JP5000271B2 - 繊維製品処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は繊維製品処理剤に関する。
シリコーン化合物は繊維製品に独特のスベリ性や感触を付与できるため、繊維製品処理剤に汎用に用いられる化合物であり、近年、特許文献1〜4に記載されているように、一般家庭の洗濯工程で用いられる処理剤において、シリコーン化合物を主基剤とする繊維製品処理剤が研究されている。特に、特許文献4にはシリコーン化合物と水溶性高分子化合物を併用し、シリコーンの繊維製品への吸着性を向上させる試みがなされている。
一方、特許文献5には、4級アンモニウム塩を主基剤とする繊維製品処理剤に特定のカチオン性高分子化合物を応用する技術が開示されており、疎水性モノマーとの共重合体が示唆されている。
特開2001−279581号公報 特開2000−110076号公報 特開平5−508889号公報 再公表04−025017号公報 特開平1−061571号公報
しかしながら、シリコーン化合物は、一般に用いられている4級アンモニウム塩を主基剤とする繊維製品処理剤に比較して吸着性が悪い為、柔軟効果が劣り、シリコーン特有の風合いも十分には発揮されていないという課題がある。特許文献1〜4はこうした課題に対して、未だ満足できる効果を有するものではない。特許文献5もまた、シリコーン化合物を主基剤とする繊維製品処理剤の上記課題を解決するための手段については特段の知見を与えるものではない。
本発明が解決しようとする課題は、高い柔軟効果を有し、且つシリコーン特有の風合いを十分に発揮しえる繊維製品処理剤を提供することにある。
本発明は、(a)シリコーン化合物〔以下、(a)成分という〕と、(b)下記一般式(1)の化合物〔以下、化合物(1)という〕に由来するモノマー構成単位(b1)を含有する高分子化合物〔以下、(b)成分という〕、とを含有する繊維製品処理剤に関する。
Figure 0005000271
〔式中、R1は水素原子又はメチル基であり、Yは−COOR4−、−CON(R5)R6−、−OCOR7−、−CH2−から選ばれ、Yが−CH2−の場合にはR2はCH2=C(R1)−CH2−であり、Yがそれ以外の場合にはR2は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R3は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、R4、R6、R7は、それぞれ炭素数1〜4のアルキレン基であり、R5は水素原子又はメチル基である。〕
本発明によれば、高い柔軟効果を有し、且つシリコーン特有の風合いを十分に発揮しえる繊維製品処理剤が提供される。
<(a)成分>
本発明の(a)成分のシリコーン化合物としては、ジメチルポリシロキサン、4級アンモニウム変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、アミド変性ジメチルポリシロキサン、エポキシ変性ジメチルポリシロキサン、カルボキシ変性ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン、フッ素変性ジメチルポリシロキサン等のシリコーン化合物が挙げられる。
本発明ではジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、アミド変性ジメチルポリシロキサン、並びにポリオキシアルキレン(例えばポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン、好ましくはポリオキシエチレン)変性ジメチルポリシロキサンから選ばれる1種以上が好適であり、特にアミノ変性ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン(例えばポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレン、好ましくはポリオキシエチレン)変性ジメチルポリシロキサンが柔軟効果の点から好ましい。
ジメチルポリシロキサンとしては重量平均分子量千〜100万、好ましくは3千〜50万、特に好ましくは5千〜25万、25℃における粘度が10〜10万mm2/s、好ましくは500〜5万mm2/s、特に好ましくは1千〜4万mm2/sの化合物を挙げることができる。
アミノ変性ジメチルポリシロキサンとしては、アミノ当量(アミノ当量とは窒素原子1個当たりの分子量)は、1,500〜40,000g/mol、好ましくは2,500〜20,000g/mol、更に好ましくは、3,000〜10,000g/molである。また、25℃における粘度が100〜20000mm2/s、好ましくは200〜10000mm2/s、特に好ましくは500〜5000mm2/sの化合物を挙げることができる。
ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンとしては、1%水溶液の曇点が80℃以下、好ましくは70℃以下の化合物が最適である。曇点がこのような範囲にある化合物は水溶性が比較的低いため繊維製品に吸着しやすいと考えられる。また、25℃における粘度が100〜6500mm2/s、好ましくは200〜6000mm2/s、特に好ましくは500〜5500mm2/sの化合物を挙げることができる。
本発明では特に繰り返し使用における吸水性の改善効果の点からアミノ変性ジメチルポリシロキサン及びポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンを併用することが好ましく、アミノ変性ジメチルポリシロキサン/ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンを質量比で好ましくは99/1〜10/90、より好ましくは95/5〜20/80、特に好ましくは90/10〜30/70が好適である。
市販されているシリコーンを用いることも可能であり、好ましいものとしては信越化学工業(株)のPolonMF−14、PolonMF−14D、PolonMF−14EC、PolonMF−29、PolonMF−39、PolonMF−44、PolonMF−52、KF−615A、KF−618、KF−864、KF−945A、KF−6008、東レ・ダウコーニング(株)のY−7006、FZ−2203、FZ−2207、FZ−2120、FZ−2161、FZ−2163、FZ−2165、SM8702、SM8704、SM8702C、SM8704C、BY22−812、BY22−816、BY22−819、BY22−823、BY16−850、BY16−906、SF8471、BY22−019、SH−3746、SH−3771、SH3775M、SH−8400、SF−8410、SF8457C、SH−8700等を挙げることができる。
<(b)成分>
化合物(1)としては、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)、N−ビニルオキシカルボニルエチル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)、N,N−ジアリル−N−アルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)から選ばれる1種以上が好適であり、特にN−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジアルキルアミン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)が好ましい。
化合物(1)としては、(b)成分に水溶性を付与させる目的から、pH4の20℃の水100gに1g以上溶解する化合物が好ましい。また、化合物(1)の分子量は、処理剤の外観及び貯蔵安定性の観点から、好ましくは100〜500、特に好ましくは120〜300である。
本発明では基本的に化合物(1)のモノマー構成単位から構成される高分子化合物を用いるが、化合物(1)と共重合可能な化合物(2)に由来するモノマー構成単位(b2)を含んでいてもよい。
化合物(2)の具体例としては、下記一般式(2−1)の化合物〔以下、化合物(2−1)という〕が挙げられる。
Figure 0005000271
〔式中、R21は水素原子又はメチル基であり、R22は炭素数3〜22の炭化水素基であり、XはCH2=C(R21)−とR22との連結基(但し3級アミノ基を除く)である。〕
一般式(2−1)において、R22は好ましくは4〜20、より好ましくは10〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、Xは−COO−、−CONH−、−OCO−から選ばれる官能基が好ましい。
化合物(2−1)のより具体的な例としては、(メタ)アクリル酸アルキル〔アルキル基の炭素数は4〜22、好ましくは4〜20、より好ましくは10〜18である〕、(メタ)アクリロイルアミノアルキル〔アルキル基の炭素数は4〜22、好ましくは4〜20、より好ましくは10〜18である〕、カルボン酸ビニル〔カルボン酸の炭素数は4〜22、好ましくは4〜20、より好ましくは10〜18である〕が好適である。
化合物(2−1)を用いる場合、水溶性の点及び繊維製品への吸着性の点から、(b)成分は、化合物(1)に由来するモノマー構成単位(b1)と化合物(2−1)に由来するモノマー構成単位(b2)を、(b2)/(b1)=50/50〜5/95、更に45/55〜10/90、特に40/60〜15/85のモル比で含有することが好ましい。
この他にも化合物(2−1)以外の化合物(2)を使用することも可能であるが、モノマー構成単位(b1)及びモノマー構成単位(b2)以外のモノマー構成単位は少ない方が好ましい。本発明ではモノマー構成単位(b1)及びモノマー構成単位(b2)の合計が(b)成分の分子中に好ましくは50モル%以上、より好ましくは70モル%、さらに好ましくは90モル%以上であり、特にモノマー構成単位(b3)を含有しないことが好ましい。
その他の化合物(2)として、酢酸ビニル(重合後はケン化してもよい);アクリルアミド;ジアセトン(メタ)アクリルアミド;N−ビニルピロリドン等のN−ビニル環状アミド;N−(メタ)アクロイルモルホリン;塩化ビニル;アクリロニトリル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、スチレンカルボン酸等のカルボキシル基を有するビニル化合物;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン酸基を有するビニル化合物等が例示される。
本発明の(b)成分は、上述の化合物(1)、及び所望により化合物(2)を通常の方法により重合することで得られ、ラジカル重合法が特に好ましく、塊状、溶液、又は乳化系にてこれを行うことができる。ラジカル重合は加熱によりこれを開始してもよいが、開始剤として、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(N,N−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ系開始剤、過酸化水素及び、過酸化ベンゾイル、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒドロパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、過安息香酸、ラウロイルパーオキサイドなどの有機過酸化物、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過酸化水素−Fe3+などのレドックス開始剤、など既存のラジカル開始剤を用いてもよいし、光増感剤の存在/又は非存在下での光照射や、放射線照射により重合を開始させてもよい。
本発明の(b)成分の重量平均分子量は3,000〜100,000、好ましくは4,000〜80,000、特に好ましくは5,000〜60,000であり、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、アセトニトリルと水の混合溶液(リン酸緩衝液)、或いは、エタノールと水の混合溶液(LiBr/酢酸添加)を展開溶媒とし、ポリエチレングリコール(以下、PEGと表記する)を標準物質として測定することができる。
<その他の成分>
本発明ではさらにシリコーンの有する効果を向上させる目的から、窒素原子に結合する3つもしくは4つの基のうち、1〜3個が炭素数8〜24の炭化水素基であり、残りが炭素数1〜3の炭化水素基である3級アミン化合物又はその酸塩もしくはその4級アンモニウム塩〔以下(c)成分という〕を併用することが好適である。(c)成分の具体的な化合物としては下記一般式(c1)の化合物又はその酸塩もしくはその4級アンモニウム塩が好適である。
Figure 0005000271
〔式中、R10は炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、R11は炭素数2又は3のアルキレン基であり、R12、R13は、それぞれR14−〔B−R15n−であるか、又は炭素数1〜3のアルキル基もしくはヒドロキシアルキル基である。ここでR14は炭素数8〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、R15は炭素数2又は3のアルキレン基である。A、Bは同一又は異なっていてもよく−COO−、−CONH−から選ばれる基である。m、nは0又は1の数である。〕
一般式(c1)の化合物において、R10は好ましくは炭素数10〜20、より好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R12は、R14−〔B−R15n−、メチル基又はヒドロキシエチル基が好ましく、R14は好ましくは炭素数10〜20、より好ましくは12〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R13はメチル基又はヒドロキシエチル基が好ましい。
一般式(c1)の化合物を酸塩として用いる場合には、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩から選ばれる無機酸塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換していてもよいアリールスルホン酸塩から選ばれる一般に知られている無機又は有機酸以外に、炭素数10〜24のアルキルベンゼンスルホン酸塩、炭素数10〜24のアルキル硫酸エステル塩、炭素数10〜24のアルキル基と、平均付加モル数1〜4のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩から選ばれる陰イオン界面活性剤の塩を用いることもできる。
一般式(c1)の化合物を4級アンモニウム塩として用いる場合には、一般に使用されるアルキル化剤により、4級化させた化合物を用いることができ、具体的にはアルキルハライド、好ましくはメチルクロリド、ジアルキル硫酸、好ましくはジメチル硫酸又はジエチル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどのエポキシ化合物を挙げることができる。
本発明において(c)成分としては、ジアルキル(炭素数10〜16)ジメチルアンモニウム塩、N,N−ジアルキロイル(又はアルケノイル)(炭素数12〜20)オキシエチル−N−ヒドロキシエチル−N−メチル(又はエチル)アンモニウム塩が好適である。
本発明の(a)成分は水に難溶の化合物であるため、安定に乳化、分散、可溶化する目的から処理剤として界面活性剤を用いることができ、特に(a)成分の効果を十分引き出す目的から、非イオン界面活性剤〔以下(d)成分という〕を含有することが好ましく、(d)成分は繊維製品に好ましい風合いを賦与できる点からも含有することが好適である。
(d)成分としては、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基と平均付加モル数20〜200のポリオキシアルキレン基(アルキレン基の炭素数は2〜4)を有する化合物が好適であり、特に平均付加モル数が30〜150のポリオキシアルキレンアルキル(又はアルケニル)エーテルが最も好ましい。付加するアルキレンオキシドは、エチレンオキシド(以下、EOと表記する)、プロピレンオキサイド(以下、POと表記する)が挙げられる。
本発明では、処理剤の外観を改善すると共に、貯蔵安定性を改善する目的から、水溶性溶剤〔以下(e)成分という〕を含有することが好適である。好適な(e)成分としては、炭素数1〜3の1価アルコール、炭素数2〜4の2価アルコール、グリセリン、及び下記一般式(e1)のグリコールエーテル化合物が好適である。
16−O−(R17−O)o−R18 (e1)
〔式中、R16は炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、ベンジル基から選ばれ、R17はエチレン基、プロピレン基、−CH2−CH(OH)−CH2−から選ばれ、R18は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基から選ばれる。oは1〜5の数を示す。〕
一般式(e1)において、R16はフェニル基が好ましく、R17はエチレン基が好ましく、R18は水素原子が好ましく、oは1〜3の数が好ましい。
本発明では、通常繊維処理剤に用いられる成分を任意に使用することができ、例えば香料、染料、顔料、防腐剤、キレート剤などを挙げることができる。
<繊維製品処理剤>
本発明の繊維製品処理剤は、(a)成分と(b)成分を、(a)成分/(b)成分=50/50〜95/5、好ましくは55/45〜90/10、特に好ましくは60/40〜90/10の質量比で含有する。また、(a)成分を処理剤中に好ましくは1〜30質量%、より好ましくは1.5〜20質量%、特に好ましくは2〜15質量%含有し、(b)成分を処理剤中に好ましくは0.05〜30質量%、より好ましくは0.1〜20質量%、特に好ましくは0.2〜15質量%含有する。また、任意ではあるが(a)成分の効果を向上させる目的から(c)成分を処理剤中に好ましくは0.2〜20質量%、より好ましくは0.5〜15質量%、特に好ましくは1〜10質量%含有する。(d)成分は、繊維製品に好ましい風合いを賦与できる点、貯蔵安定性や製品の外観を好適にするために好ましい成分であり、処理剤中に好ましくは1〜30質量%、より好ましくは2〜25質量%、特に好ましくは3〜20質量%含有する。(e)成分は貯蔵安定性や製品の外観を好適にする目的から適宜含有することができるが、引火点や匂いの問題があるため、処理剤中の含有量は、好ましくは0.5〜40質量%、より好ましくは1〜30質量%、特に好ましくは2〜20質量%である。
本発明の繊維製品処理剤は、上記成分を水に溶解、乳化、分散させた液体組成物、特に水溶液の形態が好適であり、水の含有量は処理剤中に好ましくは20〜90質量%、より好ましくは30〜80質量%、特に好ましくは40〜70質量%である。また、本発明の処理剤の20℃におけるpHは2〜8、更に3〜7が好ましい。
本発明の繊維製品処理剤は、洗濯工程のすすぎの段階で濯ぎ水に添加して繊維製品の処理を行うことが好ましく、濯ぎ水30Lに対して1.5〜75g、好ましくは3〜60g、特に好ましくは4.5〜45gの割合で添加される。また、繊維製品1kgに対して、本発明の処理剤を1〜50g、好ましくは2〜40g、特に好ましくは3〜30g用いることが好ましい。処理後は、脱水、乾燥など通常行う工程を行うことができる。
実施例に用いた配合成分を以下にまとめて示す。
<(a)成分>
(a)−1:KF−864(信越化学工業(株):アミノ変性ジメチルポリシロキサン)
(a)−2:SF8457C(東レ・ダウコーニング(株):アミノ変性ジメチルポリシロキサン)
(a)−3:SH3775M(東レ・ダウコーニング(株):ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン)
(a)−4:FZ−2203(東レ・ダウコーニング(株):ポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサン)
(a)−5:BY16−906(東レ・ダウコーニング(株):アミド変性ジメチルポリシロキサン)
<(b)成分>
(b)−1:DMAEMAホモポリマー(重量平均分子量(PEG換算)7,000)
(b)−2:DMAEMA/LMA(DMAEMA/LMA=80/20モル比、重量平均分子量(PEG換算)11,000)
ここで、上記の記号は以下のものである。
・DMAEMA:N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン
・LMA:ラウリルメタクリレート
<(b*)成分>
(b*)−1:MOEDESホモポリマー(重量平均分子量(PEG換算)30,000)
(b*)−2:ダイドールEC−004(大同化成工業(株):ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム)
(b*)−3:MERQUAT 280〔NALCO COMPANY:ポリ塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸=65/35(分析値から推定されるモル比)〕
ここで、上記の記号は以下のものである。
・MOEDES:N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチル−N−エチルアンモニウムエチルサルフェート
<(c)成分>
(c)−1:ジアルキル(炭素数12〜14)ジメチルアンモニウムクロライド
(c)−2:アルキル(炭素数16〜18)トリメチルアンモニウムクロライド
(c)−3:ジアルキル(炭素数16〜18)ジメチルアンモニウムクロライド
<(d)成分>
(d)−1:炭素数12〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均40モル付加させた非イオン界面活性剤
(d)−2:ステアリルアルコールにEOを平均50モル付加させた非イオン界面活性剤
(d)−3:ステアリルアルコールにEOを平均140モル付加させた非イオン界面活性剤
(d)−4:炭素数12〜14の直鎖第1級アルコールにEO平均5モル/PO平均2モル/EO平均3モルの順に付加させた非イオン界面活性剤
(d)−5:炭素数12〜14の第2級アルコールにEOを平均3モル付加させた非イオン界面活性剤
PhG−30:フェノールにEOを平均3モル付加させたグリコールエーテル化合物
抗菌剤:プロキセルIB
キレート剤:エチレンジアミン4酢酸
〔柔軟性の評価〕
市販の木綿タオル(白色、綿100%)を5枚用意し、これに質量調整布として肌着(綿100%)0.8kg、ワイシャツ(白、綿/ポリエステル=60/40%)0.4kgを加え、市販の衣料用洗剤(花王(株)アタック)を用いて二槽式洗濯機(東芝銀河VH−360S1)で10回繰り返し洗濯した〔洗剤濃度0.0667質量%、水道水(20℃)30L使用、洗濯10分−脱水3分−すすぎ8分(流水すすぎ、水量15L/min.)〕。最後の処理回(10回目)のすすぎが始まってから5分経過した時点で流水を止め、排水した後3分間脱水した。次に、水道水(20℃)を30L注水し、表1の各処理剤を15mL投入して3分間撹拌処理した。撹拌を止めた後、3分間脱水し、評価用繊維製品としてタオルを取り出し、室温で4時間自然乾燥させた。
その後、標準試験室(25℃−65%RH)で24時間静置して調湿処理したタオルについて、表1に示す比較品1で処理し同様に標準試験室(25℃−65%RH)で調湿処理したタオルを対照品として、柔軟性について、10名の判定員(30代男性5名、30代女性5名)により下記の基準で得点をつけ、平均点を求めた。平均点が0.5を超え1.0以下を○、0以上0.5以下を△、0未満を×として判定し表1に示した。
対照品より柔らかい:+1点
対照品と同等:0点
対照品の方が柔らかい:−1点
〔滑らかさの評価〕
市販の肌着(綿100%)を3枚用意し、これに質量調整布として木綿タオル(白色、綿100%)0.8kg、ワイシャツ(白、綿/ポリエステル=60/40%)0.4kgを加え、市販の衣料用洗剤(花王(株)アタック)を用いて二槽式洗濯機(東芝銀河VH−360S1)で10回繰り返し洗濯した〔洗剤濃度0.0667質量%、水道水(20℃)30L使用、洗濯10分−脱水3分−すすぎ8分(流水すすぎ、水量15L/min.)〕。最後の処理回(10回目)のすすぎが始まってから5分経過した時点で流水を止め、排水した後3分間脱水した。次に、水道水(20℃)を30L注水し、表1の各処理剤を15mL投入して3分間撹拌処理した。撹拌を止めた後、3分間脱水し、評価用繊維製品として肌着を取り出し、室温で4時間自然乾燥させた。
その後、標準試験室(25℃−65%RH)で24時間静置して調湿処理した肌着について、表1に示す比較品1で処理し同様に標準試験室(25℃−65%RH)で調湿処理した肌着を対照品として、滑らかさについて、10名の判定員(30代男性5名、30代女性5名)により下記の基準で得点をつけ、平均点を求めた。平均点が0.7以上1.0以下を◎、0.4以上0.7未満を○、0以上0.4未満を△、0未満を×として判定し表1に示した。
対照品より柔らかい:+1点
対照品と同等:0点
対照品の方が柔らかい:−1点
Figure 0005000271
なお、本発明の繊維製品処理剤として好適な配合例を表2に示す。共通する記号は表1と同じものである。
Figure 0005000271
表中、(b)−6、(b)−7は以下のものである。
(b)−6:N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジアルキルアミンのホモポリマー(重量平均分子量(PEG換算)10,000)
(b)−7:ジアリルメチルアミンのホモポリマー(重量平均分子量(PEG換算)8,000)

Claims (5)

  1. (a)シリコーン化合物と、(b)下記一般式(1)の化合物に由来するモノマー構成単位(b1)から構成されるホモポリマーとを、(a)/(b)=60/40〜90/10の質量比で含有する繊維製品処理剤。
    Figure 0005000271

    〔式中、R1は水素原子又はメチル基であり、Yは−COOR4−、−CON(R5)R6−、−OCOR7−、−CH2−から選ばれ、Yが−CH2−の場合にはR2はCH2=C(R1)−CH2−であり、Yがそれ以外の場合にはR2は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R3は炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、R4、R6、R7は、それぞれ炭素数1〜4のアルキレン基であり、R5は水素原子又はメチル
    基である。〕
  2. 前記一般式(1)の化合物が、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)、及びN−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジアルキルアミン(アルキル基の炭素数は1〜3)から選ばれる1種以上である、請求項1記載の繊維製品処理剤。
  3. (a)が、ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、アミド変性ジ
    メチルポリシロキサン、及びポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンから選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の繊維製品処理剤。
  4. (a)が、アミノ変性ジメチルポリシロキサン及びポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンの併用である請求項3記載の繊維製品処理剤。
  5. 更に、(c)ジアルキル(炭素数10〜16)ジメチルアンモニウム塩を含有する請求項1〜4の何れか1項記載の繊維製品処理剤。
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