JP4593491B2 - 電気二重層キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は、電気二重層キャパシタに関する。
電気二重層キャパシタは、セパレータを挟んで互いに対向する分極性電極(正極及び負極)を設け、電解液中において分極性電極の表面に形成される電気二重層の静電容量を利用したものである。電気二重層キャパシタは、アルミコンデンサのような一般のキャパシタに比べて極めて大きな静電容量が得られることが特徴で、電子機器のバックアップ用の用途や、家電機器やコピー機の電力貯蔵、自動車のアイドルストップ時の始動用電源、ハイブリッド自動車の電源、風力や太陽光発電のピークシェービングや平準化のための電力貯蔵用の用途まで、幅広い利用が始まっており、省エネルギーや炭酸ガスの削減に役立つキーデバイスとして期待されている。
電気二重層キャパシタは、ボタン型、積層型などの形状の違いはあるが、いずれの場合も、活性炭などのカーボン粒子を主とする分極性電極から成る正極及び負極と、これらの両極を隔てるセパレータとを、外装ケース内で交互に積層して、電解液(電解質を溶液に溶かしたものや、イオン性液体など)を含浸して構成されている。
電気二重層キャパシタは、充放電に際して化学反応を伴わないため、大電流を瞬時に充放電でき、充放電効率が良いという利点がある。また、10万回以上の充放電が可能であり、寿命が10年以上で信頼性が高いという利点もある。一方で、リチウムイオン電池などと比べると、エネルギー密度が低いという欠点がある。
そこで、電気二重層キャパシタのエネルギー密度を高めるために、カーボンの細孔径と電解質の大きさの組み合わせを最適化したり、ナノゲートカーボンやナノカーボンを用いることによってエネルギー密度を高める工夫がなされている。
例えば、特許文献1では、多層グラフェン層の発達した非多孔性炭を用いることにより、エネルギー密度が従来の6倍近くにまで向上できることが開示されている。また、カーボンナノチューブなどのナノカーボンを用いることによってもエネルギー密度が高まることが知られている。
また、特許文献2では、特殊仕様のアルカリ賦活活性炭を使用することにより静電容量が増大し、エネルギー密度が高められることが開示されている。
特開2004−289130号公報 特開2005−129924号公報
ところが、エネルギー密度が高いカーボンを電極の材質として使用すると、充電時には電極が膨張し、放電時には電極が収縮する。これは、インターカレーションに起因して、充電時には、電解液が電極のカーボンに吸収されることによって体積が膨張し、放電時には、電極に吸収されていた電解液が電極外部に排出されることによって体積が収縮するためである。例えばナノゲートカーボンやアルカリ賦活活性炭を電極の材質として使用した場合には、充電時には20〜30%程度の膨張が起こり、放電時には20〜30%程度の収縮が起こる。
充電時に電極が膨張すると、セパレータに含浸されていた電解液が電極側に移動するため、セパレータに含浸されている電解液が不足して、セパレータの気孔に空隙が生じる。その結果、セパレータの電気抵抗が高くなるという問題がある。
また、放電時に電極が収縮すると、電極から排出された電解液がセパレータ側に移動して、セパレータに収容しきれなくなった電解液が、外装ケースに設けられた放出弁などから当該外装ケースの外部に溢れ出す。その結果、外装ケース内の電解液が不足して寿命が短くなるとともに、溢れ出した電解液によって、外部回路が電気的に短絡し腐食するという問題もある。
一方で、電極の膨張・収縮は、積層方向にのみ起こるので、大きなセル部の主要部に面圧をかけることによって、セパレータにおける電解液の量の変化を抑制するために電極の膨張・収縮を10%程度にまで下げることは可能であるが、電極の膨張・収縮を抑えると、電極の中に電解液及び電解質が入らないために電気二重層の面積拡大が十分に行われず、従来の活性炭に比べた場合の静電容量の増大が1.5倍程度に留まっている。しかし、20〜30%の膨張・収縮を許容し、充電の際に電極に速やかに十分な電解液及び電解質が充填され放電の際に速やかに排除されれば、静電容量が3倍にまで拡大する。
そこで、本発明は上記点に鑑みて成されたものであり、静電容量を増大しつつ、セパレータに含浸されている電解液を一定量に保って、セパレータの電気抵抗の上昇や、外部への電解液の漏出を回避することが可能な電気二重層キャパシタを得ることを目的とする。
本発明に係る電気二重層キャパシタは、電解液を含浸した多孔質のセパレータを挟んで互いに対向する、充電により膨張し放電により収縮する2つの電極と、前記2つの電極に外側からそれぞれ接続された2つの集電板とを有するセル部と、前記セパレータに接触し、前記電解液を含浸可能な多孔質の電解液リザーバとを備え、前記2つの集電板の少なくとも一方は、前記電極が接続された主面において当該電極とは接触していない領域を有し、前記電解液リザーバは、前記2つの電極に挟まれることなく、前記少なくとも一方における前記領域と対向して配置されている。
本発明に係る電気二重層キャパシタによれば、電解液リザーバは、集電板の電極側の主面における当該電極とは接触していない領域と対向して配置されているため、セパレータにおける2つの電極に挟まれた部分に近づけて電解液リザーバを配置することができる。そのため、電極が充電による膨張で電解液を吸収し、セパレータで電解液が不足した場合であっても、電解液リザーバによってセパレータに電解液を速やかに供給することができる。また、電極が放電による収縮で電解液を放出し、セパレータから電解液が溢れ出した場合でも、電解液リザーバがセパレータから速やかに電解液を吸収して保持することができる。よって、充放電において電極の膨張・収縮を許容しつつ、セパレータに含浸されている電解液を一定量に保つことができる。その結果、静電容量を増大しつつ、セパレータの電気抵抗の上昇や外部への電解液の漏出を回避することができる。さらには、電解液リザーバは、2つの電極に挟まれることなく設けられているため、2つの電極の間に不要な部材が介在することはない。よって、電解液リザーバの配置位置に起因した性能劣化も生じない。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。各図において同一の符号を付した要素は、同一又は相当の要素を示すものとする。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す正面図である。図1に示されるように、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタは、外装ケース1と、当該外装ケース1内に収納された電解液リザーバ4及びセル部5と、正極端子2及び負極端子3とを備えている。電解液リザーバ4は複数の電解液リザーバ4aで構成されている。
図2及び図3はそれぞれ、外装ケース1内に収納された状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図及び斜視図である。図3では、説明の便宜上、図2に示されているセパレータ10は図示していない。図2,3に示されるように、セル部5は、多孔質のセパレータ10を挟んで対向する正極6及び負極7の組が複数組積層された構造を有している。正極6、負極7及びセパレータ10は電解液を含浸している。正極6及び負極7としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などのフッ素系樹脂やSBR(スチレンブタジエンラバー)系合成ゴムなどをバインダーとして、直径10μm程度の大きさの活性炭やナノゲートカーボンを結着した、厚さ数十μm〜数mmの層が用いられる。
正極6は正極集電板8上に形成されており、負極7は負極集電板9上に形成されている。これにより、正極6及び負極7の各組には、その外側から正極集電板8及び負極集電板9がそれぞれ接続されている。正極集電板8としてはアルミ箔が用いられ、正極6は正極集電板8の片面又は両面に形成されている。一方で、負極集電板9としてはアルミ箔もしくは銅箔が用いられ、負極7は負極集電板9の片面又は両面に形成されている。正極6及び負極7の外形寸法は例えば10cm×10cmである。なお以後、正極6及び負極7を総称して「電極」と呼び、正極集電板8及び負極集電板9を総称して「集電板」と呼ぶことがある。
セパレータ10を挟んで対向する一組の正極6及び負極7と、当該一組の正極6及び負極7にそれぞれ接続された正極集電板8及び負極集電板9とで一つの単位セル50が構成されている。セル部5は複数の単位セル50を備えている。本実施の形態1では、互いに隣接する2つの単位セル50において同じ極性の電極が互いに隣り合うように複数の正極6及び負極7が配置されている。そして、互いに隣接する2つの単位セル50の境界には一つの集電板が配置されており、当該一つの集電板を互いに隣り合う同じ極性の2つの電極が共有している。つまり、一つの集電板を2つの単位セル50が共有している。
正極集電板8は、正極6と接触している正極接触部80と、正極6とは接触していない正極非接触部81とで構成されている。図3に示されるように、正極接触部80は正極6とほぼ同じ大きさであり、正極非接触部81は正極接触部80よりも幅が狭くなっている。そして、正極非接触部81は、正極接触部80から上方に延びており、正極端子2に接続される。
同様に、負極集電板9は、負極7と接触している負極接触部90と、負極7とは接触していない負極非接触部91とで構成されている。図3に示されるように、負極接触部90は負極7とほぼ同じ大きさであり、負極非接触部91は負極接触部90よりも幅が狭くなっている。そして、負極非接触部91は負極接触部90から下方に延びており、負極端子3に接続される。
正極端子2は外装ケース1の上面に設けられた図示しないシール部によってシーリングされつつ、図1に示されるように外装ケース1の外部に上面側から引き出されている。一方で、負極端子3は外装ケース1の底面に設けられた図示しないシール部によってシーリングされつつ、図1に示されるように外装ケース1の外部に底面側から引き出されている。
このように、正極端子2及び負極端子3を外装ケース1から反対側で取り出すことによって、正極端子2及び負極端子3の幅を大きくすることができる。さらには、それらに接続されている正極集電板8及び負極集電板9の幅も大きくすることができる。その結果、正極端子2及び正極集電板8で構成される正極集電部の電気抵抗を低減することができるとともに、負極端子3及び負極集電板9で構成される負極集電部の電気抵抗を低減することができる。
本実施の形態1に係るセパレータ10は、互いに接触して設けられた2つのセパレータ10a,10bで構成されている。セパレータ10a,10bのそれぞれは、連続体であり、単一部材を折り曲げることによって、各単位セル50における正極6及び負極7の間に配置されている。そして、セパレータ10aは、正極6及び正極集電板8の表面の大部分を覆うようにそれらと接触して設けられており、セパレータ10bは負極7及び負極集電板9の表面の大部分を覆うようにそれらと接触して設けられている。
セパレータ10としては、天然パルプ、天然セルロース、溶剤紡糸セルロース、バクテリアセルロースなどのセルロース系や、ガラス繊維、非フィブリル化有機繊維を含有する不織布の他、ナイロン66、芳香族ポリアミド、全芳香族ポリアミド、芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステル、全芳香族ポリエステルアミド、全芳香族ポリエーテル、全芳香族ポリアゾ化合物、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスチアゾール(PBZT)、ポリ−p−フェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリベンゾイミダゾール(PBI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリイミド、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフィリル化フォルムあるいは多孔質フィルムが用いられる。セパレータ10a,10bのそれぞれは、厚さが20μmから50μm程度、気孔率(空隙率)が60%から80%程度で、平均気孔径が数μmから数十μmのものが用いられる。平均気孔径については様々なものがあり、同じ材料でも目付け密度で簡単に変化させることができる。平均気孔径については、市販の水銀圧入式のポロシメーターやガス吸着などの分析機器を用いて、簡単に測定することができる。また、分析メーカーにサンプルを渡して分析を委託することも可能である。
電解液リザーバ4aのそれぞれは、電解液を含浸可能な多孔質の材料から形成されており、セパレータ10a,10bの両方に接触している。電解液リザーバ4aの材料としては、セパレータ10a,10bと同様の材料を用いることができる。
複数の電解液リザーバ4aのうちの半数については、外装ケース1内の上方に設けられており、各単位セル50において、それに含まれる正極6が接続された正極集電板8の主面のうち当該正極6に接触していない領域と対向して配置されている。つまり、各単位セル50において、それに含まれる正極6側に位置する正極非接触部81の主面と対向して電解液リザーバ4aが配置されている。
一方で、複数の電解液リザーバ4aのうちの残りの半数については、外装ケース1内の下方に設けられており、各単位セル50において、それに含まれる負極7が接続された負極集電板9の主面のうち当該負極7に接触していない領域と対向して配置されている。つまり、各単位セル50において、それに含まれる負極7側に位置する負極非接触部91の主面と対向して電解液リザーバ4aが配置されている。そして、電解液リザーバ4aは、各単位セル50において正極6と負極7とには挟まれていない。
電解質としては、例えばカチオンとアニオンの組み合わせが用いられており、カチオンが4級アンモニウム、1,3−ジアルキルイミダゾリウム、又は1,2,3−トリアルキルイミダゾリウムで、アニオンがBF4 -、PF6 -、ClO4 -、又はCF3SO3 -の塩や、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(EMI)、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウム(DMPI)のAlCl4 -やBF4 -などの塩などが用いられている。溶媒としては、炭酸プロピレン、炭酸エチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、ジメトキシメタン、ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、アセトニトリル、プロピオニトリルから選ばれる一種又はこれらの二種以上の混合溶媒などが用いられている。本発明において電解液とは、これらを含んだ液状の電解質溶液のことを意味する。
外装ケース1の材料としては、アルミ箔の表面にポリエチレンなどの樹脂が張り合わされたラミネートフィルムが用いられる。外装ケース1には、図示しない放出弁が設けられている。放出弁には小さな貫通孔が設けられており、この貫通孔は通常は弁によって閉鎖されているが、外装ケース1の内圧が高まった場合には弁が開いて貫通孔が開通することにより、外装ケース1内のガスが外部に放出されるようになっている。
図4は外装ケース1内に収納される前の状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図であり、図5,6は図4に示されるセパレータ10a,10bを矢視Aの方向から見た際の構造をそれぞれ示す平面図である。図5,6に示されるように、セパレータ10a,10bのそれぞれには谷折り100及び山折り110が交互に一定間隔で設けられており、その結果、セパレータ10a,10bのそれぞれは蛇腹形状を成している。そして、セパレータ10aにおいては、谷折り部150で正極6及び正極集電板8が挟み込まれ、山折り部160の内側に電解液リザーバ4aが折り曲げられて取り付けられている。一方、セパレータ10bにおいては、山折り部160で負極7及び負極集電板9が挟み込まれ、谷折り部150の内側に電解液リザーバ4aが折り曲げられて取り付けられている。なお、電解液リザーバ4aの折り曲げる前の外形は例えば10cm×2cmである。
セパレータ10a,10bに折り目をつける際には、まず、接着、融着、縫合などの手段を用いて、セパレータ10a,10bのそれぞれに一定間隔で電解液リザーバ4aを密着させて配置する。そして、プレス金型などを用いて、セパレータ10a,10bのそれぞれに対して谷折り100及び山折り110を交互につける。このとき、電解液リザーバ4aも折り曲げられる。
電解液リザーバ4及びセル部5を外装ケース1内に収納する際には、セパレータ10aの山折り部160に設けられた電解液リザーバ4aとセパレータ10bの山折り部160とが接触し、セパレータ10aの谷折り部150とセパレータ10bの谷折り部150に設けられた電解液リザーバ4aとが接触するように、セパレータ10aとセパレータ10bとが重ね合わされ、その後、正極6及び正極集電板8がセパレータ10aの谷折り部150に挿入され、負極7及び負極集電板9がセパレータ10bの山折り部160に挿入される。そして、セパレータ10aの谷折り部150で正極6及び正極集電板8が、セパレータ10bの山折り部160で負極7及び負極集電板9がそれぞれ挟み込まれるように、セパレータ10a,10bが折り畳まれてこれらの要素が外装ケース1内に収納される。
このようにして外装ケース1内に電解液リザーバ4及びセル部5が収納されると、図2に示されるように、セパレータ10aの山折り部160は、互いに対向する2つの正極集電板8の正極非接触部81の間において2つの単位セル50にまたがって配置されるようになり、当該山折り部160の内側に電解液リザーバ4aが接触して配置される。また、セパレータ10bの谷折り部150は、互いに対向する2つの負極集電板9の負極非接触部91の間において2つの単位セル50にまたがって配置されるようになり、当該谷折り部150の内側に電解液リザーバ4aが接触して配置される。
なお、図5中の矢印200aは片面だけに正極6が設けられた正極集電板8が挿入される位置を示しており、矢印200bは両面に正極6が設けられた正極集電板8が挿入される位置を示している。また、図6中の矢印210aは片面だけに負極7が設けられた負極集電板9が挿入される位置を示しており、矢印210bは両面に負極7が設けられた負極集電板9が挿入される位置を示している。
以上のような構成を成す本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタでは、正極6と負極7が充電時に電解液を吸収して膨張したり、放電時に電解液を排出して縮小する際には、電解液リザーバ4とセパレータ10とが互いに接触している部分において電解液の受け渡しが行われる。充電時には、正極6及び負極7が電解液を吸収して膨張し、セパレータ10に含浸されている電解液が正極6及び負極7に移動する。そうすると、電解液リザーバ4とセパレータ10との接触面を介して、電解液リザーバ4からセパレータ10に電解液が移動する。
逆に放電時には、正極6及び負極7が電解液を排出して縮小し、当該電解液がセパレータ10に移動する。そうすると、電解液リザーバ4とセパレータ10との接触面を介して、セパレータ10から電解液リザーバ4に電解液が移動する。
本実施の形態1では、電解液リザーバ4aとセパレータ10a,10bとは各々の主面同士が互いに密着しているため、電解液の受け渡しを効率的に行うことができる。
図7は、完全充電時における、セパレータ10の気孔径分布(S10)及び電解液リザーバ4の気孔径分布(S4)と、電解液の気孔占有率とを示す図である。また、図8は、完全放電時における、セパレータ10の気孔径分布(S10)及び電解液リザーバ4の気孔径分布(S4)と、電解液の気孔占有率とを示す図である。ここで、気孔占有率(以下、単に「占有率」と称す)とは、全気孔体積に対する、電解液によって満たされた気孔体積を意味する。
図7,8に示されるように、電解液リザーバ4の平均気孔径は、セパレータ10の平均気孔径よりも大きく設定されている。また、電解液リザーバ4の平均気孔径は、電極の平均気孔径よりも大きく設定されている。そのため、ポア吸引力の差で、セパレータ10及び電極の気孔への電解液の占有率が電解液リザーバ4よりも高く保たれる。これは、セパレータ10、電解液リザーバ4及び電極の表面と電解液との接触角が90度を下回った場合には毛細管現象によってセパレータ10、電解液リザーバ4及び電極に電解液を引き込む力が生じるが、それらの気孔径が小さくなるほど、その力が強くなるためである。接触角が同じであれば、気孔径の小さな気孔から順に電解液で満たされていく。そして、電極の平均気孔径はセパレータ10の平均気孔径よりも小さく設定されているため、電極の電解液は常に満杯に保たれた状態が維持される。電極、電解液リザーバ4及びセパレータ10の全気孔体積よりも電解液が少なければ、電解液リザーバ1の径の大きな気孔が電解液で満たされない領域(図7においてハッチングされていない領域)として残される。
充電時において、電解液がインターカレーションなどのメカニズムによって正極6及び負極7のカーボンに吸い込まれ、正極6及び負極7の体積が増大すると、セパレータ10から正極6及び負極7へ電解液が移動し、セパレータ10の気孔の一部に空隙が生じる。セパレータ10に空隙が生じると、その電気抵抗が高くなり、充電効率が低くなり、充電による発熱も多くなって温度が高くなり、寿命を短くしてしまうおそれがある。しかし、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタでは、電解液リザーバ4における径の大きな気孔に存在していた電解液が、セパレータ10の空隙に移動して、当該空隙が電解液で満たされることになる。
図7に示した例では、完全充電時におけるセパレータ10の気孔への電解液の占有率は100%である。この場合、セパレータ10の電気抵抗の上昇は全く起こらない。しかし、セパレータ10の気孔への電解液の占有率が50%以上あれば、セパレータ10における隣り合う気孔内の電解液同士が互いに繋がり、電気抵抗の上昇は許容範囲内に収まる。セパレータ10内の電解液が最も少なくなるのは完全充電時であるため、完全充電時におけるセパレータ10の気孔への電解液の占有率が50%以上であれば、セパレータ10の電気抵抗の上昇は許容範囲内に収まるということになる。
一方、放電時に正極6及び負極7が収縮すると、正極6及び負極7から排出された電解液がセパレータ10に移動する。セパレータ10の気孔への電解液の占有率が100%を超えると、セパレータ10に収容しきれなくなった電解液は、電解液リザーバ4によって吸収される。その結果、放出弁から外装ケース1の外部に電解液が溢れ出すという事態を回避できる。セパレータ10内の電解液が最も多くなるのは完全放電時であるため、図8に示されるように、完全放電時における電解液リザーバ4の気孔への電解液の占有率が100%以下であれば、外装ケース1の外部への電解液の漏出を防止できるということになる。
以上より、電解液リザーバ4には、完全充電時にセパレータ10の気孔への電解液の占有率が50%以上となり、かつ、完全放電時に電解液リザーバ4の気孔への電解液の占有率が100%以下となるような、所定量の電解液が含浸されていればよい。これにより、充電時におけるセパレータ10の電気抵抗の上昇を許容範囲内に収めつつ、放電時における電解液の外部への漏出を防止できる。
なお、電解液リザーバ4の平均気孔径がセパレータ10の平均気孔径よりも大きいことが望ましいが、逆に小さくとも、電解液との接触角が電解液リザーバ4よりもセパレータ10のほうが小さければ、ポア吸引力は電解液リザーバ4よりもセパレータ10の方が高くなるため、平均気孔径に差をつけた場合と同様の効果が得られる。
実施の形態1の実施例として、セパレータ10として、ニッポン高度紙工業(株)製の電気二重層キャパシタ用セパレータ紙「TF40」を用い、電解液リザーバ4として、同じくニッポン高度紙工業(株)製の「MPF45AC」を用いることができる。TF40は溶剤紡糸再生セルロース繊維で、平均気孔径は0.3マイクロメートル、気孔率73%である。MPF45ACはポリプロピレン繊維で、平均気孔径は4マイクロメートル、気孔率75%である。セパレータ10と電解液リザーバ4とは平均気孔径が約10倍以上異なるので、ポア吸引力の大きなセパレータ10に優先的に電解液が占有される。
以上のように、本実施の形態1に係る電気二重層キャパシタでは、電解液リザーバ4は、正極6が接続された正極集電板8の主面のうち当該正極6とは接触していない領域と対向して配置されている。また、負極7が接続された負極集電板9の主面のうち当該負極7とは接触していない領域と対向して配置されている。したがって、セパレータ10における正極6と負極7に挟まれた部分に近づけて電解液リザーバ4を配置することができる。そのため、正極6と負極7が充電による膨張で電解液を吸収し、正極6と負極7に挟持されたセパレータ10で電解液が不足した場合であっても、電解液リザーバ4によってセパレータ10に電解液を速やかに供給することができる。また、正極6と負極7が放電による収縮で電解液を放出し、正極6と負極7に挟持されたセパレータ10から電解液が溢れ出した場合でも、電解液リザーバ4がセパレータ10から速やかに電解液を吸収して保持することができる。よって、充放電において正極6及び負極7の膨張・収縮を許容しつつ、セパレータ10に含浸されている電解液を一定量に保つことができる。その結果、静電容量を増大しつつ、セパレータ10の電気抵抗の上昇や外部への電解液の漏出を回避することができる。さらには、電解液リザーバ4は、正極6及び負極7に挟まれることなく設けられているため、正極6と負極7との間に不要な部材が介在することはない。よって、電解液リザーバ4の配置位置に起因した性能劣化も生じない。
実施の形態1に係る電気二重層キャパシタについて、10分間を1サイクルとして5000回の充放電サイクルを行った場合、静電容量の低下が5%以内で安定した動作を示すことを確認した。
また、本実施の形態1では、電解液リザーバ4を正極集電板8の間、あるいは負極集電板9の間に配置しているため、集電板の間のスペースを有効利用することができる。よって、本電気二重層キャパシタの外形を大きくすることなく電解液リザーバ4を適切に配置することができる。
また、本実施の形態1に係るセパレータ10は、折り曲げられることによって複数の単位セル50のそれぞれにおける正極6及び負極7の間に配置された単一部材(セパレータ10a,10b)を有しているため、複数の単位セル50にまたがるセパレータ10を低コストで組み立てることができる。また、電解液リザーバ4の配設が容易になる効果も生じる。
また、本実施の形態1では、電解液リザーバ4が、セパレータ10aの山折り部160やセパレータ10bの谷折り部150にそれらと接触して配置されているため、つまり互いに隣り合う2つの単位セル50にまたがって位置する折り曲げ部にそれと接触して配置されているため、当該2つの単位セル50のそれぞれに対応して電解液リザーバ4を容易に配置することができる。
実施の形態2.
図9は本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す正面図である。図9に示されるように、本実施の形態2に係る電気二重層キャパシタでは、正極端子2及び負極端子3が外装ケース1の同じ側から取り出されている。
図10は外装ケース1内に収納された状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図である。図10に示されるように、正極集電板8では、実施の形態1と同様に、正極非接触部81は正極接触部80から上方に延びている。そして、正極非接触部81は正極端子2に接続される。一方で、負極集電板9では、実施の形態1とは異なり、負極非接触部91は負極接触部90から上方に延びている。そして、負極非接触部91は負極端子3に接続される。正極端子2及び負極端子3は、外装ケース1の上面に設けられた図示しないシール部によってシーリングされつつ、図9に示されるように外装ケース1の外部に上面側から引き出されている。
上述の実施の形態1に係るセパレータ10は2つのセパレータ10a,10b、つまり2つの部材で構成されていたが、本実施の形態2に係るセパレータ10は単一部材で構成されている。セパレータ10は、単一部材を折り曲げることによって各単位セル50における正極6及び負極7の間に配置されている。そして、セパレータ10は、正極6及び正極集電板8と負極7及び負極集電板9との表面の大部分を覆うようにそれらと接触して設けられている。
電解液リザーバ4aのそれぞれはセパレータ10に接触している。電解液リザーバ4aは、各単位セル50において、正極6が接続された正極集電板8の主面のうち当該正極6に接触していない領域と、負極7が接続された負極集電板9の主面のうち当該負極7に接触していない領域とに対向して配置されている。つまり、電解液リザーバ4aは、各単位セル50において、正極非接触部81と負極非接触部91とに挟まれており、正極6側に位置する正極非接触部81の主面と、負極7側に位置する負極非接触部91の主面とに対向して配置されている。そして電解液リザーバ4aは、各単位セル50において正極6と負極7とには挟まれていない。
図11は外装ケース1内に収納される前の状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図であり、図12は図11に示されるセパレータ10を矢視Bの方向から見た際の構造を示す平面図である。図12に示されるように、セパレータ10には谷折り100及び山折り110が交互に一定間隔で設けられており、その結果、セパレータ10は蛇腹形状を成している。セパレータ10は、実施の形態1と大差なく、容易に構成することができ、低コストで製造することができる。図11に示されるように、セパレータ10に形成された谷折り部150では、正極6及び正極集電板8、あるいは負極7及び負極集電板9が挟み込まれ、セパレータ10の山折り部160の下面側に電解液リザーバ4aが折り曲げられて取り付けられている。
電解液リザーバ4及びセル部5を外装ケース1内に収納する際には、正極6及び正極集電板8と負極7及び負極集電板9が、電解液リザーバ4aが取り付けられたセパレータ10の谷折り部150に挿入され、セパレータ10と、正極6、正極集電板8、負極7及び負極集電板9とが相互に密着するように、セパレータ10が折り畳まれてこれらの要素が外装ケース1内に収納される。
このようにして外装ケース1内に電解液リザーバ4及びセル部5が収納されると、図10に示されるように、セパレータ10の山折り部160は、各単位セルにおいて、正極集電板8と負極集電板9との間に配置されるようになり、当該山折り部160に電解液リザーバ4aがそれと接触して配置される。
なお、図12中の矢印220aは片面だけに正極6が設けられた正極集電板8が挿入される位置を示しており、矢印220bは両面に正極6が設けられた正極集電板8が挿入される位置を示している。また、図12中の矢印230aは片面だけに負極7が設けら負極集電板9が挿入される位置を示しており、矢印230bは両面に負極7が設けられた負極集電板9が挿入される位置を示している。
以上のような構成を有する本実施の形態2に係る電気二重層キャパシタでは、実施の形態1と同様に、セパレータ10における正極6と負極7とに挟まれた部分に近づけて電解液リザーバ4aを配置することができるため、充放電において正極6及び負極7の膨張・収縮を許容しつつ、セパレータ10に含浸されている電解液を一定量に保つことができる。その結果、静電容量を増大しつつ、セパレータ10の電気抵抗の上昇や外部への電解液の漏出を回避することができる。さらには、電解液リザーバ4は、正極6及び負極7に挟まれることなく設けられているため、正極6と負極7との間に不要な部材が介在することはなく、電解液リザーバ4の配置位置に起因した性能劣化も生じない。
また、本実施の形態2に係る電解液リザーバ4は正極集電板8と負極集電板9の間に配置されているため、正極集電板8と負極集電板9との間のスペースを有効利用することができる。よって、本電気二重層キャパシタの外形を大きくすることなく電解液リザーバ4を適切に配置することができる。
実施の形態3.
図13は本発明の実施の形態3に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。本実施の形態3に係る電気二重層キャパシタは、上述の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタにおいて、セパレータ10を一つの部材で構成したものである。図13では、本電気二重層キャパシタを構成する要素のうち電解液リザーバ4及びセル部5のみを示している。
図13に示されるように、セパレータ10は、単一部材を折り曲げることによって、各単位セル50における正極6及び負極7の間に配置されている。そして、セパレータ10は、正極6及び正極集電板8と負極7及び負極集電板9との表面の大部分を覆うようにそれらと接触して設けられている。
図14は外装ケース1内に収納される前の状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図である。図14に示されるように、セパレータ10では、谷折り部150の上面側に電解液リザーバ4aが折り曲げられて取り付けられ、当該電解液リザーバ4aと接触するように谷折り部150で正極6及び正極集電板8が挟み込まれる。そして、山折り部160の下面側に電解液リザーバ4aが折り曲げられて取り付けられ、当該電解液リザーバ4aと接触するように山折り部160で負極7及び負極集電板9が挟み込まれる。
電解液リザーバ4及びセル部5を外装ケース1内に収納する際には、正極6及び正極集電板8と負極7及び負極集電板9とが、電解液リザーバ4aが取り付けられたセパレータ10の谷折り部150及び山折り部160にそれぞれ挿入され、セパレータ10と、正極6、正極集電板8、負極7及び負極集電板9とが互いに密着するように、セパレータ10が折り畳まれてこれらの要素が外装ケース1内に収納される。これにより、図13に示されるように、セパレータ10の山折り部160は、2つの正極集電板8の間において2つの単位セル50にまたがって配置されるようになる。また、セパレータ10の谷折り部150は、2つの負極集電板9の間において2つの単位セル50にまたがって配置されるようになる。そして、各単位セル50においては、正極6と負極7との間の距離はセパレータ10の厚みと同じ値となる。
ここで、上述の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタにおいては、図2に示されるように、セパレータ10aとセパレータ10bとが重ね合わされているため、各単位セル50においては、正極6と負極7との間の距離がセパレータ10aの厚みとセパレータ10bの厚みとを足し合わせた値となっている。つまり、セパレータ10における正極6と負極7との間の部分は二重構造となっている。
一方で、本実施の形態3に係る電気二重層キャパシタでは、各単位セル50において、正極6と負極7との間の距離はセパレータ10の厚みと同じ値となっているため、セパレータ10における正極6と負極7との間の部分は一重構造となっている。したがって、実施の形態1と比較して、正極6と負極7との距離が短くなり、セパレータ10を介して、電極材料(遊離した活性炭粒子や成長した金属デンドライトなど)による正極6と負極7との電気短絡の危険性が増加するが、セパレータ10を単一の部材で構成しているため、本電気二重層キャパシタの構成材料の低コスト化を図ることができる。
実施の形態4.
図15は本発明の実施の形態4に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。本実施の形態4に係る電気二重層キャパシタは、上述の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタにおいて、基本的には、セパレータ10a,10bのそれぞれを複数に分割したものである。図15では、本電気二重層キャパシタを構成する要素のうち電解液リザーバ4及びセル部5のみを示している。
図16は外装ケース1内に収納される前の状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図である。図16に示されるように、セパレータ10aは上述の山折り部160で分断されている。これにより、セパレータ10aはV字状に折り曲げられた複数の部材300aで構成されている。そして、正極6及び正極集電板8は部材300aで挟み込まれる。一方、セパレータ10bは上述の谷折り部150で分断されている。これにより、セパレータ10bは逆V字状に折り曲げられた複数の部材300bで構成されている。そして、負極7及び負極集電板9は部材300bで挟み込まれる。
複数の電解液リザーバ4aのうちの半数については、各部材300aの内側の主面の両端部に設けられている。複数の電解液リザーバ4aのうちの残りの半数については、各部材300bの内側の主面の両端部に設けられている。
電解液リザーバ4及びセル部5を外装ケース1内に収納する際には、電解液リザーバ4aが取り付けられた部材300aと、電解液リザーバ4aが取り付けられ部材300bとを交互に並べ、部材300aに正極6及び正極集電板8を挿入し、部材300bに負極7及び負極集電板9を挿入し、その後、正極6及び正極集電板8が部材300aで、負極7及び負極集電板9が部材300bでそれぞれ挟み込まれるように部材300a,300bを折り畳んでこれらの要素を外装ケース1内に収納する。これにより、図15に示されるように、複数の電解液リザーバ4aのうちの半数についてはセパレータ10aと正極集電板8とで狭持され、その他の半数についてはセパレータ10bと負極集電板9とで狭持されるようになる。
このように、セパレータ10a,10bのそれぞれを複数の部材で構成することによって、単一部材で構成されていないために量産性は劣るが、単位セル50の増減が容易となり、セパレータで正極6や負極7を挟持した状態でこれらの部材を取り扱うことが可能になるなどの利点が生じる。
実施の形態5.
図17は本発明の実施の形態5に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。本実施の形態5に係る電気二重層キャパシタは、上述の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタにおいて、基本的には、セパレータ10を複数に分割したものである。図17では、本電気二重層キャパシタを構成する要素のうち電解液リザーバ4及びセル部5のみを示している。
図18は外装ケース1内に収納される前の状態での電解液リザーバ4及びセル部5の構造を示す断面図である。図18に示されるように、セパレータ10は上述の山折り部160で分断されている。これにより、セパレータ10はV字状に折り曲げられた複数の部材300で構成されている。そして、正極6及び正極集電板8と、負極7及び負極集電板9は、それぞれ部材300で挟み込まれる。電解液リザーバ4aは、各部材300の内側の主面の両上端部に設けられている。
電解液リザーバ4及びセル部5を外装ケース1内に収納する際には、電解液リザーバ4aが取り付けられた複数の部材300を一列に並べて、当該複数の部材300に、正極6及び正極集電板8と、負極7及び負極集電板9とを交互に挿入し、その後、正極6及び正極集電板8と、負極7及び負極集電板9とがそれぞれ部材300で挟み込まれるように部材300を折り畳んでこれらの要素を外装ケース1内に収納する。これにより、図17に示されるように、複数の電解液リザーバ4aのうちの半数についてはセパレータ10と正極集電板8とで狭持され、その他の半数についてはセパレータ10と負極集電板9とで狭持されるようになる。
このように、セパレータ10を複数の部材で構成することによって、単一部材で構成されていないために量産性は劣るが、単位セル50の増減が容易となり、セパレータで正極6や負極7を挟持した状態でこれらの部材を取り扱うことが可能になるなどの利点が生じる。
なお、上述の実施の形態1〜5では、積層型の電気二重層キャパシタについて本発明を適用する場合について説明したが、ボタン型または箱型の電気二重層キャパシタにも本発明を適用することは可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す正面図である。 本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1に係るセパレータの構造を示す平面図である。 本発明の実施の形態1に係るセパレータの構造を示す平面図である。 完全充電時における、セパレータの気孔径分布及び電解液リザーバの気孔径分布と、電解液の気孔占有率とを示す図である。 完全放電時における、セパレータの気孔径分布及び電解液リザーバの気孔径分布と、電解液の気孔占有率とを示す図である。 本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す正面図である。 本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るセパレータの構造を示す平面図である。 本発明の実施の形態3に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態4に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態5に係る電気二重層キャパシタの構造を示す断面図である。
符号の説明
4,4a 電解液リザーバ、5 セル部、6 正極、7 負極、8 正極集電板、9 負極集電板、10,10a,10b セパレータ、50 単位セル、150 谷折り部、160 山折り部。

Claims (7)

  1. 電解液を含浸した多孔質のセパレータを挟んで互いに対向する、充電により膨張し放電により収縮する2つの電極と、当該2つの電極に外側からそれぞれ接続された2つの集電板とを有するセル部と、
    前記セパレータに接触し、前記電解液を含浸可能な多孔質の電解液リザーバと
    を備え、
    前記2つの集電板の少なくとも一方は、前記電極が接続された主面において当該電極とは接触していない領域を有し、
    前記電解液リザーバは、前記2つの電極に挟まれることなく、前記少なくとも一方における前記領域と対向して配置されている、電気二重層キャパシタ。
  2. 請求項1に記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記電解液リザーバは前記2つの集電板に挟まれて配置されている、電気二重層キャパシタ。
  3. 請求項1に記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記セル部は、前記2つの集電板の一方の集電板と同極性であって、電極と接続された別の集電板を、前記2つの集電板の他方の集電板に対して前記一方の集電板とは反対側にさらに備え、
    前記一方の集電板の前記領域と、前記別の集電板における、電極と接触していない領域とは同じ方向に延びており、
    前記電解液リザーバは、前記一方の集電板と、前記別の集電板とに挟まれて配置されている、電気二重層キャパシタ。

  4. 請求項1に記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記セル部は、前記2つの電極と前記2つの集電板とを含む単位セルを複数有し、
    前記電解液リザーバは、前記複数の単位セルのそれぞれにおいて、前記2つの電極に挟まれることなく、前記少なくとも一方における前記領域と対向して配置され、
    前記セパレータは、折り曲げられることによって前記複数の単位セルのそれぞれの前記2つの電極の間に配置された単一部材を有する、電気二重層キャパシタ。
  5. 請求項4に記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記単一部材は、互いに隣り合う2つの前記単位セルにまたがって位置する折り曲げ部を有し、
    前記電解液リザーバは前記折り曲げ部にそれと接触して配置されている、電気二重層キャパシタ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記電解液リザーバの平均気孔径は、前記セパレータの平均気孔径よりも大きい、電気二重層キャパシタ。
  7. 請求項6に記載の電気二重層キャパシタであって、
    前記電解液リザーバには、完全充電時に前記セパレータの気孔への前記電解液の占有率が50%以上となり、完全放電時に前記電解液リザーバの気孔への前記電解液の占有率が100%以下となるような、所定量の前記電解液が含浸されている、電気二重層キャパシタ。
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