JP4999422B2 - 連続式の熱処理方法及び連続式の熱処理炉 - Google Patents

連続式の熱処理方法及び連続式の熱処理炉 Download PDF

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Description

本発明は、温度の異なる2以上のバッチ式の加熱室内に被加熱物を順次移動させて所望の温度になるまで連続して加熱処理を行う熱処理方法、更に、特に広い面積を有する被加熱物に対して均一な温度分布となるようにして、迅速に効率よく、乾燥又は焼成をすることが可能な連続式の熱処理炉に関する。
近年、壁掛けテレビやマルチメディヤ用ディスプレイとして利用できる大画面フラットパネルディスプレイ(FPD)の開発は著しく、例えば、代表的なFPDであるプラズマディスプレイパネル(PDP)の製造では、大型のガラス基板の表面に、印刷、乾燥、焼成の工程を複数回繰り返すことで、電極、誘電体及び蛍光体等の種々の部材を逐次形成することが行われている。その際に行う乾燥或いは焼成の工程には、連続式の熱処理炉やバッチ式の熱処理炉が用いられている。しかし、PDPの製造では、熱処理の対象物が大面積で肉薄のガラス基板であるため、被加熱物の全面にわたってムラのない均一な熱処理を実現することは難しく、種々の問題があった。
例えば、連続式の熱処理炉では、温度勾配のあるトンネル式の炉内を移動させながら被加熱物に対して加熱を行うため、移動方向での熱の偏析を受け均一な熱処理が困難であった。この炉内における熱偏析を避けて均一な熱処理を実現するためには、炉内の温度勾配を低くして被加熱物をゆっくりと移動させる必要があった。しかし、炉内の温度勾配を低くするために炉長を長くすると、広大な設備面積が必要となり、処理効率及び製造コストの点で問題が生じる。一方、バッチ式の熱処理炉では、通常、複数の被加熱物を炉内に設置し、その状態で炉内温度を所望の温度まで昇温して処理するため、個々の被加熱物は勿論のこと、複数の被加熱物に対してムラのない均一な熱処理を行えるという利点がある。しかし、上記した連続式の熱処理炉に比べて格段に処理効率が劣るという問題があった。即ち、バッチ式の熱処理炉では、複数の被加熱物を炉内に設置したり炉内から取り出す作業が必要であり、又、引き続き処理を行うには、処理後、上昇した炉内温度を十分に下げてから再び昇温しなければならないという問題があった。このため、バッチ式の熱処理炉は、特に、連続して大量の被加熱物を処理する方法としては、時間的にもエネルギー的にもロスの大きい手段で不向きであり、工業的に大量生産する場合に利用する方法としては、前記した連続式の熱処理炉を使用する方が適している。連続式の熱処理炉、搬送方法や加熱方法等に対しては、従来より様々な提案がなされている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかし、コンパクトな装置でありながら、ムラのない均一な熱処理を安定して迅速に効率のよい熱処理ができるという全てを満足できるような熱処理炉及び被加熱物の熱処理方法は未だ知られていない。
又、PDPの製造において行われる乾燥或いは焼成等の熱処理では、常に大面積のガラス基板全面にわたって加熱処理が必要であるとは限らず、部分的な熱処理が要求される場合もある。例えば、大面積のガラス基板上に種々の機能を有する精密な構造が形成された被加熱物であって、熱処理を必要とする部分が上記の構造部分である場合も多い。このような部分的な表面構造の熱処理を望む場合にも基板自体の温度を上昇させることは、エネルギーの無駄であり、エネルギー効率の点で問題である。所望する部分に選択的に熱処理することができる方法として、マイクロ波等の電磁波を利用する方法があり(例えば、特許文献4参照)、工業的な生産手段として実用化され始めている。
ここで、プラズマディスプレイパネル(PDP)のような、大面積で肉薄の被加熱物の熱処理に電磁波による加熱方法を適用することについても種々提案されている(例えば、特許文献5及び6参照)。特許文献5では、PDPのパネル構造物の蛍光体層の形成の際に使用する蛍光体粉含有のペースト材料に、マイクロ波を選択的に吸収して自己発熱する材料を含有させることで、高いエネルギー効率と、厚膜のペースト層の表層と内部とで均一な乾燥、更に乾燥時間の短縮が達成されるとしている。更に、特許文献6では、マイクロ波処理炉内に、マイクロ波吸収体のような被加熱ターゲットを設けるようにすれば、伝導及び輻射による基板自体の加熱が可能となり、自己発熱するペースト層と基板の間の温度差をなくすことができ、この結果、均一な乾燥と乾燥時間の短縮が図られるとしている。
特開2003−185338公報 特開2003−346652公報 特開2005−114284公報 特開2004−82530公報 特開2004−213962公報 特開2005−172371公報
しかしながら、電磁波処理によって目的とする部分に均一な熱処理を行い、高品質の製品を安定して得るためには、被加熱物の構成は勿論、マイクロ波炉の構造や、電磁波の出力の制御方法等について充分に検討する必要がある。又、電磁波を使用した加熱方法を採用した場合には、被加熱物内にある電極等の放電を生じるといった問題や、電磁波の漏洩の問題がある。このため、従来のマイクロ波炉は、前記した特許文献6に記載されているようにバッチ式のものが殆どであるが、先に述べたように、バッチ式の炉は、均一な熱処理が可能であるものの生産性の点で連続的な加熱炉と比較して格段に劣り、工業的に実用化するには問題がある。更に、例えば、FPDの大型化は進行しており、今後は、これまでよりも広い面積のガラス基板の全面にわたって熱処理を行うことが必要となると考えられるが、マイクロ波による加熱に限らず電気ヒーターを使用する場合にも、このような対象物に対して均一でムラのない熱処理を、効率よく経済的に達成できる熱処理方法及び熱処理炉の開発が望まれる。更に、PDPの製造を例にとっても熱処理する目的は様々であり、例えば、処理温度が全く異なる乾燥処理や焼成処理のいずれの場合においても適用でき、又、全面的な或いは部分的な熱処理のいずれの場合においても適用できる、様々な目的の熱処理に対して最適な形態で多様に適用することが可能な、熱処理方法及び熱処理炉の開発が望まれる。
従って、本発明の目的は、多様な処理温度に対しても適用でき、被加熱物に対する熱処理を全面的に行う場合にも或いは部分的に行う場合のいずれにも適用可能であり、しかも、大面積のガラス基板等に対し、均一でムラのない熱処理を、迅速に効率よく経済的に行うことができる新規な熱処理方法を提供することにある。又、本発明の目的は、連続的に処理を行える熱処理炉でありながらコンパクトな装置であるため、広大な設備面積を必要とせず、しかも被加熱物に対して、均一でムラのない熱処理を迅速に且つ効率よく行える熱処理炉を提供することにある。更に、本発明の目的は、加熱手段に電磁波を利用した形態において、被加熱物内にある電極等の放電を生じることなく、所望の部位に選択的に、より均一な熱処理を安定して行うことができる熱処理炉を提供することにある。
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、互いに異なる設定温度に昇温されている直列に配置した2以上のバッチ式の加熱室を用い、その加熱室内の表面積と同程度又は小さい表面積をもつ被加熱物を順次、各加熱室に移動させながら所望の温度になるまで熱処理する連続式の熱処理方法であって、各加熱室の設定温度を、予め下記式を用いて算出した各加熱室内における被加熱物の表面と加熱室の内壁面の2面間における放射伝熱量から計算によって求められる、当該加熱室における処理時間に対して変化する被加熱物の温度の値を用い、被加熱物が最終の加熱室で受ける熱処理によって所望の温度になり、且つ、各加熱室における被加熱物に対する熱処理時間が同一となるように決定し、設定温度の低い加熱室の順に被加熱物を移動させながら熱処理を行うことを特徴とする連続式の熱処理方法である。
Figure 0004999422
(上記式中、T1は被加熱物の絶対温度、T2は加熱室の絶対温度、σはステファン・ボルツマンの定数、αは、被加熱物の表面積と放射率及び加熱室の表面積と放射率によって決定される定数である。)
上記連続式の熱処理方法の好ましい形態としては、前記被加熱物の移動を、複数のローラーの上に直接或いはセッターを介して被加熱物を載置する構造を有する搬送装置を用い、該複数のローラーを回転し続けながら被加熱物の熱処理操作を行う被加熱物の熱処理方法が挙げられる。
本発明の別の実施形態は、上記いずれかの連続式の熱処理方法を実行した電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉であって、直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室と、各加熱室にそれぞれ配置されたマイクロ波等の電磁波の発振器と、該発振器の出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、上記各加熱室内に、電磁波による自己発熱性が高い耐火物又はセラミックスからなる平板が、被加熱物の全面に放射熱を与えることができる状態に配置されており、且つ、上記発振器が、各加熱室の側壁に対峙する状態で2以上配置されてなることを特徴とする連続式の熱処理炉である。
本発明の別の実施形態は、上記いずれかの連続式の熱処理方法を実行した電気ヒーターによる加熱処理を行う連続式の熱処理炉であって、直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室と、各加熱室にそれぞれ配置された電気ヒーターと、該電気ヒーターの出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、上記電気ヒーターが、各加熱室の天井のみ、又は天井及び炉床、又は天井、炉床及び側壁に2以上配置されてなることを特徴とする連続式の熱処理炉である。
上記した電磁波或いは電気ヒーターによって加熱処理を行う熱処理炉の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。上記において、更に、隣り合う加熱室間に、各加熱室間の電磁波の遮断及び/又は各加熱室間での熱の干渉を防ぐための遮蔽体が設けられてなる上記いずれかの連続式の熱処理炉。前記制御装置が、前記2以上ある発振器或いは電気ヒーターの出力を個別に制御することで炉内温度分布を制御する構成のものである上記いずれかの連続式の熱処理炉。前記加熱室のいずれもが、室温からの温度差が300℃以上ある温度にできるように構成されている上記いずれかの連続式の熱処理炉。前記2以上の加熱室のそれぞれが、各加熱室間の温度の差が300℃以上にできるように構成されている上記いずれかの連続式の熱処理炉。更に、複数のローラーを構成部材とする搬送装置を有し、該ローラーが、熱膨張率が小さく、強度が大きい材料で形成されている上記いずれかの連続式の熱処理炉。
上記した電磁波によって加熱処理を行う熱処理炉の好ましい形態としては、下記のものが挙げられる。更に、前記加熱室の上部に金属製の羽根を有する撹拌ファンが設けられ、加熱室内における該金属製の羽根の水平の位置が、前記発振器を構成し且つ加熱室側に配置されている導波管の水平の位置とほぼ同様である、上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。更に、前記平板が被加熱物の上方に配置されてなり、前記発振器を構成し且つ加熱室側に配置されている導波管の水平の位置よりも下部側であって、上記平板よりも上部側である水平の位置と、前記被加熱物の下部側の水平の位置のそれぞれに、板状の断熱性部材が配置され、且つ、前記平板が、加熱室の側壁近傍に配置された断熱性部材によって支持されている上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。前記平板を構成する耐火物又はセラミックスが、被加熱物に含まれる金属が電磁波の照射により放電しない程度まで電磁波の出力を減衰させることができる材料からなる上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。前記平板の端部と、加熱室の最外壁を構成するキャビティ(缶体)の内壁側面との間隙が、電磁波の波長の1/2から1/4となる構成の上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。前記平板が、被加熱物を覆うように被加熱物に対して水平に配置され、且つ平板と被加熱物との間隙が30〜300mmである上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。前記平板は、複数の平板部材が組み合わされてなり、且つ、隣接する各平板部材の合せ目が、互いに接触することなく、下部又は上部から見て空間が見えないように板の端部が互いに重なり合って平坦な面を形成している上記いずれかの電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉。
本発明によれば、乾燥工程や焼成工程等、多様な処理温度に対しても適用でき、被加熱物に対する熱処理を全面的に行う場合にも或いは部分的に行う場合のいずれにも適用可能であり、しかも、大面積のガラス基板等に対して、均一でムラのない熱処理を、迅速に効率よく経済的に行うことができる熱処理方法が提供される。又、本発明によれば、連続的に処理が行える熱処理炉でありながらコンパクトな設備とできるため、広大な設備面積を必要とせず、しかも被加熱物に対して均一でムラのない熱処理を迅速に且つ効率よく行える熱処理炉が提供される。更に、加熱手段に電磁波を利用した本発明の形態によれば、被加熱物内にある電極等の放電を生じることなく、所望の部位に選択的に、より均一な熱処理を安定して行うことができる熱処理炉が提供される。
本発明によれば、特に、プラズマディスプレイのような広い面積にわたって精密な加工をすることが要求されるFPD製品の製造において、電磁波を利用して熱処理を連続して行うことができる装置でありながら、大面積の被加熱物内にある電極等の放電を生じることなく、且つ、所望の部位に選択的に、均一な熱処理を安定して行うことができる熱処理炉が提供される。このような電磁波を利用して熱処理を連続して行う熱処理炉を用いれば、例えば、基板上に電極が形成されており、該基板上に形成した加熱される部分が厚膜のペースト層等であったとしても、厚膜のペースト層の表層と内部とで均一な乾燥が行われ、放電を生じることなく、広い面積にわたって均一な熱処理を安定して行うことができる。更に、本発明の好ましい実施形態によれば、電磁波の漏洩の問題を生じることなく、上記した良好な熱処理を連続して安定して行うことができ、しかも、炉の構造が比較的簡単で、炉内温度等の制御が容易である連続式の熱処理炉が提供される。
以下、好ましい形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明の連続式の熱処理方法は、それぞれが、予め設定した温度に昇温されている直列に配置した2以上のバッチ式の加熱室内に、該加熱室内の表面積と同程度の又は好ましくは小さい表面積をもつ被加熱物を投入し、低い設定温度の加熱室から順番に移動させながら被加熱物が所望の温度になるまで加熱処理を行うものであり、バッチ式の熱処理炉の利点と、連続式の熱処理炉の利点とを融合させることで、連続的に、均一でムラのない熱処理を、迅速且つ効率的に行うことを可能としている。即ち、バッチ式の熱処理炉を使用すれば、大面積の被加熱物に対して均一でムラのない熱処理を行うことができる。一方、連続式の熱処理炉を使用すれば、効率的な熱処理が可能となる。そこで、本発明では、先ず、複数のバッチ式の加熱室を用いて、熱処理炉を構成するが、加熱室の数は、必要とする熱処理温度、被加熱物の材料、所望する処理時間等によって適宜に設計すればよい。そして、これらの加熱室は、それぞれ所定の温度に予め昇温しておくが、その際に昇温させる各加熱室の温度(絶対温度)は、所望する加熱処理温度(絶対温度)と、被加熱物の表面積と放射率及び、加熱室の表面積と放射率との兼ね合いで決定する。本発明においては、その温度を各加熱室の設定温度と呼ぶ。そして、上記のようにして決定した段階的に異なる設定温度にそれぞれ昇温された複数の加熱室で、それぞれの処理時間が同一となるタイミングで、被加熱物を、設定温度の低い加熱室から高い温度の加熱室へと順次移動させる一連の操作で迅速に加熱して、所望する温度での熱処理を行う。
各加熱室の設定温度を決定する方法について説明する。加熱炉内に被加熱物を搬入したときのように、ある一つの凸面の周囲を任意の他面が完全に囲む場合、その被加熱物(凸面)の表面積をA1、絶対温度をT1、放射率をε1とし、炉壁の表面積をA2、絶対温度をT2、放射率をε2とすると、これら二面間の放射伝熱量Qは次式で表される。尚、式中のσは、ステファン・ボルツマンの定数である。
Figure 0004999422
ここで、上記式中のA1、ε1、A2及びε2を、被加熱物及び炉壁の材質及び寸法で決定される定数αであるとみなすと、上式は下記のように表すことができる。下記式からわかるように、σとαとは定数であるので、二面間の放射伝熱量Qは、被加熱物の絶対温度の4乗の値と、炉内の絶対温度の4乗の値との差に比例するといえる。
Figure 0004999422
本発明では、加熱室内の表面積と同程度の表面積、或いは、好ましくは加熱室内の表面積よりも若干小さい表面積をもつ被加熱物を処理対象としているので、上記式を、A1=A2及びε1=ε2と擬制して放射伝熱量Qを算出し、当該Qの値を用いて各加熱室の設定温度をそれぞれ決定する。尚、上記した通り、上記式から得られる放射伝熱量Qはあくまでも概算である。このため、実際に工業生産に適用する場合には、上記で算出した放射伝熱量Qを用いて各加熱室における設定温度の概略を決定した後、この温度に昇温した加熱室を用いて予め試験運転を行い、これによって設定温度等の運転条件の微調整を行うことが好ましい。この結果、より最適な熱処理が可能となり、この熱処理条件の最適化によって、より優れた製品を、より歩留りよく安定して得ることができる。以下、上記したようにして得られる放射伝熱量Qを用いて加熱室の設定温度を決定する方法について以下に説明する。図1に、加熱室内の設定温度を、それぞれ300、400、500及び600℃とし、この昇温された状態の加熱室内に、該加熱室内の表面積と同程度の表面積をもつ0℃の被加熱物を入れたと仮定した場合に算出される放射伝熱量Qと、被加熱物の温度との相関を示した。図1に示したように、被加熱物の温度の上昇につれて放射伝熱量Qが急激に減少し、被加熱物の温度上昇速度が低下することがわかる。又、図2は、被加熱物の温度が処理時間に対してどのように上昇し、その一方で、加熱室内における放射伝熱量Qがどのように減少するかを示したものである。図2には、加熱室内の設定温度を700、500及び400℃とした場合の算出データを示した。
本発明者らは、図1及び2に示した被加熱物の温度及び放射伝熱量Qの変化挙動は、実際に、ある温度に昇温したバッチ式の加熱室内に被加熱物を投入して熱処理した場合の挙動に極めて高い相関を示すことを確認した。即ち、常温の被加熱物を、上記したような温度に昇温された炉内に投入すると、前記した計算式によって求めた通り、初期における加熱室内の大きな放射伝熱量によって被加熱物は急速に加熱され始める一方で、炉壁は急速にエネルギーを奪われて温度低下し始める。このため、ある温度に昇温されたバッチ式の加熱室に被加熱物を投入した場合、投入直後は、炉内から被加熱物への大きなエネルギー移動が発生するが、時間の経過とともに炉壁と被加熱物の温度差は小さくなっていき、単位時間あたりのエネルギーの移動量は急激に減少する。従って、一定の温度に保たれている炉内に、被加熱物を長時間にわたって滞留させても、短時間で所望の温度まで昇温させることは不可能であり、処理効率は劣ったものとなる。
これに対して本発明では、複数のバッチ式の加熱室を用意し、前記したようにして得られる放射伝熱量Qを利用して各加熱室の設定温度を決定し、これらの段階的に異なる温度に昇温されている各加熱室を用い、被加熱物を最も低い設定温度の加熱室から高い設定温度の加熱室へと移動させながら順に熱処理することで、被加熱物に対して連続して急速昇温させることを実現させる。より具体的には、段階的に異なる温度に昇温させた複数のバッチ式の加熱室を用意し、それぞれの加熱室内において、被加熱物の昇温速度が遅くなってきた段階で、被加熱物を、より高温に昇温され且つ初期における大きな放射伝熱量Qを有する加熱室内へと移動させるように構成する。この結果、被加熱物は、移動した先の加熱室内において、移動させる前の加熱室で行われていたよりも格段に高い放射伝熱量Qを利用した急速な昇温が行なわれ、これらの一連の熱処理操作を通じて被加熱物に対する急速昇温の実現が可能となる。更に、本発明では、その際に、各加熱室での熱処理時間が同一になるように構成しているので、複数の被加熱物を順次投入し、設定温度の低い加熱室から高い設定温度の加熱室へと順番に移動させつつ熱処理することで、効率のよい連続的な熱処理が可能となる。
先に述べたように、通常のバッチ式の加熱炉では、被加熱物を投入した後、所望の温度になるまで、適切な速度で順次温度を上げながら熱処理することが行われる。一方、トンネル式の加熱炉では、被加熱物の移動に従って炉内温度が上昇するように炉内の温度分布及び被加熱物の移動速度を制御して、被加熱物の熱処理を行っている。これに対して本発明では、被加熱物を、所定の設定温度に昇温されたバッチ式の加熱室内に一定時間保持させることで温度を上昇させ、その後、例えば、移転する前の加熱室における熱処理で上昇した被加熱物の温度よりも高い設定温度に昇温された別のバッチ式の加熱室内に一定時間保持させることで、連続した状態で被加熱物の温度が急速に上昇されるように構成している。更に、本発明では、上記の操作を加熱室の数だけ順次繰り返すことで、被加熱物が所望の温度で熱処理されるまでの一連の処理の間、常に迅速な熱処理をすることを可能としている。
本発明で使用する2以上のバッチ式の各加熱室の温度設定は、具体的には、次のようにして行う。先ず、1つのバッチ式の加熱室の設定温度は、熱処理の所望温度(等温或いは若干高い温度)とし、他の加熱室の設定温度は、各加熱室での処理時間が同一となり、且つ、被加熱物を移動させる前の加熱室の設定温度よりも、例えば、100乃至300℃以上高い設定温度とするとよい。より急速に加熱したい場合には各加熱室間における設定温度の差を300℃以上にすることもでき、本発明の加熱方法を適用すれば、このような高い温度差のある加熱室へと被加熱物を移動させた場合にも安定した歩留りのよい熱処理を行うことができる。先に説明したように、このようにすれば、被加熱物は、移動前の加熱室内における低下した放射伝熱量Qと比べて格段に高い放射伝熱量Qを有する状態の加熱室内に投入されるため、被加熱物は迅速に加熱されることとなる。例えば、2つのバッチ式の加熱室を用いて、14分間で被加熱物の温度が585℃になるまでの熱処理を行う場合には、図3に示したように、一方の加熱室の温度を所望する585℃の温度よりも若干高い600℃を設定温度として昇温し、他方の加熱室の設定温度を500℃とすればよい。このように構成すれば、図3に示したように、被加熱物は、500℃に昇温されている加熱室内で急速に昇温していき、7分後の昇温速度が低下した段階で600℃に昇温された加熱室内へと移動され、移動した設定温度600℃の加熱室内で再び急速に昇温されて、14分間で所望の585℃の温度に上昇する。
本発明の連続式の熱処理炉は、上記した本発明の連続式の熱処理方法を実行することで、均一でムラのない迅速な熱処理が達成されるが、その第1の実施形態では、加熱方法に部分的な加熱処理が可能となる電磁波を用い、第2の実施形態では、電磁波を使用した場合よりも装置構造や管理状態を簡便なものとできる電気ヒーターを加熱方法に用いる。以下、これらの構成の連続式の熱処理炉について説明する。先ず、第1の実施形態の、電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉について説明する。該熱処理炉は、直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室と、各加熱室にそれぞれ配置されたマイクロ波等の電磁波の発振器と、該発振器の出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、上記各加熱室内に、電磁波による自己発熱性が高い耐火物又はセラミックスからなる平板が、被加熱物の全面に放射熱を与えることができる状態に配置されており、且つ、上記発振器が、各加熱室の側壁に対峙する状態で2以上配置されてなることを特徴とする。
図4は、本発明の第1の実施形態の、電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉の一例の主たる構成部分を示す斜視図であり、図5は、その加熱室の横断面と縦断面図である。本発明の連続式の熱処理炉は、後述するような構成の加熱室を2以上直列に配置されてなるが、かかる構成とすることによって、図7に示したように、被加熱物は、それぞれの設定温度に昇温された各加熱室で順次熱処理されて、所望の温度での熱処理を迅速に行うことができるものとなる。以下、電磁波による加熱処理で上記したような処理を可能とする構造について説明する。
先ず、図4に例示した連続式の熱処理炉では、隣接する2つの加熱室の間に、各加熱室間の電磁波を互いに遮断し、更に各加熱室間での熱の干渉を防ぐための遮蔽体である扉が設けられており、各加熱室内における加熱条件を、別個独立に制御することができる構造となっている。尚、本発明の連続式の熱処理炉は、これに限定されるものではなく、場合によっては扉が設けられていなくてもよいし、或いは、電磁波を遮断できるような高度の機能を有する扉ではなくても簡易な構造の遮蔽体であってもよい。例えば、乾燥処理の場合のように、加熱室間の温度差が少ない処理であれば、加熱室間における電磁波の移動を避けるための扉は必要ない。このため、個々の加熱室では、バッチ方式の処理が行われることになる。上記したような構造を有する搬送装置を用い、所定の設定温度に昇温された1の加熱室で一定時間加熱処理した後、この熱処理した被加熱物を、異なる設定温度に昇温された別の加熱室へと順次移動させる。このようにして異なる段階的な温度で加熱処理すれば、被加熱物に対して迅速な昇温が行われるにもかかわらず、ムラのない均一な熱処理を安定して行うことができ、しかも連続処理することが可能となる。従って、上記した構成の熱処理炉を用いれば、製品の熱処理条件に応じた細かな温度制御を行うことができるようになり、その結果、連続式の熱処理炉では、製品の品質向上と、製品の歩留り向上と、更には処理効率の向上とを両立させることが可能となる。更に、上記構成の加熱炉は、従来の連続式の加熱炉と比べて格段にコンパクトなものとなるので、設備的に非常に有利なものである。
本発明は、特に、プラズマディスプレイのような、広い面積にわたって精密な加工が要求されるFPD製品の製造において、電磁波による加熱処理方法を用いた場合に、均一でムラのない処理を、連続して安定に行えることの実現を主たる目的としている。本発明者らの検討によれば、その際に問題となる主な点は、(1)広い面積の被加熱物に対する均一な加熱の達成、(2)電磁波を照射した場合における被加熱物内にある電極の放電防止である。
本発明者らの検討の結果、先ず、被加熱物内に配置してある電極の放電は、被加熱物の周囲を、マイクロ波を吸収し、電磁波の出力を減衰させることができる材料で囲えば解決できることがわかった。しかし、このようにして被加熱物を囲った場合は、放電現象を生じることなく熱処理することができるものの、加熱に要する時間が長くなるという別の問題が生じることがわかった。そこで、この問題に対して更なる検討を行った結果、電磁波による自己発熱性が高い耐火物又はセラミックスからなる平板を、被加熱物の全面に放射熱を与えることができる状態に配置することが有効であることがわかった。例えば、被加熱物の周囲をマイクロ波を吸収できる材料で囲うのではなく、上記した平板を被加熱物の上方が覆われるように配置すれば、放電防止の点では充分であることがわかった。更に、その場合に、平板の端部(即ち、4辺)と、加熱室の缶体の内壁側面との間隔が電磁波の波長の1/2から1/4、より好ましくは1/4となるようにして被加熱物の上方が覆われるように配置すれば、有効に放電防止ができ、しかも囲った場合よりも加熱時間の短縮ができることがわかった。
又、平板と被加熱物との間隙としては、熱効率の点からは、できるだけ近い方が好ましいが、あまり近過ぎると放電を起こす場合があり、近過ぎると熱処理ムラが生じることがある。このため、効果的な加熱を可能とするためには、この間隔を30〜300mm、より好ましくは、50〜200mm程度とするとよい。更に、被加熱物の上方を覆う平板の厚みも重要であり、例えば、1mm程度まで薄くすると放電防止効果が充分に得られないことがわかった。一方、厚過ぎると加熱効率が損なわれるので、例えば、3〜20mm程度、より好ましくは5〜15mm程度とするとよい。
上記のようにして放電の問題が解決されたとしても、マイクロ波等の電磁波によって均一な熱処理を行うことは難しいことであり、特にプラズマディスプレイのような広い面積を有する被加熱物において、その全面にわたって均一な熱処理を行うことは非常に難しい。本発明者らの検討によれば、例えば、200mm角程度の小さな試験片であっても、面内における温度分布としては30℃程度の差が生じることがわかった。そこで、被加熱物として61インチの大面積のガラス製パネルを使用し、該パネルの全面にわたって均一な厚みで塗布したペースト層を熱処理した場合の面内温度分布の目標を±2℃とし、連続式の熱処理炉の開発を行った結果、先に説明した本発明の連続式の熱処理方法を実行する本発明の第1の実施形態の熱処理炉を開発するに至ったものである。
検討するにあたって、先ず、上記したパネルをセッターを介して水平に設置することができる加熱室が1つのバッチ式の炉を用意した。該炉は、マイクロ波の発振器を1箇所に設け、金属製の羽根を有する撹拌ファンを有するものであるが、被加熱物であるパネルの上方を板状のマイクロ波吸収体で覆った状態として580℃の熱処理を行った。そして、被加熱物であるパネルの様々な場所の表面温度を測定し、検討を行った。その結果、特にパネルの周辺部の温度が中心と比較して高くなっており、その差は70℃にも及ぶことがわかった。そこで、本発明者らは、炉内温度に影響を与える要因について種々検討を行った。
その結果、先ず、マイクロ波の発振器が加熱室内に1箇所であると、どうしても均一な温度での熱処理が行えないことがわかった。そこで、加熱室内に発振器を複数箇所設けることについて、種々の検討を行った。その結果、発振器を設置する位置が重要であり、加熱室の側壁に対峙する状態となるようにして2以上の場所に配置することで、均一な温度での処理が可能となることを見出した。更に、その場合に、図4に示したように、両側に対峙する状態で設けた2個の発振器を1対として、1の加熱室内に複数対の発振器を設けることが好ましいことがわかった。又、その場合の発振器の数及び位置は、後述する撹拌ファンとの兼ね合いで決定することが好ましい。
上記した図4に例示した炉の場合には、隣接する発振器間の間隔が等間隔となるようにして発振器を配置することが好ましいことがわかった。即ち、等間隔とした場合の方が、等間隔でない場合よりも、加熱処理した場合の温度分布を小さくできる。又、その間隔は、発振器の出力の大きさにもよるが、例えば、隣接する発振器間の距離が250〜450mm、より好ましくは300〜400mm程度となるようにすることが好ましい。
加熱室内に金属製の羽根を有する撹拌ファンを配置し、照射した電磁波を反射させることも均一な熱処理を行うためには有効である。本発明者らの検討によれば、その場合に、金属製の羽根を有する撹拌ファンを設ける加熱室内の位置も、均一な熱処理の達成に影響を及ぼすので重要である。即ち、加熱室の上部に撹拌ファンを設けるが、その場合に、図5に示したように、撹拌ファンの金属製の羽根の水平の位置が、少なくとも、発振器の構成部材であって加熱室側に配置される導波管の水平の位置と、ほぼ同様になるようにすることが好ましい。更には、図5に示したように、2対の発振器の導波管のちょうど中央に、撹拌ファンが配置されるように設けることが好ましいことがわかった。
発振器の構成部材であって加熱室側に配置される導波管の断面形状は、通常、長方形をしているが、その向きも、均一な熱処理の達成に影響を及ぼすので重要である。本発明者らの検討によれば、加熱室の両側に対峙する状態で設ける1対の発振器の向きは、同じにすることが好ましいことがわかった。又、隣接する発振器の向きを互いに90度変化させて、導波管の断面形状が、縦長と横長が交互に配置されるようにしてもよいが、より好ましくは、全ての導波管の断面形状が横長となるように配置するとよい。
本発明の連続式の熱処理炉では、先に述べたように、従来の方法では、被加熱物を囲うようにして配置していたマイクロ波の吸収体を、特に電磁波による自己発熱性が高い耐火物又はセラミックスからなる平板とし、該平板を被加熱物の全面に放射熱を与えることができる状態に水平に配置する構成とする。例えば、被加熱物の上方に平板を配置すれば、被加熱物の全面に放射熱を与えることができる。本発明者らの検討によれば、このように構成することで、より良好な熱処理を実現できる。本発明で使用する被加熱物に含まれる金属が、電磁波の照射により放電しない程度まで電磁波の出力を減衰させることができる材料であって、且つ電磁波による自己発熱性が高い材料としては、黒鉛や炭素や炭化硅素等が挙げられる。これらの中でも炭化硅素を用いることが好ましい。
更に、本発明の熱処理炉は、被加熱物が大型のパネルである場合にも好適に使用できるものであるため、該被加熱物を覆う平板も、この場合は、広い面積を有するものとなる。従って、平板は、1枚の板から形成してもよいが、複数の平板部材を組み合わせて形成してもよい。本発明者らの検討によれば、板状の部材を組み合わせて平板を形成する場合には、例えば、図6に示したように、複数の平板部材を、隣接する各平板部材の合せ目が、互いに接触することなく、且つ、下部又は上部から見て空間が見えないように板の端部が互いに重なり合って平坦な面を形成する(図6の拡大部分参照)ことが好ましいことがわかった。但し、図6に例示した形状に限定されるものではなく、下記に挙げるような点を解決できる形状であれば、いずれのものであってもよい。即ち、各平板部材を接触させると、熱膨張により、破損や移動が生じる恐れがあり、又、各平板部材の合せ目から空間が見えるような状態とすると、温度ムラ(空間から熱が逃げて、この部分が冷却される)、放射熱効果のムラ等が生じるので、均一な熱処理の達成のためには好ましくない。
更に、本発明者らの検討によれば、図5に示したように、発振器を構成し且つ加熱室側に配置されている導波管の水平の位置よりも下部側であって、平板よりも上部側である水平の位置と、被加熱物の下部側の水平の位置のそれぞれに、板状の断熱性部材を配置することが、温度分布のない均一な熱処理にとって非常に有効であることを見出した。その際に使用する断熱性部材としては、例えば、アルミナ−シリカや、アルミナ−シリカ−チタニアのファイバー、ファイバーと粉末の複合体、レンガ等からなる板が好ましい。本発明者らの検討によれば、これらの断熱性部材の厚みも均一な温度の熱処理の達成には重要である。より具体的には、例えば、先に述べたように、パネルの縁部分は、パネルの中央部分よりも温度が高くなる。このため、被加熱物の上方に設ける断熱性部材の厚みは、被加熱物であるパネルの縁部分の周辺の厚みがパネルの中央部分周辺の厚みよりも薄くなるようにすることが好ましい。具体的には、断熱性部材の厚みは、20〜150mm程度とするとよい。又、先に述べたように、本発明で使用する平板は、被加熱物の上方を覆うものであればよく、被加熱物の周囲を囲うものでない方が熱効率の面からは好ましいので、加熱室の側壁近傍に配置された断熱性部材によって平板を支持する構造とすることが好ましい。
本発明の熱処理炉は、連続式のものであり、例えば、大面積のプラズマディスプレイパネル等のFPDを連続的に製造する場合に好適に使用することができる。以下、ガラス基板上に蛍光体層を形成する場合を例にとって、上記した構成の本発明の熱処理炉の使用する状態について説明する。先ず、ガラス基板上に蛍光体層を形成するにあたり、ガラス基板上の所望の位置に、マイクロ波等で自己発熱するようなペーストに蛍光粉体等を含有させてなるペースト材料を塗布する。次に、マイクロ波を照射することで、このペーストを自己発熱させて乾燥させれば、ガラス基板上に蛍光体層を形成することができる。
この場合に、本発明の構成の熱処理炉を使用すれば、温度分布のない均一な状態で、ペースト部分に、選択的で且つ良好な熱処理を行うことができる。又、本発明の熱処理炉を使用した場合には、上記において使用するマイクロ波等で自己発熱するペーストとして、自己発熱性の低いペースト材料を使用することもできる。これは、本発明では、平板が被加熱物の近くに配置されていることから、該平板からの放射熱の効果によって乾燥が従来の方法よりも促進されるからである。自己発熱性の低いペースト材料の使用が可能となる結果、材料の選択の幅が広がり、この点からも、より良好な製品を得ることが可能となる。
本発明の熱処理炉は、上記したような構成からなるが、更に、加熱室の両側に対峙する状態で設けた複数の発振器の出力を個別に制御するように構成することが好ましい。このようにすれば、加熱室内における温度分布を細かく制御することが可能となり、その加熱室内における温度を均一にすることが容易となる。そして、安定して均一な熱処理(特に焼成処理)を、より短時間で行うためには、加熱室を室温からの温度差が300℃以上にできるように構成し、それぞれの加熱室内の設定温度条件に応じて適宜に制御できるように構成することが好ましい。このように構成することで、厚膜のペースト層であっても、表層と内部とで均一な熱処理を迅速に行うことが可能となる。
本発明の連続式の熱処理炉は、上記したように複数の加熱室を有してなるが、被加熱物を搬送するための搬送装置を設ければ、円滑に連続運転することが可能となる。この際に使用する搬送装置としては、例えば、図4及び5に示したような、複数のローラーを構成部材とし、該複数のローラーの回転によって被加熱物を、水平方向に搬送できる構造のものが好ましい。このような搬送装置を用いれば、被加熱物を加熱室内へと導入して熱処理を行い、その後、次の加熱室へと円滑に移動することができる。このようにして、プラズマディスプレイパネル等を、各加熱室内へと順次導入することで、連続処理、更には、自動処理が可能となる。この結果、バッチ式の炉を使用して処理する場合と比較して、プラズマディスプレイパネル等のFPDの生産性を向上させることができる。
又、本発明者らの検討によれば、上記したように、加熱室内の温度と室温との温度差が300℃以上となる場合には、搬送装置を構成するローラーが熱衝撃を受け易いので、搬送装置を構成するローラーの形成材料を、耐熱衝撃性を有する材料で形成することが好ましいことがわかった。より具体的には、熱膨張率が小さく、強度が大きく、且つ電磁波で発熱しにくい材料で形成されたローラーで構成された搬送装置を使用することが好ましい。熱膨張率が小さく、強度が大きく、且つ電磁波で発熱しにくい材料としては、例えば、アルミナ−シリカやシリカ材料等が挙げられ、より好ましい材料としては、溶融石英ガラスが挙げられる。
本発明の熱処理炉を使用して、上記の熱処理を行う場合のより具体的な方法について説明する。プラズマディスプレイパネル等のFPDの製造においては、例えば、300μm程度の厚みのペースト層を塗布し、これを120℃程度の温度で乾燥し、ブラストをかけ、その後、500℃以上の温度で焼成処理を行うことがある。このような場合における乾燥工程及び焼成工程について説明する。先ず、図4に示したような本発明の熱処理炉の加熱室の入口から、ペースト材料を塗布したパネルをセラミックス製等のセッターの上に乗せて、最初の加熱室内へと導入し、入口側と出口側に設けた扉を閉じた状態にし、第1の加熱室で乾燥或いは焼成処理を行う。第1の加熱室での処理が終了後、第2の加熱室へとパネルを送って処理を行う。この際に、図4に示したような、熱衝撃抵抗性に優れる複数のローラーを構成部材とする搬送装置を用いれば、被加熱物を自動的に加熱室内へと導入でき、プラズマディスプレイパネル等の被加熱物を順次導入することで連続処理が可能となる。
以下に、乾燥処理及び焼成処理について説明する。
1.乾燥処理の場合
(1)加熱室−1の温度を140℃、加熱室−2の温度を160℃にそれぞれ設定し、昇温して各加熱室内における温度をそれぞれの設定温度に保持しておく。
(2)各加熱室内での被加熱物の滞留時間が15分程度になるように設定し、被加熱物を各加熱室へと順次搬入、搬出する。
(3)上記の操作後、被加熱物が加熱室−2から搬出される時の被加熱物の表面温度は、120℃程度になる。
2.焼成処理の場合
(1)加熱室−1の温度を400℃、加熱室−2の温度を600℃にそれぞれ設定し、昇温して各加熱室内における温度をそれぞれの設定温度に保持しておく。
(2)各加熱室内での被加熱物の滞留時間が30分程度になるように設定し、被加熱物を各加熱室へと順次搬入、搬出する。
(3)上記の操作後、被加熱物が加熱室−2から搬出される時の被加熱物の表面温度は、580℃程度になる。
上記した通り、乾燥及び焼成のいずれの工程においても、加熱室内の設定温度(保持温度)を、目標とする熱処理温度よりも若干高くしている。この理由は、加熱室内の設定温度(保持温度)を目標とする熱処理温度と同じにして処理を行った場合には、被加熱物の温度が同じ値になるには時間がかかり過ぎるからである。
図7は、下記のような装置を用いて焼成処理を行った場合における、連続式の熱処理炉内の被加熱物の温度変化を例示したものである。使用した熱処理炉は、図4及び5に示したような構成の加熱室を2つと、その後、被加熱物を徐冷するための徐冷室を1つ、冷却室を2つ有してなるものである。そして、それぞれの室間には、電磁波を互いに遮断し、各室間における熱の干渉を防ぐための扉が設けられている。尚、この場合に、電磁波を使用しない冷却室間に設ける扉については、熱の干渉を防ぐことができれば充分であり、特に電磁波を遮断する機能は要求されない。
上記したように構成された連続炉を用い、第1の加熱室で400℃程度で熱処理をし、第2の加熱室では600℃程度で熱処理を行った。又、次の徐冷室では400℃程度で徐冷熱処理を行った。その後、マイクロ波の発振器のない2つの冷却室で冷却を行って100℃前後まで冷却し、その後に被加熱物を炉外へと搬出する。上記の熱処理を行った際における熱処理炉内の被加熱物の温度は、図7に示したようであった。この結果、上記したように、本発明の熱処理炉を用いて熱処理を行えば、厚みのあるペースト層に対しても均一な焼成処理を行うことができることが確認された。
上記した例においては、各加熱室と徐冷室の12箇所にそれぞれ設けられているマイクロ波の発振器の制御は、それぞれの発振器の出力を個別に制御する制御装置を用いることで行った。この結果、熱処理炉内の被加熱物における温度は、いずれの位置においても図7に示したようであり、前記したように構成することで、各室内の温度分布の制御が容易にできることが確認できた。
更に、上記した例における乾燥処理では、各加熱室における搬送装置の動きを制御することで、搬送装置を構成する複数のローラーを回転し続けながら被加熱物の熱処理操作を行った。本発明者らの検討によれば、被加熱物を搬送ローラーの回転を停止し、静止した状態で乾燥処理を行うと、被加熱物をセッター上に載置した場合においても、セッターを介して搬送ローラーと接触している部分と、接触していない部分とで、若干ではあるが乾燥ムラが発生する場合があった。具体的には、乾燥処理後の加熱物において、搬送ローラーとセッターを介して接触している部分で、他の部分とは光の反射具合が異なる線が観察された。この現象は、搬送ローラーとセッターの接触、非接触状態の違いによって伝熱ムラが発生し、これにより加熱物に乾燥ムラが生じたものと考えられた。そこで、各加熱室における搬送装置の動きを制御することで、被加熱物を加熱室内に一定期間留めて熱処理を行う際にもローラーを回転し続け、搬送ローラーとセッターの接触部分が固定しないようにしながら乾燥処理を行った。この結果、搬送装置を構成する搬送ローラーを回転させ続けることで伝熱ムラの発生が緩和され、得られる加熱物の上記したような乾燥ムラの発生が回避できることが確認された。
上記したような構成及び温度制御の熱処理炉を用いて、実際に、均一な熱処理が可能か否かの確認実験を行った。61インチのプラズマディスプレイパネル上に塗布した誘電体である厚膜ペーストの乾燥及び焼成を行った。この結果、上記した本発明で規定する要件を満足する熱処理炉を用いることで、広い面積にわたって温度分布が抑制された均一な温度での熱処理ができることが確認できた。具体的には、発振器を対峙した状態で複数箇所に設置すること、加熱室内に、これらの発振器を構成する導波管の水平の位置と同様の位置に、金属製の羽根を有する撹拌ファンを設けること、平板を被加熱物の上方を覆う状態に設置すること、更に好ましくは、断熱性部材を配置することによって、上記パネルの全面にわたって温度分布が生じることが抑制された状態で均一な熱処理が可能であった。即ち、上記の方法によれば、厚膜のペーストの乾燥を、厚み方向においても、水平方向においても均一に熱処理することができ、形成された焼成膜は、割れのない均一なものとなる。
更には、加熱室内の複数の地点、特に、複数の発振器と関連のある地点に、熱電対等の温度計を配置し、その測定値との関連で発振器の出力状態を制御できるように構成すれば、特に、温度分布のない均一な熱処理を達成することが可能となる。上記においては、加熱室が2つ設けられた連続炉を例にとって説明したが、本発明の熱処理炉は、これに限定されず、被加熱物の材質や焼成温度等によっては、加熱室の数を更に増やしてもよい。加熱室の数を増やすことで無理のない状態で段階的に昇温することが可能となり、この結果、より良好な状態で製品の熱処理条件に応じた熱処理をすることが可能となる。本発明の連続式の熱処理炉を用いれば、電磁波を利用するものでありながら、最高550〜620℃程度の焼成温度においても、均一で良好な熱処理を行うことができる。
次に、本発明の連続式の熱処理方法を実行した本発明の第2の実施形態の、電気ヒーターによって加熱処理を行う連続式の熱処理炉について説明する。この場合は、先に説明した電磁波によって加熱処理を行う熱処理炉の場合よりも、装置の構造や管理状態は簡便なものとなる。即ち、直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室を用いることは同じであるが、各加熱室は、電気ヒーターと、該電気ヒーターの出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、上記電気ヒーターが、各加熱室の天井のみ、又は天井及び炉床、又は天井、炉床及び側壁に2以上配置されてなるものであればよい。このように、電磁波によって加熱処理を行う熱処理炉の場合に必要であった被加熱物の全面に放射熱を与えるための平板は必ずしも必要ではない。しかし、より効率を向上させるためには、被加熱物の全面に放射熱を与えることのできる平板を設けてもよい。又、電磁波を撹拌するため、必要に応じて設ける金属製の羽を有する撹拌ファンは、電気ヒーターによって加熱処理を行う連続式の熱処理炉の場合は必要でないが、勿論、炉内温度を均一にするための撹拌ファンを設けてもよい。更に、電気ヒーターによって加熱処理を行う本発明の第2の実施形態の連続式の熱処理炉の場合にも、設定温度の異なる各加熱室間での熱の干渉を防ぐ目的で、隣り合う加熱室間に遮蔽体を設けてもよいが、昇温された温度が段階的に異なる空間を設けることができれば、必ずしも隣り合う加熱室間に遮蔽体を設ける必要はない。
本発明の連続式の熱処理方法の原理を説明するための図である。 本発明の連続式の熱処理方法の原理を説明するための図である。 本発明の連続式の熱処理方法の原理を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態の熱処理炉の加熱室部分の斜視図である。 本発明の第1の実施形態の熱処理炉の加熱室部分の断面図である。 本発明の第1の実施形態の熱処理炉の加熱室を構成する平板を説明するための図である。 本発明の連続式の熱処理炉で処理した場合における各加熱室の温度状態を説明する図である。

Claims (15)

  1. 互いに異なる設定温度に昇温されている直列に配置した2以上のバッチ式の加熱室を用い、その加熱室内の表面積と同程度又は小さい表面積をもつ被加熱物を順次、各加熱室に移動させながら所望の温度になるまで熱処理する連続式の熱処理方法であって、
    各加熱室の設定温度を、予め下記式を用いて算出した各加熱室内における被加熱物の表面と加熱室の内壁面の2面間における放射伝熱量から計算によって求められる、当該加熱室における処理時間に対して変化する被加熱物の温度の値を用い、被加熱物が最終の加熱室で受ける熱処理によって所望の温度になり、且つ、各加熱室における被加熱物に対する熱処理時間が同一となるように決定し、
    設定温度の低い加熱室の順に被加熱物を移動させながら熱処理を行うことを特徴とする連続式の熱処理方法。
    Figure 0004999422
    (上記式中、T1は被加熱物の絶対温度、T2は加熱室の絶対温度、σはステファン・ボルツマンの定数、αは、被加熱物の表面積と放射率及び加熱室の表面積と放射率によって決定される定数である。)
  2. 前記被加熱物の移動を、複数のローラーの上に直接或いはセッターを介して被加熱物を載置する構造を有する搬送装置を用い、該複数のローラーを回転し続けながら被加熱物の熱処理操作を行う請求項1に記載の被加熱物の熱処理方法。
  3. 請求項1又は2に記載の連続式の熱処理方法を実行した電磁波によって加熱処理を行う連続式の熱処理炉であって、
    直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室と、各加熱室にそれぞれ配置されたマイクロ波等の電磁波の発振器と、該発振器の出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、
    上記各加熱室内に、電磁波による自己発熱性が高い耐火物又はセラミックスからなる平板が、被加熱物の全面に放射熱を与えることができる状態に配置されており、且つ、上記発振器が、各加熱室の側壁に対峙する状態で2以上配置されてなることを特徴とする連続式の熱処理炉。
  4. 請求項1又は2に記載の連続式の熱処理方法を実行した電気ヒーターによる加熱処理を行う連続式の熱処理炉であって、
    直列に配置された2以上のバッチ式の加熱室と、各加熱室にそれぞれ配置された電気ヒーターと、該電気ヒーターの出力を制御する制御装置と、被加熱物を別の加熱室へと移動させるための搬送手段とを少なくとも備えてなり、
    上記電気ヒーターが、各加熱室の天井のみ、又は天井及び炉床、又は天井、炉床及び側壁に2以上配置されてなることを特徴とする連続式の熱処理炉。
  5. 更に、隣り合う加熱室間に、各加熱室間の電磁波の遮断及び/又は各加熱室間での熱の干渉を防ぐための遮蔽体が設けられてなる請求項3又は4に記載の連続式の熱処理炉。
  6. 更に、前記加熱室の上部に金属製の羽根を有する撹拌ファンが設けられ、加熱室内における該金属製の羽根の水平の位置が、前記発振器を構成し且つ加熱室側に配置されている導波管の水平の位置とほぼ同様である請求項3又は5に記載の連続式の熱処理炉。
  7. 更に、前記平板が被加熱物の上方に配置されてなり、前記発振器を構成し且つ加熱室側に配置されている導波管の水平の位置よりも下部側であって、上記平板よりも上部側である水平の位置と、前記被加熱物の下部側の水平の位置のそれぞれに、板状の断熱性部材が配置され、且つ、前記平板が、加熱室の側壁近傍に配置された断熱性部材によって支持されている請求項3、5、6のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  8. 前記制御装置が、前記2以上ある発振器或いは電気ヒーターの出力を個別に制御することで炉内温度分布を制御する構成のものである請求項3〜7のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  9. 前記加熱室のいずれもが、室温からの温度差が300℃以上ある温度にできるように構成されている請求項3〜8のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  10. 前記2以上の加熱室のそれぞれが、各加熱室間の温度の差が300℃以上にできるように構成されている請求項3〜9のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  11. 更に、複数のローラーを構成部材とする搬送装置を有し、該ローラーが、熱膨張率が小さく、強度が大きい材料で形成されている請求項3〜10のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  12. 前記平板を構成する耐火物又はセラミックスが、被加熱物に含まれる金属が電磁波の照射により放電しない程度まで電磁波の出力を減衰させることができる材料からなる請求項3、5〜11のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  13. 前記平板の端部と、加熱室の最外壁を構成するキャビティ(缶体)の内壁側面との間隙が、電磁波の波長の1/2から1/4となる構成の請求項3、5〜12のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  14. 前記平板が、被加熱物を覆うように被加熱物に対して水平に配置され、且つ平板と被加熱物との間隙が30〜300mmである請求項3、5〜13のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
  15. 前記平板は、複数の平板部材が組み合わされてなり、且つ、隣接する各平板部材の合せ目が、互いに接触することなく、下部又は上部から見て空間が見えないように板の端部が互いに重なり合って平坦な面を形成している請求項3、5〜14のいずれか1項に記載の連続式の熱処理炉。
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