図1は本発明の第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1を示す斜視図である。直列式軸流ファン1は、第1軸流ファン2、第1軸流ファン2の第1インペラ21の中心軸J1に沿って第1軸流ファン2の下側に配置される第2軸流ファン3、および、第1軸流ファン2の第1ハウジング23と第2軸流ファン3の第2ハウジング33との当接状態を固定する2つの固定部材4を備える。直列式軸流ファン1では、図1中の上側(すなわち、第1軸流ファン2の上側)からエアが取り込まれ、下側(すなわち、第2軸流ファン3の下側)へと送出される。
図2は中心軸J1を含み、かつ、第1軸流ファン2の上端の辺に平行な平面で直列式軸流ファン1を切断した縦断面図である。直列式軸流ファン1は、いわゆる二重反転式軸流ファンであり、第1軸流ファン2の第1インペラ21の回転方向は第2軸流ファン3の第2インペラ31の回転方向と逆とされる。以下の説明では、中心軸J1方向において、エアが取り込まれる側である図1中の上側を単に「上側」と呼び、エアが送出される側である図1中の下側を単に「下側」と呼ぶ。「上側」および「下側」という表現は必ずしも重力方向に対する上側および下側と一致する必要はない。
第1軸流ファン2は第1インペラ21、中心軸J1を中心として第1インペラ21を回転する第1モータ部22、第1インペラ21の外周を囲む風洞部である第1ハウジング23、および、第1モータ部22を支持する複数の第1支持リブ24を備え、第1ハウジング23は第1支持リブ24により第1モータ部22に接続される。第1ハウジング23は第1支持リブ24と共に樹脂の射出成形により形成される。なお、図2では、図示の都合上、第1インペラ21の第1翼211および第1支持リブ24の概略形状を中心軸J1の左右に示している。また、第1モータ部22は誇張して大きく示しており、各構成要素の断面に対する平行斜線の図示を省略している。第2軸流ファン3に関しても同様の手法にて図示している。
第1インペラ21は、第1モータ部22の外側を覆う略有蓋円筒状のカップ212、および、カップ212の外側面から径方向外方に伸び、周方向に等ピッチにて配置された複数の第1翼211を有する。第1モータ部22は、回転体である第1ロータ部221および固定体である第1ステータ部222を備え、中心軸J1に沿って第1ロータ部221が第1ステータ部222に対して上側に位置する。
第1ロータ部221は、中心軸J1を中心とする略有蓋円筒状の金属製のヨーク2211、ヨーク2211の内側に固定される略円筒状の界磁用磁石2212、および、ヨーク2211の上部中央から下方に突出するシャフト2213を備える。第1ロータ部221は、ヨーク2211がカップ212に覆われることにより第1インペラ21と一体の部品となっている。
第1ステータ部222は中央に開口を有するベース部2221、ベース部2221の中央から上側に突出する略円筒状の軸受保持部2222、軸受保持部2222の外周に取り付けられた電機子2223、および、電機子2223の下側にて電機子2223に電気的に接続される回路基板2224を備える。ベース部2221は第1支持リブ24を介して第1ハウジング23の略円筒状の内側面に固定され、第1ステータ部222の各部を保持する。電機子2223は界磁用磁石2212と径方向に対向し、電機子2223と界磁用磁石2212との間で中心軸J1を中心とするトルクを発生する。軸受保持部2222の内側には軸受機構である玉軸受2225,2226が中心軸J1方向の上部および下部に設けられ、軸受保持部2222に挿入されたシャフト2213が玉軸受2225,2226により回転可能に支持される。
第2軸流ファン3は、第1軸流ファン2とほぼ同様の構造であり、第2インペラ31、中心軸J1を中心として第2インペラ31を回転する第2モータ部32、第2インペラ31の外周を囲むとともに中心軸J1に沿って第1軸流ファン2の第1ハウジング23に当接する第2ハウジング33、および、第2モータ部32を支持する複数の第2支持リブ34を備える。第2ハウジング33は第2支持リブ34により第2モータ部32に接続され、第2支持リブ34と共に樹脂の射出成形により形成される。第2インペラ31は、有蓋円筒状のカップ312および中心軸J1を中心としてカップ312の外側面から径方向外方に伸び、周方向に等ピッチにて配置された複数の第2翼311を有する。
第2モータ部32は第1モータ部22とほぼ同様の構造を有し、回転体である第2ロータ部321および固定体である第2ステータ部322を備える。第2ロータ部321は、中心軸J1を中心とするヨーク3211、ヨーク3211の内側に固定される略円筒状の界磁用磁石3212、および、ヨーク3211の中央から下方に突出するシャフト3213を備える。
第2ステータ部322はベース部3221、ベース部3221の中央から上側に突出する軸受保持部3222、軸受保持部3222内の上下に保持される玉軸受3225,3226、軸受保持部3222の外周に取り付けられる電機子3223、および、電機子3223の下側に配置される回路基板3224を備える。電機子3223および界磁用磁石3212は径方向に対向してトルクを発生する。
直列式軸流ファン1では、第1軸流ファン2の第1モータ部22が第1インペラ21を回転して中心軸J1方向のエアの流れを発生するとともに、第2軸流ファン3の第2モータ部32が中心軸J1に沿って第1インペラ21に隣接する第2インペラ31を第1インペラ31の回転とは逆方向に回転して第1インペラ21によるエアの流れと同方向の流れを発生する。これにより、十分な風量が確保されつつ静圧が向上される。
図3は第1ハウジング23の斜視図である。第1ハウジング23の上端部231および第2ハウジング33に対向する下端部232の輪郭は平面視において略正方形とされ、両端部231,232の4つの角部はフランジ状であり、両端部231,232の輪郭を中心軸J1方向に結ぶことにより形成される外形233(二点鎖線にて示す。)は略四角柱状となっている。
また、両端部231,232の4つの角部には、直列式軸流ファン1を所定の装置に固定する際に利用される貫通穴234が設けられる。以下、図3中の第1ハウジング23の下端部232の手前側の3つの角部に符号2351〜2353を付し、背後に隠れている残りの角部を「角部2354」と呼ぶ。下端部232では中心軸J1を挟む一対の角部2351,2353が径方向外方に突出する第1突出部236を有し、中心軸J1を挟む他の一対の角部2352,2354に中心軸J1を中心とする周方向に切り欠かれた凹部237が設けられる。
図4は角部2351の第1突出部236の平面図である。図3および図4に示すように、第1突出部236の先端2361は径方向外方に向かって中心軸J1を中心とする周方向の幅が漸次増大する幅広部2362を有する。同様に、図3に示す角部2353の第1突出部236の先端2361も径方向外方に向かって中心軸J1を中心とする周方向の幅が増大する幅広部2362を有する。
図3に示すように、角部2352の凹部237は角部2351側に偏って位置し、凹部237は矢印91にて示す中心軸J1を中心とする周方向に垂直な面2371(以下、凹部237の「第1側面2371」という。)および第1側面2371の径方向内方のエッジから矢印91にて示す周方向に伸びる面2372(以下、凹部237の「第2側面2372」という。)を備える。第2側面2372は第1ハウジング23の中心軸J1を中心とする略円筒状の面の一部となっており、第2側面2372では下部が上部よりも径方向外方に僅かに突出する。
角部2354の凹部237(図3では第1ハウジング23の背後に隠れており、図示されていない。)は角部2353側に偏って位置し、角部2352の凹部237と同様に、中心軸J1を中心とする周方向に垂直な第1側面2371および第1側面2371の内側のエッジから矢印91にて示す周方向に伸びる第2側面2372を備え、第2側面2372の下部は上部よりも径方向外方に僅かに突出している。
図5は第2ハウジング33の斜視図である。第2ハウジング33においても第1ハウジング23(図3参照)と同様に、第1ハウジング23に対向する上端部331および下端部332の輪郭は平面視において略正方形であり、両端部331,332の4つの角部(図4中の上端部331の4つの角部に符号3351〜3354を付している。)はフランジ状となっている。さらに、両端部331,332における4つの角部には貫通穴334が設けられ、両端部331,332の輪郭を中心軸J1方向に結ぶことにより形成される外形333(二点鎖線にて示す。)は略四角柱状となっている。
上端部331では中心軸J1を挟む一対の角部3351,3353が、中心軸J1方向において第1ハウジング23の第1突出部236(図3参照)に当接するとともに径方向外方に突出する第2突出部336を有し、中心軸J1を挟む他の一対の角部3352,3354には中心軸J1に平行な方向に伸びる凸部337が設けられる。角部3351,3353の第2突出部336は第1ハウジング23の第1突出部236と同形状であり、第2突出部336の先端3361は径方向外方に向かって中心軸J1を中心とする周方向の幅が漸次増大する幅広部3362を有する。
角部3352の凸部337は角部3351側に偏って位置し、角部3354の凸部337は角部3353側に偏って位置し、各凸部337の外側面は上端部331の側面から連続している。また、各凸部337は周方向に垂直かつ矢印91とは反対方向を向く面3371(以下、凸部337の「第1側面3371」という。)および第1側面3371の径方向内方のエッジから矢印91にて示す方向に伸びる面3372(以下、凸部337の「第2側面3372」という。)を有し、第2側面3372では上部が下部よりも径方向内方に僅かに突出する。
図1に示すように、第1ハウジング23の角部2352,2354(角部2354は図1では隠れている。)および第2ハウジング33の角部3352,3354(角部3354は図1では隠れている。)では、第1ハウジング23の凹部237と第2ハウジング33の凸部337とが嵌り合う。図3に示す凹部237の第1側面2371および図5に示す凸部337の第1側面3371は周方向において互いに当接し(すなわち、周方向において係合し)、図1に示す第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が、図3中の矢印91にて示す周方向の回転が防止されるように係止される。
また、図3に示す凹部237の第2側面2372の下部と図5に示す凸部337の第2側面3372の上部とが中心軸J1に平行な方向において係合し、第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が、中心軸J1に平行な方向の相対的な移動が防止されるように係止される。以下の説明では、第1ハウジング23の係合部である凹部237を「第1軸方向係止部237」と呼び、第2ハウジング33の係合部である凸部337を「第2軸方向係止部337」と呼ぶ。
図6は図1に示す固定部材4の斜視図である。固定部材4は樹脂により形成されており、平面視における形状がU字状の上部41および下部42、並びに、上部41および下部42を接続するとともに上下方向に(中心軸J1(図1参照)に平行に)伸びる2本の側部43を備える。固定部材4では上部41、下部42および側部43により穴部44が形成され、図6に示す状態から固定部材4の前後を反転した図7に示すように、上部41および下部42の内側は中心軸J1に垂直な断面が半円状の溝部45となっている。
図1に示すように、第1ハウジング23の角部2351,2353および第2ハウジング33の角部3351,3353では、固定部材4の穴部44に互いに重なり合う第1ハウジング23の第1突出部236および第2ハウジング33の第2突出部336が挿入され、第1突出部236および第2突出部336の先端2361,3361は固定部材4の側部43に係合される。固定部材4の側部43は第1突出部236および第2突出部336を周方向における両側から挟み込むため、第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が第1ハウジング23の角部2352,2354(角部2354は図1では奥側に隠れている。)が並ぶ方向(中心軸J1を中心とする角部2351,2353における周方向と捉えられてもよい。)へと移動することを防止するように第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が係止される。
さらに、固定部材4の上部41および下部42は第1突出部236および第2突出部336を中心軸J1に平行な方向における両側から挟み込む一対の挟持部となっており、固定部材4により第1ハウジング23の下端部232の角部2351,2353と第2ハウジング33の上端部331の角部3351,3353との中心軸J1に平行な方向における当接状態が固定される。換言すれば、下端部232と上端部331との中心軸J1に平行な方向である軸方向における当接状態が固定部材4の取付位置において固定される。
以上のように、直列式軸流ファン1では固定部材4、並びに、第1軸方向係止部237および第1軸方向係止部237に係合する第2軸方向係止部337により、第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が中心軸J1に平行な方向において固定される。さらに、2つの固定部材4により第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が、一対の角部2352,2354が並ぶ方向への移動が防止されるように係止され、第1軸方向係止部237と第2軸方向係止部337との係合により第1ハウジング23が、角部2351,2353が並ぶ方向(固定部材4が並ぶ方向)への移動が防止されるように係止されることから、第1ハウジング23と第2ハウジング33とが中心軸J1に垂直な全ての方向において固定される。
また、直列式軸流ファン1では、固定部材4が第1ハウジング23の角部2351,2353および第2ハウジング33の角部3351,3353と共に中心軸J1に垂直に広がるフランジ部5を形成し、固定部材4は第1ハウジング23の外形233および第2ハウジング33の外形333からはみ出ないように第1ハウジング23および第2ハウジング33に取り付けられることから、フランジ部5は第1ハウジング23の外形233と第2ハウジング33の外形333とを組み合わせた略四角柱状の外形内に位置する。これにより、直列式軸流ファン1の大きさを小さくすることができる。
図8は図1中の左側の角部2351,3351におけるフランジ部5の平面図である。フランジ部5の内側では固定部材4の溝部45、並びに、第1ハウジング23の貫通穴234および第2ハウジング33の貫通穴334(図5参照)により、フランジ部5を中心軸J1(図1参照)に平行な方向に貫通する貫通穴51が形成される。換言すれば、フランジ部5は、固定部材4に溝部45が設けられることにより貫通穴234,334が塞がれない構造となっている。
貫通穴51では、固定部材4の成形精度を考慮して貫通穴51の内側面の一部である固定部材4の溝部45の半円筒状の面の半径は、第1ハウジング23の貫通穴234および第2ハウジング33の貫通穴334の円筒状の内側面の半径よりも僅かに大きくされる。これにより、直列式軸流ファン1を所定の装置に固定するために利用されるビス等を貫通穴51に確実に通すことができる(図1中の右側の角部2353,3353のフランジ部5においても同様)。また、貫通穴51は第2ハウジング33に対して第1ハウジング23を固定する取り外し可能なビスを挿入する貫通穴として利用されてもよい。
次に、直列式軸流ファン1の組み立ての流れについて説明する。組み立ての際には、まず、図3に示す第1ハウジング23と図5に示す第2ハウジング33とを中心軸J1に平行な方向において互いに対向させるとともに、第1ハウジング23の角部2351〜2354がそれぞれ、第2ハウジング33の角部3351〜3354に対して矢印91にて示す方向とは反対方向に僅かにずれて配置される。
その後、第1ハウジング23は第2ハウジング33に向かって近づけられて第1ハウジング23の下端部232と第2ハウジング33の上端部331とが互いに当接することにより、図9に示すように、第1ハウジング23の角部2352および第2ハウジング33の角部3352において第1軸方向係止部237が第2ハウジング33の貫通穴334を挟んで第2軸方向係止部337とは反対側に位置する。同様に、第1ハウジング23の角部2354(図3中の奥側の角部)および第2ハウジング33の角部3354(図4中の奥側の角部)においても第1軸方向係止部237が第2ハウジング33の貫通穴334を挟んで第2軸方向係止部337とは反対側に位置する。
そして、第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が中心軸J1を中心として図3に示す矢印91の方向に回転され、図10に示すように、第1ハウジング23の角部2352および第2ハウジング33の角部3352にて第1軸方向係止部237の第1側面2371が第2軸方向係止部337の第1側面3371に当接し、第1軸方向係止部237の第2側面2372の下部と第2軸方向係止部337の第2側面3372の上部とが中心軸J1に平行な方向において当接する。すなわち、第1軸方向係止部237と第2軸方向係止部337とが中心軸J1に平行な方向および回転方向(ただし、一方向のみ)において係合する。同様に、第1ハウジング23の角部2354および第2ハウジング33の角部3354において第1軸方向係止部237と第2軸方向係止部337とが中心軸J1に平行な方向および回転方向(ただし、一方向のみ)において係合する。
これにより、第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が、(一方向のみの)回転が防止されるように係止されるため、固定部材4(図6参照)を取り付ける際に第2ハウジング33に対して第1ハウジング23の位置合わせを容易に行うことができる。なお、この状態では、図10に示す第2ハウジング33に対して第1ハウジング23を矢印91(図3参照)にて示す方向とは反対方向に回転することにより第1ハウジング23と第2ハウジング33とは分離可能となっている。
図11は第1軸流ファン2および第2軸流ファン3に固定部材4を取り付ける様子を示す図である。第1ハウジング23の角部2351,2353および第2ハウジング33の角部3351,3353では第1突出部236および第2突出部336は互いに重なり合っており、固定部材4は中心軸J1に垂直な方向にスライドされつつ穴部44に第1突出部236および第2突出部336が挿入されることにより、第1ハウジング23の角部2351,2353および第2ハウジング33の角部3351,3353に固定部材4が取り付けられる。
このとき、図8に示す穴部44の周方向の最小幅(2つの側部43の間の最小の距離)は第1突出部236の幅広部2362の最大幅よりも僅かに小さく、第2突出部336の幅広部3362(図11参照)の最大幅よりも僅かに小さいため穴部44が弾性変形しつつ挿入が行われ、穴部44の周囲の部位の復元力を利用して固定部材4が第1突出部236および第2突出部336に強固に固定される。以上の作業により直列式軸流ファン1の組み立てが完了する。
図1に示す直列式軸流ファン1では第1ハウジング23および第2ハウジング33から固定部材4を取り外すとともに第1軸方向係止部237と第2軸方向係止部337との係合を解除することにより、第1ハウジング23と第2ハウジング33との分離時におけるこれらの係合構造の損傷が防止(または、抑制)される。これにより、一度組み立てられた直列式軸流ファン1を容易に分離して第1軸流ファン2および第2軸流ファン3を再利用することができる。
以上、第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1の構造および組み立ての流れについて説明したが、直列式軸流ファン1では、第1軸方向係止部237および第2軸方向係止部337にて第1ハウジング23と第2ハウジング33とを仮固定した後に固定部材4を第1ハウジング23および第2ハウジング33に固定することにより、第1ハウジング23を第2ハウジング33に容易かつ強固に固定することができる。特に、直列式軸流ファン1が大型であっても十分な強度が確保される。固定部材4は中心軸J1を挟む第1ハウジング23の一対の角部2351,2353および第2ハウジング33の一対の角部3351,3353に設けられるため、第1ハウジング23が第2ハウジング33に安定して固定される。
また、直列式軸流ファン1では穴部44を設けるだけの簡易な構造の固定部材4により、第2ハウジング33の角部3351,3353に対する第1ハウジング23の角部2351,2353の中心軸J1に平行な方向の当接状態を固定するとともに周方向の移動を防止することができる。固定部材4は樹脂により形成されるため、固定部材4の取り付け時に第1ハウジング23および第2ハウジング33の損傷が防止または抑制される。フランジ部5では固定部材4に溝部45を設けることにより第1ハウジング23および第2ハウジング33の貫通穴234,334が塞がれてしまうことが容易に防止される。固定部材4並びに第1軸方向係止部237および第2軸方向係止部337は第1ハウジング23の角部2351〜2354および第2ハウジング33の角部3351〜3354にてフランジ状の部位に設けられるため、第1ハウジング23および第2ハウジング33の内側のエアの流路の大きさに影響しないことから静圧−風量特性が低下することが防止される。
図12は第2の実施の形態に係る直列式軸流ファン1aを示す斜視図であり、図13は第1軸流ファン2の第1ハウジング23aの斜視図である。図12および図13に示すように、第1ハウジング23aでは図3に示す第1ハウジング23の角部2352に対応する角部(図12および図13中の手前側の同符号を付す角部)および角部2354に対応する角部(図12および図13において奥側の隠れている角部)にて、第1ハウジング23の第1軸方向係止部237とは形状の異なる凹部(係合部)である第1軸方向係止部237aが設けられる。
図14は第2軸流ファン3の第2ハウジング33aの斜視図である。図12および図14に示すように、第2ハウジング33aでは図4に示す第2ハウジング33の角部3352,3354に対応する角部(図12および図14中の手前側および奥側の同符号を付す角部)にて、第2ハウジング33の第2軸方向係止部337とは形状の異なる凸部(係合部)である第2軸方向係止部337aが設けられる。直列式軸流ファン1aの他の構造は第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1と同様であり、同様の構成には同符号を付して説明する。
図15は図12に示す直列式軸流ファン1aの角部2352,3352を拡大して示す平面図である。図13に示す第1ハウジング23aの中心軸J1を挟む一対の角部2352,2354の第1軸方向係止部237aは中心軸J1に平行に伸びるように形成され、図15に示すように、平面視した際の第1軸方向係止部237aの形状は中心軸J1を中心とする径方向内方に向かって窪むU字状とされる。第1軸方向係止部237aの内側面では、中心軸J1を中心とする周方向における両側の領域(周方向に垂直な領域)のうち径方向外方に位置する部位は、下部に互いに近づく方向に突出する段差部2373(図15では下部を破線にて示している。)を有する。以下の説明では、第1軸方向係止部237aの段差部2373よりも径方向内方にて角部を軸方向に貫通する部位を「内側貫通部2374」と呼ぶ。
図14に示す第2ハウジング33aの中心軸J1を挟む一対の角部3352,3354の第2軸方向係止部337aは中心軸J1に平行に突出するように形成され、図15に示すように、第2軸方向係止部337aの径方向の幅D1は第1ハウジング23aの段差部2373の径方向の幅D2にほぼ等しくされるとともに第1ハウジング23aの内側貫通部2374の径方向の幅(円弧状の部位を除く)D3以下とされる。図14に示すように、第2軸方向係止部337aの先端3373は下部よりも中心軸J1を中心とする周方向における両側に僅かに突出するとともに下方に向かって幅が漸次増大する形状とされる。図15に示すように、先端3373の周方向の幅(正確には、中心軸J1および径方向に垂直な方向の幅、以下同様。)W1は段差部2373の下部の周方向の幅W2よりも大きく、かつ、段差部2373の上部の周方向の幅および内側貫通部2374(円弧状の部位を除く)の周方向の幅以下とされる。
図12に示すように、第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aの手前側および奥側の角部2352,2354,3352,3354(角部2354,3354は背後に隠れている。)では、第1ハウジング23aの第1軸方向係止部237aの段差部2373(図15参照)に第2ハウジング33aの第2軸方向係止部337aが嵌り合う(すなわち、第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとが係合する。)。これにより、第2ハウジング33aの上端部331に対して第1ハウジング23aの下端部232が、中心軸J1に平行な方向の移動および第1ハウジング23aの一対の角部2351,2353(図12中の左側および右側の角部)が並ぶ方向への移動が防止されるように係止される。また、図15に示すように、第2軸方向係止部337aの径方向内方を向く側面および第1軸方向係止部237aの内側貫通部2374の内側面により貫通穴が形成される。
図13に示すように、第1ハウジング23aの中心軸J1を挟む一対の角部2351,2353では、径方向外方に突出する第1突出部236が設けられ、図4に示すように、第1突出部236の先端2361は径方向外方に向かって中心軸J1を中心とする周方向の幅が増大する幅広部2362を有する。
図14に示す第2ハウジング33aの中心軸J1を挟む一対の角部3351,3353では、第1ハウジング23aの第1突出部236(図13参照)に当接するとともに中心軸J1を中心とする径方向外方に突出する第2突出部336が設けられ、第1ハウジング23aの第1突出部236と同様に、第2突出部336の先端3361が径方向外方に向かって中心軸J1を中心とする周方向の幅が増大する幅広部3362を有する。
図12に示すように、第1ハウジング23aの角部2351,2353および第2ハウジング33aの角部3351,3353にて第1ハウジング23aの第1突出部236および第2ハウジング33aの第2突出部336が固定部材4に挿入され、第1突出部236および第2突出部336の先端2361,3361が固定部材4の側部43に挟まれる。これにより、第1ハウジング23aの下端部232の一対の角部2352,2354(図12中の手前側および奥側の角部)が並ぶ方向への第2ハウジング33aの上端部331に対する第1ハウジング23aの下端部232の移動を防止するように第2ハウジング33aの上端部331に対して第1ハウジング23aの下端部232が係止される。さらに、固定部材4の上部41および下部42が第1突出部236および第2突出部336を挟み込んで第1ハウジング23aの角部2351,2353と第2ハウジング33aの角部3351,3353との中心軸J1に平行な方向における当接状態が固定される。
このように、直列式軸流ファン1aでは2つの固定部材4の第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aへの取付および第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとの係合により第2ハウジング33aの上端部331に対して第1ハウジング23aの下端部232が中心軸J1に平行な方向において固定されるとともに中心軸J1に垂直な全ての方向において固定される。
第1ハウジング23aと第2ハウジング33aとの接続の際には、図13に示す第1ハウジング23aの外形233と図14に示す第2ハウジング33aの外形333とが中心軸J1に平行な方向に一致するように第1ハウジング23aと第2ハウジング33aとを互いに対向させ、第1ハウジング23aを第2ハウジング33aに向かって近づけて第1ハウジング23aの下端部232と第2ハウジング33aの上端部331とが互いに中心軸J1に平行な方向に当接する。
このとき、第1ハウジング23aの角部2352,2354および第2ハウジング33aの角部3352,3354では、図15に示す第2軸方向係止部337aが第1軸方向係止部237aの段差部2373に向かって下方から挿入される。第2軸方向係止部337aにより第1軸方向係止部237aの段差部2373が周方向に広がるように弾性変形するとともに、第2軸方向係止部337aが上方に移動して第1軸方向係止部237aの段差部2373に中心軸J1に平行な方向において係合する。さらに、第1軸方向係止部237aは段差部2373に周方向(すなわち、図12中の一対の角部2351,2353が並ぶ方向)においても係合するため、第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aでは固定部材4(図6参照)を取り付ける前の第2ハウジング33aに対する第1ハウジング23aの位置合わせが容易に行われる。
次に、図11の場合と同様に、互いに重なり合う第1突出部236および第2突出部336に向かって中心軸J1に垂直な方向に固定部材4がスライドされるようにして第1突出部236および第2突出部336の幅広部2362,3362が穴部44に挿入される。このとき、穴部44の周方向の幅は幅広部2362,3362の幅よりも僅かに小さいため穴部44が弾性変形し、穴部44の周囲の部位の復元力を利用して固定部材4が第1突出部236および第2突出部336に強固に固定される。以上の作業により、直列式軸流ファン1aの組み立てが完了する。
図12に示す直列式軸流ファン1aの第1ハウジング23aと第2ハウジング33aとを分離する際には、直列式軸流ファン1aから固定部材4を取り外すとともに、角部2352,3352において図15に示す第2軸方向係止部337aを第1軸方向係止部237aの内側貫通部2374に向かって移動させるとともに、角部2354,3354(図12中の奥側の角部)の第2軸方向係止部337aを内側貫通部2374から離れる方向に移動する。これにより、第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとの係合が解除される。
既述のように第2軸方向係止部337aの先端3373の径方向および周方向の幅は内側貫通部2374(円弧状の部位を除く)の径方向および周方向の幅よりも小さいため、図13に示す第1ハウジング23aが図14に示す第2ハウジング33aに対して上方に移動することにより第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aが分離される。このように、直列式軸流ファン1aは第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aを損傷することなく第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを容易に分離可能な構造となっている。
なお、仮に、図13に示す第1軸方向係止部237aを中心軸J1に垂直な面内にてスライドして図14に示す第2軸方向係止部337aに係合しようとすると、2つの第2軸方向係止部337aの一方を対応する第1軸方向係止部237aの内側貫通部2374(図15参照)内に挿入した上で他方の第2軸方向係止部337aを第1軸方向係止部237aに正確に径方向に対向させる必要があり、作業が煩雑となるため、第1軸方向係止部237aを中心軸J1に垂直な面内にスライドして第2軸方向係止部337aに係合させることは行われない。
第2の実施の形態に係る直列式軸流ファン1aにおいても、第1ハウジング23aと第2ハウジング33aとを仮固定した後に固定部材4を第1ハウジング23aおよび第2ハウジング33aに固定することにより、第2ハウジング33aに第1ハウジング23aが容易かつ強固に固定される。固定部材4は中心軸J1を挟む第1ハウジング23aの一対の角部2351,2353および第2ハウジング33aの一対の角部3351,3353に設けられるため、第1ハウジング23aが第2ハウジング33aに安定して固定される。
図16は第3の実施の形態に係る直列式軸流ファン1bの斜視図である。図17は第1ハウジング23bの斜視図であり、第1ハウジング23bを下端部232が見えるように描いている。図17に示すように、第1ハウジング23bは図3に示す第1ハウジング23の角部2352に対応する角部2352に図3に示すものとは形状が異なる凹部(係合部)である第1軸方向係止部2381を備え、第1軸方向係止部2381には側面の下端において中心軸J1を中心とする矢印91にて示す周方向に向かって僅かに突出する突出部2381aが設けられる。
また、第1ハウジング23bは第1ハウジング23の角部2354に対応する角部2354に中心軸J1を中心とする周方向に並ぶ2つの凸部2382a(係合部)により構成される第1軸方向係止部2382をさらに備え、2つの凸部2382aの形状はそれぞれ、下端が互いに向かい合う方向に突出するL字状とされる。
図18は第2ハウジング33bの斜視図である。第2ハウジング33bは図5に示す第2ハウジング33の角部3352に対応する角部3352に図5に示すものとは異なる形状の凸部(係合部)である第2軸方向係止部3381を備え、第2軸方向係止部3381の先端3381aは矢印91にて示す方向とは反対方向に突出する。また、第2ハウジング33bは第2ハウジング33の角部3354に対応する角部3354に中心軸J1を中心とする周方向に並ぶ2つの凹部3382a(係合部)により構成される第2軸方向係止部3382をさらに備え、2つの凹部3382aを正面から見た場合の形状は第1ハウジング23bの凸部2382aに対応するように下端が互いに近づく方向に伸びるL字状とされる。直列式軸流ファン1bの他の構造は第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1と同様であり、同様の構成には同符号を付している。
図16に示すように、直列式軸流ファン1bでは、角部2352,3352において第1軸方向係止部2381が第2軸方向係止部3381に係合し、第1軸方向係止部2381の突出部2381aと第2軸方向係止部3381の先端3381aとが上下方向に当接することにより第2ハウジング33bに対して第1ハウジング23bが、中心軸J1に平行な方向の移動が防止されるように係止される。また、第2軸方向係止部3381は第1軸方向係止部2381の周方向における両側の側部に当接して第2ハウジング33bに対する第1ハウジング23bの中心軸J1を中心とする相対的な回転が係止される。
図17および図18に示す角部2354,3354では、第1軸方向係止部2382の凸部2382aが第2軸方向係止部3382の凹部3382aに係合し、第2ハウジング33bに対して第1ハウジング23bが、中心軸J1に平行な方向の移動が防止されるように係止される。さらに、2つの凸部2382aの周方向における内側の部位が2つの凹部3382aの間の部位に当接するため、第2ハウジング33bに対して第1ハウジング23bが、中心軸J1を中心とする相対的な回転が防止されるように係止される。
第1ハウジング23bと第2ハウジング33bとの接続の際には、まず、図17に示す第1ハウジング23bの下端部232に対して図18に示す第2ハウジング33bの上端部331が第1ハウジング23bの一対の角部2352,2354が並ぶ方向にずれて配置される。次に、図19に示すように、第2ハウジング33bの上端部331に対して第1ハウジング23bの下端部232が第1ハウジング23bの一対の角部2352,2354が並ぶ方向(図19中に矢印92にて示す方向)に移動する。
そして、第1ハウジング23bの角部2352および第2ハウジング33bの角部3352では、第1軸方向係止部2381と第2軸方向係止部3381とが嵌り合い、第1軸方向係止部2381と第2軸方向係止部3381とが中心軸J1に平行な方向および一対の角部2351,2353が並ぶ方向において係合する。第1ハウジング23bの角部2354および第2ハウジング33bの角部3354(図19における奥側の角部)では、図17および図18に示す第1軸方向係止部2382と第2軸方向係止部3382とが嵌り合い、第1軸方向係止部2382の凸部2382aと第2軸方向係止部3382の凹部3382aとが中心軸J1に平行な方向および第1ハウジング23bの一対の角部2351,2353が並ぶ方向において係合する。
その後、図11の場合と同様に、図16に示すように、互いに重なり合う第1ハウジング23bの第1突出部236および第2ハウジング33bの第2突出部336が固定部材4の穴部44に挿入され、第1ハウジング23bの角部2351,2353および第2ハウジング33bの角部3351,3353が固定部材4により固定される。
以上のように、固定部材4の第1ハウジング23bおよび第2ハウジング33bへの取付、並びに、第1軸方向係止部2381と第2軸方向係止部3381との係合および第1軸方向係止部2382と第2軸方向係止部3382との係合により、第2ハウジング33bに対して第1ハウジング23bが中心軸J1に平行な方向および中心軸J1に垂直な全ての方向に固定される。第3の実施の形態に係る直列式軸流ファン1bにおいても、固定部材4により第2ハウジング33bに第1ハウジング23bを容易かつ強固に固定することができる。また、第1ハウジング23bの角部2352,2354に設けられる第1軸方向係止部2381,2382が互いに異なる形状であるため、第1ハウジング23bを第2ハウジング33bに取り付ける際に取付方向の間違いが防止される(いわゆるバカヨケが実現される。)。
なお、直列式軸流ファン1bの第1ハウジング23bと第2ハウジング33bとを分離する際には、図16に示す固定部材4が取り外されるとともに図19中の矢印92にて示す方向とは反対方向に第2ハウジング33bに対して第1ハウジング23bを移動することにより、図17に示す第1軸方向係止部2381,2382と図18に示す第2軸方向係止部3381,3382との係合が解除される。
図20は第4の実施の形態に係る直列式軸流ファン1cを示す斜視図である。直列式軸流ファン1cの第1ハウジング23では、図3に示す第1ハウジング23の角部2352,2354に対応する角部にて第1軸方向係止部237が省略され、全ての角部2351〜2354に突出部236が形成される。第2ハウジング33においても、図5に示す第2ハウジング33の角部3352,3354に対応する角部にて第2軸方向係止部337が省略され、全ての角部3351〜3354に突出部336が形成される。そして、突出部236,336の4つの組み合わせに4つの固定部材4が取り付けられる。直列式軸流ファン1cの他の構造は第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1と同様である。
4つの固定部材4のうち第1ハウジング23および第2ハウジング33の角部2351,2353,3351,3353(図20中の左側および右側の角部)の2つの固定部材4は、第1ハウジング23の角部2351と第2ハウジング33の角部3351との中心軸J1に平行な方向における当接状態および第1ハウジング23の角部2353と第2ハウジング33の角部3353との中心軸J1に平行な方向における当接状態を固定する。すなわち、2つの固定部材4により第1ハウジング23の下端部232の一対の角部2351,2353に対して第2ハウジング33の上端部331の一対の角部3351,3353が中心軸J1に平行な方向において固定される。さらに、当該2つの固定部材4により第1ハウジング23の他の一対の角部2352,2354(図20中の手前側および奥側の角部)が並ぶ方向における第2ハウジング33の上端部331に対する第1ハウジング23の下端部232の移動が防止されるように第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が係止される。
また、第1ハウジング23および第2ハウジング33の角部2352,2354,3352,3354に設けられる他の2つ固定部材4は、第1ハウジング23の角部2352と第2ハウジング33の角部3352との中心軸J1に平行な方向における当接状態および第1ハウジング23の角部2354と第2ハウジング33の角部3354との中心軸J1に平行な方向における当接状態を固定する。さらに、当該他の2つの固定部材4により第1ハウジング23の角部2351,2353が並ぶ方向における第2ハウジング33の上端部331に対する第1ハウジング23の下端部232の移動が防止されるように第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が係止される。その結果、直列式軸流ファン1cでは、固定部材4により第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が中心軸J1に平行な方向および中心軸J1に垂直な全ての方向に強固かつ安定して固定される。
なお、第1ハウジング23と第2ハウジング33とを接続する際には、第1ハウジング23の外形233と第2ハウジング33の外形333とを中心軸J1に平行な方向に一致させつつ第1ハウジング23の下端部232と第2ハウジング33の上端部331とが互いに当接され、その後、固定部材4が取り付けられる。
図21は直列式軸流ファン1の固定部材を有するフランジ部5の他の例を示す平面図であり、固定部材4aと第1ハウジング23とを分離して示している。図21に示すように、第1ハウジング23の第1突出部236の先端2361は幅方向の両側に中心軸J1(図1参照)に平行かつ径方向内方を向く2つの面2363aを有する幅広部2363を有する。同様に、第2ハウジング33の第2突出部336(図5参照)の先端においても幅方向の両側に中心軸J1に平行かつ径方向内方を向く2つの面を有する幅広部が設けられる。また、固定部材4aでは、側部43が中心軸J1に平行かつ径方向外方を向く面431を有する。
第1突出部236および第2突出部336に固定部材4aが弾性変形しつつ取り付けられると、固定部材4aの側部43の面431が、第1突出部236の幅広部2363の面2363aおよび第2突出部336の幅広部の同様の面に径方向において当接する。これにより、図1中の第1ハウジング23の角部2351,2353が並ぶ方向(すなわち、固定部材4aが並ぶ方向)への第2ハウジング33の上端部331に対する第1ハウジング23の下端部232の移動が防止されるように第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232が係止される。さらに、固定部材4aの側部43が第1突出部236および第2突出部336を周方向における両側から挟み込むため、図1中の第1ハウジング23の一対の角部2352,2354が並ぶ方向においても第2ハウジング33に対する第1ハウジング23の移動が防止されるように第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が係止される。このように、図21に示すフランジ部5を有する直列式軸流ファン1では、2つの固定部材4aが第2ハウジング33の上端部331に対して第1ハウジング23の下端部232を中心軸J1に垂直な全ての方向において固定する。
また、第1ハウジング23および第2ハウジング33を分離する際には固定部材4aを破壊することにより第1ハウジング23および第2ハウジング33から固定部材4aが取り外される。この場合であっても、第1ハウジング23および第2ハウジング33の損傷が防止されるため、第1ハウジング23および第2ハウジング33の再利用が可能となる。第1ハウジング23および第2ハウジング33に対する固定部材4aの固定強度は固定部材4aの破壊強度に等しく、固定部材4aが第1ハウジング23および第2ハウジング33に強固に固定されるため第1ハウジング23および第2ハウジング33から固定部材4aが外れてしまうことが確実に防止される。なお、固定部材4aにより第2ハウジング33に対する第1ハウジング23の中心軸J1に垂直な全ての方向の移動が防止されるように第2ハウジング33に対する第1ハウジング23の係止が実現されるため、図3に示す第1ハウジング23の角部2352,2354の第1軸方向係止部237および図4に示す第2ハウジング33の角部3352,3354の第2軸方向係止部337は省略されてもよい。
図22は直列式軸流ファン1の固定部材を有するフランジ部5のさらに他の例を示す平面図であり、図21に対応する。第1ハウジング23では第1突出部236の先端2361の上面の中央に微小な凹部2364が設けられ、同様に、第2ハウジング33では突出部336の先端3361(図5参照)の下面の中央に微小な凹部が設けられる。固定部材4bの上部41の下面および下部42(図6参照)の上面には、2つの側部43の間において微小な凸部46が設けられる。
図23は、固定部材4bが第1ハウジング23および第2ハウジング33に取り付けられた状態における固定部材4bの上部41と第1ハウジング23の第1突出部236とを周方向に垂直な面で切断した断面図である。固定部材4bの上部41の凸部46は第1突出部236の凹部2364に係合し、同様に、固定部材4bの下部42(図6参照)の凸部は第2突出部336の凹部に係合する。固定部材4bを利用することにより、図1に示す第2ハウジング33に第1ハウジング23が容易に固定されるとともに第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が中心軸J1に垂直な全ての方向において固定される。
図24は直列式軸流ファン1の固定部材を有するフランジ部5のさらに他の例を示す斜視図であり、第1ハウジング23の角部2351および第2ハウジング33の角部3351におけるフランジ部5を示している。第1ハウジング23の対角方向の一対の角部2351,2353(図3参照)では第1突出部236が省略され、図24に示すように、フランジ状の部位は、外側面が第1ハウジング23の外形233(図3参照)に沿う形状とされる。第2ハウジング33の角部3351,3353(図5参照)においても第2突出部336が省略され、フランジ状の部位は、外側面が第2ハウジング33の外形333(図5参照)に沿う形状とされる。
また、角部2351,3351のフランジ部5では、樹脂製の固定部材4に代えて金属製の固定部材4cが取り付けられ、固定部材4cは略矩形状の板材が第1ハウジング23の角部2351の外側面および第2ハウジング33の角部3351の外側面に沿って折り曲げられた形状となっている。同様に、角部2353,3353(図1参照)においても固定部材4cと同形状のものが取り付けられる。
固定部材4cの四隅には第1ハウジング23のフランジ状の部位の上面および第2ハウジング33のフランジ状の部位の下面に沿って内側へと突出する4つの突出部47が設けられ、上方に位置する2つの突出部47は下方に向かって突出する凸部471を有し、下方に位置する2つの突出部47は上方に向かって突出する凸部472を有する。
図25は図24中の左上に位置する突出部47および第1ハウジング23を外側面に垂直かつ中心軸J1(図1参照)に平行な面にて切断した断面図である。第1ハウジング23には固定部材4cの凸部471に対応する位置に下方に向かって窪む凹部239が形成されており、固定部材4cが中心軸J1に垂直な方向にスライドされつつ第1ハウジング23および第2ハウジング33に取り付けられると、凸部471は凹部239に嵌り合う。同様に、第2ハウジング33には図24に示す固定部材4cの下側の凸部472に対応する位置に上方に向かって窪む凹部が形成されており、凸部472は当該凹部に嵌り合う。
これにより、第2ハウジング33に対して第1ハウジング23が中心軸J1に平行な方向および中心軸J1に垂直な全ての方向において固定され、固定部材4cにより第1ハウジング23および第2ハウジング33が容易かつ強固に固定される。
図26は第5の実施の形態に係る直列式軸流ファン1dの第1ハウジング23cおよび第2ハウジング33cの斜視図であり、第1ハウジング23cの内側の第1インペラ21の形状を二点鎖線にて示している。直列式軸流ファン1dは、第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1の第1ハウジング23および第2ハウジング33とは異なる形状の第1ハウジング23cおよび第2ハウジング33cを有し、第1ハウジング23cの下端部および第2ハウジング33cの上端部には手前側および奥側の2箇所に固定部材4d(奥側の固定部材4dは背後に隠れている。)が取り付けられる。その他の構造は第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1と同様である。
図27は、中心軸J1を含むとともに図26中の手前側から奥側に向かって広がる面にて第1ハウジング23cおよび第2ハウジング33cを切断した断面図である。第1ハウジング23cは中心軸J1を中心とする円筒部61、円筒部61の上端から上方に向かって図26中の手前側および奥側に傾斜する2つの上側拡径部621、円筒部61の下端から下方に向かって図26中の手前側および奥側に傾斜する2つの下側拡径部622を備え、図26に示すように、第1ハウジング23cは2つの上側拡径部621の間および2つの下側拡径部622の間に位置して中心軸J1に平行に伸びる薄肉部63をさらに備える。
図27に示すように、第1ハウジング23cの上側拡径部621および下側拡径部622は中心軸J1に垂直な方向に広がる端部6211,6221を有する。図26に示す手前側の上側拡径部621では端部6211の中央に直列式軸流ファン1dを所定の装置に固定する際に利用される中心軸J1に平行に伸びる貫通穴64が設けられ、奥側の上側拡径部621および下側拡径部622では端部6211,6221の周方向の両端に貫通穴64が設けられる。また、手前側の下側拡径部622の端部6221の中央では後述するように、固定部材4dと共に貫通穴64が形成される。
図27に示すように、第2ハウジング33cは第1ハウジング23cとほぼ同形状であり、中心軸J1を中心とする円筒部71、円筒部71の上端から図26中の手前側および奥側に傾斜する2つの上側拡径部721、円筒部71の下端から図26中の手前側および奥側に傾斜する2つの下側拡径部722、および、図26に示すように、2つの上側拡径部721の間および2つの下側拡径部722の間に位置して中心軸J1に平行に伸びる薄肉部73を備える。
図27に示すように、第2ハウジングの上側拡径部721および下側拡径部722は、中心軸J1に垂直な方向に広がる端部7211,7221を有する。図26に示すように、手前側の下側拡径部722では端部7221の中央に第1ハウジング23cと同様に中心軸J1に平行に伸びる貫通穴74が設けられ、奥側の上側拡径部721および下側拡径部722では端部7211,7221のそれぞれの両端に貫通穴74が設けられる。また、手前側の上側拡径部721の端部7211の中央では後述するように、固定部材4dと共に(貫通穴64に連続する)貫通穴74が形成される。
図28は固定部材4dの斜視図である。固定部材4dは中心軸J1(図26参照)に平行に伸びる側部43、側部43から中心軸J1に垂直な方向に伸びる上部41および下部42、並びに、上部41および下部42が中心軸J1に平行な方向に切り欠かれて形成される半円筒状の溝部45を備え、上部41の先端の幅方向の両側には下側に向かって突出する凸部411が設けられ、下部42の先端の幅方向の両側には上側に向かって突出する凸部421が設けられる(図28中の右側の凸部411,421は側部43の背後に隠れている。)。
図29は図26中の手前側の固定部材4dが取り付けられる位置における第1ハウジング23cの下側拡径部622の端部6221および第2ハウジング33cの上側拡径部721の端部7211を拡大して示す図である。第1ハウジング23cの端部6221には中心軸J1(図26参照)に平行に切欠かれた切欠部623が設けられ、切欠部623の下部には中心軸J1を中心とする径方向外方に突出する突出部6231が設けられる。
突出部6231は中央に中心軸J1に平行に伸びる貫通穴6231aおよび突出部6231の上面の周方向における両側に微小な凹部6231b(図29中の左側の凹部6231bは端部6221に隠れている。)を備える。図26中の奥側に位置する第1ハウジング23cの下側拡径部622においても、図29に示すように、貫通穴6231aおよび凹部6231bを有する突出部6231が端部6221の切欠部623内に設けられる。
図29に示すように、第2ハウジング33cの上側拡径部721の端部7211には切欠部623と重なる位置に中心軸J1に平行に切欠かれた切欠部723が設けられ、切欠部723の上部には径方向外方に突出する突出部7231が設けられる。突出部7231の中央には上方の突出部6231の貫通穴6231aに重なる貫通穴(図29中では突出部7231の下側に隠れている。)が形成され、突出部7231の下面の周方向における両側には微小な凹部(図29中では突出部7231の下側に隠れている。)が設けられる。図26中の奥側に位置する第2ハウジング33cの上側拡径部721においても、図29に示すように、貫通穴および凹部を有する突出部7231が端部7211の切欠部723内に設けられる。
図30は図26中の手前側の固定部材4dの凸部411,421の位置にて直列式軸流ファン1dを中心軸J1を含む面で切断した断面図である。固定部材4dは、中心軸J1に垂直な方向にスライドされるようにして第1ハウジング23cの突出部6231および第2ハウジング33cの突出部7231に取り付けられ、これにより、上部41の凸部411および下部42の凸部421がそれぞれ、第1ハウジング23cの突出部6231の凹部6231bおよび第2ハウジング33cの突出部7231の凹部7231bに嵌り合う。その結果、第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとが接続される。
固定部材4dの側部43の中心軸J1に平行な方向(図30における上下方向)の高さは第1ハウジング23cの端部6221の高さと第2ハウジング33cの端部7211の高さとの和に等しく、上部41および下部42の径方向(図30中の左右方向)の幅はそれぞれ第1ハウジング23cの切欠部623の径方向の幅および第2ハウジング33cの切欠部723の径方向の幅に等しくされる。これにより、固定部材4dが第1ハウジング23cの端部6221および第2ハウジング33cの端部7211からはみ出ないようにされる。また、図28に示す固定部材4dの溝部45、並びに、図29に示す第1ハウジング23cの切欠部623の貫通穴6231aおよび第2ハウジング33cの切欠部723の貫通穴により図26に示すように上下方向に連続する貫通穴64,74が形成される。
第5の実施の形態においても、固定部材4dにより第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとの接続が容易かつ強固に行われ、第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとの中心軸J1に平行な方向の移動、および、中心軸J1に垂直な方向の移動が防止されるように第2ハウジング33cに対して第1ハウジング23cが係止される。
図31は第6の実施の形態に係る軸流ファン1eを示す斜視図である。軸流ファン1eは軸流ファン部2a、軸流ファン部2aの中心軸J1に沿って軸流ファン部2aのハウジング25の下端部251に当接する風洞部8、および、ハウジング25と風洞部8との当接状態を固定する樹脂製の2つの固定部材4を備える。
軸流ファン部2aは第1の実施の形態に係る直列式軸流ファン1の第1軸流ファン2と同様の構造であり、図31中の手前側および奥側に位置するハウジング25の下端部251の対角方向の一対の角部には第1軸流ファン2の第1軸方向係止部237と同形状の第1軸方向係止部252が設けられる。風洞部8は平面視した形状が略正方形のフランジ状の上端部81および上端部81に接続される円筒部82を備え、上端部81では図5に示す第2軸流ファン3の上端部331と同様に、図31中の手前側および奥側の対角方向の一対の角部に第2軸流ファン3の第2軸方向係止部337と同形状の第2軸方向係止部811が設けられる。また、ハウジング25の下端部251および風洞部8の上端部81の図31における左右の角部には、図6に示す固定部材4が取り付けられる突出部(図3および図5の符号236,336参照)が設けられる。円筒部82の内側面は軸流ファン部2aのハウジング25の下端部251における内側面を中心軸J1に平行な方向に延長した形状となっている。
軸流ファン1eでは、図31中の左側および右側の角部において2つの固定部材4のそれぞれが、中心軸J1に垂直な方向にスライドされつつハウジング25の下端部251および風洞部8の上端部81に取り付けられ、取付位置におけるハウジング25の下端部251と風洞部8の上端部81との中心軸J1に平行な方向における当接状態を固定する。さらに、2つの固定部材4の取付、並びに、図31中の手前側および奥側の角部におけるハウジング25の第1軸方向係止部252と風洞部8の第2軸方向係止部811との係合により、風洞部8の上端部81に対してハウジング25の下端部251が中心軸J1に平行な方向において固定され、かつ、中心軸J1に垂直な全ての方向において固定される。これにより、ハウジング25に風洞部8を容易かつ強固に固定することができる。
なお、軸流ファン1eでは、図21に示す固定部材4aが採用されてもよく、この場合、固定部材4aが破壊されることによりハウジング25と風洞部8とが分離される。また、ハウジング25と風洞部8との固定は、図31に示すものには限定されず、例えば、上記の他の実施の形態における第1ハウジングと第2ハウジングとの様々な固定手法が採用されてよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。例えば、上記第1ないし第4の実施の形態に係る直列式軸流ファン1,1a〜1cおよび第6の実施の形態に係る軸流ファン1eでは、図32に示すように、固定部材4の中心軸J1(図1参照)に平行な方向の高さは第1ハウジング23の角部および第2ハウジング33の角部の中心軸J1に平行な方向の高さの和に等しくされてもよい。
上記第1の実施の形態では、第1ハウジング23の対角方向の一対の角部2351,2353のいずれか一方における第1ハウジング23と第2ハウジング33との固定が固定部材4に代えて第1軸方向係止部237および第2軸方向係止部337による係合構造により行われてもよい。
すなわち、第1ハウジング23および第2ハウジング33に取り付けられる固定部材4は1つのみとされ、固定部材4並びに第1軸方向係止部237および第2軸方向係止部337により第1ハウジング23の一対の角部2351,2353に対して第2ハウジング33の一対の角部3351,3353が中心軸J1に平行な方向において固定されてもよい(第2,第3および第6の実施の形態においても同様)。このように、直列式軸流ファンでは少なくとも1つの固定部材が設けられることにより第1ハウジングと第2ハウジングとの容易かつ強固な固定が実現される。
また、第1ハウジング23の対角方向の一対の角部2351,2353および第2ハウジング33の対角方向の一対の角部3351,3353において、固定部材4に代えて中心軸J1に平行な方向にのみ第1ハウジング23および第2ハウジング33を固定するクリップ状の他の固定部材が設けられてもよい。この場合、第1ハウジング23の2以上の角部および第2ハウジング33の対応する角部において中心軸J1に平行に伸びる突起、および、当該突起が挿入される円筒状の穴部が設けられ、当該突起と当該穴部との係合により第1ハウジング23が第2ハウジング33に対して中心軸J1に垂直な全ての方向に固定される(第2,第3および第6実施の形態においても同様)。
さらに、上記第1の実施の形態では、第1ハウジング23の第1突出部236および第2ハウジング33の第2突出部336に中心軸J1を中心とする径方向に伸びるスリットが設けられてもよく、この場合、固定部材4が第1突出部236および第2突出部336に挿入される際に第1突出部236の幅広部2362および第2突出部336の幅広部3362が周方向に狭まる方向に弾性変形して固定部材4が第1ハウジング23および第2ハウジング33に固定される(第5の実施の形態を除く他の実施の形態においても同様)。
上記第2の実施の形態では、第1ハウジング23aの下端部232と第2ハウジング33aの上端部331とが中心軸J1に平行な方向に当接する際に、第1軸方向係止部237aが弾性変形して第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとが係合するが、第1軸方向係止部237aおよび第2軸方向係止部337aの少なくとも一方が弾性変形して第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとが係合するのであれば、第1軸方向係止部237aおよび第2軸方向係止部337aの形状は他の形状とされてもよい。例えば、第2軸方向係止部337aの先端3373に中心軸J1に平行に伸びるスリットが設けられ、第2軸方向係止部337aが弾性変形することにより第1軸方向係止部237aと第2軸方向係止部337aとが係合してもよい。
上記第5の実施の形態では、貫通穴64,74を形成する位置以外の位置において固定部材4dが第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとを固定してもよく、固定部材4dの数は3以上であってもよい。また、第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとを固定する際に、固定部材4dと共に上記第1ないし第3の実施の形態における係合構造が利用されてもよく、この場合、少なくとも1つの固定部材4dにより第1ハウジング23cと第2ハウジング33cとが固定される。
第1軸流ファン2および第2軸流ファン3のモータ部を固定するリブは吸気側に設けられてもよく、上記実施の形態において第1軸流ファン2が直列式軸流ファンの排気側に配置され、第2軸流ファン3が吸気側に配置されてもよい。また、固定部材を利用して第1軸流ファン2と第2軸流ファン3とを固定する手法は3以上の軸流ファンを直列に接続する直列式軸流ファンにおける2以上の軸流ファンの接続にも採用可能である。