JP4999074B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
しかし、実際には、所定の図柄を停止させるリールの停止操作や、所定の図柄を停止させないリールの停止操作を行なうことが困難な遊技者も多くいるので、幅広い層の遊技者が、遊技の進行をコントロールして遊技を楽しむことはできない。また、遊技に関する技量の差によって、遊技者の間で不公平感が生じる恐れもある。
また、遊技媒体を投入するとは、実際に遊技者がスロットマシンに設けられた遊技媒体投入口等から、遊技媒体を投入することも含まれるし、スロットマシンの記憶媒体に記憶させることにより、予めクレジットした所定数の遊技媒体を用いることも含まれる。
RB役は、当たり遊技の1つであるRB遊技に移行させる役であり、このRB遊技は、所定役が高確率で当選する遊技を、一定条件下で所定回数行なうことができる。また、BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、このBB遊技は、一般遊技を行なうとともに、この一般遊技中に一定条件下でRB遊技に移行できるようにした遊技であり、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、一般遊技とRB遊技とを繰り返し行なえる遊技である。
「一般役」とは、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定められた数の遊技媒体の払い出しが行なわれる役である。また、1つの役抽選で複数の役(例えば、当たり役と一般役)が同時当選となる場合も、役の1つと考えることができる。
この場合、1つのスタート操作で、全てのリールの回転を開始させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、スタート操作されたリールだけ、回転を開始させるように設定することも可能である。同様に、1つの停止操作で、全てのリールの回転を停止させる設定も可能であるし、各々のリールに対応した操作に基づいて、停止操作されたリールだけを停止させるように設定することも可能である。
逆に「対応する図柄の組み合わせが停止しない」場合とは、上記の「対応する図柄の組み合わせが停止する」に該当するための要件を、満たさないようにすることを意味する。従って、例えば、要件とされているリールのうち、一部のリールで停止すべき図柄が停止しないときでも、「停止しない」ことになる。もちろん、要件とされた全てのリールで停止すべき図柄が停止しないときも、「停止しない」ことになる。
ここで、遊技者は、回転しているリールの図柄を視認しながら、所望の図柄を停止させる、または停止させないようにリールの停止操作を行なうことを「目押し」と称する場合がある。
また、再遊技選択高状態の開始要件としては、例えば、当たり遊技が終了した場合を始めとする様々な事象を開始要件にすることができる。
よって、仮に、遊技者が、目押しで所望の図柄を停止させるまたは停止させない操作を行なうことが困難であっても、再遊技選択高状態が継続して、遊技を十分に満喫することが期待できる。従って、遊技者の遊技に関する技量にかかわらず、幅広い遊技者が再遊技選択高状態を含む遊技を満喫することができ、遊技者の遊技に対する関心を高め、持続させることが期待できる。
同様に、表示ランプを用いる場合であれば、演出制御手段が、所定の演出に対応したランプ点灯データをROMから読み出して、読み出したランプ点灯データをランプ制御手段へ送信し、ランプ制御手段が、送信されたランプ点灯データに基づいて、ランプ駆動回路を制御して、所定の表示ランプの点灯を実施するための制御処理を行なうことが考えられる。なお、所定の演出は上述の実施態様に限られるものではなく、例えば、振動を加えたり、付帯設備を駆動させたりすることも考えられるし、その他のあらゆる態様が考えられる。
また、各々のリールが停止する毎に、停止したリールの図柄に基づいて、再遊技選択高状態が解除されるか否かに関する情報を報知する演出を行なう場合には、遊技者は1つのリールが停止する毎にスリルを感じ、また次のリール停止操作に対する興味も増すので、遊技者の遊技に対する関心を更に高めることが期待できる。
(スロットマシン10の構成)
<全体構造の説明>
図1は本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す正面図である。
同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。本実施形態では、フロントパネル20の略中央に、液晶ディスプレイパネルから構成される表示装置70が設けてある。この表示装置70には、後述する実際のリール40L、40C、及び40Rと同じように回転、停止を行なう擬似リール75L、75C、及び75Rが表示される。また、実際のリール40L、40C、及び40Rは、スロットマシンの筐体10の上方に配置されている。
また、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が画像等を視認できる装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。また、この表示装置70は、擬似リール75L、75C、及び75Rだけでなく、後述する報知画像を含むその他の様々な演出画像を表示することもできる。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数し、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
遊技者が、1−ベットスイッチ32を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの1本、例えば、中央の入賞ラインを有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちの3本、例えば、3本の水平な入賞ラインを有効化する。さらに、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全てを有効化する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L,52C及び52Rが設けてある。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、ストップスイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。ストップスイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。ストップスイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した5つの入賞ラインに位置付けられるように停止制御している。
また、遊技者の操作に応じて、実際のリール40L、40C、及び40Rが回転、停止したとき、表示装置70に表示された擬似リール75L、75C、及び75Rも、同様に回転、停止する。
上述した役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する。)を行なうことができる役である。
図2は本実施形態に係るスロットマシンの主制御回路を示すブロック図であり、また、図3は本実施形態に係るスロットマシンの副制御回路を示すブロック図である。これら図面において、上述したスロットマシン10の制御手段は、互いに電気的に接続した主制御回路100と副制御回路200とで構成してある。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L,52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続してある。これらスイッチも遊技者の押動操作により操作信号(ON信号)を発信し、この操作信号もインターフェイス回路102に送信され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に送信される。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続してある。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば、0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるようにしてもよい。
CPU106から発せられた駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、この駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに送信される。この駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、CPU106は、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なっている。
さらに、インターフェイス回路102には、接続線118も接続してある。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続してある。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続してある。ROM208は、後述するランプ駆動回路218、表示駆動回路220、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、この制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、ROM208は、表示装置70に表示させるための種々の画像データや、スピーカ64から発するための音声データも記憶する。
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動させる表示駆動回路220が接続してある。CPU206は、ROM208から読み出された画像データに基づいて、駆動指令を表示駆動回路220に発信し、この駆動指令に応じて、表示駆動回路220が表示装置70に所定の画像を表示する。
さらに、入出力バス204には、スピーカ64を駆動させるためのスピーカ駆動回路222が接続してある。CPU206は、ROM208から読み出された音声データに基づいて、駆動指令をスピーカ駆動回路222に発信し、この駆動指令に応じて、スピーカ駆動回路222がスピーカ64から所定の音声を発生させる。
図4は本実施形態に係るスロットマシンの制御の機能ブロック図である。同図において、制御回路として、主制御手段100と副制御回路200とを電気的に接続してあり、主制御回路100には、操作手段300を電気的に接続し、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続してある。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続してある。
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470とを備えている。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役(BB役、RB役)、一般役、再遊技役)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(図6、図7参照)に示される。
当たり遊技制御手段は、役抽選で当たり役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、当選役に対応した図柄が停止したと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技を行なう。
再遊技選択高状態制御手段470は、所定の開始要件を達成したときに、主遊技の態様を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率をより高い値に設定した再遊技選択高状態(以下RT(リプレイタイムの略)作動状態と称する)に変更し、再遊技選択高状態に変更後、所定の解除要件を達成したときに、再遊技選択高状態を解除する処理を行なう。
副制御回路200には、画像制御手段510と、ランプ制御手段520と、音声制御手段530と、演出制御手段540とが設けられている。
画像制御手段510は、演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。
また、演出制御手段540は、上述の画像制御手段510、ランプ制御手段520、及び音声制御手段530に演出のための所定のデータを含む制御信号を送信して、所定の演出を実施するための制御処理を行なう。
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。図6から図14には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6と図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。
図8には、リール制御手段440によりリールの回転、停止のための制御が行なわれるリール変動、停止サブルーチンを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
まず、メインルーチンの制御処理を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させてから停止させるまでの一工程を一単位とする遊技を、一回行なうときの制御処理を示す。
上述したステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、ステップS13へ進み、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS13の判断処理を繰り返し実行する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS18)に引き続き、この役抽選の結果に基づいて、リール制御手段440が、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるまでのリールの動きに関するリール変動、停止サブルーチン(ステップS19)の制御処理を行なう。このサブルーチンの詳細については、図8のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS21)を行なう。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出し、又は所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって一単位の遊技が終了する。このメインルーチンに示した制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回の遊技を行なうことができる。
次に、メインルーチンのステップS18で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、図6と図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチ50からの操作信号(ON信号)の有無に基づいて、遊技者がスタートスイッチ50を傾動操作したか否かを判断する(ステップS31)。この操作信号を受信しない場合(NO)はステップS31の判断を繰り返し実行し、操作信号を受信した場合は、次のステップS32へ進む。
ステップS32の判断で、NRBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶したRB用抽選表を読み出し(ステップS33)、ステップS43へ進む。ここで、RB用抽選表の実施例を図16に示す。
本実施形態では、RT作動状態(再遊技選択高状態)の場合に、この一般役3A〜3Rのうちの何れか1つの役が入賞すると、RT作動状態を解除するようになっている。なお、一般役3A〜3Rに関する更に詳細な説明は、RT作動時一般抽選表(図18参照)の説明(ステップS38参照)において行なう。
また、図柄番号21のはずれの確率は、約1/200という低い値が設定されている。
ステップS34の判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶したBB作動時一般抽選表を読み出す(ステップS35)。ここで、BB作動時一般抽選表の実施例を図17に示す。BB作動時一般抽選表は、BB遊技中であって、かつRB遊技中ではない状態の場合に用いる抽選表である。もし、BB遊技中であってRB遊技中の場合には、上述の図16に示すRB用抽選表を用いる。
次に、ROM108に記憶したRT作動時一般抽選表を読み出す(ステップS38)。ここで、RT作動時一般抽選表の実施例を図18に示す。
図柄番号3〜20の一般役3A〜3Rについては、上述のように、各々の役の役抽選における当選確率が1/180であって、一般役3全体としての当選確率は、18個の役の当選確率を合計した1/10となっている。入賞図柄については、赤7、青7、黄7、赤チェリー、青チェリー、黄チェリーの6種類の図柄が設定されている。そして、図18に示すように、これらの入賞図柄の組み合わせの少なくとも一部が異なった18種類の入賞図柄の組み合わせが設定されている。例えば、3つのリールに赤7、赤チェリー、及び青チェリーが入賞図柄として設定されている場合であっても、左リール、中リール、右リールの順に、赤7、赤チェリー、青チェリーの組み合わせが設定された図柄番号6の一般役3Dと、赤7、青チェリー、赤チェリーの組み合わせが設定された図柄番号9の一般役3Gとでは、入賞図柄の組み合わせが異なることになる。
また、図柄番号22のRB役は、役抽選における当選確率が1/600であって、3つのリール共に青7の図柄が揃う場合に入賞となるように設定してある。図柄番号23のBB役は、役抽選処理における当選確率が1/300であって、3つのリール共に赤7の図柄が揃う場合に入賞となるように設定してある。RB役とBB役の役抽選における図柄、当選確率は、共に後述するBB未作動時一般抽選表(図19参照)と同一である。したがって、図18と図19との比較で明らかなように、RT作動時においては、通常の遊技状態に比べて、再遊技役の役抽選における当選確率がより高く設定してあるが、一般役、当たり役については全く同一に設定してある。はずれの確率(約1/8.45)は、再遊技役が当選する確率が高く設定されている分、通常の遊技状態に比べて低く設定してある。
次に、RTKAISUの値がRTMAXより大きいか否かを判断する(ステップS40)。この判断で、もし、RTKAISUの値がRTMAXより大きい(YES)と判別したときには、NRTの値に0をインプットしてRT作動状態を解除し(ステップS41)、ステップS43へ進む。ステップS40の判断で、もし、RTKAISUの値がRTMAX以下である(NO)と判別したときには、RT作動状態を解除せずに、そのままステップS43へ進む。
本実施形態では、RTMAXの値として1000と設定してある。ただし、このRT作動状態で設定した遊技回数に達する前に、BB役に当選する場合(図7のステップS54参照)や一般役3A〜3Rが入賞した場合(図14のステップS183参照)には、RT作動状態を解除することになる。
BB未作動時一般抽選表は、既に説明したように、通常の遊技状態において用いる抽選表であり、図柄番号1〜20の3種類、計20個の一般役と、図柄番号21の再遊技役と、図柄番号22のRB役と、図柄番号23のBB役と、図柄番号24のはずれが設定してある。図柄番号1〜20の3種類、計20個の一般役は、上述のBB作動時一般抽選表(図17参照)やRT作動時一般抽選表(図18参照)と、図柄、当選確率、共に同一に設定してある。
図柄番号21の再遊技役は、役抽選処理における当選確率が1/7.3であって、3つのリール共に「リプレイ」の図柄が揃う場合に入賞となるように設定してある。上述のように、通常の遊技状態での役抽選における再遊技役の当選確率は、BB遊技状態と同一に設定してあり、RT作動時よりも低く設定してある。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップS60において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出し、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
次に、図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS18)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS19)を行なう。次に、図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、図7のステップS60で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS61)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS62)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS62の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS64)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS64の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
ステップS65の判断で、もし、リール停止の操作検知信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、リール停止情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS66)。副制御回路200では、ステップS66で送信されたリール停止情報信号に基づいて、報知画像表示サブルーチンのステップS208の制御処理を行なう(図15参照)。
更に詳細に述べれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS66の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS66の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS66の停止制御を行なう。
この判断で、もし、全てのリールが停止してはいない(NO)と判別したときには、次に、タイムリミットが経過したか否かを判断する(ステップS69)。この判断で、もし、タイムリミットに達していない(NO)と判別したときには、再びステップS65に戻り、ステップS65からステップS69の処理を繰り返す。以上により、全リールが停止するまで、または、タイムリミットを経過するまでは、リール停止信号を受信する毎に、対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう工程を繰り返す。
ステップS71では、自動停止信号を副制御回路200へ送信する(ステップS71)。副制御回路200では、ステップS71で送信された自動停止信号に基づいて、報知画像表示サブルーチンのステップS206の制御処理を行なう(図15参照)。
次に、ステップS68の判断に戻り、もし、全てのリールが停止している(YES)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS19)が終了すると、次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(ステップ20)を行なう。図9に示すフローチャートを用いて、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンについて詳細に説明する。
ステップS85の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま、フラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS82、S84、S86に示したサブルーチンの詳細な説明を行なう。
初めに、ステップS81の判断で、RB遊技中であると判別したときに実施するRB遊技中処理サブルーチン(ステップS82)の詳細な説明を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行なう(ステップS101)。次に、ゲーム回数と入賞回数をカウントして、ゲーム回数と入賞回数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS102)。これらのデータは、RB遊技の終了条件に用いられ、ゲーム回数又は入賞回数が所定の回数に達したときには、RB遊技を終了する。
次に、BB遊技の終了条件を達成しているか否かを判断する(ステップS105)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBB及びNRBの値に0をインプットして、RB遊技状態、BB遊技状態を解除する(ステップS106)。
そして、NRTの値として1をインプットしてRT作動状態を設定し(ステップS107)、次に、RT作動状態における遊技数を数えるためのカウンタRTKAISUの値に0をインプットして初期化し(ステップS108)、本サブルーチンを終了する。
次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS83でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS84参照)について、図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップS124の判断で、もし、RB役が入賞していない(NO)と判断したときには、次に、一般役のフラグをオフにして(ステップS127)、ステップS128へ進む。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS129)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS130)。そして、NRTの値として1をインプットしてRT作動状態を設定し(ステップS131)、次に、RT作動状態における遊技数を数えるためのカウンタRTKAISUの値に0をインプットして初期化し(ステップS132)、本サブルーチンを終了する。
また、ステップS129の判断で、もし、BB終了条件が達成していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
次に、フラグオフ、RT設定処理サブルーチン(図9参照)において、ステップS85で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS86参照)の詳細な説明を、図12に示すフローチャートを用いて説明する。
この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役又はRB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS143)。この判断で、もし、BB役又はRB役が入賞した(YES)と判別したときには、BB、RB判定処理サブルーチンを行なって(ステップS144)、本サブルーチンを終了する。このBB、RB判定処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS142の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BB、RBフラグはオンになっているか否かを判断する(ステップS149)。この判断で、もし、BB、RBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、このBB、RBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(再遊技役、一般役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS150)、本サブルーチンを終了する。
次に、役当選時処理サブルーチン(図12参照)において、ステップS143でBB役またはRB役が入賞したと判別したときに実施するBB、RB判定処理サブルーチン(ステップS144参照)の詳細な説明を、図13に示すフローチャートを用いて説明する。
ステップ161の判断に戻って、もし、BB役が入賞していない(NO)と判別したときには、RB役が入賞したと判断して、NRBの値に1をインプットしてRB遊技状態の設定を行なう(ステップS164)。そして、RBフラグをオフにして(ステップS165)、本サブルーチンを終了する。
次に、役当選時処理サブルーチン(図12参照)において、ステップS145で一般役に入賞したと判断したときに実施する一般役入賞処理サブルーチン(ステップS148参照)について、図14に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。
上述のように、当選した一般役3A〜3Rのうち、当選した役が入賞するには、3つのリールに設定された入賞図柄の組み合わせが全て揃う必要があり、当選した役が入賞しなかったときには、RT作動状態が継続されることになる。
次に、当選した役が入賞と判定される場合の入賞図柄の停止位置について、図21、図22を用いて説明する。
図21には、通常の入賞図柄の停位置を示す。図21(a)には、左リール、中リール、右リールの入賞図柄が、水平有効ライン上に揃った場合を示し、図21(b)には、斜めの入賞ライン上に揃った場合を示す。
なお、図21(a)では、中央の水平入賞ライン上に停止したところを示しているが、これに限られるものではなく、上側の水平入賞ラインや下側の水平入賞ライン上に停止した場合も考えられる。同様に、図21(b)では、斜め右下がりの入賞ライン上に停止したところを示しているが、これに限られるものではなく、斜め右上がりの入賞ライン上に停止した場合も考えられる。
なお、入賞図柄どうしが一直線上に並ばない入賞位置は、この実施例に限られるものではなく、各リールにおいて、入賞図柄が上側、中央、または下側の入賞位置に停止する場合であれば、任意の停止位置の組み合わせが考えられる。
以上のように、ステップS82、S84、S86、S87に示すサブルーチンが終了して、図9に示すフラグオフ、RT設定処理サブルーチンが終了する。ここで、図5のメインルーチンに戻り、ステップS20のフラグオフ、RT設定処理サブルーチンを終了し、ステップS21の払い出し処理を終了して、本メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの一工程を一単位とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
次に、副制御回路200で行なう報知画像表示サブルーチンについて、図15に示すフローチャートを用いて詳細に説明する。本サブルーチンでは、RT作動状態において、主制御回路100から受信した信号に基づいて、各リールが停止する毎に、RT作動停止が解除されるか否かに関する情報を報知する報知画像を表示する制御処理を行なう。
ステップS200の判断で、もし、主制御回路100からRT作動信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から一般役当選情報信号(図7のステップS59参照)を受信したか否か判断する(ステップS202)。
ステップS202の判断で、もし、主制御回路100から一般役当選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、一般役当選情報信号に基づき、当選役がRT解除役であるか否か判断する(ステップS204)。つまり、一般役3A〜3Rのうちの何れかの役に当選したか否か判断する。なお、一般役当選情報信号には、どの役に当選したかについての情報を含んでいる。
ステップS204の判断で、もし、当選役がRT解除役である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から自動停止信号(図8のステップS71参照)を受信したか否か判断する(ステップS206)。
この判断で、もし、主制御回路100から自動停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100からリール停止情報信号(図8のステップS66参照)を受信したか否か判断する(ステップS208)。ここで。リール停止情報信号には、停止した図柄の情報も含まれている。
リール停止情報信号を受信するか(ステップS208でYES)、または、タイムリミットを経過して、主制御回路100から自動停止信号を受信する(ステップS206でYES)まで、この判断処理を繰り返す。
そして、ステップS206の判断で、もし、主制御回路100から自動停止信号を受信した(YES)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ここで、本サブルーチンでは、自動停止となる場合(ステップS206でYES)を除き、全てのリールが停止するまで(ステップS218でYES)、1つのリールが停止する毎に、ステップS210からステップS218の制御処理を繰り返すようになっている。従って、既に停止したリールがある場合とは、ステップS210からステップS218の制御処理を少なくとも1回行なっており、このステップS210からステップS218の制御処理を再び繰り返す場合を意味している。
ここで、「RT解除の恐れ有り」を報知する報知画像の実施例を、図23に示す。図23(a)には、最初に左リールが停止した場合を示し、左リールにおいて入賞図柄が入賞位置に停止したため、入賞してRT作動状態が解除される恐れがあるので、「危ない!」という文字情報を含む「RT解除の恐れ有り」を報知する報知画像を表示している。
また、図23(b)には、23(a)の場合に引き続いて、右リールが停止した場合を示す。このとき、既に停止している左リールと同様に、右リールにおいても入賞図柄が入賞位置に停止したため、入賞してRT作動状態が解除される恐れがあるので、右リールにおいても、「危ない!」という文字情報を含む「RT解除の恐れ有り」を報知する報知画像を表示している
ここで、「RT解除の恐れなし」を報知する報知画像の実施例を、図23(c)に示す。図23(c)には、図23(a)、図23(b)の場合に引き続いて、最後に中リールが停止した場合を示す。このとき、中リールでは、入賞図柄が入賞位置に停止しなかったため、RT作動状態が解除される恐れがなくなったので、「セーフ」という文字情報を含む「RT解除の恐れなし」を報知する報知画像を表示している。
なお、図23に示す報知画像の実施例では、既に停止したリールに関する報知画像の表示を継続したまま、新たに停止したリールに関する報知画像を追加して表示しているが、これに限られるものではなく、例えば、過去に停止したリールに関する報知画像を消去して、新たに停止したリールに関する報知画像を全画面表示することも考えられる。
つまり、今回停止したリールの停止図柄にかかわらず、既に停止したリールの図柄から判断して、RT作動状態が解除される恐れがないので、「セーフ」という文字情報を含む「RT解除の恐れなし」を報知する報知画像を表示する。
ただし、RT解除役の入賞を避けることができていない状態で、「RT解除の恐れなし」を報知することはない。
そして、ステップS218の判断で、もし、全てのリールが停止した(YES)と判別したときには、次に、表示中の報知画像を更に時間Tだけ継続して表示した後、画像を消去して(ステップS220)、本サブルーチンを終了する。
なお、これらの報知画像は、擬似リールが表示されている表示装置70に表示することもできるし、擬似リールが表示されている表示装置70とは異なる別の表示装置に表示することもできる。
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
38 遊技媒体投入口
32、34、36 ベットスイッチ
40L、40C、40R リール
50 スタートスイッチ
52L、52C、52R ストップスイッチ
70 表示装置(画像表示手段)
80L、80C、80R ステッピングモータ
100 主制御回路
106 CPU
108 ROM
110 RAM
112 乱数発生器
114 モータ駆動回路
200 副制御回路
206 CPU
208 ROM
300 操作手段
310 停止操作手段
410 役抽選手段
420 乱数抽出手段
430 乱数判定手段
440 リール制御手段
450 入賞処理制御手段
460 再遊技制御手段
470 再遊技選択高状態制御手段
510 画像制御手段
520 ランプ制御手段
530 音声制御手段
540 演出制御手段
Claims (1)
- 遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの工程を1回とする遊技を実施可能なスロットマシンであって、
抽選処理により再遊技役を含む複数の役の中から少なくとも1つの役またははずれを当選と定める役抽選を行なうための役抽選手段と、
複数の図柄が表示された複数のリールを回転させた後、前記役抽選の結果に応じて、回転させたリールの停止制御を行なうリール制御手段と、
前記役抽選で何れかの役に当選したときフラグを設定し、前記フラグが設定された状態で、該当選役に対応した図柄(以下、「入賞図柄」という)の組み合わせが停止して入賞したと判断したとき、該入賞役に対応した入賞処理を行なう入賞処理制御手段と、
前記入賞処理制御手段により前記再遊技役が入賞したと判断したとき、前記遊技媒体を投入しないで次の前記遊技を実施するための制御処理を行なう再遊技制御手段と、
所定の開始要件に達したときに、前記遊技の態様を、前記役抽選で前記再遊技役の当選確率が通常より高い値に設定された再遊技選択高状態に変更し、前記再遊技選択高状態に変更後、所定の解除要件に達したときに、前記再遊技選択高状態を解除する再遊技選択高状態制御手段と、
所定の演出を実施するための制御処理を行なう演出制御手段と、
を備え、
前記所定の解除要件に、前記役抽選で所定の役に当選し前記所定の役の前記入賞図柄の組み合わせが停止して入賞することが含まれ、
前記所定の役に、2以上の前記リールに設定された前記入賞図柄の組み合わせの少なくとも一部が異なる複数の役が含まれ、
前記再遊技選択高状態において、前記役抽選で前記所定の役に当選した場合に、各々の前記リールが停止する毎に、前記演出制御手段が、停止した前記リールの図柄に基づいて、前記再遊技選択高状態が解除されるか否かに関する情報を報知する演出を行なうことを特徴とするスロットマシン。
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