JP5001074B2 - ウエーハの搬送機構 - Google Patents

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本発明は、半導体ウエーハ等のウエーハを吸引保持して搬送するウエーハの搬送機構に関する。
半導体デバイス製造工程においては、略円板形状である半導体ウエーハの表面に格子状に配列されたストリートと呼ばれる分割予定ラインによって複数の領域が区画され、この区画された領域にIC、LSI等のデバイスを形成する。そして、半導体ウエーハをストリートに沿って切断することによりデバイスが形成された領域を分割して個々のデバイスを製造している。また、サファイヤ基板の表面に窒化ガリウム系化合物半導体等が積層された光デバイスウエーハもストリートに沿って切断することにより個々の発光ダイオード、レーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
上述したように分割されるウエーハは、ストリートに沿って切断する前に裏面を研削またはエッチングによって所定の厚さに形成される。近年、電気機器の軽量化、小型化を達成するためにウエーハの厚さを50μm以下に形成することが要求されている。しかるに、ウエーハの厚さを50μm以下に形成すると破損し易くなり、ウエーハの搬送等の取り扱いが困難になるという問題がある。
上述した問題を解消するために、ウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域を研削してデバイス領域の厚さを所定厚さに形成するとともに、ウエーハの裏面における外周余剰領域を残存させて環状の補強部を形成することにより、薄くなったウエーハの搬送等の取り扱いを容易にしたウエーハの加工方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照。)
特開2007−19461号公報
而して、デバイス領域の厚さを所定厚さに形成され外周部に環状の補強部が形成されたウエーハの裏面全面を吸引保持すると、デバイス領域に対応する裏面が研削されて形成された凹部の空気が吸引されるため、薄くなったデバイス領域が吸引力によって破損するという問題がある。このような問題を解消するために、ウエーハにおけるデバイス領域に対応する裏面を吸引保持して搬送することも考えられるが、デバイス領域に対応する裏面を直接吸引保持するとデバイス領域に対応する裏面に傷がつきやすい。しかるに、上述したように研削されたウエーハに次工程においてデバイス領域に対応する裏面に金属膜を蒸着する場合がある。このようにデバイス領域に対応する裏面に金属膜を蒸着する場合には、デバイス領域に対応する裏面に傷があると金属膜の形成に支障をきたす虞があり、研削されたデバイス領域に対応する裏面を直接吸引保持しないで搬送することができる搬送装置が要望されている。また、デバイス領域に対応する裏面に金属膜が形成されたウエーハは、環状の補強部が研削されるが、環状の補強部が研削されたウエーハは裏面全面を吸引保持して搬送することが望ましい。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、デバイス領域の厚さを所定厚さに形成され外周部に環状の補強部が形成されたウエーハを破損させることなく、また研削されたデバイス領域に対応する裏面に傷を付けることなく吸引保持して搬送することができるウエーハの搬送機構を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、ウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域が所定深さ(H)研削されウエーハの裏面における外周余剰領域が残存されて環状の補強部が形成された第1の形態と、該環状の補強部が研削され該デバイス領域に対応する領域の裏面と僅かな段差(h)をもって形成された第2の形態を有するウエーハを吸引保持して搬送するウエーハの搬送機構であって、
該環状の補強部のみを吸引保持する環状の第1の吸引面を備えた第1の吸引保持部と、該デバイス領域に対応する領域のみを吸引保持する第2の吸引面を備えた第2の吸引保持部とを有する保持パッドと、
該保持パッドを所定の位置に移送せしめる移動手段と、
該第1の吸引保持部の該第1の吸引面に負圧を作用せしめる第1の吸引手段および該第2の吸引保持部の該第2の吸引面に負圧を作用せしめる第2の吸引手段と、を具備し、
該第2の吸引保持部の該第2の吸引面は該第1の吸引保持部の該第1の吸引面と僅かな段差(X)をもって突出して形成されており、該段差(X)と該段差(H)と該段差(h)の関係が(h)≦(X)<(H)に設定されている、
ことを特徴とするウエーハの搬送機構が提供される。
上記段差(X)は、上記段差(h)と等しい値に設定されていることが望ましい。
本発明によるウエーハの搬送機構は以上のように構成されているので、上記第1の形態のウエーハを搬送する際には保持パッドを構成する第1の吸引保持部の第1の吸引面に環状の補強部を吸引保持し、上記第1の形態のウエーハを搬送する際には保持パッドを構成する第2の吸引保持部の第2の吸引面および/または第1の吸引保持部の第1の吸引面によってデバイス領域に対応する領域および/または環状の補強部を吸引保持するため、デバイス領域の厚さを所定厚さに形成され外周部に環状の補強部が形成されたウエーハを破損させることなく、また研削されたデバイス領域に対応する裏面に傷を付けることなく吸引保持して搬送することができる。
以下、本発明に従ってウエーハの搬送機構の好適な実施形態について、添付図面を参照して更に詳細に説明する。
図1には、本発明に従って構成されたウエーハの搬送機構が装備された研削装置の斜視図が示されている。
図示の実施形態における研削装置は、略直方体状の装置ハウジング2を具備している。装置ハウジング2の図1において右上端には、静止支持板21が立設されている。この静止支持板21の内側面には、上下方向に延びる2対の案内レール22、22および23、23が設けられている。一方の案内レール22、22には荒研削手段としての荒研削ユニット3が上下方向に移動可能に装着されており、他方の案内レール23、23には仕上げ研削手段としての仕上げ研削ユニット4が上下方向に移動可能に装着されている。
荒研削ユニット3は、ユニットハウジング31と、該ユニットハウジング31の下端に回転自在に装着されたホイールマウント32に装着された研削ホイール33と、該ユニットハウジング31の上端に装着されホイールマウント32を矢印32aで示す方向に回転せしめる電動モータ34と、ユニットハウジング31を水平方向に移動可能に支持する移動基台35とを具備している。研削ホイール33は、環状の砥石基台331と、該砥石基台331の下面に装着された荒研削用の研削砥石332とによって構成されている。移動基台35の前面には、水平方向に延びる一対の案内レール351、351は設けられている。この一対の案内レール351、351にユニットハウジング31に形成された一対の被案内レール311、311を嵌合することにより、ユニットハウジング31は移動基台35の水平方向に移動可能に支持される。また、移動基台35の後面には被案内レール352、352が設けられており、この被案内レール352、352を上記静止支持板21に設けられた案内レール22、22に移動可能に嵌合することにより、荒研削ユニット3は静止支持板21に上下方向に移動可能に支持される。
図示の形態における荒研削ユニット3は、上記ユニットハウジング31を案内レール351、351に沿って移動せしめる移動機構36を具備している。移動手段36は、上記移動基台35に案内レール351、351と平行に水平に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド361と、該雄ねじロッド361を回転駆動するためのパルスモータ362を備えており、雄ねじロッド361がユニットハウジング31に形成された雌ねじ312に螺合している。このように構成された移動機構36は、パルスモータ362によって雄ねじロッド361を正転および逆転駆動することにより、ユニットハウジング31を案内レール351、351に沿って水平方向に移動せしめる。また、図示の形態における荒研削ユニット3は、上記移動基台35を案内レール22、22に沿って移動させ研削ホイール33を研削送りする研削送り機構37を具備している。研削送り機構37は、上記静止支持板21に案内レール22、22と平行に上下方向に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド371と、該雄ねじロッド371を回転駆動するためのパルスモータ372と、上記移動基台35に装着され雄ねじロッド371と螺合する図示しない雌ねじブロックを具備しており、パルスモータ372によって雄ねじロッド371を正転および逆転駆動することにより、荒研削ユニット3を上下方向(後述するチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向)に移動せしめる。
上記仕上げ研削ユニット4も荒研削ユニット3と同様に構成されており、ユニットハウジング41と、該ユニットハウジング41の下端に回転自在に装着されたホイールマウント42に装着された研削ホイール43と、該ユニットハウジング41の上端に装着されホイールマウント42を矢印42aで示す方向に回転せしめる電動モータ44と、ユニットハウジング41を水平方向に移動可能に支持する移動基台45とを具備している。研削ホイール43は、環状の砥石基台431と、該砥石基台431の下面に装着された仕上げ研削用の研削砥石432とによって構成されている。
上記の移動基台45前面には、水平方向に延びる一対の案内レール451、451は設けられている。この一対の案内レール451、451にユニットハウジング41に形成された一対の被案内レール411、411を嵌合することにより、ユニットハウジング41は移動基台45の水平方向に移動可能に支持される。また、移動基台45の後面には被案内レール452、452が設けられており、この被案内レール452、452を上記静止支持板21に設けられた案内レール23、23に移動可能に嵌合することにより、仕上げ研削ユニット4は静止支持板21に上下方向に移動可能に支持される。図示の形態における仕上げ研削ユニット4は、上記ユニットハウジング41を案内レール451、451に沿って移動せしめる移動機構46を具備している。移動機構46は、上記移動基台45に案内レール451、451と平行に水平に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド461と、該雄ねじロッド461を回転駆動するためのパルスモータ462を備えており、雄ねじロッド461がユニットハウジング41に形成された雌ねじ412に螺合している。このように構成された移動手段46は、パルスモータ462によって雄ねじロッド461を正転および逆転駆動することにより、ユニットハウジング41を案内レール451、451に沿って水平方向に移動せしめる。
上記移動基台45の後面には被案内レール452、452が設けられており、この被案内レール452、452を上記静止支持板21に設けられた案内レール23、23に移動可能に嵌合することにより、仕上げ研削ユニット4が上下方向に移動可能に支持される。図示の形態における仕上げ研削ユニット4は、上記移動基台45を案内レール23、23に沿って移動させ研削ホイール43を研削送りする研削送り送り機構47を具備している。研削送り送り機構47は、上記静止支持板21に案内レール23、23と平行に上下方向に配設され回転可能に支持された雄ねじロッド471と、該雄ねじロッド471を回転駆動するためのパルスモータ472と、上記移動基台45に装着され雄ねじロッド471と螺合する図示しない雌ねじブロックを具備しており、パルスモータ472によって雄ねじロッド471を正転および逆転駆動することにより、仕上げ研削ユニット4を上下方向(後述するチャックテーブルの保持面に対して垂直な方向)に移動せしめる。
図示の実施形態における研削装置は、上記静止支持板21の前側において装置ハウジング2の上面と略面一となるように配設されたターンテーブル5を具備している。このターンテーブル5は、比較的大径の円盤状に形成されており、図示しない回転駆動機構によって矢印5aで示す方向に適宜回転せしめられる。ターンテーブル5には、図示の実施形態の場合それぞれ120度の位相角をもって3個のチャックテーブル6が水平面内で回転可能に配置されている。このチャックテーブル6は、円盤状の基台61とポーラスセラミック材によって円盤状に形成され吸着保持チャック62とからなっており、吸着保持チャック62上(保持面)に載置されたウエーハを図示しない吸引手段を作動することにより吸引保持する。このように構成されたチャックテーブル6は、図1に示すように図示しない回転駆動機構によって矢印6aで示す方向に回転せしめられる。ターンテーブル5に配設された3個のチャックテーブル6は、ターンテーブル5が適宜回転することによりウエーハ搬入・搬出域A、荒研削加工域B、および仕上げ研削加工域Cおよびウエーハ搬入・搬出域Aに順次移動せしめられる。
図示の研削装置は、ウエーハ搬入・搬出域Aに対して一方側に配設され研削加工前のウエーハをストックする第1のカセット11と、ウエーハ搬入・搬出域Aに対して他方側に配設され研削加工後のウエーハをストックする第2のカセット12と、第1のカセット11とウエーハ搬入・搬出域Aとの間に配設され第1のカセット11から搬出されたウエーハを載置する保持テーブル機構7と、該保持テーブル機構7の上方に配置され保持テーブル機構7に保持されたウエーハを撮像する撮像手段8と、ウエーハ搬入・搬出域Aと第2のカセット8との間に配設されたスピンナー洗浄手段13と、第1のカセット11内に収納されたウエーハを保持テーブル機構7に搬出するとともにスピンナー洗浄手段13で洗浄されたウエーハを第2のカセット12に搬送するウエーハ搬送手段14と、保持テーブル機構7上に載置されたウエーハをウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6上に搬送するウエーハ搬送機構9aと、ウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6上に載置されている研削加工後のウエーハを洗浄手段13に搬送するウエーハ搬送機構9bを具備している。
上記第1のカセット11には、図2に示す半導体ウエーハが収容される。図2に示す半導体ウエーハ10は、例えば厚さが700μmのシリコンウエーハからなっており、表面10aに複数のストリート101が格子状に形成されているとともに、該複数のストリート101によって区画された複数の領域にIC、LSI等のデバイス102が形成されている。このように構成された半導体ウエーハ10は、デバイス102が形成されているデバイス領域104と、該デバイス領域104を囲繞する外周余剰領域105を備えている。なお、外周余剰領域105の幅は、2〜3mmに設定されている。このように構成された半導体ウエーハ10は、図3に示すように表面10aに保護部材100が貼着された状態で第1のカセット11に複数枚収容される。このとき、半導体ウエーハ10は、裏面10bを上側にして収容される。
上記保持テーブル機構7は、図4に示すように上面が保持面71aとして機能する保持テーブル71と、該保持テーブル71の下面中心に設けられた回転軸72と、該回転軸72を回転せしめるパルスモータ73とからなっており、該パルスモータ73の駆動軸731と回転軸72が伝動連結されている。なお、保持テーブル71には保持面71aに開口する吸引孔711が設けられており、この吸引孔711が図示しない吸引手段に連通されている。保持テーブル機構7を構成するパルスモータ73の駆動軸731には、保持テーブル71の回動位置を検出するテーブル位置検出手段としてのロータリーエンコーダ74が装着されており、このロータリーエンコーダ74はその検出信号を図5に示すように制御手段200に送る。
上記撮像手段8は、図1に示すように保持テーブル機構7に隣接して配設された支持部材80に取り付けられている。この撮像手段8は、被加工物を照明する照明手段と、該照明手段によって照明された領域を捕らえる光学系と、該光学系によって捕らえられた像を撮像する撮像素子(CCD)等を備え、保持テーブル71の保持面71a上に載置されたウエーハの外周部を撮像するようになっている。このように構成された撮像手段8は、図5に示すように撮像した画像情報を制御手段200に送る。
上記ウエーハ搬送手段14は、保持部材としてのハンド141を多節リンク142によって作動するように構成されている。このウエーハ搬送手段14は制御手段200によって制御され、第1のカセット11内に収納されたウエーハをハンド141で保持し保持テーブル71に搬出する。また、ウエーハ搬送手段14は制御手段200によって制御され、スピンナー洗浄手段13で洗浄されたウエーハをハンド141で保持し第2のカセット12に搬送する。
上記ウエーハ搬送機構9aは、図5に示すようにウエーハを吸引保持する保持パッド91と、該保持パッド91を所定の位置に移送せしめる移送手段90を具備している。移送手段90は、パルスモータ901の駆動軸902に伝動連結された回転軸903と、該回転軸903に一端が連結された作動アーム904とからなっており、該作動アーム904の他端に保持パッド91が装着されている。このように構成されたウエーハ搬入手段9aは、作動アーム904が回転軸903を中心として旋回され、該作動アーム904の他端に装着された保持パッド91の中心の移動軌跡が上記保持テーブル機構7を構成する保持テーブル71の回転中心と上記ウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられた上記チャックテーブル6の回転中心を通るように構成されている。
上記ウエーハ搬送機構9bは、上述したウエーハ搬送機構9aと実質的に同一の構成であり、同一部材には同一符号を付してある。ここで、ウエーハ搬送機構9aおよびウエーハ搬送機構9bを構成する保持パッド91については、図6を参照して説明する。
図6に示すウエーハ搬送機構9aおよびウエーハ搬送機構9bを構成する保持パッド91は、円盤状のパッド本体92と、該パッド本体92の上面中央部に突出して設けられた支持軸部93とからなっており、適宜の金属材によって形成されている。そして、支持軸部93が上記作動アーム904の先端部に装着される。支持軸部93の上端には係止部931が設けられており、この係止部931が作動アーム904に形成された係合部905と係合するようになっている。なお、パッド本体92の上面と作動アーム904との間には圧縮コイルばね94が配設され、パッド本体92を下方に向けて付勢している。
保持パッド91を構成するパッド本体92は、上記半導体ウエーハ10の外周余剰領域105のみを吸引保持する環状の第1の吸引面921を備えた第1の吸引保持部922と、半導体ウエーハ10のデバイス領域104に対応する領域のみを吸引保持する円形状の第2の吸引面923を備えた第2の吸引保持部924とを有している。このように形成されたパッド本体92には、環状の第1の吸引面921に開口する複数の第1の吸引孔925および該複数の第1の吸引孔925と連通する第1の吸引通路926が設けられているとともに、円形状の第2の吸引面923に開口する複数の第2の吸引孔927および該複数の第2の吸引孔927と連通する第2の吸引通路928が設けられている。また、パッド本体92の第2の吸引保持部924には、円形状の第2の吸引面923に開口する複数の大気開放通路929が設けられている。この複数の大気開放通路929は上記複数の第2の吸引孔927の外側に設けられている。なお、第1の吸引面921と第2の吸引面923は、第2の吸引面923が第1の吸引面921に対して僅かな段差(X)をもって突出して形成されている。この段差(X)の高さについては、後で詳細に説明する。
図6を参照して説明を続けると、上記ウエーハ搬送機構9aおよびウエーハ搬送機構9bは、上記保持パッド91の第1の吸引面921に負圧を作用せしめる第1の吸引手段95および第2の吸引面923に負圧を作用せしめる第2の吸引手段96を具備している。第1の吸引手段95および第2の吸引手段96は、図示の実施形態においては共通の吸引源97を備えている。第1の吸引手段95は、上記作動アーム904に配設され吸引源97と上記第1の吸引通路926とを接続するフレキシブルな第1の吸引パイプ951と、該第1の吸引パイプ951に配設された第1の電磁開閉弁952を具備している。このように構成された第1の吸引手段95は、第1の電磁開閉弁952が附勢(ON)されて開路すると、吸引源97から第1の吸引パイプ951、第1の吸引通路926および複数の第1の吸引孔925を介して保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に負圧を作用せしめる。また、第2の吸引手段96も、上記作動アーム904に配設され吸引源97と上記第2の吸引通路928とを接続するフレキシブルな第2の吸引パイプ961と、該第2の吸引パイプ961に配設された第2の電磁開閉弁962を具備している。このように構成された第2の吸引手段96は、第2の電磁開閉弁962が附勢(ON)されて開路すると、吸引源97から第2の吸引パイプ961、第2の吸引通路928および複数の第2の吸引孔927を介して保持パッド91を構成するパッド本体92の円形状の第2の吸引面923に負圧を作用せしめる。なお、上記第1の吸引手段95の第1の電磁開閉弁952および第2の吸引手段96の第2の電磁開閉弁962は、上記制御手段200によって制御されるようになっている。
図5を参照して説明を続けると、図示の実施形態における研削装置は、上記各手段を制御する制御手段200を具備している。制御手段200は、上記撮像手段8、ロータリーエンコーダ74等から検出信号を入力し、上記保持テーブル機構7のパルスモータ73、ウエーハ搬送機構9aおよびウエーハ搬送機構9bのパルスモータ901、第1の電磁開閉弁952、第2の電磁開閉弁962、上記荒研削ユニット3、仕上げ研削ユニット4、ターンテーブル5、チャックテーブル6、スピンナー洗浄手段13、ウエーハ搬送手段14等に制御信号を出力する。
図示の実施形態における研削装置は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
第1のカセット11に収容された研削加工前の半導体ウエーハ10はウエーハ搬送手段14のハンド141によって保持され上下動作および進退動作により保持テーブル機構7を構成する保持テーブル71の保持面71a上に載置される。そして、図示しない吸引手段を作動して、半導体ウエーハ10を保持テーブル71の保持面71a上に吸引保持する。
保持テーブル機構7を構成する保持テーブル71の保持面71a上に半導体ウエーハ10を吸引保持したならば、撮像手段8を作動して半導体ウエーハ10を撮像し、保持テーブル71の中心に半導体ウエーハ10の中心が位置付けられているか否かを検出し、半導体ウエーハ10の中心が保持テーブル71の中心に対して変位している場合には、半導体ウエーハ10の保持位置を修正する(中心合わせ工程)。なお、中心合わせ工程の詳細については、本出願人の出願に係る特願2006−147786を参照されたい。
保持テーブル71の回転中心に半導体ウエーハ10の中心を合わせる中心合わせ工程を実施したならば、制御手段200はウエーハ搬送機構8aを作動し、保持テーブル71の中心と搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6の中心間を移動する保持パッド91を保持テーブル71の中心に移動し、保持テーブル71上に保持されている半導体ウエーハ10を保持テーブル71に吸引保持する。このとき、ウエーハ搬送機構9aの第2の吸引手段96の第2の電磁開閉弁962を附勢(ON)して開路することにより、保持パッド91を構成するパッド本体92の円形状の第2の吸引面923に負圧を作用せしめ、半導体ウエーハ10のデバイス領域104に対応する領域を吸引保持する。このようにして、保持パッド91に導体ウエーハ10を吸引保持したならば、制御手段200はウエーハ搬送機構9aの移送手段90を構成するパルスモータ901を駆動して作動アーム904を作動し、該作動アーム904に装着された保持パッド91に吸引保持されている導体ウエーハ10を搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6の吸着保持チャック62上に搬送する。このようにしてチャックテーブル6上に載置された半導体ウエーハ10は、その中心がチャックテーブル6の中心に位置付けられることになる。チャックテーブル6上に載置された半導体ウエーハ10は、図示しない吸引手段の作動によって吸引保持される。
上述したように、ウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6の上面(保持面)に半導体ウエーハ10を吸引保持したならば、ターンテーブル5を図示しない回転駆動機構によって矢印5aで示す方向に120度回動せしめて、半導体ウエーハ10を載置したチャックテーブル6を荒研削加工域Bに位置付ける。ここで、チャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10と研削ホイール33を構成する荒研削用の研削砥石332の関係について、図7を参照して説明する。チャックテーブル6の回転中心P1と研削砥石332の回転中心P2は偏芯しており、研削砥石332の外径は、半導体ウエーハ10のデバイス領域104と余剰領域105との境界線106の直径より小さく境界線106の半径より大きい寸法に設定され、環状の研削砥石332がチャックテーブル6の回転中心P1(半導体ウエーハ10の中心)を通過するようになっている。
次に、図7に示すようにチャックテーブル6を矢印6aで示す方向に300rpmで回転しつつ、研削砥石332を矢印32aで示す方向に6000rpmで回転せしめるとともに、研削送り機構37を作動して研削ホイール33の研削砥石332を半導体ウエーハ10の裏面に接触させる。そして、研削ホイール33を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ10の裏面には、図8に示すようにデバイス領域104に対応する領域が荒研削除去されて所定厚さ(例えば30μm)より僅かに厚い円形状の凹部104bに形成されるとともに、外周余剰領域105に対応する領域が残存されて環状の補強部105bに形成される(凹部荒研削工程)。
なお、この間にウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられた次のチャックテーブル6上には、研削加工前の半導体ウエーハ10が上述したように中心位置合わせされて載置される。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ10をチャックテーブル6上に吸引保持する。次に、ターンテーブル5を矢印5aで示す方向に120度回動せしめて、荒研削加工された半導体ウエーハ10を保持しているチャックテーブル6を仕上げ研削加工域Cに位置付け、研削加工前の半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6を荒研削加工域Bに位置付ける。
このようにして、荒研削加工域Bに位置付けられたチャックテーブル6上に保持された凹部荒研削加工前の半導体ウエーハ10の裏面10bには荒研削ユニット3によって上述した凹部荒研削加工が施され、仕上げ研削加工域Cに位置付けられたチャックテーブル6上に載置され凹部荒研削加工された半導体ウエーハ10の裏面10bには仕上げ研削ユニット4によって凹部仕上げ研削加工が施される。
ここで、凹部仕上げ研削加工について、図9を参照して説明する。
仕上げ研削用の研削砥石432の外径は、上記荒研削用の研削砥石332と同一寸法に形成されている。そして、図9に示すように仕上げ研削用の研削砥石432をチャックテーブル6の回転中心P1(半導体ウエーハ10の中心)を通過するように位置付ける。このとき、研削砥石432の外周縁は、上記凹部荒研削加工によって形成された環状の補強部105bの内周面に接触するように位置付けられる。
次に、図9に示すようにチャックテーブル6を矢印6aで示す方向に300rpmで回転しつつ、仕上げ研削用の研削砥石432を矢印42aで示す方向に6000rpmで回転せしめるとともに、研削送り機構46を作動して研削ホイール43の研削砥石432を半導体ウエーハ10の裏面に形成された円形状の凹部104bの底面に接触させる。そして、研削ホイール43を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ10の裏面に形成された円形状の凹部104bの底面が仕上げ研削され(凹部仕上げ研削工程)、デバイス領域104に対応する領域は所定厚さ(例えば30μm)に形成される(第1の形態)。
以上のようにして、凹部荒研削加工および凹部仕上げ研削加工される半導体ウエーハ10は、中心が上述したようにチャックテーブル6の中心に位置付けられているので、デバイス領域104に対応する領域が確実に研削され、環状の補強部105bの幅も均一となる。
上述したように、荒研削加工域Bにおいて凹部荒研削加工された半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6は仕上げ研削加工域Cに、被加工物搬入・搬出域Aにおいて研削加工前の半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6は荒研削加工域Bにそれぞれ移動せしめられる。なお、荒研削加工域Bおよび仕上げ研削加工域Cを経由して被加工物搬入・搬出域Aに戻ったチャックテーブル6は、ここで凹部仕上げ研削加工された半導体ウエーハ10の吸着保持を解除する。そして、被加工物搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6上の凹部仕上げ研削加工された半導体ウエーハ10は、ウエーハ搬送機構9bによって洗浄手段13に搬出される。
ここで、ウエーハ搬送機構9bによる導体ウエーハ10の搬送について、図10を参照して説明する。
ウエーハ搬送機構9bを作動し保持パッド91を構成するパッド本体92の第2の吸引保持部924をチャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bに嵌合する。この結果、保持パッド91を構成するパッド本体92は、環状の第1の吸引面921が半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに載置される。従って、環状の第1の吸引面921と円形状の第2の吸引面923の段差(X)と半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bの深さ(H)との関係は、(X) <(H)に設定されている。このようにして、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921を半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに載置したならば、ウエーハ搬送機構9bの第1の吸引手段95の第1の電磁開閉弁952を附勢(ON)して開路することにより、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に負圧を作用せしめ、半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)を吸引保持する。このとき、半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bと環状の第1の吸引面921との間から洩れた負圧が半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bに作用する場合があるが、パッド本体92の第2の吸引保持部924には円形状の第2の吸引面923に開口する複数の大気開放通路929が形成されているので、半導体ウエーハ10のデバイス領域104に対応する領域が吸引されることはない。このように保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に半導体ウエーハ10の環状の補強部105bを吸引保持したならば、移送手段90を構成するパルスモータ901を駆動して作動アーム904を作動し、該作動アーム904に装着された保持パッド91に吸引保持されている導体ウエーハ10を洗浄手段13に搬送する。
上述したように洗浄手段13に搬送された半導体ウエーハ10は、ここで裏面10a(研削面)および側面に付着している研削屑が洗浄除去されるとともに、スピン乾燥される。このようにして洗浄およびスピン乾燥された半導体ウエーハ10は、被加工物搬送手段14によって第2のカセット12に搬送され収納される。半導体ウエーハ10を収納した第2のカセット12は、次工程である例えば半導体ウエーハ10のデバイス領域104に対応する裏面に金属膜を形成する装置に搬送される。そして、デバイス領域104に対応する裏面に金属膜を形成された半導体ウエーハ10は、再び第1のカセット11にストックされる。
第1のカセット11にストックされデバイス領域104に対応する裏面に金属膜を形成された半導体ウエーハ10はウエーハ搬送手段14のハンド141によって保持され上下動作および進退動作により保持テーブル機構7を構成する保持テーブル71の保持面71a上に載置される。そして、図示しない吸引手段を作動して、半導体ウエーハ10を保持テーブル71の保持面71a上に吸引保持する。そして、上述した中心合わせ工程が実施される。次に、ウエーハ搬送機構9aを作動し、保持パッド91を保持テーブル71の中心に移動して保持テーブル71上に保持されている半導体ウエーハ10を保持テーブル71に吸引保持する。このとき、ウエーハ搬送機構9aの保持パッド91を構成するパッド本体92の第2の吸引保持部924をチャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bに嵌合する。この結果、上記図10と同様に保持パッド91を構成するパッド本体92は、環状の第1の吸引面921が半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに載置される。このようにして、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921を半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに載置したならば、ウエーハ搬送機構8aの第1の吸引手段95の第1の電磁開閉弁952を附勢(ON)して開路することにより、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に負圧を作用せしめ、半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)を吸引保持する。このように保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に半導体ウエーハ10の環状の補強部105bを吸引保持したならば、移送手段90を構成するパルスモータ901を駆動して作動アーム904を作動し、該作動アーム904に装着された保持パッド91に吸引保持されている導体ウエーハ10を搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6の吸着保持チャック62上に搬送する。チャックテーブル6上に載置された半導体ウエーハ10は、図示しない吸引手段の作動によって吸引保持される。
上述したように、ウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられたチャックテーブル6の上面(保持面)に半導体ウエーハ10を吸引保持したならば、ターンテーブル5を図示しない回転駆動機構によって矢印5aで示す方向に120度回動せしめて、半導体ウエーハ10を載置したチャックテーブル6を荒研削加工域Bに位置付ける。次に、荒研削ユニット3の移動機構36を構成するパルスモータ362を駆動してユニットハウジング31を案内レール351、351に沿って水平方向に移動し、研削ホイール33を構成する荒研削用の研削砥石332を図11に示すようにチャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)が通過する位置に位置付ける。そして、図11に示すようにチャックテーブル6を矢印6aで示す方向に300rpmで回転しつつ、研削砥石332を矢印32aで示す方向に6000rpmで回転せしめるとともに、研削送り機構37を作動して研削ホイール33の研削砥石332を半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)に接触させ、研削ホイール33を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)は、図12に示すように荒研削される(環状の補強部荒研削工程)。この環状の補強部荒研削工程においては、環状の補強部105bの上面が円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)との段差が所定の段差(h)(例えば1μm)より僅かに大きく形成される。
なお、この間にウエーハ搬入・搬出域Aに位置付けられた次のチャックテーブル6上には、デバイス領域104に対応する裏面に金属膜を形成された半導体ウエーハ10が上述したように中心位置合わせされて載置される。そして、図示しない吸引手段を作動することにより、半導体ウエーハ10をチャックテーブル6上に吸引保持する。次に、ターンテーブル5を矢印5aで示す方向に120度回動せしめて、荒研削加工された半導体ウエーハ10を保持しているチャックテーブル6を仕上げ研削加工域Cに位置付け、研削加工前の半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6を荒研削加工域Bに位置付ける。
このようにして、荒研削加工域Bに位置付けられたチャックテーブル6上に保持されたデバイス領域104に対応する裏面に金属膜を形成された半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)には荒研削ユニット3によって上述した環状の補強部荒研削加工が施され、仕上げ研削加工域Cに位置付けられたチャックテーブル6上に載置され荒研削加工された半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)には仕上げ研削ユニット4によって環状の補強部仕上げ研削加工が施される。この環状の補強部仕上げ研削加工においては、仕上げ研削ユニット4の移動機構46を構成するパルスモータ462を駆動してユニットハウジング41を案内レール451、451に沿って水平方向に移動し、研削ホイール43を構成する仕上げ研削用の研削砥石432をチャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)が通過する位置に位置付ける。そして、上述したようにチャックテーブル6を300rpmで回転しつつ、研削砥石432を6000rpmで回転せしめるとともに、研削送り機構47を作動して研削ホイール43の研削砥石432を半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)に接触させ、研削ホイール43を所定の研削送り速度で下方に所定量研削送りする。この結果、半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)が仕上げ研削され、環状の補強部105bの上面と円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)との段差が所定の段差(h)(例えば1μm)に形成される(第2の形態)。
上述したように、荒研削加工域Bにおいて環状の補強部荒研削加工された半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6は仕上げ研削加工域Cに、被加工物搬入・搬出域Aにおいて半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル6は荒研削加工域Bにそれぞれ移動せしめられる。なお、荒研削加工域Bおよび仕上げ研削加工域Cを経由して被加工物搬入・搬出域Aに戻ったチャックテーブル6は、ここで環状の補強部仕上げ研削加工された第2の形態の半導体ウエーハ10の吸着保持を解除する。次に、図13に示すようにウエーハ搬送機構9bを作動し保持パッド91を構成するパッド本体92の第2の吸引保持部924をチャックテーブル6に保持された半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bに嵌合する。この結果、保持パッド91を構成するパッド本体92は、円形状の第2の吸引面923が半導体ウエーハ10に形成された円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)に載置される。このとき、パッド本体92の環状の第1の吸引面921が半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに当接することが望ましい。従って、環状の第1の吸引面921と円形状の第2の吸引面923の段差(X)は、半導体ウエーハ10における環状の補強部105bの上面と円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)との段差 (h)(例えば1μm)に設定されていることが望ましい。以上のように上記第1の形態と第2の形態に形成された半導体ウエーハ10をそれぞれ上述したように吸引保持するためには、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921と円形状の第2の吸引面923の段差(X)と半導体ウエーハ10の裏面に形成されている円形状の凹部104bの深さ(H)と半導体ウエーハ10における環状の補強部105bの上面と円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)との段差 (h)との関係は、(h)≦(X)<(H)に設定され、かつ、(X)=(h)であることが望ましい。
このようにして、保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921を半導体ウエーハ10の裏面における環状の補強部105bに載置するとともに、円形状の第2の吸引面923を半導体ウエーハ10に形成された円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)に当接したならば、ウエーハ搬送機構9bの第1の吸引手段95の第1の電磁開閉弁952を附勢(ON)して開路するとともに、第2の吸引手段96の第2の電磁開閉弁962を附勢(ON)して開路する。この結果、上述したように保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に負圧が作用し半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)を吸引保持するとともに、円形状の第2の吸引面923に負圧が作用し半導体ウエーハ10の円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)を吸引保持する。このように保持パッド91を構成するパッド本体92の環状の第1の吸引面921に半導体ウエーハ10の環状の補強部105bを吸引保持するとともに、円形状の第2の吸引面923に半導体ウエーハ10の円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)を吸引保持したならば、移送手段90を構成するパルスモータ901を駆動して作動アーム904を作動し、該作動アーム904に装着された保持パッド91に吸引保持されている導体ウエーハ10を洗浄手段13に搬送する。以上のように、上記環状の補強部仕上げ研削加工が実施された半導体ウエーハ10を搬出する際には、保持パッド91は半導体ウエーハ10の環状の補強部105b(外周余剰領域105に対応する領域)と円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)を吸引保持するので、確実に吸引保持して搬送することができる。なお、第2の形態に形成された半導体ウエーハ10は円形状の凹部104bの底面(デバイス領域104に対応する領域の裏面)に例えば金属膜が形成されているので、円形状の第2の吸引面923によって吸引保持しても後の処理に支障はない。
上述したように洗浄手段13に搬送された半導体ウエーハ10は、ここで裏面10a(研削面)および側面に付着している研削屑が洗浄除去されるとともに、スピン乾燥される。このようにして洗浄およびスピン乾燥された第2の形態の半導体ウエーハ10は、被加工物搬送手段14によって第2のカセット12に搬送され収納される。その後、上記第2の形態に形成された半導体ウエーハ10は、次工程であるダイシング工程に移行される。
以上、本発明を研削装置に装備されるウエーハの搬送機構に適用した例を示したが、本発明によるウエーハの搬送機構は、上述した第1の形態と第2の形態を有するウエーハを搬送する搬送機構として種々の装置に適用することができる。
本発明に従って構成されたウエーハの搬送機構を装備した研削装置の斜視図。 図1に示す研削装置によって加工される半導体ウエーハの斜視図 図2に示す半導体ウエーハの表面に保護部材を貼着した状態を示す斜視図。 図1に示す研削装置に装備される保持テーブル機構の斜視図。 図1に示す研削装置に装備される保持テーブル機構とウエーハ搬送機構および制御手段の構成ブロック図。 図1に示す研削装置に装備されるウエーハ搬送機構の要部断面図。 図1に示す研削装置によって実施される凹部荒研削工程を示す説明図。 図9に示す凹部荒研削工程が実施された半導体ウエーハの拡大断面図。 図1に示す研削装置によって実施される凹部仕上げ研削工程を示す説明図。 図9に示す凹部仕上げ研削工程が実施され第1の状態に形成された半導体ウエーハを図6に示すウエーハ搬送機構の保持パットに吸引保持する状態を示す説明図。 図1に示す研削装置によって実施される環状の補強部荒研削工程を示す説明図。 図1に示す研削装置によって環状の補強部荒研削工程および環状の補強部仕上げ研削工程が実施された半導体ウエーハの拡大断面図。 環状の補強部仕上げ研削工程が実施された半導体ウエーハ図6に示すウエーハ搬送機構の保持パットに吸引保持する状態を示す説明図。
符号の説明
2:装置ハウジング
3:荒研削ユニット
33:研削ホイール
332:研削砥石
4:仕上げ研削ユニット
43:研削ホイール
432:研削砥石
5:ターンテーブル
6:チャックテーブル
7:保持テーブル機構
71:保持テーブル
8:撮像手段
9a、9b:ウエーハ搬送機構
90:移送手段
901:パルスモータ
904:作動アーム
91:保持パッド
92:パッド本体
921:第1の吸引面
922:第1の吸引保持部
923:第2の吸引面
924:第2の吸引保持部
95:第1の吸引手段
96:第2の吸引手段
97:共通の吸引源
10:半導体ウエーハ
11:第1のカセット
12:第2のカセット
13:洗浄手段
14:ウエーハ搬送手段
200:制御手段

Claims (2)

  1. ウエーハの裏面におけるデバイス領域に対応する領域が所定深さ(H)研削されウエーハの裏面における外周余剰領域が残存されて環状の補強部が形成された第1の形態と、該環状の補強部が研削され該デバイス領域に対応する領域の裏面と僅かな段差(h)をもって形成された第2の形態を有するウエーハを吸引保持して搬送するウエーハの搬送機構であって、
    該環状の補強部のみを吸引保持する環状の第1の吸引面を備えた第1の吸引保持部と、該デバイス領域に対応する領域のみを吸引保持する第2の吸引面を備えた第2の吸引保持部とを有する保持パッドと、
    該保持パッドを所定の位置に移送せしめる移動手段と、
    該第1の吸引保持部の該第1の吸引面に負圧を作用せしめる第1の吸引手段および該第2の吸引保持部の該第2の吸引面に負圧を作用せしめる第2の吸引手段と、を具備し、
    該第2の吸引保持部の該第2の吸引面は該第1の吸引保持部の該第1の吸引面と僅かな段差(X)をもって突出して形成されており、該段差(X)と該深さ(H)と該段差(h)の関係が(h)≦(X)<(H)に設定されている、
    ことを特徴とするウエーハの搬送機構。
  2. 該段差(X)は、該段差(h)と等しい値に設定されている、請求項1記載のウエーハの搬送機構。
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