JP5003089B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に燃料電池システムの起動時の制御に関する。
燃料電池では、例えば、燃料には水素、酸化剤としては酸素を含む空気が用いられ、電気化学反応によって発電がされると共に酸化剤極側に水が生成される。反応生成物の水は酸化剤としての空気と共に燃料電池の外部に排出されるが、生成された水の一部は、電解質膜を湿度雰囲気に保つため、加湿器によって燃料電池入口に再循環するシステムが多く用いられている。また、燃料側電極を流れる水素ガスは、流路を流れている水素の一部が反応して消費されるので、水素ポンプによって水素を循環させる循環系統となっており、発電反応で消費された分の水素が外部の水素ガスタンクから水素の循環系統に供給されるようになっている。
このような、電気化学反応に使用されない窒素が含まれている空気を酸化剤として使用する燃料電池システムでは、空気中に含まれる窒素が空気側極の空気流路に滞留すると共に、拡散層及び電解質膜を通して水素側極にクロスリークしてくる。また、発電のための電気化学反応によって空気側極に生成される水分の一部が、拡散層及び電解質膜を通して水素側極にクロスリークしてくる。このように、運転中の燃料電池の水素側極には空気側極から窒素及び水分がクロスリークしてくる状態となっている。
ところが、水素系統は上記のように循環系統となっていることから、運転中に水素系統に入り込んだ窒素や水分は次第に水素循環系統内に蓄積され、水素以外の不純物濃度が増加してくる。このように水素系統中の不純物が多くなってくると水素濃度が低下し、発電量が低下してしまう。そこで、水素系統には水素側極で反応後の水素ガスを系統外に排出することによって、水素循環系統に滞留してきた窒素や水分等の不純物を系統外に排出する水素系排出弁を備える水素排出系統が設置されている。
この水素排出系統の水素系排出弁は、例えば、燃料電池の起動の際に開弁されて、水素側極の不純物ガスを排出して、水素側極の中の水素濃度を高めつつ発電量を増加していくことにも使用されている。そして、燃料電池の起動後は、この水素系排出弁は、例えば所定のシーケンスによって開閉され、水素側極の不純物を排出して発電量を維持するように動作する(例えば、特許文献1参照)。
燃料電池の水素系統には上記のように、水分が滞留してくる。そして、例えば、低温状態で燃料電池が停止している際には、上記の水素排出系統の中に滞留した水分が凍結して、水素系排出弁の開閉動作ができなくなる場合がある。すると、起動の際に水素側極の水素濃度を上昇させることができなくなるため、燃料電池の発電出力を維持することができなくなったり、起動に短時間に起動できなくなったりするいという問題があった
このため、水素循環系統の水素系排出弁に解凍用のヒータを取り付けて、水素系排出弁が凍結している状態であっても燃料電池の起動を許可して燃料電池を起動し、起動後の燃料電池の出力を水素系排出弁のヒータに供給して水素系排出弁を加熱、解凍して起動する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
燃料電池は一般的に70から80℃が発電に最も適した温度とされているが、燃料電池の起動直後は、このような最適な運転温度にはなっていない。特に外気温度が低く、燃料電池の運転温度が低い場合には、燃料電池内部で生成される生成水が燃料電池の内部で凝縮するフラッディング現象が起きるおそれがある。このフラッディング現象が発生すると、凝縮水がガス流路を閉塞して水素や空気などが電解質膜に十分に供給されなくなり、燃料電池の発電不良や性能低下が生じるおそれがある(例えば、特許文献2参照)。このため燃料電池の低温状態からの起動の際には、加熱用のヒータによって燃料電池を加熱したり、燃料電池の自己発熱による暖機を促進するために燃料電池の冷却水流利用を減少させたりして起動する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、燃料電池の起動過程において、自己発熱による暖機を迅速に行なう方法として、燃料電池へ供給する反応ガスの圧力、流量を定常運転状態よりも低下させて発電効率を下げる方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−172025号公報 特開2005−116257号公報 特開2002−313388号公報
上記の特許文献1に記載された従来技術では、水素系排出弁に加熱ヒータを取り付けて温度コントロールをするので部品が多くなり、燃料電池システムが複雑になってしまうという問題があった。
上記の特許文献2又は3に記載された燃料電池の自己発熱を促進して燃料電池を暖機する方法では、燃料電池自体の暖機を促進することはできるものの、凍結した水素系排出弁の解凍は燃料電池の温度上昇の成り行きまかせになってしまう。ところが、水素系排出弁が凍結して水素循環系統から窒素や水分を排出することによって水素側極の水素分圧を上げられなければ燃料電池の出力も低くなってしまうので、特許文献2又は3に開示された方法で燃料電池の自己発熱による暖機を行なおうとしても自己発熱量が少なく燃料電池温度上昇も遅くなってしまう。この結果、特許文献2又は3に記載された燃料電池の起動方法では、水素系排出弁が凍結していた場合の起動時間、すなわち、安定して所定の電気出力が出せるようになるまでの時間が長くなってしまうという問題があった。
本発明は、簡便な構成によって、燃料電池の起動時に水素系排出弁が凍結固着して反応後の水素ガスの排出ができない場合において、水素系排出弁の凍結固着の開放を促進することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、前記燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、前記燃料電池の燃料極から反応後の燃料ガスが排出される燃料ガス排出流路と、前記燃料ガス排出流路に取り付けられ、反応後の燃料ガスの一部を大気に排出する排出弁と、前記燃料ガス排出流路と前記燃料ガス供給流路とを接続する再循環流路と、前記再循環流路に設けられ、前記燃料ガス排出流路前記燃料ガス供給流路と前記燃料電池の燃料極とに反応後の燃料ガスを再循環させる再循環ポンプと、前記再循環ポンプによる再循環流量の制御を行う制御部と、を含む燃料電池システムであって、前記制御部は、前記燃料電池の起動過程において、前記排出弁の温度が所定の解凍温度以下の場合、前記燃料電池の運転による自己発熱によって前記燃料電池の温度を所定の温度に昇温させる昇温運転により前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を昇温させた後、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させ昇温された前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を前記燃料ガス排出流路に押し出して前記排出弁入口側に接触させ、前記排出弁の凍結固着開放を行なう凍結固着開放手段、を有することを特徴とする。
また、前記凍結固着開放手段は、前記再循環ポンプの回転数指令値を前記昇温運転の際の回転数から、該回転数よりも大きい所定の回転数にステップ変化させること、としても好適であるし、燃料電池システムは、前記排出弁を開閉するアクチュエータを備え、前記凍結固着開放手段は、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させると共に、前記アクチュエータ開信号を出力することとしても好適である。この場合において、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量より前記循環ポンプの最大流量に増加させること、としても好適である。
本発明の燃料電池システムにおいて、前記排出弁を開閉するアクチュエータと、前記排出弁の弁開度を検出する弁開度センサと、を備え、制御部は、前記凍結固着開放手段を実行した後、前記アクチュエータに弁開信号を出力し、出力した前記弁開信号と前記弁開度センサから取得した弁開度信号とが一致していない場合、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量まで減少させて再度前記昇温運転を行って前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を昇温させた後、再度前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させ、昇温された前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を再度前記燃料ガス排出流路に押し出して前記排出弁入口側に再度接触させ、前記排出弁の凍結固着開放を行う第二の凍結固着開放手段を有すること、としても好適である。
本発明は、簡便な構成によって、燃料電池の起動時に水素系排出弁が凍結固着して反応後の水素ガスの排出ができない場合において、水素系排出弁の凍結固着の開放を促進することができるという効果を奏する。
本発明の好適な実施形態について、図1、2を参照しながら説明する。図1は本発明の燃料電池システム10に係る実施形態を示す概略系統図である。図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム10は酸化剤ガスとして酸素を含む空気を用い、燃料ガスとして水素を用いている。酸化剤ガスである空気は大気から吸気流量計18や空気フィルタを介して空気吸込み管路19から空気圧縮機15に吸込まれ、空気圧縮機15によって加圧された吐出空気は圧縮機吐出管路20から加湿器31に供給される。加湿器31に入った空気は、加湿器31において燃料電池11での反応で生成された水分により加湿され、湿り空気となって空気供給管路23から燃料電池11に供給される。燃料電池11の酸化剤極である空気側極12から燃料電池内に入った空気は、水素系統から供給された水素との発電反応によって酸素が減少する。そして反応の結果の生成水が水蒸気あるいは水滴として空気中に増えてくる。反応後の水分量が増加した空気は燃料電池11の空気排出管路24に排出される。空気排出管路24には空気側極12の中の空気圧力を所定の運転圧力に制御する空気圧力調節弁28が設けられている。燃料電池11の空気側極12から排気された水分を多く含む反応後の空気は、加湿器31でその水分の一部を供給空気への付加水分とするために除去される。水分量が減少した排出空気は排気管路29によって下流に流れて行く。排気管路29の途中には、サイレンサ56が設けられ、サイレンサ56を通過した反応後の排気空気は、大気放出口57から大気に排気される。
本実施形態の燃料電池システム10においては、空気圧縮機15はスクロール型である。スクロール型の空気圧縮機15は容積型の空気圧縮機の一種であり、主に回転数を調整することによって空気流量を調整することが出来るものである。燃料電池システム10の運転中は、空気流量は空気圧縮機15の回転数をモータ16の回転数を調整することによって行い、空気圧力は燃料電池11の空気側極12の出口の空気圧力調節弁28によって調節している。
燃料ガスである水素ガスは水素ガスタンク41に貯留されている。水素は水素ガスタンク41から水素供給管路43によって燃料電池11の燃料側極である水素側極13に供給される。燃料電池11に供給された水素の一部は空気側極12に供給された酸化剤である空気中の酸素と反応して消費されるが、消費されなかった水素はクロスリークによって水素系統に入り込んだ窒素や水分と共に水素側極13から水素排出管路44に排出される。水素排出管路44には、水素系統の圧力を測定するための圧力センサ54が取り付けられている。水素排出管路44に排出された反応後の水素ガス等は、水素排出管路44に接続されている気液分離器48に流入する。気液分離器48は水素排出管路44よりも流路断面積が大きな容器であり、内部に流入した反応後の水素ガス等の速度が低下するので水分とガス分とが比重差によって分離される。また、ガス分の中でも比重の軽い水素と比重の大きい窒素も同様に比重差によって分離される。このため、上部に接続された水素循環管路45には、気液分離器48によって分離された軽い水素を多く含む反応後の水素ガスが流出し、気液分離器48内部には、比重の大きい窒素分と水分とが滞留してくる。気液分離器48と水素供給管路43とは水素循環管路45によって接続され、水素循環管路45に設けられた水素循環ポンプ46によって水素ガスを多く含むようになった反応後の水素ガスが水素供給管路43に再循環される。そして発電によって消費された水素分は水素ガスタンク41から水素供給管路43に補充される。補充される水素ガスの量は水素供給調節弁42によって調節される。
上記のように、水素系統は循環系統となっているので、長時間運転していると空気側極12からクロスリークしてくる窒素や水分などの不純物は気液分離器48の下部に滞留、濃縮されてくる。このように気液分離器48の下部に滞留、濃縮されてきた不純物を効率的に排出するために、気液分離器48は傾斜した底面を備え、その傾斜した底面の最下部に不純物を排出する気液分離器排出管路50が設けられている。そして、この気液分離器排出管路50に接続された水素系排出弁49を開として、滞留、濃縮された水分や窒素等の不純物を大気に放出する。この場合、窒素や水分のみでなく一部の水素も同時に排出されてしまうので、高濃度の水素ガスが直接大気に放出されることがないように、混合器55によって空気側極からの排気空気と混合して、水素濃度を下げてから大気に放出するようになっている。
図2を参照しながら、水素系排出弁49の構造と動作について説明する。図2に示すように、水素系排出弁49はアングル型の弁であり、ケーシング49aには気液分離器排出管路50とフランジ50a,49kで接続される入口部49hと、入口部49hと略直角方向に設けられ、水素系大気放出管路51とフランジ49k,51aで接続されている出口部49jとを含んでいる。入口部49hの内面は略水平であり、そのままケーシング49aの内面につながっている。ケーシング49aの内面には弁座49fがケーシング下部内面から突出して設けられ、弁座49fの上面に弁体49bが密着して流体の流れを阻止して弁を閉状態にする様に構成されている。この弁座49fの上面に弁体49bの密着部分よりも流れの上流側を水素系排出弁49の入口側といい、この密着部よりも下流側を出口側という。
弁体49bは弁棒49cを介してケーシング49aの上部に支柱49eによって取り付けられたアクチュエータ49dに接続され、アクチュエータ49dの動作によって弁体49bを上下に動作させ、弁体49bと弁座49fとの密着、開放によって水素系排出弁49の開閉動作ができるようになっている。アクチュエータ49dは弁棒49cに接続された弁体49bを駆動することができるものであれば、空気による駆動方式のものでもよいし、電動式であってもよいし、電磁式であってもよい。また、弁棒49cとケーシング49aの間には、弁棒49cの動作を可能にしつつ内部から流体が漏れないようにするグランド部49gが取り付けられている。ケーシング49aの弁座49fの近傍には水素系排出弁49の温度を測定する温度センサ52が取り付けられ、また、ケーシング49aの外部の弁棒49cの近傍には、弁棒49cに取り付けられたアームの位置によって弁体49bの位置を検出する弁開度センサ53が取り付けられている。温度センサ52は連続的に水素系排出弁49の温度信号を制御部61に入力することができれば、熱電対や熱抵抗式の温度センサであってもよいし、弁開度センサ53は弁の開度を連続的に検出することができるものであってもよいし、弁の全開又は全閉の状態の信号のみを発信するような、例えばリミットスイッチのようなものであっても良い。
本実施形態の水素系排出弁49は、略水平に気液分離器排出管路50下部内面に接続されたケーシング49aの下部内面から弁座49fが突き出した形状となっている。これは、気液分離器48の中に溜まる水分などに含まれるゴミ等の異物が弁座49fと弁体49bとの間に噛み込まれた弁座49fが損傷することを防止するためである。このような弁座49fと弁体49bとの間の異物噛み込みが考慮されていれば、水素系排出弁49はアングル型の弁に限らず、グローブ形など他の形式のバルブであっても良い。
本実施形態では、水素循環ポンプ46はルーツ式である。ルーツ式ポンプは長円形のポンプケーシングの中で一対のまゆ型のロータを互いに反対方向に回転させて流体を吸い込み圧縮、吐出する容積形のポンプであって、ロータの回転数を変化させることによってポンプの吐出流量を変化させることができるものである。また、水素循環ポンプ46はその回転数を変化させることによって吐出流量を変更することができるものであれば、スクリュー形のようなポンプであってもよいし、ターボ形のポンプであってもよい。
燃料電池11は燃料ガスである水素と酸化剤ガスである空気との電気化学反応によって発電を行なうと、反応熱が発生する。この反応熱は燃料電池11の中のセパレータに冷媒を流す冷却系統によって外部に放出される。図1に示すように、燃料電池11の中のセパレータ流路を流れて温度の上昇した冷媒は冷媒出口管路32に設けられた冷媒ポンプ33によってラジェータ37に送られる。ラジェータ37の放熱フィンからの放熱によって温度が低下した冷媒は、冷媒入口管路39から燃料電池11に供給され、燃料電池11を循環して冷却する。この冷媒ポンプ33はモータ35の回転数を調整することによって流量を調整することができるものである。そして、燃料電池11の温度によって循環させる冷媒の流量を調整し、燃料電池11の温度が高い場合には回転数を増加させて流量を多くし、燃料電池11の温度が低い場合には回転数を低下させて流量を少なくするように制御されている。
本実施形態の燃料電池システム10は、図1の1点鎖線で示すように、燃料電池11及び空気圧力調節弁28及び、水素循環管路45、水素循環ポンプ46、気液分離器48を含む水素循環系統及び、水素系排出弁49等の機器を格納している保温ケーシング71を有している。保温ケーシング71は、停止中の燃料電池11の温度低下を防止すると共に、起動後の燃料電池からの熱放散を防止して、所定の通常温度において燃料電池11を運転することができるようにしている。
各計器18,52,53,54、各調節弁28,42,49、燃料電池11の各状態量、空気圧縮機15、冷媒ポンプ33、水素循環ポンプ46の各モータ16,35,47などの状態量は、すべて制御部61に接続されており、各計器18,52,53,54からの計測値は制御部61に入力され、制御部61は各調節弁28,42,49、の開度指令、各モータ16,35,47の回転数指令を出力して燃料電池システム10全体の制御を行う。制御部61はCPUや記憶部を含みソフトウェアによって全体の制御を行うようになっていても良いし、電気回路を組み合わせて制御を行うようになっていても良い。また、制御部61には車両の走行状態や必要要求付加など車両からのテータが入力されるようになっていても良い。また、制御部61には制御動作に必要な制御マップなどの制御データを保持している記憶部63がデータバス65によって接続されている。
図3、4を参照しながら本実施形態の燃料電池システム10の低温状態からの起動について説明する。図3は本実施形態の燃料電池システム10の低温状態からの起動を示すフローチャートであり、図4は起動状態における燃料電池の温度と水素循環ポンプ46の流量の変化を示すグラフである。図4において、実線は通常の燃料電池11の各状態量を示し、1点鎖線は本実施形態の燃料電池システム10の各状態量を示す。
燃料電池システム10は、外気温度が凍結温度よりも非常に低い温度、例えば、−15℃以下の状態で数時間停止状態となると、保温ケーシング71の内部に格納されている水素系排出弁49も凍結温度以下、例えば、−5℃程度まで低下してくる場合がある。定常運転中の燃料電池11の温度は、例えば70〜80℃であり、水素側極13から排出される反応後の水素ガスに含まれる水分はほとんど水蒸気の状態となって気液分離器48の中に滞留している。そして、水素側極13から排出される反応後の水素ガスに含まれる水分は水素系排出弁49から水蒸気の状態で反応後の水素ガスと共に大気中に排出されている。ところが、図5に示すように、停止後上記のような低温環境におかれると、気液分離器48の温度が低下するに従って、内部に残留している水蒸気分が水滴として凝縮し、凝縮した水滴は気液分離器48の斜めになった底面を伝って、一番低い部分にある気液分離器排出管路50と水素系排出弁49のケーシング49aの下部の内面に溜まってくる。また、水素系排出弁49のケーシング49aの内部に残留している水分は、ケーシング49aからの冷却によってケーシング内壁面に凝結すると共に、凝結した水滴の一部は弁体49bと弁座49fの間の微小な隙間に入り込んでくる。そして、さらに水素系排出弁49の温度が低下すると、凝結した水滴は凍結し始める。そして、更に温度が低下すると、水素系排出弁49のケーシング49aの下部の内面の水滴が凍結すると共に、図5に示すように、弁座49fと弁体49bとの間の微小隙間に入り込んだ水滴も凍結して凍結部81を形成する。このような状態となると、制御部61から水素系排出弁49の開指令を出力してもアクチュエータ49dの作動力では弁体49bと弁座49fとの凍結固着を開放することができない状態となっている。この状態では、水素系排出弁49を開閉して窒素や水分を排出して水素循環系統の水素分圧を上げて燃料電池11の許容負荷を上昇させることができない。
図3のステップS101に示すように、このような水素系排出弁49が凍結固定している状態での燃料電池11の起動において、制御部61は、水素系統側の水素系排出弁49が凍結によって開閉可能かどうかに係わらず、起動指令信号によって空気圧縮機15を起動して空気側極12を加圧する。また、水素供給調節弁42によって水素ガスタンク41から水素を水素循環系統に注入して水素側極を加圧する。
そして、図3のステップS102、に示すように、水素循環ポンプ46を起動して、水素側極13への水素の循環を行い燃料電池の昇温運転を開始する。図4(b)のbからcに示すように、この昇温運転では、水素循環ポンプ46の流量は燃料電池11の発電量に対する最適流量よりも少ない流量Qの低流量運転として燃料電池11の発電効率を低下させて自己発熱量を多くする。このため、制御部61は水素循環ポンプ46のモータ47の回転数を最適流量に対する回転数よりも低い所定の回転数となるような指令を出力し、モータ47の回転数を低回転数とする。また、制御部61は、昇温運転においては、冷却系統による燃料電池11の冷却を少なくするために冷媒ポンプ33のモータ35の回転数を停止させて冷却をしない状態にするか、微小回転数に保持して冷却量を最小限とする。このような昇温運転によって燃料電池11の温度は、図4(a)に示すqからrに示すように起動時の温度Tから暖機温度Tに向かって上昇する。
燃料電池11の温度が暖機温度Tに到達すると、制御部61は水素系排出弁49に取り付けられた温度センサ52の信号から水素系排出弁49の温度を取得する。そして、制御部61は、図3のステップS105に示すように、水素系排出弁49の温度が解凍温度、例えば、氷点温度以上あるいは氷点温度より若干高い5℃などの温度以下であるかどうかを判断する。そして水素系排出弁49の温度が所定の解凍温度以下でない場合、すなわち、水素系排出弁49の温度が所定の解凍温度以上となっている場合には、図3のステップS116に示すように、制御部61は水素系排出弁49のアクチュエータ49dに弁開信号を出力する。すると、この指令によってアクチュエータ49dは弁棒49cを引き上げて弁体49bを弁座49fから離そうとする動作を行なう。この動作は作動力によって弁体49bと弁座49fとの凍結固着の開放を図るためである。次に制御部61は、図3のステップS117に示すように、水素系排出弁49の弁開度センサ53によって弁開度信号を取得する。そして、図3のステップS118に示すように、この実際の弁開度信号が先に制御部61が出力した信号と一致している場合には、水素系排出弁49は制御部61の指令によって実際に開弁されたと判断する。ここで、信号の一致は、各信号間の差異が所定の誤差範囲内にある場合を含む。水素系排出弁49の開弁が確認されると、制御部61は、図3のステップS115に示すように水素循環ポンプの回転数を通常回転数にして、水素循環ポンプ46の流量が発電電力に対する最適循環量となるような状態として燃料電池11の起動を行なっていく。この時、燃料電池11の温度は図4(a)のrからuを通る実線のように上昇を続け、例えば70〜80℃の通常運転温度に達する。また、水素循環ポンプ46の流量は図4(b)のc〜qを通る実線に示すように、発電電力に対する最適流量となるように制御されていく。また、冷却系統も通常の冷却制御に戻して、燃料電池11の温度が通常運転温度となるように制御していく。
一方、図3のステップS105において水素系排出弁49の温度が所定の解凍温度以下と判断された場合、すなわち、水素系排出弁49の温度が所定の解凍温度以下でまだ凍結固着状態となっていると判断された場合には、制御部61は、図4(b)のcからdの1点鎖線で示すように水素循環流量をQとして冷却水量を減少させる昇温運転を継続し、図4(a)のrからsの1点鎖線で示すように燃料電池11の温度Tを所定の解凍動作温度Tまで更に上昇させていく。
この燃料電池11の昇温運転の間は、燃料電池11の発電効率を低下させて自己発熱量を増大させるために、水素循環ポンプ46の流量は低流量Qに保持されている。一方、燃料電池11は発電反応を続けていることから、発電によって生成される生成水の水素側極13へのクロスリーク量も発生し続けている。ところが、水素循環ポンプ46の循環流量を通常流量より低く抑えていることから、水素側極13の水素ガス流路中に空気側極12からクロスリークしてきた水分を十分に押し流すことができない。このため、クロスリークしてきた生成水は、燃料電池11の水素側極12のガス流路中に滞留してくることとなる。一方、燃料電池11の温度は解凍温度Tまで上昇することから、水素側極13のガス流路中に滞留している水分の温度も解凍温度のTに近い温度まで上昇してくることになる。つまり、上記のように昇温運転を継続することによって燃料電池11の水素側極13のガス流路中には解凍温度のTに近い温度まで上昇した水分が滞留してくることとなる。ここで、解凍温度Tは燃料電池11の通常運転温度、例えば70〜80℃よりも低い温度であれば、一定の温度としてもよいし、水素系排出弁49の温度によって解凍温度可変としても良い。可変とする場合には、水素系排出弁49の温度によって解凍温度を定めたマップなどを記憶部63に格納しておき、このマップに基づいて解凍温度Tを設定するようにしても良い。
図3のステップS108に示すように、制御部61は、燃料電池11の温度が所定の解凍温度Tに達した後、燃料電池11の昇温運転を所定の時間だけ行なったかどうかを、内部タイマのデータなどによって判断する。これは、水素系排出弁49の解凍固着開放のためには、所定の解凍温度Tの滞留水が所定量だけ必要なためである。そして、所定の時間昇温運転がされた場合には、所定量の滞留水が燃料電池11の水素側極13のガス流路中に滞留されたと判断する。所定の時間は、一定の時間としてもよいし、燃料電池11の運転負荷、起動状態などによって必要な昇温運転時間を決めたマップを記憶部63に格納しておき、このマップに基づいて変更するようにしても良い。
図3のステップS109に示すように、制御部61は、所定の時間だけ昇温運転が行なわれた場合には、昇温運転を停止する。そして、図3のステップS110に示すように、制御部61は水素循環ポンプ46のモータ47に、その回転数を最大回転数までステップ的に増加させる信号を出力する。これによって、モータ47の回転数は一気に最大回転数となり、図4(b)のdからeへの1点鎖線で示すように、水素循環ポンプ46の流量は通常流量より少ないQから一気に最大流量Qmaxとなる。
このように、水素循環ポンプ46の流量を一気に最大流量Qmaxとすることによって、燃料電池11の水素側極13のガス流路の中に滞留している解凍温度Tに近い温度の温水は、一気に水素側極13のガス流路から押し出されて水素排出管路44を経て気液分離器48の中に流入する。そして、図6に示すように温水82は気液分離器48の底部の気液分離器排出管路50及び、水素系排出弁49のケーシング49aの内部の入口側に移動し、入口側にある水素系排出弁49の弁座49f及び弁体49bを温水82の中に水没させ、温水82の熱によって弁体49bと弁座49fの温度を上昇させて、その間の凍結固着を解凍させる。
制御部61は、図4(b)のeからfに示すように、上記のように温水82を水素系排出弁49の中の入口側に移動させた後、水素系排出弁49の弁体49bと弁座49f周りに温水82の熱が伝達されてその温度が上昇するまでの間、水素循環ポンプの回転数を最大回転数に上昇させた状態を保持する。そして、図3のステップS111に示すように水素循環ポンプ46の回転数を最大回転数に上昇させてから所定の時間が経過した後、図3のステップS112に示すように、制御部61は水素系排出弁49のアクチュエータ49dに弁開信号を出力する。すると、この指令によってアクチュエータ49dは弁棒49cを引き上げて弁体49bを弁座49fから離そうとする動作を行なう。この動作は作動力によって弁体49bと弁座49fとの凍結固着の開放を図るためである。次に制御部61は、図3のステップS113に示すように、水素系排出弁49の弁開度センサ53によって弁開度信号を取得する。そして、図3のステップS114に示すように、この実際の弁開度信号が先に制御部61が出力した信号と一致している場合には、水素系排出弁49は制御部61の指令によって実際に開弁されたと判断する。ここで、信号の一致は、各信号間の差異が所定の誤差範囲内にある場合を含む。
水素系排出弁49の開弁が確認されると、制御部61は、図3のステップS115に示すように水素循環ポンプの回転数を通常回転数にして、水素循環ポンプ46の流量が発電電力に対する最適循環量となるようにして燃料電池11の起動を行なっていく。この時、燃料電池11の温度は図4(a)のtからuを通る1点鎖線のように一端通常運転状態の温度に向かって低下した後、上昇を続け、例えば70〜80℃の通常運転温度に達する。また、水素循環ポンプ46の流量は図4(b)のf〜gの1点鎖線に示すように、最大流量から、発電電力に対する最適流量となるように制御されていく。また、冷却系統も通常の冷却制御に戻して、燃料電池11の温度が通常運転温度となるように制御していく。
一方、図3のステップS114において、弁開度センサ53からの開度信号と実際の弁開度信号が先に制御部61が出力した信号と合致していない場合には、制御部61は、水素系排出弁49の凍結固着は開放されておらず、水素系排出弁49はまだ凍結固着状態にあるものと判断する。この場合、制御部61は図3のステップS114に示すように、制御を図3のステップS102に戻して、再度、昇温運転を行なう。このため制御部61は水素循環ポンプ46の流量を低流量Qとすべく、モータ47のその回転数を低回転数とする指令を出力し、冷媒流量を低減するよう冷媒ポンプ33の回転数を低減する指令を出力する。そして、再度、昇温運転を行なった後に水素循環ポンプ46の流量を一気に最大流量に上昇させるとともに、水素系排出弁49を開とする指令を出すことによって、水素系排出弁49の凍結固着の開放を図る。
水素系排出弁49の凍結固着が開放された場合には、先に述べたと同様に制御部61は、水素循環ポンプの回転数を通常回転数にして燃料電池11の起動を行なっていく。
上記の実施形態では、水素循環ポンプ46の流量の増加は、モータ47への回転数の指令値を低回転数からステップ的に最大回転数とすることによって制御することとしたが、水素循環ポンプ46の流量が水素側極13のガス流路の中の水分を押し出せる量であれば、最大流量でなく、昇温運転の際の低回転数よりも大きな流量であればよい。また、上記の実施形態では、水素循環ポンプ46の流量を増加させると共に、水素系排出弁49のアクチュエータ49dに弁開信号を出力して、アクチュエータの作動力によって凍結固着の開放がより確実に行なえるようにしているが、水素循環ポンプ46の流量増加による温水82の押し出しによって凍結固着開放が可能な場合には、アクチュエータ49dの動作は行わなくても良い。また、この場合には、開弁の確認は水素系排出弁49の温度によって判断することとしてもよいし、水素排出管路44に取り付けられた圧力センサ54によって水素排出管路44の圧力の変動を検知して判断することとしても良い。また、本実施形態では、水素系排出弁49は気液分離器排出管路50にフランジで取付けられることとしたが、できるだけ多くの温水82を水素系排出弁49の内部の入口側に移動させることができるように、水素系排出弁49を直接、気液分離器48に接続しても好適である。また、燃料電池11の水素側極13のガス流路内に滞留した温水82が冷却されないうちに水素系排出弁49の内部の入口側に移動できるように、気液分離器48を燃料電池11の水素排出口に直接取り付けたりすることも好適である。
以上述べた、本実施形態では、燃料電池11の自己発熱によって水素側極13のガス流路中に滞留する水分の温度を上昇させて、その後、水素循環ポンプ流量を一気に増加させることによって水素系排出弁49の凍結固着の開放を促進することとしているので、水素系排出弁49の加温用のヒータなどの付加設備を取り付けることなく、簡便な構成によって水素系排出弁49の凍結固着の開放を促進することができるという効果を奏する。また、燃料電池11の自己発熱の熱を水素系排出弁49の凍結固着開放のための温水82として蓄えて、この温水82を水素系排出弁49の弁入口に移動させて水素系排出弁49の凍結開放を促進することから、燃料電池11の自己発熱によって発生した熱を集中的に水素系排出弁49の凍結部分に移動させることができる。このため燃料電池11の自己発熱によって燃料電池システム10全体の温度上昇の結果として水素系排出弁49の凍結固着が開放されるよりも短時間に水素系排出弁49の凍結開放を行なうことができるという効果を奏する。更に、短時間に水素系排出弁49の凍結固着開放ができることから、水素系排出弁49の開閉によって短時間に水素側極13の水素分圧を上昇させて、燃料電池11の出力を上昇させることができるという効果を奏する。
図7を参照しながら本発明に係る他の実施形態を説明する。先に説明した実施形態と同様の部分には同様の符号を付して説明は省略する。図7は、気液分離器48の気液分離器排出管路50が斜め下向きに取り付けられており、水素系排出弁49の入口部49hも斜め下向きに取り付けられているものである。この実施形態によると、水素循環ポンプ46の流量を増加させて、水素側極13のガス流路から押し出した温水82のほとんどは、水素系排出弁49の内部の入口側に流入することから、同一の押し出し温水量の場合には先に説明した実施形態よりも多くの温水82が水素系排出弁49の内部の入口側に流入して水素系排出弁49を加温する。このことから、燃料電池11の自己発熱によって温水82に蓄積した熱をより水素系排出弁49の凍結部分に集中して移動させることができる。これによって、先の実施形態の効果に加えて、より短時間で水素系排出弁49の凍結固着を開放することができるという効果を奏する。
本発明に係る燃料電池システムの実施形態を示す制御系統図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施形態における、水素系排出弁の断面と気水分離器排出管路、水素系大気放出管路の断面を示す説明図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施形態において、起動手段を示すフローチャートである。 本発明に係る燃料電池システムの実施形態において、起動する際の燃料電池の温度と水素循環ポンプ流量の変化を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池システムの実施形態において、水素系排出弁と気水分離器排出弁の凍結固着状態を示す説明図である。 本発明に係る燃料電池システムの実施形態において、水素系排出弁と気水分離器排出弁の凍結固着開放動作を示す説明図である。 本発明に係る燃料電池システムの他の実施形態において、水素系排出弁の断面と気水分離器排出管路、水素系大気放出管路の断面を示す説明図である。
符号の説明
10 燃料電池システム、11 燃料電池、12 空気側極、13 水素側極、15 空気圧縮機、16,35,47 モータ、18 吸気流量計、19 空気吸込み管路、20 圧縮機吐出管路、23 空気供給管路、24 空気排出管路、28 空気圧力調節弁、29 大気放出管路、31 加湿器、32 冷媒出口管路、33 冷媒ポンプ、37 ラジェータ、39 冷媒入口管路、41 水素ガスタンク、42 水素供給調節弁、43 水素供給管路、44 水素排出管路、45 水素循環管路、46 水素循環ポンプ、48 気液分離器、49 水素系排出弁、49a ケーシング、49b 弁体、49c 弁棒、49d アクチュエータ、49e 支柱、49f 弁座、49g グランド部、49h 入口部、49j 出口部、49k フランジ、50 気液分離器排出管路、50a,51a フランジ、51 水素系大気放出管路、52 温度センサ、53 弁開度センサ、54 圧力センサ、55 混合器、56 サイレンサ、57 大気放出口、61 制御部、63 記憶部、65 データバス、71 保温ケーシング、81 凍結部、82 温水、Q 水素循環ポンプ流量、T 燃料電池の温度。

Claims (5)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス供給流路と、
    前記燃料電池の燃料極から反応後の燃料ガスが排出される燃料ガス排出流路と、
    前記燃料ガス排出流路に取り付けられ、反応後の燃料ガスの一部を大気に排出する排出弁と、
    前記燃料ガス排出流路と前記燃料ガス供給流路とを接続する再循環流路と、
    前記再循環流路に設けられ、前記燃料ガス排出流路前記燃料ガス供給流路と前記燃料電池の燃料極とに反応後の燃料ガスを再循環させる再循環ポンプと、
    前記再循環ポンプによる再循環流量の制御を行う制御部と、
    を含む燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記燃料電池の起動過程において、前記排出弁の温度が所定の解凍温度以下の場合、前記燃料電池の運転による自己発熱によって前記燃料電池の温度を所定の温度に昇温させる昇温運転により前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を昇温させた後、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させ昇温された前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を前記燃料ガス排出流路に押し出して前記排出弁入口側に接触させ、前記排出弁の凍結固着開放を行なう凍結固着開放手段、
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記凍結固着開放手段は、前記再循環ポンプの回転数指令値を前記昇温運転の際の回転数から、該回転数よりも大きい所定の回転数にステップ変化させること
    を特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項1又は2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記排出弁を開閉するアクチュエータを備え、
    前記凍結固着開放手段は、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させると共に、前記アクチュエータ開信号を出力すること
    を特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記凍結固着開放手段は、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量より前記循環ポンプの最大流量に増加させること
    を特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記排出弁を開閉するアクチュエータと、
    前記排出弁の弁開度を検出する弁開度センサと、を備え、
    制御部は、前記凍結固着開放手段を実行した後、前記アクチュエータに弁開信号を出力し、出力した前記弁開信号と前記弁開度センサから取得した弁開度信号とが一致していない場合、前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量まで減少させて再度前記昇温運転を行って前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を昇温させた後、再度前記再循環ポンプの流量を前記昇温運転の際の流量よりも増加させ、昇温された前記燃料電池の燃料極の中に滞留している水分を再度前記燃料ガス排出流路に押し出して前記排出弁入口側に再度接触させ、前記排出弁の凍結固着開放を行う第二の凍結固着開放手段を有すること、
    を特徴とする燃料電池システム。
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