JP5003161B2 - 加速度検知ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、加速度センサに関し、特に圧電振動子に加わる応力を、圧電振動子の周波数の変化から検出する種類の加速度検知ユニットに関する。
加速度センサは従来より自動車、航空機、ロッケットや、各種プラントの異常振動監視装置等に、広く使用されている。特許文献1には図6の斜視図に示すような力感知装置100が開示されている。力感知装置100は、固定部材110と、該固定部材110の先に取り付けられた可撓蝶番(ピポット)120と、該可撓蝶番120に直交して取り付けられた力伝達部材130と、を一体的に形成した機能部材を構成する。固定部材110の基底の端部111と、力伝達部材130の一方の端部131との間に双音叉型圧電振動子140を差し渡して接着固定している。力伝達部材130の他方の端部に力Fが印加されると、可撓蝶番(ピポット)120の中心を支点とするモーメントが生じ、双音叉型圧電振動子140に伸張あるいは圧縮応力が加わる。双音叉型圧電振動子140に応力が印加されるとその応力に応じて双音叉型圧電振動子140の共振周波数が変化し、該周波数の変化から応力の大きさを検知する。
また、特許文献2には図7の斜視図に示すような半導体加速度センサが開示されている。図7に示す半導体加速度センサは、方形状に形成されたシリコン単結晶基板(以下、Si基板という)150の面内に周縁部に沿った略C字スリット状に空隙部151を貫通形成し、空隙部151の内側部を重り部160、その外側部をSi基板枠部152とし、重り部160とSi基板枠部152とは片持梁部161で連結されている。片持梁部161の2箇所にボロン等の3族元素を熱拡散あるいはイオン注入してゲージ抵抗170、171を形成すると共に、片持梁部161の近傍のSi基板枠部152にも同様にゲージ抵抗172、173を形成する。4つのゲージ抵抗170〜173をゲージ抵抗170と171とが対辺となるようにブリッジ接続回路を構成する。
図7に示すように矢印方向から加速度αが印加されると、印加された方向に重り部160が偏位し、片持梁部161は撓む。片持梁部161に設けたゲージ抵抗170、171は各々引っ張り応力を受け、この応力に応じて抵抗値が変化し、ブリッジ回路の出力端から加わった加速度の大きさに応じた出力電圧が得られると開示されている。
特許文献1以外に圧電振動子(例えば、水晶振動子)に応力を加えることによって共振周波数が変化する性質を利用した加速度センサが各種実用化され、公開特許公報、文献等に数多く公開されている。例えば、非特許文献1には双音叉水晶振動子の構造、外力が無いときの共振周波数式、外力が印加されたときの共振周波数式、印加された力と共振周波数の関係、水晶圧力センサ用発振回路、双音叉水晶振動子を用いた圧力センサ等が詳しく開示されている。
特許文献3には図8に示すような圧力センサが開示されている。図8(a)は圧力センサ180の概略平面透視図、同図(b)はQ−Qにおける概略断面図である。圧力センサ180は上部のダイヤフラム190と、該ダイヤフラム190と対向する下部のダイヤフラム200と、双音叉圧電振動子210とを備えている。上部ダイヤフラム190は円形であり、中央部の下面に円形の凹陥部191が形成されている。下部ダイヤフラム200も円形であり中央部の上面に力伝達用の2つの支柱202と、該力伝達用の2つの支柱202の近傍に2つの載置部203、204とを設け、これらの周囲に円形の凹陥部201が形成されている。凹陥部191、201同士は上下対向するように形成されている。双音叉圧電振動子210には応力感度のよい双音叉水晶振動子を用い、双音叉水晶振動子210の両基端部が載置部203、204に搭載され、接着剤で固定される。
支柱202を介して双音叉水晶振動子210に応力が加えられた場合の応力と周波数変化との関係は、図9に示すように略直線となる。双音叉水晶振動子に応力が加えられないときの双音叉水晶振動子の共振周波数をf0とし、双音叉水晶振動子に伸張応力が加わると共振周波数はf0より高くなり、圧縮応力が加わると共振周波数はf0より減少し、印加応力と共振周波数との関係は略直線となると開示されている。
特開昭57−113335号公報 特開平1−259264号公報 特開2004−132913公報 栗原正雄、外3名、「双音叉振動子を用いた水晶圧力センサ」、東洋通信機技報、東洋通信機株式会社、1990年、No.46、p.1−8
しかしながら、特許文献1に記載されているように、可撓蝶番に直交して取り付けられた力伝達部材の構造では、力Fに対し可撓蝶番が可撓しづらく、微細な力の検出が難しいという問題と、加速度検知ユニットとして用いる場合に、力伝達部材に印加される加速度を、力(=加速度×質量)に変換する際に非効率的な形状であるという問題があった。また、特許文献2に記載の半導体加速度センサでは、梁が数ミクロン撓んでから加速度が検出されるので、検出までに時間がかかるという問題と、高い周波数の応答が難しいという問題があった。さらに、半導体にボロン等の3族元素を熱拡散あるいはイオン注入して形成するゲージ抵抗のピエゾ抵抗は温度特性が悪く、また抵抗値の変化量が小さいので、加速度の精密な測定ができないという問題があった。
本発明は上述した従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、微細な加速度も検出できる高感度、高安定性で、しかも温度特性のよい加速度検知ユニットを提供することにある。
本発明は、応答速度が速く、高感度、高再現性で、しかも温度特性のよい加速度検知ユニットと加速度センサを得るため、加速度の印加によって変位しない固定部材と、可動部材と、該固定部材と該可動部材とを連結する梁と、応力感応部と該応力感応部を挟むように該応力感応部と連結した2つの固定端とを有する応力感応素子と、を備え、前記固定部材と前記可動部材とによって前記応力感応素子の両固定端を支持した構成を有し、前記可動部材は、前記梁を介して該固定部材によって支持される略コ字状の第1の可動部材と、前記第1の可動部材に固定された第2の可動部材と、を備え、前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると、前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるように屈曲可能な可撓性を有する加速度検知ユニットを構成する。
このように加速度検知ユニットを構成することにより、重量のある可動部材が梁により容易に撓み、変換された応力(加速度×質量)を応力感応素子に印加できるので、応答速度が速く、感度の良好な加速度検知ユニットを構成することができるという利点がある。
前記固定部材は前記応力感応素子の一方の固定端を支持する素子支持部と、該素子支持部から側方へ張出し形成され前記梁を備えた張出し部と、を備え、前記梁は、前記第1の可動部材の開口内部に非接触嵌合された前記張出し部の先端と、前記第1の可動部材の縦片の内側面との間を連結するように加速度検知ユニットを構成する。
このように機能部材を構成することにより、第2の可動部材の重みで梁が容易に撓み、梃子の原理で増幅された力が応力感応素子に印加されるので、感度が向上するという利点がある。
前記固定部材は前記応力感応素子の一方の固定端を支持する素子支持部と、該素子支持部から側方へ張出し形成され前記梁と連結された張出し部と、を備え、前記梁は、前記第1の可動部材の開口内部に非接触嵌合された前記張出し部の上面と、前記第1の可動部材の上側片の内側面(下面)とを連結するように加速度検知ユニットを構成する。
このように機能部材を構成することにより、第2の可動部材の重みで梁が容易に撓み、梃子の原理で増幅された力が応力感応素子に印加されるので、感度が改善されるという利点がある。
前記第1の可動部材の下側片の長さを上側片よりも長くし、且つ上側片を厚くすることによって下側片との重量バランスを確保した加速度検知ユニットを構成する。
このように第1の可動部材を構成することにより、第1可動部材の重心位置が梁の支点の位置にくるので、第2の可動部材に加わる力(X軸方向)を支点を中心としたモーメントに変換でき、感度を改善すると共に、梁の形状と相まって他軸(Y、Z)への影響を除くことができる。
前記梁は、その変形部が前記第1の可動部材と前記第2の可動部材の重心を結ぶ線上に位置するように配置された加速度検知ユニットを構成する。
このように機能部材を構成することにより、第1及び第2の可動部材の重心位置が梁の支点の垂直線上にくるので、第2の可動部材に加わる力(X軸方向)を支点を中心としたモーメントに変換でき、感度を改善すると共に、梁の形状と相まって他軸(Y、Z)への影響を除くことができる。

前記第2の可動部材と前記第1の可動部材とは細幅の連結片を介して連結された加速度検知ユニットを構成する。
このように可動部材を構成することにより、支点を中心としたモーメント力を大きくすることが可能であり、感度が改善できるという利点がある。
前記第2の可動部材の底面は、平坦であるか、或いは加速度の印加方向略中央部から上方へ幅が漸増する形状か、或いは下方へ漸増する形状を有した加速度検知ユニットを構成する。
このように第2の可動部材を構成することにより、第2の可動部材の重心位置が支点の垂直延長上に在るようにし、且つ可動部材の質量を適宜設定することができるという利点がある。
前記梁は、前記加速度の印加方向と直交する奥行き方向への前記第1の可動部材の変位を阻止する形状を有した加速度検知ユニットを構成する。
このように梁の形状を構成することにより、梁と直交する方向には撓むが、梁方向に撓むことは無く、所定方向の加速度を精度よく測定できるという効果がある。
前記応力感応素子は、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する振動領域を備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えている加速度検知ユニットを構成する。
このように応力感応素子に圧電振動素子を用いることにより、応答速度、応力感度、再現性等が向上すると共に、温度特性が改善されるという効果がある。
前記応力感応素子は、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子である加速度検知ユニットを構成する。
このように応力感応素子に双音叉型圧電振動素子を用いることにより、双音叉型圧電振動素子を接着、固定する際の感度への影響が減少し、応答速度、応力感度、再現性等が大幅に向上すると共に、温度特性が改善されるという効果がある。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る加速度検知ユニット1の構成を示す斜視図である。加速度検知ユニット1は、加速度の印加によって変位しない固定部材2と、固定部材2によって加速度の印加(作用)方向(加速度検出軸方向(X軸方向))へ可動な状態で支持される可動部材10と、固定部材2と可動部材10とを連結する可撓性を有した梁20と、固定部材2と可動部材10とによって両端部を支持された応力感応素子30と、を備えている。
可動部材10は、梁20を介して固定部材2によって凹部内が支持される略コ字状(凹形状)の第1の可動部材11と、第1の可動部材11に固定された第2の可動部材12と、を備えている。
梁20は、可動部材10に加速度が印加され、応力感応素子30に伸張・圧縮応力(加速度×質量)が加わる場合に可動部材10を加速度の印加方向へ変位させるように構成されている。
なお、固定部材2、可動部材10、梁20は真鍮、アルミニウム、リン青銅等の金属材料を機械加工して構成されている。
直方体状の固定部材2は応力感応素子30の一端を支持する素子支持部3と、素子支持部3から側方(図1の左下端に示した座標軸のX軸方向)へ張出し形成され且つ梁20を先端部に備えた張出し部4と、を備えている。そして、素子支持部3の図中上端隅には応力感応素子30を素子支持部3に固定する際に所定の位置に固定できるように、応力感応素子30の幅(Y軸)及び厚さ(Z軸)寸法と同程度の段差部5を設ける。段差部5のX軸方向の寸法は、応力感応素子30の振動を妨げないように応力感応素子30の固定端の長さ(X軸方向)と同程度とする。また、梁20は、第1の可動部材11の開口内部に非接触嵌合された張出し部4の先端と、第1の可動部材11の縦片の内側面との間を連結するように構成されている。梁20は加速度によって変形する個所、つまり梁20のくびれ部にある支点21(黒点で示す)が、第2の可動部材12の重心Gの位置に対応するように配置されている。
尚、加速度検知ユニット1を組み立てる際には、先ず、Y軸の矢印方向を重力方向とした状態で、第1の可動部材11の応力感応素子30を搭載する側と第2の可動部材12が固定される側とが固定部2との支持21の点を境に平衡状態を保つように第1の可動部材11を固定部2に支持・固定する。
その後、第2の可動部材12を第1の可動部材11の外側面(凹形状を形成する並行する張出し板のうち一方の板の外側面)に固定する。
応力感応素子30については第1の固定部材11と第2の固定部材12とを固定する工程の前または後に第1の可動部材11の他方の外側面に搭載する。
このように第1の可動部材11を平衡状態が保たれるように固定することで、加速度を検知する際に第1の可動部材11の存在を無視することが可能となるので加速度検知ユニット1の加速度検知感度能力等の特性を第2の可動部材12に依存させることができる。
従って、可動部材10を第1の可動部材11と第2の可動部材12との複数のユニットで構成したので加速度検知ユニット1の加速度検知感度能力等の特性を調整する場合は第2の可動部材12の質量、形状等の変更により容易に行える。
即ち、固定部材2に固定された可動部材10が第1の可動部材11のみの状態である場合、第1の可動部材11が固定部2に平衡状態を保つよう固定されている為、加速度検出軸方向(X軸方向)に加速度が発生しても支持21の点を境にして第1の可動部材11における応力感応素子30搭載側部分と第1の可動部材11における第2の可動部材12搭載側部分とで加速度の変化に伴う慣性力の変化が等しい。
その為、加速度が変化しても第1の可動部材11の支点21を境にした平衡状態は崩れることなく保たれる。
従って、加速度変化に対して第1の可動部材11は大きな検知能力を発生させるものではないのでその存在を無視して扱うことができる。
尚、第2の可動部材12の重心Gと支点21とを結ぶ線(重心線)が、加速度検出軸方向と直交するように第2の可動部材12を第1の可動部材11に固定することが望ましい。このような構成により第2の可動部材12の大きさを無駄に大型化することなく効率的に加速度の変化に伴う可動部材10に発生するトルクを得ることができるので加速度検知ユニット1を小型に構成することができる。
即ち、第2の可動部材12の重心GがX軸方向の矢印方向側にずれている場合、第2の可動部材12はX軸方向により大型化した形状となってしまう。
また、第2の可動部材12の重心GがX軸方向の矢印方向側へずれており且つZ軸方向へもずれた位置に存在する場合(XZ面内)、支点21から重心G間での距離のZ軸ベクトル成分(加速度の方向と直交する部分)の長さは重心線がZ軸と平行した適正状態の支点21から重心G間での長さよりも短いので可動部10に発生するトルクは小さくなってしまう。
固定部材2の張出し部4と可動部材10とを連結する梁20は、Y軸の矢印方向を重力方向とした状態で加速度が印加されない時には張出し部4の延長線上に水平な姿勢を維持する。X軸方向への加速度が印加された時には梁20のくびれ部に在る支点21を中心として撓み、支点21を中心としたモーメントがはたらき、応力感応素子30に応力が加わるように作用する。また、梁20は、加速度の印加方向(X軸)と直交する奥行き方向(Y軸)への可動部材10の変位を阻止する形状とする。図1では端面の形状が2つの半円状を背中合わせした凹状の円弧形状の梁20を図示しているが、端面の形状は可動部材10が常に一定の支点で撓むような形状であれば他の形状であってもよい。
また、梁20の奥行き方向(Y軸方向)寸法は、可動部材10が加速度の印加方向と直交する方向に変形することがないように構成すればよく、梁20の奥行き方向(Y軸方向)の寸法を梁20の幅方向(Z軸方向)の寸法よりも長くした構成を有していれば例えば可動部材10の奥行き方向(Y軸方向)全長と同等か、該奥行き方向全長よりも短いか、或いは該奥行き方向よりも長い場合のいずれでもよい。
略コ字状の可動部材11の上部で奥行き方向(Y軸方向)の一端部に応力感応素子30を所定の位置で位置決めするためのストッパ15を設けると共に、応力感応素子30の振動を妨げないように、感応素子30の振動ビーム32の下部に当たる可動部材11の上端を研削し、応力感応素子30の振動ビーム32と可動部材10の上端との間に段差部16を形成する。第1の可動部材11、及び重りとして機能する第2の可動部材12は、張出し部4の奥行き方向(Y軸方向)一端寄りに偏位した領域を占め、第1及び第2の可動部材11、12の奥行き方向一側面と張出し部の奥行き方向一端縁との間には空隙Sが存在するように構成する。これは加速度検知ユニット1をハウジングの内壁に取り付け、加速度センサを構成し、該加速度センサを横置きして用いる際に、ハウジング内壁と可動部材10とが干渉しないようにするための空隙Sである。
また、図1の実施例では第2の可動部材12の底面が平坦な場合を示したが、第2の可動部材12の横幅(X軸方向)が図中Z軸方向に対して漸増、或いは漸減する形状としてもよい。
応力感応素子30は、固定部材2の素子支持部3上面に形成された凹所としての段差部5と、第1の可動部材11の上面及びストッパ11との間に差し渡して配置される。応力感応素子30として、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する振動領域を備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた圧電振動子を用いると、加速度に対する良好な感度が得られる。更に、図1に示すように両端部に位置する固定端31、及び各固定端間を連設する2つの振動ビーム32を備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子を用いると、さらに優れた応力感度が得られ、検出の応答速度が速いという特徴を有する。特に、水晶材料を用いて双音叉型圧電振動素子(双音叉型水晶振動素子)構成すると、周波数の温度特性、周波数安定性、応力感度が優れた加速度検知ユニットが構成できる。
本発明の第1の特徴は、可動部材10を梃子の機能を担う略コ字状の第1の可動部材11と、梃子の腕及び重りとして機能する第2の可動部材12と、支点21として機能する梁20と、を備えた構成にある。
図2に示す加速度検知ユニット1の要部の側面図を用いて、その利点を説明する。即ち、加速度検知ユニット1に加速度が加わり、第2の可動部材12に応力(=加速度×質量)が印加される場合、その重心Gに応力F1が作用すると考えてよい。梁20の撓む中心を支点21とし、支点21から重心Gまでの長さをL、支点21から応力感応素子30までの長さをMとする。可動部材12にF1の力が印加されると、応力感応素子30には(L/M)F1の力が作用することになり、その力は各腕の長さの比(L/M)だけ力が増幅されることになる。即ち、加速度により生じる応力F1を増幅して応力感応素子30に加え、応力感応素子30の感度を増すことが可能となる点である。
本実施形態では、応力感応素子として2つの固定端31の間に固定端31と連結するように応力感応部である2本の振動ビームを備えた双音叉型水晶振動素子を用いている。双音叉型水晶振動素子は伸張・圧縮応力に対する感度が良好であり、高度計用、或いは深度計用の応力感応素子として使用した場合には分解能力が優れるために僅かな気圧差から高度差、深度差を知ることができる。
双音叉型水晶振動素子の2本の振動ビームに外力Fを加えたときの共振周波数fFは以下の如くである。
Figure 0005003161
ここで、f0は外力がないときの双音叉型水晶振動素子の共振周波数、Kは基本波モードによる定数(=0.0458)、lは振動ビームの長さ、Eは縦弾性定数、Iは断面2次モーメントである。断面2次モーメントIはI=dw3/12より、式(1)は次式のように変形することができる。ここで、dは振動ビームの厚さ、wは幅である。
Figure 0005003161
但し、応力感度SFと、応力σとはそれぞれ次式で表される。
Figure 0005003161
Figure 0005003161
以上から双音叉型振動子に作用する力Fを圧縮方向のとき負、伸張方向(引張り方向)を正としたとき、力Fと共振周波数fFの関係は、力Fが圧縮で共振周波数fFが減少し、伸張(引張り)では増加する。また応力感度SFは振動ビームのl/wの2乗に比例する。しかし、圧電振動素子としては、双音叉型水晶振動子に限らず、伸張・圧縮応力によって周波数が変化する圧電振動素子であればどのようなものを用いても良い。
本発明の第2の特徴は、加速度検知ユニットの機能部材を、金属を用いて構成した点である。機能部材を構成する材料として金属材料を用いる理由は、材料の選択範囲が広く、水晶材料の熱膨張係数(線膨張係数)に近い値の材料を容易に選択できるからである。例えば、金属材料としてキュプロニッケル、ステンレス等を用いることにより水晶材料の熱膨張係数に近づけ易くなり、周囲の温度変化等によって生じる応力感応素子への歪を小さくできる。また、金属材料から加工する機能部材は水晶からなる応力感応素子に対しても、陽極接合、直接接合、低融点ガラス接合等によって接合することが容易となる点である。
図3は、本発明の他の実施形態に係る加速度検知ユニットの構成を示す斜視図であり、金属ブロックから機械加工により形成した機能ブロック6(応力感応素子を取り除いた状態)を示している。図1と同じ機能でほぼ同じ形状の部材には同じ符号を付して説明する。機能ブロック6は、加速度の印加によって変位しない固定部材2と、該固定部材2によって加速度の印加方向へ可動な状態で支持される可動部材10と、固定部材2と可動部材10とを連結する可撓性を有した梁22と、を備えている。固定部材2は応力感応素子(図示せず)の一端を支持する素子支持部3と、該素子支持部3から側方(X軸方向)へ張出し形成され梁22と連結された張出し部4と、を備え、梁22は、第1の可動部材13の開口内部に非接触状態で嵌合された張出し部4の上面と、第1の可動部材の上側片13aの内側面(下面)とを連結するように構成されている。
可動部材10は、梁22を介して固定部材2によって支持される略コ字状の第1の可動部材13と、該可動部材13に連結された第2の可動部材12を備えている。梁22は、可動部材10に加速度が印加され、可動部材10を加速度の印加方向(X軸)へ変位させるように構成されている。また、梁22は、加速度の印加方向と直交する奥行き方向(Y軸)への可動部材10の変位を阻止する形状とする。そして、図3に示すように、第1の可動部材13の形状は、略コ字状の下側片13bを長くし、且つ上側片13aを厚くした構造をしている。これは第1の可動部材13の重心の位置が梁22の支点23の位置にあるように構成したためである。また、図3の実施例では梁22の端面の形状として略I字状の例を示したが、2つの半円状を背中合わせした凹状の円弧形状でも、あるいは双曲線状の形状をした例でもよい。要は可動部材10が撓む場合に常に梁22の一定の支点で撓むような形状であればよい。この機能部材6を用いて加速度検知ユニットを構成すれば、図1に示した実施形態よりも、同じ加速度に対して応力感応素子30に加わる応力の大きさを大きくすることができ感度が改善される。
図4は図1に示した加速度検知ユニットの変形実施形態の斜視図であり、金属ブロックから機械加工により形成した機能ブロック7(応力感応素子30を取り除いた状態)を示している。図1に示した機能ブロックと異なる点は第2の可動部材14の構造にある。即ち、図4に示すように第2の可動部材14は、重り部14aと、重り部14aの上面に形成した細幅の連結片14bとを備え、連結片14bを介して第1の可動部材11に連結されている。連結片14bを設けることにより重り部14aの重心Gと、梁20の支点21との長さを長くすることができる。このため、各腕の長さの比(L/M)を大きくすることが可能であり、加速度検知ユニットの感動を高めることができる。
なお、このような連結片を用いて第1と第2の可動部材を連結する構成は、図3の実施形態にも適用することができる。
次に、図5は加速度センサ40の側面図であり、図1に示した加速度検知ユニット1をX軸の回りで90°回転させ、ハウジング50の内部に収容した構成を有した加速度センサである。加速度検知ユニットをハウジング50の内壁に固定した上で、双音叉型水晶振動素子30の固定端に設けたパッド電極33と、発振回路を形成する基板60の端子電極とをボンディングワイヤ65にて接続し、金属蓋51をハウジング50に被せてハウジング50を気密的に封止する。発振回路の基板60とハウジング50の端子電極52とは電気的に導通している。なお、基板60を固定部材2寄りに設けると、ボンディングワイヤ65は可動部材10が撓んだ場合に影響を受けにくい。
本発明に係る加速度検知ユニットの構造を示した概略斜視図。 本発明に係る加速度検知ユニットの作用を説明する図。 第2の発明に係る機能部材の構造を示した概略斜視図。 第3の発明に係る機能部材の構造を示した概略斜視図。 加速度センサの概略側面図。 従来の力感知装置の斜視図。 従来の半導体加速度センサの構成を示す斜視図。 (a)は圧力センサの平面図、(b)は断面図。 応力と周波数変化との関係を示す図。
符号の説明
1 加速度検知ユニット、2 固定部材、3 素子支持部、4 張出し部、5、16 段差部、6、7 機能部材、10 可動部材、11、13 第1の可動部材、12、14 第2の可動部材、13a 上側片、13b 下側片、14a 重り部、14b 連結片、15 ストッパ、20、22 梁、21、23 支点、30 応力感応素子、31 固定端、32 振動ビーム、40 加速度センサ、50 ハウジング、51 金属蓋、52 端子電極、60 基板、65 ボンディングワイヤ、G 重心

Claims (10)

  1. 加速度の印加によって変位しない固定部材と、可動部材と、該固定部材と該可動部材とを連結する梁と、応力感応部と該応力感応部を挟むように該応力感応部と連結した2つの固定端とを有する応力感応素子と、を備え、前記固定部材と前記可動部材とによって前記応力感応素子の両固定端を支持した構成を有し、
    前記可動部材は、前記梁を介して該固定部材によって凹部内が支持される略コ字状の第1の可動部材と、前記第1の可動部材に固定された第2の可動部材と、を備え、
    前記梁は、前記可動部材に加速度が印加されると前記可動部材を加速度検出軸方向へ変位させるように屈曲可能な可撓性を有する構成であることを特徴とする加速度検知ユニット。
  2. 前記固定部材は、前記応力感応素子の一方の固定端を支持する素子支持部と、該素子支持部から側方へ張出し形成され前記梁を備えた張出し部と、を備え、
    前記梁は、前記第1の可動部材の開口内部に非接触嵌合された前記張出し部の先端と、前記第1の可動部材の縦片の内側面との間を連結した構成を特徴とする請求項1に記載の加速度検知ユニット。
  3. 前記固定部材は、前記応力感応素子の一方の固定端を支持する素子支持部と、該素子支持部から側方へ張出し形成され前記梁を備えた張出し部と、を備え、
    前記梁は、前記第1の可動部材の開口内部に非接触嵌合された前記張出し部の上面と、前記第1の可動部材の上側片の内側面とを連結した構成を特徴とする請求項1に記載の加速度検知ユニット。
  4. 前記第1の可動部材の下側片の長さを上側片よりも長くし、且つ上側片を厚くすることによって下側片との重量バランスを確保した構成を特徴とする請求項3に係る加速度検知ユニット。
  5. 前記梁は、その変形部が前記第1の可動部材と前記第2の可動部材の重心を結ぶ線上に位置するように配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
  6. 前記第2の可動部材と前記第1の可動部材とは細幅の連結片を介して連結されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
  7. 前記第2の可動部材の底面は、平坦であるか、或いは加速度の印加方向略中央部から上方へ幅が漸増する形状か、或いは下方へ漸増する形状を有していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
  8. 前記梁は、前記加速度の印加方向と直交する奥行き方向への前記第1の可動部材の変位を阻止する形状を有していることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
  9. 前記応力感応素子は、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する振動領域を備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
  10. 前記応力感応素子は、両端部に位置する固定端、及び各固定端間を連設する2つの振動ビームを備えた圧電基板と、該圧電基板の振動領域上に形成した励振電極と、を備えた双音叉型圧電振動素子であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の加速度検知ユニット。
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