JP4993583B2 - 通話転送方法および電話システム - Google Patents

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Description

本発明は、通話転送方法および電話システムに関し、より詳細には、SIP端末を用いた保留あり応答前転送における通話転送方法および電話システムに関する。
構内交換機が提供するサービスの1つに転送がある。転送方法には、応答後転送と応答前転送の2つに分類される。応答後転送では、まず、端末A(操作者端末)が端末B(第1者端末)との通話中に保留ボタンを押下し、構内交換機によって端末Bを保留状態にした後、転送先の端末C(第2者端末)の番号をダイヤルする。そして、端末Aの操作者が端末Cの応答を確認して通話の切断または転送ボタンを押下することにより、構内交換機によって端末Bと端末Cとを通話状態にする。
応答前転送は、保留なし応答前転送と保留あり応答前転送とにさらに分類される。保留なし応答前転送は、端末A(操作者端末)が端末B(第1者端末)との通話中に転送先の端末C(第2者端末)の番号をダイヤルした後、RBT(Ringing Back Tone;呼び出し音)を端末Aではなく端末Bに聴かせて、あたかも端末Bが端末Cにダイヤルしたかのように転送する方法である。一方、保留あり応答前転送は、端末A(操作者端末)が端末B(第1者端末)との通話中に保留ボタンを押下し、構内交換機によって端末Bを保留状態にした後、転送先の端末C(第2者端末)の番号をダイヤルする。そして、端末Cが応答すると構内交換機は端末Bの保留状態を解除して、端末Bと端末Cとを通話状態にする。
保留あり応答前転送では、操作者が転送する相手は分かっているが、その人の使用する端末番号が不明な場合、保留代理転送を行うことができる。保留代理転送は、端末A(操作者端末)により端末B(第1者端末)との通話中に構内交換機に登録されている保留代理登録特番をダイヤルし、端末Aの操作者が転送先の相手に声を掛ける。そして、転送先の相手は任意の端末から保留代理登録特番をダイヤルすることで端末Bと通話状態とする方法である。この場合、転送先の端末が固定されないため、操作者は転送先の相手が使用する番号を知らなくても転送することができる。
一方、IP電話機や携帯端末、ソフトフォン等のSIP(Session Initiation Protocol)端末の普及に伴い、IPネットワーク上でマルチメディアセッションを管理するためのシグナリングプロトコルであるSIPを用いて、一般の電話機能に対応する、例えば保留、転送等の機能が提供されている。
操作者端末がSIP端末である場合の内線電話の保留あり応答前転送方法の一例を図10に示す。図10は、SIP端末である操作者端末10Aが、第1者端末10Bとの通話を第2者端末10Cへ転送する処理を示すシーケンス図である。図10に示すように、まず、操作者端末10Aは、第1者端末10Bとの通話中に転送先の第2者端末10Cの番号を入力する(S11)。これにより、第2者端末10Cの番号が付与されたREFERメッセージが、操作者端末10Aから構内交換機20へ送信される。REFERメッセージを受信した構内交換機20は、REFERメッセージを許容する場合、転送処理開始メッセージを操作者端末10Aへ送信する(S13)。転送処理開始メッセージを受信した操作者端末10Aは、構内交換機20へレスポンスメッセージを送信する(S15)。
次いで、構内交換機20は、第1者端末10Bへ保留通知を送信する(S17)。これにより、第1者端末10Bは保留状態となる(S19)。さらに、構内交換機20は、第2者端末10Cを呼び出す(S21)。構内交換機20から呼び出された第2者端末10Cは呼び出し音を鳴らし(S23)、第2者は第2者端末10Cから応答する(S25)。構内交換機20は、第2者端末10Cの応答を受けて、第1者端末10Bへ保留解除通知を送信する(S27)。これにより、第1者端末10Bと第2者端末10Cとが通話状態となる(S29)。また、構内交換機20は、操作者端末10Aへ転送処理完了通知を送信し(S31)、操作者はBT(Busy Tone;話中音)を聴取するようになる(S33)。
特許第03471371号公報
しかし、図10に示すように、従来の保留あり応答前転送方法では、操作者端末10Aが転送先の第2者端末10Cの番号を入力した後、操作者端末10Aは無音状態となってしまう。このため、応答前転送が成功したか否かを操作者は確認することができなかった。SIP端末の場合、RBTを聴取するためには、構内交換機からの所定のレスポンスメッセージを受信する必要がある。構内交換機からこのレスポンスメッセージを受信するには、SIP端末から構内交換機へ所定のメッセージを送出しなければならないが、従来のSIP端末による保留あり応答前転送では、SIP端末から構内交換機へ所定のメッセージを送出することがない。このため、SIP端末は、RBTを聴取するために必要な所定のレスポンスメッセージを受信することができなかった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、操作者が転送処理が成功したか否かを確認することの可能な、新規かつ改良されたSIP端末の通話転送方法および電話システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末において、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を、端末間の回線制御を行う構内交換機を介して転送先である第2の端末へ転送する通話転送方法が提供される。かかる通話転送方法によれば、操作者端末からの転送要求に応じて、構内交換機により第2の端末を呼び出す転送先呼び出しステップと、呼び出し中であることを示す呼び出し確認情報を、第2の端末から構内交換機へ送信する呼び出し確認情報送信ステップと、呼び出し確認情報を受けた構内交換機から転送処理中であることを示す所定の音データを出力するよう指示する指示ステップと、前記音データの出力指示を受けて、操作者端末から所定の音データを出力する音データ出力ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、まず、操作者端末は構内交換機に第1の端末との通話を第2の端末に転送するよう要求する。この転送要求に応じて、構内交換機は第2の端末を呼び出す。次いで、呼び出しを受けた第2の端末は、呼び出し中であることを示す呼び出し確認情報を構内交換機へ送信する。さらに、呼び出し確認情報を受けた構内交換機は、転送処理中であることを示す所定の音データを出力するよう操作者端末に指示する。その後、音データ出力指示を受けて、操作者端末は所定の音データを出力する。これにより、操作者端末のユーザは、第1の端末との通話を第2の端末へ転送する転送処理中、音データを聴取することができる。
ここで、本発明の通話転送方法は、第2の端末から呼び出しに応答したことを示す応答情報を受けて、構内交換機により第1の端末と第2の端末との通話を接続する転送先接続ステップと、第1の端末と第2の端末との通話が接続された後、構内交換機から転送処理の完了通知を受けて、操作者端末の出力する音データを変更する音データ変更ステップと、をさらに含んでもよい。このように、通話転送処理中に操作者端末から出力される音データと、転送処理完了後に操作者端末から出力される音データとを変更することにより、通話転送処理における状況の変化を操作者端末のユーザが認識することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末において、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を、端末間の回線制御を行う構内交換機を介して転送先端末へ保留代理転送処理により転送する通話転送方法が提供される。かかる通話転送方法によれば、操作者端末から入力された保留代理登録特番と第1の端末の端末番号とを対応付け、第1の端末を保留状態にする第1の端末保留ステップと、保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定する保留代理転送判定ステップと、保留代理転送判定ステップにおいて、保留代理転送処理可能と判定された場合、構内交換機から保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データを出力するよう指示する指示ステップと、前記音データの出力指示を受けて、操作者端末から所定の音データを出力する音データ出力ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、転送先の端末番号が不明である場合などに使用される保留代理転送処理は、まず、操作者端末から入力された保留代理登録特番と第1の端末の端末番号とを対応付ける。この対応付けは、転送先端末と接続する端末を特定するために行われる。その後、第1の端末は保留状態となる。次いで、保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定し、保留代理転送処理可能と判定された場合、構内交換機は保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データを出力するよう操作者端末に指示する。音データ出力指示を受けて、操作者端末は所定の音データを出力する。これにより、操作者端末のユーザは、第1の端末との通話を接続先端末へ転送する転送処理中、音データを聴取することができる。
また、転送先端末から保留代理登録特番が入力されたことを受けて、構内交換機により第1の端末の保留を解除して、第1の端末と転送先端末との通話を接続する転送先接続ステップと、第1の端末と転送先端末との通話が接続された後、構内交換機から保留代理転送処理の完了通知を受けて、操作者端末の出力する音データを変更する音データ変更ステップとを含むようにしてもよい。このように、保留代理転送処理中に操作者端末から出力される音データと、転送処理完了後に操作者端末から出力される音データとを変更することにより、保留代理転送処理における状況の変化を操作者端末のユーザが認識することができる。
ここで、保留代理転送判定ステップにおいて、保留代理転送処理不可と判定された場合、構内交換機から保留代理転送不可と判定を示す所定の音データを出力する出力指示を受けて、操作者端末から所定の音データを出力する音データ出力ステップと、操作者端末と第1の端末とを再接続するために、構内交換機により操作者端末を呼び出す操作者端末呼び出しステップと、操作者端末から応答情報を受けて、構内交換機により第1の端末の保留を解除して、第1の端末と操作者端末との通話を再接続する再接続ステップと、を含んでもよい。
保留代理転送処理を開始すると、操作者端末と第1の端末との音声パスは切断された状態になる。このため、保留代理転送処理に失敗したとしても、操作者端末は第1の端末との再接続を自ら行うことができない。そこで、本発明では、保留代理転送処理に失敗したことを示す音データを操作者端末のユーザに聴取させて状況を認識させる。そして、再度保留代理転送処理が可能なように、構内交換機により操作者端末を呼び出して、操作者端末と第1の端末との通話を再度確立する。これにより、保留代理転送処理に失敗しても操作者端末のユーザはこれを認識することができ、さらに、再度保留代理転送処理を行うことができる。
また、保留代理転送判定ステップは、操作者端末から入力された番号が、保留にされている接続先端末の端末番号と保留代理登録特番とを対応付けて記憶する番号管理記憶部に登録されているか否かをチェックするステップと、操作者端末から入力された番号が、他の接続先端末の端末番号と対応付けられているか否かをチェックするステップと含むようにすることができる。これにより、保留代理転送処理を行う際に、操作者端末から入力された保留代理登録特番が誤っていたり既に使用されていたりすることをチェックできるようになる。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末と、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を転送先である第2の端末へ転送する通話転送処理において端末間の回線制御を行う構内交換機とを備える電話システムが提供される。かかる電話システムによれば、操作者端末は、通話転送処理の開始を示す通話転送処理開始情報を通知する通話転送処理部と、転送先の番号を入力する入力部と、通話転送処理部から通知された通話転送処理開始情報と入力部から入力された転送先の番号とを構内交換機へ送信する送信部と、を備える。そして、構内交換機は、操作者端末から送信された通話転送処理開始情報および転送先の番号を受信する受信部と、端末間の回線接続を制御する回線制御部と、を備える。構内交換機の回線制御部は、転送先の番号に応じて転送先である第2の端末を呼び出す転送先端末呼び出し部と、呼び出しに応答した第2の端末から送信された呼び出し中であることを示す呼び出し確認情報を受信する呼び出し確認情報受信部と、受信した呼び出し確認情報を受けて、転送処理中であることを示す所定の音データの出力を操作者端末に対して指示する音データ出力指示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、操作者端末のユーザは、通話転送処理の開始を示す通話転送処理開始情報を通話転送処理部により通知し、転送先の番号を入力部を用いて入力する。そして、操作者端末は、通話転送処理開始情報と転送先の番号とを送信部を介して構内交換機へ送信する。そして、構内交換機は、受信部において操作者端末から送信された通話転送処理開始情報および転送先の番号を受信し、回線制御部により端末間の回線接続を制御する。回線制御部は、まず、転送先端末呼び出し部から転送先の番号に応じて第2の端末を呼び出す。そして、呼び出しに応答した第2の端末から送信された呼び出し確認情報を呼び出し確認情報受信部により受信して、音データ出力指示部により転送処理中であることを示す所定の音データを操作者端末に出力するよう指示する。これにより、操作者端末のユーザは、第1の端末との通話を接続先端末へ転送する転送処理中、音データを聴取することができる。
ここで、構内交換機の回線制御部は、第2の端末から呼び出しに応答したことを示す応答情報を受けて、第1の端末と第2の端末との通話を接続する回線接続部をさらに備えることもできる。このとき、音データ出力指示部が、回線接続部による第1の端末と第2の端末とが通話接続された後、操作者端末が出力する音データの変更を指示するように構成することもできる。このように、通話転送処理中に操作者端末から出力される音データと、転送処理完了後に操作者端末から出力される音データとを変更することにより、通話転送処理における状況の変化を操作者端末のユーザが認識することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末と、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を転送先端末へ転送する保留代理転送処理において端末間の回線制御を行う構内交換機とを備える電話システムが提供される。かかる電話システムにおいて、操作者端末は、通話転送処理の開始を示す通話転送処理開始情報を通知する通話転送処理部と、保留代理登録特番を入力する入力部と、通話転送処理部から通知された通話転送処理開始情報と入力部から入力された保留代理登録特番とを構内交換機へ送信する送信部と、を備える。また、構内交換機は、操作者端末から送信された通話転送処理開始情報および保留代理登録特番を受信する受信部と、端末間の回線接続を制御する回線制御部と、を備える。そして、構内交換機の回線制御部は、操作者端末から入力された保留代理登録特番と第1の端末の端末番号とを対応付け、第1の端末を保留状態にする通話保留処理部と、保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定する保留代理転送判定部と、保留代理転送判定部により保留代理転送処理可能と判定された場合に保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データの出力を操作者端末に対して指示する音データ出力指示部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、操作者端末のユーザは、通話転送処理の開始を示す通話転送処理開始情報を通話転送処理部により通知し、保留代理登録特番を入力部を用いて入力する。そして、操作者端末は、通話転送処理開始情報と保留代理登録特番とを送信部を介して構内交換機へ送信する。そして、構内交換機は、受信部において操作者端末から送信された通話転送処理開始情報および保留代理登録特番を受信し、回線制御部により端末間の回線接続を制御する。回線制御部は、まず、通話保留処理部により操作者端末から入力された保留代理登録特番と第1の端末の端末番号とを対応付けて第1の端末を保留状態にする。次いで、保留代理転送判定部により保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定する。保留代理転送判定部により保留代理転送処理可能と判定された場合、音データ出力指示部から保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データを出力するように指示される。れにより、操作者端末のユーザは、第1の端末との通話を接続先端末へ転送する転送処理中、音データを聴取することができる。
また、転送先端末から保留代理登録特番が入力されたことを受けて、第1の端末の保留を解除して、第1の端末と転送先端末との通話を接続する回線接続部をさらに備えてもよい。このとき、構内交換機の音データ出力指示部は、回線接続部により第1の端末と接続先端末とが通話接続された後、操作者端末が出力する音データの変更を指示する。これにより、保留代理転送処理中に操作者端末から出力される音データと、保留代理転送処理完了後に操作者端末から出力される音データとを変更することにより、保留代理転送処理における状況の変化を操作者端末のユーザが認識することができる。
ここで、構内交換機の回線制御部は、接続する端末を呼び出す端末呼び出し部をさらに備えることもできる。保留代理転送判定部により保留代理転送処理不可と判定された場合に、音データ出力指示部は、保留代理転送不可と判定を示す所定の音データの出力を指示し、端末呼び出し部は操作者端末と第1の端末とを再接続するために、構内交換機により操作者端末を呼び出し、回線接続部は、第1の端末の保留を解除して、第1の端末と操作者端末との通話を再接続することができる。これにより、保留代理転送処理に失敗しても操作者端末のユーザはこれを認識することができ、さらに、再度保留代理転送処理を行うことができる。
また、構内交換機の保留代理転送判定部は、操作者端末から入力された番号が、保留にされている接続先端末の端末番号と保留代理登録特番とを対応付けて記憶する番号管理記憶部に登録されているか否かをチェックし、操作者端末から入力された番号が、他の接続先端末の端末番号と対応付けられているか否かをチェックするように構成してもよい。これにより、保留代理転送処理を行う際に、操作者端末から入力された保留代理登録特番が誤っていたり既に使用されていたりすることをチェックできるようになる。
以上説明したように本発明によれば、操作者が転送処理が成功したか否かを確認することの可能なSIP端末の通話転送方法および電話システムを提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下の各実施形態において、SIPはRFC3515の規定(http://www.ietf.org/rfc/rfc3515.txt)に基づく。この規定に基づくメソッド(リクエスト)およびレスポンスコード(応答)の例をかぎ括弧内に示した。そして、各実施形態における音声媒体(音源DB(内線トランク)、外線トランク、SIP端末)は、VoIP機能を有することを前提とする。このため、2つの音声媒体間での音声の送受信では、IPアドレスやポート番号、音声プロトコル、符号化形式、送信周期、送信方向などの情報(トランク情報)を予め相互に通知する。音声プロトコル、符号化形式、送信周期については両者ともに許容する値であれば送信可能となる。これらの情報は、SIPの場合、「INVITE」メッセージとそのレスポンスの送受信により通知される。
(第1の実施形態)
まず、図1に基づいて、本発明の第1の実施形態にかかる電話システムについて説明する。なお、図1は、本実施形態にかかる電話システム1の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態にかかる電話システム1は、図1に示すように、複数の端末100A、100B、100C、・・・と、構内交換機200とがLANまたはIPネットワークによって接続されている。また、構内交換機200は公衆電話網300またはIP網(図示せず。)に接続されており、外部の端末や他の電話システムとの相互接続が可能となっている。
端末100A、100B、100Cは、例えばIP電話等の電話機として機能するSIP端末であり、データ送受信部110と、入力部120と、パーク保留ボタン130と、制御部140と、出力部150と、音源記憶部160とを備えて構成される。
データ送受信部110は、LANまたはIPネットワークを介して接続された構内交換機200とのデータのやり取りを行う機能部である。端末100A、100B、100Cから構内交換機200へは、例えば転送先の番号や、現在接続されている端末との接続保留要求などがデータ送受信部110、210を介して送信される。また、構内交換機200から端末100A、100B、100Cへは、例えば転送処理開始メッセージや、転送処理完了通知、端末100A、100B、100Cが聴取する音データなどがデータ送受信部210、110を介して送信される。
入力部120は、端末100A、100B、100Cの操作者が転送先の番号や保留代理登録特番等を入力するための機能部であり、例えばテンキーなどを備える。また、パーク保留ボタン130は、転送を行う場合に使用するボタンであって、通話転送処理部として機能する。操作者がパーク保留ボタン130を押下することにより現在通話接続された端末を保留状態にし、続けて転送先の番号や保留代理登録特番を入力部120から入力することにより転送先の端末を呼び出すことができる。
制御部140は、端末100A、100B、100C内に備わる各部を制御する機能部であって、例えば、構内交換機200からの指示により音源記憶部160に記憶された音データを出力部から出力したり、入力部120から入力された情報から構内交換機200に転送する形式の情報を作成したり、構内交換機200から受信した情報を後述する出力部150から出力する形式に変更したりする。
出力部150は、情報を出力するための機能部であり、例えば音データを端末100A、100B、100Cのユーザに提供するためのスピーカー等である。
音源記憶部160は、RBT、BT、ガイダンスなどの音データを記憶する記憶部であり、例えば、RAMやハードディスク等のメモリを含んで構成される。音源記憶部160に記憶された音データは、例えば入力部120からの入力情報にしたがって、あるいは構内交換機200から受信した音データ聴取指示にしたがって、制御部140により出力部150から出力するよう制御される。
構内交換機200は、ある限られた範囲に設置された内線電話同士の接続や、内線電話の公衆回線への接続を行う機器であり、例えばデータ送受信部210と、回線制御部220と、音源DB230とを備えて構成される。
データ送受信部210は、LANまたはIPネットワークを介して接続された端末100A、100B、100Cとのデータのやり取りを行う機能部であり、外部端末との接続のため公衆電話網300とも接続されている。構内交換機200から端末100A、100B、100Cへは、例えば転送処理開始メッセージや、転送処理完了通知、端末100A、100B、100Cが聴取する音データなどがデータ送受信部210、110を介して送信される。また、端末100A、100B、100Cから構内交換機200へは、例えば転送先の番号や、現在接続されている端末との接続保留要求などがデータ送受信部110、210を介して送信される。すなわち、呼び出しに応じた転送先端末から送信された呼び出し中であることを示す呼び出し確認情報を受信する呼び出し確認情報受信部としての機能も有している。
回線制御部220は、端末間の通話接続を制御したり、端末の呼び出し時や保留時に音データを提供するよう指示する機能部である。回線制御部220は、例えば、転送先の番号に応じて転送先端末を呼び出す転送先端末呼び出し部や、所定の音データを出力するよう指示する音データ出力指示部、端末間の通話を接続する回線接続部、端末を保留状態にする通話保留処理部、保留代理転送処理の可否を判定する保留代理転送判定部(いずれも図示せず。)等の機能を有している。本実施形態にかかる回線制御部220は、通話を転送する操作者端末も、通話中の端末と転送先の端末との回線の接続が確立されるまでの状態を認識できるように、転送処理中の状態を音データにより操作者端末に通知する機能を有することを特徴とする。かかる機能の詳細については後述する。
音源DB230は、端末100A、100B、100Cに提供するRBT、BT、ガイダンスなどの音データを記憶する記憶部であって、例えば、RAMやハードディスク等のメモリを含んで構成される。音源DB230に記憶された音データは、端末100A、100B、100Cの状態(呼び出し中、保留中等)に応じて、データ送受信部210を介して各端末100A、100B、100Cに提供される。なお、本実施形態では、端末100A、100B、100C、構内交換機200ともに音データを保持する音源記憶部160、音源DB230を備えているが、本発明はかかる例に限定されず、端末100A、100B、100Cおよび構内交換機200の少なくともいずれか一方が音データを保持する音源記憶部160、音源DB230を備えていればよい。
このような本実施形態にかかる電話システム1は、通話を転送する操作者端末がSIP端末である場合に転送処理が成功したか否かを確認できることを特徴とする。そこで、以下、図2に基づいて、本実施形態にかかる電話システム1における保留あり応答前転送処理を説明する。本実施形態における保留あり応答前転送処理では、内線電話への転送について説明する。また、端末100A、100B、100Cが聴取する音データは構内交換機200の音源DB230から提供されるとする。なお、図2は、本実施形態にかかる電話システム1における保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。
まず、図2では、SIP端末である操作者端末100Aと第1者端末100Bとが通話接続されているとし、本実施形態にかかる保留あり応答前転送処理により、操作者端末100Aが第1者端末100Bとの通話を第2者端末100Cに転送する場合について説明する。
操作者端末100Aが第1者端末100Bとの通話を、転送先である第2者端末100Cへ転送する場合、操作者は、まず、操作者端末100Aのパーク保留ボタン130を押下し、これに続けて第2者端末100Cの端末番号を入力部120から入力する(S101)。これにより、操作者端末100Aから構内交換機200へ、第2者端末100Cの端末番号を付与した転送要求通知「REFER(Refer-To:第2者端末番号)」が送信される。
転送要求通知を受信した構内交換機200は、転送要求通知を許容するのであれば操作者端末100Aに対して転送処理を開始するという転送処理開始メッセージ「202 Accepted」および「NOTIFY(100 Trying)」を送信する(S103)。これにより、構内交換機200は、操作者端末100Aに対して転送処理を開始することを通知する。これに対して、操作者端末100Aが送信したレスポンスメッセージ「200
OK」を構内交換機200が受信することにより、転送処理が開始される(S105)。
次いで、構内交換機200の回線制御部220は、第1者端末100Bを保留にするため、第1者保留通知を第1者端末100Bに通知する(S107)。これにより、第1者端末100Bのユーザは、保留音を聴取することになる(S109)。また、回線制御部220は、転送先の番号に応じて転送先端末を呼び出す転送先端末呼び出し部により、転送先である第2者端末100Cを呼び出す(S111)。これにより、第2者端末100Cは、呼び出し音を鳴らすことになる(S113)。
呼び出しを受けた第2者端末100Cは、呼び出しを開始したことを構内交換機200に通知するため、呼び出し確認情報を構内交換機200に送信する(S115)。そして、呼び出し確認情報をデータ送受信部210を介して受信した構内交換機200は、回線制御部220の音データ出力指示部から操作者端末100Aに対してRBTを聴取するよう指示する(S117)。RBT聴取指示を受けた操作者端末100Aは、操作者端末100Aの音源記憶部160からRBTの音データを取得して、出力部150を介してRBTをユーザに聴取させる(S121)。これにより、操作者端末100Aのユーザは、RBTを聴取することにより、第2者端末100Cの呼び出し処理が行われていることを認識することができる。
一方、第2者端末100Cは、呼び出しを開始してから第2者端末100Cのユーザが応答するまでの間、呼び出し音を鳴らし続ける(S121)。そして、第2者端末100Cのユーザが応答すると、第2者端末100Cが応答したことを示す応答情報が第2者端末100Cから構内交換機200へ送信される(S123)。応答情報を受信した構内交換機200は、第1者端末100Bの保留を解除し(S125)、回線制御部220の回線接続部により第1者端末100Bと第2者端末100Cとの接続を行う(S127)。こうして、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの通話が接続される(S129)。
第1者端末100Bと第2者端末100Cとの通話が接続されると、構内交換機200は、RBTを出力し続けている操作者端末100Aへ転送処理完了通知「NOTIFY(200 OK)」を送信する(S131)。転送処理完了通知を受信した操作者端末100Aは、構内交換機200へレスポンスメッセージ「200
OK」を送信するとともに、操作者端末100Aの出力部150から出力される音データをRBTからBTに変更する(S133)。これにより、操作者端末100AのユーザはBTを聴取することになり、第2者端末100Cへの通話転送処理が完了したことを認識することができる。
以上、第1の実施形態にかかる電話システム1における保留あり応答前転送処理について説明した。本実施形態の保留あり応答前転送処理では、構内交換機200が転送先(第2者端末100C)からの呼び出し確認情報を受けて、操作者端末100AのユーザにBRTを聴取させる処理が行われる。そして、転送先端末が呼び出しに応答すると、構内交換機200は転送先からの呼び出し応答情報を受けて、出力部150から出力される音データをBTにするよう指示する。これにより、操作者端末100Aのユーザは、聴取する音が変わることにより転送処理が完了したことを認識する。このように、操作者端末100Aのユーザは聴取する音によって転送処理の状態を認識できるので、ユーザは転送処理が成功したか否かを知ることができ、転送処理を行い易くすることができる。また、音によって状況を認識することができるので、操作者端末100Aに状況を説明する文字などを表示する表示部等を備えていなくとも状況の認識が可能となる。
(第2の実施形態)
次に、図3および図4に基づいて、本発明の第2の実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理について説明する。なお、図3は、本実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。図4は、構内交換機200から操作者端末100Aに送信されるSDP(Session Description Protocol)情報の形式の一例を示す説明図である。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、SIP端末である操作者端末100Aと第1者端末100Bとが通話接続されている状態において、操作者端末100Aが第1者端末100Bとの通話を、転送先である第2者端末100Cへ転送する、内線電話への転送処理について説明する。ここで、本実施形態では、操作者端末100Aのユーザが聴取する音データを自己の端末の音源記憶部160から取得するのではなく、構内交換機200の音源DB230から取得する点で第1の実施形態と相違する。以下、主に第1の実施形態との相違点について説明する。
本実施形態にかかる保留あり応答前転送処理は、図3に示すように、まず、操作者端末100Aのユーザが操作者端末100Aのパーク保留ボタン130を押下し、これに続けて第2者端末100Cの端末番号を入力部120から入力する(S201)。これにより、操作者端末100Aから構内交換機200へ、第2者端末100Cへの転送要求通知「REFER(Refer-To:第2者端末番号)」が送信される。転送要求通知を受信した構内交換機200は、転送要求通知を許容するのであれば操作者端末100Aに対して転送処理開始メッセージ「202
Accepted」および「NOTIFY(100 Trying)」を送信する(S203)。転送処理開始メッセージを受けて操作者端末100Aが送信したレスポンスメッセージ「200
OK」を構内交換機200が受信することにより、転送処理が開始される(S205)。
次いで、構内交換機200の回線制御部220は、第1者端末100Bを保留にするため、第1者保留通知を第1者端末100Bに通知して(S207)、第1者端末100Bのユーザに保留音を聴取させる(S209)。また、回線制御部220は、転送先である第2者端末100Cを呼び出し(S211)、第2者端末100Cの呼び出し音を鳴らす(S213)。呼び出しを受けた第2者端末100Cは、呼び出し確認情報を構内交換機200に送信し(S215)、呼び出し音を鳴らして第2者端末100Cのユーザに通知する(S217)。なお、ステップS201〜S215は、第1の実施形態のステップS101〜S115と同一処理である。
呼び出し確認情報を受信した構内交換機200は、操作者端末100Aのユーザに対してRBTを聴取させるため、操作者端末100Aに構内交換機200に接続して、音源DB230から音データを取得するよう要求する(S219)。この要求は、音源DB230に関する情報を有するSDP情報250「INVITE(音源DB)」を構内交換機200から操作者端末100Aに送信することにより行われる。
ここで、SDP情報250の一例を図4に示す。SDP情報250は、例えば音源DB230のIPアドレス251、音源DB230のポート番号252、音声プロトコル253、音声コーデック情報254、音データの送信方向255、音データの送信周期256等の情報を有する。音源DB230のIPアドレス251およびポート番号252は、操作者端末100Aにとっては音データの送信先IPアドレスおよび送信先ポート番号を意味する。音声プロトコル253は、例えばRTP(Real−time Transport Protocol;音声や映像をストリーミング再生するための伝送プロトコル)を使用して音声データの送受信が行われる。
音声コーデック情報254は、使用するVoIPのコーデックを表しており、図4の例では、G711(PCM(Pulse Code Modulation;パルス符号変調)方式)が設定されている。音データの送信方向255は、音源DB230の音データの送信方向を一方向または双方向に設定するための項目である。本実施形態では、操作者端末100Aに音源DB230が保持するRBTを送信することだけが目的であるから、音データの送信方向255には“sendonly”(音源DB230から操作者端末100Aへの一方向にのみ送信)が設定される。音データの送信周期256は、音データをパケット化して送信する周期を表しており、本実施形態では20msに設定されている。
このような情報を有するSDP情報250を構内交換機200から受信した操作者端末100Aは、構内交換機200へレスポンスメッセージ「200 OK(操作者端末)」を送信する(S221)。構内交換機200は、操作者端末100Aからのレスポンスメッセージを受けて、操作者端末100Aへ応答を受信したこと「ACK」を通知し、回線制御部220により操作者端末100AにRBTを送信するよう制御する(S223)。これにより、構内交換機200の音源DB230と操作者端末100Aとの間の音データの送受信が可能となり、操作者端末100Aのユーザは構内交換機200の音源DB230の音データを聴取できるようになる(S225)。
一方、第2者端末100Cのユーザが応答すると、第2者端末100Cが応答したことを示す応答情報が第2者端末100Cから構内交換機200へ送信される(S227)。応答情報を受信した構内交換機200は、第1者端末100Bの保留を解除し(S229)、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの接続を行う(S231)。こうして、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの通話が接続される(S233)。
その後、構内交換機200は、RBTを出力し続けている操作者端末100Aへ転送処理が完了したことを通知する。転送処理の完了は、操作者端末100Aのユーザが聴取している音をRBTからBTに変更することによって通知される。このため、構内交換機200の回線制御部220は、音源DB230から操作者端末100Aへ送信される音データをBTに変更するよう制御する(S235)。これにより、操作者端末100AのユーザはBTを聴取し(S237)、第2者端末100Cへの通話転送処理が完了したことを認識することができる。
以上、第2の実施形態にかかる保留あり応答前転送処理について説明した。本実施形態の保留あり応答前転送処理では、構内交換機200が転送先(第2者端末100C)からの呼び出し確認情報を受けて、操作者端末100AのユーザにBRTを聴取させる処理が行われる。そして、転送先端末が呼び出しに応答すると、構内交換機200は転送先からの呼び出し応答情報を受けて、操作者端末100Aの出力部150から出力される音データをBTにするよう指示する。これにより、操作者端末100Aのユーザは、聴取する音が変わることにより転送処理が完了したことを認識する。このように、操作者端末100Aのユーザは聴取する音によって転送処理の状態を認識できるので、ユーザは転送処理が成功したか否かを知ることができ、転送処理を行い易くすることができる。また、音によって状況を認識することができるので、操作者端末100Aに状況を説明する文字などを表示する表示部等を備えていなくとも状況の認識が可能となる。
(第3の実施形態)
次に、図5〜8Bに基づいて、本発明の第3の実施形態にかかる保留代理転送処理について説明する。なお、図5は、本実施形態にかかる電話システムにおける保留代理転送処理を示すシーケンス図であって、保留代理転送処理が成功した場合を示す。図6は、番号管理テーブル240の構成の一例を示す説明図である。図7は、保留代理転送判定処理を示すフローチャートである。図8Aおよび図8Bは、本実施形態にかかる電話システムにおける保留代理転送処理を示すシーケンス図であって、保留代理転送処理に失敗した場合を示す。
保留代理転送処理は、保留あり応答前転送処理を応用したものであり、転送先の端末が固定されないため、操作者は転送先の相手が使用する番号を知らなくても転送することができる。以下では、SIP端末である操作者端末100Aと第1者端末100Bとが通話接続されている状態において、操作者端末100Aが第1者端末100Bとの通話を、保留代理転送によって第2者へ転送する、内線電話への転送処理について説明する。まず、図5〜7に基づいて、代理転送処理が成功した場合についての処理を説明する。
<保留代理転送処理が成功した場合>
本実施形態にかかる電話システムにおける代理転送処理は、図5に示すように、まず、操作者端末100Aのユーザが操作者端末100Aのパーク保留ボタン130を押下し、これに続けて保留代理登録特番を入力部120から入力する(S301)。保留代理登録特番とは、操作者端末が保留にした端末との通話を任意の端末から保留解除可能とするために、一時的に保留にされた端末の端末番号と対応付けられる番号である。この対応付けのために、構内交換機200は、例えば図6に示すような番号管理テーブル240を備えている。
番号管理テーブル240は、例えば、保留代理登録特番241と、接続先端末番号242とを対応付けて記憶する。図6では、「1」〜「5」の保留代理登録特番241が設定されている。保留代理登録特番「1」および「2」は代理転送処理に使用されている番号であり、保留代理登録特番「1」は端末番号「101」に、保留代理登録特番「2」は端末番号「113」に対応付けられている。すなわち、端末番号「101」および「113」の端末は保留された状態である。一方、保留代理登録特番「3」〜「5」に対応する端末番号がないことから、これらの保留代理登録特番は代理転送処理に使用されていないことになる。
操作者端末100Aのユーザは保留代理転送を行うため、予め保留代理登録特番のうち任意の番号を押下する。これにより、操作者端末100Aから構内交換機200へ、保留代理転送処理要求通知「REFER(Refer-To:保留代理登録特番)」が送信される。転送要求通知を受信した構内交換機200は、転送要求通知を許容するのであれば操作者端末100Aに対して転送処理開始メッセージ「202
Accepted」および「NOTIFY(100 Trying)」を送信する(S303)。転送処理開始メッセージを受けて操作者端末100Aが送信したレスポンスメッセージ「200
OK」を構内交換機200が受信することにより、転送処理が開始される(S305)。
次いで、構内交換機200の回線制御部220は、第1者端末100Bを保留にするため、第1者保留通知を第1者端末100Bに通知して(S307)、第1者端末100Bのユーザに保留音を聴取させる(S309)。そして、構内交換機200は、操作者が入力した保留代理登録特番に誤りがないか、保留代理登録特番が他の使用者と競合していないかについてチェックする(保留代理転送判定処理)。
保留代理転送判定処理の一例を図7に示す。保留代理転送判定処理は、図7に示すように、まず、操作者端末100Aから入力された番号が保留代理登録特番であるかについてチェックする(S401)。構内交換機200は、例えば、保留代理登録特番は1桁の数字、内線番号は1から始まる3桁の数字、外線番号は0から始まる複数桁の数字、などのように番号を体系化して管理している。ステップS401では、操作者端末100Aから入力された番号がこのルールに適合するか否かをチェックしている。適合する場合にはステップS403の処理を行う。エラーの場合には、保留代理転送はNGであると判定される(S409)。
次いで、操作者端末100Aから入力された番号が番号管理テーブルに登録されているかについてチェックする(S403)。例えば、図6に示すように、番号管理テーブルに保留代理登録特番として「1」〜「5」の番号が登録されているとする。ここで、操作者端末100Aから入力された番号が「6」であるとき、番号管理テーブルには登録されていない番号であるためエラーとなる。このような判定により、操作者端末100Aから入力された番号が番号管理テーブルに登録されている場合にはステップS405の処理を行う。エラーの場合には、保留代理転送はNGであると判定される(S409)。
さらに、操作者端末100Aから入力された番号が他者と競合して使用されていないかをチェックする(S405)。例えば、図6に示すように、保留代理登録特番「1」および「2」が代理転送処理に使用されている場合に、操作者端末100Aから入力された番号が「1」または「2」であればこの番号は使用することができないためエラーとする。ステップS405では操作者端末100Aから入力された番号が使用可能状態であるか否かを確認し、使用可能であればステップS408にて保留代理転送OKと判定される。一方、使用不可であればエラーとし、保留代理転送はNGであると判定される(S409)。
なお、図7に示す保留代理転送判定処理は一例であるので、必ずしもすべての処理を行なう必要はなく、保留代理転送処理を確実に行うために必要なチェックを行えばよい。
保留代理転送判定においてOKと判定されると(S311)、構内交換機200は操作者端末100Aのユーザに対してRBTを聴取させるため、操作者端末100Aに構内交換機200に接続して、音源DB230から音データを取得するよう要求する(S313)。この要求は、第2の実施形態と同様、音源DB230に関する情報を有するSDP情報250「INVITE(音源DB)」を構内交換機200から操作者端末100Aに送信することにより行われる。
SDP情報250を構内交換機200から受信した操作者端末100Aは、構内交換機200へレスポンスメッセージ「200 OK(操作者端末)」を送信する(S315)。構内交換機200は、操作者端末100Aからのレスポンスメッセージを受けて、操作者端末100Aへ応答を受信したこと「ACK」を通知し、回線制御部220により操作者端末100AにRBTを送信するよう制御する(S317)。これにより、構内交換機200の音源DB230と操作者端末100Aとの間の音データの送受信が可能となり、操作者端末100Aのユーザは構内交換機200の音源DB230の音データを聴取できるようになる(S319)。
このように、第1者端末100Bを保留にし、操作者端末100AのユーザにRBTを聴取させた状態の間に、第1者端末100Bのユーザに対応させる相手を呼び出し、任意の端末(以下、「任意の端末」を「第2者端末100C」として説明する。)から第1者端末100Bの保留を解除させる。保留解除処理は、例えば第2者端末100Cから保留代理登録特番を入力させることにより行う(S321)。第2者端末100Cから入力された保留代理登録特番を受信した構内交換機200は、レスポンスメッセージを第2者端末100Cに送信する(S323)。さらに、構内交換機200は、第1者端末100Bの保留を解除し(S325)、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの接続を行う(S327)。こうして、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの通話が接続される(S329)。
その後、構内交換機200は、RBTを聴取し続けている操作者端末100Aへ転送処理が完了したことを通知する。転送処理の完了は、操作者端末100Aのユーザが聴取している音をRBTからBTに変更することによって通知される。このため、構内交換機200の回線制御部220は、音源DB230から操作者端末100Aへ送信される音データをBTに変更するよう制御する(S331)。これにより、操作者端末100AのユーザはBTを聴取し(S333)、第2者端末100Cへの保留代理転送処理が完了したことを認識することができる。
以上、保留代理転送処理が成功した場合について説明した。次に、図8Aおよび図8Bに基づいて、保留代理転送処理に失敗した場合について説明する。なお、上述した保留代理転送処理が成功した場合と同一の処理については詳細な説明を省略する。
<保留代理転送処理に失敗した場合>
上述した保留代理転送処理と同様に、まず、操作者端末100Aのユーザが操作者端末100Aのパーク保留ボタン130を押下し、これに続けて保留代理登録特番を入力部120から入力する(S501)。これにより、操作者端末100Aから構内交換機200へ、保留代理転送処理要求通知「REFER(Refer-To:保留代理登録特番)」が送信される。転送要求通知を受信した構内交換機200は、転送要求通知を許容するのであれば操作者端末100Aに対して転送処理開始メッセージ「202
Accepted」および「NOTIFY(100 Trying)」を送信する(S503)。転送処理開始メッセージを受けて操作者端末100Aが送信したレスポンスメッセージ「200
OK」を構内交換機200が受信することにより、転送処理が開始される(S505)。
次いで、構内交換機200の回線制御部220は、第1者保留通知を第1者端末100Bに通知して(S507)、第1者端末100Bのユーザに保留音を聴取させる(S509)。そして、構内交換機200は、操作者が入力した保留代理登録特番に誤りがないか、保留代理登録特番が他の使用者と競合していないかについて、例えば図7に示した処理を用いてチェックする(保留代理転送判定処理)。
保留代理転送判定においてNGと判定されると(S511)、構内交換機200は操作者端末100Aのユーザに対してエラー「NOTIFY(sipfrag:503)」を通知する(S513)。エラーを受信した操作者端末100Aは、構内交換機200へレスポンスメッセージ「200
OK」を送信する(S515)。構内交換機200は、操作者端末100Aからのレスポンスメッセージを受けて、操作者端末100Aからの応答を受信したこと「ACK」を通知し、回線制御部220により操作者端末100AにBTを送信するよう制御する(S517)。これにより、構内交換機200の音源DB230と操作者端末100Aとの間の音データの送受信が可能となり、操作者端末100Aのユーザは構内交換機200の音源DB230の音データを聴取できるようになる(S519)。このBTを聴取した操作者端末100Aのユーザは、受話器を置くなど、通話を終了する(S521)。
しかし、操作者端末100AがステップS521において通話を終了しても、第2者端末100Cへの転送処理は完了しておらず、第1者端末100Bは保留状態となっている。そこで、再度、操作者端末100Aと第1者端末100Bとの通話を接続するため、構内交換機200は操作者端末100Aへ新しい呼「INVITE(第1者端末)」を送信する(S523)。これに対して、操作者端末100Aが応答「180 Ringing」し(S525)、操作者端末100Aは呼び出し音を鳴らす(S527)。
その後、操作者端末100Aのユーザが呼び出しに応答「200 OK」すると(S529)、構内交換機200は、構内交換機200は、第1者端末100Bの保留を解除し(S531)、操作者端末100Aと第1者端末100Bとの接続を行う(S533)。こうして、操作者端案津100Aと第1者端末100Bとが再び通話状態となる(S535)。これにより、操作者端末100Aのユーザは保留代理転送処理が失敗したことを認識し、再度転送処理を行うことができる。
以上、第3の実施形態にかかる保留代理転送処理について説明した。本実施形態の保留代理転送処理では、転送先の端末番号がわからない場合であっても転送処理を行うことができる。このとき、操作者端末のユーザに、転送先を呼び出し中や転送処理完了等の状態に応じて音データを聴取させることにより、処理状態を認識させることができる。また、保留代理転送処理に失敗したが操作者端末が通話を終了させていた場合にも、構内交換機により操作者端末を呼び出して第1者端末との通話を再度確立させる。これにより、操作者端末のユーザは保留代理転送処理に失敗したことを認識することができ、再度、転送処理を行うことができる。さらに、音によって状況を認識することができるので、操作者端末100Aに状況を説明する文字などを表示する表示部等を備えていなくとも状況の認識が可能となる。
なお、第3の実施形態では、保留代理転送判定においてNGと判定された場合に、操作者端末100AのユーザにBTを聴取させ、受話器を置く等の切断処理を行うように促したが、BTの代わりに、例えば「しばらくお待ちください」等のガイダンスを聴取させてもよい。この場合、切断処理は行われないと考えると、構内交換機200は、ガイダンスの聴取指示後に新しい呼「INVITE(第1者端末)」を操作者端末100Aへ送信し、その応答により第1者端末の保留を解除して、操作者端末100Aと第1者端末との通話を再度確立することができる。
(第4の実施形態)
次に、図9に基づいて、本発明の第4の実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理について説明する。なお、図9は、本実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。本実施形態は、転送先の端末(第2者端末100C)が外線である点で第2の実施形態と相違するが、処理の流れは第2の実施形態とほぼ同様である。以下、主に第2の実施形態との相違点について説明する。
本実施形態にかかる電話システムにおいて、構内交換機200は外線への接続のため、外線トランク260を備えているとする。SIP端末である操作者端末100Aが第1者端末100Bとの通話を、転送先である第2者端末100Cへ外線転送する場合、操作者は、まず、操作者端末100Aのパーク保留ボタン130を押下し、これに続けて第2者端末100Cの端末番号を入力部120から入力する(S601)。これにより、操作者端末100Aから構内交換機200へ、第2者端末100Cの端末番号を付与した転送要求通知「REFER(Refer-To:第2者端末番号)」が送信される。
転送要求通知を受信した構内交換機200は、転送要求通知を許容するのであれば操作者端末100Aに対して転送処理を開始するという転送処理開始メッセージ「202 Accepted」および「NOTIFY(100 Trying)」を送信する(S603)。これにより、構内交換機200は、操作者端末100Aに対して転送処理を開始することを通知する。これに対して、操作者端末100Aが送信したレスポンスメッセージ「200
OK」を構内交換機200が受信することにより、転送処理が開始される(S605)。
次いで、構内交換機200の回線制御部220は、第1者端末100Bを保留にするため、第1者保留通知を第1者端末100Bに通知して(S607)。第1者端末100Bのユーザに保留音を聴取させる(S609)。また、回線制御部220は、転送先である第2者端末100Cの回線を捕捉して(S611)、第2者端末100Cを呼び出す(S613)。これにより、第2者端末100Cは、呼び出し音を鳴らすことになる。
呼び出しを受けた第2者端末100Cは、呼び出しを開始したことを構内交換機200に通知するため、呼び出し確認情報を構内交換機200に送信する(S615)。そして、呼び出し確認情報を受信した構内交換機200は、操作者端末100Aに対して外線トランク260への接続を要求し(S617)、これに応じて操作者端末100Aはレスポンスメッセージを構内交換機200へ送信する(S619)。この操作者端末100Aの応答により、操作者端末100Aのユーザは、RBTを聴取するようになる(S621)。
そして、第2者端末100Cが応答すると(S623)、第2者端末100Cから構内交換機200へ応答情報が送信される。構内交換機200は、この応答情報に基づいて、転送処理が成功したことを操作者端末100Aのユーザに通知するため、操作者端末100Aへ通話相手なし情報「INVITE(接続情報なし)」を送信する(S625)。ステップS625を行なわなければ、操作者端末100Aにより第1者端末100Bと第2者端末100Cとの会話を聴取することが可能となってしまう。このため、操作者端末100Aに接続する音声媒体がないことを通知する目的で「INVITE(接続媒体なし)」が送信される。接続媒体なしの情報は、例えば、図4に示すSDP情報の形式においてIPアドレス251に「0.0.0.0」と設定することにより通知可能となる。
操作者端末100Aは、これに対してレスポンスメッセージ「200 OK」を送信する(S627)。レスポンスメッセージを受信した構内交換機200は、第1者端末100Bの保留を解除し(S629)、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの接続を行う(S631)。こうして、第1者端末100Bと第2者端末100Cとの通話が接続される(S633)。
その後、構内交換機200は、操作者端末100Aへ転送処理が完了したことを通知する。転送処理の完了は、操作者端末100Aのユーザが聴取している音をRBTからBTに変更することによって通知される。このため、構内交換機200の回線制御部220は、音源DB230から操作者端末100Aへ送信される音データをBTに変更するよう制御する(S635)。これにより、操作者端末100AのユーザはBTを聴取し(S637)、第2者端末100Cへの通話転送処理が完了したことを認識することができる。
なお、本実施形態では、操作者端末100Aは構内交換機200の音源DB230に記憶された音データを出力しているが、第1の実施形態のように、自己の端末に備わる音源記憶部160に記憶された音データを出力するようにしてもよい。
以上、第4の実施形態にかかる保留あり応答前転送処理について説明した。本実施形態の外線への保留あり応答前転送処理も第2の実施形態と同様、構内交換機200が転送先(第2者端末100C)からの呼び出し確認情報を受けて、操作者端末100AのユーザにBRTを聴取させる処理が行われる。そして、転送先端末が呼び出しに応答すると、構内交換機200は転送先からの呼び出し応答情報を受けて、出力部150から出力される音データをBTにするよう指示する。これにより、操作者端末100Aのユーザは、聴取する音が変わることにより転送処理が完了したことを認識する。このように、操作者端末100Aのユーザは聴取する音によって転送処理の状態を認識できるので、ユーザは転送処理が成功したか否かを知ることができ、転送処理を行い易くすることができる。また、音によって状況を認識することができるので、操作者端末100Aに状況を説明する文字などを表示する表示部等を備えていなくとも状況の認識が可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、音データとしてBT、RBT等と用いたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、音データに聴取するユーザに操作を促すガイダンスや、完了音等を状況に応じて用いてもよい。
本発明の第1の実施形態にかかる電話システムの概略構成を示すブロック図である。 第1の実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。 第2の実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。 構内交換機から操作者端末に送信されるSDP情報の形式の一例を示す説明図である。 第3の実施形態にかかる電話システムにおける保留代理転送処理を示すシーケンス図であって、保留代理転送処理が成功した場合を示す。 番号管理テーブルの構成の一例を示す説明図である。 保留代理転送判定処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態にかかる電話システムにおける保留代理転送処理を示すシーケンス図であって、保留代理転送処理に失敗した場合を示す。 第3の実施形態にかかる電話システムにおける保留代理転送処理を示すシーケンス図であって、保留代理転送処理に失敗した場合を示す。 第4の実施形態にかかる電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。 従来の電話システムにおける保留あり応答前転送処理を示すシーケンス図である。
符号の説明
1 電話システム
100A、100B、100C 端末
110、210 データ送受信部
120 入力部
130 パーク保留ボタン
140 制御部
150 出力部
160 音源記憶部
220 回線制御部
230 音源DB
240 番号管理テーブル

Claims (8)

  1. IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末において、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を、端末間の回線制御を行う構内交換機を介して転送先端末へ保留代理転送処理により転送する通話転送方法であって、
    前記操作者端末から入力された保留代理登録特番と前記第1の端末の端末番号とを対応付け、前記第1の端末を保留状態にする第1の端末保留ステップと、
    前記保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定する保留代理転送判定ステップと、
    前記保留代理転送判定ステップにおいて、保留代理転送処理可能と判定された場合、前記構内交換機から保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データを出力するよう指示する指示ステップと、
    前記音データの出力指示を受けて、前記操作者端末から前記所定の音データを出力する音データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする、通話転送方法。
  2. 前記転送先端末から前記保留代理登録特番が入力されたことを受けて、前記構内交換機により前記第1の端末の保留を解除して、前記第1の端末と前記転送先端末との通話を接続する転送先接続ステップと、
    前記第1の端末と前記転送先端末との通話が接続された後、前記構内交換機から保留代理転送処理の完了通知を受けて、前記操作者端末の出力する音データを変更する音データ変更ステップと、
    を含むことを特徴とする、請求項に記載の通話転送方法。
  3. 前記保留代理転送判定ステップにおいて、保留代理転送処理不可と判定された場合、
    前記構内交換機から保留代理転送不可と判定を示す所定の音データを出力する出力指示を受けて、前記操作者端末から前記所定の音データを出力する音データ出力ステップと、
    前記操作者端末と前記第1の端末とを再接続するために、前記構内交換機により前記操作者端末を呼び出す操作者端末呼び出しステップと、
    前記操作者端末から応答情報を受けて、前記構内交換機により前記第1の端末の保留を解除して、前記第1の端末と前記操作者端末との通話を再接続する再接続ステップと、
    を含むことを特徴とする、請求項またはに記載の通話転送方法。
  4. 前記保留代理転送判定ステップは、
    前記操作者端末から入力された番号が、保留にされている接続先端末の端末番号と保留代理登録特番とを対応付けて記憶する番号管理記憶部に登録されているか否かをチェックするステップと、
    前記操作者端末から入力された番号が、他の接続先端末の端末番号と対応付けられているか否かをチェックするステップと、
    を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の通話転送方法。
  5. IPネットワークに接続された通話転送機能を有する操作者端末と、該操作者端末と通話接続されている第1の端末との通話を転送先端末へ転送する保留代理転送処理において端末間の回線制御を行う構内交換機とを備える電話システムにおいて、
    前記操作者端末は、
    通話転送処理の開始を示す通話転送処理開始情報を通知する通話転送処理部と、
    保留代理登録特番を入力する入力部と、
    前記通話転送処理部から通知された通話転送処理開始情報と、前記入力部から入力された保留代理登録特番とを前記構内交換機へ送信する送信部と、
    を備え、
    前記構内交換機は、
    前記操作者端末から送信された前記通話転送処理開始情報および前記保留代理登録特番を受信する受信部と、
    端末間の回線接続を制御する回線制御部と、
    を備え、
    前記構内交換機の回線制御部は、
    前記操作者端末から入力された保留代理登録特番と前記第1の端末の端末番号とを対応付け、前記第1の端末を保留状態にする通話保留処理部と、
    前記保留代理登録特番による保留代理転送処理の可否を判定する保留代理転送判定部と、
    前記保留代理転送判定部により保留代理転送処理可能と判定された場合に保留代理転送処理を開始したことを示す所定の音データの出力を前記操作者端末に対して指示する音データ出力指示部と、
    を備えることを特徴とする、電話システム。
  6. 前記転送先端末から前記保留代理登録特番が入力されたことを受けて、前記第1の端末の保留を解除して、前記第1の端末と前記転送先端末との通話を接続する回線接続部をさらに備え、
    前記構内交換機の前記音データ出力指示部は、前記回線接続部により前記第1の端末と前記接続先端末とが通話接続された後、前記操作者端末が出力する音データの変更を指示することを特徴とする、請求項に記載の電話システム。
  7. 前記構内交換機の回線制御部は、接続する端末を呼び出す端末呼び出し部をさらに備え、
    前記保留代理転送判定部により保留代理転送処理不可と判定された場合に、
    前記音データ出力指示部は、保留代理転送不可と判定を示す所定の音データの出力を指示し、
    前記端末呼び出し部は前記操作者端末と前記第1の端末とを再接続するために、前記構内交換機により前記操作者端末を呼び出し、
    前記回線接続部は、前記第1の端末の保留を解除して、前記第1の端末と前記操作者端末との通話を再接続することを特徴とする、請求項またはに記載の電話システム。
  8. 前記構内交換機の前記保留代理転送判定部は、
    前記操作者端末から入力された番号が、保留にされている接続先端末の端末番号と保留代理登録特番とを対応付けて記憶する番号管理記憶部に登録されているか否かをチェックし、
    前記操作者端末から入力された番号が、他の接続先端末の端末番号と対応付けられているか否かをチェックすることを特徴とする、請求項5〜7のいずれかに記載の電話システム。
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