JP4997611B2 - 薄膜太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜太陽電池の製造方法に関するものである。
CuZnSnS(CZTS)は、直接遷移型のエネルギーバンド構造を持つ半導体で、禁制帯幅が1.4〜1.5eVで10cm−1台の光吸収係数を有し、更に、構成元素が地殻中に豊富に存在し且つ毒性が極めて低いなどの利点を有しており、太陽電池素子の環境安全化、省資源化に適した材料で、薄膜太陽電池の光吸収層材料として有力な候補の一つである。
そこで、例えば特許文献1に開示されるように、CZTSを光吸収層とする薄膜太陽電池が提案されている。このCZTSを光吸収層とする薄膜太陽電池は、図1に図示したように、例えばソーダライムガラス基板1上に、下部電極2(Mo)、光吸収層3(CZTS)、バッファ層4(CdS)、窓層5(ZnO:Al)及び上部電極6(Al)をこの順番で積層して製造される。
ところで、上記バッファ層4を形成するCdS薄膜としては、溶液成長法(CBD法)により形成される所謂CBD−CdSを用いるのが一般的である。
特開2009−26891号公報
しかしながら、上記バッファ層4以外の上記下部電極2、光吸収層3、窓層5及び上部電極6は、通常、真空蒸着法やスパッタ法など全て液相に接触させない所謂ドライプロセスで形成することができるのに対し、上記溶液成長法はウェットプロセスであり、廃液処理が厄介で、また、ドライプロセスに比し精密な膜厚制御ができないという問題点がある。また、CdS薄膜は有毒物質であるCdを僅かであるが含んでいる。
従って、従来からCBD−CdSに代わるバッファ層が要望されているものの、他に高光透過率・高抵抗率でドライプロセスで形成可能な適当な代替膜が存在しないのが現状である。
本発明は、上述のような現状に鑑み、繰り返しの実験の結果、大気開放下で基板を所定温度で加熱しながら亜鉛錯体ガス若しくは亜鉛錯体ガスと酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、CBD−CdSに代わるバッファ層として十分な特性を有する高抵抗ZnO薄膜を形成できることを見出し完成したもので、ウェットプロセスを用いることなくCdを含まないバッファ層を形成でき、量産性に秀れるオールドライプロセスで極めて毒性の低い薄膜太陽電池をコスト安に製造可能な極めて実用性に秀れた薄膜太陽電池の製造方法を提供するものである。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
基板1上に、下部電極2、光吸収層3、バッファ層4、窓層5及び上部電極6がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板1を加熱しながら前記光吸収層3上に大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、ZnO薄膜から成るバッファ層4を前記光吸収層3上に形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
また、基板1上に、下部電極2、光吸収層3、バッファ層4、窓層5及び上部電極6がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板1を加熱しながら前記光吸収層3上に大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が103Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を前記光吸収層3上に形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
また、基板1上に、下部電極2、光吸収層3、バッファ層4、窓層5及び上部電極6がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板1上にMo薄膜から成る下部電極2を形成し、このMo薄膜上にCuZnSnS薄膜から成る光吸収層3を形成し、このCuZnSnS薄膜上に前記基板1を加熱しながら大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が103Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を形成し、この高抵抗ZnO薄膜上にZnO:Al薄膜から成る窓層5を形成し、このZnO:Al薄膜上にAl薄膜から成る上部電極6を形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
また、前記下部電極2、光吸収層3、窓層5及び上部電極6を夫々ドライプロセスにより形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
また、前記基板1を200〜300℃で加熱しながら前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
また、前記基板1を前記混合ガスの噴射方向に対して直交する方向に往復移動させながら前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法に係るものである。
本発明は上述のようにするから、ウェットプロセスを用いることなくCdを含まないバッファ層を形成でき、量産性に秀れるオールドライプロセスで極めて毒性の低い薄膜太陽電池をコスト安に製造可能な極めて実用性に秀れた薄膜太陽電池の製造方法となる。
CZTS型薄膜太陽電池の概略説明断面図である。 混合ガス吹き付け装置の概略説明図である。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
下部電極2及び光吸収層3が形成された基板1を加熱しながらこの基板1に大気開放下で亜鉛錯体ガス(ビスアセチルアセトナト亜鉛ガス)若しくは亜鉛錯体ガスと酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、光吸収層3上に高抵抗のZnO薄膜を形成し、この高抵抗ZnO薄膜をバッファ層4とする。
この際、従来ウェットプロセスである溶液成長法で形成していたバッファ層を、ドライプロセスである大気開放化学気相成長法(大気開放CVD法)により形成するから、例えば上記バッファ層4以外の上記下部電極2、光吸収層3、窓層5及び上部電極6をドライプロセスで形成することで、オールドライプロセスで薄膜太陽電池を製造することが可能となる。
従って、溶液を用いないため廃液処理が不要となるだけでなく、オールドライプロセスとすることで、一貫生産が可能で製造プロセスが少なく、それだけ製造コストを低下させることが可能となり、量産性良くコスト安に極めて毒性の少ない薄膜太陽電池を製造可能となる。また、より平坦なバッファ層を得ることができ、それだけ良好な特性を有する薄膜太陽電池を製造可能となる。
更に、ZnO薄膜はCdのような有毒元素を含まないため、例えば光吸収層3として極めて毒性の低いCZTSを採用することで一層環境性に秀れた薄膜太陽電池を製造可能となる。
よって、例えば、基板1上にMo薄膜から成る下部電極2を形成し、このMo薄膜上にCuZnSnS薄膜から成る光吸収層3を形成し、このCuZnSnS薄膜上に前記基板1を加熱しながら大気開放下で亜鉛錯体ガス若しくは亜鉛錯体ガスと酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が10Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を形成し、この高抵抗ZnO薄膜上にZnO:Al薄膜から成る窓層5を形成し、このZnO:Al薄膜上にAl薄膜から成る上部電極6を形成することで、CBD−CdSの代替膜として十分な特性を有する高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を含めてオールドライプロセスで、希少元素及び毒性元素を含まず省資源で極めて毒性が低いCZTS系薄膜太陽電池をコスト安に製造することが可能となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、基板1上に、下部電極2、光吸収層3、バッファ層4、窓層5及び上部電極6がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板1上にMo薄膜から成る下部電極2を形成し、このMo薄膜上にCuZnSnS薄膜から成る光吸収層3を形成し、このCuZnSnS薄膜上に前記基板1を加熱しながら大気開放下で亜鉛錯体ガス若しくは亜鉛錯体ガスと酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が10Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を形成し、この高抵抗ZnO薄膜上にZnO:Al薄膜から成る窓層5を形成し、このZnO:Al薄膜上にAl薄膜から成る上部電極6を形成するものである。
具体的には、本実施例は、下部電極2、光吸収層3、バッファ層4、窓層5及び上部電極6を夫々ドライプロセスにより形成するオールドライプロセスでCZTS系薄膜太陽電池を製造する。
基板1としてはソーダライムガラス(SLG)を採用している。尚、SLGに限らず、例えば石英ガラスなどを採用しても良い。
このSLG基板1上に下部電極2となるMo薄膜をスパッタ法により形成する。尚、Moに限らず、電気伝導度が高く且つ基板1との密着性が高いもの、例えばZnO:Alなどを採用しても良い。
続いて、この下部電極2としてのMo薄膜上に光吸収層3となるCuZnSnS薄膜を形成する。
具体的にはスパッタ法を用い、Mo薄膜上にCu,ZnS及びSnSの各ターゲットを同時にスパッタすることでこれらの混合膜(前躯体)を形成し、この前躯体をHS存在雰囲気下(例えば5〜20%HS+N雰囲気下)で硫化させることでCuZnSnS薄膜を形成する。
本実施例においては、前躯体形成後、真空を破らずに連続して硫化することで、前躯体を大気にさらすことなく、より高品質なCuZnSnS薄膜を形成するようにしている。
尚、上記各ターゲットを同時にスパッタせずに順次スパッタすることで積層膜を形成しても良いし、スパッタ法に限らず真空蒸着法など他の方法で前躯体を形成しても良い。
続いて、この光吸収層3としてのCuZnSnS薄膜上にバッファ層4となるZnO薄膜を形成する。
具体的には、図2に図示したように、内部に設けたヒーター13により亜鉛錯体7(ビスアセチルアセトナト亜鉛:Zn(C))を125℃で気化せしめて亜鉛錯体蒸気を生成する気化器8と、前記亜鉛錯体蒸気をノズル9に亜鉛錯体ガスとして搬送するためのキャリアガス(窒素ガス)を前記気化器8に供給するボンベ等から成るキャリアガス供給手段(図示省略)と、前記ノズル9に窒素ガスと酸素ガスとから成る酸化ガス(79%N+21%O)を供給するボンベ等から成る酸化ガス供給手段(図示省略)と、前記気化器8と前記キャリアガス供給手段とを連結するキャリアガス供給管10と、前記気化器8と前記ノズル9とを連結する亜鉛錯体ガス供給管11と、前記酸化ガス供給手段と前記ノズル9とを連結する酸化ガス供給管12とから成る混合ガス吹き付け装置を用いて形成する。また、亜鉛錯体ガス供給管11と酸化ガス供給管12とは途中で合流連結せしめられ、この合流連結部からノズル9に亜鉛錯体ガスと酸化ガスとの混合ガスを供給するように構成している。
尚、本実施例においては上記混合ガスを用いてZnO薄膜を形成しているが、酸化ガスを用いず亜鉛錯体ガス(亜鉛錯体蒸気)のみを基板1上に吹き付けてZnO薄膜を形成しても良い。
また、基板1は、ノズル9と対向状態に設けられ、ノズル9から噴射される混合ガスの噴射方向に対して直交する方向に往復移動可能な基板加熱ステージ14上に載置される。
具体的には、このノズル9には図2中奥行き方向に長尺なスリット15が設けられており、また、このスリット15は基板1の図2中奥行き方向長さより長尺に設定され、基板加熱ステージ14は、このスリット15と直交する図2中左右方向に往復移動可能に設定されている。
本実施例においては、基板加熱ステージ14により基板1を200〜300℃(本実施例においては250℃)で加熱し、前記気化器8と前記ノズル9と前記キャリアガス供給管10と前記亜鉛錯体ガス供給管11と前記酸化ガス供給管12とを、前記基板1の加熱温度より低い温度(100℃〜200℃、本実施例においてはノズル9は150℃、他は125℃)で加熱すると共に、基板1(基板加熱ステージ14)を混合ガスの噴射方向に対して直交する方向に往復移動させながらZnO膜を形成する。
この際、基板1の加熱温度が200℃未満であるとZnOが結晶化せず、300℃を超えるとCuZnSnS薄膜内に拡散等の悪影響を与えるため好ましくない。また、気化器8、ノズル9及び各供給管は100℃未満であるとZn等が内壁に付着し易くなり、200℃を超えると前記内壁に付着したZn等が再蒸発する可能性が高くなるため好ましくない。
尚、上記構成の混合ガス吹き付け装置及び基板加熱ステージ14を用い、各ガスの流量を夫々キャリアガス4l/minおよび酸化ガス1l/minに設定し、ノズル−ステージ間距離を20mmに設定し、基板加熱ステージ14を基板1の表面全面に混合ガスが均等に吹き付けられるように3往復させることで、厚さ60nm程度で波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上、電気抵抗率が10Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜を形成できることを確認している。
続いて、このバッファ層4としての高抵抗ZnO薄膜上に窓層5となるAlが添加されたZnO(ZnO:Al)薄膜をスパッタ法により形成する。このZnO:Alは上記高抵抗ZnO薄膜と異なり低抵抗(抵抗率10−4Ωcm台以下)である。尚、ZnO:Alに限らず、高光透過率で低抵抗であればSnO:Sbなど、他の材料を採用しても良い。
続いて、この窓層5としてのZnO:Al薄膜上に上部電極6となるAl薄膜を真空蒸着法(スパッタ法等、他のドライプロセスの成膜方法を用いても良い。)により形成することで、CZTS系薄膜太陽電池を製造する。この上部電極6は、光吸収層3まで光を到達させる必要があるため、櫛形に形成される。尚、Alに限らず、窓層5で集めた電流を効率良く外部に取り出せるものであればCuやAgなど、他の材料を採用しても良い。
上記高抵抗ZnO薄膜をバッファ層として用いたCZTS系薄膜太陽電池を製造したところ、バッファ層4としてCBD−CdSを用いた場合と同等の変換効率5.74%を達成できることを確認した。よって、本実施例の高抵抗ZnO薄膜は、CBD−CdSに代わるバッファ層4として有用であることが確認できた。
尚、本実施例において、バッファ層以外の各層の膜厚は概ね次の通りであり、総厚5μm程度の薄膜太陽電池となる。Mo薄膜:約1μm,CZTS薄膜:約1〜3μm,ZnO:Al薄膜:約0.3μm,Al薄膜:約0.5μm。また、ZnO薄膜の厚さは、必要とする透過率及び抵抗率に応じて40nm〜100nmの範囲で適宜設定することができる。
本実施例は上述のようにするから、従来ウェットプロセスである溶液成長法で形成していたバッファ層を、ドライプロセスである大気開放CVD法により形成するから、バッファ層4以外の下部電極2、光吸収層3、窓層5及び上部電極6をドライプロセスで形成することで、オールドライプロセスで薄膜太陽電池を製造することが可能となる。
従って、溶液を用いないため廃液処理が不要となるだけでなく、オールドライプロセスとすることで、一貫生産が可能で製造プロセスが少なく、それだけ製造コストを低下させることが可能となり、量産性良くコスト安に極めて毒性の少ない薄膜太陽電池を製造可能となる。また、より平坦なバッファ層を得ることができ、それだけ良好な特性を有する薄膜太陽電池を製造可能となる。更に、ZnO薄膜はCdのような有毒元素を含まないため、光吸収層3として極めて毒性の低いCZTSを採用することで一層環境性に秀れた薄膜太陽電池を製造可能となる。
よって、本実施例は、CBD−CdSの代替膜として十分な特性を有する高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層4を含めてオールドライプロセスで、希少元素及び毒性元素を含まず省資源で極めて毒性が低いCZTS系薄膜太陽電池をコスト安に製造することが可能なものとなる。
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
1 基板
2 下部電極
3 光吸収層
4 バッファ層
5 窓層
6 上部電極

Claims (6)

  1. 基板上に、下部電極、光吸収層、バッファ層、窓層及び上部電極がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板を加熱しながら前記光吸収層上に大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、ZnO薄膜から成るバッファ層を前記光吸収層上に形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  2. 基板上に、下部電極、光吸収層、バッファ層、窓層及び上部電極がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板を加熱しながら前記光吸収層上に大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が103Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層を前記光吸収層上に形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  3. 基板上に、下部電極、光吸収層、バッファ層、窓層及び上部電極がこの順番で積層されて成る薄膜太陽電池の製造方法であって、前記基板上にMo薄膜から成る下部電極を形成し、このMo薄膜上にCuZnSnS薄膜から成る光吸収層を形成し、このCuZnSnS薄膜上に前記基板を加熱しながら大気開放下でビスアセチルアセトナト亜鉛ガス若しくはビスアセチルアセトナト亜鉛ガスと亜鉛の酸化を促進する酸化ガスとの混合ガスを吹き付けることで、膜厚が40〜100nmであり波長400〜1000nmにおける光透過率が95%以上で電気抵抗率が103Ωcm以上の高抵抗ZnO薄膜から成るバッファ層を形成し、この高抵抗ZnO薄膜上にZnO:Al薄膜から成る窓層を形成し、このZnO:Al薄膜上にAl薄膜から成る上部電極を形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方法。
  4. 前記下部電極、光吸収層、窓層及び上部電極を夫々ドライプロセスにより形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  5. 前記基板を200〜300℃で加熱しながら前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
  6. 前記基板を前記混合ガスの噴射方向に対して直交する方向に往復移動させながら前記ZnO膜を形成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池の製造方法。
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