JP5005431B2 - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents

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Description

本発明は、SOFC(SoliOxide Fuel Cell;固体酸化物燃料電池)に関する。
近年、酸素イオン伝導体を用いたSOFCに関心が高まりつつある。特にエネルギーの有効利用という観点から、固体燃料電池はカルノー効率の制約を受けないため本質的に高いエネルギー変換効率を有し、さらに良好な環境保全が期待されるなどの優れた特長を持っている(非特許文献1参照)。
このSOFC(固体電解質型燃料電池とも言う)は、当初、動作温度が900℃〜1000℃と高く、全ての部材がセラミックで構成されていた。そのため、セルスタックの製造コストの低減が難しかった。ここで、動作温度を800℃以下まで低減することができれば、インターコネクタに耐熱合金材料を用いることが可能となり、製造コストの低減が可能となる。しかしながら、動作温度の低減に伴い空気極における電気化学的な抵抗、即ち過電圧が、急激に増大し出力電圧の低下を招いてしまう。
La(NiFe)O3(LNF)などニッケルをBサイトに含むペロブスカイト型酸化物は、高い電極活性と電気伝導度、そして、熱膨張係数(Thermal Expansion Coefficient;TEC)がジルコニア系固体電解質のそれに近いなどの特長を有するため、SOFCの低温動作用空気極に適している(非特許文献2参照)。
また、ニッケルをBサイトに含むペロブスカイト型酸化物の1つであるLa(NiCo)O3(LNC)は、高い電気伝導度を有することが知られている。しかし、LNCは熱膨張係数が非常に高く、SOFCの空気極として使用した場合、運転停止に伴う熱サイクルにより空気極と固体電解質との間に応力が発生し、密着性が低下する。この結果、空気極の剥離等が懸念される。また、この系は、ジルコニア系固体電解質との反応劣化を起こし易く、空気極の焼成時にLa2Zr27などの不導体層が界面に形成されることも懸念される。このため、焼成温度を低く抑える必要がある。
N.Q.Minh,J.Am.Ceram.Soc.,76,563(1993) 田川博明、「固体酸化物燃料電池と地球環境」、アグネ承風社、1998年
本発明は、LNCを空気極に用いた場合の熱膨張係数の問題とジルコニア系固体電解質との反応劣化の問題を解決し、SOFCの空気極の低温特性を向上させることを目的とする。
本発明は、燃料極と、固体電解質と、空気極とがこの順に積層されてなる固体電解質型燃料電池セルであって、前記空気極が、LaNi1-XCoX3(0.35≦X≦0.60)で表されるニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物を含有する活性層と、前記活性層上に形成された前記活性層よりも厚い集電層とを有し、前記活性層が、前記集電層と前記固体電解質との間に配置され、かつ、希土類添加セリアと前記ニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物とからなり、前記希土類添加セリアと前記ニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物とを20wt%:80wt%〜70wt%:30wt%の割合で含有することを特徴とする固体電解質型燃料電池セルである。
本発明によれば、LNCを空気極に用いた場合の熱膨張係数の問題とジルコニア系固体電解質との反応劣化の問題を解決し、SOFCの空気極の低温特性を向上させることができる。
ニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物を空気極に用いた場合に発生する熱膨張係数の違いによる応力は、空気極の厚みに比例し、特に空気極が隣接している固体電解質側との界面に集中する。これは、空気極が構造体ではなく、固体電解質または燃料極が構造体だからである。空気極は、通常20μmから100μm程度である。空気極内を効率的にガス拡散させるためには、空気極は極力薄い方が良いが、空気極上に設けられる集電体またはインターコネクタの集電ピッチが1〜5ミリ程度であるため、あまり薄くすると空気極面内を流れる電流パスが長くなりオーミック損が増えてしまうからである。
そこで、本発明では、LaNi1-XCoX3(0.35≦X≦0.60)で表されるニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物(LNC)を含む層を活性層として固体電解質に近い部分にのみ配置し、その上に熱膨張係数が固体電解質と大きく異ならない集電層を設けることで、熱膨張係数の不一致から生じる応力を最小限に抑え、集電に伴うオーミック損を抑制することが可能である。
したがって、活性層の厚さは薄い方が好ましく、例えば1〜15μmとすることが好ましい。活性層を形成する材料の粒径が通常0.5〜1.5μmであるため、活性層の厚さの下限は通常1μm程度となる。また、スクリーンプリント法などで塗布できる厚さも通常1μm以上である。活性層の厚さが、15μmを超えるとTECの差によって生じる応力により、固体電解質との界面における剥離が生じやすくなる。活性層の厚さは、1〜10μmがより好ましく、2〜5μmがさらに好ましい。
集電層は、熱膨張係数が固体電解質と大きく異ならない材料で形成することが好ましい。固体電解質としてはジルコニア系固体電解質が好適に使用されることから、集電層の熱膨張係数は1.0〜1.3×10-5(1/K)であることが好ましい。例えば、LNF、(LaSr)MnO3(LSM)で集電層を形成することで、上記条件を満たすことができる。集電層の厚さは、20〜100μmとすることが好ましく、30〜80μmがより好ましい。
なお、ここで言う熱膨張係数とは、温度1Kの上昇により物体の体積が膨張する割合を言い、例えばディラトメータ(リガク電機製)により測定できる。
活性層は、LNCのみを用いて形成してもよいが、LNCとCe0.9Gd0.12(GDC)のような希土類添加セリアとの混合体で形成してもよい。固体電解質材料の一つでもある希土類添加セリアはLNC、LNFなどペロブスカイト系酸化物と反応しにくいことが知られており、焼成時に高温に曝されても不都合な生成物が形成されない。これは、Laがセリア中に拡散しても不導体となる化合物を形成しないためである。そこで、熱膨張係数が1.2×10-5(1/K)とあまり大きくない希土類添加セリアをLNCと混合することで、その混合量に応じて混合層の熱膨張係数を低減できる。混合量と熱膨張係数差はほぼ直線的な関係を示し、また両酸化物の比重はほぼ7g/cm3と等しいので、混合量を50wt%とした場合、熱膨張係数は希土類添加セリアとLNCとの中間の値となる。希土類添加セリアと固体電解質との密着性は良好であるため、この混合層とすることで固体電解質との密着性も向上し、熱サイクルによる剥がれの抑制効果が期待できる。
希土類添加セリアの混合量は、多い方が熱膨張係数の観点からは有利である。ただし、電気伝導性の観点から、希土類添加セリアの混合量は70wt%以下が好ましい。70wt%を超えると、LNCが希土類添加セリアに分断され孤立し、電気伝導度が低下する傾向がみられる。電気伝導性と熱膨張係数との兼ね合いから、本発明では、希土類添加セリアとLNCとの混合割合は、20wt%:80wt%〜70wt%:30wt%としており、30wt%:70wt%〜55wt%:45wt%がより好ましい。
以上のような構成の空気極は、固体電解質燃料電池セルにおいて、燃料極、固体電解質、空気極の順に積層される。このとき、空気極は、活性層側を固体電解質に向けて積層され、活性層が集電層と固体電解質との間に配置される。
燃料極および固体電解質は、通常の固体電解質型燃料電池セルで用いられるものを使用できる。固体電解質として、希土類添加ジルコニア系固体電解質を用いた固体電解質型燃料電池セルに、上記のような空気極は好適である。
空気極と固体電解質とは接触していても構わないが、空気極と固体電解質との間に中間層を有していてもよい。中間層を設けることで、LNCとジルコニア系固体電解質との接触を防ぐことができ、LNCとジルコニア系固体電解質との反応劣化の問題を防止することができる。中間層は、例えばGDCのような希土類添加セリアで形成することができる。
中間層の厚さは1〜20μmが好ましい。中間層が1μm未満の場合、ジルコニア系固体電解質からのジルコニア原子の拡散を完全に防止することは難しい。また、中間層を厚くし過ぎると、オーミック損が大きくなる傾向がある。
なお、前述した、活性層をLNCが希土類添加セリアとの混合体とする方法でも、ほぼ同じ効果が期待できる。これは、希土類添加セリアがジルコニア系固体電解質とLNCとの間に入り、中間層と同じ働きをするためである。
そして、この固体電解質型燃料電池セルの複数を、インターコネクタにより電気的に接続することで、固体電解質型燃料電池を構成することができる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。以下の実験1〜3で作製した燃料電池セルのうち、セル#1−0−0〜#1−0−4が本発明の比較例であり、他のセルが本発明の実施例である。用いた粉末の平均粒径は、レーザー回折法または走査型電子顕微鏡により測定した。
(実験1)
まず、ドクターブレード法で焼成したSc23、Al23添加ジルコニアSASZ(0.89ZrO2−0.10Sc23−0.01Al23)からなる厚さ0.2mmの固体電解質基板の片面に、NiO−8YSZ(0.92ZrO2−0.08Y23)のスラリ(平均粒径が約0.3μmの8mol%Y23添加ジルコニア粉末が40wt%、平均粒径が約0.8μmのNiO粉末が60wt%)をスクリーンプリント法で塗布し、さらにその上に白金メッシュ集電体を乗せて、1400℃、8時間空気中の条件で焼成することで、燃料極(焼成後の厚さ60μm)を形成した。次に、上記固体電解質基板の裏面に、平均粒径1.0μmのLSM(La0.80Sr0.20MnO3)粉末のスラリをスクリーンプリント法で塗布し、さらにその上に白金メッシュ集電体を乗せて、1000℃、2時間空気中の条件で焼成することで、空気極(焼成後の厚さが60μm)を形成した。なお、燃料極、空気極ともに10mm径とした。得られた燃料電池セルを、セル#1−0−0とする。
得られた燃料電池セルにより発電する際の構造を図1に示し、固体電解質およびその上に形成された電極の状態を図2に示す。すなわち、固体電解質1の各面の中央部には燃料極2および空気極3が形成されている。燃料極2および空気極3上には白金メッシュ集電体4および5が配置され、それぞれ白金端子6が接続されている。また、後述するように空気極の界面抵抗値を分離して測定するため、固体電解質1の外周には参照極7が形成されており、同様に白金端子が接続されている。そして、ガスシール8を介してアルミナ製のマニホールド9を配置して、燃料極2および空気極3にそれぞれガスを導入することで、発電することができる。
次に、LSMに代えて、平均粒径1.0μmのLNC(LaNi1-XCoX3、X=0.35、0.40、0.50、0.60)粉末を用いた燃料電池セル(セル#1−0−1〜#1−0−4)を作製した。
次に、同様に燃料極を形成したSASZ固体電解質基板の裏面に、活性層となる平均粒径1.0μmのLaNi0.60Co0.403粉末のスラリを薄く塗布し、乾燥させた。この上に、集電層となる平均粒径1.0μmのLSM粉末のスラリをスクリーンプリント法で塗布した。その後は同様の方法で、活性層(焼成後の厚さが2μm、3μm、6μm、15μm)上に集電層(焼成後の厚さが50μm)が形成された空気極を有する燃料電池セル(セル#1−1−1〜#1−1−4)を作製した。
得られたセルを用いて発電試験を行った。この試験では、燃料極側ガスには室温加湿水素ガスを用い、空気極側ガスには酸素を用いた。いずれのセルにおいても開放起電力としては、800℃で1.13V以上の値が得られた。また、電極性能の指標である界面抵抗を交流インピーダンス法で測定した。ここでは、参照極を図1および2に示すように取ることで、空気極の界面抵抗値を分離して測定した。すなわち、5mV程度の電圧がかかるように、微少交流電流を燃料極と空気極間にかけ、空気極と参照極間に現れる電圧の応答をインピーダンス測定器に入力し、その周波数応答性から空気極の界面抵抗値を求めた。ここで、参照極の雰囲気は空気極側ガスと同じ酸素とした。なお、これらの測定は、まずセルを800℃において200mAの一定電流を流す定常運転を24時間行い、さらに1時間開放電圧条件に放置した後に行った。結果を表1に示す。
また、上記と同じ条件で、SASZ固体電解質基板上に空気極(1cm径の円形)を形成したサンプルを作製し、空気極の密着性を評価した。評価としては、空気極上にテープを貼り付けた後にはがし、試験後にSASZ固体電解質基板側に残った空気極重量%を測定し、密着力とした。結果を表1に示す。
セル#1−0−0と、セル#1−0−1〜#1−0−4との比較から、空気極をLSMからLNCにすることで、空気極の界面抵抗は低減し空気極の性能は向上したが、密着力はむしろ低下した。一方、セル#1−1−1〜#1−1−4では、セル#1−0−0の結果に比べて、空気極の界面抵抗は低減され、かつ空気極の密着力はほぼ同等であった。したがって、LNCからなる薄い活性層とLSMからなる集電層とを組み合わせた空気極とすることで、界面抵抗の低減と密着力の向上が実現した。
次に、セル#1−1−2のLNC組成をLaNi1-XCoX3(X=0.35、0.50、0.60)に変更した燃料電池セル(セル#1−2−1〜#1−2−3)を作製した。また、同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表1に示す。いずれも、セル#1−0−0の結果に比べて、空気極の界面抵抗は低減され、かつ空気極の密着力はほぼ同等であった。
次に、セル#1−1−1〜#1−1−4の集電層の組成をLNF(LaNi0.60Fe0.403)に変更した燃料電池セル(セル#1−3−1〜#1−3−4)を作製した。また、同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表1に示す。いずれも、セル#1−0−0の結果に比べて、空気極の界面抵抗は低減され、かつ空気極の密着力はほぼ同等であった。
<実験2>
実験1のセル#1−3−2の活性層を、平均粒径1.0μmのLaNi0.60Co0.403粉末と平均粒径0.2μmのGDC(Ce0.9Gd0.12)粉末との混合体(GDC含有量は20wt%、30wt%、50wt%、70wt%)を用いた燃料電池セル(セル#2−1−1〜#2−1−4)を作製した。また、実験1と同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表2に示す。
次に、セル#2−1−3のLNC組成をLNC(LaNi1-XCoX3(X=0.35、0.50、0.60)に変更した燃料電池セル(セル#2−2−1〜#2−2−3)を作製した。また、実験1と同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表2に示す。
いずれも、セル#1−0−0の結果に比べて、空気極の界面抵抗は低減され、かつ空気極の密着力は向上した。したがって、LNC粒子とGDC粒子を併用した活性層とすることで、界面抵抗の低減と密着力のさらなる向上が実現した。
<実験3>
実験1のセル#1−3−2の活性層とSASZ固体電解質基板の間に、GDCからなる中間層(焼成後の厚さ5μm)を形成し、活性層のLNC組成をLNC(LaNi1-XCoX3、X=0.35、0.40、0.50、0.60)とした燃料電池セル(セル#3−1−1〜#3−1−4)を作製した。また、実験1と同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表3に示す。
次に、セル#3−1−2の中間層の厚さを3μm、8μm、15μmと変更した燃料電池セル(セル#3−2−1〜#3−2−3)を作製した。また、実験1と同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表3に示す。
次に、セル#3−1−2の活性層を、平均粒径1.0μmのLaNi0.60Co0.403粉末と平均粒径0.2μmのGDC粉末との混合体(GDC含有量は20wt%、30wt%、50wt%、70wt%)を用いた燃料電池セル(セル#3−3−1〜#2−3−4)を作製した。また、実験1と同様の方法で発電試験および密着性評価を行った。結果を表3に示す。
いずれも、セル#1−0−0の結果に比べて、空気極の界面抵抗はさらに低減され、かつ空気極の密着力は同等もしくは向上した。したがって、空気極と固体電解質の間に中間層を配置することで、界面抵抗のさらなる低減と密着力の向上が実現した。
Figure 0005005431
Figure 0005005431
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以上説明したように、LNC単独またはLNCと希土類添加セリアの混合物で形成した活性層と、その上に形成された集電層とを有する空気極を用いることで、固体電解質との熱膨張係数(TEC)の不整合を緩和することができ、熱サイクル耐性の高い、密着力に優れた固体電解質型燃料電池セルを得ることに成功した。また、LNCと希土類添加セリアの混合物で活性層を形成し、または中間層を空気極と固体電解質との間に設けることで、電極焼成時にジルコニア系固体電解質との反応によるパイロクロア相の成長など、空気極と固体電解質との界面でおきる反応劣化を抑制することができ、高性能な固体電解質型燃料電池セルを得ることに成功した。本発明は、SOFCの高信頼性、高効率化に大きな貢献をなすものである。
実施例で作製した固体電解質型燃料電池セルにより発電する際の構造を示す模式的断面図である。 図1の固体電解質型燃料電池セルにおける固体電解質およびその上に形成された電極の状態を示す模式的斜視図である。
符号の説明
1 固体電解質
2 燃料極
3 空気極
4 白金メッシュ集電体
5 白金メッシュ集電体
6 白金端子
7 参照極
8 ガスシール
9 マニホールド

Claims (5)

  1. 燃料極と、固体電解質と、空気極とがこの順に積層されてなる固体電解質型燃料電池セルであって、
    前記空気極が、LaNi1-XCoX3(0.35≦X≦0.60)で表されるニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物を含有する活性層と、前記活性層上に形成された前記活性層よりも厚い集電層とを有し、
    前記活性層が、前記集電層と前記固体電解質との間に配置され、かつ、希土類添加セリアと前記ニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物とからなり、前記希土類添加セリアと前記ニッケルコバルト系ペロブスカイト型酸化物とを20wt%:80wt%〜70wt%:30wt%の割合で含有することを特徴とする固体電解質型燃料電池セル。
  2. 前記集電層の熱膨張係数が、1.0〜1.3×10-5(1/K)であることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質型燃料電池セル。
  3. 前記活性層の厚さが、1〜15μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解質型燃料電池セル。
  4. 前記空気極と前記固体電解質との間に、希土類添加セリアからなる中間層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の固体電解質型燃料電池セル。
  5. 前記固体電解質が、希土類添加ジルコニア系固体電解質であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の固体電解質型燃料電池セル。
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