JP5001135B2 - 活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、上記課題を解決した活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物を提供することにある。
(1)剥離強度の温度依存性が小さい。
(2)剥離強度の剥離速度依存性が小さい。
(3)硬化時の体積収縮率が小さい。
本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)は、活性エネルギー線重合性基(e)を分子内に1個以上(好ましくは2〜12個)有する。ここにおいて、分子内の(e)の含有量(個数)は、後述するゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による数平均分子量[以下Mnと略記。]と核磁気共鳴スペクトルから求めることができる。
(A)は、活性水素含有化合物(a)とイソシアネート化合物(b)から形成され、該活性エネルギー線重合性基(e)は、(a)および/または(b)に由来する。
(e)には、活性エネルギー線カチオン重合性基(e1)(プロペニルエーテル基、ビニルエーテル基、グリシジル基等)および活性エネルギー線ラジカル重合性基(e2)[(メタ)アクリロイル基、プロペニルエーテル基、ビニルエーテル基、アリルエーテル基等]が含まれる。
また、(b)には、分子内に(e)を1個以上(好ましくは2〜6個)有するイソシアネート化合物(b1)が含まれる。
これらのうち硬化性の観点から好ましいのはプロペニルエーテル基を有するモノ−およびジオール、さらに好ましいのは2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル、2,3−ジヒドロキシプロピルプロペニルエーテルおよびこれらのEOおよび/またはPO付加物である。
装置 :ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
溶 媒 :テトラヒドロフラン(以下THFと略記)
基準物質 :ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)
サンプル濃度:0.25wt/vol%
カラム温度 :23℃
カラム種類 :架橋スチレン微粒子ゲル[商品名「Super H4000」、「Super H3000」および「Super H2000」、いずれも東ソー(株)製。これらを直列接続して使用。]
(a2)のMnは粘着力と溶融粘度の観点から好ましくは1,000〜99,000、さらに好ましくは1,500〜80,000である。
2価フェノールとしては単環多価フェノール(C6〜18、例えばピロガロール、ハイドロキノン、フロログルシン);多環多価フェノール(C12〜30、例えばジヒドロキシナフタレン)ビスフェノール化合物(C12〜30、例えばビスフェノールA、−Sおよび−F)等が挙げられる。2個の活性水素を有する化合物のうち粘着剤の柔軟性の観点から好ましいのは2価アルコールである。
(b1)としては、C(NCO基中の炭素を除く)3〜13、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス[(メタ)アクリロイルオキシメチル]エチルイソシアネート等が挙げられる。
(1)ワンショット法(I)
無溶剤下または溶剤(トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケトン等。以下同じ。)の存在下で、イソシアネート化合物(b1)および/または(b2)と、活性エネルギー線重合性基(e)を有する活性水素含有化合物(a1)のうちのモノおよび/またはポリオール、および必要により高分子ポリオール(a2)、低分子ポリオール(a31)および/または1価アルコール(a34)を、NCO/OH当量比が好ましくは0.8〜1.0、さらに好ましくは0.85〜0.98となるように一括して仕込み、重合反応させて、溶剤使用の場合は減圧にて溶剤を除去し(A)を得る方法。
(2)ワンショット法(II)
無溶剤下または溶剤の存在下で、イソシアネート化合物(b1)と高分子ポリオール(a2)、および必要により低分子ポリオール(a31)を反応させて[NCO/OH当量比は接着強度および樹脂強度の観点から好ましくは0.8〜1.0、さらに好ましくは0.85〜0.98]、溶剤使用の場合は減圧にて溶剤を除去し(A)を得る方法。
無溶剤下または溶剤の存在下で、過剰のイソシアネート化合物(b2)と、高分子ポリオール(a2)および/または低分子ポリオール(a31)を反応させて[NCO/OH当量比は好ましくは1.1〜2.8、さらに好ましくは1.3〜2.5]イソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(b−1)とし、該(b−1)に、(e)を有する活性水素含有化合物(a1)、および必要により鎖伸長剤としての低分子ポリオール(a31)、ポリアミン化合物およびこれらのケチミン(a32)、重合停止剤としてのモノアミン(a33)および1価アルコール(a34)を加えて反応させ、溶剤使用の場合は減圧にて溶剤を除去し(A)を得る方法。(e)を有する活性水素含有化合物として、1価の(a1)(モノオール、モノケチミン、モノアミン)を該(b−1)と反応させることにより分子末端に(e)を有する(A)を製造することができる。
上記方法のうちでは、残存溶剤なしの観点から無溶剤下で製造する方法が好ましく、分子量制御が容易である観点から(2)または(3)の方法がさらに好ましい。
(A)の分子内に該重合性基(e)を導入する方法は特に限定されないが、例えば、上記(1)の方法のように(a1)を用いる方法;上記(2)の方法のように(b1)を用いる方法;上記(3)の方法のようにプレポリマー(b−1)を合成し、これと(a1)を反応させる方法が挙げられる。
分子内に(e)を有する(A)のうち、硬化後の粘着剤の粘着性の観点から好ましいのは、分子末端に(e)を有するものである。
触媒の使用量は特に限定はないが、(A)の重量に基づいて、通常0.0001〜0.1%、好ましくは0.001〜0.01%である。
また、前記(1)〜(3)の方法において、活性エネルギー線重合性基(e)を有する活性水素含有化合物(a1)としてラジカル重合性基(e1)を有する化合物を用いる場合は、粘着剤組成物の保存安定性を保持する目的で重合禁止剤(ハイドロキノン、4−メトキシフェノール、p−ベンゾキノン等)を用いることができる。
該重合禁止剤の使用量は、(a1)の重量に基づいて通常3,000ppm以下、好ましくは100〜2,000ppmである。
また、活性エネルギー線重合性基(e)1個当たりのMnは好ましくは500〜20,000、さらに好ましくは1,000〜10,000、特に好ましくは1,500〜5,000である。該(e)1個当たりのMnを上記範囲とすることで、硬化後の粘着剤の柔軟性と樹脂強度に優れる粘着剤が得られる。
本発明における、活性エネルギー線重合性基(e)を分子内に1個以上(好ましくは2〜6個)有し、ビスフェノール化合物のAO付加物を分子内に有する、Mn500〜1,800の熱可塑性ポリウレタン樹脂(B)は、ビスフェノール化合物のAO付加物、前記の活性エネルギー線重合性基(e)を有する活性水素含有化合物(a1)のうちMnが600以下の化合物およびイソシアネート化合物(b)を反応させて得られる。
また、AOの付加モル数はビスフェノール化合物1モルに対し、反応性および凝集力の観点から好ましくは2〜20モル、さらに好ましくは2〜10モルである。とくに好ましくは2〜5モルである。
本発明で用いられる活性エネルギー線重合開始剤(C)としては、活性エネルギー線カチオン重合開始剤(C1)および活性エネルギー線ラジカル重合開始剤(C2)が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物において、(A)および/または(B)が活性エネルギー線カチオン重合性基(e1)を有する場合は(C1)が用いられ、(A)および/または(B)が活性エネルギー線ラジカル重合性基(e2)を有する場合は(C2)が用いられる。また、(A)および/または(B)が活性エネルギー線カチオン重合性基(e1)と活性エネルギー線ラジカル重合性基(e2)の両方を有する場合は(C1)と(C2)が併用して用いられる。
[R1N=N]+・X- (1)
[R1R1’I]+・X- (2)
[R1R1’SeR2]+・X- (3)
[R1R1’SR2]+・X- (4)
[式中、R1、R1’はC1〜12のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、シクロアルキル基(但し、R1、R1’は互いに結合してN、P、OまたはSをヘテロ原子とする複素環を形成してもよい。)またはこれらの誘導体基を表し、R2はC1〜12のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、これらの誘導体基またはHを表し、X-はSbF6 -、AsF6 -、PF6 -またはBF4 -を表す。]
これらは市販品として容易に入手することができ、例えば、SP−150、SP−170[商品名、いずれも旭電化(株)製]、イルガキュアー261[商品名、チバ・ガイギー(株)製]、UVR−6974、UVR−6990[商品名、いずれもユニオンカーバイド(株)製]、CPI−100P、CPI−101A[商品名、いずれもサンアプロ(株)製]が挙げられる。
これらは市販品として容易に入手することができ、例えば、イルガキュアー184[商品名、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製]を挙げることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物には、必要に応じ公知の活性エネルギー線増感剤(D)を添加することができる。活性エネルギー線カチオン重合増感剤としては、ペリレン、ピレン、アントラセン、コロネン、フェノチアジン等の芳香族化合物およびこれらの誘導体を挙げることができる。
また、活性エネルギー線ラジカル重合増感剤としては、チオピリリウム塩、メロシアニン、キノリン、スチルキノリン、アリールケトン類、芳香族ケトン類、ケトクマリン誘導体等を挙げることができる。
(D)の市販品としては、アントラキュアーUVS−1331[商品名、川崎化成工業(株)製]等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて粘着付与樹脂(E1)、可塑剤(E2)、充填剤(E3)、顔料(E4)、紫外線吸収剤(E5)および酸化防止剤(E6)からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含有させることができる。
(E1)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常100%以下、粘着剤の粘着力とタックの観点から好ましくは5〜50%である。
(E2)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常80%以下、粘着剤の粘着力と凝集力の観点から好ましくは2〜30%である。
(E3)は、体積平均粒径が好ましくは0.01〜5μm程度の微粒子であり、1種でも2種以上組み合わせて用いてもよい。
(E3)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常100%以下、粘着剤のタックと凝集力の観点から好ましくは5〜50%である。
(E4)は、体積平均粒径が好ましくは0.01〜5μm程度の微粒子であり、1種でも2種以上組み合わせて用いてもよい。
(E4)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常50%以下、粘着剤のタックと凝集力の観点から好ましくは1〜25%である。
(E5)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常5%以下、粘着剤の粘着力の観点から好ましくは0.1〜1%である。
(E6)の使用量は、(A)、(B)の合計重量に基づいて、通常5%以下、粘着剤の粘着力の観点から好ましくは0.05〜1%である。
(A)〜(C)、および必要により(D)、(E)を混合する温度としては通常40〜200℃、混合性および熱劣化抑制の観点から好ましくは60〜180℃である。
被着体や支持体に適用するときの該粘着剤組成物の溶融温度は通常40〜180℃、塗工性および熱劣化抑制の観点から好ましくは60〜160℃であり、塗工温度における溶融粘度は通常100〜20万mPa・s、成形性(厚塗りができ、硬化後に反り、ヒケ等の外観不良がないこと)および塗工性の観点から好ましくは500〜10万mPa・s、さらに好ましくは1,000〜5万mPa・sである。
また、本発明の粘着剤組成物を離型フィルム等に上記と同様に塗布した後、活性エネルギー線硬化させて得られる粘着剤成形物を支持体に(加圧)転写する方法でも、該粘着剤被覆物(粘着テープ、粘着シート等)を製造することができる。また、離型フィルムから剥がしてそのまま粘着フィルムとして使用することもできる。
また、上記支持体を被着体に代えることにより、本発明の粘着剤を2つの被着体間の粘着剤もしくは接着剤としても適用することができる。
活性エネルギー線硬化後の粘着剤の塗膜厚さは、通常1〜5,000μm、粘着剤の粘着力と硬化性の観点から好ましくは5〜500μm、さらに好ましくは10〜100μmである。
活性エネルギー線の波長は、活性エネルギー線重合開始剤(C)の分解効率の観点から好ましくは200〜750nm、さらに好ましくは200〜450nmである。
紫外線の照射量は通常1〜1,000mJ/cm2、組成物の硬化性および粘着剤、支持体の損傷を避けるとの観点から好ましくは10〜500mJ/cm2である。
硬化体積収縮率(%)={(硬化後の密度−硬化前の密度)/硬化前の密度}×100
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下の記載において「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
(OH基含有プロペニルエーテルの合成)
SUS製オートクレーブにアリルアルコールのEO1モル付加物200部、ポリエチレングリコール(Mn400)100部およびKOH10部を仕込み均一撹拌しながら、160℃で8時間反応(転位反応)、熟成させた。その後、減圧蒸留により生成物を留出させ、OH基含有プロペニルエーテル(a−1)180部を得た。(a−1)は、1H−NMR、13C−NMRによりアリル基のプロペニル基への転位率が99%であることを確認した。
(OH基含有プロペニルエーテルの合成)
SUS製オートクレーブにアリルアルコール57.1部(1モル)、KOH0.5部を仕込み、耐圧滴下ロートからPO232部(4モル)を滴下し、110℃で5時間反応、熟成させた。さらにKOH0.5部を添加し、160℃で5時間反応(転位反応)、熟成させた。その後、水を400部加えて過剰のアルカリを水洗して分液除去し、OH基含有プロペニルエーテル(a−2)231部を得た。(a−2)は、1H−NMR、13C−NMRによりアリル基のプロペニル基への転位率が98%であることを確認した。
(OH基含有アクリル共重合体の合成)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下ロートおよび窒素ガス導入管を付した4つ口フラスコに、酢酸エチル60部を仕込み75℃に昇温した。次いで撹拌下、2−エチルヘキシルアクリレート182部、ヒドロキシエチルアクリレート1.2部および酢酸エチル90部を配合したモノマー配合液、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.18部を酢酸エチル10部に溶解させた開始剤溶液を4つ口フラスコ内に窒素を吹き込みながら、滴下ロートで4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合させた。滴下終了後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.36部を酢酸エチル5部に溶解させた開始剤溶液を滴下ロートを用いて2時間かけて連続的に滴下して追加し熟成を行った。さらに、沸点で重合反応を4時間継続した後、溶剤を減圧留去しOH基含有アクリル共重合体(a−3)を得た。(a−3)のMnは4万であった。
(OH基含有アクリル共重合体の合成)
合成例3において、重合時の2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.18部を0.08部、熟成時の同0.36部を0.16部に代えたこと以外は合成例3と同様にしてOH基含有アクリル共重合体(a−4)を得た。(a−4)のMnは8万であった。
撹拌機および温度計を備えた反応容器に、PEG−1500[商品名、三洋化成工業(株)製、Mn1,500のPEG]250部を仕込み、10mmHgの減圧下110℃で1時間脱水を行った。その後IPDI 75部を加え、同温度で8時間反応させて末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は4.4%であった。次に該プレポリマー325部に、OH基含有プロペニルエーテル(a−1)35部を加え、110℃で8時間反応させ、プロペニルエーテル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−1)を得た。(A−1)のMnは2,500であった。
製造例1において、PEG−1500をPTMG−3000[商品名、三菱化学(株)製、Mn3,000のポリテトラメチレングリコール]に代え、IPDI 75部を39部に代えたこと以外は製造例1と同様に反応させて末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は2.6%であった。次に該プレポリマー289部に、OH基含有プロペニルエーテル(a−1)18部を加え、110℃で8時間反応させて、プロペニルエーテル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−2)を得た。(A−2)のMnは4,000であった。
製造例1において、PEG−1500、IPDIに代えて、それぞれクラレポリオールP6010[商品名、(株)クラレ製、Mn6,000のポリエステルポリオール]250部、HDI 14.5部を用いたこと以外は製造例1と同様にして末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は1.4%であった。次に85℃に温度調整した該プレポリマー264.5部にヒドロキシエチルアクリレート10部、ネオスタンU−100[商品名、日東化成(株)製、ジブチル錫ジラウレート。以下同じ。]0.02部を加え、同温度で8時間反応させ、アクリロイル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−3)を得た。(A−3)のMnは8,000であった。
撹拌機および温度計を備えた反応容器に、OH基含有アクリル共重合体(a−3)250部を仕込み、10mmHgの減圧下110℃で1時間脱水を行った。次に85℃に温度調整し、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート2.2部、ネオスタンU−100 0.02部を加え同温度で8時間反応させ、アクリロイル基を分子側鎖に4個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−4)を得た。(A−4)のMnは40,000であった。
製造例4において、(a−3)に代えて、OH基含有アクリル共重合体(a−4)を用いたこと以外は製造例4と同様にして、アクリロイル基を分子側鎖に10個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(A−5)を得た。(A−5)のMnは100,000であった。
撹拌機および温度計を備えた反応容器に、ニューポールBPE−20T[商品名、三洋化成工業(株)製、ビスフェノールAのEO2モル付加物。以下同じ。]250部を仕込み、10mmHgの減圧下で110℃に加熱して1時間脱水を行った。次に85℃に温度調整し、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート202部、ネオスタンU−100 0.02部を加え同温度で8時間反応させ、アクリロイル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(B−1)を得た。(B−1)のMnは600であった。
製造例1において、PEG−1500およびIPDIに代えて、それぞれニューポールBPE−20T 150部およびHDI 158部を用いたこと以外は製造例1と同様にして末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は12.8%であった。次に110℃に温度調整した該プレポリマー308部に、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル110部を投入し同温度で8時間反応させ、ビニルエーテル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(B−2)を得た。(B−2)のMnは900であった。
製造例7において、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル110部に代えてOH基含有プロペニルエーテル(a−2)288部を用いたこと以外は製造例7と同様にして、プロペニルエーテル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(B−3)を得た。(B−3)のMnは1,300であった。
製造例1において、PEG−1500 250部およびIPDI 75部に代えて、それぞれニューポールBPE−20T 150部およびIPDI 208部を用いたこと以外は製造例1と同様にして末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は11.0%であった。次に85℃に温度調整した該プレポリマー358部にヒドロキシエチルアクリレート109部、ネオスタンU−100 0.02部を加え同温度で8時間反応させ、アクリロイル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(B−4)を得た。(B−4)のMnは1,000であった。
製造例1において、PEG−1500 250部およびIPDI 75部に代えて、それぞれニューポールBPE−180[商品名、三洋化成工業(株)製、ビスフェノールAのEO18モル付加物]150部およびIPDI 65部を用いたこと以外は製造例1と同様にして末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た。該プレポリマーのNCO含量は6.2%であった。次に85℃に温調した該プレポリマー215部にヒドロキシエチルアクリレート34部、ネオスタンU−100 0.02部を投入し同温度で8時間反応させ、アクリロイル基を分子末端に2個有する熱可塑性ポリウレタン樹脂(B−5)を得た。(B−5)のMnは1,800であった。
表1に示す処方で配合した混合物を溶融撹拌可能なステンレス製加圧反応容器に仕込み、密閉化で85℃まで昇温し、撹拌下で1時間溶融混合を行うことにより、ホットメルト粘着剤組成物を得た。表1中の配合部数は重量部を表す。配合に用いた活性エネルギー線重合開始剤(C)、活性エネルギー線増感剤(D)は以下のとおりである。
(C):CPI−101A [商品名、サンアプロ(株)製]
イルガキュアー184[商品名、チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製]
(D):アントラキュアーUVS−1331[商品名、川崎化成工業(株)製]
上記粘着剤組成物および硬化後の粘着剤について下記の性能を評価した。結果を表2に示す。
(1)溶融粘度の評価
B型粘度計を用いて100℃での溶融粘度を測定した。(JIS K7117)
(2)硬化体積収縮率の評価
(硬化前の密度)
比重計を用いて25℃での密度を測定した。[JIS K7112 (A法 水中置換法)]
(硬化後の密度)
250×250×0.025mmのシリコーン離型処理されたポリエステルフィルムにバーコーターで300μm(塗布時厚み)になるように塗布し、紫外線照射装置(80W/cmの高圧水銀ランプ1灯)を使用して、500mJ/cm2 の照射量で硬化させた粘着フィルム(ポリエステルフィルムからはがしたもの)を比重計(硬化前と同じ。)を用いて25℃での密度を測定した。
上記得られた硬化前後の密度に基づいて、下記式から硬化体積収縮率を求めた。
硬化体積収縮率(%)={(硬化後の密度−硬化前の密度)/硬化前の密度}×100
(3)剥離強度の評価
(被覆物試験片の作成)
250×250×0.025mmのポリエステルフィルムに80℃においてバーコーターで30μm(塗布時厚み)になるように塗布し、紫外線照射装置(80W/cmの高圧水銀ランプ1灯)を使用して、500mJ/cm2の照射量で硬化させて被覆物試験片を得た。
(剥離強度の測定)
ステンレス板(SUS304)に貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmとなるように被覆物試験片の粘着剤面を貼り付け[2kg荷重のローラーで1往復]、貼り付け30分後に、JIS Z0237に従い、下記項目で剥離強度(単位:N/25mm)を評価した。
(i)剥離強度の温度依存性
剥離速度を100mm/minの一定とし、0℃、23℃、80℃の各雰囲気温度条件で剥離強度を測定した。
(ii)剥離強度の剥離速度依存性
雰囲気温度を23℃の一定とし、10および1,000mm/minの各剥離速度条件で剥離強度を測定した。
Claims (5)
- 活性エネルギー線重合性基(e)を分子内に1個以上有する、数平均分子量2,500〜100,000の熱可塑性ポリウレタン樹脂(A)、活性エネルギー線重合性基(e)を分子内に1個以上有し、ビスフェノール化合物のアルキレンオキサイド付加物を分子内に有する、数平均分子量600〜1,800の熱可塑性ポリウレタン樹脂(B)および活性エネルギー線重合開始剤(C)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物。
- (A)と(B)の重量比が、40/60〜99/1である請求項1記載の粘着剤組成物。
- 請求項1または2記載の粘着剤組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させてなる粘着剤。
- 硬化体積収縮率が−3〜5%である、請求項3記載の粘着剤。
- 請求項1または2記載の粘着剤組成物を、溶融して支持体の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布して塗膜を形成させ、該塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とする粘着剤被覆物の製造方法。
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JP2007334961A JP5001135B2 (ja) | 2007-12-26 | 2007-12-26 | 活性エネルギー線硬化性ホットメルト粘着剤組成物 |
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