JP4367833B2 - ボールねじのねじ軸およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用アクチュエータの送り軸等に用いられるボールねじのねじ軸およびその製造方法に関するものである。
ボールねじのねじ軸を転造により製造する方法が一般的に採用されている。中でも、一対のロールダイスを用いた通し転造による方法は、ねじ溝加工が一工程で済むため研削加工品よりも安価で量産性に優れ、研削加工品に代わって幅広い分野での適用が期待されている。この通し転造は、所望の間隔で配置されて回転する一対のロールダイス間にねじ軸の素材となる素材丸棒を挿入し、ロールダイスの表面に螺旋状に連続して形成された凸部によって、素材丸棒の外周面にねじ溝を形成する方法である。
通し転造方法でボールねじのねじ軸を製造する場合、ロールダイス間に素材丸棒を挿入すると、素材丸棒の端からねじ溝が形成されるが、この時、転造によって形成されるねじ溝が深くなるほど、ロールダイスによって塑性変形する量が増えるため、ロールダイスと素材丸棒との間に生じる転がり抵抗(加工抵抗)が増大する。
このように、塑性変形量が増えて加工抵抗が大きくなると、加工開始時に急激な負荷変動が転造装置に生じると共に、加工開始端部に生じる加工抵抗に対抗して素材丸棒を保持する力が、ロールダイスと素材丸棒間の摩擦力で充分に得られなくなり、ねじ溝の精度や真円度が劣化する。
こうした問題点を解決したものとして、図8乃至図10に示すようなボールねじのねじ軸の製造方法が知られている。この製造方法は、図8に示す素材丸棒51の加工開始端部52は、対向する一対のロールダイス53a、53bの間に、これらダイスの定径部54a、54b全体と重なるように配置されている。ロールダイス53a、53bの表面には、それぞれ螺旋状の凸部55a、55bが形成されており、定径部54a、54bに位置する凸部55a、55bの先端が素材丸棒51の外周面に接触している。
この状態から図9に示すように、ロールダイス53a、53bをそれぞれ素材丸棒51の中心軸Sに向かって矢印P、Qの方向に押圧しつつ、各ロールダイス53a、53bを矢印U、Vの方向に回転させて転造を開始する。これにより、素材丸棒51は、ロールダイス53a、53bの間で相対的に矢印Wの方向に回転しながら中心軸Sに沿って矢印Tの方向に移動する。そして、図10に示すように、螺旋状のねじ溝56が素材丸棒51の外周面51aに連続して形成される。
また、ねじ溝56に沿う両側56a、56bの部分は、ねじ溝56が形成されることによって、凹んだ分だけ隆起すると共に、ロールダイス53a、53bの螺旋状の平坦部57a、57bによって外径が均一に整えられる。そして、加工開始時にロールダイス53a、53bを押し当てつつ転造を開始したことによって加工開始端部52に形成された不完全ねじ部は、加工開始端部52から加工終端部の末端まで転造を行った後で取り除く。
このように転造されたボールねじのねじ軸は、素材丸棒51の加工開始端部52がロールダイス53a、53bの定径部54a、54bの全体と重なるように配置して転造を開始するので、それぞれの複数箇所の凸部55a、55bが素材丸棒51に接触する。したがって、素材丸棒51に対してそれぞれの凸部55a、55bから均等な力が加わるので、素材丸棒51が偏心することがない。
また、ロールダイス53a、53bと素材丸棒51との加工抵抗が徐々に変化し、転造装置に急激な負荷変動が生じないので、素材丸棒51がロールダイス53a、53bの定径部54a、54bに位置する凸部55a、55bでしっかりと保持され、ねじ溝56の精度や真円度が劣化することはない。
特開2003−33841号公報
こうした従来のボールねじのねじ軸の製造方法では、長い素材丸棒51を転造後に切断して軸端加工を施し、1本の素材丸棒51から複数のねじ軸を効率良く製造することができるが、製品によっては完成軸長が短尺物であればあるほど、熱処理後のリード変化の影響を受け難いため、予め完成品の全長あるいは熱処理後の変化量を見込んだ全長で、単品の素材丸棒を転造する方が大量生産には有利な場合がある。
しかし、この従来の通し転造方法で前記短尺物を単品で通し転造した場合、素材丸棒51の転造開始時と、ロールダイス53a、53bから素材丸棒51が抜ける転造終了時において、図11に示すように、素材丸棒51の端面から塑性変形した肉がせり出す、所謂ダレ58が発生する。特に、軸端加工部が軸受等の部品取付部59となる場合、転造後に端面に発生したダレ58を除去するために機械加工が必要であった。さらに、この丸みを帯びていたダレ58が、端面の後加工によって除去された場合、同部に鋭利なエッジが発生してしまい、品質上・安全上から端部の面取り加工も必要となり、端面のダレ58の除去加工と共に加工工数が増えてコスト高騰の要因となっていた。
本発明は、こうした従来の問題を解決し、転造により発生する端部のダレに影響を受けず、ダレ除去加工が不要な高精度で低コストなボールねじのねじ軸およびその製造方法を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造により形成したボールねじのねじ軸において、前記素材丸棒の端部に小径部を形成し、この小径部の外径を、前記ねじ溝の溝底径よりも小径に設定すると共に、前記小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径を当該小径部の外径よりも小径に設定した。
このように、素材丸棒の端部に小径部を形成し、この小径部の外径を、ねじ溝の溝底径よりも小径に設定すると共に、小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径を当該小径部の外径よりも小径に設定することにより、ロールダイスの凸条は、小径部に接触することはなく、転造によってねじ溝の端面に盛り上がるダレが端面まで膨出することはない。したがって、ねじ軸の端面はこのダレに影響を受けずダレの除去加工が不要となると共に、部品取付部の端面が後加工によって除去されても、丸みを帯びているこのダレが除去され同部に鋭利なエッジが発生するようなことはなく、ダレの除去加工等が不要となって低コストなボールねじのねじ軸を提供することができる。
また、前記小径部が、請求項2に記載の発明のように、円筒状の小径段部であっても良いし、請求項3に記載の発明のように、面取り部であっても良い。
また、本発明のうち請求項4に記載の方法発明は、螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造するボールねじのねじ軸の製造方法において、前記ロールダイスの表面に、前記凸条の外径およびこれより小径の螺旋状平坦部の外径が所定の長さ範囲に亙って一定の外径に形成された平行部と、この平行部の両側に所定の傾斜角になるよう構成された食い付き部および逃げ部を有すると共に、前記素材丸棒の端部に予め小径部を形成し、この小径部の外径を、前記一対のロールダイスが最も接近した時の前記凸条間の距離よりも小径に設定した。
これにより、転造されたボールねじのねじ軸は、素材丸棒の小径端部がロールダイスの食い付き角を介して配置され、かつ転造部がロールダイスの平行部の複数の凸条と接触して転造を開始するので、素材丸棒に対して凸条から均等な力が作用し、素材丸棒が偏心することなく転造することができる。
また、転造装置に急激な荷重変動を与えず、素材丸棒がロールダイスの平行部に位置する複数の凸条でしっかりと保持されるので、ねじ溝の精度や真円度が劣化するのを防止することができる。さらに、ロールダイスの凸条は小径部に接触することはなく、転造によってねじ溝の端面に盛り上がるダレが端面まで膨出することはない。したがって、ダレの除去加工が不要となり、高精度で低コストなボールねじのねじ軸を提供することができる。
本発明に係るボールねじのねじ軸は、螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造により形成したボールねじのねじ軸において、前記素材丸棒の端部に小径部を形成し、この小径部の外径を、前記ねじ溝の溝底径よりも小径に設定すると共に、前記小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径を当該小径部の外径よりも小径に設定したので、ロールダイスの凸条は、小径部に接触することはなく、転造によってねじ溝の端面に盛り上がるダレが端面まで膨出することはない。したがって、ねじ軸の端面はこのダレに影響を受けずダレの除去加工が不要となると共に、部品取付部の端面が後加工によって除去されても、丸みを帯びているこのダレが除去され同部に鋭利なエッジが発生するようなことはなく、ダレの除去加工等が不要となって低コストなボールねじのねじ軸を提供することができる。
また、本発明に係るボールねじのねじ軸の製造方法にあっては、螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造するボールねじのねじ軸の製造方法において、前記ロールダイスの表面に、前記凸条の外径およびこれより小径の螺旋状平坦部の外径が所定の長さ範囲に亙って一定の外径に形成された平行部と、この平行部の両側に所定の傾斜角になるよう構成された食い付き部および逃げ部を有すると共に、前記素材丸棒の端部に予め小径部を形成し、この小径部の外径を、前記一対のロールダイスが最も接近した時の前記凸条間の距離よりも小径に設定すると共に、前記小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径Cを当該小径部の外径Bよりも小径(A>B>C)に設定したので、転造されたボールねじのねじ軸は、素材丸棒の小径端部がロールダイスの食い付き角を介して配置し、かつ転造部がロールダイスの平行部の複数の凸条と接触して転造を開始するので、素材丸棒に対して凸条から均等な力が作用し、素材丸棒が偏心することなく転造することができる。また、部品取付部の端面が後加工によって除去されても、丸みを帯びているダレが除去され同部に鋭利なエッジが発生するようなことはなく、ダレの除去加工等が不要となって加工工数を低減することができる。
また、転造装置に急激な荷重変動を与えず、素材丸棒がロールダイスの平行部に位置する複数の凸条でしっかりと保持されるので、ねじ溝の精度や真円度が劣化するのを防止することができる。さらに、ロールダイスの凸条は、小径部に接触することはなく、転造によってねじ溝の端面に盛り上がるダレが端面まで膨出することはない。したがって、ダレの除去加工が不要となり、高精度で低コストなボールねじのねじ軸を提供することができる。
螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造するボールねじのねじ軸の製造方法において、前記ロールダイスの表面に、前記凸条の外径およびこれより小径の螺旋状平坦部の外径が所定の長さ範囲に亙って一定の外径に形成された平行部と、この平行部の両側に所定の傾斜角になるよう構成された食い付き部および逃げ部を有すると共に、前記素材丸棒の端部に部品取付部を形成し、この部品取付部と前記転造部間に円筒状の小径段部を設け、この小径段部の外径を、前記一対のロールダイスが最も接近した時の前記凸条間の距離よりも小径に、かつ前記部品取付部の外径よりも大径に設定した。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4に基いて説明する。本発明に係るボールねじのねじ軸となる素材丸棒1は、図1に示すように、対向する一対のロールダイス2a、2bの間に配置される。ロールダイス2a、2bの表面には、それぞれ螺旋状の凸条3a、3bが形成されている。これらの凸条3a、3bの外径およびこれより小径の螺旋状平坦部の外径が所定の長さ範囲に亙って一定の外径にそれぞれ形成されている平行部4a、4bと、この平行部4a、4bの両側に食い付き部5a、5bおよび逃げ部6a、6bが形成されている。
食い付き部5a、5bおよび逃げ部6a、6bには、それぞれ所定の食い付き角θ1と逃げ角θ2が付与されている。これらの傾斜角θ1、θ2のうち、特に逃げ角θ2においては、角度が小さ過ぎると転造終了時にねじ溝に圧痕が発生し、また、大き過ぎるとねじ溝7の有効径のバラツキが大きくなることが知られている。本出願人の試験では、サイズ・リード数等によって若干異なるが、逃げ角θ2の範囲は、0°30’以上2°未満が好ましいとされている。
一方、素材丸棒1の端部には、転造部1aから小径段部1bを介して軸受等の部品が取り付く部品取付部1cが予め形成されている。この小径段部1bの外径Bは、図2に拡大して示すように、一対のロールダイス2a、2bが最も接近した時の凸条3a、3b間の距離Aよりも小径に、かつ部品取付部1cの外径Cよりも大径に設定されている(A>B>C)。
この状態から図3に示すように、ロールダイス2a、2bをそれぞれ素材丸棒1の中心軸Sに向かって矢印P、Qの方向に押圧し、各ロールダイス2a、2bを矢印U、Vの方向に回転させて転造を開始する。これにより、素材丸棒1は、ロールダイス2a、2bの間で相対的に矢印Wの方向に回転しねじ溝7が形成される。この時、ロールダイス2a、2bに僅かな送り角を設けているので、素材丸棒1は、中心軸Sに沿って矢印Tの方向に移動する。ここで、送り角とは、素材丸棒1の中心軸Sと一対のロールダイス2a、2bの回転軸との交差角を言う。そして、このねじ溝7は、一方のロールダイス2aの凸条3aから他方のロールダイス2bの凸条3bへ向かって転造部1aの外周面に螺旋状に転写される。
図4に示すように、ロールダイス2a、2bによって素材丸棒1がさらに回転させられることで、素材丸棒1の転造部1aの外周面には、螺旋状に延びる連続した螺旋状のねじ溝7が形成される。また、ねじ溝7に沿う両側7a、7bの部分は、ねじ溝7が形成されることによって、凹んだ分だけ素材が塑性流動して盛り上がるが、ロールダイス2a、2bの螺旋状の平坦部8a、8bによって外径が均一に形成される。
このように転造されたボールねじのねじ軸は、素材丸棒1の小径端部がロールダイス2a、2bの食い付き角θ1を介して配置され、かつ転造部1aがロールダイス2a、2bの平行部4a、4bの複数の凸条3a、3bと接触して転造を開始するので、素材丸棒1に対して凸条3a、3bから均等な力が作用し、素材丸棒1が偏心することなく転造することができる。
また、転造装置に急激な荷重変動を与えず、素材丸棒1がロールダイス2a、2bの平行部4a、4bに位置する複数の凸条3a、3bでしっかりと保持されるので、ねじ溝7の精度や真円度が劣化するのを防止することができる。
さらに、本実施形態では、素材丸棒1の小径端部、すなわち、転造部1aと部品取付部1c間に円筒状の小径段部1bが形成され、この小径段部1bの外径Bをロールダイス2a、2bが最も接近した時の凸条3a、3b間の距離(ねじ溝7の溝底径)Aよりも小径に、かつ部品取付部1cの外径Cよりも大径に設定されているので、図5、図6に示すように、ロールダイス2a(2b)の凸条3a(3b)は、小径段部1bに接触することはなく、ねじ溝7の端面に盛り上がるダレ9が部品取付部1cまで膨出することはない。したがって、部品取付部1cはこのダレ9に影響を受けずダレ9の除去加工が不要となり、高精度で低コストなボールねじのねじ軸を提供することができる。
図7は、本発明に係る素材丸棒の他の実施形態を示す。この実施形態は、前述した実施形態と端部形状のみが異なるだけで、その他同一の部位には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
素材丸棒10の端部には、転造部1aから面取り部1dを介して軸受等の部品が取り付く部品取付部1cが予め形成されている。この面取り部1dは、一対のロールダイス2a、2bが最も接近した時でも凸条3a、3bが干渉しないように、30°〜60°の範囲の角面に形成されている。
これにより、この面取り部1dは、素材丸棒10が図示しないロールダイス間に進入する時のガイド部となり、転造部1aがロールダイスの凸条とスムーズに接触して転造を開始するので、素材丸棒10が偏心することなく転造することができる。また、ロールダイスの凸条が面取り部1dに接触して塑性加工されることはなく、ねじ溝の端面に盛り上がるダレが部品取付部1cまで膨出することはない。したがって、前述した実施形態と同様、部品取付部1cはこのダレに影響を受けず、ダレの除去加工が不要となる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係るボールねじのねじ軸は、端部に軸受等の部品取付部を有するねじ軸に限らず、短尺物のように予め完成品の全長あるいは熱処理後の変化量を見込んだ全長で単品を通し転造するような場合にも適用することができる。
本発明に係るボールねじのねじ軸の製造方法における加工開始前の状態を示す説明図である。 同上、図1の要部拡大図である。 同上、図1の状態から素材丸棒が1/4回転させられた状態を示す説明図である。 同上、さらに、図2の状態から転造が進んだ状態を示す説明図である。 素材丸棒の端部がロールダイスに接触した状態を示す要部説明図である。 図5の要部拡大図である。 本発明に係るボールねじのねじ軸の他の実施形態を示す要部拡大図である。 従来のボールねじのねじ軸の製造方法における加工開始前の状態を示す説明図である。 図8の状態から素材丸棒が1/4回転させられた状態を示す説明図である。 図9の状態からさらに転造が進んだ状態を示す説明図である。 軸端加工部に部品取付部を有する従来の素材丸棒の転造状態を示す要部説明図である。
符号の説明
1、10・・・・・・・・・素材丸棒
1a・・・・・・・・・・・転造部
1b・・・・・・・・・・・小径段部
2a、2b・・・・・・・・ロールダイス
3a、3b・・・・・・・・凸条
4a、4b・・・・・・・・平行部
5a、5b・・・・・・・・食い付き部
6a、6b・・・・・・・・逃げ部
7・・・・・・・・・・・・ねじ溝
7a、7b・・・・・・・・ねじ溝の両側
8a、8b・・・・・・・・平坦部
9・・・・・・・・・・・・ダレ
51・・・・・・・・・・・素材丸棒
52・・・・・・・・・・・加工開始端部
53a、53b・・・・・・ロールダイス
54a、54b・・・・・・定径部
55a、55b・・・・・・凸部
56・・・・・・・・・・・ねじ溝
56a、56b・・・・・・ねじ溝の両側
57a、57b・・・・・・平坦部
58・・・・・・・・・・・ダレ
59・・・・・・・・・・・部品取付部
A・・・・・・・・・・・・凸間の距離
B・・・・・・・・・・・・小径段部の外径
C・・・・・・・・・・・・部品取付部の外径
S・・・・・・・・・・・・中心軸
θ1・・・・・・・・・・・食い付き角
θ2・・・・・・・・・・・逃げ角

Claims (4)

  1. 螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造により形成したボールねじのねじ軸において、
    前記素材丸棒の端部に小径部を形成し、この小径部の外径を、前記ねじ溝の溝底径よりも小径に設定すると共に、前記小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径を当該小径部の外径よりも小径に設定したことを特徴とするボールねじのねじ軸。
  2. 前記小径部を円筒状の小径段部とした請求項1に記載のボールねじのねじ軸。
  3. 前記小径部を面取り部とした請求項1に記載のボールねじのねじ軸。
  4. 螺旋状の凸条が形成された一対のロールダイス間に素材丸棒を挿入し、この素材丸棒における転造部の外周面に螺旋状に連続するねじ溝を通し転造するボールねじのねじ軸の製造方法において、前記ロールダイスの表面に、前記凸条の外径およびこれより小径の螺旋状平坦部の外径が所定の長さ範囲に亙って一定の外径に形成された平行部と、この平行部の両側に所定の傾斜角になるよう構成された食い付き部および逃げ部を有すると共に、前記素材丸棒の端部に予め小径部を形成し、この小径部の外径を、前記一対のロールダイスが最も接近した時の前記凸条間の距離よりも小径に設定すると共に、前記小径部の端部に部品取付部が形成され、この部品取付部の外径Cを当該小径部の外径Bよりも小径(A>B>C)に設定したことを特徴とするボールねじのねじ軸の製造方法。
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