JP4997466B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、車輪と路面との間の摩擦係数に対応する路面状態値を算出し、操舵補助力を決定する場合に、操舵トルク及び車速に加えて、路面状態値も考慮して操舵補助力を決定し、さらに、圧雪路や氷路の場合には、操舵補助力に代えて操舵反力を発生させる電動パワーステアリング装置が開示されている。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、滑り易い低μ路を走行する場合に、ドライバが急操舵する虞が小さく、車両の走行姿勢が不安定になることが少ない電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の実施の形態の要部構成を示すブロック図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵部材(図示せず)に加えられトルクセンサ11が検出した操舵トルク、及び車速センサ16が検出した車速が、それぞれマイクロコンピュータ(以下、マイコンと記述)19へ与えられる。また、操舵角センサ12が検出した操舵部材の操舵角、外気温センサ20が検出した車両の外気温、空気圧センサ21が検出した操向車輪の空気圧が、それぞれマイコン19へ与えられる。
マイコン19は、操舵トルク、車速、操舵角、外気温、空気圧及び後述するモータ電流に基づき、メモリ18内のトルク/電流テーブル18a,18bを参照することにより、ブラシレスモータ(操舵補助用のモータ)22に流すべき電流値である出力レベル指令を作成する。作成した出力レベル指令はモータ駆動回路13へ与えられる。
ブラシレスモータ22が回転する際、ロータ位置検出器14がそのロータ位置を検出し、モータ駆動回路13は、この検出したロータ位置信号に基づき、ブラシレスモータ22を回転制御する。
ブラシレスモータ22に流れるモータ電流は、モータ電流検出回路17により検出され、モータ電流としてマイコン19に与えられる。
マイコン19は、電動パワーステアリング装置の起動時に、フラグ及びパラメータ類を初期化するものとする。
マイコン19は、操舵補助動作において、先ず、トルクセンサ11が検出した操舵トルクを読込み(S2)、操舵角センサ12が検出した操舵角を読込み(S4)、読込んだ操舵角を微分して、操舵角速度(操舵速度)を演算する(S6)。次いで、車速センサ16が検出した車速を読込み(S8)、外気温センサが検出した車両の外気温を読込み(S10)、空気圧センサが検出した操向輪の空気圧を読込む(S12)。
トルク/電流テーブル18aでは、図4(a)に示すように、操舵トルクが所定の不感帯を超えると、操舵トルクの増加に従って目標モータ電流が増加し、さらに操舵トルクが所定値以上になると目標モータ電流が飽和するような関数が、車速に応じて可変的に定められている。前記関数は、車速が低となるに従って、操舵トルクに対する目標モータ電流の比が大になると共に、目標モータ電流の飽和値が大となるようになっている。
マイコン19は、操舵補助力を低減する(S20)際は、読込んだ車速(S8)及び読込んだ操舵トルク(S2)により、トルク/電流テーブル18bを参照して、モータ電流を決定し、決定したモータ電流を、目標モータ電流(S16)に加算する。
マイコン19は、フラグFが0であれば(S40:YES)、フラグFを1にした(S42)後、操舵補助力の低減動作(S20)によりハンチングが生じないように、所定トルクT、所定操舵角速度ω、所定温度D、所定速度V及び所定圧力Pを、判定条件が緩和する方向に調整する(S44)。
T←T+ΔT, ω←ω−Δω, D←D+ΔD,
V←V−ΔV, P←P−ΔP,
のように調整する。
マイコン19は、フラグFが0でなければ(S40:NO)、つまり、フラグF=1であれば、そのままリターンする。
マイコン19は、フラグFが0でなければ(S46:NO)、フラグFを0にした(S48)後、判定条件が緩和する方向に調整していた所定トルクT、所定操舵角速度ω、所定温度D、所定速度V及び所定圧力P(S44)を、初期値に復帰させた(S50)後、リターンする。
T←T−ΔT, ω←ω+Δω, D←D−ΔD,
V←V+ΔV, P←P+ΔP,
のように処理する。
マイコン19は、フラグFが0であれば(S46:YES)、そのままリターンする。
尚、本実施の形態では、低μ路であるか否かの判定条件に、操舵トルク、操舵角速度、外気温、車速及び空気圧を用いているが、これらに限られることは無く、例えば、ヨーレートセンサを備えて、ヨーレートを判定条件にしても良い。
Claims (3)
- 操舵部材に加えられた操舵トルクを検出するトルクセンサと、操舵速度を検出する操舵速度検出手段とを備え、前記トルクセンサが検出した操舵トルクに基づき、操舵補助用のモータを駆動制御することにより操舵補助力を出力する電動パワーステアリング装置において、
前記トルクセンサが検出した操舵トルクが所定トルク未満であるか否かを判定するトルク判定手段と、前記操舵速度検出手段が検出した操舵速度が所定操舵速度以上であるか否かを判定する操舵速度判定手段と、前記トルク判定手段が所定トルク未満であると判定し、前記操舵速度判定手段が所定操舵速度以上であると判定したときに、前記操舵補助力を低減する低減手段とを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 車両の外気温を検出する手段と、該手段が検出した外気温が所定温度未満であるか否かを判定する外気温判定手段とを更に備え、前記低減手段は、該外気温判定手段が所定温度未満であると更に判定したときに、前記操舵補助力を低減するように構成してある請求項1記載の電動パワーステアリング装置。
- 操向車輪の空気圧を検出する手段と、該手段が検出した空気圧が所定空気圧以上であるか否かを判定する空気圧判定手段とを更に備え、前記低減手段は、該空気圧判定手段が所定空気圧以上であると更に判定したときに、前記操舵補助力を低減するように構成してある請求項1又は2記載の電動パワーステアリング装置。
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