JP4998002B2 - プロジェクタ - Google Patents
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Description
従来のレーザ投影型表示システムにおいて、レーザ光源と空間光変調器との間にホログラフィー拡散器のような光拡散器を装入し、この光拡散器を電気モータ等の運動付与手段を用いて直線運動、円運動、ランダム運動させることによりシンチレーションを除去する技術が既に提案されている(例えば、特許文献1)。この技術は、光拡散器を運動させることでスペックルパターン(干渉模様)を動的に変化させて人間の目に感じさせないようにするというものである。
本発明のプロジェクタは、光を射出する光源装置と、該光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調し、複数の画素を有する空間光変調素子と、該空間光変調素子により変調された光を所定の位置に結像させる第1結像光学系と、前記所定の位置あるいは前記所定の結像位置の近傍に配置され、前記第1結像光学系において結像された光の位相を領域ごとに時間的に変化させて反射させ、複数の画素を有する反射型位相変調素子と、該反射型位相変調素子において反射された光を被投射面上に結像させる第2結像光学系と、を備え、前記空間光変調素子の前記複数の画素のうちの1画素から射出される光が、前記反射型位相変調素子の前記複数の画素のうち少なくとも2つ以上の画素に対応して入射することを特徴とする。
なお、ここで言う「平行」とは、空間光変調素子、第1結像光学系、第2結像光学系、反射型位相変調素子から射出される光の中心軸を直線的に見たときに、それぞれの光学素子の配置をさしている。
前記反射型位相変調素子が、前記第1結像光学系から射出された光に前記複数の異なる波長の光のうち少なくとも1種類の光の波長の1/2波長の位相差を付与することが好ましい。
なお、位相差を付与する順番は、赤色光、緑色光、青色光の順に限らず、緑色光、青色光、赤色光の順等どのような順番であっても良い。
本実施の形態のプロジェクタは、R(赤),G(緑),B(青)の異なる色光ごとに透過型液晶ライトバルブを備えた3板式の投射型カラー液晶プロジェクタであり、画像をスクリーンに投写させるものである。
図1は、本実施形態に係るプロジェクタの概略構成を示す平面図であり、図2は反射型位相変調素子を示す断面図であり、図3は反射型位相変調素子の電圧の制御領域を示す図であり、図4は反射型位相変調素子の配置を示す図である。
プロジェクタ1は、図1に示すように、光源部10と、色分離部(色分離手段)20と、液晶ライトバルブ30と、ダイクロイックプリズム(色合成手段)35と、投射部40とを備えている。
光源部10は、光を射出する高圧水銀ランプ(光源装置)11と、高圧水銀ランプ11から射出された光の照度分布を均一化する第1,第2フライアレイレンズ12a,12bと、均一化された不定偏光状態の光を特定の偏光方向の光に変換する偏光変換素子13とを備えている。また、高圧水銀ランプ11は、赤色光(以下、「R光」という。)と緑色光(以下、「G光」という。)と青色光(以下、「B光」という。)とを含む白色光を射出するものである。
なお、第1,第2フライアレイレンズ12a,12b、偏光変換素子13は必ずしも必要ではない。
色分離部20は、高圧水銀ランプ11から射出された光のうち、R光を反射させ、G光及びB光を透過させるR光反射ダイクロイックミラー21と、G光を反射させ、B光を透過させるG光反射ダイクロイックミラー22とを備えている。
高圧水銀ランプ11から射出された光のうちR光は、R光反射ダイクロイックミラー21において光路が90度折り曲げられ、反射ミラー25に入射する。そして、R光は、反射ミラー25により光路が90度折り曲げられ、R光用液晶ライトバルブ(空間光変調素子)30Rに入射される。
高圧水銀ランプ11から射出された光のうちB光は、R光反射ダイクロイックミラー21及びG光反射ダイクロイックミラー22を透過し、リレーレンズ26を経由して反射ミラー27に入射する。反射ミラー27に入射したB光は、光路が90度曲げられ、リレーレンズ28を経由して反射ミラー29に入射する。反射ミラー29に入射した光は、光路が90度曲げられ、B光用液晶ライトバルブ(空間光変調素子)30Bに入射される。
液晶ライトバルブ30R,30G,30Bそれぞれは、入射したR光,G光,B光を画像信号に応じて変調するものであり、入射側偏光板31R,31G,31Bと、液晶パネル32R,32G,32Bと、射出側偏光板33R,33G,33Bとを備えている。
また、ダイクロイックプリズム(色合成手段)35は、2つのダイクロイック膜35a,35bがX字型に直交して配置された構成となっている。ダイクロイック膜35aは、B光を反射させ、R光,G光を透過させる。また、ダイクロイック膜35bは、R光を反射させ、G光,B光を透過させる。このように、ダイクロイックプリズム35は、液晶ライトバルブ30R,30G,30Bのそれぞれにおいて変調されたR光,G光及びB光を合成する。これにより、スクリーン(被投射面)50上でフルカラーの画像を得ることができる。
投射部40は、図1に示すように、第1結像レンズ(第1結像光学系)41と、反射型液晶素子(反射型位相変調素子)42と、第2結像レンズ(第2結像光学系)43とを備えている。
第1結像レンズ41は、ダイクロイックプリズム35から射出された光を中間像として結像させるレンズである。また、反射型液晶素子42は、第1結像レンズ41の結像面(結像位置)に位置するように配置されている。
第2結像レンズ43は、反射型液晶素子42において反射された光をスクリーン50に向かって拡大して投射するレンズである。
なお、第1,第2結像レンズ41,43は1枚のレンズにより構成された例を図示したが、2枚以上であっても良く、凹レンズ及び凸レンズを組み合わせた構成であっても良い。
反射型液晶素子42は、図3に示すように、複数の画素Tを有しており、複数の画素Tごとにマトリクス状に配置された反射画素電極51を備えている。また、反射型液晶素子42は、図2に示すように、反射画素電極51に薄膜トランジスタからなるスイッチング素子が接続されたアクティブマトリックス型液晶素子であり、一対の基板52,53間に液晶層54が挟持された構造となっている。基板53は珪素からなり、その一部にソース55、ドレイン56が形成されている。また、基板52上には、アルミニウムからなるソース電極57及びドレイン電極58と、二酸化珪素からなるチャネル59と、珪素層60及びタンタル層61とからなるゲート電極と、層間絶縁膜62と、アルミニウムからなる反射画素電極51とが形成されている。
また、ドレイン電極58と反射画素電極51とは、コンタクトホールHを介して電気的に接続されている。反射画素電極51は不透明であるため、ゲート電極、ソース電極57、ドレイン電極58の上に層間絶縁膜62を介して積層することができる。したがって、隣り合う反射画素電極51間、すなわち遮光部51aの距離X(0.4μm程度)をかなり小さくすることができ、透過型液晶素子に比べて開口率を大きく取ることができる。
なお、本実施形態においては、ドレイン56、二酸化珪素63、珪素層64、タンタル層65から構成される保持容量部を設けている。
一方、対向する基板53には、液晶層54側の面にITOからなる対向電極66が形成されており、他方の面には反射防止層67が形成されている。この対向電極66とそれぞれの反射画素電極51との間には駆動回路70が設けられており、この駆動回路70には電源Eが設けられている。この駆動回路70により電源Eから電極66,51間に印加する電圧が制御されている。
駆動回路70は、図3に示すように、反射型液晶素子42の電極66,51間に印加する電圧を上端42aから下端42bに向かって列(1本の走査線に対応する複数の画素)Lごとに帯状に制御する。
具体的には、駆動回路70は、列Lごとに対向電極66とそれぞれの反射画素電極51との間に0V、20Vの電圧が交互に印加されるように制御する。これにより、対向電極66とそれぞれの反射画素電極51との間に20Vの電圧が印加されている列Lから反射された光の位相は、液晶の配向状態に応じて変調する。なお、電極66,51間に印加する電圧は液晶の種類に応じて適宜変更することが可能である。
一方、対向電極66とそれぞれの反射画素電極51との間に0Vの電圧が印加されている他の列Lから反射された光の位相は変化しない。このようにして、反射型液晶素子42は入射した光の位相を時間的に変化させる。
また、反射型液晶素子42に入射した光は液晶層54を往復するため、基板53から入射した光が反射画素電極51において反射するまでに、所望の位相変調の半分の位相が変調するように、駆動回路70により電源Eから印加させる電圧を制御し、液晶の配向状態を調整する。
さらに、電圧変化は、規則的な周期及び電圧値を持つ波形ではなく、ランダムの波形(例えば、雑音から生成した波形)であることが好ましい。このように、ランダムの波形にすることで、ランダムなスペックルパターンが残像効果により時間積分されるため、反射型液晶素子42から射出されるレーザ光のぎらつきをより抑えることが可能となる。
また、反射型液晶素子42は反射画素電極51の下にスイッチング素子や配線を配置することができるため、反射型液晶素子42を小型化しても開口率が下がらず明るい画像を得ることが可能となる。したがって、プロジェクタ1全体を大型にせず、スペックルを低減させることができる。
つまり、本実施形態のプロジェクタ1は、シンチレーションを効果的に除去可能であり、かつ、振動や雑音、消費電力等の点で実用性に優れている。
また、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との関係がレンズシフトし、反射型液晶素子42とスクリーン50との関係がレンズシフトした構成にしたが、液晶ライトバルブ30、反射型液晶素子42、スクリーン50の配置はこれに限るものではない。
また、高圧水銀ランプ11から射出された光を色分離し、R光、G光、B光を得たが、色光はこれに限るものではない。
さらに、電圧無印加時で位相が変化しない液晶を用いたが、電圧無印加時で位相が変化し、電圧印加時に位相が変化しない液晶を用いても良い。
また、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との画素サイズが同程度である場合は、上述したように、第1結像レンズ41として等倍のレンズを用いれば良い。しかしながら、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との画素サイズが異なる場合や、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との配置の仕方により、液晶ライトバルブ30の1つの画素と、反射型液晶素子42の1つの画素Tとが対応するように第1結像レンズ41の倍率を適宜変更すれば良い。
また、本実施形態では、反射型位相変調素子として反射型液晶素子42を用いたが、これに限るものではない。すなわち、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)を用いても良い。
また、空間光変調素子として、透過型の液晶ライトバルブを用いたが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー、HTPS(High Temperature poly‐Silicon:高温ポリシリコンTFT液晶パネル)、LCOSを用いても良い。このように、空間光変調素子として、反射型のMEMSミラーあるいはLCOSを用いることにより、空間光変調素子においても遮光部が狭く開口率が高いため、反射型位相変調素子から射出される光のモアレ縞の発生を最も抑制することが可能となる。
なお、複数の微小ミラーを有するピストン型のMEMSミラーを用いることも可能である。このようなMEMSミラーでは、MEMSミラーの画素間を狭くすることが好ましい。また、微小ミラーを個々に設けず、1枚のミラーを用い画素ごとに撓ませて、入射した光を反射させるMEMSミラーを用いても良い。この構成では、画素間の遮光部がないため、複数の微小ミラーを用いた場合に比べて、モアレ縞の発生をより抑えることが可能となる。
図1に示す第1実施形態では、液晶ライトバルブ30の複数の画素のうちの1画素から射出される光が、反射型液晶素子42の複数の画素ののうちの1画素に対応して入射する構成であったが、反射型液晶素子42の4つの画素に対応して入射しても良い。このような変形例について、図6を参照して説明する。なお、図6は、ダイクロイックプリズム35により合成された画像を反射型液晶素子42に投射する光路図を分り易く説明するために、高圧水銀ランプ11、第1結像レンズ(第1結像光学系)81、反射型液晶素子42、第2結像レンズ43及び液晶ライトバルブ30を1つ取り上げ、直線配置として示している。
なお、液晶ライトバルブ30の複数の画素の1画素から射出される光が、反射型液晶素子42の複数の画素のうち少なくとも1つ以上の画素に対応して入射すれば良いため、上述した変形例の他に2つ、3つ、あるいは、5つ以上の画素に対応して入射させても良い。
また、第1結像レンズ41が2倍のズーム光学系41であるとしたが、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との画素サイズが異なる場合や、液晶ライトバルブ30と反射型液晶素子42との配置の仕方により、液晶ライトバルブ30の1つの画素と、反射型液晶素子42の複数の画素Tとが対応するように第1結像レンズ41の倍率を適宜変更すれば良い。すなわち、この場合は、ズーム光学系41としては、等倍のレンズや2倍以上のレンズが考えられる。
次に、本発明に係る第2実施形態について、図8を参照して説明する。なお、以下に説明する各実施形態において、上述した第1実施形態に係るプロジェクタ1と構成を共通とする箇所には同一符号を付けて、説明を省略することにする。
本実施形態に係るプロジェクタでは、駆動回路70が反射型液晶素子42の電極66,反射画素電極51間に印加する電圧の制御において第1実施形態と異なる。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
駆動回路70は、電圧が印加されている画素T1から射出される光と、電圧が印加されていない画素T2から射出される光との位相差が1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御する。また、本実施形態では、位相差がG光用液晶ライトバルブ30Gに入射するG光の波長の1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御する。
また、R光、G光、B光のうちG光のスペックルが最も目立つため、G光の波長の1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御することで、スクリーン50に投射される画像のスペックルを目立たなくさせることが可能となる。
さらに、第1実施形態のプロジェクタ1では、列Lごとに電極66,51間に電圧を印加したが、本実施形態のプロジェクタでは反射型液晶素子42の画素Tごとの電圧を制御している。これにより、より多くのスペックルパターンを得ることができるため、シンチレーションの発生をより抑えることが可能となる。
また、位相差がG光用液晶ライトバルブ30Gに入射するG光の波長の1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御したが、位相差がR光の波長の1/2波長であっても良く、また、B光の波長の1/2波長であっても良い。
また、位相差がR光、G光、B光の各色の波長の1/2波長の位相差がすべて含まれるように、駆動回路70により電源Eからの電圧を制御しても良い。この制御では、電圧が印加されていない画素から射出される光の位相差は0であり、これに加えて、R光の波長の1/2波長、G光の波長の1/2波長、B光の波長の1/2波長の4つのパターンの電圧が順次対向電極66と反射画素電極51との間に印加される。また、各パターンは本実施形態で示したように、ランダムにマトリクス状の反射画素電極51に電圧を印加する。この構成では、4回に1回は必ずR光、G光、B光の各色の波長の1/2波長のパターンが含まれているため、どの色のスペックルも低減させることが可能となる。
さらには、G光のスペックルが最も目立つことから、例えば、位相差0、R光の波長の1/2波長、G光の波長の1/2波長、B光の波長の1/2波長、さらにG光の波長の1/2波長の5つのパターンとし、G光のパターンが他の色光のパターンより多く含まれるように、電圧を制御しても良い。
さらに、本実施形態では、高圧水銀ランプ11から射出された光からR光、G光、B光を得たが、色光はこれに限るものではない。すなわち、液晶ライトバルブ30に入射する色光の波長に応じて、反射型液晶素子42の電極66,51間に印加する電圧を制御し位相変調量を制御すれば良い。
また、駆動回路70に図8に示すパターンが格納されているとしたが、駆動回路70にランダムパターンを演算する演算回路が設けられ、逐次電極61,55間に印加する電圧を生成しても良い。
次に、本発明に係る第3実施形態について、図9及び図10を参照して説明する。
第1実施形態では、空間光変調素子として液晶ライトバルブを用いたが、本実施形態に係るプロジェクタ100では、微小ミラーデバイス103を用いている点において第1実施形態と異なる。その他の構成においては第1実施形態と同様である。
色時分割手段102は、高圧水銀ランプから射出された光を波長域の異なる複数の色光に時間的に分離して繰り返し射出するためのものである。具体的には、色時分割手段102は、回転カラーフィルタ(カラーホイール)102aと、この回転カラーフィルタを回転させる電動モータなどの駆動手段102bとを備えている。回転カラーフィルタは円盤状であり、その回転軸K周りに複数の赤色フィルタ102R,緑色フィルタ102G,青色フィルタ102Bが配列されている。そして、この回転カラーフィルタ102aを回転させることで、高圧水銀ランプ101から射出された光がいずれかの色フィルタ102R,102G,102B上に照射され、各色フィルタ102R,102G,102Bの光学特性によって、所定の波長成分の光が射出される。
また、投射部40の構成は第1実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態の反射型液晶素子42も、駆動回路105により、第1実施形態の図3に示すように、反射型液晶素子42の電極66,51間に印加する電圧は上端42aから下端42bに向かって列Lごとに帯状に制御されている。また、電圧が印加されている列Lの画素Tから射出される光と、電圧が印加されていない列Lの画素Tから射出される光との位相差は1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御する。また、回転カラーフィルタ102aの各色光の射出タイミングと、反射型液晶素子42の電圧値切替タイミングとが同期している。具体的には、高圧水銀ランプから射出された光が、回転カラーフィルタ102aの赤色フィルタ102Rを通過した後、反射型液晶素子42に入射する。このとき、駆動回路105は、位相差が赤色フィルタ102Rから射出されたR光の波長の1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御する。
次いで、高圧水銀ランプから射出され射出された光が、回転カラーフィルタ102aの青色フィルタ102Bを通過するときには、位相差が青色フィルタ102Bから射出されたB光の波長の1/2波長となるように電極66,51間に印加する電圧を制御する。このようにして、色時分割手段102から射出される光は、R光、G光、B光の順になっている。これにより、駆動回路105は、電極66,51間に印加する電圧を順にR光の波長の1/2波長、G光の1/2波長、B光の1/2波長の位相差を付与するように制御する。
また、第2実施形態のプロジェクタでは、4回に1回のみR光、G光、B光の各色の波長の1/2波長が含まれていたが、本実施形態のプロジェクタ100では、反射型液晶素子42から反射されるすべての光に対して、光の干渉性を低下させることができるため、よりスペックルを抑えることが可能となる。
さらに、空間光変調素子として、反射型の微小ミラーデバイス103を用いることにより、空間光変調素子においても遮光部が狭く開口率が高いため、反射型位相変調素子から射出される光のモアレの発生を最も抑制することが可能となる。
また、色時分割手段として、複数の異なる波長の光を逐次に射出する回転カラーフィルタ102aを用いたが、これに限るものではない。すなわち、逐次異なる波長の光を微小ミラーデバイス103に射出するものであれば良い。
また、反射型液晶素子42の電極66,51間に印加する電圧の制御は、第2実施形態の図8で示したように、ランダムパターンであっても良い。
例えば、上記各実施形態では光源装置として高圧水銀ランプを用いたが、これに限るものではない。例えば、赤色光を射出する赤色光源装置、緑色光を射出する緑色光源装置、青色光を射出する青色光源装置を個別に用いても良い。
Claims (8)
- 光を射出する光源装置と、
該光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調し、複数の画素を有する空間光変調素子と、
該空間光変調素子により変調された光を所定の位置に結像させる第1結像光学系と、
前記所定の位置あるいは前記所定の結像位置の近傍に配置され、前記第1結像光学系において結像された光の位相を領域ごとに時間的に変化させて反射させ、複数の画素を有する反射型位相変調素子と、
該反射型位相変調素子において反射された光を被投射面上に結像させる第2結像光学系と、を備え、
前記空間光変調素子の前記複数の画素のうちの1画素から射出される光が、前記反射型位相変調素子の前記複数の画素のうち少なくとも2つ以上の画素に対応して入射することを特徴とするプロジェクタ。 - 前記反射型位相変調素子の前記複数の画素を複数の領域に分け、前記領域ごとに射出される光の位相を制御することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ。
- 前記空間光変調素子と前記反射型位相変調素子とを平行に配置するとともに、前記空間光変調素子から射出された光の中心軸と前記第1結像光学系の光軸とを平行にずらして配置し、
前記反射型位相変調素子と前記被投射面とを平行に配置するとともに、前記反射型位相変調素子から射出された光の中心軸と前記第2結像光学系の光軸とを平行にずらして配置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のプロジェクタ。 - 前記空間光変調素子が反射型の光変調素子であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプロジェクタ。
- 前記光源装置が複数の異なる波長の光を射出し、
前記反射型位相変調素子が、前記第1結像光学系から射出された光に前記複数の異なる波長の光のうち少なくとも1種類の光の波長の1/2波長の位相差を付与することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプロジェクタ。 - 前記複数の異なる波長の光が赤色光、緑色光、青色光を有し、
前記反射型位相変調素子が、前記赤色光、緑色光、青色光に、当該赤色光、緑色光、青色光のそれぞれの光の波長の1/2波長の位相差を順に付与することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。 - 前記反射型位相変調素子が、前記緑色光に当該緑色光の波長の1/2波長の位相差を付与することを特徴とする請求項6に記載のプロジェクタ。
- 前記反射型位相変調素子に前記複数の異なる波長の光を逐次入射させる色時分割手段を備え、
前記反射型位相変調素子が、前記色時分割手段により前記反射型位相変調素子に逐次入射した波長の光に、当該光の波長の1/2波長の位相差をそれぞれ付与することを特徴とする請求項5に記載のプロジェクタ。
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