JP4998738B2 - 寸法測定装置及び寸法測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、寸法測定装置及び寸法測定方法に関し、特に、白色干渉を用いた寸法測定装置及び寸法測定方法に関する。
従来より、加工部品など、被測定物の寸法又は表面粗さを、非接触で精密に測定する方法として、白色干渉の原理を用いた方法が提案されている。このような方法では、白色光源から放射された測定光を、二つの光束に分割し、一方を被測定物で反射させ、他方を参照鏡で反射させて、それら光束を一つに合わせて干渉を生じさせる。このとき、二つの光束間の光路長が略等しいときに、白色干渉縞が観測される。その白色干渉縞では、二つの光束間の光路差が0となる場合に最も振幅が大きくなり、光路差が大きくなるにつれて急激に振幅が減少する。また白色干渉縞は、測定光の中心波長に依存した周期(例えば、中心波長の1/2倍の周期)で振動する。そこで、白色干渉縞の振幅が最大となるピーク位置を測定することにより、被測定物の測定対象寸法が求められる。したがって、この測定方法では、被測定物の測定対象寸法を正確に測定するために、観測される白色干渉縞のピーク位置を正確に求めることが必要となる。そのために、観測された白色干渉縞の包絡線を求め、求めた包絡線の最大値となる位置を、白色干渉縞のピーク位置とすることが知られている(特許文献1参照)。
米国特許第6597460号明細書
白色干渉縞の包絡線を求める際、測定光の波長に依存した干渉縞の振動成分を除去するために、干渉縞を検出器で電気信号に変換した干渉信号をローパスフィルタに通して、その高周波成分を除去する。しかし、ローパスフィルタのカットオフ周波数を、干渉縞の周期及び干渉縞を取得する際のサンプリングピッチに対して適切に設定しなければ、干渉信号から高周波成分を除去しきれない。図1に、そのような場合の干渉信号を示す。図1において、横軸は光路差を表し、縦軸は、干渉縞の強度を表す。図1に示すように、検出された白色干渉信号100に対し、理想的な包絡線101は、白色干渉縞の振幅の増減にのみに依存して、信号値が変動する。そのため、包絡線101の最大信号値の位置は、光路差が0となる位置と非常に精度よく一致する。しかし、ローパスフィルタのカットオフ周波数を適切に設定することは困難であった。そしてカットオフ周波数を適切に設定できなかったために、白色干渉縞の高周波成分が除去しきれない場合の包絡線102は、白色干渉縞の振動周期にも依存して信号値が変動する。そのため、このような包絡線102から、精度よく光路差が0となる位置を求めることは困難であった。
上記の問題点に鑑み、本発明の目的は、白色干渉を用いた寸法測定において、干渉縞のピーク位置を正確に検出して、精度よく寸法を測定することが可能な寸法測定装置及び寸法測定方法を提供することにある。
本発明の一つの実施態様によれば、被測定物の寸法を測定する寸法測定装置が提供される。係る寸法測定装置は、白色光源と、白色光源から放射された光を、被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、第1の光束を被測定物で反射させて第2の光束との間に被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、第1の光束と第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、第2の干渉計であって、位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、第1の干渉計から出射した光束を、参照鏡に向かう第3の光束と移動鏡に向かう第4の光束に分岐させる光束分割部とを有し、第3の光束と第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、第3の光束と第4の光束を受光し、第1の光路差と第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラを有する。
そのコントローラは、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、そのピーク位置に対する第2の光路差を計算することにより、被測定物の測定対象寸法を求める寸法決定部とを有する。
また、本発明において、位相シフト信号生成部は、参照鏡と光束分割部の間に配置され、第3の光束の一部を透過させて、その光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、位相が90度遅れた第3の光束の一部と第4の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有することが好ましい。
あるいは、本発明において、位相シフト信号生成部は、移動鏡と光束分割部の間に配置され、第4の光束の一部を透過させて、その光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、位相が90度遅れた第4の光束の一部と第3の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有することが好ましい。
また、本発明の他の実施態様によれば、被測定物の寸法を測定する寸法測定装置が提供される。係る寸法測定装置は、白色光源と、干渉計であって、光路に沿って移動可能な移動鏡と、白色光源から放射された光を、被測定物に向かう第1の光束と移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、第1の光束を被測定物で反射させて第1の光束と第2の光束との間に光路差を生じさせる干渉計と、干渉計から出射した第1の光束と第2の光束を受光し、第1の光束についての光路長と第2の光束についての光路長とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラを有する。
そのコントローラは、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、ピーク位置に対する移動鏡の位置と、予め定められた移動鏡の基準位置との差を計算することにより、測定対象寸法を求める寸法決定部とを有する。
また、本発明において、位相シフト信号生成部は、被測定物と光束分割部の間に配置され、第1の光束の一部を透過させて、その第1の光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、位相が90度遅れた第1の光束の一部と第2の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有することが好ましい。
あるいは、本発明において、位相シフト信号生成部は、移動鏡と光束分割部の間に配置され、第2の光束の一部を透過させて、その第2の光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、位相が90度遅れた第2の光束の一部と第1の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有することが好ましい。
また、本発明のさらに他の実施態様によれば、被測定物の寸法を測定する寸法測定装置が提供される。係る寸法測定装置は、白色光源と、第1の干渉計であって、位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、白色光源から放射された光を、参照鏡に向かう第1の光束と移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、第1の光束と第2の光束との間に第1の光路差を生じさせる第1の干渉計と、第1の干渉計から出射された第1の光束及び第2の光束を、被測定物に向かう第3の光束と第4の光束に分岐し、第3の光束を被測定物で反射させて第4の光束との間に被測定物の測定対象寸法に対応する第2の光路差を生じさせ、第3の光束と第4の光束を一つの光束に合わせて出射させる第2の干渉計と、第3の光束と第4の光束を受光し、第1の光路差と第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラを有する。そのコントローラは、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、そのピーク位置に対する第1の光路差を計算することにより、測定対象寸法を求める寸法決定部とを有する。
また、本発明のさらに他の実施態様によれば、被測定物の寸法を測定する寸法測定装置が提供される。係る寸法測定装置は、白色光源と、白色光源から放射された光を、被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、その第1の光束を被測定物で反射させて第2の光束との間に被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、第1の光束と第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、第2の干渉計であって、参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、第1の干渉計から出射した光束を、参照鏡に向かう第3の光束と移動鏡に向かう第4の光束に分岐させる光束分割部とを有し、第3の光束と第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、参照鏡に取り付けられ、参照鏡を前記第3の光束に沿って前後に振動させる変調器と、変調器と接続され、所定の発振周波数を有する発振信号を変調器へ入力して、その所定の発振周波数で変調器を振動させる高周波発振器と、第3の光束と第4の光束を受光し、第1の光路差と第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞が所定の発振周波数で高周波変調された高周波変調干渉信号を出力する検出器と、検出器及び高周波発振器と接続され、検出器から入力された高周波変調干渉信号の位相と、高周波発振器から入力された発振信号の位相を比較することにより、白色干渉縞に対応し、互いに対して位相が90度ずれた第1及び第2の干渉信号を出力する位相検波器と、第1及び第2の干渉信号に基づいて被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラとを有する。そのコントローラは、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、ピーク位置に対する第2の光路差を計算することにより、測定対象寸法を求める寸法決定部とを有する。
また、本発明のさらに他の実施態様によれば、被測定物の寸法を測定する寸法測定装置が提供される。係る寸法測定装置は、白色光源と、第1の干渉計であって、参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、白色光源から放射された光を、参照鏡に向かう第1の光束と、移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、第1の光束と第2の光束との間に第1の光路差を生じさせる第1の干渉計と、第1の干渉計から出射された第1の光束及び第2の光束を、被測定物に向かう第3の光束と第4の光束に分岐し、第3の光束を被測定物で反射させて第4の光束との間に被測定物の測定対象寸法に対応する第2の光路差を生じさせ、第3の光束と第4の光束を一つの光束に合わせて出射させる第2の干渉計と、参照鏡に取り付けられ、参照鏡を前記第1の光束に沿って前後に振動させる変調器と、変調器と接続され、所定の発振周波数を有する発振信号を変調器へ入力して、その所定の発振周波数で変調器を振動させる高周波発振器と、第3の光束と第4の光束を受光し、第1の光路差と第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞が所定の発振周波数で高周波変調された高周波変調干渉信号を出力する検出器と、検出器及び高周波発振器と接続され、検出器から入力された高周波変調干渉信号の位相と、高周波発振器から入力された発振信号の位相を比較することにより、白色干渉縞に対応し、互いに対して位相が90度ずれた第1及び第2の干渉信号を出力する位相検波器と、第1及び第2の干渉信号に基づいて被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラとを有する。そのコントローラは、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、ピーク位置に対する第2の光路差を計算することにより、測定対象寸法を求める寸法決定部とを有する。
また、本発明のさらに他の実施態様によれば、白色光源から放射された光を、被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、第1の光束を被測定物で反射させて第2の光束との間に被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、第1の光束と第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、第2の干渉計であって、位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、第1の干渉計から出射した光束を、参照鏡に向かう第3の光束と移動鏡に向かう第4の光束に分岐する光束分割部とを有し、第3の光束と第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、第3の光束と第4の光束を受光し、第1の光路差と第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、その白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器とを有する測定システムにおける被測定物の寸法測定方法が提供される。
係る寸法測定方法は、第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成するステップと、第1の干渉信号及び第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出するステップと、リサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡の位置を白色干渉縞のピーク位置として決定するステップと、そのピーク位置に対する第2の光路差を計算することにより、測定対象寸法を求めるステップとを有する。
なお、上記の各実施態様において、白色光源とは、可視光域において広帯域発光する光源に限られず、所定の波長を中心波長とした一定の波長帯域の光を放射する光源をいう。
本発明によれば、白色干渉を用いた寸法測定において、干渉縞のピーク位置を正確に検出して、精度よく寸法を測定することが可能な寸法測定装置及び寸法測定方法を提供することが可能となった。
以下、本発明を、リングゲージ、シリンダなど、円筒状の被測定物の内径を計測する内径測定装置に適用した第1の実施の形態を、図を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施形態に係る内径測定装置は、白色光源からの光を第1の干渉計に入射させ、第1の干渉計で、被測定物の内径に対応する光路差を有する二つの光束を生成する。その二つの光束を第2の干渉計に入射して、上記光路差とほぼ等しい光路差を生じる二つの光路に光束を分割して干渉させることにより、白色干渉縞を生じさせる。そして、検出器で白色干渉縞の振幅が最大となる位置、すなわち白色干渉縞のピーク位置を検出して第2の干渉計の二つの光路間の光路差を測定することにより、被測定物の内径を求める。その際、内径測定装置は、第2の干渉縞において互いに位相が90度ずれた二つの干渉縞を生成し、それら二つの干渉縞からリサージュ波形信号を求める。そして、そのリサージュ波形信号の最大値に対応する位置を白色干渉縞のピーク位置として、被測定物の内径寸法を求める。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る内径測定装置1の概略構成を示す図である。内径測定装置1は、白色光源2と、被測定物の内径の2倍に相当する光路差を生じさせる第1の干渉計3と、第1の干渉計3で生じた光路差と同程度の光路差を生じさせ、互いに位相が90度ずれた二つの白色干渉縞を発生させる第2の干渉計4と、それぞれの白色干渉縞を検出する検出器5a及び5bと、各部の制御を行い、かつ検出された干渉縞から被測定物の内径を求めるコントローラ6を有する。さらに、内径測定装置1は、白色光源2からの光を第1の干渉計3に伝える光ファイバ7と、第1の干渉計3から出射した光を第2の干渉計へ伝える光ファイバ8を有する。
白色光源2は、コヒーレンス長が短く、広帯域な波長の光を放射可能な光源である。白色光源2として、例えば、LED、SLD(スーパールミネッセントダイオード)、SOA(Semiconductor Optical Amplifier)光源、ASE(Amplified Spontaneous Emission)光源などを用いることができる。また、白色光源2から出射される光の中心波長は、例えば750nm、1300nm、1550nmなどに設定することができる。本実施形態では、白色光源2として、中心波長1550nmの赤外LEDを用いた。
図3に、第1の干渉計3の概略構成図を示す。第1の干渉計3では、XYZステージ36の上に配置された被測定物10の内径の2倍に対応する光路差を有する二つの光束B1、B2を生成する。そのために、第1の干渉計3では、白色光源2から第1の光ファイバ7を経て入射した光をコリメータレンズ31で平行光とし、入射した平行光に対して出射する位置を調整する第1のウェッジプリズム32に入射させる。そして、ウェッジプリズム32から出射した光は、被測定物10の内径の略中心に配置されたビームスプリッタ33に入射する。その入射光は、ビームスプリッタ33で反射され、被測定物10の内面S1に向かう光束と、ビームスプリッタ33を透過して直進する光束B2に分岐される。被測定物10の内面S1に向かう光束は、被測定物10の内面S1で反射された後、ビームスプリッタ33に戻る。ビームスプリッタ33に戻った光束の一部は、ビームスプリッタ33を透過し、被測定物10の内面S1と反対側の内面S2へ向かう。そして、S2へ向かった光束は、内面S2で反射され、再びビームスプリッタ33に戻る。ビームスプリッタ33に戻った光束の一部は、ビームスプリッタ33で反射される。この光束をB1と呼ぶ。光束B1と光束B2とは、ビームスプリッタ33から出射する際に合わさって出射する。光束B1と光束B2は、ビームスプリッタ33から出射した後、位置調整用の第2のウェッジプリズム34に入射し、集光レンズ35に入射するように位置調整される。そして、光束B1と光束B2は、集光レンズ35を透過して集光されて第1の干渉計3から出射し、光ファイバ8に入射する。
このとき、第1の干渉計3から出射する光束B1は、被測定物10の内面S1とS2の間を往復するので、被測定物10の内径をDとすれば、光束B1と光束B2との間に、2Dの光路差が生じる。そして、2Dの光路差を有する光束B1と光束B2は、光ファイバ8を通じて第2の干渉計4に入射する。
なお、XYZステージ36は、被測定物10の軸方向(すなわち、光束B2に平行な方向)、被測定物10の軸方向に直交する円筒断面内で光束B1に平行な方向及び光束B1に垂直な方向の3方向に移動可能であり、ステージコントローラ37により駆動される。またステージコントローラ37は、コントローラ6と電気的に接続され、コントローラ6によって制御される。
図4に、第2の干渉計4の概略構成図を示す。光ファイバ8から出射した光束B1及びB2は、第2の干渉計4のコリメータレンズ41を経て、平行光となる。そして、ビームスプリッタ42に入射する。光束B1及びB2は、ビームスプリッタ42で反射されて第1の光路へ向かう光束B11、B21と、ビームスプリッタ42を透過して第2の光路へ向かう光束B12、B22に分岐する。なお、光束B11は、第1の干渉計3から出射した光束B1のうち、第2の干渉計4の第1の光路へ向かう光束を表し、光束B21は、第1の干渉計3から出射した光束B2のうち、第2の干渉計4の第1の光路へ向かう光束を表す。同様に、光束B12は、第1の干渉計3から出射した光束B1のうち、第2の干渉計4の第2の光路へ向かう光束を表し、光束B22は、第1の干渉計3から出射した光束B2のうち、第2の干渉計4の第2の光路へ向かう光束を表す。
第1の光路には、位置が固定された参照鏡43が設置される。また、参照鏡43とビームスプリッタ42の間に、光束B11及びB21の一部のみが透過するように、1/8波長板44が配置される。そして、第1の光路へ向かう光束B11、B21は、参照鏡43で反射されてビームスプリッタ42へ戻り、その一部はビームスプリッタ42を透過して検出器5へ向かう。その際、光束B11、B21の一部は、1/8波長板44を2度透過することにより、1/8波長板44を透過しない光束B11、B21の他の一部に対して、位相が90度ずれる。なお、図4では、理解を容易にするために、1/8波長板44を透過する光束と、1/8波長板44を透過しない光束とを分けて図示した。
一方、第2の光路には、その光路に沿って移動可能な移動鏡45が設けられる。そして、第2の光路へ向かう光束B12、B22は、移動鏡45で反射されてビームスプリッタ42へ戻り、その一部はビームスプリッタ42で反射されて、B11、B21とともに検出器5a、5bへ向かう。
移動鏡45は、支持部材46に取り付けられる。そして、移動鏡45及び支持部材46は、移動範囲が狭いものの、移動鏡45の位置の微調整が可能なピエゾ微動ステージ47の上に設置される。また、移動鏡45及び支持部材46は、ピエゾ微動ステージ47とともに、移動範囲が相対的に大きく、移動鏡45の位置を大まかに決定する粗動ステージ48上に設置される。ピエゾ微動ステージ47及び粗動ステージ48は、それぞれピエゾコントローラ51及びステージコントローラ52と電気的に接続される。そして、ピエゾ微動ステージ47及び粗動ステージ48は、ピエゾコントローラ51及びステージコントローラ52からの制御信号に基づいて、移動鏡45を第2の光路に沿って移動させる。
なお、移動鏡45を移動させつつ、その移動の間に連続的に干渉信号を測定する場合には、ピエゾ微動ステージ47及びピエゾコントローラ51を省略してもよい。
また、支持部材46の背面には、コーナーキューブ49が取り付けられる。さらに、支持部材46よりも後方(すなわち、支持部材46を中心として、ビームスプリッタ42の反対側)には、移動鏡45の位置計測用干渉計50が設置される。そして、位置計測用干渉計50は、コーナーキューブ49へ向けて照射され、コーナーキューブ49で反射されて位置計測用干渉計50に戻ってきたコヒーレント光と、参照光との間で観測される干渉縞の移動本数を計数することにより、移動鏡45の移動量を計測することができる。
光線分割鏡53は、ビームスプリッタ42に対して頂点を向けた三角プリズム状の形状を有しており、ビームスプリッタ42と検出器5a、5bの間に配置される。光線分割鏡53は、頂点を挟んで二つの反射面53a、53bを有している。そして光線分割鏡53は、一方の反射面53aにて、光束B11、B21の一部の光束のうち、1/8波長板44を透過した光束と、光束B12、B22の一部を検出器5aへ向けて反射する。また、光線分割鏡53は、他方の反射面53bにて、1/8波長板44を透過しなかった光束B11、B21の他の一部と、光束B12、B22の他の一部を検出器5bへ向けて反射する。
検出器5a及び5bは、検出した光量を電気信号として出力するものである。検出器5a及び5bとして、例えば、フォトダイオード、CCDまたはC−MOSなどの半導体検出素子を使用することができる。本実施形態では、検出器5a及び5bとして、CCD素子を2次元アレイ状に並べたものを用いた。
また、検出器5a及び5bは、コントローラ6と電気的に接続され、検出した光量に対応する電気信号を、コントローラ6へ送信する。そして検出器5aは、光束B11、B21の一部の光束のうち、1/8波長板44を透過した光束と、光束B12、B22の間で生じる白色干渉縞を検出する。一方、検出器5bは、光束B11、B21の一部の光束のうち、1/8波長板44を透過しなかった光束と、光束B12、B22の間で生じる白色干渉縞を検出する。ここで上記のように、1/8波長板44を透過した光束B11、B21の一部は、1/8波長板44を透過しない光束B11、B21の他の一部に対して、位相が90度ずれる。そのため、検出器5aにて検出される白色干渉縞と、検出器5bにて検出される白色干渉縞とは、互いに位相が90度ずれたものとなる。このように、1/8波長板44と検出器5aは、位相シフト信号生成部として機能する。
図5に、コントローラ6の機能ブロック図を示す。
コントローラ6は、いわゆるPCで構成され、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ディスク及びそれらの読取装置等からなる記憶部61と、RS232C、イーサネット(登録商標)などの通信規格にしたがって構成された電子回路及びデバイスドライバなどのソフトウェアからなる通信部62を有する。
さらにコントローラ6は、図示していないCPU、ROM、RAM及びその周辺回路と、CPU上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される機能モジュールとして検出器5a及び検出器5bでそれぞれ取得された白色干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部63と、そのリサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡45の位置を、白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部64と、そのピーク位置から被測定物10の内径Dを求める寸法決定部65と、コントローラ6の各部、位置計測用干渉計50、ピエゾコントローラ51、ステージコントローラ52及び検出器5a、5bなど、コントローラ6に接続された機器を制御する制御部66とを有する。
以下、内径測定装置1による被測定物10の内径を測定する動作について説明する。
白色光源2からの光は、コヒーレンス長が短いため、光路差がほぼ等しい場合にのみ干渉縞を生じる。ここで、第2の干渉計4の第1の光路における、ビームスプリッタ42から参照鏡43までの距離がL1であり、第2の光路における、ビームスプリッタ42から移動鏡45までの距離がL2であるとすると、第3の光束と第4の光束との間に、2(L2−L1)の光路差が生じる(ただし、L2>L1とする)。このとき、(L2−L1)とDが等しければ、第1の干渉計3において、被測定物10の内面S1、S2で反射された光束B1のうち、第2の干渉計4において、第1の光路を通った光束B11と、第1の干渉計3においてビームスプリッタ33を素通りした光束B2のうち、第2の干渉計4において、第2の光路を通った光束B22との光路差が0となる。そのため、干渉縞の振幅が最大となる。そして、(L2−L1)とDとの差が大きくなるにつれて、干渉縞の振幅の大きさは急激に低下する。したがって、干渉縞の振幅が最大となるときの(L2−L1)を計測することにより、被測定物10の内径Dを求めることができる。
また、移動鏡45をビームスプリッタ42に近づけていくと、第3の光束と第4の光束との間に生じる光路差2(L1−L2)が、被測定物10の内径Dの2倍と等しいところでも干渉縞を観測することができる(ただし、L1>L2である)。この場合、第1の干渉計3において、被測定物10の内面S1、S2で反射された光束B1のうち、第2の干渉計4において、第2の光路を通った光束B12と、第1の干渉計3においてビームスプリッタ33を素通りした光束B2のうち、第2の干渉計4において、第1の光路を通った光束B21との光路差が0となるためである。そこで、光束B11と光束B22との間で生じる干渉縞の振幅が最大となる移動鏡45の位置と、光束B12と光束B21との間で生じる干渉縞の振幅が最大となる移動鏡45の位置との差を2で割ることにより、被測定物10の内径Dを求めることができる。
以下、図6に示したフローチャートを参照しつつ、白色干渉縞の振幅が最大となるときの移動鏡45の位置を求める手順について説明する。
まず、コントローラ6の信号合成部63は、白色干渉縞の振幅が最大となる移動鏡45の位置、すなわち白色干渉縞のピーク位置を正確に検出するために、検出器5aから得た干渉信号Ia(x)と検出器5bから得た干渉信号Ib(x)とに基づいて、リサージュ波形信号Ilis(x)を求める(ステップS101)。なお、各信号Ia(x)、Ib(x)、Ilis(x)において、xは移動鏡45の位置を表す変数である。それら二つの干渉信号Ia(x)、Ib(x)は、互いに対して位相が90度ずれているが、周期及び振幅に関しては同一である。そのため、信号合成部63は、以下の式により、リサージュ波形信号Ilis(x)を求めることができる。
Figure 0004998738
移動鏡45を移動しつつ検出器5a、5bで干渉信号を検出する際、各検出器の信号取得周期と白色干渉縞の周期または位相のずれにより、白色干渉縞の強度が最大であるときの干渉信号を取得できない場合がある。特に、移動鏡45を高速に移動させるほど、白色干渉縞に対する各信号取得点間の間隔が大きくなるので、白色干渉縞の強度が最大であるときの干渉信号を取得できない可能性が高くなる。しかし、リサージュ波形信号Ilis(x)は、そのような周期または位相のずれとは無関係に、移動鏡45の各位置における白色干渉縞の振幅に相当する値をとる。そのため、リサージュ波形信号Ilis(x)の最大値は、正確に白色干渉縞の最大値と一致する。
次に、コントローラ6のピーク位置決定部64は、信号合成部63で得られたリサージュ波形信号の最大値を求める(ステップS102)。なお、リサージュ波形信号Ilis(x)は、各検出器で取得された白色干渉信号が離散的であれば、そのサンプリング間隔と同一の離散的な信号となる。そこでピーク位置決定部64は、リサージュ波形信号に対してスプライン補間などの補間演算をおこなって、補間された波形信号に対して最大信号値を求めるようにしてもよい。そしてピーク位置決定部64は、リサージュ波形信号の最大値となったときの移動鏡45の位置を、位置計測用干渉計50から取得する(ステップS103)。そしてピーク位置決定部64は、取得した移動鏡45の位置を、白色干渉縞のピーク位置とする。
図7に、被測定物10の内径Dを測定する際の内径測定装置1の動作フローチャートを示す。
測定が開始されると、最初に初期化手順として、移動鏡45の基準位置、すなわち、第2の干渉計4の第1の光路と第2の光路間の光路差が0となる移動鏡45の位置を決定する(ステップS201)。そのために、内径測定装置1の第1の干渉計3に、被測定物10を設置せず、第2の干渉計4で干渉縞の検出される位置を求める。このとき、被測定物10の内面で反射される光束は存在しないから、第1の干渉計3から出射する光束は、全てB2となる。そのため、第2の干渉計4では、第1の光路におけるビームスプリッタ42から参照鏡43までの距離L1と、第2の光路におけるビームスプリッタ42から移動鏡45までの距離L2との差が0のとき、観測される干渉縞の振幅は最大となる。そこで、コントローラ6の制御部66は、ピエゾコントローラ51を通じてピエゾ微動ステージ47を駆動し、移動鏡45を移動させる。このとき、コントローラ6は、検出器5a及び5bから、白色干渉縞に対応する干渉信号をそれぞれ取得する。そして、上記の手順にしたがってリサージュ波形信号を生成する。コントローラ6は、リサージュ波形信号が最大値となったときの移動鏡45の位置を、位置計測用干渉計50から受信し、L1=L2となる位置X0として、コントローラ6の記憶部61に記憶する。なお、この基準位置は、一度測定すればよく、2回目以降の測定時にはステップS201の手順を省略してもよい。
次に、内径測定装置1の第1の干渉計3に、被測定物10を設置する。このとき、上述したように、白色干渉縞は、被測定物10の内径Dと、(L2−L1)がほぼ等しい位置で観測される。そこで、コントローラ6の制御部66は、ステージコントローラ52を通じて粗動ステージ48を駆動し、第2の干渉計4の移動鏡45を、被測定物10の内径Dとほぼ等しい距離だけ後退させる。その後、コントローラ6の制御部66は、上記と同様に、ピエゾコントローラ51を通じてピエゾ微動ステージ47を駆動し、移動鏡45を移動させる。また、コントローラ6は、検出器5a及び5bから、白色干渉縞に対応する干渉信号をそれぞれ取得する(ステップS202)。
各干渉信号値を取得すると、コントローラ6は、図6に示した手順に従って、白色干渉縞のピーク位置に対応する移動鏡45の位置Xpを求める(ステップS203)。
白色干渉縞のピーク位置に対応する移動鏡45の位置Xpが求まると、コントローラ6の寸法決定部65は、記憶部61からL1=L2のときの移動鏡45の位置X0を読み出してXp−X0の値を計算し、被測定物10の内径Dの測定値を得る(ステップS204)。
さらに、第1の干渉計3において、ビームスプリッタ33の位置が、被測定物10の内径の中心に正確に一致していない場合、光束B1は、被測定物10の内径の直径とずれた位置を通るので、測定された値は正確ではない。係る問題を解決するために、ビームスプリッタ33と被測定物10の位置関係を、被測定物10の軸方向に直交する円筒断面内で光束B1と直交する方向にずらして内径の測定を繰り返す。そして、得られた測定値が最大となる値を、被測定物10の内径とする。
そのために、コントローラ6は、上記の手順で一旦内径の測定値を得ると、記憶部61に記憶する。次に、コントローラ6は、第1の干渉計3のステージコントローラ37に制御信号を送信してXYZステージ36を駆動し、所定量(例えば、0.1μm)だけ、被測定物10を光束B1に対して直交する方向に移動させる。そして、再度内径の測定を行って、測定値を得る。得られた測定値を、コントローラ6の記憶部61に記憶された測定値と比較する。そして、新たに得られた測定値の方が、記憶された測定値よりも大きい場合、記憶部61に記憶された測定値をその新たに得られた測定値で更新する。その後、再度同方向に被測定物10を移動し、内径の測定を繰り返す。そして、記憶部61に記憶された測定値の方が、新たに測定された測定値以上となる場合、その記憶部61に記憶された測定値を、被測定物10の内径Dとする。
一方、最初に測定された内径の測定値が、次に測定された測定値以上の場合、コントローラ6は、被測定物10を最初に移動させた方向と逆方向に移動させる。そして、上記と同様に測定を繰り返し、記憶部61に記憶された測定値が、新たに測定された測定値以上となったとき、その記憶部61に記憶された測定値を、被測定物10の内径Dとする。
このように、被測定物10とビームスプリッタ33の位置関係を変化させながら、内径Dの最大測定値を探索することにより、内径測定装置1は、ビームスプリッタ33を正確に被測定物10の中心に配置した状態の内径測定結果を得られるので、高精度で被測定物10の内径を測定することができる。
なお、ステップS201で移動鏡45の基準位置X0を測定する代わりに、移動鏡45を参照鏡43よりもビームスプリッタ42に近づけて、光束B12と光束B21との間で生じる白色干渉縞のピーク位置となる移動鏡45の位置Xp'を、図6に示した手順にしたがって求めてもよい。そして、(Xp−Xp')/2の値を計算し、その値を、被測定物10の内径Dとしてもよい。基準位置X0で観測される干渉信号の強度と、位置Xpで観測される干渉信号の強度は、光束B1と光束B2の光量の差のために大きく異なる。一方、位置Xpで観測される干渉信号と、位置Xp'で観測される干渉信号とは、ほぼ同程度の強度となる。そのため、位置Xpと位置Xp'の差に基づいて被測定物10の内径の測定値を求める場合、基準位置X0と位置Xpの差に基づいて内径の測定値を求める場合よりも、検出器5a、5bの受光量の変化に対する出力信号の変化を大きくすることができるので、白色干渉縞の振幅が最大となる移動鏡45の位置をより正確に特定することができる。
以上説明してきたように、本発明の第1の実施形態に係る内径測定装置1は、位相が互いに対して90度ずれた二つの干渉信号を取得し、その二つの干渉信号のリサージュ波形信号を求め、そのリサージュ波形信号の最大信号値に対応する移動鏡45の位置に基づいて被測定物10の内径を測定する。そのため、白色干渉縞のサンプリング位置にかかわらず、白色干渉縞のピーク位置となる移動鏡45の位置を正確に求めることができるので、精度よく被測定物の内径を測定することができる。また内径測定装置1は、干渉信号取得時における移動鏡45の移動速度(すなわち、干渉信号の取得周期)を変えても、上記の構成を変更することなくリサージュ波形信号を算出することができるので、移動鏡45の移動速度を速くして、被測定物10の内径の測定に要する時間を短縮することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る内径測定装置1'について説明する。本発明の第2の実施形態に係る内径測定装置1'では、光学的に位相が互いに対して90度ずれた二つの干渉信号を生成する代わりに、電気的にそのような二つの干渉信号を生成する。なお、以下では、第1の実施形態と相違する点についてのみ説明する。
図8に、本発明の第2の実施形態に係る内径測定装置1'の第2の干渉計4の概略構成図を示す。なお、図8において、図4に示された各部と同一の参照番号を有するものは、図4においてその同一の参照番号を有するものと同一の機能を有する。また、図8に示されていない内径測定装置1'の他の構成(白色光源2、第1の干渉計3など)については、第1の実施形態に係る内径測定装置1と同様の構成を有し、かつ同様の機能を果たすので、以下では説明を省略する。
図8に示すように、内径測定装置1'は、白色干渉縞を検出するために、一つの検出器5を使用する。また、内径測定装置1'は、高周波発振器54と位相検波器55と変調器56をさらに有する。また、内径測定装置1'では、1/8波長板及び光線分割鏡は省略される。
高周波発振器54は、コントローラ6からの制御信号にしたがって、参照鏡43に取り付けられた変調器56へ向けて高周波発振信号を出力する。そして、変調器56は、白色干渉縞の測定中、その高周波発振信号の発信周波数で参照鏡43を前後に移動させる。このとき、高周波発振信号の発信周波数は、検出器5で観測される白色干渉縞が、その干渉縞の形成周波数よりも高い周波数で高周波変調されるように設定される。例えば、移動鏡45が白色光源2の中心波長λの半分に相当する距離を移動する間に、参照鏡43が数回〜数十回程度前後に往復するよう、その発振周波数は設定される。また参照鏡43の移動範囲は、λ/4〜λ/20程度に設定される。なお、変調器56は、例えば、ピエゾ素子などで構成される。
また、位相検波器55は、二つの入力端子を有する。一方の入力端子には、検出器5から出力された高周波変調された白色干渉縞に対応する干渉信号が入力される。他方の入力端子には、高周波発振器54から出力された高周波発振信号が参照信号として入力される。このとき、位相検波器55は、干渉信号の位相と参照信号の位相を比較することにより、参照信号と同じ周波数を有する信号成分のみを抽出し、その正弦波と余弦波を出力する。そこで、コントローラ6は、位相検波器55からそれら二つの出力信号を受け取って、二乗平均することにより、白色干渉縞に対応するリサージュ波形信号を得る。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、1/8波長板44を、ビームスプリッタ42と参照鏡43の間に配置する代わりに、ビームスプリッタ42と移動鏡45の間に配置してもよい。また、白色光源2から放出された光が直線偏光である場合、あるいは、第1の光束及び第2の光束が第2の干渉計4に入射する前に、直線偏光器を配置して、第2の干渉計4に入射する第1及び第2の光束を直線偏光とした場合には、光線分割鏡の代わりに、偏光ビームスプリッタを使用することができる。さらに、被測定物は、円筒状のものに限られない。上記の実施形態の測定装置は、被測定物の向かい合った2面間の距離を測定したい場合、そのまま適用することができる。また、上記の実施形態の測定装置において、第2の干渉計をフィゾー型の干渉計としてもよい。フィゾー型の干渉計を使用する場合、第2の干渉計で分割される光束のうちの一方のみが通る光路上に、その光束の一部のみが透過するように1/8波長板を配置すればよい。
さらに、本発明は、マイケルソン型の干渉計を一つのみ使用する構成に対しても適用できる。
図9に、マイケルソン型の干渉計を一つのみ使用する寸法測定装置11の構成の概略構成図を示す。この構成では、白色光源12から出射された測定光を、ビームスプリッタ13で被測定物10'に向かう第1の光束と、光路に沿って移動可能な移動鏡15に向かう第2の光束とに分割する。また、ビームスプリッタ13と被測定物10'の間には、1/8波長板14が配置される。そして、第1の光束の一部は、ビームスプリッタ13から被測定物10'へ向かう際と、被測定物10'で反射されて逆にビームスプリッタ13へ向かう際の2度に渡って1/8波長板14を透過する。第1の光束の他の一部は、1/8波長板14を透過しない。なお、図4と同様に、図9についても、理解を容易にするために、1/8波長板14を透過する光束と1/8波長板14を透過しない光束とを分けて図示した。そのため、第1の光束には、互いに位相が90度ずれた二つの光束が含まれる。この第1の光束と移動鏡15で反射された第2の光束とを、ビームスプリッタ13で再度一つの光束とする。そして、ビームスプリッタ13を出射した光束は、光線分割鏡16により、第1の光束のうちの1/8波長板14を透過した光束及び第2の光束の一部と、第1の光束のうちの1/8波長板14を透過しなかった光束及び第2の光束の他の一部とに分岐される。それぞれの光束は、検出器17a、検出器17bで検出され、互いに位相が90度ずれた干渉信号が検出される。検出器17a、17bから出力された信号は、それぞれコントローラ18に送信される。コントローラ18は、上記の実施形態におけるコントローラ6と同様の構成を有する。そして、コントローラ18は、上記の第1の実施形態について説明したように、各干渉信号からリサージュ波形信号を求める。そしてコントローラ18は、そのリサージュ波形信号の最大値に対応する移動鏡15の位置Xpで、第1の光束と第2の光束との光路差が0となると推定する。最後に、被測定物10'との関係で予め定められた移動鏡15の基準位置X0と、求めた移動鏡14の位置Xpとの差を計算することにより、被測定物10'の寸法(例えば、表面高さなど)を求める。
さらに、上記の干渉計を二つ使用する構成の実施形態において、第1の干渉計3側に配置された白色光源と、第2の干渉計4側に配置された検出器を入れ替えてもよい。この場合、第2の干渉計4側で予め被測定物の測定対象寸法に相当する光路差を有する二つの光束を発生させ、それらの光束を光ファイバを通じて第1の干渉計3側へ送る。そして、第1の干渉計3では、受け取った二つの光束を、被測定物10の内面S1、S2で反射される光束とビームスプリッタ33を直進する二つの光束にさらに分割し、それらを一つに合わせて検出器で検出することにより、白色干渉縞を観察する。この場合も、第2の干渉計4側で発生させた光路差を測定することにより、被測定物10の内径Dの測定値を求めることができる。その際、検出器にロックインアンプを接続して、互いに対して位相が90度ずれた二つの干渉信号を取得することができる。または、ビームスプリッタ33から被測定物10へ向かう光路上に、光束の一部のみが透過するように1/8波長板を配置し、その1/8波長板を透過した光束とビームスプリッタ33を直進する光束との間で生成される白色干渉縞と、1/8波長板を透過しない光束とビームスプリッタ33を直進する光束との間で生成される白色干渉縞とをそれぞれ別の検出器で取得して、互いに対して位相が90度ずれた二つの干渉信号を取得するようにしてもよい。そして、上記の実施形態と同様にリサージュ波形信号を求めて、その最大信号値に基づいて内径Dを測定することができる。
以上のように、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
白色干渉縞及びその包絡線の概略を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る内径測定装置の概略構成図である。 内径測定装置を構成する第1の干渉計の概略構成図である。 内径測定装置を構成する第2の干渉計の概略構成図である。 内径測定装置のコントローラの機能ブロック図である。 白色干渉縞の最大振幅に対応する移動鏡の位置を求める手順を示したフローチャートである。 内径測定装置の動作フローチャートである。 本発明を適用した第2の実施形態による寸法測定装置の概略構成図である。 本発明を適用した第3の実施形態による寸法測定装置の概略構成図である。
符号の説明
1、1' 内径測定装置(寸法測定装置)
11 寸法測定装置
10、10' 被測定物
2、12 白色光源
3、4 干渉計
5、5a、5b、17a、17b 検出器
6、18 コントローラ
31、41 コリメータレンズ
32、34 ウェッジプリズム
33、42、13 ビームスプリッタ
35 集光レンズ
36 XYZステージ
37 ステージコントローラ
43 参照鏡
44、14 1/8波長板
45、15 移動鏡
46 支持部材
47 ピエゾ微動ステージ
48 粗動ステージ
49 コーナーキューブ
50 位置計測用干渉計
51 ピエゾコントローラ
52 ステージコントローラ
53、16 光線分割鏡
54 高周波発振器
55 位相検波器
56 変調器
61 記憶部
62 通信部
63 信号合成部
64 ピーク位置決定部
65 寸法決定部
66 制御部
7,8 光ファイバ

Claims (10)

  1. 被測定物の寸法を測定する寸法測定装置であって、
    白色光源と、
    前記白色光源から放射された光を、前記被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、該第1の光束を前記被測定物で反射させて該第2の光束との間に前記被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、該第1の光束と該第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、
    位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記第1の干渉計から出射した光束を、該参照鏡に向かう第3の光束と該移動鏡に向かう第4の光束に分岐させる光束分割部とを有し、該第3の光束と該第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、
    前記第3の光束と前記第4の光束を受光し、前記第1の光路差と前記第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、
    前記第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、
    前記被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラであって、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、
    前記ピーク位置に対する前記第2の光路差を計算することにより、前記測定対象寸法を求める寸法決定部と、
    を有するコントローラと、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  2. 前記位相シフト信号生成部は、前記参照鏡と前記光束分割部の間に配置され、前記第3の光束の一部を透過させて、該光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、該位相が90度遅れた第3の光束の一部と前記第4の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を前記第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有する、請求項1に記載の寸法測定装置。
  3. 前記位相シフト信号生成部は、前記移動鏡と前記光束分割部の間に配置され、前記第4の光束の一部を透過させて、該光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、該位相が90度遅れた第4の光束の一部と前記第3の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を前記第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有する、請求項1に記載の寸法測定装置。
  4. 被測定物の寸法を測定する寸法測定装置であって、
    白色光源と、
    光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記白色光源から放射された光を、前記被測定物に向かう第1の光束と前記移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、該第1の光束を前記被測定物で反射させて該第1の光束と該第2の光束との間に光路差を生じさせる干渉計と、
    前記干渉計から出射した前記第1の光束と前記第2の光束を受光し、前記第1の光束についての光路長と前記第2の光束についての光路長とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、
    前記第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、
    前記被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラであって、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、
    前記ピーク位置に対する前記移動鏡の位置と、予め定められた前記移動鏡の基準位置との差を計算することにより、前記測定対象寸法を求める寸法決定部と、
    を有するコントローラと、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  5. 前記位相シフト信号生成部は、前記被測定物と前記光束分割部の間に配置され、前記第1の光束の一部を透過させて、該第1の光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、該位相が90度遅れた第1の光束の一部と前記第2の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を前記第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有する、請求項4に記載の寸法測定装置。
  6. 前記位相シフト信号生成部は、前記移動鏡と前記光束分割部の間に配置され、前記第2の光束の一部を透過させて、該第2の光束の一部の位相を90度遅らせる波長板と、該位相が90度遅れた第2の光束の一部と前記第1の光束との間に生じた白色干渉縞に対応する干渉信号を前記第2の干渉信号として検出する第2の検出器とを有する、請求項4に記載の寸法測定装置。
  7. 被測定物の寸法を測定する寸法測定装置であって、
    白色光源と、
    位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記白色光源から放射された光を、該参照鏡に向かう第1の光束と、該移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、該第1の光束と該第2の光束との間に第1の光路差を生じさせる第1の干渉計と、
    前記第1の干渉計から出射された前記第1の光束及び第2の光束を、前記被測定物に向かう第3の光束と第4の光束に分岐し、該第3の光束を前記被測定物で反射させて該第4の光束との間に前記被測定物の測定対象寸法に対応する第2の光路差を生じさせ、該第3の光束と該第4の光束を一つの光束に合わせて出射させる第2の干渉計と、
    前記第3の光束と前記第4の光束を受光し、前記第1の光路差と前記第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器と、
    前記第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成する位相シフト信号生成部と、
    前記被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラであって、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、
    前記ピーク位置に対する前記第1の光路差を計算することにより、前記測定対象寸法を求める寸法決定部と、
    を有するコントローラと、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  8. 被測定物の寸法を測定する寸法測定装置であって、
    白色光源と、
    前記白色光源から放射された光を、前記被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、該第1の光束を前記被測定物で反射させて該第2の光束との間に前記被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、該第1の光束と該第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、
    参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記第1の干渉計から出射した光束を、該参照鏡に向かう第3の光束と該移動鏡に向かう第4の光束に分岐させる光束分割部とを有し、該第3の光束と該第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、
    前記参照鏡に取り付けられ、前記参照鏡を前記第3の光束に沿って前後に振動させる変調器と、
    前記変調器と接続され、所定の発振周波数を有する発振信号を前記変調器へ入力して、該所定の発振周波数で前記変調器を振動させる高周波発振器と、
    前記第3の光束と前記第4の光束を受光し、前記第1の光路差と前記第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞が前記所定の発振周波数で高周波変調された高周波変調干渉信号を出力する検出器と、
    前記検出器及び前記高周波発振器と接続され、前記検出器から入力された前記高周波変調干渉信号の位相と、前記高周波発振器から入力された前記発振信号の位相を比較することにより、前記白色干渉縞に対応し、互いに対して位相が90度ずれた第1及び第2の干渉信号を出力する位相検波器と、
    前記被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラであって、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、
    前記ピーク位置に対する前記第2の光路差を計算することにより、前記測定対象寸法を求める寸法決定部と、
    を有するコントローラと、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  9. 被測定物の寸法を測定する寸法測定装置であって、
    白色光源と、
    参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記白色光源から放射された光を、該参照鏡に向かう第1の光束と、該移動鏡に向かう第2の光束に分岐する光束分割部とを有し、該第1の光束と該第2の光束との間に第1の光路差を生じさせる第1の干渉計と、
    前記第1の干渉計から出射された前記第1の光束及び第2の光束を、前記被測定物に向かう第3の光束と第4の光束に分岐し、該第3の光束を前記被測定物で反射させて該第4の光束との間に前記被測定物の測定対象寸法に対応する第2の光路差を生じさせ、該第3の光束と該第4の光束を一つの光束に合わせて出射させる第2の干渉計と、
    前記参照鏡に取り付けられ、前記参照鏡を前記第1の光束に沿って前後に振動させる変調器と、
    前記変調器と接続され、所定の発振周波数を有する発振信号を前記変調器へ入力して、該所定の発振周波数で前記変調器を振動させる高周波発振器と、
    前記第3の光束と前記第4の光束を受光し、前記第1の光路差と前記第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞が前記所定の発振周波数で高周波変調された高周波変調干渉信号を出力する検出器と、
    前記検出器及び前記高周波発振器と接続され、前記検出器から入力された前記高周波変調干渉信号の位相と、前記高周波発振器から入力された前記発振信号の位相を比較することにより、前記白色干渉縞に対応し、互いに対して位相が90度ずれた第1及び第2の干渉信号を出力する位相検波器と、
    前記被測定物の測定対象寸法を求めるコントローラであって、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出する信号合成部と、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するピーク位置決定部と、
    前記ピーク位置に対する前記第2の光路差を計算することにより、前記測定対象寸法を求める寸法決定部と、
    を有するコントローラと、
    を有することを特徴とする寸法測定装置。
  10. 白色光源から放射された光を、被測定物に向かう第1の光束と第2の光束に分岐し、該第1の光束を該被測定物で反射させて該第2の光束との間に該被測定物の測定対象寸法に対応する第1の光路差を生じさせ、該第1の光束と該第2の光束を一つの光束に合わせて出射させる第1の干渉計と、第2の干渉計であって、位置が固定された参照鏡と、光路に沿って移動可能な移動鏡と、前記第1の干渉計から出射した光束を、該参照鏡に向かう第3の光束と該移動鏡に向かう第4の光束に分岐する光束分割部とを有し、該第3の光束と該第4の光束との間に第2の光路差を生じさせる第2の干渉計と、前記第3の光束と前記第4の光束を受光し、前記第1の光路差と前記第2の光路差とが略等しい場合に生じる白色干渉縞を検出し、該白色干渉縞に対応する第1の干渉信号を出力する検出器とを有する測定システムにおける被測定物の寸法測定方法であって、
    前記第1の干渉信号と位相が90度異なる第2の干渉信号を生成するステップと、
    前記第1の干渉信号及び前記第2の干渉信号に基づいて、リサージュ波形信号を算出するステップと、
    前記リサージュ波形信号の最大値に対応する前記移動鏡の位置を前記白色干渉縞のピーク位置として決定するステップと、
    前記ピーク位置に対する前記第2の光路差を計算することにより、前記測定対象寸法を求めるステップと、
    を有することを特徴とする寸法測定方法。
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