JP4994603B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

電気二重層キャパシタ Download PDF

Info

Publication number
JP4994603B2
JP4994603B2 JP2005123557A JP2005123557A JP4994603B2 JP 4994603 B2 JP4994603 B2 JP 4994603B2 JP 2005123557 A JP2005123557 A JP 2005123557A JP 2005123557 A JP2005123557 A JP 2005123557A JP 4994603 B2 JP4994603 B2 JP 4994603B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrolyte
separator
reservoir
electrolytic solution
double layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005123557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006303224A (ja
Inventor
憲朗 光田
良行 田熊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2005123557A priority Critical patent/JP4994603B2/ja
Priority to US11/395,316 priority patent/US7463478B2/en
Priority to CN 200610075112 priority patent/CN100511518C/zh
Priority to DE102006018411A priority patent/DE102006018411B4/de
Publication of JP2006303224A publication Critical patent/JP2006303224A/ja
Priority to US12/260,222 priority patent/US7636232B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4994603B2 publication Critical patent/JP4994603B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)

Description

本発明は、電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、下記特許文献1に開示されているように、セパレータを挟んで互いに対向する分極性電極(正極及び負極)を設け、電解液中において分極性電極の表面に形成される電気二重層の静電容量を利用したものである。電気二重層キャパシタは、アルミコンデンサのような一般のキャパシタに比べて極めて大きな静電容量が得られることが特徴で、電子機器のバックアップ用の用途や、家電機器やコピー機の電力貯蔵、自動車のアイドルストップ時の始動用電源、ハイブリッド自動車の電源、風力や太陽光発電のピークシェービングや平準化のための電力貯蔵用の用途まで、幅広い利用が始まっており、省エネルギーや炭酸ガスの削減に役立つキーデバイスとして期待されている。
電気二重層キャパシタは、ボタン型、積層型、巻回型などの形状の違いはあるが、いずれの場合も、活性炭などのカーボン粒子を主とする分極性電極から成る正極及び負極と、これらの両極を隔てるセパレータとを、放出弁が設けられた外装ケース内で交互に積層して、電解液(電解質を溶液に溶かしたものや、イオン性液体など)を含浸して構成されている。
電気二重層キャパシタは、充放電に際して化学反応を伴わないため、大電流を瞬時に充放電でき、充放電効率が良いという利点がある。また、10万回以上の充放電が可能であり、寿命が10年以上で信頼性が高いという利点もある。一方で、リチウムイオン電池などと比べると、エネルギー密度が低いという欠点がある。
そこで、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を高めるために、カーボンの細孔径と電解質の大きさの組み合わせを最適化したり、ナノゲートカーボンやナノカーボンを用いることによってエネルギー密度を高める工夫がなされている。例えば、下記特許文献2では、多層グラフェン層の発達した非多孔性炭を用いることにより、エネルギー密度が従来の6倍近くにまで向上できることが開示されている。また、カーボンナノチューブなどのナノカーボンを用いることによってもエネルギー密度が高まることが知られている。
特開平11−150042号公報 特開2004−289130号公報
ところが、エネルギー密度が高いカーボンを電極の材質として使用すると、充電時には電極が膨張し、放電時には電極が収縮する。これは、インターカレーションに起因して、充電時には、電解液が電極のカーボンに吸収されることによって体積が膨張し、放電時には、電極に吸収されていた電解液が電極外部に排出されることによって体積が収縮するためである。例えばナノゲートカーボンを電極の材質として使用した場合には、充電時には10%程度の膨張が起こり、放電時には10%程度の収縮が起こる。
充電時に電極が膨張すると、セパレータに含浸されていた電解液が電極側に移動するため、セパレータに含浸されている電解液が不足して、セパレータの気孔に空隙が生じる。その結果、セパレータの電気抵抗が高くなるという問題がある。
また、放電時に電極が収縮すると、電極から排出された電解液がセパレータ側に移動して、セパレータに収容しきれなくなった電解液が、放出弁から外装ケースの外部に溢れ出す。その結果、外装ケース内の電解液が不足して寿命が短くなるとともに、溢れ出した電解液によって、外部回路が電気的に短絡したり腐食するという問題もある。
電解液の不足の問題は、電気二重層キャパシタの動作温度が高くなった場合にも起こり得る。分解してガス化した電解液や、カーボンが分解されて生じた二酸化炭素とともに、液状の電解液が放出弁から外装ケースの外部に漏出するためである。
本発明は、上記のような問題を解決するために成されたものであり、充放電によって電極が膨張・収縮した場合であっても、セパレータに含浸されている電解液を一定量に保つことにより、セパレータの電気抵抗の上昇や、外装ケースの外部への電解液の漏出を回避し得る、電気二重層キャパシタを得ることを目的とする。また、動作温度が高い場合であっても、外装ケース内の電解液が放出弁から外部へ漏出することを抑制又は回避するとともに、たとえ漏出した場合であっても、セパレータに含浸されている電解液の量が直ちに減少する事態を回避し得る、電気二重層キャパシタを得ることを目的とするものである。
本発明に係る電気二重層キャパシタは、電解液を含浸した多孔質のセパレータを挟んで互いに対向し、充電により膨張し放電により収縮する正極及び負極を有し、充電時に前記電解液が前記セパレータから前記正極及び前記負極に移動し、放電時に前記電解質が前記正極及び前記負極から前記セパレータに移動するセル部と、前記セル部が収納された外装ケースと、前記セパレータに接触して、前記セル部の側面及び底面と前記外装ケースの内壁との隙間に配設され、前記電解液を含浸可能な多孔質のシート状の電解液リザーバとを備える。また、本発明に係る電気二重層キャパシタでは、前記電解液リザーバと前記セパレータとは、各々の主面同士が互いに密着している。さらに、本発明に係る電気二重層キャパシタは、前記外装ケースに設けられた放出弁をさらに備え、前記電解液リザーバは、前記放出弁と前記セル部との間にまで延在して配設されている。さらに、電解液リザーバの平均気孔径は、前記セパレータの平均気孔径よりも大きく、充電時には前記電解液が前記電解液リザーバから前記セパレータに移動して、完全充電時に前記セパレータの気孔への前記電解液の占有率が50%以上となり、かつ前記電解液リザーバに前記電解液が満たされない気孔が残り、放電時には前記電解液が前記セパレータから前記電解液リザーバに移動して、完全放電時に前記電解液リザーバの気孔への前記電解液の占有率が100%以下となるように、前記電解液リザーバには所定量の前記電解液が含浸されている。
本発明に係る電気二重層キャパシタによれば、充放電によって電極が膨張・収縮した場合であっても、セパレータに含浸されている電解液を電解液リザーバによって一定量に保つことができ、セパレータの電気抵抗が上昇したり、外装ケースの外部へ電解液が漏出することを回避することができる。また、高温動作に起因して外装ケース内の電解液が外部へ漏出した場合であっても、電解液リザーバによって、セパレータに含浸されている電解液の量が直ちに減少する事態を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。各図において同一の符号を付した要素は、同一又は相当の要素を示すものとする。
実施の形態1.
図1及び図2はそれぞれ、本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図及び正面図である。図1,2を参照して、多孔質のセパレータ7を挟んで互いに対向する正極6a及び負極6bを複数組積層することにより、セル部9が構成されている。正極6a及び負極6bとしては、直径10μm程度の大きさの活性炭やナノゲートカーボンを、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂などをバインダーとして決着した、厚さ数百μmの層が用いられる。
正極6aは正極集電板5a上に形成されており、負極6bは負極集電板5b上に形成されている。正極集電板5aとしてはアルミ箔が用いられ、正極6aは正極集電板5aの片面又は両面に形成されている。同様に、負極集電板5bとしてもアルミ箔が用いられ、負極6bは負極集電板5bの片面又は両面に形成されている。正極集電板5aは正極端子3aに接続されており、正極端子3aはシール部4aによってシーリングされつつ、外装ケース1の外部に引き出されている。同様に、負極集電板5bは負極端子3bに接続されており、負極端子3bはシール部4bによってシーリングされつつ、外装ケース1の外部に引き出されている。
セル部9は、外装ケース1内に収納されている。外装ケース1としては、アルミ箔の表面にポリエチレンなどの樹脂が張り合わされたラミネートフィルムが用いられる。外装ケース1には、放出弁2が設けられている。放出弁2には小さな貫通孔が設けられており、この貫通孔は通常は弁によって閉鎖されているが、外装ケース1の内圧が高まった場合には弁が開いて貫通孔が開通することにより、外装ケース1内のガスが外部に放出されるようになっている。
セパレータ7としては、天然パルプ、天然セルロース、溶剤紡糸セルロース、バクテリアセルロースなどのセルロース系や、ガラス繊維、非フィブリル化有機繊維を含有する不織布の他、ナイロン66、芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリアゾ化合物、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフィリル化フォルムあるいは多孔質フィルムが用いられる。セパレータ7は、厚さが20μmから50μm程度、気孔率(空隙率)が60%から80%程度で、平均気孔径が数μmから数十μmのものが用いられている。平均気孔径については様々なものがあり、同じ材料でも目付け密度で簡単に変化させることができる。平均気孔径については、市販の水銀圧入式のポロシメーターやガス吸着などの分析機器を用いて、簡単に測定することができる。また、分析メーカーにサンプルを渡して分析を委託することも可能である。
外装ケース1内には、セパレータ7に接触して、電解液を含浸可能な多孔質の電解液リザーバ8が配設されている。図1に示した例では、電解液リザーバ8は、セル部9の側面及び底面と外装ケース1の内壁との隙間に配設されている。電解液リザーバ8としては、セパレータ7と同様の材料を用いることができる。
電解質としては、例えばカチオンとアニオンの組み合わせで、カチオンが4級アンモニウム、1,3−ジアルキルイミダゾリウム、又は1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムで、アニオンがBF4 -、PF6 -、ClO4 -、又はCF3SO3 -の塩や、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMI)、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム(DMPI)のAlCl4 -やBF4 -などの塩などが用いられており、溶媒として炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジメトキシメタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリルから選ばれる一種又はこれらの二種以上の混合溶媒などが用いられている。本発明において電解液とは、これらを含んだ液状の電解質溶液のことを意味する。
図3は、正極6a、負極6b、セパレータ7、及び電解液リザーバ8の位置関係を模式的に示す側面図である。折り曲げられたセパレータ7に正極6a及び負極6bが交互に挟み込まれており、電解質リザーバ8は、セパレータ7の底面及び側面を覆うように配設されている。
図4は、完全充電時における、セパレータ7の気孔径分布(S7)及び電解液リザーバ8の気孔径分布(S8)と、電解液の気孔占有率とを示す図である。また、図5は、完全放電時における、セパレータ7の気孔径分布(S7)及び電解液リザーバ8の気孔径分布(S8)と、電解液の気孔占有率とを示す図である。ここで、気孔占有率(以下、単に「占有率」と称す)とは、全気孔体積に対する、電解液によって満たされた気孔体積を意味する。
図4,5に示すように、電解液リザーバ8の平均気孔径は、セパレータ7の平均気孔径よりも大きく設定されている。そのため、ポア吸引力の差で、セパレータ7の気孔への電解液の占有率が高く保たれる。これは、電解液との接触角が90度を下回った場合に、毛細管現象によって電解液を引き込む力が生じ、気孔径が小さくなるほど、その力が強くなるためである。接触角が同じであれば、気孔径の小さな気孔から順に電解液で満たされていく。従って、図4に示すように、電解液リザーバ8及びセパレータ7の全気孔体積よりも電解液が少なければ、電解液リザーバ8の径の大きな気孔が電解液に満たされない領域として残される。
充電時において、電解液がインターカレーションなどのメカニズムによって正極6a及び負極6bのカーボンに吸い込まれ、正極6a及び負極6bの体積が増大すると、セパレータ7から正極6a及び負極6bへ電解液が移動し、セパレータ7の気孔の一部に空隙が生じる。セパレータ7に空隙が生じると、電気抵抗が高くなり、充電効率が低くなり、充電による発熱も多くなって温度が高くなり、寿命を短くしてしまうおそれがある。しかし、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタによると、電解液リザーバ8の径の大きな気孔に存在していた電解液が、セパレータ7の空隙に移動して、セパレータ7の空隙が電解液で満たされることになる。
図4に示した例では、完全充電時におけるセパレータ7の気孔への電解液の占有率は100%である。この場合、セパレータ7の電気抵抗の上昇は全く起こらない。しかし、セパレータ7の気孔への電解液の占有率が50%以上あれば、セパレータ7の隣り合う気孔内の電解液同士が互いに繋がり、電気抵抗の上昇は許容範囲内に収まる。セパレータ7内の電解液が最も少なくなるのは完全充電時であるため、完全充電時におけるセパレータ7の気孔への電解液の占有率が50%以上であれば、セパレータ7の電気抵抗の上昇は許容範囲内に収まるということになる。
一方、放電時に正極6a及び負極6bが収縮すると、正極6a及び負極6bから排出された電解液がセパレータ7側に移動する。セパレータ7の気孔への電解液の占有率が100%を超えると、セパレータ7に収容しきれなくなった電解液は、電解液リザーバ8によって吸収される。その結果、放出弁2から外装ケース1の外部に電解液が溢れ出すという事態を回避できる。セパレータ7内の電解液が最も多くなるのは完全放電時であるため、図5に示すように、完全放電時における電解液リザーバ8の気孔への電解液の占有率が100%以下であれば、外装ケース1の外部への電解液の漏出を防止できるということになる。
以上より、電解液リザーバ8には、完全充電時にセパレータ7の気孔への電解液の占有率が50%以上となり、かつ、完全放電時に電解液リザーバ8の気孔への電解液の占有率が100%以下となるような、所定量の電解液が含浸されていればよい。これにより、充電時におけるセパレータ7の電気抵抗の上昇を許容範囲内に収めつつ、放電時における電解液の外部への漏出を防止できる。
なお、電解液リザーバ8の平均気孔径がセパレータ7の平均気孔径よりも大きいことが望ましいが、逆に小さくとも、電解液との接触角が電解液リザーバ8よりもセパレータ7のほうが小さければ、ポア吸引力は電解液リザーバ8よりもセパレータ7のほうが高くなるため、平均気孔径に差をつけた場合と同様の効果が得られる。
図1を参照して、電解液リザーバ8は、外装ケース1とセル部9との隙間に配設されている。そして、電解液リザーバ8は、セル部9の左端部にある正極6aのセパレータ7a、及びセル部9の右端部にある負極6bのセパレータ7bと接触している。具体的に、電解液リザーバ8とセパレータ7a,7bとは、それぞれの主面である側面同士が互いに接触することにより、大面積で密着している。
電解液リザーバ8とセパレータ7a,7bとが互いに接触している部分において、電解液の受け渡しが行われる。電解液リザーバ8とセパレータ7a,7bとは各々の主面同士が互いに密着しているため、電解液の受け渡しを効率的に行うことができる。充電時には、電解液は、電解液リザーバ8とセパレータ7a,7bとの接触面を介して、電解液リザーバ8からセパレータ7a,7bに移動する。そして、ポア吸引力によって、セル部9の中央部分のセパレータ7にも電解液が移動する。逆に放電時には、電解液は、電解液リザーバ8とセパレータ7a,7bとの接触面を介して、セパレータ7a,7bから電解液リザーバ8に移動する。また、図1に示すように、電解液リザーバ8とセパレータ7,7a,7bとは、底面同士でも互いに接触しており、この部分でも電解液の受け渡しが行われる。
電気二重層キャパシタでは、充放電での抵抗ロス分が発熱となって、温度が上昇する。自動車用などの設置環境によっては、70℃以上にまで温度が上昇する場合がある。このような場合、酸化分解によって電解液がガス化し、外装ケース1の内圧が所定値より高くなると、ガス状の電解液が放出弁2から放出される。その際、液状の電解液が放出弁2から併せて放出されてしまうと、電解液の量が徐々に減少する。しかし、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタによると、図1に示したように、電解液リザーバ8が、放出弁2とセル部9との間にまで延在して配設されている。従って、放出弁2から放出されようとする液状の電解液は、放出弁2の近傍に延在している部分の電解液リザーバ8によって吸収される。その結果、液状の電解液が外装ケース1の外部に放出される事態を、抑制又は回避することができる。また、たとえ電解液の一部が放出されたとしても、電解液リザーバ8に余剰の電解液が蓄えられているため、セパレータ7内の電解液の量を十分に保つことができる。よって、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタによれば、高温動作においても、より高い寿命信頼性を確保することができる。
このように本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタによれば、外装ケース1内には、電解液を含浸可能な多孔質の電解液リザーバ8が、セパレータ7に接触して配設されている。従って、充放電によって正極6a及び負極6bが膨張・収縮した場合であっても、セパレータ7に含浸されている電解液の量を一定範囲内に保つことができる。その結果、セパレータ7の電気抵抗の上昇や、外装ケース1の外部への電解液の漏出を回避することができる。また、動作温度が高い場合であっても、外装ケース1内の電解液が放出弁2から外部へ漏出することを抑制又は回避でき、たとえ漏出した場合であっても、セパレータ7に含浸されている電解液の量が直ちに減少する事態を回避することができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す斜視図であり、外装ケース1及び電解液リザーバ8の一部を切断して示している。また、図7は、図6に示した電気二重層キャパシタを仮想平面20によって切断した場合の断面構造を模式的に示す断面図である。
上記実施の形態1では積層型の電気二重層キャパシタの例について説明したが、図6,7に示すように、本発明は巻回型の電気二重層キャパシタに適用することもできる。
巻回型の電気二重層キャパシタでは、積層型とは異なり、正極6a、セパレータ7、及び負極6bの各シートを重ねて複数回巻くことにより、セル部9が構成される。本実施の形態2に係る電気二重層キャパシタでは、セパレータ7のシートの長さを、正極6a及び負極6bの各シートの長さよりも長くして、セル部9の最外周にセパレータ7が一巻きするように構成されている。そして、外装ケース1とセル部9との隙間に電解液リザーバ8が配設されている。図7に示すように、電解液リザーバ8の内面と最外周のセパレータ7の外面とが互いに接触している。また、図6,7には表れないが、上記実施の形態1と同様に、電解液リザーバ8とセパレータ7とは底面同士でも互いに接触している。
巻回型の電気二重層キャパシタにおいても、積層型の電気二重層キャパシタと同様に、電解液リザーバ8を配設したことによって、正極6a及び負極6bの膨張・収縮に起因するセパレータ7内の電解液の増減が吸収されるとともに、高温動作などで電解液が減少した場合でもセパレータ7内の電解液の量を長く保つことができる。その結果、電気二重層キャパシタの性能の低下を抑え、寿命信頼性を高める効果が得られる。
なお、上記実施の形態1,2では、積層型及び巻回型の電気二重層キャパシタについて説明したが、ボタン型又は箱型の電気二重層キャパシタにも本発明を適用することは可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す正面図である。 正極、負極、セパレータ、及び電解液リザーバの位置関係を模式的に示す側面図である。 完全充電時における、セパレータの気孔径分布及び電解液リザーバの気孔径分布と、電解液の気孔占有率とを示す図である。 完全放電時における、セパレータの気孔径分布及び電解液リザーバの気孔径分布と、電解液の気孔占有率とを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す斜視図である。 図6に示した電気二重層キャパシタを仮想平面によって切断した場合の断面構造を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 外装ケース、2 放出弁、6a 正極、6b 負極、7 セパレータ、8 電解液リザーバ、9 セル部。

Claims (2)

  1. 電解液を含浸した多孔質のセパレータを挟んで互いに対向し、充電により膨張し放電により収縮する正極及び負極を有し、充電時に前記電解液が前記セパレータから前記正極及び前記負極に移動し、放電時に前記電解質が前記正極及び前記負極から前記セパレータに移動するセル部と、
    前記セル部が収納された外装ケースと、
    前記セパレータに接触して、前記セル部の側面及び底面と前記外装ケースの内壁との隙間に配設され、前記電解液を含浸可能な多孔質のシート状の電解液リザーバと
    を備え、
    前記電解液リザーバと前記セパレータとは、各々の主面同士が互いに密着しており、
    前記外装ケースに設けられた放出弁をさらに備え、
    前記電解液リザーバは、前記放出弁と前記セル部との間にまで延在して配設されて、
    前記電解液リザーバの平均気孔径は、前記セパレータの平均気孔径よりも大きく、
    充電時には前記電解液が前記電解液リザーバから前記セパレータに移動して、完全充電時に前記セパレータの気孔への前記電解液の占有率が50%以上となり、かつ前記電解液リザーバに前記電解液が満たされない気孔が残り、放電時には前記電解液が前記セパレータから前記電解液リザーバに移動して、完全放電時に前記電解液リザーバの気孔への前記電解液の占有率が100%以下となるように、前記電解液リザーバには所定量の前記電解液が含浸されていることを特徴とする、電気二重層キャパシタ。
  2. 前記電解液リザーバの多孔質材料の電解液との接触角が、前記セパレータよりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
JP2005123557A 2005-04-21 2005-04-21 電気二重層キャパシタ Expired - Fee Related JP4994603B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005123557A JP4994603B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 電気二重層キャパシタ
US11/395,316 US7463478B2 (en) 2005-04-21 2006-04-03 Electric double layer capacitor
CN 200610075112 CN100511518C (zh) 2005-04-21 2006-04-18 电双层电容器
DE102006018411A DE102006018411B4 (de) 2005-04-21 2006-04-20 Elektrischer Doppelschichtkondensator
US12/260,222 US7636232B2 (en) 2005-04-21 2008-10-29 Electric double layer capacitor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005123557A JP4994603B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 電気二重層キャパシタ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010265224A Division JP4978729B2 (ja) 2010-11-29 2010-11-29 電気二重層キャパシタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006303224A JP2006303224A (ja) 2006-11-02
JP4994603B2 true JP4994603B2 (ja) 2012-08-08

Family

ID=37195400

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005123557A Expired - Fee Related JP4994603B2 (ja) 2005-04-21 2005-04-21 電気二重層キャパシタ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4994603B2 (ja)
CN (1) CN100511518C (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4941245B2 (ja) * 2007-11-19 2012-05-30 三菱電機株式会社 電力貯蔵デバイスセルおよび電力貯蔵デバイスモジュール
JP4994205B2 (ja) * 2007-12-06 2012-08-08 三菱電機株式会社 電気二重層キャパシタ及びその製造方法
JP5730321B2 (ja) * 2010-10-19 2015-06-10 Jmエナジー株式会社 リチウムイオンキャパシタ
IL218691A (en) * 2012-03-18 2014-01-30 Elbit Systems Ltd Get a two-layer electric water-based and method for making it
US9330855B2 (en) 2012-03-18 2016-05-03 Elbit Systems Land And C4I Ltd Aqueous-based electric double-layer capacitor
JP6349730B2 (ja) * 2014-01-06 2018-07-04 日新電機株式会社 蓄電デバイス
JP7061971B2 (ja) * 2016-05-20 2022-05-02 キョーセラ・エイブイエックス・コンポーネンツ・コーポレーション マルチセル・ウルトラキャパシタ

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0582158A (ja) * 1991-09-24 1993-04-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 密閉角形アルカリ蓄電池
JPH067234U (ja) * 1992-06-26 1994-01-28 いすゞ自動車株式会社 電気二重層コンデンサの短絡防止装置
JPH0729595A (ja) * 1993-07-09 1995-01-31 Japan Storage Battery Co Ltd リテーナ式密閉型鉛蓄電池
JPH1186897A (ja) * 1997-09-02 1999-03-30 Toyota Autom Loom Works Ltd 密閉型ニッケル水素電池

Also Published As

Publication number Publication date
CN1855327A (zh) 2006-11-01
CN100511518C (zh) 2009-07-08
JP2006303224A (ja) 2006-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4941245B2 (ja) 電力貯蔵デバイスセルおよび電力貯蔵デバイスモジュール
US7636232B2 (en) Electric double layer capacitor
US8288032B2 (en) Energy storage device cell and control method thereof
JP4994603B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
KR101802102B1 (ko) 전극 및 전극을 갖는 전지
US8790811B2 (en) Flat-wound electricity storage device cell and flat-wound electricity storage device module
JP4593491B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP4593493B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2006059912A (ja) 電気二重層キャパシタ
JP4800232B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP7049603B2 (ja) 蓄電素子、蓄電素子を備える蓄電装置、蓄電素子を備える移動体、及び蓄電素子を備える蓄電システム
JP4978729B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2004335889A (ja) 電気化学キャパシタ
JP6346449B2 (ja) 二次電池
KR101803086B1 (ko) 전기화학 커패시터
KR20120020894A (ko) 리튬 이온 커패시터 및 이의 제조 방법
JP2009272585A (ja) 電気化学キャパシタ
JP4593379B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2007019211A (ja) 電気二重層キャパシタおよびその製造方法
JP2007214442A (ja) 電気二重層キャパシタ
JP2011176141A (ja) 電気化学デバイス
KR20080081994A (ko) 비수계 캐패시터 및 그의 제조 방법
JP2012243839A (ja) 電力貯蔵デバイスセルおよび電力貯蔵デバイスセルモジュール
JP2018182015A (ja) 電気化学デバイス
KR101416806B1 (ko) 폴딩 셀 및 그를 갖는 폴딩형 슈퍼 커패시터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071005

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100601

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100914

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101129

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101206

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110128

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120404

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120509

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150518

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4994603

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees