JP5005648B2 - 螺旋体製造装置、螺旋体、及びスパイラル - Google Patents

螺旋体製造装置、螺旋体、及びスパイラル Download PDF

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本発明は、螺旋体製造装置、螺旋体、及びスパイラルに関する。
例えば、籾などの穀物、家畜のスラッジ及び配合飼料、鉱物等の粉体又は粒体状の搬送に使用されるスクリューコンベアには、螺旋体からなるスクリュー(以下、スパイラルという)が使用される。このスパイラルは、例えば、厚さ1.5mm〜9mm、幅20mm〜100mmの鋼板を用いて、種々の方法で製造される(特許文献1〜特許文献4)。
特許文献1のものは、鋼板のスリッター材、平鋼等の長尺材を用いて、スパイラルの外周になる部分を圧延により延ばすことでスパイラルを成型する。特許文献2のものは、鋼板のスリッター材、平鋼等の長尺材を、各種ガイドで倒れを防止しながら、また外部機構でピッチを調整しながらシャフトに連続して巻き付け、スパイラルを製造する。特許文献3のものは、材料厚さに近い幅の溝付きローラーの組み合わせでスパイラル加工するもので、小型で外形/内径の比の小さいスパイラルの製造に適している。特許文献4のものは、鋼板から円板を切り出し、軸穴と切り目を入れてプレス、または引き伸ばし等で1ピッチのスパイラルを製造する。これを溶接にて繋ぎ合わせれば連続したスパイラルが製造できる。
特開平11−169992号公報 特表2001−526116号公報 特開平6−55223号公報 特開2005−54388号公報
特許文献1に記載の方法は、長尺のスパイラルを連続して製造することはできるが、スパイラルの外周になる部分を圧延により延ばすと外周部が薄肉となり、耐摩耗性に劣る。また、寸法バラツキが大きくなる。特許文献2の方法は、各種ガイドで倒れを防止しながらシャフトに長尺材を連続して巻き付け、スパイラルを製造するものであるが、延性の小さい高強度な材料や、シャフトの径に対するスリッター又は平鋼の幅の割合の大きい製品は、材料供給時に軸方向に折れ曲がったり、倒れ込んだりして巻きづらいという欠点がある。また、この方法は直接ピッチの大きなスパイラルを製造することを目的としているため一旦ピッチの小さな螺旋体を製作した後ピッチを広げてスパイラルを製造する方法に較べてより倒れやすい(外径/内径の比の大きいものが製造出来ない)という欠点もある。シャフトに長尺材を巻きつけるためには、長尺材を引張り込むための張力と曲げるための張力が必要である。このため、曲げ加工中の長尺材の軸方向には大きな圧縮力がかかり、材料は軸方向に折れ曲がる(湾曲する)か、チャック(固定部)方向に倒れ込もうとする。強度が大きい材料や、シャフトの径に対する長尺材の板幅の割合が大きい材料は、これらの張力が大きいため、材料が折れ曲がり易く、長尺材が軸方向へ倒れ込み易いことから、このような材料は螺旋加工が困難であった。さらに、特許文献4の方法は、スパイラルの外径/内径の比の大きいものが製造出来るが、1ピッチ分のスパイラルしか製造できず、連続した螺旋体を得るには溶接を行う必要があるため、生産効率が悪いという欠点がある。
また、従来では、スパイラルの耐摩耗性を上げるために、SPCDに浸炭処理や窒化処理を施して、硬度の向上を図る必要があり、処理工程が多くなるという問題もあった。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みて、耐摩耗性向上を目的に延性の小さい高強度な材料や、シャフトの径に対する板幅の割合の大きい材料にも適用でき、しかも寸法ばらつきの少ない螺旋体を効率良く製造する螺旋体製造装置、それにより製造された螺旋体及びスパイラルを提供する。
本発明の螺旋体製造装置は、シャフトと、シャフトに連結されてシャフトに回転力を付与する駆動手段とを備え、平板状の金属の長尺材の一端部をチャックにて固定し、前記長尺材の幅方向がシャフト軸心に対して直交する方向に沿って供給されるように拘束材にて拘束しながら、シャフトが回転することによってシャフトに巻き付けられて螺旋体を形成する螺旋体製造装置であって、前記拘束材は、重ね合わされた状態で前記シャフトに外嵌されて螺旋溝を形成する一対の金型を備え、前記金型の螺旋溝にて長尺材を挟持して拘束しながら形成される螺旋体のピッチ数の増加に伴って、一対の金型をそのピッチ分ずつ反チャック側へ移動し、前記金型は、長尺材の供給時において、長尺材の巻き付け開始側への倒れを防止する案内面を有し、前記案内面は、軸心と直交する平面とのなす角が0.05°〜2.0°の範囲であるテーパ面であり、長尺材の巻き付け開始側の金型には、内径側に前記テーパ面を設け、他方の金型には、外径側に前記テーパ面を設け、一方の金型のテーパ面と他方の金型のテーパ面との傾斜角度を同一としたものである。
本発明の螺旋体製造装置では、拘束材である一対の金型にて長尺材を両側から拘束する。これにより、延性が小さい高強度な材料や、シャフトの径に対する長尺材の板幅の割合が大きい材料であっても、長尺材の供給時の姿勢をシャフト軸心に対して直交する方向に維持することができる。これにより、長尺材が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向(固定部の方向)に倒れ込んだりするのを防止することができる。
前記金型は、長尺材の供給時において、長尺材の巻き付け開始側への倒れを防止する案内面を有するものとできる。この場合、前記案内面は、軸心と直交する平面とのなす角が0.05°〜2.0°の範囲であるテーパ面であり、長尺材の巻き付け開始側の金型には、内径側に前記テーパ面を設け、他方の金型には、外径側に前記テーパ面を設け、一方の金型のテーパ面と他方の金型のテーパ面との傾斜角度を同一とすることができる。これにより、シャフトへ長尺材を供給する際に、シャフトの軸線と直交する平面に対して、長尺材の巻き付け開始側と逆の方向に長尺材を傾斜させることができる。
前記シャフトの螺旋体形成範囲にローレット目を施すことができる。これにより、長尺材がシャフトに密着して一体的となり、シャフトと螺旋体間の摩擦力が増大する。このため既に巻きつけられた螺旋体にかかる張力を低くすることができる。特に螺旋体の巻き始めはチャック側に倒れ込んだり、折れ曲がる(湾曲)傾向が強いため、このローレット目は長尺材の巻き始めから螺旋体にして6巻き程度施すだけでも大きな効果をもたらす。
前記本発明の螺旋体製造装置にて製造された螺旋体として、伸びが22%以上、引張強度が440N/mm以上の板材からなり、巻き付け後において、板幅wとシャフトの径dとの比w/dが0.6以上の高強度なものを製造することができる。
前記本発明の螺旋体製造装置にて製造されたスパイラルとして、前記螺旋体を、さらに軸方向に引張って所定寸とする。なお、本明細書中、螺旋体とは、本製造装置で製造した巻き付け加工直後のものを意味し、スクリューコンベヤーに使われるまでピッチ調整したものをスパイラルと表現する。
本発明の螺旋体製造装置によれば、延性が小さい高強度な材料や、シャフトの径に対する板幅が大きい材料を使用しても、長尺材が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向に倒れ込んだりするのを防止することができる。このため、高強度な材料を使用して耐摩耗性の高い螺旋体を製造することができる。また、螺旋体の製造後に、硬度を向上させるための処理を施す必要がなくなって、製造時間の短縮化、製造コストの低減を図ることができる。しかも、シャフトに長尺材を巻き付けて螺旋体を形成する方法を採用しているので、寸法ばらつきが少ない螺旋体を効率良く製造することができる。また、本発明により外径/内径の比が大きいスパイラルの製造が可能となったため、スクリューコンベヤーの搬送能力などの機能の向上につながる。
シャフトへ長尺材を供給する際に、シャフトの軸線と直交する平面に対して、長尺材の巻き付け開始側と逆の方向に長尺材を傾斜させると、長尺材が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向に倒れ込んだりするのを一層防止することができる。すなわち、シャフトへ長尺材を供給する初期(巻き始め)には、長尺材のチャックによって、与えられる張力が主となるため長尺材が倒れ、又は湾曲が発生し易い。このため、長尺材の供給時に、長尺材を反チャック側に傾斜させることによって、チャックへ倒れるのを防止することができる。
前記シャフトの少なくとも螺旋体形成範囲にローレット目を施すと、既に巻きつけられた螺旋体にかかる張力を低くすることができ、螺旋体の倒れや湾曲を防止することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の螺旋体製造装置は、籾などの穀物、家畜のスラッジ及び配合飼料、鉱物等の粉体又は粒体状の搬送等に使用されるスクリューコンベアに使用される螺旋体からなるスパイラルを製造するものである。
螺旋体製造装置は、図1に示すように、螺旋体19の材料である金属の長尺体(本実施形態では、鋼板)1が巻きつけられるシャフト2と、シャフト2に連結されてシャフト2に回転力を付与する駆動手段3と、シャフト2に外嵌されて、駆動手段3からの駆動力をシャフト2に伝達する駆動部4と、シャフト2に外嵌されるとともに、駆動部4に当接するシャフトホルダー5と、長尺体1の一端部を固定するチャック6と、長尺体1を供給方向に拘束する拘束材7と、拘束材7を保持して軸方向に自在に移動する金型ベース16とを備えている。
シャフト2は、図2に示すように、螺旋体形成範囲2aと駆動部取付範囲2bと、本体端部取付範囲2cとを有する。螺旋体形成範囲2aには、ローレット目8が施されている。また、駆動部取付範囲2bには、図3に示すように、周方向に沿って120°ピッチで3つの切欠部9が形成されている。
前記拘束材7は、図4及び図5に示すように、重ね合わされて螺旋溝13を形成する一対の第1金型7a、第2金型7bから構成される。これにより、シャフト2へ長尺材1を供給する際に、第1金型7a、第2金型7bにて長尺材1を挟持して拘束することができる。第1金型7a(第2金型7b)は円形であり、中央部には孔部11を有しており、この孔部11がシャフト2に挿通されることにより、シャフト2に外嵌される。また、孔部11から外径面に連通するスリット12が設けられている。そして、一方のスリット側端部16aを図5の右側、他方のスリット側端部16bを図5の左側となるように捩っている。これにより、第1金型7aと第2金型7bとを重ね合せたときに、長尺体1が挟持される螺旋溝13が形成される。以上は左巻き螺旋体の製造金型であるが右巻きの製造金型は第一金型16aと第二金型16bの捩り方向が逆になる。
第1金型7aの外径部には、図6に示すように、軸方向内方へ傾斜するテーパ面14を有しており、このテーパ面14は、軸心と直交する平面に対して1.0°傾斜している。また、第2金型7bの内径部には、図7に示すように、軸方向内方へ傾斜するテーパ面15を有しており、このテーパ面15は、軸心と直交する平面に対して1.0°傾斜している。つまり、第1金型7aと第2金型7bの傾斜角度を同一としている。これにより、シャフト2へ長尺材1を供給する際に、長尺材1をシャフト2の軸線と直交する平面に対して反チャック側へ傾斜させることができる。テーパ面14、15は、軸心と直交する平面に対して0.05°〜2.0°範囲で傾斜させるのが好ましい。0.05°よりも小さいと、金型7a、7bの製作誤差により、長尺材1の傾斜を確実に得られることができず、2.0°よりも大きいと、長尺材1の供給時において、長尺材1が金型側に強く倒れかかったり、張力がかかって湾曲が発生したりする。
次に、本発明の螺旋体製造装置を用いて螺旋体19を製造する方法について説明する。材料の長尺材1としては、例えば、伸びが22%以上、引張強度が440N/mm以上の鋼板のスリッター材を用いる。まず、材料である長尺材1の一端部をチャック6に固定するとともに、長尺材1を第1金型7a及び第2金型7bとで挟持する。
駆動手段3の駆動力により、駆動部4及びシャフトホルダー5によってシャフト2に回転力が付与され、シャフト2はチャック6と一体的に回転する。これにより、第1金型7aと第2金型7bとで挟持された長尺材1は、第1金型7aと第2金型7bとで形成される螺旋溝13を通ってシャフト2に巻き込まれることにより徐々にピッチ数を増やしていき、螺旋体19を形成する。螺旋体19のピッチ数の増加に伴って、第1金型7a、及び第2金型7bは金型ベース16に保持されつつ、そのピッチ分ずつ反チャック部側へ移動する。
長尺材1をシャフト2に供給する際、長尺材1は、反チャック側に約1°傾斜して供給される。これにより、長尺材1は、供給時の姿勢をシャフト2の軸線に直交する平面に対して僅かに傾斜した状態を維持したまま、シャフト2へ巻き付けを開始することができ、長尺材1が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向に倒れ込んだりするのを防止することができる。
しかも、シャフト2にはローレット目8が施されている。シャフト2へ長尺材1を供給する際には、チャック6によって与えられる張力が主となるため長尺材1が倒れ、又は湾曲が発生し易い。このため、シャフト2の螺旋体形成範囲2aにローレット目8を施すことにより、長尺材1がシャフト2に密着して一体的となり、シャフト2と螺旋体の間の摩擦力が増大する。このため、既に巻きつけられた螺旋体19にかかる張力を低くすることができる。このローレット目8は、鋼板の厚みに応じてm0.2〜m0.5の範囲で形成され、例えば、板厚が4mm以下ではm0.2〜m0.3、板厚が4mmを超えるとm0.5とするのが好ましい。これは、板厚に対してローレット目8が浅いと、シャフト2による材料の引き込み力が十分に得られず、ローレット目8が深すぎると、ローレット目8を起点としてシャフト側で材料に圧壊が発生する原因となるからである。
このようにして製造された螺旋体19を、所定ピッチになるまで引き伸ばして図8に示すようなスパイラル20を形成する。この場合、巻き付け後の板幅wとシャフト2の径dとの比w/d(加工度の大きさを示す指標)は0.7以上である。
このように、本発明の螺旋体製造装置は、延性が小さい高強度な材料や、シャフト2の径dに対する板幅wが大きい材料を使用しても、長尺材1が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向に倒れ込んだりするのを防止することができる。このため、高強度な材料を使用して耐摩耗性の高い螺旋体19を製造することができる。このため、スパイラル30の製造後に、硬度を向上させるための処理を施す必要がなくなって、製造時間の短縮化、製造コストの低減を図ることができる。しかも、シャフト2に長尺材1を巻き付けて螺旋体19を形成する方法を採用しているので、寸法ばらつきが少ない螺旋体19を効率良く製造することができる。
シャフト2へ長尺材1を供給する際に、シャフト2の軸線と直交する平面に対して、長尺材1の巻き付け開始側(チャック側)と逆の方向に長尺材1を傾斜させると、長尺材1が軸方向に折れ曲がったり(湾曲したり)、チャック方向に倒れ込んだりするのを一層防止することができる。すなわち、シャフト2へ長尺材1を供給する際には、チャック6によって、与えられる張力が主となるため長尺材1が倒れ、又は湾曲が発生し易い。このため、長尺材1の供給時に、長尺材1を反チャック側に傾斜させることによって、チャック側へ倒れるのを防止することができる。
前記シャフト2の螺旋体形成範囲2aにローレット目8を施して、長尺材1の供給時において、長尺材1がシャフト2に密着して一体的となり、シャフト2に巻きつける際の摩擦力を大とすることができる。このため既に巻きつけられた螺旋体19にかかる張力を低くすることができる。
前記本発明の螺旋体製造装置にて製造された螺旋体19として、伸びが22%以上、引張強度が440N/mm以上の板材からなり、巻き付け後において板幅wとシャフトの径dとの比w/dが0.6以上のものを製造すると、高強度の螺旋体19を製造することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、シャフト2に施すローレット目8は、シャフト2の長尺材1の巻き始め部にのみ施すことができる。シャフト2の径dや長さ、及び回転速度は、製造すべきスパイラルの径や長さに応じて種々のものを採用することができる。また、長尺材1の厚さや幅wとしても種々の寸法のものを採用することができる。螺旋体19の巻数も任意に設定することができる。実施形態では、第1金型7aと第2金型7bとの2枚の金型で長尺材1を挟持したが、長尺材1を挟持できるものであれば、3枚以上の金型を用いてもよい。また、16と第一金型7aとの間に片面のみ螺旋状のスペーサーを使用したが、この両者を一体化した第一金型としてもよい。
まず、長尺材として、材料SPCD、厚さ1.6mm、板幅wを変動させ、螺旋体製造装置の拘束材の傾き角度、及びシャフトのローレット目の有無を変化させて螺旋体を製造した結果を表1に示す。なお、シャフトの径dは40mmである。巻き付け後における板幅wとシャフト2の径dとの比w/dは、加工度の大きさを示す指標である。
Figure 0005005648
実施No.1及び実施No.2の螺旋体製造装置は、拘束材の傾きが0であり、シャフトにローレット目を施さない螺旋体製造装置である。この螺旋体製造装置を用いて螺旋体を製造した場合、加工中に螺旋体の倒れと湾曲が生じないw/dは、実施No.1の1.08までであった。次に、実施No.3及び実施No.4の螺旋体製造装置は、拘束材の傾きが0であり、シャフトにm0.2のローレット目を施した螺旋体製造装置である。この螺旋体製造装置を用いて螺旋体を製造した場合、w/dは、実施No.3の1.18までとなり、その値を大きくすることができた。次に、実施No.5〜実施No.14の螺旋体製造装置は、拘束材の傾きを0.1°〜2°まで変化させ、シャフトにm0.2のローレット目を施した螺旋体製造装置である。拘束材の傾きが0.1°である場合、w/dは、実施No.5の1.30までとなり、拘束材の傾きが1°である場合、w/dは、実施No.7の1.35までとなり、拘束材の傾きが1.5°である場合、w/dは、実施No.11の1.30までとなり、拘束材の傾きが2°である場合、w/dは、実施No.14の1.18までとなり、その値を大きくすることができた。
次に、長尺材として、材料SAPH440(440N/mm、伸び29%以上)、厚さ2.0mm、幅wを変動させ、螺旋体製造装置の拘束材の傾き角度、及びシャフトのローレット目の有無を変化させて螺旋体を製造した結果を表2に示す。なお、シャフトの直径dは40mmである。
Figure 0005005648
実施No.1〜実施No.3の螺旋体製造装置は、拘束材の傾きが0であり、シャフトにローレット目を施さない螺旋体製造装置である。この螺旋体製造装置を用いて螺旋体を製造した場合、加工中に螺旋体の倒れと湾曲が生じないw/dは、実施No.3の0.60までであった。これは、材料SPCD(270N/mm、伸び40%以上)、厚さ2.3mmを使用した場合のw/d(1.10以上)と比較すると、大きく下回っている。しかしながら、シャフトにm0.2のローレット目を施した螺旋体製造装置を用いると、w/dは、実施No.4の0.65と向上する。また、シャフトにm0.5のローレット目を施し、かつ、拘束材の傾きが1°である場合、w/dは、実施No.5の1.10までとなり、高強度な材料(SAPH440)であっても、w/dの値を大きくすることができた。
次に、長尺材として材料SPFH490(490N/mm、伸び23%以上)、厚さ2.0mm、幅wを変動させ、螺旋体製造装置の拘束材の傾き角度、及びシャフトのローレット目の有無を変化させて螺旋体を製造した結果を表3に示す。なお、シャフトの直径dは40mmである。
Figure 0005005648
実施No.1〜実施No.4の螺旋体製造装置は、拘束材の傾きが0であり、シャフトにローレット目を施さない螺旋体製造装置である。この螺旋体製造装置を用いて螺旋体を製造した場合、加工中に螺旋体の倒れと湾曲が生じないw/dは、実施No.4の0.55までであった。これは、材料SPCD(270N/mm、伸び40%以上)、厚さ2.3mmを使用した場合のw/d(1.10以上)と比較すると、大きく下回っている。しかしながら、シャフトにm0.2のローレット目を施した螺旋体製造装置を用いると、w/dは、実施No.5の0.60と向上する。また、シャフトにm0.5のローレット目を施し、かつ、拘束材の傾きが1°である場合、w/dは、実施No.8の1.10までとなり、高強度な材料(SPFH490)であっても、w/dの値を大きくすることができた。
本発明の実施形態を示す螺旋体製造装置の簡略正面図である。 本発明の実施形態を示す螺旋体製造装置に使用されるシャフトの正面図である。 前記図2のシャフトの側面図である。 本発明の実施形態を示す螺旋体製造装置に使用される拘束材の側面図である。 前記図4の拘束材の正面図である。 第1金型の断面図である。 第2金型の断面図である。 本発明の実施形態を示す螺旋体製造装置にて製造したスパイラルの正面図である。
符号の説明
1 長尺材
2 シャフト
3 駆動手段
7 拘束材
8 ローレット目
13 螺旋溝
14、15 テーパ面
19 螺旋体

Claims (5)

  1. シャフトと、シャフトに連結されてシャフトに回転力を付与する駆動手段とを備え、平板状の金属の長尺材の一端部をチャックにて固定し、前記長尺材の幅方向がシャフト軸心に対して直交する方向に沿って供給されるように拘束材にて拘束しながら、シャフトが回転することによってシャフトに巻き付けられて螺旋体を形成する螺旋体製造装置であって、
    前記拘束材は、重ね合わされた状態で前記シャフトに外嵌されて螺旋溝を形成する一対の金型を備え、前記金型の螺旋溝にて長尺材を挟持して拘束しながら形成される螺旋体のピッチ数の増加に伴って、一対の金型をそのピッチ分ずつ反チャック側へ移動し、前記金型は、長尺材の供給時において、長尺材の巻き付け開始側への倒れを防止する案内面を有し、前記案内面は、軸心と直交する平面とのなす角が0.05°〜2.0°の範囲であるテーパ面であり、
    長尺材の巻き付け開始側の金型には、内径側に前記テーパ面を設け、他方の金型には、外径側に前記テーパ面を設け、一方の金型のテーパ面と他方の金型のテーパ面との傾斜角度を同一としたことを特徴とする螺旋体製造装置。
  2. 前記シャフトの螺旋体形成範囲にローレット目が施されていることを特徴とする請求項1の螺旋体製造装置。
  3. 前記請求項1又は請求項2に記載の螺旋体製造装置にて製造されたことを特徴とする螺旋体。
  4. 伸びが22%以上、引張強度が440N/mm 2 以上の板材からなり、巻き付け後において板幅wとシャフトの径dとの比w/dが0.6以上であることを特徴とする請求項3の螺旋体。
  5. 請求項3又は請求項4の螺旋体をさらに軸方向に引張って所定寸としたことを特徴とするスパイラル。
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