JP5005129B2 - 保存安定性に優れた植物ステロール含有食用油脂組成物 - Google Patents

保存安定性に優れた植物ステロール含有食用油脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、保存安定性に優れた植物ステロール含有食用油脂組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
生活習慣病の予防対策として、体内コレステロールのコントロールが食事療法で行われている。この食事療法としては、コレステロールを多く含む食物の摂取を制限するほかに、コレステロールの吸収阻害作用を有する成分を同時に摂取すること等も行われている。コレステロールは、肉類、魚類、卵等に多く含まれているが、これら食品の調理に使用する食用油に、コレステロールの吸収阻害作用を有するものとして知られている植物ステロール(フィトステロール)を含有させることが有効である。
【0003】
植物ステロールは、2質量%未満でも、適切な食事制限の下ではある程度のコレステロール吸収阻害効果を奏し得るが、積極的なコレステロール吸収阻害効果が認められるには、少なくとも2〜3質量%程度が必要であるとされている。しかし、植物ステロールは、植物由来の食用油には、遊離の形態および脂肪酸エステルの形態で、0.1〜1.5質量%程度しか含まれておらず、別途遊離形態にある植物ステロールを添加する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、遊離形態の植物ステロールは、食用油脂中含有された状態において長期保存したり、低温下で保存すると結晶化して食用油脂から析出を生じる。特に食用油脂中における植物ステロールの量が多くなると、その傾向が顕著となる。
【0005】
したがって、本発明の主目的は、食用油脂中の植物ステロールの析出を抑制し、また低温下における植物ステロール含有食用油脂の保存安定性(耐冷蔵性)を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、特定の乳化剤を所定量含有させることにより、食用油脂中での植物ステロールの析出を抑制するとともに、植物ステロール含有食用油脂の耐冷蔵性を向上させることができることを見いだし、本発明を完成した。本発明の植物ステロールの析出抑制効果は、室温で数ヶ月〜数年持続でき、耐冷蔵性(1〜5℃)効果も数ヶ月以上持続し得る。この植物ステロール析出抑制効果は、食用油脂中の水分量が、植物ステロールの析出し易い水分量(1000ppm程度)のものに対しても有効である。
【0009】
本発明は、食用油脂を含み、遊離の形態にある植物ステロールを0.1質量%から10質量%までの割合で、および1以上6以下のHLB値を有するポリグリセリン縮合リシノレートからなる乳化剤を該遊離の形態にある植物ステロール1質量部につき0.00014質量部から0.04167質量部までの割合で含有することを特徴とする植物ステロールの析出が抑制されたステロール含有食用油脂組成物を提供する。
【0011】
加えて、本発明は、食用油脂を含み、遊離の形態にある植物ステロールを0.1質量%から10質量%までの割合で、および1以上6以下のHLB値を有するポリグリセリン縮合リシノレートからなる乳化剤を該遊離の形態にある植物ステロール1質量部につき0.00014質量部から0.04167質量部までの割合で含有することを特徴とする耐冷蔵性が向上した植物ステロール含有食用油脂組成物を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより詳しく説明する。
【0015】
本発明において、植物ステロール析出抑制および耐冷蔵性向上のために用いる乳化剤は、1以上6以下のHLB(親水親油バランス)値を有するポリグリセリン縮合リシノレートである。
【0016】
本発明により食用油脂における植物ステロールの析出を抑制するためには、上記本発明の乳化剤を遊離の形態にある植物ステロール1質量部に対し0.00014質量部から0.04167質量部の割合となるように、遊離の形態にある植物ステロールと同時にまたは別々に食用油脂に添加する。
【0017】
また、本発明により植物ステロール含有食用油脂の耐冷蔵性を向上させるためには、本発明の乳化剤を遊離の形態にある植物ステロール1質量部に対し0.00014質量部から0.04167質量部の割合となるように、遊離の形態にある植物ステロールと同時にまたは別々に食用油脂に添加する。ここで、耐冷蔵性とは、食用油脂を冷蔵庫等の低温(1〜5℃)環境下で保存したときに、植物ステロールの析出が生じないだけではなく、ロウ分や高融点トリグリセリド等による曇りや析出が生じないことをいう。
【0018】
本発明に使用される食用油脂には、植物性油脂、動物性油脂、ジグリセリドおよび食用精製加工油脂が含まれるが、これら油脂としては、脱臭工程前の脱色油のほか、抽出油、原油、脱酸油、脱ガム油、脱ロウ油等の工程油および精製油も用いることができる。植物性油脂としては、大豆油、大豆胚芽油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、藻類油およびこれらの分別油が含まれるがこれらに限定されるものではない。動物性油脂としては、牛脂、ラード、鶏油、乳脂、魚油、アザラシ油、およびこれらの分別油が含まれるが、これらに限定されるものではない。ジグリセリドは、グリセリンと動植物油由来の脂肪酸のジエステルである。油脂の加水分解後精製したもの、またはグリセリンと脂肪酸をエステル化し、精製したものを用いることができるが、これらに限定されるものではない。食用精製加工油脂としては、前記植物性油脂、動物性油脂の水素添加油、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)、トリアセチン等の合成油脂、およびエステル交換油(MLCT)等が含まれるが、これらに限定するものではない。なお、いうまでもなく、本発明において、食用油脂以外の各成分は、食用油脂に含有・配合される。
【0019】
また、本発明において使用される植物ステロールは、大豆油、大豆胚芽油、菜種油、コーン油、ゴマ油、ゴマサラダ油、シソ油、亜麻仁油、落花生油、紅花油、高オレイン酸紅花油、ひまわり油、高オレイン酸ひまわり油、綿実油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、オリーブ油、米糠油、小麦胚芽油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、カカオ脂、藻類油等の油脂の脱臭工程で得られた脱臭留出物を濃縮・精製して得られる植物ステロールを含む。これら植物ステロールの成分は、ブラシカステロール類、カンペステロール類、スティグマステロール類、シトステロール類、イソフコステロール類、デルタ5−アベナステロール類、7−エルゴステロール類等であるが、その他シトスタノール類、カンペスタノール類、スティグマスタノール類等の類似構造を有する成分も含まれる。しかしながら、本発明において使用される植物ステロールは、成分を限定するものではない。また、遊離の形態にある植物ステロールは、ステロール骨格に結合している水酸基に脂肪酸等がエステル化していない状態のものをいう。ただし、本発明の食用油脂組成物には、ステロール骨格に結合している水酸基に脂肪酸がエステル化した植物ステロール脂肪酸エステルを含有していてもよい。本発明で用いる植物ステロールは、植物性ステロールと表記されることもある。
【0020】
本発明において使用される植物ステロールは、上記脱臭留出物を溶剤分別、加水分解、蒸留、吸着処理の組み合わせにより濃縮・精製されたものであるが、これらに限定されるものではなく、精製度の低い植物ステロールでもよい。また、溶剤分別に使用される溶剤としては、ヘキサン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、酢酸等を好ましく例示できるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
本発明において、本発明の乳化剤は、植物ステロールと同時にまたは別々に食用油脂に添加することができる。すなわち、本発明の乳化剤は、予め植物ステロールを添加した食用油脂に添加してもよいし、植物ステロールとともに食用油脂に添加してもよい。
【0022】
ところで、植物ステロールは、脱臭処理してから使用することが好ましい。しかし、植物ステロールは、120℃以上の融点を有し、そのまま通常の油脂脱脂脱臭処理に供すると、その飛沫が脱脂脱臭装置の真空ラインに付着し、固化し、真空ラインが詰まり、脱臭できなくなるという問題が発生し得る。本発明者らは、この問題は、植物ステロールを食用油脂中に含む原料混合物を脱臭することにより解決し得ることを見いだした。この場合、原料混合物中における植物ステロールの量は、少ないほうが好ましく、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜5質量%である。
【0023】
本発明者らは、かかる植物ステロールと食用油脂を含む原料混合物の脱臭処理について検討した結果、食用油脂の抽出工程や脱臭留出物の精製過程で使用した有機溶剤、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メタノール、エタノール、IPA、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、酢酸、酪酸、イソ酪酸、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の分子量110以下の揮発性有機化合物が風味に悪影響を及ぼし、これら揮発性有機化合物を十分に除去することにより、風味をより向上させることができることを見いだした。また、この脱臭処理に際して植物ステロール自体が有意に除去されないことも必要である。
【0024】
すなわち、本発明において、植物ステロールと食用油脂を含む混合物の脱臭処理は、分子量110以下の揮発性有機化合物を十分に除去するためには十分に高い温度であるが、有意量の植物ステロールを除去しない程度に十分に低い温度である100℃〜270℃の温度条件で行う。この脱臭温度は、好ましくは150℃〜265℃であることが好ましく、180℃〜260℃であることがさらに好ましい。
【0025】
本発明の脱臭処理は、通常の食用油脂に用いられる減圧水蒸気蒸留によって行うことが好ましい。減圧水蒸気蒸留には、風味に悪影響を与える揮発性有機化合物を除去するためにはある程度のレベルの温度および減圧度条件が必要であるが、条件が厳しすぎると植物ステロール自体も除去されてしまう。従って、減圧水蒸気蒸留による脱臭処理は、上に述べたように、100℃〜270℃、好ましくは150℃〜265℃、さらに好ましくは180℃〜260℃の温度条件において、1〜30Torrの減圧の下で行うことが好ましい。脱臭時間は、30分〜600分の範囲内で、温度および減圧条件により調整することが好ましい。脱臭時間は、低温ではより長く、高温ではより短くすることが好ましい。また、使用する水蒸気の量には特に制限はなく、通常の食用油脂の脱臭に際して使用される量(通常、植物ステロール含有食用油脂組成物重量の0.01〜30%)で十分である。
【0026】
本発明において、植物ステロールと食用油脂を含む原料混合物は、分子量110以下の揮発性有機化合物が植物ステロール質量に対して100万分の5(5質量ppm)未満となるように脱臭することが特に好ましく、それによりより一層風味に優れた植物ステロール含有食用油脂組成物が得られる。
【0027】
かかる脱臭処理により、向上した風味を提供し得る。ここで、向上した風味とは、油脂組成物自体の風味の向上と、油脂組成物を使用して調理した調理品、例えばフライ調理品の風味の向上の双方を含む。
【0028】
なお、この脱臭工程である程度の植物ステロールも除去されるが、これを回収し、脱臭処理すべき食用油脂と植物ステロールとの混合物における植物ステロールの全部または一部として再度食用油脂に添加し、脱臭処理すれば、植物ステロールを無駄なく有効利用することができ、コスト的にも有効である。
【0029】
このように脱臭処理された植物ステロールと食用油脂の混合物に、本発明の乳化剤を上記の通り添加することができる。あるいは、本発明の乳化剤は、脱臭処理前の植物ステロールと食用油脂の混合物に添加し、その混合物を上記脱臭処理に供してもよい。
【0030】
本発明の食用油脂組成物において、遊離の形態にある植物ステロールは、0.1〜10質量%の割合で含有されることが好ましく、0.1〜7質量%の割合で含有されることがより好ましい。本発明の乳化剤による植物ステロールの析出抑制効果は、食用油脂組成物中の遊離の形態にある植物ステロールの含有率が1質量以上である場合に顕著であるので、本発明の食用油脂組成物における遊離形態の植物ステロールの含有率は1〜7質量%であることがさらに好ましい。
【0031】
乳化剤と植物ステロールを含有する本発明の食用油脂組成物は、そのまま調理用油脂として、フライ油、炒め油、離型油等として使用することができる。また、本発明の食用油脂組成物は、ドレッシング、コーヒーホワイトナー、ホイップクリーム、マヨネーズ、乳化ドレッシング、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、アイスクリーム、発酵乳食品等のための食用乳化油脂、パン用および洋菓子用油脂として使用することができる。
【0032】
ところで、植物ステロールを含有する食用油脂組成物は、調理に使用すると、泡立ちが生じる傾向を示す。本発明者らは、この泡立ちは、それぞれ7以下のHLB値を有するポリグリセリン糖脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群の中から選ばれる少なくとも1種の乳化剤(第2の乳化剤)を遊離形態の植物ステロール1質量部に対し、0.0001〜5質量部、好ましくは0.1〜2質量部となるように上記本発明の食用油組成物にさらに添加することにより十分に抑制し得ることを見いだした。これら泡立ち抑制性乳化剤は、本発明の食用油脂組成物に対し0.001〜5質量%の割合で含有させることが好ましい。なお、この泡立ち抑制性乳化剤は、上記植物ステロール析出抑制および耐冷蔵性向上のための乳化剤とは、6以下のHLB値を有するポリグリセリン糖脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルにおいて重複するが、植物ステロール析出抑制および耐冷蔵性向上のための乳化剤および泡立ち抑制性乳化剤として6以下のHLB値を有するポリグリセリン糖脂肪酸エステルおよび/またはショ糖脂肪酸エステルを使用する場合には、その量を上記植物ステロール析出防止のための量または耐冷蔵性向上のための量に上記泡立ち抑制のための量を加えた量とすればよい。
【0033】
【実施例】
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0034】
下記表1〜3に示す組成の食用油脂組成物を調製し、耐冷蔵性と植物ステロール析出について調べた。結果を同表に併記する。
【0035】
【表1】
Figure 0005005129
【0036】
【表2】
Figure 0005005129
【0037】
【表3】
Figure 0005005129
【0038】
なお、表3において%および比は質量基準である。
【0039】
表1〜3に示すように、本発明の食用油脂組成物は、いずれも、耐冷蔵性試験において結晶析出や曇りを生じない。このように耐冷蔵性試験で1ヶ月間結晶析出や曇りを生じない食用油脂組成物は室温下では保存期間いかんに拘わらず、結晶析出や曇りを生じないことが確認されている。
【0040】
次に、No.9(比較例)の試料とNo.13(本発明)の試料をそれぞれ用いて、芋天、海老天およびコロッケの揚げ物調理を常法に従って行った。この調理時の加熱臭、各揚げ物の風味、調理時の泡立ちを比較し、下記表4に示す結果を得た。
【0041】
【表4】
Figure 0005005129
【0042】
また、No.9(比較例)の試料とNo.13(本発明)の試料をそれぞれ用いて、スクランブルエッグと野菜炒めを常法に従って調理した。この調理時の加熱臭および各揚げ物の風味を比較し、下記表5に示す結果を得た。
【0043】
【表5】
Figure 0005005129
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の乳化剤を添加することにより、食用油脂における植物ステロールの析出が抑制され、植物ステロール含有食用油脂組成物の耐冷蔵性が向上する。また、これに加えて特定の乳化剤を添加することにより食用油脂の調理時の泡立ちが抑制される。

Claims (2)

  1. 食用油脂を含み、遊離の形態にある植物ステロールを0.1質量%から10質量%までの割合で、および1以上6以下のHLB値を有するポリグリセリン縮合リシノレートからなる乳化剤を該遊離の形態にある植物ステロール1質量部につき0.00014質量部から0.04167質量部までの割合で含有することを特徴とする植物ステロールの析出が抑制されたステロール含有食用油脂組成物。
  2. 食用油脂を含み、遊離の形態にある植物ステロールを0.1質量%から10質量%までの割合で、および1以上6以下のHLB値を有するポリグリセリン縮合リシノレートからなる乳化剤を該遊離の形態にある植物ステロール1質量部につき0.00014質量部から0.04167質量部までの割合で含有することを特徴とする耐冷蔵性が向上した植物ステロール含有食用油脂組成物。
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