JP4991777B2 - ガスタービンおよびガスタービンの燃料流量制御方法 - Google Patents

ガスタービンおよびガスタービンの燃料流量制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガスタービンおよびガスタービンの燃料流量制御方法に関する。
天然ガスや石油などの化石資源を燃料とするガスタービン発電プラントは、産業用電力を支える発電プラントのひとつである。このガスタービン発電プラントは、二酸化炭素(CO2)を排出する。そのため、ガスタービン発電プラントは、これまで以上に発電効率の向上と燃料資源の有効活用が必要である。また、近年では地球温暖化防止と資源有効活用の観点から、高炉ガス(BFG:Blast Furnace Gas)の使用を検討している。高炉ガスとは、製鉄プロセスの高炉で発生するガスであり、低発熱量の燃料である。
しかしながら、低発熱量燃料として典型的なBFGを例に取れば、BFGは、発熱量が3.4MJ/Nm3程度であり、一般的に使用される43MJ/Nm3程度の発熱量を持つ液化天然ガス(LNG:Liquefied Natural Gas)などに比較して1/10程度の発熱量しかない。また、BFGは燃焼速度も小さく、BFG単体ではガスタービン発電プラントを起動から定格負荷まで安定燃焼させることができない。そのため、ガスタービン燃焼器は、BFGだけでなく、起動用燃料および助燃燃料を必要とする。このBFGと組み合わせる助燃燃料は、高炉に隣接するコークス炉の副生ガスであるコークス炉ガス(COG:Cokes Oven Gas)を用いる場合が多い。
低発熱量燃料と助燃燃料を安定燃焼させるために、助燃燃料は必要流量を安定して確保しなければならない。そこで、特許文献1は、BFGにCOGを混合して混合燃料を生成し、この混合燃料を燃料圧縮機で昇圧してガスタービン発電プラントに供給する燃料供給装置と、安定した燃料供給を実現するための燃料供給方法が開示されている。また、特許文献2は、安定燃焼に必要な助燃燃料の量を算出する手段が開示されている。
特開昭62−13739号公報 特開2004−190633号公報
しかし、安定燃焼を実現するために助燃燃料を過度に供給すれば、燃料の圧縮動力を増大させ、プラント効率を低下させる懸念がある。また、助燃燃料は燃焼性が高い高級燃料である。そのため、資源有効活用及びコスト低減の観点から、助燃燃料は必要最小限の使用量に限定することが望ましい。
特許文献1の燃料供給方法は、混合燃料ガスの供給圧力を保ちながら安定性を確保するための方法である。但し、安定性を確保するための指標となる温度や圧力などの観察量や判定手段は規定していない。このため、安定性を確保するために過度に助燃燃料を供給する恐れがある。
また、特許文献2ではガスタービン出力とガスタービン運転特性から算出される発電効率から燃料ガスの発熱量を推定し、助燃燃料の供給量を決定する方法を開示する。しかし、ガスタービン出力を判断指標とする場合、燃焼安定性が不足し、燃焼効率が低下している場合に、燃焼効率の不足分まで燃料発熱量の低下と誤認するため、過度に助燃燃料を消費する恐れがある。
本発明は、助燃燃料を必要最小限の使用量に抑制することを目的とする。
本発明は、発熱量が異なる複数種類の燃料ガスの流量をそれぞれ測定する流量計と、それぞれの前記燃料ガスの流量を調節する流量調節弁と、複数の前記燃料ガスを混合した混合燃料ガスを昇圧するガス圧縮機と、昇圧された前記混合燃料ガスをガスタービン燃焼器へ供給する系統と、前記ガスタービン燃焼器に供給される前記混合燃料ガスの温度を計測する手段と、該温度計測手段により測定した前記混合燃料ガスの温度とガスタービン負荷に基づき、それぞれの前記流量調節弁の開度を演算する流量制御器と、前記ガス圧縮機の吐出する昇圧された混合燃料ガスを前記ガス圧縮機の入口に循環させる循環系統と、循環させる前記混合燃料ガスの流量を調節する流量調節弁と、前記循環系統を流れる混合燃料ガスと前記ガスタービン燃焼器に供給する混合燃料ガスとの間で熱交換を行う熱交換器とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、助燃燃料を必要最小限の使用量に抑制することが可能である。
実施例1に係るガスタービンとその燃料流量制御方法の概略を示したものである。 実施例1におけるGT負荷と燃焼ガス中未燃分排出濃度の関係を示す概念図である。 実施例1におけるGT負荷と安定燃焼に必要なCOG比率の関係を示す図である。 実施例1におけるガスタービン回転数及びガスタービン負荷に対する起動用燃料と混合燃料ガスの流量変化を示す図である。 起動用燃料から混合燃料ガスに切替える際において、流量制御器で演算する手順を示す図である。 ガスタービン負荷を上昇させる場合において、流量制御器で演算する手順を示す図である。 実施例2に係るガスタービンとその燃料流量制御方法の概略を示したものである。
以下、各実施例のガスタービンシステムについて、図面を参照して説明する。
図1は実施例1に係る、ガスタービンとその燃料流量制御方法の概略を示したものである。
本実施例のガスタービンシステムは、空気圧縮機2,燃焼器3,タービン4,発電機6などを備える。空気圧縮機2は、大気から吸込んだ大気空気101を圧縮し、圧縮空気102を燃焼器3へ供給する。燃焼器3は、空気圧縮機2が圧縮した圧縮空気102と混合燃料ガス201との混合・燃焼によって燃焼ガス103を生成し、燃焼ガス103をタービン4に供給する。タービン4は燃焼ガス103により回転動力が与えられ、タービン4の回転動力が空気圧縮機2及び発電機6に伝達される。空気圧縮機2に伝えられた回転動力は圧縮動力に用いられ、発電機6に伝えられた回転動力は電気エネルギーに変換される。
BFGなどの低カロリーガス(低発熱量の燃料ガス)は可燃範囲が狭く、燃えにくいため、低カロリーガス単独により燃焼器の着火を行うのは困難である。このため、ガスタービン燃焼器の着火には軽油などの起動用燃料を用い、負荷併入後、燃料ガスへ燃料を切替える運転方法を採用する。本実施例のガスタービンは、起動用燃料を供給するための系統252と低カロリーガスを供給するための燃料系統250を備えている。燃焼器3に供給する起動用燃料は、軽油や灯油,A重油などの液体燃料のほか、天然ガスなどを用いることができる。一定負荷以上の運転において、燃焼器3に供給する燃料は、発熱量が異なる複数種類の燃料ガスを組み合わせて使用する。例えば製鉄プロセスで発生するBFGにCOGを混合した混合燃料ガスなどの低カロリーガスが挙げられる。
起動用燃料の系統252は、起動用燃料7を昇圧するためのポンプ8,燃料遮断弁14、及び流量調節弁15を備える。一方、混合燃料ガスを燃焼器へ供給する燃料系統は、混合前の燃料ガス流量を調整する流量調節弁16,17、それぞれの流量を計測する流量計36,37、各流量調節弁から出た後の燃料ガスを合流させる系統251、混合燃料ガスを昇圧するガス圧縮機60、混合燃料ガスの燃料遮断弁18、混合燃料ガスの流量調節弁19などを備える。流量計36,37は、オリフィス流量計を使用する。
また、図1の燃料系統250は、混合燃料ガス温度を測定する温度計30を備えており、ガスタービン運転中に燃焼器入口の燃料ガス温度を検出できる。温度計30は、燃焼器3の上流側に設置されている。複数缶の燃焼器を持つ場合、混合燃料ガス201を各燃焼器へ分岐させるマニホールドよりも上流側に温度計30を設置すると、複数箇所に温度計を設置しないで済むという利点がある。
但し、混合燃料ガス201は、マニホールドなど系統途中の放熱などによって、燃料ノズルに供給されるまでの間、混合燃料ガス201の温度が低下する。そこで、代表缶においてマニホールドよりも下流側の燃料ノズル入口付近に温度計30を設置することで、燃焼器3に供給する直前の混合燃料ガス201の温度を測定でき、燃焼速度の計算精度を向上できる。
ガス圧縮機60から燃焼器3までの燃料系統250には、圧力計31を設置しており、燃料系統250内の圧力を計測できる。また、ガス圧縮機60によって圧縮された混合燃料ガスの一部を再循環させる戻り系統253には、圧力調節弁11が設けられている。そして、混合燃料ガスの圧力が上昇した場合、圧力調節弁11の開度を制御することで、混合燃料ガス201の一部を戻り系統253に逃がし、燃料系統250の圧力を一定に保つ。戻り系統253には冷却器41が設けられ、冷却器41は燃料系統250から逃がされた混合燃料ガスを冷却するために使用される。また、冷却器41の容量は、ガス圧縮機60へ循環する混合燃料ガス202の温度が、ガス圧縮機60の耐熱温度以下となるように設定される。
発電機6は負荷検出器50を備え、ガスタービン運転中の負荷を監視できる構成となっている。温度計30の測定値および流量計36,37の測定値,負荷検出器50の計測値は全て流量制御器51へ取り込まれる。そして、流量制御器51での演算結果に基づき、流量調節弁15,16,17の開度を決定する方式をとっている。
低カロリーガスの増熱用に用いるCOGは、その比率を低下させると混合燃料ガスの発熱量が低下し、燃焼安定性が悪化する可能性がある。図2は、ガスタービン(GT)負荷と、燃焼ガス中の未燃分(CO)の排出濃度との関係を示す。図2では、GT負荷が低いほど燃焼ガス中の未燃分(CO)が増加する傾向にある。これは、GT負荷が低いほど混合燃料ガス201の流量が少なくなるため、燃焼器内部の高温領域が小さくなることが影響すると考えられる。特に、BFGなどの燃焼速度の小さい燃料を燃焼器に供給した場合、燃焼速度の低い燃料は、発熱量が低く温度上昇が小さいため、燃焼安定性が悪化しやすくなる。そのため図3に示すように、低いGT負荷条件はCOG比率を高くすることで、燃焼速度が大きい水素の供給量を増やす。COG比率を高くすることで燃焼安定性を維持することが可能となる。また、燃焼速度は、燃料組成以外に混合燃料ガス201の温度にも依存する。そして、混合燃料ガス201の温度が高いほど、燃焼速度が上昇する傾向にある。本実施例では、燃料温度の計測によって、燃焼器3の燃焼安定性を確保する制御方法を以下に説明する。
図4は、ガスタービン回転数及びガスタービン負荷に対する起動用燃料7と混合燃料ガス201の流量変化を示しており、運転スケジュールの概略である。なお、図4の混合燃料ガスの流量は、燃焼器に供給する流量を示している。ガスタービンは、起動用燃料による運転から開始する。そして、混合燃料ガスの供給が可能になると、起動用燃料焚きから混合燃料ガス焚きへ燃料を切替える。燃料切替え操作は、ほぼ一定の負荷条件において行い、起動用燃料7の流量減少と同時に混合燃料ガス201の流量を増加させることで徐々にガス専焼に切替える。ガス専焼に切替えた後、さらに混合燃料ガスの流量を増加させることにより、負荷の上昇が可能となる。図中のa〜eの状態は、
(a)起動用燃料による着火
(b)無負荷定格回転数
(c)燃料切替え開始前
(d)燃料切替え判断時
(e)燃料切替え完了後
(f)定格負荷
を表わし、(a)〜(c)が起動用燃料での専焼、(c)〜(e)が起動用燃料と混合燃料ガスとの混焼、(e)〜(f)がガス専焼の運転状態となる。起動用燃料での着火完了後、ガスタービンの無負荷定格回転数に到達する。そして、ガスタービン負荷が図4中(c)に達するまで、起動用燃料による専焼運転とする。その後、混合燃料ガスの供給が可能となり、ガスタービンは起動用燃料焚きからガス焚きへの燃料切替えが可能となる(c)。燃料切替え中((c)〜(e))は、燃焼安定性確保のため、起動用燃料7を徐々に減らし、混合燃料ガス201を増加させる(d)。この条件において、混合燃料ガス201の温度を温度計30で測定し、混合燃料ガス201の燃焼速度が安定燃焼可能な範囲に入っているかを確認する。温度計30で測定した燃料ガス温度から、安定燃焼に必要なCOG比率を流量制御器51で演算する手順を図5に示す。図5中の手順(1)〜(8)を以下に説明する。
(1)起動用燃料供給量変更指令
負荷検出器50によって検出された負荷が、ガスタービンが起動用燃料7と混 合燃料ガス201の切替えを開始する負荷(図4中(c))に到達した後、混 合燃料ガス201をあらかじめ決めた流量だけ供給する。
(2)空気流量算出
前述のように、燃料切替期間(図4の区間(c)〜(e))は、ほぼ一定の負 荷条件である。この時のガスタービン要求負荷に基づき、圧縮機からの圧縮空 気102を燃焼器3に供給する流量を算出する。
(3)燃焼ガス温度算出
手順(2)と同時に、ガスタービン要求負荷に基づき、燃焼ガス103の温度 を算出する。燃焼ガス温度とガスタービン負荷は相関がある。そのため、起動 用燃料から混合燃料ガスへ変更する際のガスタービン負荷を一定にする場合、 あらかじめ算出可能である。
(4)必要燃料発熱量算出
手順(3)で計算した燃焼ガス温度が得られるように、温度計30で測定した 温度と手順(2)で算出した圧縮空気102の流量に基づき、必要な混合燃料 ガスの発熱量を算出する。
(5)混合燃料ガスの燃焼速度算出
COGとBFGの各流量計36,37の計測値および温度計30で測定した温 度から混合燃料ガス201の燃焼速度を算出する。燃焼速度の計算は、実験に よる計測で関数を作っておく方法や市販の燃焼速度計算ソフトを使って計算す る方法がある。
(6)燃焼速度目標値参照およびCOG,BFG比率の調節
温度計30で測定した燃料温度、およびガスタービン要求負荷に基づいて、燃 焼速度の目標値を参照する。この燃焼速度の目標値は、あらかじめ実験などに よってガスタービン負荷と燃焼速度との関係を関数や表にしたものから算出で きる。燃焼速度の目標値に対して手順(5)の燃焼速度との偏差が大きい場合 、COGとBFGの比率を変えて混合燃料ガスの燃焼速度を再計算する。
(7)COG,BFGバルブ開度指令
燃焼速度の偏差が目標範囲に入っている場合、COG,BFG流量調節弁16 ,17の開度制御信号を出し、COGとBFGのそれぞれの流量を変更する。
(8)起動用燃料流量変更
混合燃料ガス201を供給することで発熱量分が増加した分だけ、起動用燃料 の供給量を流量調節弁15で減少させる。なお、起動用燃料の供給量は、ポン プ8の回転数によって調節することも可能である。
以上の操作によって、起動用燃料7の供給を停止し混合燃料ガス201のみで運用するように切替える場合においても、カロリーメータによる発熱量やガスクロマトグラフによる燃料組成の調査を行う必要がない。そして、混合燃料ガス201の温度とガスタービン負荷に基づき、失火しないCOG比率を正確に算出できる。特に、燃料系統250の温度が十分上昇していないために混合燃料ガス201の温度が低く、燃焼安定性が確保できない状態でも、上記手順でCOG比率を上昇させることが可能であるため、失火を防止できる。
このように、燃焼安定性に直結する燃焼速度あるいは燃焼速度に相関の深い指標を用いて、燃焼安定性を確保するために必要十分な助燃燃料量を判定し制御するため、助燃燃料を必要最小限の使用量に抑制することが可能である。
本実施例によれば、温度計測手段である温度計30とガスタービン負荷に応じ、安定燃焼の指標となる燃焼速度を求めることで、燃焼性の高い助燃燃料の混合比率を正確に算出し、燃焼安定性を確保できる組成の燃料を供給できる。また、高級燃料である助燃燃料を必要最小限の使用量に限定することができる。さらに、燃焼安定性が不足し燃焼効率が低下している場合にも、燃焼効率の不足分まで燃料発熱量の低下と誤認することなく、過度の助燃燃料の消費を防止できる。
また、ガスタービン負荷の上昇(図4の区間(e)〜(f))に伴い、燃料流量が増加し、燃焼器内部が高温となる。そのため、図3に示したように、BFGなどの燃焼速度の低い燃料の供給比率を増やし、COGなどの助燃燃料の比率を下げることが可能となる。ここで、ガスタービンの要求負荷が変更された時に、燃焼安定性を確保しつつ、COG比率を低減するための制御方法を説明する。図6は、その制御方法を示す。図6中の手順(1)〜(7)は、以下に示す作用および計算を実施している。
(1)GT要求負荷変更
ガスタービン要求負荷の変更指令を受信する。
(2)空気流量算出
変更後のガスタービン要求負荷に基づき、圧縮空気102の流量を算出する。
(3)目標燃焼ガス温度算出
手順(2)と同時に、変更後のガスタービン要求負荷に基づき、要求負荷にお ける目標燃焼ガス温度を算出する。燃焼ガス温度とガスタービン負荷は相関が あるため、あらかじめ関数にしておくことで計算可能である。
(4)必要燃料発熱量算出
目標燃焼ガス温度に対して、温度計30で測定した温度と圧縮空気102の流 量から必要な燃料ガスの発熱量を計算する。
(5)混合ガスの燃焼速度算出
COGとBFGの各流量計36,37の計測値および温度計30で測定した温 度から混合燃料ガス201の燃焼速度を算出する。燃焼速度の計算は実験によ る計測で関数を作っておく方法や市販の燃焼速度計算ソフトを使って計算する 方法がある。
(6)燃焼速度目標値参照およびCOG,BFG比率の調節
燃料温度およびガスタービン負荷から、あらかじめ実験などによって関数や表 にしたガスタービン負荷に対する燃焼速度の目標値を参照する。燃焼速度目標 値と、手順(5)の燃焼速度との偏差が大きい場合、COGとBFGの比率を 変えて燃焼速度を再計算する。
(7)COG,BFGバルブ開度指令
燃焼速度の偏差が目標範囲に入っていれば、COG,BFG流量調節弁16, 17の開度制御信号を出し、COGとBFGのそれぞれの流量を変更する。
このようにガスタービン負荷に応じ、温度計30の計測結果から安定燃焼の指標となる燃焼速度を求めることで、カロリーメータによる発熱量やガスクロマトグラフによる燃料組成を調べなくても、失火しないCOG比率を正確に算出でき、燃焼安定性を確保できる。また、燃焼性が高い高級燃料であるCOGを、必要最小限の使用量に限定できる。そして、温度計による計測は、カロリーメータやガスクロマトグラフに比べて測定にかかる時間が短く、連続的に計測可能であるため、COG流量の制御開始までの時間を短時間にできる。さらに、燃焼安定性が不足し燃焼効率が低下している場合にも燃焼効率の不足分まで燃料発熱量の低下と誤認することなく、過度に助燃燃料を消費することを防止できる。
以上により、燃焼器の失火によるシステムの非常停止を予防でき、燃料コストを最小限に抑えた安定運転可能なガスタービンシステムを構築できる。
図7は実施例2に係る、ガスタービンとその燃料流量制御方法の概略を示したものである。
実施例1に対し、本実施例のガスタービンシステムは、ガス圧縮機60の戻り系統253に設置されている冷却器41の上流側に熱交換器40を備えることが相違する。熱交換器40は、燃料系統250の流量調節弁19より下流側に設置され、加圧により温度上昇した混合燃料ガス202で燃料系統250の配管を加熱するために用いる。また、熱交換器40は混合燃料ガス202のバッファタンクとしても作用する。そのため、系統251から供給される燃料と戻り系統253から供給される燃料を合流させて循環させることで、BFGやCOGの燃料組成が急激に変動した場合に、混合燃料ガス201の組成変動を緩やかにし、急激な濃度変化による燃焼器3の失火を防止できる。また、BFGやCOGの組成変化により、ガス圧縮機60出口における混合燃料ガス201の圧力が変化し、圧力調整も追従できない可能性がある。そこで、熱交換器40を備えることで混合燃料ガス201の圧力変動を緩やかにでき、燃焼器3における失火などの悪影響を防止できる。
また、ガス圧縮機60の出口は、混合燃料ガス201が圧縮されて400℃以上の高温となる。そのため、混合燃料ガス201を用いて燃料系統250の配管を加熱できる。そのため、混合燃料ガス201が燃料系統250に熱を奪われて温度低下し、燃焼速度が低下してしまうことを防止できる。
以上のように、混合燃料ガス201の供給開始時に、燃焼器3に供給される混合燃料ガス201を加温でき、燃焼速度が向上する。そのため、燃焼性が高い高級燃料のCOGを必要最小限の使用量にでき、燃料コストを最小限に抑えることができる。さらに、熱交換器40のバッファタンクとしての作用により、急激な燃料の濃度変化や燃料ガス供給圧力の変動による燃焼器の失火を防止できる。従って、燃料コストを最小限に抑え、システムの安定性を高めたガスタービンシステムを提供できる。
なお、本実施例1および2では低カロリー燃料をBFG、助燃燃料をCOGとして例に挙げて説明したが、BFGおよびCOG以外のカロリーの異なるガスにも適用可能である。
1 ガスタービン
2 空気圧縮機
3 燃焼器
4 タービン
6 発電機
7 起動用燃料
8 ポンプ
11 圧力調節弁
14,18 燃料遮断弁
15,16,17,19 流量調節弁
30 温度計
31 圧力計
36,37 流量計
40 熱交換器
41 冷却器
50 負荷検出器
51 流量制御器
60 ガス圧縮機
101 大気空気
102 圧縮空気
103 燃焼ガス
110 COGガス
111 BFGガス
201,202 混合燃料ガス
250 燃料系統
251,252 系統
253 戻り系統

Claims (1)

  1. 発熱量が異なる複数種類の燃料ガスの流量をそれぞれ測定する流量計と、
    それぞれの前記燃料ガスの流量を調節する流量調節弁と、
    複数の前記燃料ガスを混合した混合燃料ガスを昇圧するガス圧縮機と、
    昇圧された前記混合燃料ガスをガスタービン燃焼器へ供給する系統と、
    前記ガスタービン燃焼器に供給される前記混合燃料ガスの温度を計測する手段と、
    該温度計測手段により測定した前記混合燃料ガスの温度とガスタービン負荷に基づき、それぞれの前記流量調節弁の開度を演算する流量制御器と
    前記ガス圧縮機の吐出する昇圧された混合燃料ガスを前記ガス圧縮機の入口に循環させる循環系統と、
    循環させる前記混合燃料ガスの流量を調節する流量調節弁と、
    前記循環系統を流れる混合燃料ガスと前記ガスタービン燃焼器に供給する混合燃料ガスとの間で熱交換を行う熱交換器とを備えることを特徴とするガスタービン。
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