JP5001692B2 - 車両用シートベルト装置 - Google Patents
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Description
このようにリトラクタからシートベルトが引き出される方向に第1の荷重より大きくかつ第2の荷重以下の荷重がシートベルトに加わると、この引き出される方向へのシートベルトの移動を制止する。その結果、この車両用シートベルト装置では、従来の車両用シートベルト装置(例えば、特許文献1参照)と異なって、リトラクタがシートベルトを引き入れてからロックするまでの間に、慣性で移動する乗員に引かれたシートベルトがリトラクタから引き出されることが防止される。したがって、この車両用シートベルト装置は、従来の車両用シートベルト装置と比較して、車両の衝突時にシートベルトの張力のロスをより確実に防止することができる。つまり、車両用シートベルト装置は、より安全に乗員を座席に拘束することができる。
そして、この車両用シートベルト装置では、例えば、車両の衝突時における衝撃が大きく、リトラクタからシートベルトが引き出される方向に第2の荷重より大きい荷重がシートベルトに加わると、リング状部材は、この引き出される方向へのシートベルトの移動を許容する。その結果、従来の車両用シートベルト装置(例えば、特許文献1参照)に備えられているフォースリミッタが有効に駆動することとなる。つまり、シートベルトは、乗員を座席に拘束するために充分な張力を維持しつつリトラクタから送り出されることとなる。
ここでは、まず実施形態に係る車両用シートベルト装置1の全体的な構造について説明する。
第2ギヤ22は、第1ギヤ21と噛みあっており、第1ギヤ21がF2方向に回転すると、F3方向に回転するようになっている。
図3に示すように、Dリング10は、略環状に形成されたリングプレート11と、このリングプレート11の内側に回動可能にそれぞれ後記する軸部材12a,13a(図4(a)参照)で支持された第1ガイド部材12、および第2ガイド部材13と、第1ガイド部材12に取り付けられた付勢部材17と、ピン部材14とを備えている。なお、第1ガイド部材12は、特許請求の範囲にいう「第1部材」に相当し、第2ガイド部材13は、「第2部材」に相当し、ピン部材14は、「支持部材」に相当する。
第2ガイド部材13は、断面視でC字状を呈した部材であり、略C字に屈曲する一端部に第2挟持部13bが形成されている。そして、第2ガイド部材13は、略C字に屈曲する他端部が、軸部材13aで支持されており、この軸部材13a周りに回動可能になっている。
この付勢部材17は、図4(b)に示すように、固定部材15と、コイルスプリング16とを備えている。固定部材15は、コイルスプリング16を第1挟持部12b側に固定するものである。コイルスプリング16は、反発バネであって、その先端部16aは第2ガイド部材13に当接している。つまり、このコイルスプリング16の反力によって、第1挟持部12b(第1ガイド部材12)と第2挟持部13b(第2ガイド部材13)とは、互いに間隔をあけることとなる。ちなみに、このコイルスプリング16は、シートベルト3に所定の荷重よりも大きい荷重がD2方向に加わった際に、後記する図5(b)に示すように、第2挟持部13bがシートベルト3を第1挟持部12bとの間に噛み込むように回動可能となるようにその反力が設定される。この所定の荷重は、特許請求の範囲にいう「第1の荷重」に相当する。
このピン部材14は、図5(b)に示すように、第1ガイド部材12の第1挟持部12bと第2ガイド部材13の第2挟持部13bとの間でシートベルト3を挟持する位置で、第1挟持部12bが第2挟持部13bから離れる方向に回動しないように支持するものである。さらに詳しく説明すると、シートベルト3に前記した第1の荷重より大きい荷重がD2方向に加わると、このシートベルト3に接する、図5(a)に示す状態の第2ガイド部材13は、コイルスプリング16(図4(b)参照)の反力に抗して、第1ガイド部材12の第1挟持部12bと、その第2挟持部13bとの間にシートベルト3を噛み込んで挟持するように軸部材13a周りに回動する。そして、図5(b)に示す状態となった第2ガイド部材13の第2挟持部13bは、D2方向に引かれるシートベルト3によって、シートベルト3を介して第1ガイド部材12の第1挟持部12bを押圧する。そして、シートベルト3は、第1挟持部12bが第2ガイド部材13の第2挟持部13bから離れる方向に第1ガイド部材12を回動させるように押圧する。
ちなみに、第1の荷重は、乗員7がシートベルト3を装着するためにシートベルト3がリトラクタ2から引き出される際のシートベルト3に加えられる荷重よりも大きい荷重に設定される。そして、第1の荷重は、車両衝突時に、プリテンショナPによってシートベルト3がリトラクタ2側に巻き取られたときに、シートベルト3に加えられる荷重に等しく設定することもできる。
また、第2の荷重は、車両衝突時に、第1の荷重が発生した後に、D2方向にシートベルト3に加えられる所定の荷重であって、第1の荷重よりも大きい所定の荷重に設定される。本実施形態での第2の荷重は、ピン部材14の破断を生じさせないシートベルト3の上限荷重に等しく設定されている。この第2の荷重は、例えば、捻り棒29(図2参照)に塑性変形を与えるシートベルト3の荷重よりも小さい荷重となるように設定されることが望ましい。
この車両用シートベルト装置1では、D2方向にシートベルト3に加わる荷重が、前記した第1の荷重以下の場合には、Dリング10は、D2方向へのシートベルト3の移動を許容する。その結果、乗員7は、シートベルト3を装着するために、シートベルト3を第1の荷重以下の荷重で引張ってリトラクタ2から引き出すことができる。
また、この車両用シートベルト装置1では、車両V(図1参照)の衝突時に、図2に示すプリテンショナPの火薬26が着火すると、火薬26は急激に多量のガスを発生する。その発生したガスによって、ピストン25はシリンダ24の開口方向に瞬時に移動する。そして、このピストン25に接続されたラック27がF1方向に移動することによって、このラック27に噛み合うピニオン28が回転するとともに、第1ギヤ21がF2方向に回転する。
このとき、図1に示すD2方向にシートベルト3に加わる荷重が、前記した第1の荷重より大きく、かつ前記した第2の荷重以下の場合には、Dリング10は、D2方向へのシートベルト3の移動を制止する。その結果、この車両用シートベルト装置1は、従来の車両用シートベルト装置(例えば、特許文献1参照)と異なって、図2に示すリトラクタ2がプリテンショナPによってシートベルト3を引き入れてから、ロック機構としてのフリーホイール(図示せず)によってロックするまでの間に、慣性で移動する乗員7(図1参照)に引かれたシートベルト3がリトラクタ2から引き出されることを防止する。したがって、車両用シートベルト装置1は、従来の車両用シートベルト装置と比較して、車両Vの衝突時にシートベルト3の張力のロスをより確実に防止することができる。つまり、車両用シートベルト装置1は、より安全に乗員7を座席Sに拘束することができる。
このとき図2に示すリトラクタ2のベルトドラム23に巻回されたシートベルト3は、D2方向に移動しようとする。その結果、第2ギヤ22をF3方向と逆の方向に回転させる回転力が、第1ギヤ21をF2方向と逆の方向に回転させようとする回転負荷を生じさせる。その結果、フリーホイール(図示省略)が破断するとともに、捻り棒29が塑性変形することによって、第1ギヤ21は、その塑性変形に見合ったF2方向と逆の方向への回転を許容することとなる。つまり、シートベルト3は、図1に示す乗員7を座席Sに拘束するために充分な張力を維持しつつリトラクタ2から送り出される。その結果、この車両用シートベルト装置1は、乗員7を安全に座席Sに拘束することができる。
前記実施形態では、リトラクタ2のロック機構として、第1ギヤ21がF2方向と逆の方向に回転するのを禁止するフリーホイールで構成されているが、本発明はこれに限定するものではなく、ロック機構が第1ギヤ21に噛み合うラチェット機構であってもよい。また、ロック機構は、第2ギヤ22がF3方向と逆の方向に回転するのを禁止するものであってもよい。
2 リトラクタ
3 シートベルト
10 Dリング(リング状部材)
12 第1ガイド部材(第1部材)
13 第2ガイド部材(第2部材)
14 ピン部材
V 車両
C センタピラー(車体)
P プリテンショナ
Claims (2)
- 車体に固定されたリング状部材を通して、リトラクタに取り付けられたシートベルトを車両衝突時に前記リトラクタ内に引き入れるプリテンショナを備えた車両用シートベルト装置において、
前記リング状部材は、回動可能にそれぞれ軸部材で支持されてシートベルトを挟むように配置された第1部材および第2部材を備え、
前記第1部材および前記第2部材は、前記リトラクタ内に前記プリテンショナで引き入れる方向へのシートベルトの移動を許容するとともに、前記プリテンショナで前記リトラクタ内に引き入れられたシートベルトが前記リトラクタから引き出される方向に、第1の荷重より大きくかつ第2の荷重以下の荷重がシートベルトに加わると、シートベルトを挟持してこの引き出される方向へのシートベルトの移動を制止し、
前記第1部材および前記第2部材は、前記プリテンショナで前記リトラクタ内に引き入れられたシートベルトが前記リトラクタから引き出される方向に、前記第1の荷重以下の荷重、または前記第2の荷重より大きい荷重がシートベルトに加わると、互いの間隔をあけることでこの引き出される方向へのシートベルトの移動を許容することを特徴とする車両用シートベルト装置。 - 前記リング状部材は、前記第1部材および前記第2部材がシートベルトを挟持する位置で前記第1部材および前記第2部材の少なくともいずれかを支持する支持部材をさらに備え、
前記リトラクタからシートベルトが引き出される方向に前記第2の荷重より大きい荷重がシートベルトに加わると、前記支持部材が破断するとともに、前記第1部材および前記第2部材が互いの間隔をあけてこの引き出される方向へのシートベルトの移動を許容することを特徴とする請求項1に記載の車両用シートベルト装置。
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