JP4997935B2 - 流体機械 - Google Patents

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Description

本発明は、圧縮機構と膨張機構が1つのケーシング内に収納された流体機械に関するものである。
従来より、膨張機構と電動機と圧縮機構とを1本の回転軸で連結した流体機械が知られている。この流体機械において、膨張機構では、導入された流体の膨張によって動力が発生する。膨張機構で発生した動力は、電動機で発生した動力と共に、回転軸によって圧縮機構へ伝達される。そして、圧縮機構は、膨張機構及び電動機から伝達された動力によって駆動され、流体を吸入して圧縮するようになっている。
このような流体機械では、高温の圧縮機から吐出される流体によって膨張機構が加熱される。これにより、給湯用途では、吐出ガス温度の低下により出湯温度の低下を招く。また、空調用途では、暖房時の吹き出し温度が低下し、冷房時には能力が低下する。膨張機構自体に関しては、内部熱損失により動力回収効果が相殺される。
そこで、このような能力低下や動力回収効果の低下という問題を防ぐために、例えば、特許文献1には、膨張機構側に断熱材を付設する技術が開示されている。
特開2005−106064号公報
しかしながら、上記特許文献1の断熱材だけでは、圧縮機構の発熱が伝達されて高温となったケーシング側壁から、フロントヘッドを介して膨張機構に流入する固体熱伝導による入熱を防ぐことはできない。すなわち、膨張機構、ケーシング及び両者を固定する部材(溶接部を含む)は、一般的に金属材料で構成されているので、熱伝導率が高い。このため、膨張機構内部の低温冷媒と、圧縮機構内部の高温冷媒と間で上記金属材料を介して熱伝導による熱交換が生じるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機構と膨張機構が1つのケーシング内に収納された流体機械において、圧縮機構又は膨張機構の固定構造に工夫を加えることにより、膨張機構又は圧縮機構とケーシングとの間の熱交換を防いで能力低下や動力回収効果の低下を防止することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)をマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定した。
具体的には、第1の発明では、冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)に設けられる流体機械を対象とする。
上記流体機械は、
ケーシング(31)と、
上記ケーシング(31)に収納されて冷媒を圧縮する圧縮機構(50)と、
上記ケーシング(31)に収納されて冷媒を膨張させる膨張機構(60)と、
上記ケーシング(31)に設けられて上記圧縮機構(50)及び上記膨張機構(60)を連結する回転軸(40)と、
上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)を上記ケーシング(31)に固定するためのマウンティングプレート(101)とを備えている。
上記ケーシング(31)は、円筒容器形状を有し、
上記マウンティングプレート(101)は、円環状に形成され、内周側に上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)を固定する機構側取付部(104)と、外周側に上記ケーシング(31)に固定されるケーシング側取付部(105)とを備え、
上記ケーシング側取付部(105)は半径方向外側へ突出し、各ケーシング側取付部(105)間には、上記ケーシング(31)内面との間に所定のプレート外周隙間(108)が形成され、
上記機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とは、周方向にずらして配置されている。
上記の構成によると、冷媒回路(20)に設けた流体機械(30)の圧縮機構(50)で圧縮された冷媒は、放熱用の熱交換器で放熱した後に流体機械(30)の膨張機構(60)へ流入する。膨張機構(60)では、流入した高圧冷媒が膨張する。膨張機構(60)で高圧冷媒から回収された動力は、回転軸(40)によって圧縮機構(50)へ伝達され、圧縮機構(50)を駆動するために利用される。膨張機構(60)で膨張した冷媒は、吸熱用の熱交換器で吸熱した後に流体機械(30)の圧縮機構(50)へ吸入される。
上記マウンティングプレート(101)により、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)が堅固にケーシング(31)に固定されることにより、ケーシング(31)の膨らみ防止や、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)の過剰な振動が防止される。
このとき、膨張機構(60)は低温に保たれ、圧縮機構(50)は高温に保たれることにより、両者間に温度差が発生する。圧縮機構(50)の表面温度とこの圧縮機構(50)近傍のケーシング(31)の温度との差と、膨張機構(60)の表面温度とこの膨張機構(60)ケーシング(31)の温度との差とを比較したときに、温度差が大きい圧縮機構(50)又は膨張機構(60)側をマウンティングプレート(101)でケーシング(31)に固定することにより、従来のようにケーシング(31)との温度差の大きい圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)とを直接固定することが防止される。このため、マウンティングプレート(101)を熱抵抗の大きいものとすることにより、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
また、プレート外周隙間(108)を設けたことにより、マウンティングプレート(101)とケーシング(31)との間の接合部(67)がケーシング側取付部(105)のみとなるので、全周でケーシング(31)と接合される場合に比べて伝熱面積が小さくなる。また、機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とを、周方向にずらして配置することで、両取付部を周方向の同じ位置に設ける場合に比べて伝熱経路を長くすることができる。このため、熱抵抗が大きくなり、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
の発明では、第発明において、上記冷媒回路(20)から冷媒が直接圧縮機構(50)に導入され、該圧縮機構(50)から圧縮された冷媒が上記ケーシング(31)内の内部空間(49)に吐出されて該内部空間(49)からケーシング(31)外へ流出するように構成され、
上記膨張機構(60)は、上記マウンティングプレート(101)を介して上記ケーシング(31)に固定されている。
上記の構成によると、ケーシング(31)内は高温高圧に保たれる、いわゆる高圧ドーム型の流体機械となる。この場合、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、低温の膨張機構(60)をマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定することで、マウンティングプレート(101)の熱伝達低減効果により、高温のケーシング(31)から低温の膨張機構(60)への熱伝導による入熱が減少する。
発明では、第の発明において、上記冷媒回路(20)から冷媒が直接圧縮機構(50)に導入され、圧縮された冷媒が直接ケーシング(31)外に吐出されるように構成され、
上記圧縮機構(50)は、上記マウンティングプレート(101)を介して上記ケーシング(31)に固定されている。
上記の構成によると、ケーシング(31)内は低温低圧に保たれる、いわゆる低圧ドーム型の流体機械となる。この場合、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、高温の圧縮機構(50)をマウンティングプレート(101)を介して低温のケーシング(31)に固定することで、マウンティングプレート(101)の熱伝達低減効果により、高温の圧縮機構(50)から低温のケーシング(31)への熱伝導による入熱が減少する。
の発明では、第の発明において、上記機構側取付部(104)は、上記膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置されている。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)における伝熱経路の一端にある機構側取付部(104)が膨張機構(60)の表面温度と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)との表面温度との差が小さくなるように配置されているので、機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)との間の温度差が小さくなり、高温のケーシング(31)側から低温の膨張機構(60)側への入熱が低減する。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
発明では、第の発明において、上記ケーシング側取付部(105)は、上記膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置されている。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)における伝熱経路の一端にあるケーシング側取付部(105)が膨張機構(60)の表面温度と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)との表面温度との差が小さくなるように配置されているので、機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)との間の温度差が小さくなり、高温のケーシング(31)側から低温の膨張機構(60)側への入熱が低減する。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
の発明では、第乃至第のいずれか1つの発明において、上記マウンティングプレート(101)は、上記機構側取付部(104)と上記ケーシング側取付部(105)との間の周方向の断面積が、ケーシング側取付部(105)の周方向の断面積よりも小さくなっている。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)の伝熱経路の伝熱面積が小さくなるので、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
の発明では、第乃至第のいずれか1つの発明において、上記マウンティングプレート(101)は、板金構造とする。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)を薄板で構成される板金構造とすることで、伝熱経路の伝熱面積が小さくなるので、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
の発明では、第乃至第のいずれか1つの発明において、上記マウンティングプレート(101)は、貫通孔(106,107)を複数備えている。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)に貫通孔(106,107)を形成することで、伝熱経路の伝熱面積が小さくなるので、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
の発明では、第乃至第のいずれか1つの発明において、上記ケーシング(31)の内部空間に設けられ、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における上記ケーシング(31)内の露出面全体を覆い、上記回転軸(40)が貫通する断熱材(90,96)を備えている。
上記の構成によると、断熱材(90,96)は、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)のケーシング(31)内の露出面全体を覆っているので、ケーシング(31)の内部空間と断熱材(90,96)で覆われた圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との間での熱交換が防止される。このため、さらに圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
10の発明では、上記第の発明において、上記断熱材(90,96)は、上記マウンティングプレート(101)を境に上記回転軸(40)の軸方向に第1断熱材(90)と第2断熱材(96)とに分割されている。
上記の構成によると、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)は、マウンティングプレート(101)によってケーシング(31)に固定されているが、断熱材(90,96)を第1断熱材(90)と第2断熱材(96)とに分割することで、断熱材(90,96)の組付が容易となる。
11の発明では、上記第又は10の発明において、上記プレート外周隙間(108)にも、上記断熱材(90,96)が設けられている。
上記の構成によると、マウンティングプレート(101)も断熱材(90,96)で覆うことにより、冷媒とマウンティングプレート(101)との間での熱交換が防止されるので、さらに圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
12の発明では、上記第乃至11のいずれか1つの発明において、上記機構側取付部(104)と、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における該機構側取付部(104)と接合される接合部(67)との少なくとも一方は、接触面積を小さくするために突状に形成されている。
上記の構成によると、機構側取付部(104)と接合部(67)とを面全体で接合させる場合に比べてマウンティングプレート(101)と圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との間の伝熱経路の伝熱面積が小さくなるので、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
13の発明では、上記第乃至12のいずれか1つの発明において、上記機構側取付部(104)と、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における該機構側取付部(104)と接合される接合部(67)との間には、断熱材料よりなる断熱スペーサ(110)が配置されている。
上記の構成によると、機構側取付部(104)と接合部(67)との間に熱伝達係数の小さい断熱スペーサ(110)を配置することでマウンティングプレート(101)と圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との間の熱抵抗が大きくなるので、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
14の発明では、上記第乃至第13のいずれか1つの発明において、上記冷媒回路(20)は、二酸化炭素を冷媒として超臨界冷凍サイクルを行うものとする。
上記の構成によると、流体機械(30)が接続された冷媒回路(20)で冷媒としての二酸化炭素が循環する。流体機械(30)の圧縮機構(50)は、吸入した冷媒をその臨界圧力以上にまで圧縮して吐出する。一方、流体機械(30)の膨張機構(60)へは、臨界圧力以上の高圧冷媒が導入されて膨張する。
以上説明したように、本発明によると、ケーシング(31)との温度差の大きい圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)とを直接固定することなく、マウンティングプレート(101)を介して固定して圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間の熱交換を減少させたことにより、圧縮機構(50)と膨張機構(60)とが1つのケーシング内に収納された流体機械において、能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
また、マウンティングプレート(101)から突出させたケーシング側取付部(105)間とケーシング(31)との間に所定のプレート外周隙間(108)を形成して、マウンティングプレート(101)とケーシング(31)との間の接合面積を小さくして伝熱面積を小さくすると共に、円環状のマウンティングプレート(101)の機構側取付部(104)と、ケーシング側取付部(105)とを周方向にずらして配置して伝熱経路を長くし、熱抵抗を大きくしたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、高圧ドーム型の流体機械において、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい低温の膨張機構(60)をマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定して高温のケーシング(31)と低温の膨張機構(60)との間での熱伝導による熱交換を減少させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、低圧ドーム型の流体機械において、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい高温の圧縮機構(50)をマウンティングプレート(101)を介して低温のケーシング(31)に固定して低温のケーシング(31)と高温の膨張機構(60)との間での熱伝導による熱交換が減少させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、機構側取付部(104)を膨張機構(60)の表面温度とその近傍のケーシング(31)との表面温度との差を小さくするように配置して高温側から低温側への入熱を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、ケーシング側取付部(105)を膨張機構(60)の表面温度とその近傍のケーシング(31)との表面温度との差を小さくするように配置して、高温側から低温側への入熱を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、マウンティングプレート(101)における周方向の断面積を小さくすることで伝熱経路の伝熱面積を小さくして圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、マウンティングプレート(101)を薄板で構成される板金構造として伝熱経路の伝熱面積が小さくし、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、マウンティングプレート(101)に貫通孔(106,107)を複数設けて、伝熱経路の伝熱面積を小さくして圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第の発明によると、断熱材(90,96)で圧縮機構(50)又は膨張機構(60)のケーシング(31)内の露出面全体を覆ったことにより、ケーシング(31)の内部空間と断熱材(90,96)で覆われた圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との間での熱交換を防いで、能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第10の発明によると、断熱材(90,96)をマウンティングプレート(101)を境に回転軸(40)の軸方向に分割したことにより、断熱材(90,96)の組付が容易となり、製造コストを低くすることができる。
上記第11の発明によると、プレート外周隙間(108)にも断熱材(90,96)を設けて冷媒との間での熱交換を防止し、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第12の発明によると、機構側取付部(104)と圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との接合部(67)との少なくとも一方を突状にして接触面積を小さくし、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記第13の発明によると、機構側取付部(104)と、圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との接合部(67)との間に断熱材料よりなる断熱スペーサ(110)を配置してマウンティングプレート(101)と圧縮機構(50)又は膨張機構(60)との間の熱抵抗を大きくして圧縮機構(50)又は膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態は、本発明にかかる流体機械である圧縮・膨張ユニット(30)を備えた空調機(10)である。
〈空調機の全体構成〉
図1に示すように、本実施形態の空調機(10)は、冷媒回路(20)を備えている。この冷媒回路(20)には、圧縮・膨張ユニット(30)と、室外熱交換器(23)と、室内熱交換器(24)と、第1四路切換弁(21)と、第2四路切換弁(22)とが接続されている。また、この冷媒回路(20)には、冷媒として二酸化炭素(CO)が充填されている。
上記圧縮・膨張ユニット(30)は、縦長円筒形の密閉容器状に形成されたケーシング(31)を備えている。このケーシング(31)内には、圧縮機構(50)と、膨張機構(60)と、電動機(45)とが収納されている。ケーシング(31)内では、圧縮機構(50)と電動機(45)と膨張機構(60)とが下から上に向かって順に配置されている。圧縮・膨張ユニット(30)の詳細については後述する。
上記冷媒回路(20)において、圧縮機構(50)は、その吐出側(吐出管(37))が第1四路切換弁(21)の第1のポートに、その吸入側(吸入管(36))が第1四路切換弁(21)の第4のポートにそれぞれ接続されている。一方、膨張機構(60)は、その流出側(流出管(39))が第2四路切換弁(22)の第1のポートに、その流入側(流入管(38))が第2四路切換弁(22)の第4のポートにそれぞれ接続されている。
また、上記冷媒回路(20)において、室外熱交換器(23)は、その一端が第2四路切換弁(22)の第2のポートに、その他端が第1四路切換弁(21)の第3のポートにそれぞれ接続されている。一方、室内熱交換器(24)は、その一端が第1四路切換弁(21)の第2のポートに、その他端が第2四路切換弁(22)の第3のポートにそれぞれ接続されている。
上記第1四路切換弁(21)と第2四路切換弁(22)は、それぞれ、第1のポートと第2のポートとが連通し且つ第3のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に実線で示す状態)と、第1のポートと第3のポートとが連通し且つ第2のポートと第4のポートとが連通する状態(図1に破線で示す状態)とに切り換わるように構成されている。
〈圧縮・膨張ユニットの構成〉
図2に示すように、圧縮・膨張ユニット(30)は、縦長で円筒形の密閉容器であるケーシング(31)を備えている。このケーシング(31)の内部には、下から上に向かって順に、圧縮機構(50)と、電動機(45)と、膨張機構(60)とが配置されている。また、ケーシング(31)の底部には、潤滑油である冷凍機油が貯留されている。つまり、ケーシング(31)の内部では、圧縮機構(50)寄りに冷凍機油が貯留されている。
ケーシング(31)の内部空間は、膨張機構(60)のフロントヘッド(61)の下側に設けた後述する第1断熱材(90)によって上下に仕切られており、上側の空間が第1空間(48)を、下側の空間が第2空間(49)をそれぞれ構成している。第1空間(48)には膨張機構(60)が配置され、第2空間(49)には圧縮機構(50)と電動機(45)とが配置される。
ケーシング(31)には、吐出管(37)が取り付けられている。この吐出管(37)は、電動機(45)と膨張機構(60)の間に配置され、ケーシング(31)内の第2空間(49)に連通している。また、吐出管(37)は、比較的短い直管状に形成され、概ね水平姿勢で設置されている。
電動機(45)は、ケーシング(31)の長手方向の中央部に配置されている。この電動機(45)は、ステータ(46)とロータ(47)とにより構成されている。ステータ(46)は、焼嵌め等によって上記ケーシング(31)に固定されている。ロータ(47)は、ステータ(46)の内側に配置されている。このロータ(47)には、該ロータ(47)と同軸に回転軸(40)の主軸部(44)が貫通している。
回転軸(40)は、回転軸を構成している。この回転軸(40)では、その下端側に2つの下側偏心部(58,59)が形成され、その上端側に2つの大径偏心部(41,42)が形成されている。回転軸(40)は、下側偏心部(58,59)の形成された下端部分が圧縮機構(50)に、大径偏心部(41,42)の形成された上端部分が膨張機構(60)にそれぞれ係合している。
2つの下側偏心部(58,59)は、主軸部(44)よりも大径に形成されており、下側のものが第1下側偏心部(58)を、上側のものが第2下側偏心部(59)をそれぞれ構成している。第1下側偏心部(58)と第2下側偏心部(59)とでは、主軸部(44)の軸心に対する偏心方向が逆になっている。
2つの大径偏心部(41,42)は、主軸部(44)よりも大径に形成されており、下側のものが第1大径偏心部(41)を構成し、上側のものが第2大径偏心部(42)を構成している。第1大径偏心部(41)と第2大径偏心部(42)とは、何れも同じ方向へ偏心している。第2大径偏心部(42)の外径は、第1大径偏心部(41)の外径よりも大きくなっている。また、主軸部(44)の軸心に対する偏心量は、第2大径偏心部(42)の方が第1大径偏心部(41)よりも大きくなっている。
図示しないが、回転軸(40)には、給油通路が形成されている。給油通路は、回転軸(40)に沿って延びており、その始端が回転軸(40)の下端に、その終端が回転軸(40)の上側にそれぞれ開口している。圧縮機構(50)及び膨張機構(60)へは、この給油通路から冷凍機油が供給されるようになっている。ただし、膨張機構(60)に供給される冷凍機油は、最小限のものとされ、膨張機構(60)を潤滑した冷凍機油は、第1空間(48)内には流出せず、流出管(39)から吐出されるようになっている。
圧縮機構(50)は、いわゆる揺動ピストン型のロータリ式圧縮機を構成している。この圧縮機構(50)は、シリンダ(51,52)とピストン(57)を2つずつ備えている。圧縮機構(50)では、下から上に向かって順に、リアヘッド(55)と、第1シリンダ(51)と、中間プレート(56)と、第2シリンダ(52)と、フロントヘッド(54)とが積層された状態となっている。
第1及び第2シリンダ(51,52)の内部には、円筒状のピストン(57)が1つずつ配置されている。図示しないが、ピストン(57)の側面には平板状のブレードが突設されており、このブレードは揺動ブッシュを介してシリンダ(51,52)に支持されている。第1シリンダ(51)内のピストン(57)は、回転軸(40)の第1下側偏心部(58)と係合する。一方、第2シリンダ(52)内のピストン(57)は、回転軸(40)の第2下側偏心部(59)と係合する。各ピストン(57,57)は、その内周面が下側偏心部(58,59)の外周面と摺接し、その外周面がシリンダ(51,52)の内周面と摺接する。そして、ピストン(57,57)の外周面とシリンダ(51,52)の内周面との間に圧縮室(53)が形成される。
第1及び第2シリンダ(51,52)には、それぞれ吸入ポート(32)が1つずつ形成されている。各吸入ポート(32)は、シリンダ(51,52)を半径方向に貫通し、その終端がシリンダ(51,52)の内周面に開口している。また、各吸入ポート(32)は、吸入管(36)によってケーシング(31)の外部へ延長されている。
フロントヘッド(54)及びリアヘッド(55)には、それぞれ吐出ポートが1つずつ形成されている。フロントヘッド(54)の吐出ポートは、第2シリンダ(52)内の圧縮室(53)を第2空間(49)と連通させる。リアヘッド(55)の吐出ポートは、第1シリンダ(51)内の圧縮室(53)を第2空間(49)と連通させる。また、各吐出ポートは、その終端にリード弁からなる吐出弁が設けられており、この吐出弁によって開閉される。なお、図2において、吐出ポート及び吐出弁の図示は省略する。そして、圧縮機構(50)から第2空間(49)へ吐出されたガス冷媒は、吐出管(37)を通って圧縮・膨張ユニット(30)から送り出される。
図3に拡大して示すように、膨張機構(60)は、いわゆる揺動ピストン型のロータリ式膨張機で構成されている。この膨張機構(60)には、対になったシリンダ(71,81)及びピストン(75,85)が2組設けられている。また、膨張機構(60)には、フロントヘッド(61)と、中間プレート(63)と、リアヘッド(62)とが設けられている。
膨張機構(60)では、下から上に向かって順に、フロントヘッド(61)、第1シリンダ(71)、中間プレート(63)、第2シリンダ(81)、リアヘッド(62)が積層された状態となっている。この状態において、第1シリンダ(71)は、その下側端面がフロントヘッド(61)により閉塞され、その上側端面が中間プレート(63)により閉塞されている。一方、第2シリンダ(81)は、その下側端面が中間プレート(63)により閉塞され、その上側端面がリアヘッド(62)により閉塞されている。また、第2シリンダ(81)の内径は、第1シリンダ(71)の内径よりも大きくなっている。
膨張機構(60)は、マウンティングプレート(101)を介して上記ケーシング(31)内面に固定されている。図4及び図5に示すように、マウンティングプレート(101)は、円環状の板金構造のものよりなり、円盤状のプレート本体(102)と該プレート本体(102)から全周にわたり下側に略90度折り曲げられた折曲部(103)とを備えている。マウンティングプレート(101)は、内周側に膨張機構(60)と固定される機構側取付部(104)を備え、外周側にケーシング(31)と固定されるケーシング側取付部(105)を備えている。
膨張機構(60)のフロントヘッド(61)における上記機構側取付部(104)と接合される接合部(67)は、フロントヘッド(61)外周から外側へ突出して設けられている。本実施形態では、接合部(67)は、3箇所周方向に均等に120°ずつ間隔をあけて形成されている。図6に示すように、接合部(67)の中心には、ボルト締結孔(68)が形成されている。このボルト締結孔(68)の周縁は、上側に向けて突出して形成されている。同様に、機構側取付部(104)の中心には、ボルト締結孔(104a)が形成されている。このボルト締結孔(104a)の周縁は、下側に向けて突出して形成されている。このことで、機構側取付部(104)と接合部(67)との接触面積が小さくなっている。
上記ケーシング側取付部(105)は、マウンティングプレート(101)の外周から半径方向外側へ突出したように形成されている。本実施形態では、3箇所周方向に均等に120°ずつ間隔をあけて設けられている。このケーシング側取付部(105)がケーシング(31)内面に溶接されている。各ケーシング側取付部(105)間は、上記ケーシング(31)との間に所定のプレート外周隙間(108)が形成されている。
また、マウンティングプレート(101)は、機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)との間の周方向の断面積が、ケーシング側取付部(105)の周方向の断面積よりも小さくなっている。マウンティングプレート(101)は、周方向の断面積を小さくするための貫通孔(106,107)を複数備えている。
図4に示すように、上記機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とは、周方向にずらして配置されている。つまり、本実施形態では、2つの機構側取付部(104)の周方向の中央位置にケーシング側取付部(105)が配置されている。
回転軸(40)は、積層された状態のフロントヘッド(61)、第1シリンダ(71)、中間プレート(63)、第2シリンダ(81)を貫通している。リアヘッド(62)の中央部には、該リアヘッド(62)を厚み方向へ貫通する中央孔が形成されている。回転軸(40)の上端部は、このリアヘッド(62)の中央孔に挿入されている。また、回転軸(40)は、その第1大径偏心部(41)が第1シリンダ(71)内に位置し、その第2大径偏心部(42)が第2シリンダ(81)内に位置している。
図7及び図8にも示すように、第1シリンダ(71)内には第1ピストン(75)が、第2シリンダ(81)内には第2ピストン(85)がそれぞれ設けられている。第1及び第2ピストン(75,85)は、いずれも円環状あるいは円筒状に形成されている。第1ピストン(75)の外径と第2ピストン(85)の外径とは、互いに等しくなっている。第1ピストン(75)の内径は第1大径偏心部(41)の外径と、第2ピストン(85)の内径は第2大径偏心部(42)の外径とそれぞれ概ね等しくなっている。そして、第1ピストン(75)には第1大径偏心部(41)が、第2ピストン(85)には第2大径偏心部(42)がそれぞれ貫通している。
上記第1ピストン(75)は、その外周面が第1シリンダ(71)の内周面に、一方の端面がフロントヘッド(61)に、他方の端面が中間プレート(63)にそれぞれ摺接している。第1シリンダ(71)内には、その内周面と第1ピストン(75)の外周面との間に第1膨張室(72)が形成される。一方、上記第2ピストン(85)は、その外周面が第2シリンダ(81)の内周面に、一方の端面がリアヘッド(62)に、他方の端面が中間プレート(63)にそれぞれ摺接している。第2シリンダ(81)内には、その内周面と第2ピストン(85)の外周面との間に第2膨張室(82)が形成される。
上記第1及び第2ピストン(75,85)のそれぞれには、ブレード(76,86)が1つずつ一体に設けられている。ブレード(76,86)は、ピストン(75,85)の半径方向へ延びる板状に形成されており、ピストン(75,85)の外周面から外側へ突出している。第1ピストン(75)のブレード(76)は第1シリンダ(71)のブッシュ孔(78)に、第2ピストン(85)のブレード(86)は第2シリンダ(81)のブッシュ孔(88)にそれぞれ挿入されている。各シリンダ(71,81)のブッシュ孔(78,88)は、シリンダ(71,81)を厚み方向へ貫通すると共に、シリンダ(71,81)の内周面に開口している。これらのブッシュ孔(78,88)は、貫通孔(106,107)を構成している。
上記各シリンダ(71,81)には、一対のブッシュ(77,87)が1組ずつ設けられている。各ブッシュ(77,87)は、内側面が平面となって外側面が円弧面となるように形成された小片である。各シリンダ(71,81)において、一対のブッシュ(77,87)は、ブッシュ孔(78,88)に挿入されてブレード(76,86)を挟み込んだ状態となる。各ブッシュ(77,87)は、その内側面がブレード(76,86)と、その外側面がシリンダ(71,81)と摺動する。そして、ピストン(75,85)と一体のブレード(76,86)は、ブッシュ(77,87)を介してシリンダ(71,81)に支持され、シリンダ(71,81)に対して回動自在で且つ進退自在となっている。
第1シリンダ(71)内の第1膨張室(72)は、第1ピストン(75)と一体の第1ブレード(76)によって仕切られており、図7及び図8における第1ブレード(76)の左側が高圧側の第1高圧室(73)となり、その右側が低圧側の第1低圧室(74)となっている。第2シリンダ(81)内の第2膨張室(82)は、第2ピストン(85)と一体の第2ブレード(86)によって仕切られており、図7及び図8における第2ブレード(86)の左側が高圧側の第2高圧室(83)となり、その右側が低圧側の第2低圧室(84)となっている。
上記第1シリンダ(71)と第2シリンダ(81)とは、それぞれの周方向におけるブッシュ(77,87)の位置が一致する姿勢で配置されている。言い換えると、第2シリンダ(81)の第1シリンダ(71)に対する配置角度が0°となっている。上述のように、第1大径偏心部(41)と第2大径偏心部(42)とは、主軸部(44)の軸心に対して同じ方向へ偏心している。したがって、第1ブレード(76)が第1シリンダ(71)の外側へ最も退いた状態になるのと同時に、第2ブレード(86)が第2シリンダ(81)の外側へ最も退いた状態になる。
上記第1シリンダ(71)には、流入ポート(34)が形成されている。流入ポート(34)は、第1シリンダ(71)の内周面のうち、図7及び図8におけるブッシュ(77)のやや左側の箇所に開口している。流入ポート(34)は、第1高圧室(73)と連通可能となっている。一方、上記第2シリンダ(81)には、流出ポート(35)が形成されている。流出ポート(35)は、第2シリンダ(81)の内周面のうち、図7及び図8におけるブッシュ(87)のやや右側の箇所に開口している。流出ポート(35)は、第2低圧室(84)と連通可能となっている。
上記中間プレート(63)には、連通路(93)(64)が形成されている。この連通路(93)(64)は、中間プレート(63)を厚み方向へ貫通している。中間プレート(63)における第1シリンダ(71)側の面では、第1ブレード(76)の右側の箇所に連通路(93)(64)の一端が開口している。中間プレート(63)における第2シリンダ(81)側の面では、第2ブレード(86)の左側の箇所に連通路(93)(64)の他端が開口している。そして、図7に示すように、連通路(93)(64)は、中間プレート(63)の厚み方向に対して斜めに延びており、第1低圧室(74)と第2高圧室(83)とを互いに連通させている。
以上のように構成された本実施形態の膨張機構(60)では、第1シリンダ(71)と、そこに設けられたブッシュ(77)と、第1ピストン(75)と、第1ブレード(76)とが第1ロータリ機構部(70)を構成している。また、第2シリンダ(81)と、そこに設けられたブッシュ(87)と、第2ピストン(85)と、第2ブレード(86)とが第2ロータリ機構部(80)を構成している。
図3に示すように、ケーシング(31)の内部空間には、膨張機構(60)におけるケーシング(31)内の露出面全体を覆い、上記回転軸(40)が貫通する断熱材(90,96)を備えている。断熱材(90,96)は、マウンティングプレート(101)を境に回転軸(40)の軸方向に第1断熱材(90)と第2断熱材(96)とに分割されている。
下側の第1断熱材(90)は、上記膨張機構(60)における圧縮機構(50)側に当接するように上記回転軸(40)周辺から上記ケーシング(31)内周面までを覆うように設けられている。このことで、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、低温の膨張機構(60)側の第1空間(48)が第1断熱材(90)によって第2空間(49)と区切られている。
具体的には、第1断熱材(90)は、中心に回転軸(40)が挿通される中心孔を有する円盤状のもので、膨張機構(60)におけるフロントヘッド(61)の下面と接するように設けられている。回転軸(40)の外周面と、第1断熱材(90)の内周面との間には、回転軸(40)の回転を妨げないように最小限の隙間が形成されている。
また、図3に示すように、上側の第2断熱材(96)は、天板を有する略円筒形状を有し、膨張機構(60)の側面及び上面のケーシング(31)内の露出面全体を被っている。すなわち、第2断熱材(96)には、流入管(38)や流出管(39)が貫通している。さらに、これら流入管(38)や流出管(39)の外周も覆うとよい。
また、図4に示すように、上記ケーシング側取付部(105)間の上記ケーシング(31)との間のプレート外周隙間(108)にも、上記断熱材(90,96)が設けられている。具体的には、第2断熱材(96)の下面から突出させた部分でマウンティングプレート(101)の側面が覆われている。なお、第1断熱材(90)の上面から突出させた部分でマウンティングプレート(101)の側面を覆ってもよい。
また、第1及び第2断熱材(90,96)は、樹脂成型品で構成されている。具体的な材料としては、耐熱性の高い(240〜250℃)、特殊エンジニアリングプラスチックが考えられる。例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PI(ポリイミド)等がある。
−運転動作−
上記空調機(10)の動作について説明する。ここでは、空調機(10)の冷房運転時及び暖房運転時の動作について説明し、続いて膨張機構(60)の動作について説明する。
〈冷房運転〉
冷房運転時には、第1四路切換弁(21)及び第2四路切換弁(22)が図1に破線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮・膨張ユニット(30)の電動機(45)に通電すると、冷媒回路(20)で冷媒が循環して蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
圧縮機構(50)で圧縮された冷媒は、吐出管(37)を通って圧縮・膨張ユニット(30)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、室外熱交換器(23)へ送られて室外空気へ放熱する。室外熱交換器(23)で放熱した高圧冷媒は、流入管(38)を通って膨張機構(60)へ流入する。膨張機構(60)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒から動力が回収される。膨張後の低圧冷媒は、流出管(39)を通って室内熱交換器(24)へ送られる。室内熱交換器(24)では、流入した冷媒が室内空気から吸熱して蒸発し、室内空気が冷却される。室内熱交換器(24)から出た低圧ガス冷媒は、吸入管(36)を通って吸入ポート(32)から圧縮機構(50)へ吸入される。圧縮機構(50)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。
〈暖房運転〉
暖房運転時には、第1四路切換弁(21)及び第2四路切換弁(22)が図1に実線で示す状態に切り換えられる。この状態で圧縮・膨張ユニット(30)の電動機(45)に通電すると、冷媒回路(20)で冷媒が循環して蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
圧縮機構(50)で圧縮された冷媒は、吐出管(37)を通って圧縮・膨張ユニット(30)から吐出される。この状態で、冷媒の圧力は、その臨界圧力よりも高くなっている。この吐出冷媒は、室内熱交換器(24)へ送られる。室内熱交換器(24)では、流入した冷媒が室内空気へ放熱し、室内空気が加熱される。室内熱交換器(24)で放熱した冷媒は、流入管(38)を通って膨張機構(60)へ流入する。膨張機構(60)では、高圧冷媒が膨張し、この高圧冷媒から動力が回収される。膨張後の低圧冷媒は、流出管(39)を通って室外熱交換器(23)へ送られ、室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(23)から出た低圧ガス冷媒は、吸入管(36)を通って吸入ポート(32)から圧縮機構(50)へ吸入される。圧縮機構(50)は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。
〈膨張機構の動作〉
膨張機構(60)の動作について、図8を参照しながら説明する。
まず、第1ロータリ機構部(70)の第1高圧室(73)へ超臨界状態の高圧冷媒が流入する過程について説明する。回転角が0°の状態から回転軸(40)が僅かに回転すると、第1ピストン(75)と第1シリンダ(71)の接触位置が流入ポート(34)の開口部を通過し、流入ポート(34)から第1高圧室(73)へ高圧冷媒が流入し始める。その後、回転軸(40)の回転角が90°,180°,270°と次第に大きくなるにつれて、第1高圧室(73)へ高圧冷媒が流入してゆく。この第1高圧室(73)への高圧冷媒の流入は、回転軸(40)の回転角が360°に達するまで続く。
次に、膨張機構(60)において冷媒が膨張する過程について説明する。回転角が0°の状態から回転軸(40)が僅かに回転すると、第1低圧室(74)と第2高圧室(83)が連通路(93)(64)を介して互いに連通し、第1低圧室(74)から第2高圧室(83)へと冷媒が流入し始める。その後、回転軸(40)の回転角が90°,180°,270°と次第に大きくなるにつれ、第1低圧室(74)の容積が次第に減少すると同時に第2高圧室(83)の容積が次第に増加し、結果として膨張室(66)の容積が次第に増加してゆく。この膨張室(66)の容積増加は、回転軸(40)の回転角が360°に達する直前まで続く。そして、膨張室(66)の容積が増加する過程で膨張室(66)内の冷媒が膨張し、この冷媒の膨張によって回転軸(40)が回転駆動される。このように、第1低圧室(74)内の冷媒は、連通路(93)(64)を通って第2高圧室(83)へ膨張しながら流入してゆく。
続いて、第2ロータリ機構部(80)の第2低圧室(84)から冷媒が流出してゆく過程について説明する。第2低圧室(84)は、回転軸(40)の回転角が0°の時点から流出ポート(35)に連通し始める。つまり、第2低圧室(84)から流出ポート(35)へと冷媒が流出し始める。その後、回転軸(40)の回転角が90°,180°,270°と次第に大きくなってゆき、その回転角が360°に達するまでの間に亘って、第2低圧室(84)から膨張後の低圧冷媒が流出してゆく。
−マウンティングプレートの組付手順−
膨張機構(60)とマウンティングプレート(101)と断熱材(90,96)との組付手順について説明する。
まず、フロントヘッド(61)のボルト締結孔(68)と、機構側取付部(104)のボルト締結孔(104a)にボルト(図示せず)を挿通して締め付ける。
次いで、マウンティングプレート(101)の下側から第1断熱材(90)を取り付け、上側から第2断熱材(96)を取り付ける。このように、断熱材(90,96)は第1断熱材(90)と第2断熱材(96)とに分割されているので、断熱材(90,96)が容易に組み付けられる。
最後にケーシング側取付部(105)の外側端面をケーシング(31)の内面に溶接する。
〈マウンティングプレートの作用〉
第1断熱材(90)によって、ケーシング(31)の内部空間が膨張機構(60)が収納される第1空間(48)と、圧縮機構(50)が収納される第2空間(49)とに区画されているので、第1空間(48)は、低温、高密度となり、第2空間(49)は、高温、低密度となる。このことで、ケーシング(31)内は高温高圧に保たれる、いわゆる高圧ドーム型の流体機械となる。
マウンティングプレート(101)により膨張機構(60)が堅固にケーシング(31)に固定されているので、高圧冷媒によるケーシング(31)の膨らみ防止や、膨張機構(60)の過剰な振動が防止される。
ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、低温の膨張機構(60)をマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定することにより、従来のようにケーシング(31)との温度差の大きい膨張機構(60)とケーシング(31)とを直接固定することが防止される。また、マウンティングプレート(101)とケーシング(31)との間の接合部(67)がケーシング側取付部(105)のみとなるので、全周でケーシング(31)と接合される場合に比べて伝熱面積が小さくなっている。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とを、周方向にずらして配置することで、両取付部を周方向の同じ位置に設ける場合に比べて伝熱経路を長くすることができる。このため、熱抵抗が大きくなり、膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。
機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)との間の周方向の断面積を、ケーシング側取付部(105)の周方向の断面積よりも小さくしてマウンティングプレート(101)の伝熱経路の伝熱面積が小さくなっている。また、マウンティングプレート(101)を薄板で構成される板金構造とすることで、伝熱経路の伝熱面積が小さくなっている。また、マウンティングプレート(101)に貫通孔(106,107)を形成することで、伝熱経路の伝熱面積が小さくなっている。さらに、ボルト締結孔(68)の周縁を上側に向けて突出して形成し、ボルト締結孔(104a)の周縁を下側に向けて突出して形成し、機構側取付部(104)と接合部(67)との接触面積を小さくしている。このように、マウンティングプレート(101)と膨張機構(60)との間の伝熱経路の伝熱面積が小さくなるので、膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。
ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、低温の膨張機構(60)側の第1空間(48)を第1断熱材(90)で区切ることで、冷媒対流が効果的に防止される。
断熱材(90,96)は、膨張機構(60)のケーシング(31)内の露出面全体を覆っているので、ケーシング(31)の内部空間と断熱材(90,96)で覆われた膨張機構(60)との間での熱交換が防止される。このため、さらに膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。
マウンティングプレート(101)も断熱材(90,96)で覆うことで、冷媒との間での熱交換が防止され、さらに膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。
−実施形態1の効果−
したがって、本実施形態の圧縮・膨張ユニット(30)によると、ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい低温の膨張機構(60)をケーシング(31)と直接固定することなく、ケーシング側取付部(105)のみをケーシング(31)に溶接したマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定して高温のケーシング(31)と低温の膨張機構(60)との間での熱伝導による熱交換を減少させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
円環状のマウンティングプレート(101)の機構側取付部(104)と、ケーシング側取付部(105)とを周方向にずらして配置して伝熱経路を長くし、熱抵抗を大きくしたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
マウンティングプレート(101)を薄板で構成される板金構造としたり、貫通孔(106,107)を複数設けたり、機構側取付部(104)と接合部(67)とを突状にしたりする等により、マウンティングプレート(101)における伝熱経路の伝熱面積を小さくして膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
断熱材(90,96)で膨張機構(60)のケーシング(31)内の露出面全体を覆ったことにより、ケーシング(31)の第2空間(48)と断熱材(90,96)で覆われた膨張機構(60)との間での熱交換を防いで、能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
プレート外周隙間(108)にも断熱材(90,96)を設けて冷媒との間での熱交換を防止し、膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換を低減させたことにより、さらに能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
断熱材(90,96)をマウンティングプレート(101)を境に回転軸(40)の軸方向に分割したことにより、断熱材(90,96)の組付が容易となり、製造コストを低くすることができる。
−実施形態1の変形例1−
図9に示すように、上記機構側取付部(104)は、上記膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置してもよい。なお、簡略化のために、貫通孔(106,107)は省略している。
具体的には、図10に示すように、膨張機構(60)の表面温度は、軸方向から見たときにAからFへ順に低くなるように概ね周方向に分布している。実際の温度としては、例えば、Aが吸入温度の30℃、Fが吐出温度の0℃となる。
一方、図11に示すように、ケーシング(31)の表面温度は、AからFへ順に低くなるように概ね周方向に分布している。実際の温度としては、例えば、Aが圧縮機構(50)の吐出温度の90℃となり、Fが膨張機構(60)の吐出温度により低温(0°近く)となる。
したがって、膨張機構(60)の表面温度の低い部分及びケーシング(31)の表面温度の高い部分を避けて機構側取付部(104)を設けるとよい。このように構成することにより、マウンティングプレート(101)における伝熱経路の一端にある機構側取付部(104)が膨張機構(60)の表面温度と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)との表面温度との差が小さくなるように配置されているので、高温側から低温側への入熱が低減する。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。したがって、圧縮・膨張ユニット(30)の能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
−実施形態1の変形例2−
図12に示すように、上記ケーシング側取付部(105)を膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置してもよい。なお、簡略化のために、貫通孔(106,107)は省略している。
すなわち、膨張機構(60)は全体的に低温に保たれているので、ケーシング(31)の最も表面温度の高いA部分を避けてケーシング側取付部(105)を設けるとよい。なお、流入管(38)及び流出管(39)の間は、必然的にケーシング(31)の温度は低くなるので、この位置にケーシング側取付部(105)を設けるのがよい。このように構成することにより、マウンティングプレート(101)における伝熱経路の一端にあるケーシング側取付部(105)が膨張機構(60)の表面温度と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)との表面温度との差が小さくなるように配置されているので、高温側から低温側への入熱が低減する。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。したがって、圧縮・膨張ユニット(30)の能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
−実施形態1の変形例3−
図13に示すように、上記機構側取付部(104)と、上記膨張機構(60)における該機構側取付部(104)と接合される接合部(67)との間には、断熱材料よりなる断熱スペーサ(110)を配置してもよい。断熱スペーサ(110)は常に比較的低温に保たれる膨張機構(60)の近傍に設けられるので、耐熱性の低い断熱材料でもよく、選択の自由度が高い。
このように構成することにより、マウンティングプレート(101)と膨張機構(60)との間の熱抵抗が大きくなるので、膨張機構(60)とケーシング(31)との間での熱交換が低減される。このため、膨張機構(60)内部の低温冷媒と、圧縮機構(50)内部の高温冷媒と間での熱伝導による熱交換が減少する。したがって、圧縮・膨張ユニット(30)の能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態では、高圧ドーム型の圧縮・膨張ユニット(30)としたが、ケーシング(31)内が低圧である、いわゆる低圧ドーム型の圧縮・膨張ユニット(30)としてもよい。この場合には、冷媒回路(20)から冷媒が直接圧縮機構(50)に導入され、圧縮された冷媒が直接ケーシング(31)外に吐出されるように構成される。圧縮機構(50)は、上記実施形態と同様の形状をした熱抵抗の大きいマウンティングプレート(101)を介してケーシング(31)に固定される。ケーシング(31)内の雰囲気との温度差の激しい、高温の圧縮機構(50)をマウンティングプレート(101)を介して低温のケーシング(31)に固定することにより、低温のケーシング(31)と高温の膨張機構(60)との間での熱伝導による熱交換が減少する。したがって、能力低下や動力回収効果の低下を防止することができる。
上記各実施形態では、膨張機構(60)は、揺動ピストン型のロータリ式膨張機で構成したが、ローリングピストン型のロータリ式膨張機によって膨張機構(60)を構成してもよい。この膨張機構(60)では、各ロータリ機構部(70,80)において、ブレード(76,86)がピストン(75,85)とは別体に形成される。そして、このブレード(76,86)は、その先端がピストン(75,85)の外周面に押圧され、ピストン(75,85)の移動に伴って進退する。
上記各実施形態では、圧縮機構(50)を揺動ピストン型のロータリ式圧縮機とし、膨張機構(60)を揺動ピストン型のロータリ式膨張機としたが、いずれもスクロール式のものとしてもよい。
上記実施形態では、マウンティングプレート(101)とケーシング(31)との間のプレート外周隙間(108)が一定以上のとき(例えば5mm以上)でかつこのプレート外周隙間(108)内で冷媒がよどんでいる場合には、この隙間部分に断熱材(90,96)を設けなくてもよい。すなわち、一般的な断熱材(90,96)を構成する樹脂系材料の熱伝導率0.3w/m−kに対し、二酸化炭素冷媒の熱伝導率は、膨張機構(60)側の空間で0.07w/m−kとなり、二酸化炭素冷媒の方が樹脂系材料よりも1オーダー低くなっている。このように、ガス冷媒の熱伝達係数の方が断熱材(90,96)の熱伝達係数よりも小さいので、熱交換がむしろ減少するようになる。
上記実施形態では、機構側取付部(104)及びケーシング側取付部(105)は、それぞれ周方向に等間隔に3箇所ずつ設けたが、2箇所又は4箇所以上設けてもよい。その場合にも、機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とは、周方向にずらして配置するとよい。
上記実施形態では、第1及び第2断熱材(90,96)は、耐熱性の高い特殊エンジニアリングプラスチックで形成するとしたが、実施形態1のように温度の比較的低い膨張機構(60)側に設ける場合には、冷媒温度が100℃以下となるので、耐熱性の低い汎用エンジニアリングプラスチックで形成してもよい。例えば、POM(ポリアセタール)が考えられる。また、エポキシや、FRPでもよいが、FRPの場合、炭素、ガラス繊維等を含有させると熱伝導率が高くなるという欠点がある。
上記各実施形態では、冷媒は、二酸化炭素としたが、R410A、R407Cやイソブタンでもよい。
上記各実施形態では、第2空間(49)における、圧縮機構(50)の上側に電動機(45)を配置したが、圧縮機構(50)の下側に配置してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、圧縮機構と膨張機構が1つのケーシング内に収納された流体機械について有用である。
実施形態1の冷媒回路の構成を示す配管系統図である。 実施形態1の圧縮・膨張ユニットの概略構成を示す縦断面図である。 実施形態1の膨張機構及び断熱材を示す縦断面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 実施形態1の膨張機構の要部を示す要部拡大図である。 実施形態1の膨張機構の状態をシャフトの回転角90°毎に示した膨張機構の概略の横断面図である。 実施形態1の変形例1にかかる図4相当図である。 図3のX−X線断面図である。 ケーシング内面の温度分布を示す斜視図である。 実施形態1の変形例2にかかる図4相当図である。 実施形態1の変形例3にかかる図6相当図である。
20 冷媒回路
30 圧縮・膨張ユニット
31 ケーシング
40 回転軸
49 第2空間(内部空間)
50 圧縮機構
60 膨張機構
90 第1断熱材
96 第2断熱材
101 マウンティングプレート
104 機構側取付部
105 ケーシング側取付部
106,107 貫通孔
108 プレート外周隙間

Claims (14)

  1. 冷媒を循環させて冷凍サイクルを行う冷媒回路(20)に設けられる流体機械であって、
    ケーシング(31)と、
    上記ケーシング(31)に収納されて冷媒を圧縮する圧縮機構(50)と、
    上記ケーシング(31)に収納されて冷媒を膨張させる膨張機構(60)と、
    上記ケーシング(31)に設けられて上記圧縮機構(50)及び上記膨張機構(60)を連結する回転軸(40)と、
    上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)を上記ケーシング(31)に固定するためのマウンティングプレート(101)とを備え、
    上記ケーシング(31)は、円筒容器形状を有し、
    上記マウンティングプレート(101)は、円環状に形成され、内周側に上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)を固定する機構側取付部(104)と、外周側に上記ケーシング(31)に固定されるケーシング側取付部(105)とを備え、
    上記ケーシング側取付部(105)は半径方向外側へ突出し、各ケーシング側取付部(105)間には、上記ケーシング(31)内面との間に所定のプレート外周隙間(108)が形成され、
    上記機構側取付部(104)とケーシング側取付部(105)とは、周方向にずらして配置されている
    ことを特徴とする流体機械。
  2. 請求項に記載の流体機械において、
    上記冷媒回路(20)から冷媒が直接圧縮機構(50)に導入され、該圧縮機構(50)から圧縮された冷媒が上記ケーシング(31)内の内部空間(49)に吐出されて該内部空間(49)からケーシング(31)外へ流出するように構成され、
    上記膨張機構(60)は、上記マウンティングプレート(101)を介して上記ケーシング(31)に固定されている
    ことを特徴とする流体機械。
  3. 請求項に記載の流体機械において、
    上記冷媒回路(20)から冷媒が直接圧縮機構(50)に導入され、圧縮された冷媒が直接ケーシング(31)外に吐出されるように構成され、
    上記圧縮機構(50)は、上記マウンティングプレート(101)を介して上記ケーシング(31)に固定されている
    ことを特徴とする流体機械。
  4. 請求項に記載の流体機械において、
    上記機構側取付部(104)は、上記膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置されている
    ことを特徴とする流体機械。
  5. 請求項に記載の流体機械において、
    上記ケーシング側取付部(105)は、上記膨張機構(60)の周囲よりも表面温度の高い部分と該膨張機構(60)近傍の上記ケーシング(31)の周囲よりも表面温度の低い部分とを結ぶように配置されている
    ことを特徴とする流体機械。
  6. 請求項に記載の流体機械において、
    上記マウンティングプレート(101)は、上記機構側取付部(104)と上記ケーシング側取付部(105)との間の周方向の断面積が、ケーシング側取付部(105)の周方向の断面積よりも小さくなっている
    ことを特徴とする流体機械。
  7. 請求項に記載の流体機械において、
    上記マウンティングプレート(101)は、板金構造である
    ことを特徴とする流体機械。
  8. 請求項に記載の流体機械において、
    上記マウンティングプレート(101)は、貫通孔(106,107)を複数備えている
    ことを特徴とする流体機械。
  9. 請求項に記載の流体機械において、
    上記ケーシング(31)の内部空間に設けられ、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における上記ケーシング(31)内の露出面全体を覆い、上記回転軸(40)が貫通する断熱材(90,96)を備えている
    ことを特徴とする流体機械。
  10. 請求項に記載の流体機械において、
    上記断熱材(90,96)は、上記マウンティングプレート(101)を境に上記回転軸(40)の軸方向に第1断熱材(90)と第2断熱材(96)とに分割されている
    ことを特徴とする流体機械。
  11. 請求項に記載の流体機械において、
    上記プレート外周隙間(108)にも、上記断熱材(90,96)が設けられている
    ことを特徴とする流体機械。
  12. 請求項に記載の流体機械において、
    上記機構側取付部(104)と、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における該機構側取付部(104)と接合される接合部(67)との少なくとも一方は、接触面積を小さくするために突状に形成されている
    ことを特徴とする流体機械。
  13. 請求項に記載の流体機械において、
    上記機構側取付部(104)と、上記圧縮機構(50)又は膨張機構(60)における該機構側取付部(104)と接合される接合部(67)との間には、断熱材料よりなる断熱スペーサ(110)が配置されている
    ことを特徴とする流体機械。
  14. 請求項に記載の流体機械において、
    上記冷媒回路(20)は、二酸化炭素を冷媒として超臨界冷凍サイクルを行う
    ことを特徴とする流体機械。
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