JP5004824B2 - 信号端子と信号線路導体との接続構造および電子部品搭載用パッケージならびに電子装置 - Google Patents

信号端子と信号線路導体との接続構造および電子部品搭載用パッケージならびに電子装置 Download PDF

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Description

本発明は、光通信分野やマイクロ波通信およびミリ波通信等の分野で用いられる、高い周波数帯で作動する各種電子部品を収納する電子部品搭載用パッケージおよびこれを用いた電子装置に関する。
近年、40km以下の伝送距離における高速通信に対する需要が急激に増加しており、高速大容量の情報伝送に関する研究開発が進められている。とりわけ、光通信装置を用いて光信号を受発信する半導体装置等の電子装置の高速化が注目されており、電子装置による光信号の高出力化と高速化が伝送容量を向上させるための課題として研究開発されている。
従来の半導体装置に代表される電子装置の光出力は0.2〜0.5mW程度であり、電子部品として用いられる半導体素子の駆動電力は5mW程度であった。しかし、より大出力の半導体装置では、光出力が1mWのレベルになってきており、また、半導体素子の駆動電力も10mW以上が要求されている。さらに、従来の半導体装置による伝送信号の周波数は2.5〜10GHz程度であったが、近年では要求される伝送速度が高まり、伝送信号の周波数が25〜40GHz程度まで向上してきており、半導体装置をより高出力化させ、高速化させることが要求されている。
光通信装置に用いられているLD(Laser Diode:レーザダイオード)やPD(Photo Diode:フォトダイオ−ド)等の光半導体素子を含む電子部品を従来の電子部品搭載用パッケージに搭載した電子装置の斜視図を図15に、また図15のA−A線における断面図を図16に示す。従来の電子部品搭載用パッケージは、円板状の金属製の基体104に、基体104の上面から下面にかけて貫通する貫通孔104cを設け、この貫通孔104cに充填された絶縁性ガラスから成る封止材105を貫通して信号端子102が固定されているものである。また、基体104の下面には、2つの貫通孔104c・104cの間に接地端子106が接続されている。この電子部品搭載用パッケージの上面に電子部品107を搭載し、電子部品搭載用パッケージの信号端子102の上端部と電子部品108の端子とをボンディングワイヤ108を介して電気的に接続し、基体104の上面の外周領域に電子部品107を覆うように金属製の蓋体109を溶接またはろう接により接合部104bに接合して気密封止することにより、電子装置としていた。また、蓋体109の電子部品107と対向する部分に光ファイバを固定したり、電子部品107と対向する部分に光を透過させる窓を設けたりしたものもある(例えば、特許文献1,特許文献2を参照。)。
このような電子装置では、信号端子102と電子部品107の端子とはボンディングワイヤ108を介して電気的に接続されており、ボンディングワイヤ108と接地面である搭載面104aとの間の浮遊容量が大きいので、高周波信号の伝送損失が大きいものであった。このため、図17に斜視図で、図18に図17のA−A線における断面図で示すように、基体104から突出した搭載部104aを設け、基体104に対して略垂直な搭載部104aの搭載面104bに搭載した配線基板101に電子部品107を搭載して、配線基板101の基板101a上に形成された信号線路導体101bと信号端子102とをろう材103で接合することにより電気的接続を行ない、より伝送特性を向上させることも行なわれていた。
また、同様に高周波信号を伝送するための電子部品搭載用パッケージとして、基体の上面の搭載部に半導体素子および配線基板を搭載し、この載置部を囲むように、側部に貫通孔が形成された枠体を取り付け、貫通孔内に充填された封止材を貫通して固定された信号端子と配線基板上の信号線路導体とをろう材で接合することにより電気的に接続したものがある。そして、このような構造の電子部品搭載用パッケージにおいて、信号端子の信号線路導体との接続部分の厚さを残部の10〜50%とすることで、インピーダンスギャップを小さくすることが提案されている(例えば、特許文献3を参照。)。
特開2006−179775号公報 特開平8−130266号公報 特開2002−319643号公報
しかしながら、近年、伝送される情報量の増大に伴い伝送信号の高周波化および伝送速度の高速化がさらに進んでおり、30GHz以上のより高い周波数の信号を伝送する場合においては、信号端子の厚みを薄くしインピーダンスギャップを小さくしても、無視できるほど十分に小さなものではなくなってきているという問題があった。これは、従来の電子部品搭載用パッケージにおける信号端子と信号線路導体との接続構造は、信号端子と信号線路導体とを上下に重ねてその間のろう材により接続しているものであることから、この信号端子と信号線路導体とが上下に重なった接続部分では、信号端子の厚みを薄くしても残りの信号端子の厚みとろう材の厚みとにより信号線路導体の厚みが見かけ上厚くなってしまうことによるものであった。即ち、信号線路導体の厚みが厚くなることによりこの接続部分の側面の面積が増加し、この面積が増加した側面と配線基板の下面の接地導体(接地電極に接続された搭載部)との間の結合が増加することにより、この接続部分のインピーダンスが小さくなってしまい、信号線路導体の信号端子と重なっていない部分とでインピーダンスギャップが発生し、より高い周波数の信号を伝送する場合は、小さなインピーダンスギャップでも反射損失が大きくなり、伝送効率が低下してしまうからである。
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、より高周波化が進んでも、高周波信号の入出力時における反射損失を小さくすることにより、電子部品の高周波での作動性を良好な信号端子と信号線路導体との接続構造を提供することにある。また、本発明の他の目的は、その信号端子と信号線路導体との接続構造を用いた高周波での作動が良好な電子部品搭載用パッケージを提供することにある。また、本発明のさらに他の目的は、その電子部品搭載用パッケージを用いた、高周波での作動が良好な電子装置を提供することにある。
本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造は、高周波信号を伝送する線状の導体からなる信号端子が、配線基板の一方の主面に基板の外辺まで形成された信号線路導体に、一方の主面側から見て前記信号端子と前記信号線路導体とが上下に重ならずに同一線上に配置され、前記配線基板の側面側から見て前記信号端子と前記配線基板とが重なるように
配置されてろう材により接続されているとともに、前記信号端子が対向する前記基板の側面に側面導体が形成されており、該側面導体は前記信号線路導体の幅に対して両側に同程度拡がった幅方向に長い形状であって、前記側面導体に前記信号端子が前記ろう材により接続されていることを特徴とするものである。
本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造は、上記構成において、前記基板は、前記一方の主面の前記外辺に他方の主面側に傾斜している傾斜面を有しており、前記信号線路導体は前記傾斜面まで延在していることを特徴とするものである。
本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造は、上記構成において、前記配線基板の側面側から見て前記信号端子の中心と前記信号線路導体の上面とが重なるように配置されていることを特徴とするものである。
本発明の電子部品搭載用パッケージは、上記いずれかの本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造を有することを特徴とするものである。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品搭載用パッケージに電子部品が実装されて前記信号線路導体に接続されていることを特徴とするものである。
本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造によれば、高周波信号を伝送する線状の導体からなる信号端子が、配線基板の一方の主面に基板の外辺まで形成された信号線路導体に、一方の主面側から見て信号端子と信号線路導体とが上下に重ならずに同一線上に配置され、配線基板の側面側から見て信号端子と配線基板とが重なるように配置されてろう材により接続されていることから、信号端子と信号線路導体との接続部において信号線路導体の見かけ上の厚みが厚くなることを抑えることができるので、接合部での特性インピーダンスの不整合が小さくなり、高周波信号の反射損失が小さく伝送特性が良好な接続構造となる。
また、本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造によれば、上記構成において、基板は、一方の主面の外辺に他方の主面側に傾斜している傾斜面を有しており、信号線路導体は傾斜面まで延在している場合は、傾斜面上の信号線路導体と信号端子とで囲まれた空間にろう材が溜まりやすくなり、信号端子と信号線路導体との接合強度が強くなることから、高周波信号の伝送特性が良好であるとともに接合部の信頼性に優れた接続構造となる。
また、本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造によれば、上記構成において、配線基板の側面側から見て信号端子の中心と前記信号線路導体の上面とが重なるように配置されている場合は、信号端子の上下の表面それぞれから信号線路導体の上面への距離の差が最も小さくなり、信号端子の上下それぞれの表面を伝送して信号線路導体に入射する高周波信号におけるそれぞれの伝送経路の長さの差が最も小さくなるので、反射損失がより小さくなり、高周波信号の伝送特性がより良好なものとなる。
また、本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造によれば、基板の側面に側面導体が形成されており、側面導体に信号端子がろう材により接続されていることから、側面導体により、ろう材による信号端子と配線基板との接合面積が増加して信号端子と信号線路導体の接合が補強されるので、接合信頼性がより優れた接続構造となる。
本発明の電子部品搭載用パッケージによれば、上記いずれかの本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造を有することから、信号端子と信号線路導体との接合部での特性インピーダンスのずれを小さくできるので高周波信号の反射損失を小さくすることができ、高周波での作動が良好な電子部品搭載用パッケージとなる。
本発明の電子装置によれば、本発明の電子部品搭載用パッケージに電子部品が実装されて信号線路導体に接続されていることにより、信号端子と信号線路導体との接合部での特性インピーダンスのずれを小さくできるので高周波信号の反射損失を小さくすることができ、高周波での作動が良好な電子装置となる。
本発明の信号端子と信号線路導体との接続構造、およびこの接続構造を有する本発明の電子部品搭載用パッケージ、ならびにこの電子部品搭載用パッケージを用いた本発明の電子装置について、添付の図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図であり、図2は図1におけるA−A線で切断した断面の一例を示す断面図であり、図3は図2におけるB部(接続部)を拡大した断面図である。
図1〜図3において、1は配線基板、1aは基板、1bは信号線路導体、1cは接地用導体、1dは搭載用導体、2は信号端子、3はろう材、4は基体、4aは搭載部、4bは搭載面、4cは貫通孔、4dは接合部、5は封止材、6は接地端子、7は電子部品、8はボンディングワイヤ、9は蓋体である。
図1に示す本発明の電子部品搭載用パッケージは、本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造を有するものの一例であり、基体4の上面から突出した突出部を搭載部4aとして、その側面の搭載面4bに配線基板1が搭載され、基体4に形成された貫通孔4cに充填された封止材5を貫通して固定された信号端子2・2の端部と配線基板1上の信号線路導体1bとがはんだ等のろう材3で接続されて構成されている。そして、電子部品7を配線基板1の接地用導体1c上に搭載するとともにその端子をボンディングワイヤ8で配線基板1上の信号線路導体1bに接続し、さらに、図2に示すように、破線で示すような蓋体9を基板4の上面の接合部4dに接合することにより、本発明の電子装置が基本的に構成される。
本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造は、図3に示すように、高周波信号を伝送する線状の導体からなる信号端子2が、配線基板1の一方の主面に基板1aの外辺まで形成された信号線路導体1bに、一方の主面側から見て信号端子2と信号線路導体1bとが上下に重ならずに同一線上に配置され、その線に交差する方向の配線基板1の側面側から見て信号端子2と配線基板1とが前後で重なるように配置されて、両者の端部間に配置したろう材3により接続されていることを特徴とするものである。
このことから、信号端子2と信号線路導体1bとを上下に重ねてその間のろう材3により接続した従来の接続構造と比較すると、信号端子2と信号線路導体1bとの接続部において信号線路導体1bの見かけ上の厚みが厚くなることを抑えることができるので、接続部での特性インピーダンスの不整合が小さくなり、高周波信号の反射損失が小さく伝送特性が良好な接続構造となる。
図4は、図3と同様の本発明の電子部品搭載用パッケージの一例を示す断面図であり、信号端子2と信号線路導体1bとの接続部を拡大して示したものである。図4において、1eは、基板1aの信号線路導体1bが形成された側の主面の外辺に設けられた、外辺に向かって他方の主面側に傾斜している傾斜面である。
本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造は、図4に示す例のように、上記構成において、基板1aは一方の主面の外辺に他方の主面側に傾斜している傾斜面1eを有しており、一方の主面に形成された信号線路導体1bは傾斜面1eまで延在していることが好ましい。
このことにより、傾斜面1e上の信号線路導体1bとこれに接続される信号端子2とで囲まれた空間にろう材3が溜まりやすくなり、信号端子2と信号線路導体1bとの接合強度が強くなることから、高周波信号の伝送特性が良好であるとともに接合部の信頼性に優れた接続構造となる。
信号端子2と信号線路導体1bとの接続部においては、信号配線の長さが不要に長くならないように、信号端子2を配線基板1に近付けて信号端子2と信号線路導体1bとの間のろう材3をできるだけ短くして接続するのが好ましい。高周波信号は表皮効果により導体の表面を流れるが、図3に示すような例の場合は、信号端子2の配線基板1側(図3における右側)の表面から信号線路導体1bの上面への高周波信号の伝送経路は屈曲したものになるので、高周波信号の減衰が発生しやすい。これに対して、図4に示すような傾斜面1eを有する場合は、信号端子2の配線基板1側の表面から信号線路導体1bの上面への伝送経路はなだらかになるので、高周波信号の減衰を抑えることができる。このことから、傾斜面1の外辺側の角部は、信号端子2より配線基板1の他方の主面側に位置するように、外辺に向かって他方の主面側に傾斜させて設けるのが好ましい。
また、本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造は、図4に示す例のように、上記構成において、配線基板1の側面側(信号端子2と信号線路導1bとが同一線上に配置されているその線に交差する方向の側面の側)から見て、信号端子2の中心と信号線路導体1bの上面とが重なるように配置されていることが好ましい。
このことにより、信号端子2の上下の表面それぞれからろう材3を介して信号線路導体1bの上面への距離の差が最も小さくなり、信号端子2の上下それぞれの表面を伝送してろう材3を介して信号線路導体1bに入射する高周波信号におけるそれぞれの伝送経路の長さの差が最も小さくなる。また、信号端子2と信号線路導体1bとの間のろう材3による信号の伝送経路も短くなり、信号端子2や信号線路導体1bに対して高周波信号の伝送経路の屈曲角度が小さいものとなる。このようなことから、信号端子2と信号線路導体1bとの接続部における反射損失がより小さくなり、高周波信号の伝送特性がより良好なものなる。
図7および図8は、図3と同様の本発明の電子部品搭載用パッケージの一例を示す断面図であり、信号端子2と信号線路導体1bとの接続部を拡大して示したものである。図7および図8において、1fは信号端子2が対向する基板1aの側面に設けられた側面導体である。
本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造は、図7および図8に示す例のように、上記構成において、信号端子2が対向する基板1aの側面に側面導体1fが形成されており、この側面導体1fに信号端子2がろう材3により接続されているときには、側面導体1fにより、ろう材3による信号端子2と配線基板1との接合面積が増加して信号端子2と信号線路導体1bとの接続が補強されるので、接合信頼性がより優れた接続構造となる。
本発明の電子部品搭載用パッケージは、上記いずれかの本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造を有することを特徴とするものである。このことから、信号端子2と信号線路導体1bとの接合部での特性インピーダンスのずれを小さくできるので高周波信号の反射損失を小さくすることができ、高周波での作動を良好な電子部品搭載用パッケージとなる。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品搭載用パッケージに電子部品7が実装されて信号線路導体1bに接続されていることを特徴とするものである。このことにより、電子部品7の端子に接続された信号線路導体1bと信号端子2との接合部での特性インピーダンスのずれを小さくできるので高周波信号の反射損失を小さくすることができ、高周波での作動が良好な電子装置となる。
配線基板1は、例えば図1に示す例では、配線導体として基板1aの上面には高周波信号を伝送するとともに信号端子2・2が接続される信号線路導体1bと、電子部品7を搭載するとともに電子部品7の下面の接地電極を接続するための接地用導体1cとが形成され、下面には配線基板1を基体4に搭載して接続するための搭載用導体1dが形成されており、接地用導体1cと搭載用導体1dとは、基板1aの側面に形成された、または基板1aを貫通して形成された接続導体により接続される。また、図7および図8に示す例では、配線導体として、信号端子2が対向する基板1aの側面に、信号端子2がろう材3により接続される側面導体1fがさらに形成されている。このような配線導体は、電子部品7によりその接続が異なるので、それに応じて形成されるものである。
また、電子部品7と配線導体とは例えばボンディングワイヤ8により接続されるが、このボンディングワイヤ8を短くすることで高周波信号の伝送損失を少なくするために、例えば図1に示すように信号線路導体1bを信号端子2と電子部品7との間で屈曲した形状として、ボンディングワイヤ8の接続位置が電子部品7にできるだけ近くなるようにしてもよい。なお、信号線路導体1bを屈曲させる場合には、例えば図1に示すように屈曲角度が90°より大きくなるように段階的に屈曲させたり、屈曲する角部に丸みをつけたりすると、屈曲部での反射による高周波信号の損失を少なくすることができるので好ましい。信号線路導体1bを段階的に屈曲させる場合は、屈曲角度を120°以上とすると、高周波信号の損失がより少なくなるのでより好ましい。
図9〜図11は、それぞれ図8のA−A線切断面側から配線基板1を見た側面図である。これらの図においては、側面導体1fの形状等が分かりやすいように、ろう材3を省略している。
側面導体1fは、信号端子2が対向する基板1aの側面に形成されていれば、信号端子2とろう材3により接続することで信号端子2と信号線路導体1bとの接続の補強となるので、側面導体1fは、図7に示す例のように信号線路導体1bと接続されていなくてもよいし、図8に示す例のように信号線路導体1bと接続されていてもよい。図7に示す例のように、側面導体1fが信号線路導体1bから離れて信号の伝送経路がろう材3の部分で分岐した形状になると、この部分で信号の反射が発生して損失が大きくなる場合があるので、図8〜図11に示す例のように、側面導体1fは信号線路導体1bから連続して形成されて接続されているのが好ましい。
また、図8〜図11に示す例のように、信号端子2と信号線路導体1bとの接合を補強し、信号の反射を抑えるためには、基板1aの側面の信号端子2が対向する領域(側面視して信号端子2と重なる領域)に形成されているのが好ましい。信号端子2と信号線路導体1bとの接合を補強するためには、側面導体1fの面積を基板1aの側面の信号端子2が対向する領域よりもある程度大きくするのが好ましい。
このとき、図10や図11に示す例のように、側面導体1fの形状を信号線路導体1bの幅に対して両側に同程度拡がった形状にすることにより、ろう材3による接続を行なう際に、溶融したろう材の表面張力により信号端子2が引っ張られ、信号端子2と信号線路導体1bとが同一線上からずれてしまうことがない。また、図10に示す例のように、信号端子2から側面導体1fの端部までの距離が均等になるような形状(信号端子2が対向する領域の相似形状)とすると、信号端子2の周囲に形成されるろう材のフィレット形状や大き
さが均等になり、接続信頼性がより高くなるので好ましい。
また、信号端子2と信号線路導体1bとの接合をより強固にするために、側面導体1fをより大きくする場合は、信号線路導体1bに接続された側面導体1fが搭載用導体1d(基体4)に近づくと側面導体1fに接続された信号端子2と搭載用導体1d(基体4)との間の容量結合が大きくなってインピーダンスが低下しやすいため、図11に示す例のように、側面導体1fを基板1aの厚み方向ではなく、幅方向に大きくする。
配線基板1は、例えば、比誘電率が9.5の酸化アルミニウム質焼結体から成り、厚みが0.3mmである基板1aを用いた場合であれば、信号線路導体1bの幅を0.3mmとし、厚みを0.002mmとすることにより、信号線路導体1bを50Ωにインピーダンス整合させることができる。
配線基板1は、酸化アルミニウム(アルミナ:Al)質焼結体,窒化アルミニウム(AlN)質焼結体等のセラミックス絶縁材料等から成る基板1aに信号線路導体1bを含む配線導体が形成されたものである。基板1aが例えば酸化アルミニウム質焼結体から成る場合であれば、まずアルミナ(Al)やシリカ(SiO),カルシア(CaO),マグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合して泥漿状とし、これを周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等によりシート状に成形してセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を得る。その後、グリーンシートを所定形状に打ち抜き加工するとともに必要に応じて複数枚積層し、これを約1600℃の温度で焼成することにより製作される。
基板1aに傾斜面1eを形成するには、平板状の基板1aを作製した後に、一方の主面の外辺を研磨するか、基板1aに傾斜した内側面を持つ溝を形成して溝部で切断すればよい。傾斜面1eの大きさは、配線基板1の大きさや信号端子2の大きさに応じて決められる。配線基板1の側面側から見て信号端子2の中心と信号線路導体1bの上面とが重なるように配置する場合は、傾斜面1bの他方の主面側の角部は、一方の主面から他方の主面側へ信号端子2の太さの1/2程度以上の距離移動した位置になるように設ければよい。
信号線路導体1bを含む配線導体の形成方法は、基板1aと同時焼成により、あるいは基板1aを作製した後に金属メタライズを形成する周知の方法や、基板1aを作製した後に蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する方法がある。電子装置が小型であり、それに搭載される配線基板1はさらに小さいので、配線導体は微細なものとなるため、信号線路導体1bと信号端子2・2との位置合わせ精度を高めるためには、蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する方法が好ましい。この場合は、配線導体の形成前に必要に応じて基板1aの主面に研磨加工を施す場合もある。
傾斜面1eを有する基板1aの上に蒸着法により薄膜導体を全面に形成した後、フォトリソグラフィ法により信号線路導体1b等の配線導体を形成する場合は、傾斜面1eの傾斜に合わせた3次元構造の金属製のマスクを用いることにより、傾斜面1eの上でもマスクと薄膜導体とを密着させることができ、精度よく信号線路導体1bを形成することができる。基板1aの側面に形成した側面導体1fについても、必要に応じて基板1aの主面および側面のそれぞれに同様にして薄膜導体を形成した後に、基板1aの主面および側面に密着する3次元構造のマスクを用いることにより形成することができる。
以下、配線導体を蒸着法やフォトリソグラフィ法により形成する場合について詳細に説明する。配線導体は、例えば密着金属層,拡散防止層および主導体層が順次積層された3層構造の導体層から成る。
密着金属層は、セラミックス等から成る基板1aとの密着性を良好とするという観点からは、チタン(Ti),クロム(Cr),タンタル(Ta),ニオブ(Nb),ニッケル−クロム(Ni−Cr)合金,窒化タンタル(TaN)等の熱膨張率がセラミックスと近い金属のうちの少なくとも1種より成るのが好ましく、その厚みは0.01〜0.2μm程度が好ましい。密着金属層の厚みが0.01μm未満では、密着金属層を基板1aに強固に密着させることが困難となる傾向がある。一方、密着金属層の厚みが0.2μmを超えると、成膜時の内部応力によって密着金属層が基板1aから剥離し易くなる傾向がある。
拡散防止層は、密着金属層と主導体層との相互拡散を防ぐという観点からは、白金(Pt),パラジウム(Pd),ロジウム(Rh),ニッケル(Ni),Ni−Cr合金,Ti−W合金等の熱伝導性の良好な金属のうち少なくとも1種より成ることが好ましく、その厚みは0.05〜1μm程度が好ましい。拡散防止層の厚みが0.05μm未満では、ピンホール等の欠陥が発生して拡散防止層としての機能を果たしにくくなる傾向があり、1μmを超えると、成膜時の内部応力により拡散防止層が密着金属層から剥離し易く成る傾向がある。なお、拡散防止層にNi−Cr合金を用いる場合は、Ni−Cr合金は基板1aとの密着性が良好なため、密着金属層を省くことも可能である。
主導体層は、電気抵抗の小さい金(Au),Cu,Ni,銀(Ag)の少なくとも1種より成ることが好ましく、その厚みは0.1〜5μm程度が好ましい。主導体層の厚みが0.1μm未満では、電気抵抗が大きなものとなって配線基板1の配線導体に要求される電気抵抗を満足できなくなる傾向があり、5μmを超えると、成膜時の内部応力により主導体層が拡散防止層から剥離し易く成る傾向がある。また、Cuは酸化し易いので、その上にNiおよびAuからなる保護層を被覆してもよい。
信号端子2は、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金等の金属から成る。例えば信号端子2がFe−Ni−Co合金から成る場合は、Fe−Ni−Co合金のインゴット(塊)に圧延加工や打ち抜き加工あるいは引き抜き加工や押し出し加工等の周知の金属加工方法を施すことによって、長さが1.5〜22mmで直径が0.1〜1mmの線状に製作される。信号端子2の強度を確保しながら、基体4に形成された貫通孔4cに充填された封止材5を貫通して固定した状態でより高いインピーダンスでのマッチングを行ないつつ小型にするには、信号端子2の直径は0.15〜0.6mmが好ましい。信号端子2の直径が0.15mmより細くなると、電子部品搭載用パッケージを実装する場合の取り扱いで信号端子2が曲がりやすくなり、作業性が低下しやすくなる。また、直径が0.6mmより太くなると、インピーダンス整合させた場合の貫通孔1cの径が信号端子2の径に伴い大きくなるので、製品の小型化に向かないものとなってしまう。
また、図5および図6に図3と同様の断面図で示すように、信号端子2は、貫通孔1cから突出した部分において配線基板1の側面側から見て信号線路導体1bとの接続部側の端部にかけて細くなる(厚みが薄くなる)形状であるのが好ましい。このような形状にすると、信号端子2の端部におけるインピーダンスの変化が緩やかになるとともに、十分な接合強度が得られるようなろう材3のフィレット形状にしても、信号線路導体1bの上のろう材3の厚みを薄くすることができるので、インピーダンスの低下がより少なくなり、高周波信号の反射損失が小さく伝送特性が良好な接続構造とすることができる。また、信号線路導体1bの上のろう材3の厚みを薄くしつつ、信号端子2とろう材3とが接続される面積を増加させることができるので、信号端子2と信号線路導体1bとの接続強度が向上し、接続信頼性に優れた接続構造とすることができる。
図5および図6に示す例のように、配線基板1の側面側から見て信号端子2の中心と信号線路導体1bの上面とが重なるように配置されている場合は、信号端子2の端部を上下から中心に向かって同程度薄くなるようにすればよい。信号端子2の中心が信号線路導体1bの上面とずれて配置される場合は、信号端子2の上下から信号線路導体1bの上面に向かって薄くなるようにすればよい。
信号端子2の端部を薄くするには、線状に形成した信号端子2の端部をプレス加工や研削加工することにより可能である。
図1に示すような電子部品搭載用パッケージの場合は、信号端子2を基体4に形成された貫通孔4cに充填された封止材5を貫通して固定し、例えば金−ゲルマニウム(Au−Ge)合金で配線基板1を搭載部4a上に接合して搭載した後に、信号端子2と信号線路導体1bとをろう材3で接続する。
配線基板1と信号端子2との距離はできるだけ小さくする(例えば0.15mm以下)と、損失が小さくなるので好ましい。この場合は、例えば、信号線路導体1bと信号端子2との間をつなぐようにろう材3として金−錫(Au−Sn)合金等の半田のペーストをシリンジで塗布するか、金−錫合金半田リボンを載置した後に、窒素中で半田が溶融する330℃程度まで加熱することで接続できる。一方、配線基板1と信号端子2との距離が大きい場合には、信号線路導体1bおよび信号端子2のそれぞれの接合部側の端部に予めろう材3として金−錫合金を形成しておき、それらをつなぐようにして同じくろう材3として金−錫合金等から成る半田リボンを載置し、窒素中で金錫合金半田が溶融する330℃程度まで加熱することで接続できる。このとき、予め形成しておく金−錫合金を共晶組成にしておき、金−錫合金半田リボンを共晶温度より高い温度で溶融する組成にしておくと、両方の端をなだらかな形状にして接続できるので、高周波特性のよい接続部とすることができる。信号線路導体1bおよび信号端子2の端部に予め金−錫合金を形成するには、これらの上にそれぞれ金−錫合金半田のペーストを塗布して加熱することにより行なえばよい。
基体4は、上面の中央部に電子部品7の搭載部4aを有するとともに搭載された電子部品7が発生する熱をパッケージの外部に放散する機能を有する。このため、基体4は、熱伝導性の良い金属から成り、搭載される電子部品7やセラミック製の配線基板1の熱膨張係数に近いものやコストの安いものとして、例えば、Fe99.6質量%−Mn0.4質量%系のSPC(Steel Plate Cold)材や、Fe−Ni−Co合金やFe−Mn合金等から選ばれる。例えば基体4がFe−Mn合金から成る場合は、Fe−Mn合金のインゴット(塊)に圧延加工や打ち抜き加工等の周知の金属加工方法を施すことによって所定形状に製作され、貫通孔1cはドリル加工や金型による打ち抜き加工により形成される。また、基体4が搭載部4aとして突出部を有する形状の場合は、切削加工やプレス加工により形成することができる。
基体4の形状は、通常は厚みが0.5〜2mmの平板状であり、その形状は特に制限はないが、例えば直径が3〜10mmの円板状,半径が1.5〜8mmの円周の一部を切り取った半円板状,一辺が3〜15mmの四角板状等であり、上面から下面にかけて形成された直径が0.6〜2.65mmの貫通孔1cを複数有する。図1〜図11に示す例では、2つの貫通孔1cを有する基体4に1個の電子部品7を搭載しているが、複数の電子部品7を搭載したり、電子部品7の数や電子部品7の端子の数に応じて信号端子2を固定する貫通孔1cを2つより多く形成したりしても構わない。
基体4の厚みは0.5mm以上2mm以下が好ましい。基体4の厚みが0.5mm未満の場合は、電子部品7を保護するための金属製の蓋体9を金属製の基体4の上面に接合する際に、接合温度等の接合条件により基体4が曲がったりして変形し易くなる。一方、基体4の厚みが2mmを超えると、電子部品搭載用パッケージや電子装置の厚みが不要に厚いものとなり、小型化し難くなる。
また、基体4の表面には、耐食性に優れ、電子部品7や配線基板1あるいは蓋体9を接合し固定するためのろう材との濡れ性に優れた、厚さが0.5〜9μmのNi層と厚さが0.5〜5μmのAu層とをめっき法により順次被着させておくのがよい。これにより、基体4が酸化腐食するのを有効に防止できるとともに、電子部品7や配線基板1あるいは蓋体9を基体4に良好にろう付けすることができる。
基体4に形成された貫通孔1cには、封止材5が充填されており、この封止材5を貫通して信号端子2が固定されている。信号端子2は、一方の端部(上端部)は基体4の上面と面一とするか、あるいは2mm程度まで突出させて固定される。信号端子2の径が小さくろう材3との接合面積が小さい場合は、信号端子2の端部を基体4の上面から突出させるのが好ましい。一方、信号端子2の他方の端部(下端部)は、外部電気回路(図示せず)に接続するために基体4の下面から1〜20mm程度突出しているのが好ましい。こうして、図1に示す例のように、信号端子2の上端部と電子部品7とを電気的に接続するとともに、信号端子2の下端部を外部電気回路(図示せず)に電気的に接続することにより、信号端子2は電子部品7と外部電気回路との間で高周波の入出力信号を伝送する機能を果たす。
封止材5は、ガラスやセラミックスなどの絶縁性の無機材料から成り、信号端子2と基体4との絶縁間隔を確保するとともに、信号端子2を基体4の貫通孔1c内に固定する機能を有する。このような封止材5の例としては、ホウケイ酸ガラス,ソーダガラス等のガラスおよびこれらのガラスに封止材5の熱膨張係数や比誘電率を調整するためのセラミックフィラーを加えたものが挙げられ、インピーダンスマッチングのためにその比誘電率を適宜選択する。比誘電率を低下させるフィラーとしては、酸化リチウム等が挙げられる。例えば、特性インピーダンスを50Ωとするには、貫通孔1cの内径が1.75mmで信号端子2の外径が0.2mmの場合、あるいは貫通孔1cの内径が2.2mmで信号端子2の外径が0.25mmの場合であれば、封止材5の比誘電率が6.8であるものを用いればよい。また、貫通孔1cの内径が1.65mmで信号端子2の外径が0.25mmの場合であれば、封止材5の比誘電率が5であるものを用いればよい。
信号端子2を貫通孔1cに充填された封止材5を貫通して固定するには、例えば、封止材5がガラスから成る場合は、周知の粉体プレス法や押し出し成形法を用いてガラス粉末を成形して、内径を信号端子2の外径に合わせ、外径を貫通孔1cの内径に合わせた筒状の成形体を作製し、この封止材5の成形体を貫通孔1cに挿入し、さらに信号端子2をこの封止材5の孔に挿通し、しかる後、所定の温度に加熱して封止材5を溶融させた後、冷却して固化させることにより行なうことができる。これにより、封止材5により貫通孔1cが気密に封止されるとともに、封止材5によって信号端子2が基体4と絶縁されて固定され、同軸線路が形成される。
接地端子6は、信号端子2と同じ様にして製作され、基体4の下面にろう材等を用いて接合される。図2に示す例のように、位置決めの容易性と接合強度の向上のために、予め基体4の下面に穴を形成しておき、その穴に接地端子6を挿入して接合してもよい。また、同様の理由で、図2に示す例のように、基体4の下面に当接するように接地端子6に鍔をつけて、接合面積をより大きくしてもよい。このようにして基体4に接地端子6を接合することにより、接続端子4を外部電気回路に接続した際には、基体4が接地導体としても機能する。
このような本発明の電子部品搭載用パッケージの搭載部4aに配線基板1を介して電子部品7を搭載するとともに、基体4の接合部4dに蓋体9を接合することにより、本発明の電子装置となる。
電子部品7としては、LD(レーザーダイオード)やPD(フォトダイオ−ド)等の光半導体素子,半導体集積回路素子を含む半導体素子,水晶振動子や弾性表面波素子等の圧電素子,圧力センサー素子,容量素子,抵抗器等が挙げられる。
電子部品7の電子部品搭載用パッケージや配線基板1への搭載、あるいは配線基板1の電子部品搭載用パッケージへの搭載は、低融点ろう材により固定することにより行なえばよい。例えば、配線基板1を基体4上に搭載した後に電子部品7を配線基板1上に搭載する場合は、配線基板1の固定には金−錫(Au−Sn)合金や金−ゲルマニウム(Au−Ge)合金をろう材として用い、電子部品7の固定には、これらより融点の低い錫−銀(Sn−Ag)合金や錫−銀−銅(Sn−Ag−Cu)合金のろう材や、融点より低い温度で硬化可能な、Agエポキシ等の樹脂製の接着剤を用いればよい。また、電子部品7を配線基板1上に搭載した後に配線基板1を基体4上に搭載してもよく、その場合は上記とは逆に、配線基板1を基体4上に搭載する際に用いるろう材の融点の方を低くすればよい。いずれの場合であっても、配線基板1上や基体4の搭載部4a上にろう材ペーストを周知のスクリーン印刷法を用いて印刷したり、フォトリソグラフィ法によってろう材層を形成したり、低融点ろう材のプリフォームを載置するなどすればよい。
蓋体9は、平面視で基体4の上面の外周領域の接合部4dの形状に沿った外形で、基体4の上面の搭載部4aに搭載された配線基板1および電子部品7を覆うような空間を有する形状のものである。蓋体9には、電子部品7と対向する部分に光を透過させる窓を設けてもよいし、窓に換えて、または窓に加えて光ファイバおよび戻り光防止用の光アイソレータを接合したものでもよい。
蓋体9は、Fe−Ni−Co合金やFe−Ni合金、Fe−Mn合金等の金属から成り、これらの板材にプレス加工や打ち抜き加工等の周知の金属加工方法を施すことによって作製される。蓋体9は、基体4の材料と同程度の熱膨張係数を有するものが好ましく、基体4の材料と同じものを用いるのがより好ましい。蓋体9が窓を有する場合は、電子部品7と対向する部分に孔を設けたものに、平板状やレンズ状のガラス製の窓部材を低融点ガラスなどにより接合する。
蓋体9の基体4の接合部4dへの接合は、シーム溶接やYAGレーザ溶接等の溶接またはAu−Snろう材等のろう材によるろう付け等のろう接により行なわれる。
なお、本発明は上述の最良の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行なうことは何等差し支えない。
例えば、以上の例では、図1〜図11に示すような円形の金属ステムを用いた電子部品搭載用パッケージを例として説明したが、本発明の電子部品搭載用パッケージは図12〜図14に示すような箱型の電子部品搭載用パッケージでも構わない。図12は本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の他の一例を示す斜視図であり、図13は図12におけるA−A線で切断した断面の一例を示す断面図であり、図14は図13におけるB部(接続部)を拡大した断面図である。図12〜図14において、4eは基体4の枠部、4fは基体4の筒状部、5aは管状部材、10は透光性部材である。
図12〜図14に示す例の電子部品搭載用パッケージは、基体4の上には搭載部4aが設けられ、この搭載部4aを囲むように搭載部4aの搭載面4bに略垂直な枠部4eが設けられている。配線基板1は搭載部4aの搭載面4bの上に搭載され、信号端子2は枠部4eに形成された貫通孔4c内に固定されている。そして、この信号端子2と配線基板1の主面上の信号線路導体1bとがろう材3により電気的に接続され、本発明の信号端子2と信号線路導体1bとの接続構造となっている。
枠部4eは、基体4と同様の金属のインゴットを圧延加工,打ち抜き加工,切削加工など周知の金属加工法を用いて作製した枠体を銀ろう等の接合材で基体4に接合することにより形成される。また、例えばメタル・インジェクション・モールド法等によって枠部4eを基体4と一体的に形成してもよい。
枠部4eの貫通孔4cが形成された壁と対向する壁にも内面から外面にかけて貫通孔が設けられており、枠部4eの外面にはこの貫通孔と内部がつながった筒状部4fが形成されている。この筒状部4f内には、ホウ珪酸ガラスや鉛系ガラス等の非晶質ガラスやサファイアから成る、球状,半球状,凸レンズ状,ロッドレンズ状等の透光性部材10が固定されている。筒状部4fは、基体4と同様の金属からなる筒状体を銀ろう等の接合材で枠部4eに固定して形成する。
信号端子2は、外周導体となる基体4と同様の金属製の管状部材5a内に充填された封止材5の中心を貫通することにより同軸コネクタを形成しており、これを貫通孔4c内に嵌着して金−錫合金半田等の接合材により枠部4eに接合することで固定されている。管状部材5aの孔の断面形状は円形であり、外形は特に制限はなく、円形や四角形等の多角形でもよい。信号端子2の端部を薄くする場合は、管状部材5aの外形を多角形状にしておくと、同軸コネクタを貫通孔4c内に固定する際に管状部材5aごと信号端子2が回転することがないので、信号端子2の端部の厚みが薄くなる方向がずれてしまうことがないのでよい。
図12〜図14に示す例の場合の配線基板1は、図1に示す例の配線基板1と同様にして作製されるが、配線基板1の一方の主面には電子部品7は搭載されないので信号線路導体1bのみが形成され、この信号線路導体1bと接地導体として機能する他方の主面側の搭載用導体1dとでマイクロストリップ線路を構成している。
基体4の搭載部aの上に電子部品7を搭載し、電子部品7の端子と配線基板1の信号線路導体1bとをボンディングワイヤ8で接続するとともに、枠状部4eの上面の接合部4dに蓋体9を接合することにより、本発明の電子装置となる。この場合の電子部品7はLDやPD等の光半導体素子であり、透光性部材10を通して外部回路との光信号の入出力が行なわれる。筒状部4fの外側の端面には、例えば、外部回路に接続される光アイソレータと光ファイバとが樹脂接着剤で接着された金属ホルダが、YAGレーザ溶接等により固定される。
この例では電子部品7は基体4の搭載部4aに直接搭載されているが、これは電子部品7で発生した熱を金属製の基体4の搭載部4aを通して外部へ放熱するためである。電子部品7の発熱が大きい場合は、電子部品7(および配線基板1)と搭載部4aとの間にペルチェ素子等を搭載して、電子部品7を冷却するようにしてもよい。
本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 図2のB部を拡大した断面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 図8のA−A線切断面側から見た側面図である。 図8のA−A線切断面側から見た側面図である。 図8のA−A線切断面側から見た側面図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図である。 本発明の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 図13のB部を拡大した断面図である。 従来の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図である。 従来の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。 従来の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す斜視図である。 従来の電子部品搭載用パッケージの実施の形態の一例を示す断面図である。
符号の説明
1・・・・・配線基板
1a・・・・基板
1b・・・・信号線路導体
1c・・・・接地用導体
1d・・・・搭載用導体
1e・・・・傾斜面
1f・・・・側面導体
2・・・・・信号端子
3・・・・・ろう材
4・・・・・基体
4a・・・・搭載部
4b・・・・搭載面
4c・・・・貫通孔
4d・・・・接合部
4e・・・・枠部
5・・・・・封止材
6・・・・・接地端子
7・・・・・電子部品
8・・・・・ボンディングワイヤ
9・・・・・蓋体

Claims (5)

  1. 高周波信号を伝送する線状の導体からなる信号端子が、配線基板の一方の主面に基板の外辺まで形成された信号線路導体に、一方の主面側から見て前記信号端子と前記信号線路導体とが上下に重ならずに同一線上に配置され、前記配線基板の側面側から見て前記信号端子と前記配線基板とが重なるように配置されてろう材により接続されているとともに、前記信号端子が対向する前記基板の側面に側面導体が形成されており、該側面導体は前記信号線路導体の幅に対して両側に同程度拡がった幅方向に長い形状であって、前記側面導体に前記信号端子が前記ろう材により接続されていることを特徴とする信号端子と信号線路導体との接続構造。
  2. 前記基板は、前記一方の主面の前記外辺に他方の主面側に傾斜している傾斜面を有しており、前記信号線路導体は前記傾斜面まで延在していることを特徴とする請求項1記載の信号端子と信号線路導体との接続構造。
  3. 前記配線基板の側面側から見て前記信号端子の中心と前記信号線路導体の上面とが重なるように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の信号端子と信号線路導体との接続構造。
  4. 請求項1乃至請求項のいずれかに記載の信号端子と信号線路導体との接続構造を有することを特徴とする電子部品搭載用パッケージ。
  5. 請求項に記載の電子部品搭載用パッケージに電子部品が実装されて前記信号線路導体に接続されていることを特徴とする電子装置。
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