表面を加熱して前記基板表面に形成、もしくは付着した酸化銅、及び有機汚染物質を除去する工程と、を具備する。
この発明によれば、被処理基板中の構造体に熱ストレスが加わり難い状態で酸化銅及び有機汚染物質をドライクリーニングすることができるドライクリーニング方法を提供できる。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図にわたり、共通の部分には共通の参照符号を付す。
図1は、この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法の基本的な流れを示す流れ図である。
図1に示すように、一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニングは、酸化銅、及び有機汚染物質の少なくとも一方が基板表面に形成、もしくは付着した被処理基板(例えば、半導体ウエハ)をチャンバ内に設置し(ステップ1)、チャンバ内の雰囲気を有機化合物ガス雰囲気として、被処理基板の基板表面にガスクラスターイオンビーム(Gas-Cluster Ion-Beam:GCIB)を照射する(ステップ2)。
一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法は、ドライクリーニング時の被処理基板の加熱を、通常のステージヒーターを用いた加熱に代えて、GCIBを用いた加熱とする。GCIBを用いた加熱では、被処理基板の基板表面の極浅い領域を局所的に加熱することができる。このため、被処理基板中の構造体、例えば、層間絶縁膜であるLow−k膜等に熱ストレスが加わり難いドライクリーニングを実施することができる。
図2Aは、図1中のステップ2における手順を実施しているときの被処理基板を示した断面図である。図2Bには比較例として、ステージヒーターを用いた典型的な有機化合物ガスを用いたドライクリーニングを実施しているときの断面を示す。
図2Aに示すように、被処理基板、本実施形態では半導体ウエハ100は、ステージ101上に、基板裏面を接して載置される。ウエハ100の周囲は、有機化合物ガス雰囲気とされ、この状態で基板表面にGCIBが照射される。GCIBを用いた加熱では、ウエハ100は、基板表面及び基板表面から極浅い領域を中心に加熱され、基板温度は、基板表面から基板裏面に向かって二次関数的に低下する。このような加熱によるウエハ100の厚さ方向の温度分布の一例を図3Aに示す。なお、図3Aは温度分布の傾向を示す図であるので、縦軸の温度、及び横軸の厚さについては任意単位(a.u.)とする。
対して、図2Bに示すように、典型的な有機化合物ガスを用いたドライクリーニングでは、ステージヒーター102を用いて加熱するので、ウエハ100は、ステージ101に接した基板裏面を中心に加熱される。このため、基板温度は、GCIBを用いた加熱とは反対に、基板裏面から基板表面に向かって低下する。このような加熱によるウエハ100の厚さ方向の温度分布の一例を図3Bに示す。なお、図3Bも温度分布の傾向を示す図であるので、図3Aと同様に、縦軸の温度、及び横軸の厚さについては任意単位(a.u.)とする。
基板表面は、有機化合物ガスを用いたドライクリーニングが実施される被処理面である。このため、図3A及び図3Bに示すように、基板表面の温度は、所定の処理温度(目標温度)に設定される必要がある。本実施形態のようにGCIBを用いた加熱では、基板表面及び基板表面から極浅い領域が最も温度が高くなるので、基板表面から下層にいくほど目標温度より低くすることができる。対して、典型的な有機化合物ガスを用いたドライクリーニングのようにステージヒーター102を用いた加熱では、基板裏面が最も温度が高くなるので、基板表面から下層にいくほど目標温度より高くなってしまう。
図4は、図2A及び図2Bに示す波線枠103内の拡大図である。
図4に示すように、ウエハ100は、図示せぬトランジスタ等の能動素子が形成された半導体基体104を有し、この半導体基体104の上方に層間絶縁膜105が第1層から第m層まで形成されている。最下層の層間絶縁膜は第1層層間絶縁膜105-1であり、第1層層間絶縁膜105-1の上方に、第2層層間絶縁膜105-2、第3層層間絶縁膜105-3、…と順次積層され、最上層の層間絶縁膜は第m層層間絶縁膜105-mである。第m層層間絶縁膜105-mには、銅からなる第n層ヴィアVnが形成されている。第n層ヴィアVnの表面は外部に露出しており、第n層ヴィアVnの露出面には酸化銅106が形成されている。第n層ヴィアVnが形成された第m層層間絶縁膜105-mの表面が基板表面、即ち、被処理面である。
図4に示すように、GCIBを用いた加熱(実施形態)では、第m層層間絶縁膜105-mの温度が最も高くなり、第m−1層層間絶縁膜105-m−1、…、第4層層間絶縁膜105-4と、下層の層間絶縁膜に行くに連れて温度が低くなる。層間絶縁膜中で温度が最も低くなるのは、最下層の第1層層間絶縁膜105-1である。
対して、ステージヒーター102を用いた加熱(比較例)では、第m層層間絶縁膜105-mの温度が最も低く、最下層の第1層層間絶縁膜105-1の温度が最も高くなる。
有機化合物ガスを用いたドライクリーニングは、配線M1乃至Mn、及びヴィアV1乃至Vnが形成される毎に為されなければならない。このため、下層の層間絶縁膜は、半導体装置を製造している間、熱ストレスを繰り返し受けることになる。最も熱ストレスを受け、熱履歴(積算温度)が最も大きくなるのは、最下層の第1層層間絶縁膜105-1である。図5に、第1層層間絶縁膜105-1が受ける温度と熱履歴との関係を示す。
図5に示すように、ステージヒーター102を用いた加熱(比較例)では、第1層層間絶縁膜105-1が受ける温度が、上層の配線Mx、及び上層のヴィアVyのドライクリーニング(図5中ではOCDCと略記)になるほど上がっていく(三角印のプロット点参照)。このため、第1層層間絶縁膜105-1の熱履歴は、配線Mx、及びヴィアVyの数が増せば増すほど、加速度的に伸びる。
対して、GCIBを用いた加熱(実施形態)では、第1層層間絶縁膜105-1が受ける温度が、上層の配線Mx、及び上層のヴィアVyのドライクリーニングになるほど下がっていく(丸印のプロット点参照)。このため、第1層層間絶縁膜105-1の熱履歴の伸びは、配線Mx、及びヴィアVyの数が増せば増すほど抑制されていく。
このように、一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法によれば、被処理基板中の構造体の熱履歴の伸び、例えば、下層の層間絶縁膜の熱履歴の伸びを、配線Mx、及びヴィアVyの数が増せば増すほど抑制することができる。よって、被処理基板中の構造体、例えば、層間絶縁膜に熱ストレスが加わり難い有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を得ることができる。
また、被処理基板、例えば、半導体ウエハの基板表面にエネルギー照射をすれば、理屈上は、ウエハの基板表面の温度を最も高くすることができる。しかしながら、通常のエネルギー照射、例えば、放射加熱では、基板表面のみを局所的に加熱することは難しく、下層の構造体(例えば、層間絶縁膜)が熱によって損傷する可能性が高い。
また、物理的なエネルギー照射、例えば、イオン注入法を用いた加熱もある。しかしながら、イオン注入法では、基板表面ばかりでなく、被処理基板、例えば、半導体ウエハの内部にイオンが入り込んでしまう。このため、最も上層の構造体が損傷するばかりでなく、下層の構造体も損傷する。
この点、GCIBを用いた加熱によれば、緩やかに束縛された、例えば、数個から数千個の原子、又は分子からなるクラスター化したガス(ガスクラスター)を用いる。ガスクラスターはサイズが大きいので、被処理基板、例えば、半導体ウエハの内部に入り込み難い。従って、イオン注入法に比べて、被処理基板の基板表面の損傷、及び内部の損傷も受け難い。
ガスクラスターイオンビームの直径は大きくても、5〜6cmなので、ウエハ表面から裏面方向への熱拡散だけでなく、イオンビームが当たっている部分から当たっていない部分への水平方向の熱拡散も生じる。水平方向の熱拡散が、イオンビームが当たっている部分の冷却に寄与する。これに対しランプ加熱などの放射加熱ではウエハ全面を同時に加熱するため、水平方向の熱の流れは生じない。従って、ランプ加熱では水平方向の熱拡散による被照射部分の冷却は発生しない。従って、GCIBを用いた加熱は、放射加熱に比較して、基板表面のみを局所的に加熱することができ、基板表面から極浅い領域に熱を集中させることができる。
このような一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニングは、例えば、図4に示したように、層間絶縁膜に、熱に弱いLow−k膜を使用し、かつ、多層配線である半導体装置に有用である。
以下、この発明の一実施形態を、基板処理装置の例、及び半導体装置の製造方法の例に従ってさらに詳細に説明する。
(基板処理装置)
図6は、この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を実施することが可能な基板処理装置の一例を示す断面図である。
図6に示すように、基板処理装置200の一例は、真空容器201と、ガスクラスターイオンのソースとなる凝縮可能なソースガスを供給するソースガス供給機構202と、上記真空容器201内に設置され、上記ソースガスからガスクラスターイオンを生成し、GCIBとして照射するGCIB生成機構203と、上記真空容器201内に設置され、上記GCIBが照射される被処理基板、本例では半導体ウエハ100を載置するステージ101と、上記被処理基板の周囲に有機化合物ガスを供給する有機化合物ガス供給機構204と、制御機構205とを備える。
真空容器201は、3つの連絡したソースチャンバ201a、イオン化/加速チャンバ201b、及び処理チャンバ201cに分かれている。上記GCIB生成部203は、ソースチャンバ201a、及びイオン化/加速チャンバ201bに設置され、上記ステージ101は、処理チャンバ201cに設置される。3つのチャンバ201a乃至201cは各々、真空ポンプ機構211a乃至211cに接続されている。真空ポンプ機構211a乃至211cは、それぞれ3つのチャンバ201a乃至201cを適切な動作圧力まで排気する。ソースチャンバ201aとイオン化/加速チャンバ201bとは、ガススキム孔212を有した隔壁213により隔たれている。同様に、イオン化/加速チャンバ201bと処理チャンバ201aとはGCIB照射孔214を有した隔壁215により隔たれている。処理チャンバ201cの照射孔214に対向した壁の部分には、電気的絶縁マウント216を介してビーム電流センサ217が設置されている。ビーム電流センサ217の一例はファラデカップである。
ソースガス供給機構202は、凝縮可能なソースガスが蓄積される蓄積シリンダ221a乃至221cを有する。蓄積シリンダ221a乃至221cは本例では3本であるが、蓄積シリンダの本数は、クラスターイオン化する物質の数によって適宜変更される。本例では一例として、蓄積シリンダ221aにシリコン(Si)を含む凝縮可能なソースガスが蓄積され、以下同様に、蓄積シリンダ221bに窒素(N)を含む凝縮可能なソースガスが、蓄積シリンダ221cにアルゴン(Ar)を含む凝縮可能なソースガスが蓄積される。これら凝縮可能なソースガスの使い方については、後述の製造方法において詳しく説明する。蓄積シリンダ221a乃至221cは、シャットオフバルブ222a乃至222c、及び流量調節バルブ223a乃至223cを介してガス供給管224に接続される。ガス供給管224はソースチャンバ201aの内部に延び、ソースチャンバ201aの内部において滞留チャンバ231に接続される。
GCIB生成機構203は、上記滞留チャンバ231と、イオナイザ232と、高電圧電極233とを備える。滞留チャンバ231は上記ソースチャンバ201aに設置され、イオナイザ232、及び高電圧電極233はイオン化/加速チャンバ201bに設置される。
ステージ101は、Y走査アクチュエータ151yに保持されており、Y走査アクチュエータ151yは、X走査アクチュエータ151xに保持されている。X走査アクチュエータ151xは、X走査モーション152x(紙面に垂直な方向)にステージ101を移動させる。Y走査アクチュエータ151yは、Y走査モーション152yにステージ101を移動させる。ステージ101は、処理中、X走査及びY走査モーションの組み合わせによって、例えば、ラスタ走査状に移動される。
有機化合物ガス供給機構204は、有機化合物ガス供給源241を備える。有機化合物ガス供給源241は、バルブ242、及びマスフローコントローラ(MFC)243を介してガス供給管244に接続される。ガス供給管244は処理チャンバ201cの内部に連通される。
制御機構205は、ユーザーインターフェース251と、記憶部252と、プロセスコントローラ253とを備える。ユーザーインターフェース251は、操作者が基板処理装置200を管理するためにコマンドを入力したりする入力手段、例えば、キーボードや、操作者に対して稼働状況を可視化して表示する表示手段、例えば、ディスプレイ等を備える。記憶部252には、例えば、図1のステップ1乃至ステップ2に示した被処理基板に対する処理を実行したり、処理条件に応じてガス流量等を調節したりするプログラム(プロセスレシピ)が格納されている。プロセスコントローラ253は、プロセスレシピに従って基板処理装置200を制御する。本例では、プロセスレシピを、記憶部252の中のコンピュータ読取可能な記憶媒体に格納するようにしている。記憶媒体は、ハードディスクや半導体メモリであっても良いし、CD-ROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のある記憶媒体であっても良い。プロセスレシピは記憶媒体に格納するだけでなく、例えば、専用回線を介して他の装置からプロセスコントローラ253に伝送させることも可能である。
次に、基板処理装置200の動作の一例を説明する。
例えば、ガス蓄積シリンダ221a乃至221cの少なくともいずれか一つから、蓄積された凝縮可能なソースガスを、バルブ(222a乃至222c)、及び流量調節バルブ(223a乃至223c)を介して、所定の圧力で滞留チャンバ231に送る。
凝縮可能なソースガスは、滞留チャンバ231の内部で、例えば、20気圧程度の高い圧力がかけられる。高い圧力がかけられたソースガスは、適切な形状のノズル234を介して、真空圧(例えば、10−3Pa以上10Pa以下)に排気されたソースチャンバ201cの内部に放出される。この結果、ソースガスは、超音速ガスジェット300となる。ジェット内の膨張による冷却は、ガスジェット300の一部をガスクラスターに凝縮する。一つのガスクラスターは、緩やかに束縛された、例えば、数個から数千個の原子、又は分子からなる。上述した隔壁213に形成されたガススキム孔212は、ガスクラスターに凝縮されないガス原子、又はガス分子をガスジェット300から分離する。また、隔壁213は、ソースチャンバ201aの内部の圧力が、下流のソースチャンバ201bの内部の圧力、及びプロセスチャンバ201cの内部の圧力よりも低くならないようにしている。
ガスクラスターを含むガスジェット300が生成された後、生成されたガスクラスターを、イオナイザ232を用いてイオン化する。イオナイザ232の一例は、電子衝撃イオナイザであり、一個、又は複数個の白熱フィラメント235から熱電子を生成し、生成された熱電子を加速誘導し、イオナイザ232を通過したガスジェット300内のガスクラスターに衝突させる。熱電子が衝突した衝撃でガスクラスターからは電子が放出され、電子を放出したガスクラスターは正にイオン化し、ガスクラスターイオンが生成される。
白熱フィラメント235はフィラメント電源401に接続されている。フィラメント電源401は、白熱フィラメント235を加熱する電圧Vを提供する。アノード電源402は、白熱フィラメント235から放出された熱電子を加速させる電圧Vを提供する。
複数の高電圧電極233のうちの一組は、イオナイザ232からガスクラスターイオンを抽出してGCIB301を生成し、他の一組は、GCIB301を所望のエネルギー、例えば、1keV乃至数十keVまで加速する。さらに別の一組乃至複数組は、加速されたGCIB301を集束させる。
抽出電源403は高電圧電極233の一組に接続され、高電圧電極233の一組にバイアス電圧Vを提供する。バイアス電圧Vが提供された一組の高電圧電極233は、イオナイザ232からガスクラスターイオンを抽出し、GCIB301を生成する。
加速電源404は高電圧電極の他の一組に接続され、高電圧電極233の他の一組にバイアス電圧VACCを提供する。バイアス電圧VACCが提供された他の一組の高電圧電極233は、全GCIB301の加速エネルギーをVACCeVに等しくなるようにする。
さらに別の一組乃至複数組の高電圧電極233には、一組乃至複数組のレンズ電源(本例では二組のレンズ電源405a及び405b)に接続されている。レンズ電源405a及び405bは、さらに別の二組の高電圧電極233にGCIB301を集束させる電圧VL1及びVL2を提供する。
このようにして生成されたGCIB301は、隔壁215に形成された照射孔214を介して処理チャンバ201cの内部に放射され、ステージ101の上に載置された被処理基板、本例では半導体ウエハ100に照射される。
さらに、本例では、GCIB301が放射される処理チャンバ201cの内部に、有機化合物ガス302を供給する。GCIB301は、有機化合物ガス302がプロセス処理チャンバ201cの内部に供給され、ウエハ100の周囲を有機化合物ガス302の雰囲気とした状態で、ウエハ100に照射される。
このように、上記一例に係る基板処理装置200によれば、有機化合物ガスを処理チャンバ201cの内部に供給できるので、図1等を参照して説明した一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を実施することができる。
さらに、上記一例に係る基板処理装置200は、有機化合物ガスからガスクラスターイオンを生成しないようにしている。この工夫は、有機化合物ガス源の多くが、常温において、液体であること、を考慮したものである。図7に有機化合物ガス供給機構204の一例を示す。
図7に示すように、有機化合物ガス供給機構204の一例では、有機化合物ガス源として蟻酸(HCOOH)を用いており、蟻酸は有機酸ガス源貯留部244に貯留されている。蟻酸は、常温では液体であるから、蟻酸をガスとするために、有機化合物ガス供給機構204の周囲にヒーター245が設けられている。蟻酸を、ヒーター245を用いて加熱して気化させることで、本一例では有機化合物ガス302として蟻酸ガスが生成される。
このように加熱することで気化させた有機化合物ガスを、例えば、20気圧のような高い圧力とされる滞留チャンバ231に供給すると、有機化合物ガスの一部が液体に戻ってしまう可能性があり、ガスクラスターを生成することが困難である。また、GCIB生成機構203の内部を、有機物で汚染してしまう可能性もある。
この点、一例に係る基板処理装置200によれば、有機化合物ガス供給機構204をGCIB生成機構203に接続せず、処理チャンバ201cに接続するようにしたことで、有機化合物ガスの一部が液体に戻ってしまうような可能性を低減して、上述した一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を実施することができる。また、GCIB生成機構203の内部が有機物で汚染されてしまう可能性も低減されるので、基板処理装置200のメンテナンスも容易化することが可能となる。
(半導体装置の製造方法)
図8乃至図13は、この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例を、主要な工程毎に示す断面図である。
図8には、半導体装置の製造途中の断面例が示されている。
図8に示すように、被処理基体、本例では半導体ウエハ100は、図示せぬトランジスタ等の能動素子が形成された半導体基体104を有する。半導体基体104上方には、本例では配線用の溝107-1を有する第1層層間絶縁膜105-1が形成され、溝107-1の内部には第1層金属配線M1が形成されている。本例の第1層金属配線M1は銅(Cu)を用いた導電膜からなり、第1層バリアメタル層BML1上に形成されている。バリアメタル層BML1は、溝の底部107a-1及び溝の側面107b-1を被覆するように形成され、金属配線M1の周囲を囲む。バリアメタル層BML1は、銅の拡散を抑制する機能を持つ。
本例の第1層層間絶縁膜105-1は無機シリコン酸化膜よりも誘電率が低いLow−k膜105a-1からなる。本例のLow−k膜105a-1の上面には、このLow−k膜105a-1とは異なる材料からなるハードマスク層105b-1が形成され、その下面には、Low−k膜105a-1とは異なる材料からなるエッチストップ層105c-1が形成されている。
第1層層間絶縁膜105-1上には、第2層層間絶縁膜105-2が形成されている。本例の第2層層間絶縁膜105-2は、第1層層間絶縁膜105-1と同様に、無機シリコン酸化膜よりも誘電率が低いLow−k膜105a-2からなり、その上面には、このLow−k膜105a-2とは異なる材料からなるハードマスク層105b-2が形成され、その下面には、Low−k膜105a-2とは異なる材料からなるエッチストップ層105c-2が形成されている。第2層層間絶縁膜105-2には、本例では上層配線と下層配線とを接続するための孔107-2が形成されている。孔107-2は、第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOPに形成され、孔107-2に対応した窓108aを有したフォトレジスト膜108をマスクに用いて、第2層層間絶縁膜105-2を金属配線M1に達するまでエッチングすることで形成される。
図8に示す断面例は、フォトレジスト膜108をアッシングして除去し、かつ、有機成分を含む洗浄液で洗浄し、乾燥させた時点の断面例である。この時点の断面例では、孔107-2の底に露出した金属配線M1の上面M1TOPに酸化銅106が形成され、さらに、洗浄工程で残ってしまった有機汚染物(洗浄液の残渣)109が、孔107-2の内部や、第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP上に残る。
本第1例は、図8に示すような酸化銅106や有機汚染物109の除去に、有機化合物ガスを用いたドライクリーニングを用いる例である。
まず、図9に示すように、半導体ウエハ100の周囲を有機化合物ガス302雰囲気とする。半導体ウエハ100の周囲の圧力は減圧下である。減圧した圧力の一例は、10−3Paから10Paである。有機化合物ガスの一例は、カルボキシル基を有した有機酸ガス、例えば、蟻酸(HCOOH)である。次に、基板表面、本例では第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP、及び金属配線M1の上面M1TOPに、GCIB301を照射する。本例では、GCIB301のソースガスには、アルゴン(Ar)を含む凝縮可能なガスを用いる。具体的には、ソースガスにアルゴンガスを使用する。温度制御としては、基板表面における温度が、例えば、80℃以上200℃以下となるように、加速エネルギー等を制御すれば良い。目標となる温度に達するまでの速さや、有機化合物ガスを用いたドライクリーニングの活性力をより良く活かすことを考慮すると、基板表面における温度が、例えば、150℃程度に制御されることが好ましい。
また、GCIBを使用せずに、有機化合物ガスのみを供給して基板表面に有機化合物ガスに含まれる有機化合物を吸着させてから、有機化合物ガスの供給を停止してGCIBを照射して有機化合物が吸着した基板表面を加熱することでドライクリーニングを行っても良い。あるいは有機化合物ガスの吸着とGCIBの照射とを交互に所定回数繰り返して行うことでドライクリーニングを行っても良い。
このように、有機化合物ガスとして蟻酸ガスを用い、GCIBとしてアルゴンGCIBを照射することで、酸化銅106は還元されて銅に戻り、かつ、有機汚染物質109も除去することができる。
有機化合物ガスは蟻酸ガスに限られるものではなく、蟻酸ガス以外の有機化合物ガスを用いることができる。
有機化合物ガスの例としては、
1)ヒドロキシル基(−OH)を有するアルコール
2)アルデヒド基(−CHO)を有するアルデヒド
3)カルボキシル基(−COOH)を有するカルボン酸
を挙げることができる。
上記アルコールの例としては、
1)第1級アルコール、特に以下の一般式(1)
−OH ・・・(1)
(Rは直鎖または分枝鎖状のC1〜C20のアルキル基またはアルケニル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシル)
を有する第1級アルコール、
例えば、メタノール(CHOH)
エタノール(CHCHOH)
プロパノール(CHCHCHOH)
ブタノール(CHCHCHCHOH)
2−メチルプロパノール((CHCHCHOH)
2−メチルブタノール(CHCHCH(CH)CHOH)
2)第2級アルコール、特に以下の一般式(2)
OH
| ・・・(2)
−CH−R
(R、Rは直鎖または分枝鎖状のC1〜C20のアルキル基またはアルケニル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシル)
を有する第2級アルコール、
例えば、2−プロパノール((CHCHOH)
2−ブタノール(CHCH(OH)CHCH
3)ジオールおよびトリオールのようなポリヒドロキシアルコール
例えば、エチレングリコール(HOCHCHOH)
グリセロール(HOCHCH(OH)CHOH)
4)1〜10個、典型的には5〜6個の炭素原子を環の一部に有する環状アルコール
5)ベンジルアルコール(CCHOH)、o−、p−またはm−クレゾール、レゾルシノール等の芳香族アルコール
などが挙げられる。
上記アルデヒドの例としては、
1)以下の一般式(3)で記述されるアルデヒド
−CHO …(3)
(Rは水素、又は直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20のアルキル基もしくはアルケニル基、好ましくはメチル、エテル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル)
例えば、ホルムアルデヒド(HCHO)、
アセトアルデヒド(CHCHO)、
プロピオンアルデヒド(CHCHCHO)
ブチルアルデヒド(CHCHCHCHO)
2)以下の一般式(4)で記述されるアルカンジオール化合物
OHC−R−CHO …(4)
(Rは直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20の飽和又は不飽和炭化水素)
3)(4)式で記述されるアルカンジオール化合物においてRが存在せず、両アルデヒド基が互いに結合したもの。即ち両アルデヒド基が互いに結合したもの
などを挙げることができる。
上記カルボン酸の例としては、
1)以下の一般式(5)で記述されるカルボン酸
−COOH …(5)
(Rは水素、又は直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20のアルキル基もしくはアルケニル基、好ましくはメチル、エテル、プロピル、ブチル、ペンチル又はヘキシル)
例えば、蟻酸(HCOOH)
酢酸(CHCOOH)
プロピオン酸(CHCHCOOH)
酪酸(CH(CHCOOH)
吉草酸(CH(CHCOOH)
などを挙げることができる。
また、GCIBの原料ガスの例としては、
1) アルゴン(Ar)
2) 窒素(N)
3) ヘリウム(He)
4) キセノン(Xe)
5) 上記物質の混合物
などを挙げることができる。
次に、図10に示すように、第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP、及び溝107-2の底部107a-2、及び溝107-2の側面107b-2上にバリアメタルを堆積し、第2層バリアメタル層BML2を形成する。次に、第2層バリアメタル層BML2上に、銅を用いた導電膜、本例では銅膜110を形成する。
次に、図11に示すように、CMP法を用いて、銅膜110及び第2層バリアメタル僧BML2を機械的研磨し、銅膜110の表面と、第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOPの表面とを平坦化する。これにより、第1層ヴィアV1が形成される。このとき、第1層ヴィアV1の上面V1TOPには酸化銅106が形成され、基板表面に、有機汚染物質111が付着する。有機汚染物質111の代表例はベンゾトリアゾールである。
次に、図12に示すように、図9を参照して説明した工程と同様に、半導体ウエハ100の周囲を有機化合物ガス302雰囲気とし、基板表面、本例では第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP、及びヴィアV1の上面V1TOPに、アルゴンGCIB301を照射する。これにより、酸化銅106、及び有機汚染物質111を除去する。
次に、図13に示すように、基板表面、本例では第1層ヴィアV1の上面V1TOP、及び第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP上に、エッチストップ層105c-3を形成する。
このように、一実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、ウエハ100の周囲を、有機化合物ガス雰囲気としてGCIBを照射するので、酸化銅106や、有機汚染物質109、111を、半導体ウエハ100の極浅い領域を局所的に加熱した状態で、除去することができる。
次に、各部材の材料例を説明する。
(層間絶縁膜105)
本一実施形態では、半導体ウエハ100中の構造体、例えば、層間絶縁膜に熱ストレスが加わり難い有機化合物ガスを用いたドライクリーニングを実施することができる。このため、熱に弱い層間絶縁膜であっても使うことができるので、層間絶縁膜105には、無機シリコン酸化膜よりも誘電率が低いLow−k膜105aを用いることが良い。例えば、原料ガスをTEOSとし、CVD法を用いて堆積された無機シリコン酸化膜の誘電率kは約4.2である。そこで、本明細書においては、Low−k膜105aは、誘電率kが4.2未満の絶縁膜と定義する。
Low−k膜105aの例としては、
1)シロキサン系材料
2)有機系材料
3)多孔質材料
などを挙げることができる。
上記シロキサン系材料の例としては、
1)Si、O、Hを含む材料
例えば、HSQ(Hydrogen-Silsesquioxane)
2)Si、C、O、Hを含む材料
例えば、MSQ(Methyl-Silsesquioxane)
などを挙げることができる。
上記有機系材料の例としては、
1)ポリアリレンエーテル系材料
2)ポリアリレンハイドロカーボン系材料
3)パリレン系材料
4)ベンゾシクロブテン(BCB)系材料
5)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)系材料
6)フッ化ポリイミド系材料
7)フルオロカーボンガスを原料にして形成されるCF系材料
などを挙げることができる。
上記多孔質材料の例としては、
1)ポーラスMSQ
2)ポーラスポリアリレンハイドロカーボン
3)ポーラスシリカ
などを挙げることができる。
(ハードマスク層105b)
ハードマスク層105bの材料例としては、
1)ポリベンゾオキサゾール
2)SiOC
3)SiC
4)SiN
などを挙げることができる。
(エッチストップ層105c)
エッチストップ層105cは、ハードマスク層105bと同様の材料を用いることができる。
図14乃至図16は、この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第2例を、主要な工程毎に示す断面図である。
まず、図14に示すように、図12を参照して説明した工程と同様に、半導体ウエハ100の周囲を有機化合物ガス302雰囲気とし、基板表面、本例では第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP、及びヴィアV1TOPに、アルゴンGCIB301を照射する。これにより、酸化銅106、及び有機汚染物質111を除去する。
次に、図15に示すように、有機化合物ガス302の供給を止め、例えば、半導体ウエハ100の周囲を不活性雰囲気とする。次に、基板表面、本例では第2層層間絶縁膜105-2の上面105-2TOP、及びヴィアV1の上面V1TOPに、注入層を形成するためのGCIB301aを照射する。これにより、例えば、ヴィアV1の上面V1TOPには注入層112が形成される。注入層112を形成するための注入物質の例は、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、シリコン(Si)、ボロン(B)、ゲルマニウム(Ge)、及びこれらの混合物である。これらの注入物質のガスソースの例は、CH、SiH、NH、N、CO、B、GeH、及びこれらの混合物である。
本例では、エッチストップ層105c-3をSiNとすることを想定し、注入物質はSiとNとした。Si用ソースガスはSiHとし、例えば、図6に示した基板処理装置200のガス蓄積タンク221aに蓄積した。また、N用ソースガスはNとし、ガス蓄積タンク221bに蓄積した。また、不活性ガス用ソースガスは、上述のようにArであり、これはガス蓄積タンク221cに蓄積した。
図14に示す有機化合物ガスを用いたドライクリーニングの際には、処理チャンバ201cの内部を有機化合物ガス雰囲気として、ガス蓄積タンク221cからArを滞留チャンバ231に送り、GCIB301を生成して、ステージ101上に載置されたウエハ100に照射する。
また、図15に示す注入層形成の際には、有機化合物ガスの供給を止め、処理チャンバ201cの内部を、例えば、不活性ガス雰囲気等に置換して、ガス蓄積タンク221a及び221bからSiH及びNを滞留チャンバ231に送り、GCIB301aを生成して、ステージ101上に載置されたウエハ100に照射する。なお、図15に示す注入層形成の際にはSiH及びNとともにArを滞留チャンバ231に送るようにしても良い。
この後、図16に示すように、ヴィアV1の上面V1TOPに注入層112を形成した後、第2層層間絶縁膜105c-3及びヴィアV1の上面V1TOP上に、エッチストップ層105c-3を形成する。
このように、一実施形態に係るGCIBを用いた有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法は、GCIBを用いた注入層112の形成と組み合わせて適用することもできる。ヴィアV1に注入層112を形成することで、ヴィアV1におけるエレクトロマイグレーションの発生を抑制でき、長寿命の半導体装置を得ることができる。
しかも、注入層112は、有機化合物ガスを用いたドライクリーニングの後、同じ処理チャンバ201cの中で形成することができるので、ヴィアV1におけるエレクトロマイグレーションの発生は、GCIBを用いたドライクリーニングを実施しない場合に比較して、さらに抑制されることが期待される。
以上、この発明を一実施形態に従って説明したが、この発明は一実施形態に限られるものではなく様々な変形が可能である。また、この発明の実施形態は、上記一実施形態が唯一の実施形態でもない。
例えば、上記一実施形態ではヴィアVに注入層を形成するようにしたが、配線Mにも注入層を形成するようにしても良い。
また、上記一実施形態のようにシングルダマシン法に適用するのではなく、デュアルダマシン法に適用しても良い。
その他、上記一実施形態は様々に変形することが可能である。
この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法の基本的な流れを示す流れ図 図2Aは図1中のステップ2における手順を実施しているときの被処理基板を示した断面図、図2Bはステージヒーターを用いた典型的な有機化合物ガスを用いたドライクリーニングを実施しているときの断面図 図3A及び図3Bは厚さ方向の温度分布を示す図 図2A及び図2Bに示す波線枠103内の拡大図 第1層層間絶縁膜が受ける温度と熱履歴との関係を示す図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を実施することが可能な基板処理装置の一例を示す断面図 有機化合物ガス供給源の一例を示す図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第1例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第2例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第2例の主要な工程を示す断面図 この発明の一実施形態に係る有機化合物ガスを用いたドライクリーニング方法を利用した半導体装置の製造方法の第2例の主要な工程を示す断面図
符号の説明
100…被処理基板(半導体ウエハ)104…半導体基体、105…層間絶縁膜、106…酸化銅、107…溝、109、111…有機汚染物質、112…注入層、201a…ソースチャンバ、201b…イオン化/加速チャンバ、201c…処理チャンバ、204…有機化合物ガス供給機構。

Claims (6)

  1. 酸化銅、及び有機汚染物質が基板表面に形成、もしくは付着した被処理基板をチャンバ内に設置する工程と、
    前記チャンバ内の雰囲気を有機化合物ガス雰囲気として前記被処理基板の基板表面にガスクラスターイオンビームを照射し、前記被処理基板の基板表面を加熱して前記基板表面に形成、もしくは付着した酸化銅、及び有機汚染物質を除去する工程と
    を具備することを特徴とするドライクリーニング方法。
  2. 前記有機化合物ガスが、
    ヒドロキシル基(−OH)を有するアルコール
    アルデヒド基(−CHO)を有するアルデヒド
    カルボキシル基(−COOH)を有するカルボン酸
    のいずれかから選ばれることを特徴とする請求項1に記載のドライクリーニング方法。
  3. 前記有機化合物ガスがアルコールであるとき、このアルコールが、
    第1級アルコール、第2級アルコール、ポリヒドロキシアルコール、複数個の炭素原子を環の一部に有する環状アルコール、及び芳香族アルコールのいずれかから選ばれることを特徴とする請求項に記載のドライクリーニング方法。
  4. 前記有機化合物ガスがアルデヒドであるとき、このアルデヒドは(1)式で記述されるアルデヒド、
    −CHO …(1)
    (Rは水素、又は直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20のアルキル基もしくはアルケニル基)
    又は(2)式で記述されるアルカンジオール化合物、
    OHC−R−CHO …(2)
    (Rは直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20の飽和又は不飽和炭化水素)
    又は(2)式で記述されるアルカンジオール化合物においてRが存在せず、両アルデヒド基が互いに結合したもの、
    のいずれかから選ばれることを特徴とする請求項に記載のドライクリーニング方法。
  5. 前記有機化合物ガスがカルボン酸であるとき、このカルボン酸は(3)式で記述されるカルボン酸
    −COOH …(3)
    (Rは水素、又は直鎖もしくは分枝鎖状のC〜C20のアルキル基もしくはアルケニル基)
    から選ばれることを特徴とする請求項に記載のドライクリーニング方法。
  6. 前記ガスクラスターイオンビームの原料ガスは、アルゴン、窒素、ヘリウム、キセノン及びこれらの混合物のいずれかから選ばれることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のドライクリーニング方法。
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