JP5000920B2 - 金属材表面の模様成形装置および模様成形方法 - Google Patents

金属材表面の模様成形装置および模様成形方法 Download PDF

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Description

本発明は、ステンレス鋼、鉄、チタン、銅、真鍮、アルミニュウム等の各種の金属材表面の模様成形装置および模様成形方法の技術分野に属するものである。
一般に、ステンレス鋼、鉄、チタン、銅、真鍮、アルミニウム等の各種金属の量産型表面仕上げの殆んどは、表面をバフで研磨した鏡面仕上げ、表面を一方向に研磨材(ヤスリ等)で研磨したヘアーライン仕上げ、回転している研磨材で表面を研磨したバイブレーション仕上げ、圧延ロールで表面に模様を施したロールエンボス仕上げ(例えば特許文献1)が知られている。
特許第3479907号公報
ところでこのように金属材料の量産型表面仕上げは多様化しているが、一旦、表面に傷がつくと、これを補修するのは大変に難しいという問題がある。そしてロールエンボス仕上げのものにおいて傷を補修するには、同一模様の研磨ホイールを正確に位置合わせをした状態で同一力で転動させないと隣接する模様同志のあいだが不揃いになったり模様欠損部分が生じたりするだけでなく、模様の深さが変わってしまうという問題があるうえ、補修時に金属表面に研磨ホイールで模様を施すだけの力をかけるのはできないという問題もあり、補修は事実上できないものであった。
これに対し、前三者の仕上げ方法のものは補修ができるといわれているが、特殊技術を習得した熟練でないとできないという問題がある。つまり、研磨材を使用するヘアーライン仕上げとバイブレーション仕上げとは、研磨材による研磨方向を既存のものに一致させることに熟練を要して難しいという問題があり、また鏡面仕上げの場合、既存の鏡面は経時な変化をしているところもあるため、補修をしたところが異様に輝いたり、逆に輝きを失ったりしてしまうことになって同一の鏡面状態にすることが難しいだけでなく、これらの補修においては入り角のように狭くて仕上げが難しいところでは補修が事実上できないという問題がある。
これに対し、ハンマートーン仕上げがあるが、このものは1本のタガネをハンマーで打撃を与えて表面仕上げをしていくものであるため、小面積のものには適しているものの、大面積のものには時間と手間が掛かり、量産化には適していないという問題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、金属材から構成されるワーク表面に打刻模様を成形するための模様成形装置であって、該装置は、筒状のケーシングと、該ケーシング先端部に設けたホルダに穿設の貫通孔を抜け止めされた状態で貫通する複数のニードルと、前記ケーシングに移動自在に内嵌され、圧縮空気または電源の供給を受けてニードルを連続的に打撃する打撃体とを備えると共に、前記ホルダの貫通孔は、該貫通孔内でのニードルの自由な傾斜が許容されるようニードルが遊嵌状に貫通されるものとし、ニードル先端をワーク表面に押付けた状態で前記連続的に打撃されるニードルの先端によってワーク表面に深さ、大きさ、位置、角度、形状の異なるランダムな打刻模様を成形するようにしたことを特徴とする金属表面の模様成形装置である。
請求項2の発明は、ケーシング側に設けられ、ニードル先端部が広がるのを規制する広がり規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項3の発明は、ニードルは、同径に統一されていることを特徴とする請求項1または2記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項4の発明は、ニードルは、異径のものが混在していることを特徴とする請求項1または2記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項5の発明は、ニードル先端の押付け力は、打刻模様の周縁に金属の盛り上りが生じない力であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項6の発明は、ニードル先端の押付け力は、ワークがステンレス鋼であってニードル直径が2〜3mmである場合、50N〜200Nであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項7の発明は、ケーシングは、手持ちタイプであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項8の発明は、ケーシングは、基台に移動自在に設けられた卓上タイプであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項9の発明は、ニードルは円柱状であり、ワーク表面に当たるニードル先端面は、半球面、凸球面、平面、一部面取りされた平面、凹弧溝面、四角錐面、凸弧四角錐面から選択される面であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項10の発明は、ニードル先端面は、磨き面、縞模様面から選択される面であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項11の発明は、ワークを、打刻されるワーク表面が膨出状に盛り上がり、裏面が弧内になるように変形させる矯正装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1記載の金属表面の模様成形装置である。
請求項12の発明は、金属材から構成されるワーク表面に打刻模様を成形するための模様成形方法であって、該方法は、複数のニードルを、筒状のケーシングに設けたホルダに穿設の貫通孔に、抜け止めされ、且つ、貫通孔内での自由な傾斜が許容されるように遊嵌状に貫通せしめ、該貫通孔を貫通せしめた複数のニードルの先端をワーク表面に押付けた状態とし、圧縮空気または電源の供給を受けて作動する打撃体によってニードルを連続的に打撃することでワーク表面に深さ、大きさ、位置、角度、形状の異なるランダムな打刻模様を成形するようにしたことを特徴とする金属表面の模様成形方法である。
請求項13の発明は、ワーク表面は円筒等の非平面であることを特徴とする請求項12記載の金属表面の模様成形方法である。
請求項14の発明は、ワークは、打刻されるワーク表面が膨出状に盛り上がり、裏面が弧内になるよう変形させた状態で打刻するようにしたことを特徴とする請求項12または13記載の金属表面の模様成形方法である。
請求項1または12の発明とすることで、金属表面に打刻模様を連続的にしかも簡単に成形することができる。
請求項2の発明とすることで、円筒のような非平面形状のワーク表面に様々な打刻模様を容易に成形することができる。
請求項3または4の発明とすることで、打刻模様に変化を与えることができる。
請求項5または6の発明とすることで、打刻模様の周縁が盛り上がってバリ状のものが発生し、手触りの悪いものになってしまうことがない。
請求項7または8の発明とすることで、作業者がワークの既設現場に行っての打刻模様の形成作業や、工場内での打刻模様の形成作業が簡単にできることになる。
請求項9または10の発明とすることで、様々な打刻模様を簡単に形成することができる。
請求項11または14の発明とすることで、ワークが薄板である場合に、打刻することでワーク表面側が延びて平滑性が損なわれ、撓んでしまうことを解消することができる。
請求項13の発明とすることで、ワークの表面形状が平面でないものにも打刻形状が形成できることになる。
本発明を実施するにあたり、打刻模様を刻設するワークとしては金属であり、このような金属としては、ステンレス、鉄、チタン、銅、真鍮、アルミニウム等の各種の金属を対象とすることができ、製品としては、鋼板、鋼管、帯鋼、C型鋼、H型鋼等の各種の鋼材、さらにはドア、建具、内外装パネル、天井パネル、屋根パネル、幕板、手摺り、ドアハンドル、蝶番、錠等の各種の建材および建築構築材料、またさらには、メイルボックス、銘板、ネームプレート、什器、流し台、風呂桶等の金属製品、家電製品、金属製食器、文具、バス・電車あるいは客船等の化粧パネルや手摺りに実施することができる。そしてこれらワークに打刻模様を施す場合、全体に設けることは勿論、部分的に設けることもでき、また既設現場に出ての補修やリメイクをすることもできる。また、打刻模様を施す模様成形装置は、駆動源を圧縮空気としたものや電動モータとしたものを採用することができる。
次ぎに、本発明の第一の実施の形態について具体的に図面に基づいて説明する。図中、1は卓上タイプ(連続成形タイプ)の模様成形装置であって、該模様成形装置1は、基板2に立設される基台3の上端部一側に上下移動自在に設けたブラケット4に取付けられている。前記ブラケット4は、基台3に設けたハンドル5の操作によって上下動するものであって、上下動する機構については、汎用の卓上ドリル等の金属や木材等を加工する装置と同様の上下動方式を採用しているので、その詳細については省略する。
前記ブラケット4は、本第一の実施の形態では略コ字形をし、下側片4aには模様形成装置のケーシング6が上下方向摺動自在に貫通し、上側片4bにはケーシング6から突出した支持棒6aが貫通し、該支持棒6aの貫通上端部はナット6bによって下側への抜け止めが規制される状態で支持されている。そしてケーシング6は、ケーシング6の上面と上側片4bの下面とのあいだに介装した弾機7の付勢力を受けることで下側に向けて付勢されるようになっている。
ケーシング6内には、上側からピストン8、ハンマー9、ホルダ10が順次配されているが、ピストン8およびハンマー9はケーシング6内を上下移動自在に、ホルダ10はケーシング6の下端部に螺子嵌めすることで着脱自在な状態で一体的に取り付けられている。ホルダ10は有天円筒状に形成され、天井部10aには下半部が小径で上半部が大径になった貫通孔10bが複数穿設され、該貫通孔10bに、頭部11a付きのニードル11が遊嵌状に貫通支持されている。つまりニードル11は、長棒状の本体11bが貫通孔11bの小径部位よりも小径になっていて該小径部位に遊嵌状に貫通するが、頭部11aは貫通孔10bの大径部位よりも小径であるが、小径部位よりは大径になっていて貫通孔10bから抜け止めされるようになっている。因みに本実施の形態では、ニードル11は図3(D)(E)に示すように小径のものと大径のもの(例えば直径2mmと3mm)とが用意され、そして図3(A)に示すように小径ニードル11のみをセットするもの、同図(B)に示すように大小のニードル11をセットするもの、同図(C)に示すように大径ニードル11のみをセットするものが用意されているが、貫通孔10bとしては、天井部10aの中心から多段の同心円位置に位置するように配設されている。また本実施の形態では、ピストン8とハンマー9によって本発明の打撃体を構成しているが、ピストンとハンマーが一体になった打撃体であっても本発明を実施することができる。
そして模様成形装置1は、図示しない操作レバー(操作スイッチ)を操作すると、配管Pを介して圧縮空気がケーシング6内に供給されるが、図2(A)に示すように、ニードル11の下端(先端)がワークWの表面に接触していない状態では、ピストン8は自重で下動しており、この結果、供給された圧縮空気は、ピストン8に形成の通気孔8a、ハンマー9に形成の通気孔9a、そして貫通孔10bを経由してケーシング6外に排出され、ピストン8は動くことがないが、図2(B)に示すようにニードル11の下端をワークWに押し当てた状態で模様成形装置1を下側に移動させると、ニードル11が上動し、これに伴ってハンマー9、ピストン8が上動する。この状態では、ピストン通気孔8aは閉止弁12で塞がれており、この状態で圧縮空気をケーシング6内に供給すると、ピストン通気孔8aからの空気排出が規制されるため、ピストン8は、ハンマー9、ニードル11と共に下動しようとするが、ニードル11の下端がワークWに押し当てられているため、図2(C)に示すように、ケーシング6が弾機7の付勢力に抗して瞬間的に上動する相対移動をすることになり、そしてこのときの瞬間的な反発力が打撃力となってニードル11の下端がワークWの表面に点状の模様を打刻するようになっている。このようにケーシング6が上動する相対移動がなされると、ピストン通気孔8aは閉止弁12による閉塞が解除されて圧縮空気は外に逃げ、これによってケーシング6は弾機7の付勢力によって下動してピストン通気孔8aが閉塞された状態(図2(B)の状態)になり、このようなケーシング6の相対的な上下移動の繰り返しによってワークWの表面に連続的に打刻模様を刻設するようになっている。
そしてこの場合に、ニードル11は貫通孔10aに遊嵌状に貫通しているため、図2に示すように傾斜するものがあり、この傾斜したニードル11の頭部11aは、図2(D)に示すように傾斜していないニードル11の頭部11aよりも僅かではあるが高位置に位置し、この結果、強い打刻力を受けて深い打刻模様が形成され、このようになることでランダム模様になることが助長される。因みにこのようなことは、頭部11aの大きさ、ニードル11の傾斜角度等によって様々に変化するものであり、場合によっては垂直のものの方が高位置に位置する場合もあり、このような様々な変化があることによって打刻模様のランダム化がさらに助長される。
因みに、打刻模様(打痕)の深さは、ニードル11のワークWに対する押付け力に左右され、これは弾機7の付勢力に関連する。そして弾機7の付勢力が強すぎると打刻模様(打痕)が深くなって穴周縁に金属が盛り上がってバリのようにざらざらになってしまい、手触りが悪くなる。また弾機7の付勢力が弱すぎる打刻模様が浅くなって模様としての見た目が悪くなり、このため、弾機7の付勢力を選択することが必要である。ここでいま、ワークWがステンレスである場合、弾機7の付勢力を、前述したようにニードル直径が2〜3mmである場合、50N(ニュートン)〜200Nであることが好ましく、特に100N〜150Nの範囲がさらに好ましい。またニードルの本数としては、10〜100本程度であることが作業性の観点から好ましく、またニードルの長さとしては100〜250mm程度が適当である。そしてニードル先端部は、焼入れする等して硬化処理が施されていることが好ましい。
また、本第一の実施の形態では、ワークWが薄板である場合を説明している。ワークWが薄板であると、前述したように模様成形装置1で表面(一面)のみに打刻模様を形成した場合、ワークWは図1(B)に示すようにワークWの表面側の延びによって撓んでしまう(反ってしまう)ことになる。そこでこの撓み変形を矯正(解消)するため、ワークWを、模様が刻設される表面側が盛り上がり、裏面側が弧内になるよう変形させる矯正装置13が設けられている。この矯正装置13は、平薄板長尺状のワークWの長手方向二箇所を長手方向に移動可能な状態で支持する支持体14と、該支持体14間に配せられ、正面視で山形状をした矯正台15とを備えて構成されると共に、矯正装置13は、ワークWの幅方向に往復移動できるように設定されている。そして前述したように矯正台15の上方に配した模様成形装置1でワークWの表面に打刻模様を形成することになるが、その場合、例えば、ワークWを幅方向一方に移動させることに基づいてワークW全幅に模様刻設をし、しかる後、模様刻設分だけワークWを長手方向に移動させた状態でワークWを幅方向他方に移動させながら模様刻設をし、さらにワークWを長さ方向に移動させることを繰り返すことで、ニードル11の配設範囲を越えた幅広のワークWについて連続的な模様刻設ができるようになっている。
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、前述したようにニードル11の先端をワークWに押圧状に当てがった状態で圧縮空気を供給すると、ピストン通気孔8aの開閉に連繋してケーシング6が相対的な上下移動をし、そしてケーシング6がワークWから離間する方向に移動するときの反発力が打撃力となってワークWの表面に打刻模様が刻設されることになる。この結果、金属表面に対する打刻模様の形成が簡単にできることになる。
この場合、ニードル11は、ホルダ10に遊嵌状に貫通しているため、前記打刻している際に、図2(B)(C)に示すように傾斜した状態になるものがあり、このように傾斜したものがあることによって打刻模様の深さ、大きさ、位置、角度、形状等に変化が随時発生し、ランダム模様となって形成される。さらにニードル11を異径のものを採用した場合には、打刻模様の深さ、大きさ、位置、角度、形状等にさらなる変化を与えることになる。また、表面に傷つく等して補修する際に、既存のものと補修したものとのあいだに差異が発生して目立ってしまうようなことを回避できる。
そしてこのように形成された打刻模様は、穴の周囲に金属が盛り上がってバリ状にならないような打撃力で模様刻設をするように配慮されているため、手で触った場合に引っ掛かるようなざらざら感がなく、感触の良いものになる。因みに、刻設された穴模様の穴周囲にバリにならない程度に金属が盛り上がったものは、手が引っ掛かるようなこともなく感触が損なわれることが無い。またさらに、ワークWが薄板である場合にあっては、ワークWの延びによって撓んでしまうことを矯正する強制装置13が設けられているため、撓みが矯正された状態で模様刻設ができることになる。
因みに、ワークWの表面に施す打刻模様は、ニードル11の太さだけでなく、先端形状を種々選択することで様々な打刻模様にすることができる。そしてこのような先端形状については、図4(A)〜(I)に示すようなものを例示することができる。図4(A)〜(I)のものは、ニードル11の先端面を、半球面、緩凸球面、平面、一部面取りされた平面、凹弧溝面、四角錐面、凸弧四角錐面、ランダム溝面、凹凸波状面としたもので、かつこれら先端面が磨き面となったものと、これらの先端面で形成した打刻模様が図示されている。そして図5(A)(B)のものは、ニードル先端面を半球面にした場合に形成された打刻模様の図面代用写真図、またその拡大写真である。また図6(A)〜(I)のものは、前記図4(A)〜(I)のニードル先端面について、さらに凹凸縞模様を施したものと、これを用いて成形した打刻模様を図示している。このように、ニードル4の先端面の形状、表面仕上げを選択することで、種々の打刻模様とすることができる。そしてこのように施された打刻模様は前述したようにランダムなこともあって、指で触った場合に表面に付く指紋の目立ちが殆んどないものにできる。
そして本発明においては、ワークWの表面への打刻模様の刻設をするための模様成形装置としては、前述した第一の実施の形態のように卓上式でなく、図7、8に示すように、既存のところの現場持込が可能な手持ちタイプの模様成形装置16とすることができる。そして模様成形装置16を手持ちタイプとした場合、手で持ってワークWに押付ける力が、卓上タイプの弾機7による押付け力に代わることになるが、卓上タイプのようにワークW表面に対して垂直姿勢に維持して打刻することが難しく、傾斜姿勢になってしまうことがある。そしてこのように傾斜姿勢になると、後述する図10(C)の円筒表面に打刻模様を施す場合のように、ニードル11が滑る状態で大きく曲がって打刻模様の形成が妨げられることがある。そこでこのものでは、ケーシング6からワークW側に延出する状態で、ニードル11が広がりすぎるのを規制する広がり規制部材17を設け、ワークWに対して傾斜姿勢で押し当てたときに、ニードル11が大きく曲がってしまうことを回避し、良好な打刻模様が形成されるように配慮されている。
さらに本発明の模様成形装置1、16による打刻模様の刻設は、平面に限らず、図9、10に示すように円筒(円柱)のものの表面や図11に示すV溝面のような非平面にも施すことができる。例えば円筒表面に打刻模様を施すた場合、前述した広がり規制部材17があることが好ましく、これがないと、図10(C)に示すようにニードル11がワークWの円筒表面を滑って広がる状態となって好ましい打刻模様を施すことができないが、広がり規制部材17を取付けた場合には、図10(B)のようにニードル11の広がりすぎが規制された状態になって良好な打刻模様の刻設ができる。また、図11に示すようにV溝面に打刻模様を施す場合には、ニードル11が溝底面に収束(収斂)する状態になるため、広がり規制部材17を取付ける必要は必ずしも無い。
広がり規制部材を取り付けたものであって、(A)は卓上式の模様形成装置の斜視図、(B)は手持ちタイプの模様成形装置で薄板に模様を打刻したときに反ってしまったときの状態を示す説明斜視図である。 広がり規制部材のないものであって、(A)はワークにニードルを押付ける前の状態を示す卓上タイプの模様形成装置の一部切欠き正面図、(B)はワークにニードルを押付けときの状態を示す卓上タイプの模様形成装置の一部切欠き正面図、(C)はケーシングが相対移動して打刻しているときの状態を示す卓上タイプの模様形成装置の一部切欠き正面図、(D)は一部のニードルが傾斜している状態のニードル頭部の拡大正面図である。 (A)〜(C)は三種類のホルダの斜視図、(D)(E)は二種類のニードルの斜視図である。 (A)〜(I)は、平滑面のニードル先端面の形状の拡大斜視図とこれを用いることで施される模様図である。 (A)は先端が平滑半球状のニードルを用いて模様が打刻されたステンレス板表面の図面代用写真、(B)はその部分拡大写真である。 (A)〜(I)は、縞模様の凹凸があるニードル先端面の形状の拡大斜視図とこれを用いることで施される模様図である。 手持ちタイプの模様形成装置を用いて薄平板に模様を刻設している状態を示す斜視図である。 (A)は手持ちタイプの模様形成装置をワークに押付ける前の状態を示す一部切欠き正面図、(B)は手持ちタイプの模様形成装置を用いて模様を打刻している状態を示す作用説明図である。 卓上タイプの模様形成装置を用いて円筒体に模様を打刻する状態を示す斜視図である。 (A)は広がり規制部材が取り付けられた模様形成装置を円筒体に押付ける前の状態を示す一部切欠き正面図、(B)は広がり規制部材が取り付けられた模様形成装置を円筒体に押付けた状態を示す一部切欠き正面図、(C)は広がり規制部材のない模様形成装置を円筒体に押付けるた状態を示す一部切欠き正面図である。 (A)(B)はV溝ワークの溝底部に模様を刻設している状態を示す正面図、側面図である。
符号の説明
1 卓上タイプの模様形成装置
6 ケーシング
7 弾機
8 ピストン
9 ハンマー
10 ホルダ
10b 貫通孔
11 ニードル
13 矯正装置
16 手持ちタイプの模様形成装置
17 広がり規制部材
W ワーク

Claims (14)

  1. 金属材から構成されるワーク表面に打刻模様を成形するための模様成形装置であって、該装置は、
    筒状のケーシングと、
    該ケーシング先端部に設けたホルダに穿設の貫通孔を抜け止めされた状態で貫通する複数のニードルと、
    前記ケーシングに移動自在に内嵌され、圧縮空気または電源の供給を受けてニードルを連続的に打撃する打撃体とを備えると共に、
    前記ホルダの貫通孔は、該貫通孔内でのニードルの自由な傾斜が許容されるようニードルが遊嵌状に貫通されるものとし、
    ニードル先端をワーク表面に押付けた状態で前記連続的に打撃されるニードルの先端によってワーク表面に深さ、大きさ、位置、角度、形状の異なるランダムな打刻模様を成形するようにしたことを特徴とする金属表面の模様成形装置。
  2. ケーシング側に設けられ、ニードル先端部が広がるのを規制する広がり規制部材が設けられていることを特徴とする請求項1記載の金属表面の模様成形装置。
  3. ニードルは、同径に統一されていることを特徴とする請求項1または2記載の金属表面の模様成形装置。
  4. ニードルは、異径のものが混在していることを特徴とする請求項1または2記載の金属表面の模様成形装置。
  5. ニードル先端の押付け力は、打刻模様の周縁に金属の盛り上りが生じない力であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  6. ニードル先端の押付け力は、ワークがステンレス鋼であってニードル直径が2〜3mmである場合、50N〜200Nであることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  7. ケーシングは、手持ちタイプであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  8. ケーシングは、基台に移動自在に設けられた卓上タイプであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  9. ニードルは円柱状であり、ワーク表面に当たるニードル先端面は、半球面、凸球面、平面、一部面取りされた平面、凹弧溝面、四角錐面、凸弧四角錐面から選択される面であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  10. ニードル先端面は、磨き面、縞模様面から選択される面であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  11. ワークを、打刻されるワーク表面が膨出状に盛り上がり、裏面が弧内になるように変形させる矯正装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1記載の金属表面の模様成形装置。
  12. 金属材から構成されるワーク表面に打刻模様を成形するための模様成形方法であって、該方法は、複数のニードルを、筒状のケーシングに設けたホルダに穿設の貫通孔に、抜け止めされ、且つ、貫通孔内での自由な傾斜が許容されるように遊嵌状に貫通せしめ、該貫通孔を貫通せしめた複数のニードルの先端をワーク表面に押付けた状態とし、圧縮空気または電源の供給を受けて作動する打撃体によってニードルを連続的に打撃することでワーク表面に深さ、大きさ、位置、角度、形状の異なるランダムな打刻模様を成形するようにしたことを特徴とする金属表面の模様成形方法。
  13. ワーク表面は円筒等の非平面であることを特徴とする請求項12記載の金属表面の模様成形方法。
  14. ワークは、打刻されるワーク表面が膨出状に盛り上がり、裏面が弧内になるよう変形させた状態で打刻するようにしたことを特徴とする請求項12または13記載の金属表面の模様成形方法。
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