JP4995301B2 - 立軸ポンプ設備 - Google Patents

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Description

本発明は、立軸ポンプ設備に関するものである。
立軸ポンプ設備では、原動機の動力は減速機を介して主軸に伝達される。
ギヤ間の歯と歯の噛み合いによる発熱等に起因する減速機の温度上昇は機能低下ひいては破損につながる。従って、減速機を冷却する必要がある。また、エンジンやモータ等の原動機も同様に冷却の必要がある。
減速機等の立軸ポンプ付帯機器を冷却するものとしては、外部クーラー、または、ポンプの配管内部のインラインクーラーがこれまで採用されてきた。
外部クーラーを設ける場合、外部クーラーを駆動するために電力が必要であり、設置スペースと電源の確保および消費電力に対してコストが大幅に増加する。
特許文献1に開示されているように、配管内部にインラインクーラーを設けたポンプの場合、構造が複雑になる。
また、特許文献2は、揚水に対して閉鎖された循環路内を循環する潤滑液を、ポンプの主軸を支持する軸受および軸封装置に供給してそれらを冷却する立軸ポンプを開示する。この立軸ポンプの循環閉液路は付帯機器の冷却は考慮していない。
実公平02−38234号公報 特許第3079177号公報
本発明は、簡易な構造で、軸受および軸封装置を冷却するとともに、減速機等の付帯機器を冷却できる立軸ポンプ設備を提供することを課題とする。
本発明者は、種々の実験、考案等の結果、前述の循環閉液路は、軸受および軸封装置を冷却できるだけでなく、予想を上回る余剰の冷却能力を有しているという新しい知見を得た。本発明はかかる新たな知見に基づく。
前記課題を解決するための手段として、本発明の立軸ポンプ設備は、揚水ケーシングを貫通して延びる上端側がスラスト軸受で支持された主軸と、前記揚水ケーシング内に位置する主軸の下端側に固定された主インペラとを有する立軸ポンプと、前記揚水ケーシング内で前記主軸を囲み、前記主軸を軸封する軸封装置を取り付けた保護管を少なくとも含み、前記揚水ケーシング内の揚水に対して密封されるように潤滑液が収容され、かつ、前記スラスト軸受に前記潤滑液を供給するように構成された循環閉液路と、前記循環閉液路内の前記潤滑液を循環させるための循環用ポンプと、前記循環閉液路に介設されて付帯機器の付帯機器側熱交換部と熱交換する本体側熱交換部とを備えるようにした。潤滑液が水の場合には、潤滑液に銅または銅合金を浸して細菌を死滅させる。
この構成によれば、循環閉液路の潤滑液はスラスト軸受および軸封装置に供給されると、スラスト軸受および軸封装置と熱交換する。また、循環用ポンプにより送られる循環閉液路の潤滑液は、本体側熱交換部において、付帯機器の付帯機器側熱交換部と熱交換する。これらにより、潤滑液は、揚水の温度に対して相対的に高温となっているスラスト軸受、軸封装置、および、付帯機器の付帯機器側熱交換部から熱を吸収し、揚水ケーシング内の循環閉液路を通過する際に吸収した熱を揚水へ放出する。したがって、内部循環方式の簡易な構造で、軸受および軸封装置を冷却するとともに、減速機等の付帯機器を冷却できる。
前記揚水ケーシングは、前記保護管と連通する出口部および入口部を有し、前記循環閉液路は、前記出口部と前記入口部とを接続する循環管路と、前記循環管路の一箇所から分岐して別の一箇所に合流する(入口部への接続も含む)バイパス流路とを備え、前記バイパス流路に、前記本体側熱交換部を配設することが好ましい。この構成によれば、循環管路を備えた既存の立軸ポンプ設備に対して、バイパス流路を設けるだけの僅かな設計変更により、軸受および軸封装置を冷却するとともに、減速機等の付帯機器を冷却できる循環閉液路を構成できる。
前記バイパス流路に一端が接続され、該一端側への流れのみを許容する逆止弁が介設された補給用流路を設け、前記補給用流路の他端と接続され、前記バイパス流路に潤滑液を補給する補給液槽を設けることが好ましい。この構成によれば、逆止弁の補給液槽側とバイパス流路側との間に圧力差が発生すると、逆止弁は循環閉液路内のバイパス流路側への流れのみを許容するので補給液槽の潤滑液を循環閉液路に補給することができる。
前記揚水ケーシングは、前記保護管と連通する出口部および入口部を有し、前記循環閉液路は前記出口部と前記入口部とを接続する循環管路を備え、前記循環管路に前記本体側熱交換部を介設することが好ましい。この構成によれば、本体側熱交換部を通して付帯機器の付帯機器側熱交換部から熱を十分に吸収し減速機等の付帯機器を冷却することができる。
前記揚水ケーシングの出口部と前記本体側熱交換部との間の前記循環管路に、補給液槽を介設することが好ましい。この構成によれば、循環管路の潤滑液は揚水との熱交換で冷却されるだけでなく補給液槽に貯留した潤滑液の中への放熱によっても冷却される。そして、本体側熱交換部を通して付帯機器の付帯機器側熱交換部から熱を十分に吸収し減速機等の付帯機器を冷却することができる。
前記補給液槽に、外部から潤滑液を供給する供給管を設け、該供給管に、前記補給液槽内の潤滑液が予め設定した最高水位に到達すると閉弁し、前記最高水位より前記補給液槽内の潤滑液の水位が低下すると開弁する弁を有したボールタップ装置を設けることが好ましい。この構成によれば、補給液槽内の潤滑液の水位を予め設定した最高水位に維持することができ、一定量の潤滑液を確保することができる。
前記付帯機器は、前記主軸を駆動する原動機、および、前記原動機と前記主軸との間に介設された減速機のうちの少なくとも一方であることが好ましい。この構成によれば、原動機、および、減速機のうちの少なくとも一方に対して、外部の冷却装置を設けることなく内部循環により冷却を行うことができる。
本発明によれば、簡易な構造で、軸受および軸封装置を冷却するとともに、減速機等の付帯機器を冷却できる。減速機冷却用のクーリングタワー等の付帯機器を設ける必要がなくなるので、付帯機器を駆動するための電力が不要になり、立軸ポンプ設備全体としてエネルギー消費量を低く抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る立軸ポンプ設備を示す概略図。 第1実施形態の立軸ポンプ設備における立軸ポンプを示す縦断面図。 立軸ポンプの主軸の上端付近を示す拡大図。 第1実施形態の代案を示す図。 本発明の第2実施形態に係る立軸ポンプ設備を示す概略図。 第2実施形態の代案を示す図。 バイパス流路を設けていない立軸ポンプ設備を示す図。 図7の立軸ポンプ設備の運転状態におけるポンプ吐出圧力および潤滑液の温度と圧力についての測定結果を示す図。 第2実施形態の循環管路に減速機および原動機を介設した例を示す図。
(第1実施形態)
図1に示す第1実施形態の立軸ポンプ設備1は、立軸ポンプ2、原動機3、減速機4、および、補給液槽5を備える。
図2に示すように、立軸ポンプ2は、図示しない流入側管路から排水ポンプ場の吸水槽6内に流入する雨水等の水を下流側に排水するためのものであり、吸水槽6内に配置された鉛直方向に延びる揚水ケーシング7を備える。揚水ケーシング7は、直管状の揚水管8、揚水管8の下端に連結された吐出ボール9、吐出ボール9の下端に連結された吸込ベルマウス10、及び揚水管8の上端に連結されて鉛直方向から水平方向に湾曲した吐出エルボ11を備える。吐出エルボ11には下流側の管路12が接続されている。
鉛直方向に延びる主軸13は大部分が揚水ケーシング7内に位置しているが、上端側が吐出エルボ11を貫通して上方に延びている。吐出ボール9内に位置する主軸13の下端には主インペラ14が固定されている。また、吐出ボール9にはガイドベーン15を介して下部軸受ケーシング16が固定されている。下部軸受ケーシング16には貫通孔16aが形成されている。この貫通孔16aに主軸13のうち主インペラ14上部の部分が貫通している。下部軸受ケーシング16の貫通孔16aの孔壁には主軸13のラジアル軸受である2個のゴム軸受17が収容されている。一方、吐出エルボ11の上方に位置する主軸13の上端には、減速機4(立軸ポンプ2の付帯機器)を介して原動機3が連結されている。
原動機3は、例えば、ディーゼルエンジン、ガスタービン、水冷式モータ等である。また、減速機4は、歯数が異なる複数のギヤの組み合わせにより回転数を調節して原動機3の動力を主軸13に伝達する。本実施形態の減速機4は直交軸型である。
主軸13が回転駆動されて主インペラ14が回転すると、吸水槽6内の水が吸込ベルマウス10から吸い込まれ、吐出ボール9、及び揚水管8を経て吐出エルボ11から下流側に吐出される。揚水時(通常運転時)には、主インペラ14には鉛直方向下向きの力の推力が作用し、この推力は主軸13に対する鉛直方向下向きのスラスト力Fdとなる。
立軸ポンプ設備1は揚水ケーシング7内の揚水に対して密封されるように潤滑液が収容された循環閉液路21を備える。以下、この循環閉液路21を構成する種々の要素を説明する。
まず、揚水ケーシング7内には間隔をあけて主軸13を囲む保護管22が設けられている。この保護管22の下端は下部軸受ケーシング16の上端に液密状態で嵌合されている。下部軸受ケーシング16の下端には主軸13を軸封するメカニカルシール(軸封装置)23が取り付けられており、このメカニカルシール23により下部軸受ケーシング16のうちゴム軸受17を収容した部分が揚水ケーシング7内の揚水に対して密封されている。下部軸受ケーシング16の下側のゴム軸受17の部分から吐出ボール9の外周面まで延びる連通部24が設けられている。連通部24の端部である吐出ボール9の外周面には、潤滑液を揚水ケーシング7の外側に送液するための出口部31が設けられている。
一方、保護管22の上端は、図3に示すように、主軸13を遊挿する貫通孔25aが形成された貫通部25(吐出エルボ11の上部に一体的に形成されている。)に液密状態で取り付けられている。貫通部25の下端側は吐出エルボ11の内部に位置しており、この下端側に保護管22の上端が液密状態で取り付けられている。貫通部25は吐出エルボ11の外側上面からさらに上向きに突出しており、上端側に受け部25bが形成されている。この受け部25bに循環用ポンプ26が配置され、液密状態で固定されている。循環用ポンプ26は、受け部25b側に吐出用の開口27a、および、受け部25bと反対側に吸込用の開口27bを有する潤滑液ケーシング27を有しており、潤滑液ケーシング27内には主として遠心力によって潤滑液にエネルギーを付与する片吸込型の循環用インペラ28が収容されている。循環用インペラ28は、吸込口28aと吐出口28bを有している。循環用ポンプ26は、吸込用の開口27b側に位置する循環用インペラ28の吸込口28aから潤滑液を吸込み、吐出口28bから吐出した潤滑液を潤滑液ケーシング27の吐出用の開口27aから吐出する。
筒状の囲い部29が吐出エルボ11と一体的に設けられており、この囲い部29内に貫通部25の吐出エルボ11の外側上面から突出している部分及び循環用ポンプ26が収容されている。囲い部29は、下端が吐出エルボ11の外側上面で閉鎖され、上端が別体の蓋体30により閉鎖されている。蓋体30の中央には貫通孔30aが形成されており、この貫通孔30aを通って主軸13がさらに鉛直方向上向きに延びている。貫通孔30aには主軸13を軸封するメカニカルシール(軸封装置)32が取り付けられている。このメカニカルシール32によって囲い部29の内部空間が密封されている。蓋体30上には台座33が取り付けられている。この台座33上に潤滑液タンク34が取り付けられている。潤滑液タンク34は中央に大面積の開口34aを有する中空厚肉円環状であり、リング状の底部34b及び蓋部34cと、これら底部34a及び蓋部34cの間の内側周壁部34d及び外側周壁部34eを備える。潤滑液タンク34には、入口部40が設けられている。潤滑液タンク34とメカニカルシール32は配管35により接続されている。また、潤滑液タンク34には潤滑液の液面レベルが十分であることを検出する満水検知器36が装着されている。この満水検知器36により潤滑液タンク34内(循環閉液路21内)の潤滑液の不足を速やかに検出できる。
主軸13が通過して上方に延びる潤滑液タンク34の開口34aには、概ね筒状である液冷ブラケット37を介して主軸13のスラスト軸受であるボール軸受38が固定されている。液冷ブラケット37の外周には環状の溝37aが形成されており、この溝37aは潤滑液タンク34の内側周壁部34dに形成された環状スリットを介して潤滑液タンク34の内部と連通している。
前述したように吐出ボール9に設けられている連通部24の出口部31と潤滑液タンク34の入口部40との間は循環管路41(太実線)により互いに接続されている。循環管路41(図1において点P)から分岐して入口部40に合流するバイパス流路42が設けられている。バイパス流路42には、減速機4の熱交換部(付帯機器側熱交換部)43と熱交換する本体側熱交換部44が介設されている。減速機4を冷却するために内部を通って循環する冷却液用流路45は熱交換部43を備える。バイパス流路42を流れる潤滑液は本体側熱交換部44を通過する際に熱交換部43の外周面と接触する。
循環管路41の潤滑液タンク34付近に空気抜き弁46が設けられている。また、循環管路41には潤滑液の流量を調整する流量調整弁47が設けられている。
潤滑液タンク34内にはベローズ48が収容されている。ベローズ48は一端が開口して他端が閉鎖した弾性的に伸縮可能な筒状体であり、閉鎖端が潤滑液タンク34の底部34bに液密状態で固定されている。ベローズ48の内部は配管49によって吐出エルボ11内と連通している。ベローズ48の外部には潤滑液タンク34内の潤滑液の液圧が作用し、内部には吐出エルボ11内の揚水の液圧(静圧)が作用する。つまり、ベローズ48には潤滑液の液圧と揚水の静圧の差圧が作用する。ベローズ48はこの差圧に応じて弾性的に伸縮するので、循環閉液路21内の潤滑液の液圧と揚水の液圧(静圧)が釣り合った状態で維持される。その結果、循環閉液路21内の潤滑液が揚水ケーシング7内に漏洩するのを防止できる。
補給液槽5は、循環閉液路21に潤滑液を補給するものであり、一端がバイパス流路42と接続された補給用流路50の他端に接続されている。補給用流路50には、該一端側への流れのみを許容する逆止弁51が介設されている。補給液槽5には、ボールタップ装置53が設けられている。補給液槽5には、外部から潤滑液を供給する供給管52の端部がボールタップ装置53を介して接続されている。ボールタップ装置53は、補給液槽5内の潤滑液が予め設定した最高水位に到達すると閉弁し、前記最高水位より潤滑液の水位が低下すると開弁する弁を有する装置である。このボールタップ装置53により、補給液槽5内の潤滑液の水位を予め設定した最高水位に維持することができ、一定量の潤滑液を確保することができる。そして、補給液槽5内の潤滑液の圧力に対して循環閉液路21内の潤滑液の圧力が低くなった場合には、逆止弁51が開弁し、補給液槽5内の潤滑液の圧力と循環閉液路21内の潤滑液の圧力とが同じ大きさになるまで、補給液槽5からバイパス流路42へと潤滑液が流入する。これにより、循環閉液路21内の潤滑液を適切な量に維持できる。すなわち、逆止弁51の補給液槽5側とバイパス流路42側との間に圧力差が発生すると、逆止弁51は循環閉液路21内のバイパス流路42側への流れのみを許容するので、補給液槽5の潤滑液を循環閉液路21に補給することができる。
循環閉液路21内の潤滑液は、囲い部29の内部空間に配置された循環用ポンプ26によって、図2において時計方向の流れで循環する。具体的には、循環用ポンプ26で吐出された潤滑液は、貫通部25に形成された貫通孔25aの孔壁と主軸13との間の隙間を通って図において下向きに流れ、保護管22内に流入する。さらに、潤滑液は保護管22内を図において下向きに流れ、下部軸受ケーシング16の貫通孔16aの孔壁と主軸13の隙間を通過し、さらに連通部24を介して出口部31から循環管路41に流入する。潤滑液は循環管路41を上昇して入口部40を通って潤滑液タンク34の中に流入する。循環管路41の潤滑液の一部は、バイパス流路42を通り入口部40を通って潤滑液タンク34の中に流入する。潤滑液タンク34から配管35を介して潤滑液が降下しメカニカルシール32を介して囲い部29の内部空間に達して循環用ポンプ26に戻る。
循環閉液路21内で循環する潤滑液は揚水ケーシング7内の揚水に対して密封されている。ゴム軸受17と主軸13の間には潤滑液が供給されてゴム軸受17が潤滑及び冷却される。前述のように、液冷ブラケット37の溝37aが潤滑液タンク34と連通しているので、液冷ブラケット37を介してボール軸受38が潤滑液によって冷却される。さらに、メカニカルシール23,32も循環閉液路21内に位置しているので、潤滑液によって潤滑及び冷却される。一方、保護管22の外周面は、揚水と接する接液部39となっているため、潤滑液は、揚水ケーシング7内で保護管22を通過する際、接液部39を介して、ゴム軸受17、ボール軸受38、メカニカルシール23,32で吸収した熱を揚水に放熱することができる。接液部39では、揚水の水流によって熱伝達が推進される。
立軸ポンプ設備1が揚水状態(通常運転状態)の場合のみでなく、気中運転状態の場合であっても循環閉液路21内を潤滑液が循環し、それによってゴム軸受17、ボール軸受38、メカニカルシール23,32が潤滑及び冷却される。
循環閉液路21のバイパス流路42の本体側熱交換部44では、循環閉液路21内を循環する潤滑液が相対的に高温である減速機4の熱交換部43を流れる冷却水と熱交換を行い、冷却水から熱を吸収する。したがって、潤滑液の内部循環により、立軸ポンプ2自体を構成する機械要素(17,38,23,32)だけでなく、減速機4を冷却することができる。減速機4で吸収した熱は、保護管22を通過する際、接液部39を介して揚水に放熱することができる。
本発明によれば、内部循環方式の簡易な構造で、軸受17,38および軸封装置23,32を冷却するとともに、減速機4等の付帯機器を冷却できる。減速機冷却用のクーリングタワー等の付帯機器を設ける必要がなくなるので、付帯機器を駆動するための電力が不要になり、エネルギー消費量を低く抑えることができる。
循環管路41を備えた既存の立軸ポンプ設備に対して、バイパス流路42を設けるだけの僅かな設計変更により、軸受17,38および軸封装置23,32を冷却するとともに、減速機4等の付帯機器を冷却できる循環閉液路21を構成できる。
主軸13が回転駆動すると循環用ポンプ26の循環用インペラ28が回転し、吸込口28aから吸い込まれた潤滑液が吐出口28bから吐出され、それによって前述のように循環閉液路21内を潤滑液が循環する。潤滑液の循環時には、循環用インペラ28から主軸13に対して鉛直方向上向きのスラスト力Fuが作用する。一方、前述のように通常運転時には、主インペラ14から主軸13に鉛直方向下向きのスラスト力Fdが作用する。このスラスト力Fdはスラスト力Fuで相殺される。通常運転時に主軸13に実際に作用するスラスト力Faは以下の式(1)で表される。
Figure 0004995301
このように主インペラ14からの鉛直方向下向きのスラスト力Fdを循環用インペラ28からの鉛直方向上向きのスラスト力Fuで相殺することで低減されたスラスト力Faが、スラスト軸受であるボール軸受38にスラスト荷重として作用する。そのため、スラスト軸受としてすべり軸受よりも低抵抗で軸動力を低減(動力損失を低減)できるボール軸受38を採用することができ、かつボール軸受38について十分な耐用期間を確保できる。スラスト力Fuは流量調整弁47で潤滑液の流量を調整することでスラスト力Fdを効果的に相殺(理想的にはFa=0)するように調整できる。
循環用ポンプ26は、揚水ケーシング7内の揚水に対して密封された循環閉液路21内に配置されている。従って、揚水に含まれる砂、ゴミ、夾雑物等の異物によって循環用インペラ28に摩耗、破損等の不具合が発生せず、循環用インペラ28から主軸13に対して作用する鉛直方向上向きのスラスト力Fuに変動が生じない。つまり、揚水に異物が含まれる場合でも、循環用インペラ28による主軸13に作用するスラスト力Faの低減機能は適切に維持される。
図4は第1実施形態の代案を示す。この図4に示すように、補給液槽5を設けない構成であってもよい。その場合、接液部39の放熱面積を十分に広くする。また、バイパス流路42は、循環管路41から分岐し、循環管路41に合流するものであってもよい。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態における立軸ポンプ設備1を示す。本実施形態において、第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本体側熱交換部44は、循環管路41に介設されている。バイパス流路42、補給用流路50、および、逆止弁51は設けられていない。補給液槽5は、揚水ケーシング7の連通部24の出口部31と本体側熱交換部44との間の循環管路41に介設されている。補給液槽5では、循環管路41によって送液された潤滑液が上方から流入し、補給液槽5に一旦貯留された後、補給液槽5の下方から流出する。単位時間当たりの流入量と流出量は同じである。補給液槽5に貯留される潤滑液の液量は、循環管路41によって送液される単位時間当たりの液量と比較して十分に多い。
本発明によれば、循環管路41の潤滑液を接液部39での揚水との熱交換により冷却できるだけでなく補給液槽5に貯留した潤滑液の中への放熱によっても冷却することができる。そして、循環管路41の潤滑液が本体側熱交換部44を通して付帯機器の付帯機器側熱交換部43から熱を十分に吸収し減速機4等の付帯機器を冷却することができる。
さらに、図6に示す代案のように、補給液槽5を設けない構成であってもよい。その場合、接液部39の放熱面積を十分に広くする。
潤滑液が水の場合には、潤滑液に銅または銅合金を浸して使用する。そのようにすれば、細菌を死滅させることができる。
図7は、第1実施形態の立軸ポンプ設備1のようなバイパス流路を設けていない立軸ポンプ設備を示す。この立軸ポンプ設備のポンプの仕様は、次のとおりである。
口径形式:立軸斜流φ1350
吐出量:220m/min
全揚程:3.3m
本発明者は、この立軸ポンプ設備の運転状態におけるポンプ吐出圧力および潤滑液の温度と圧力について測定した。
図8は、その測定結果である。この結果が示すように、潤滑液温度は、25℃でほぼ一定であり、潤滑液に温度上昇はほとんど見られなかった。このことから、この立軸ポンプ設備の循環閉液路は、軸受および軸封装置を冷却できるだけでなく、予想を上回る余剰の冷却能力を有していることが分かった。また、潤滑液の圧力は、上述のベローズによりポンプ吐出圧力に追従して自動的に変化していることが確認できた。
立軸ポンプ設備の減速機は、単位時間当たりの発熱量が6.4kW程度に過ぎない。前述のように、図7の系では潤滑液は25℃であり、軸受および軸封装置に、さらに減速機や原動機を、循環閉液路の潤滑液による冷却対象として加えたとしても、そのことによる潤滑液の温度上昇は問題とならない。
本発明は実施形態のものに限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明は減速機4に対してだけでなく、減速機4と、減速機4以外の付帯機器、例えば原動機3とを組み合わせたものに対しても適用できる。図9は、第2実施形態のようにバイパス流路42を備えていない循環閉液路21の場合に循環管路41に減速機4だけでなく原動機3も介設した例を示す。この場合、原動機3についても外部の冷却装置を設けることなく内部循環により冷却を行うことができる。第1実施形態のように循環閉液路21がバイパス流路42を備える場合に、バイパス流路42に減速機4だけでなく原動機3を介設してもよい。また、立軸ポンプ2の内部に循環用ポンプ26を設けずに、立軸ポンプ2の外部の、循環閉液路21の任意の位置にポンプを設けてもよい。
1 立軸ポンプ設備
2 立軸ポンプ
3 原動機
4 減速機
5 補給液槽
6 吸水槽
7 揚水ケーシング
8 揚水管
9 吐出ボール
10 吸込ベルマウス
11 吐出エルボ
12 下流側の管路
13 主軸
14 主インペラ
15 ガイドベーン
16 下部軸受ケーシング
16a 貫通孔
17 ゴム軸受
21 循環閉液路
22 保護管
23,32 メカニカルシール(軸封装置)
24 連通部
25 貫通部
25a 貫通孔
25b 受け部
26 循環用ポンプ
27 潤滑液ケーシング
27a 吐出用の開口
27b 吸込用の開口
28 循環用インペラ
28a 吸込口
28b 吐出口
29 囲い部
30 蓋体
30a 貫通孔
31 出口部
33 台座
34 潤滑液タンク
34a 開口
34b 底部
34c 蓋部
34d 内側周壁部
34e 外側周壁部
35 配管
36 満水検知器
37 液冷ブラケット
37a 溝
38 ボール軸受
39 接液部
40 入口部
41 循環管路
42 バイパス流路
43 熱交換部(付帯機器側熱交換部)
44 本体側熱交換部
45 冷却液用流路
46 空気抜き弁
47 流量調整弁
48 ベローズ
49 配管
50 補給用流路
51 逆止弁
52 供給管
53 ボールタップ装置

Claims (7)

  1. 揚水ケーシングを貫通して延びる上端側がスラスト軸受で支持された主軸と、前記揚水ケーシング内に位置する主軸の下端側に固定された主インペラとを有する立軸ポンプと、
    前記揚水ケーシング内で前記主軸を囲み、前記主軸を軸封する軸封装置を取り付けた保護管を少なくとも含み、前記揚水ケーシング内の揚水に対して密封されるように潤滑液が収容され、かつ、前記スラスト軸受に前記潤滑液を供給するように構成された循環閉液路と、
    前記循環閉液路内の前記潤滑液を循環させるための循環用ポンプと、
    前記循環閉液路に介設されて付帯機器の付帯機器側熱交換部と熱交換する本体側熱交換部と
    を備えることを特徴とする立軸ポンプ設備。
  2. 前記揚水ケーシングは、前記保護管と連通する出口部および入口部を有し、
    前記循環閉液路は、前記出口部と前記入口部とを接続する循環管路と、
    前記循環管路の一箇所から分岐して別の一箇所に合流するバイパス流路とを備え、
    前記バイパス流路に、前記本体側熱交換部を配設したことを特徴とする請求項1に記載の立軸ポンプ設備。
  3. 前記バイパス流路に一端が接続され、該一端側への流れのみを許容する逆止弁が介設された補給用流路を設け、
    前記補給用流路の他端と接続され、前記バイパス流路に潤滑液を補給する補給液槽を設けたことを特徴とする請求項2に記載の立軸ポンプ設備。
  4. 前記揚水ケーシングは、前記保護管と連通する出口部および入口部を有し、
    前記循環閉液路は前記出口部と前記入口部とを接続する循環管路を備え、
    前記循環管路に前記本体側熱交換部を介設したことを特徴とする請求項1に記載の立軸ポンプ設備。
  5. 前記揚水ケーシングの出口部と前記本体側熱交換部との間の前記循環管路に、補給液槽を介設したことを特徴とする請求項4に記載の立軸ポンプ設備。
  6. 前記補給液槽に、外部から潤滑液を供給する供給管を設け、該供給管に、前記補給液槽内の潤滑液が予め設定した最高水位に到達すると閉弁し、前記最高水位より前記補給液槽内の潤滑液の水位が低下すると開弁する弁を有したボールタップ装置を設けたことを特徴とする請求項3または請求項5に記載の立軸ポンプ設備。
  7. 前記付帯機器は、前記主軸を駆動する原動機、および、前記原動機と前記主軸との間に介設された減速機のうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の立軸ポンプ設備。
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