JP2001182553A - ガスタービン発電設備及びその制御方法 - Google Patents

ガスタービン発電設備及びその制御方法

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JP2001182553A JP2000085214A JP2000085214A JP2001182553A JP 2001182553 A JP2001182553 A JP 2001182553A JP 2000085214 A JP2000085214 A JP 2000085214A JP 2000085214 A JP2000085214 A JP 2000085214A JP 2001182553 A JP2001182553 A JP 2001182553A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車室内部の内部構造物の飛散によるタービンの
動静翼の損傷を極力回避し、比較的安価な改造コストで
夏季におけるガスタービンの発電出力を向上させる。 【解決手段】ガスタービン発電設備1は、空気を圧縮す
る空気圧縮機2と、燃料ガスを昇圧するガス圧縮機3
と、空気圧縮機2により圧縮された空気とガス圧縮機に
より昇圧された燃料ガスとを供給して燃焼させる燃焼器
4と、燃焼器4からの燃焼ガスのエネルギにより駆動さ
れ、発電機6を駆動するガスタービン5と、ガス圧縮機
3により昇圧された燃料ガス中に水分を吹き込む水分吹
き込み手段7とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電機を駆動する
ガスタービンを有するガスタービン発電設備及びその制
御方法、特に、燃焼器の燃料として気体燃料を用い、燃
料ガスをガス圧縮機により昇圧するガスタービン発電設
備及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発電機を駆動するガスタービ
ンを有するガスタービン発電設備においては、夏季の気
温上昇と共に発電出力が低下することが知られている。
この理由は、次の通りである。即ち、大気温度が上昇す
ると空気の密度が減少し、空気圧縮機が吸い込む空気の
質量流量、即ち燃焼器に供給される空気の質量流量が減
少する。その一方、燃焼器内の燃焼温度は空気の質量流
量が減少することにより上昇することになるが、高温部
品を保護するため燃焼器内の燃焼温度は一定となるよう
に制御されている。このため、燃焼器内に供給される燃
料流量も空気の質量流量と同様に減少する。燃焼器内に
供給される燃料流量及び空気の質量流量の双方が減少す
ると、ガスタービンに流入する燃焼ガス量が減少するの
で、ガスタービンの出力が低下することになるからであ
る。
【0003】このガスタービンの出力低下を防止するも
のとして、従来、例えば、図7に示す蒸気注入ガスター
ビン(特開平9- 125984号公報参照)及び図8に
示す二流体サイクルガスタービン(特開平8- 6101
4号公報参照)が知られている。このうち、図7に示す
蒸気注入ガスタービン100は、空気を圧縮する圧縮機
101と、圧縮された空気に都市ガス等の燃料を供給し
て燃焼させる燃焼器102と、燃焼器102からの燃焼
ガスのエネルギにより駆動され、圧縮機101および発
電機105を駆動するタービン103と、燃焼器102
に蒸気を注入する蒸気注入手段104と、この蒸気量の
増大に応じて燃焼器102への流入空気量を減少させる
空気量制御手段とを具備している。そして、この蒸気注
入ガスタービン100は、圧縮機101の流入空気量を
燃焼器102への注入蒸気量の増減に応じて調整するこ
とにより、注入蒸気量の増減にかかわらずタービン10
3に流入する燃焼ガス量を常にほぼ一定になるように設
定して、ガスタービンの耐久性、安定性および熱効率を
高く維持する。タービン103の排ガスGaは、排熱ボ
イラ106に導かれ、排ガス流路107、煙突およびサ
イレンサー108を通って大気中に放出される。そし
て、給水タンク109からポンプにより送られた水は、
排熱ボイラ106で排ガスGaと熱交換され、飽和蒸気
が生成される。この飽和蒸気の一部は、開閉弁110を
介して圧力制御弁111により一定圧力に調整され、プ
ロセス蒸気として種々の蒸気使用機器に供給される。こ
のプロセス蒸気以外の飽和蒸気の余剰分は、調圧弁11
2を含む蒸気注入手段104を介して燃焼器102に注
入されるようになっている。
【0004】又、図8に示す二流体サイクルガスタービ
ン200は、空気を圧縮する圧縮機201と、圧縮され
た空気に燃料を供給して燃焼させる燃焼器202と、燃
焼器202からの燃焼ガスのエネルギにより駆動され、
圧縮機201および発電機204を駆動するタービン2
03と、タービン203の下流に設けられ排ガスから飽
和蒸気を発生させる熱交換器205と、この飽和蒸気の
うちの余剰分とその飽和温度よりも高い温度まで圧縮器
201で圧縮された圧縮空気とを混合する混合器206
と、混合器206で混合された混合ガスを燃焼器202
へ導く混合ガスライン207とを具備している。そし
て、この二流体サイクルガスタービン200は、混合器
206における飽和蒸気と圧縮空気との混合により混合
ガスを過熱蒸気とする共に蒸気分圧を下げて過熱蒸気の
過熱度を高め、これによりタービン出力及び熱効率を同
時に高めるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の蒸気注入ガスタービン100及び二流体サイクルガ
スタービン200にあっては、いずれの場合において
も、蒸気を燃焼器に直接吹き込む構成としている。この
ため、蒸気吹き込み装置をガスタービンの車室(燃焼器
を格納するケーシング)に設ける必要があり、その車室
の改造が必要となり、改造コストが極めて大きなものと
なってしまう。又、蒸気吹き込み装置が車室に設けられ
ると、その車室内部の構造物の構造が複雑となり内部構
造物の一部が飛散した場合にタービンの動静翼が破損し
てしまう虞れがあった。
【0006】従って、本発明は、これら従来の問題点を
解決するものであり、車室内部の内部構造物の飛散によ
るタービンの動静翼の損傷を極力回避し、比較的安価な
改造コストで夏季におけるガスタービンの発電出力を向
上させることができるガスタービン発電設備及びその制
御方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記諸問題を解決するた
め、本発明のうち請求項1に係るガスタービン発電設備
は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガスを昇圧する
ガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された空気と
前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスとを供給して
燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスのエネル
ギにより駆動され、発電機を駆動するガスタービンと、
前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中に水分を吹
き込む水分吹き込み手段とを設けたことを特徴としてい
る。
【0008】このガスタービン発電設備によれば、水分
吹き込み手段は、ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス
中に飽和蒸気、熱水、冷水などの水分を吹き込む。燃料
ガス中に吹き込まれた水分は高温の燃料ガスによって加
熱され過熱蒸気となり、燃料ガスとともに燃焼器内に供
給される。燃焼器内の燃焼温度は過熱蒸気によって低下
し、これにより燃焼器に供給される燃料ガスの流量が増
大される。夏季において大気温度が上昇し、空気圧縮機
から燃焼器に供給される空気の質量流量が減少しても、
燃料ガスの流量が増大し、また、作動流体となる過熱蒸
気が燃焼器内に供給されるので、ガスタービンによる発
電出力は低下しない。このため、燃焼器に直接蒸気を吹
き込む必要はない。
【0009】又、本発明のうち請求項2に係るガスター
ビン発電設備は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガ
スを昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮
された空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス
とを供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼
ガスのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガス
タービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス
中に水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き込
まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記水分
吹き込み手段により吹き込まれる水分吹き込み流量を制
御する制御手段とを具備したことを特徴としている。
【0010】このガスタービン発電設備によれば、制御
手段が、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定
となるように水分吹き込み手段により吹きこまれる水分
吹き込み流量を制御する。一般的に、ガス圧縮機から流
出し燃焼器に供給される燃料ガスの熱量は、ガス圧縮機
に供給される燃料ガスの熱量及び燃料ガス中に吹き込ま
れる水分吹き込み流量の変動により変動するため、ガス
タービンの出力が安定しない。しかし、制御手段によ
り、燃焼器に供給される燃料ガスの熱量が一定となるよ
うに燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き込み流量が制御
されるので、燃焼器における燃焼速度が安定し、ガスタ
ービンによる発電出力が安定し、かつその出力が向上す
る。
【0011】更に、本発明のうち請求項3に係るガスタ
ービン発電設備は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料
ガスを昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧
縮された空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガ
スとを供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃
焼ガスのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガ
スタービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガ
ス中に水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き
込まれた後の燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となるよ
うに前記水分吹き込み手段により吹き込まれる水分吹き
込み流量を制限する制限手段とを具備したことを特徴と
している。
【0012】このガスタービン発電設備によれば、制限
手段は、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの燃焼速度が
一定値以上となるように水分吹き込み手段により吹きこ
まれる水分吹き込み流量を制限する。一般的に、燃焼器
に供給される燃料ガス中に蒸気を吹き込むと、燃料ガス
の燃焼速度が低下し、燃焼器内で失火してしまうことが
ある。しかし、制限手段により、燃料ガス中に吹き込ま
れる水分吹き込み流量が燃焼器に供給される燃料ガスの
燃焼速度が一定値以上となるように制限されるので、燃
焼器内での失火を防止でき、ガスタービンによる発電出
力は安定することになる。
【0013】本発明のうち請求項4に係るガスタービン
発電設備は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガスを
昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮され
た空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスとを
供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガス
のエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスター
ビンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中に
水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き込まれ
た後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記水分吹き
込み手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあわせて前記
ガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化させる熱量
制御手段とを設けたことを特徴としている。
【0014】このガスタービン発電設備によれば、水分
吹き込み手段は、ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス
中に飽和蒸気、熱水、冷水などの水分を吹き込む。燃料
ガス中に吹き込まれた水分は高温の燃料ガスによって加
熱されて過熱蒸気となり、燃料ガスとともに燃焼器内に
供給される。燃焼器内の燃焼温度は過熱蒸気によって低
下し、これにより燃焼器に供給される燃料ガスの流量が
増大される。夏季において大気温度が上昇し、空気圧縮
機から燃焼器に供給される空気の質量流量が減少して
も、燃料ガスの流量が増大し、また、作動流体となる過
熱蒸気が燃焼器内に供給されるので、ガスタービンによ
る発電出力は低下しない。そして、熱量制御手段は、水
分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるよう
に水分吹き込み手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあ
わせてガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化させ
る。このため、工場内で間欠的に発生する余剰の蒸気、
熱水、冷水などをガス圧縮機により昇圧された燃料ガス
中に取り込む際において、その燃料ガス中に吹き込まれ
る余剰の蒸気、熱水、冷水などの吹き込み量が変動して
も、熱量制御手段により、ガス圧縮機で昇圧され、か
つ、水分が吹き込まれた燃料ガスの熱量が一定となるの
で、ガスタービンによる発電出力は安定する。
【0015】本発明のうち請求項5に係るガスタービン
発電設備の制御方法は、空気を圧縮する空気圧縮機と、
燃料ガスを昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機によ
り圧縮された空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃
料ガスとを供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器から
の燃焼ガスのエネルギにより駆動され、発電機を駆動す
るガスタービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃
料ガス中に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、
水分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるよ
うに前記水分吹き込み手段により吹き込まれる水分吹き
込み流量を制御することを特徴としている。
【0016】このガスタービン発電設備の制御方法によ
れば、請求項2に係るガスタービン発電設備と同様に、
燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き込み流量が燃焼器に
供給される燃料ガスの熱量が一定となるように制御され
るので、ガスタービンによる発電出力は安定することに
なる。又、本発明のうち請求項6に係るガスタービン発
電設備の制御方法は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃
料ガスを昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により
圧縮された空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料
ガスとを供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの
燃焼ガスのエネルギにより駆動され、発電機を駆動する
ガスタービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料
ガス中に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、水
分が吹き込まれた後の燃料ガスの燃焼速度が一定値以上
となるように前記水分吹き込み手段により吹き込まれる
水分吹き込み流量を制限することを特徴としている。
【0017】このガスタービン発電設備の制御方法によ
れば、請求項3に係るガスタービン発電設備と同様に、
燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き込み流量が燃焼器に
供給される燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となるよう
に制限されるので、燃焼器内での失火を防止でき、ガス
タービンによる発電出力は安定することになる。又、本
発明のうち請求項7に係るガスタービン発電設備の制御
方法は、空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガスを昇圧
するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮された空
気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスとを供給
して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガスのエ
ネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタービン
と、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中に水分
を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、水分が吹き込ま
れた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記水分吹
き込み手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあわせて前
記ガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化させるこ
とを特徴としている。
【0018】このガスタービン発電設備の制御方法によ
れば、請求項4に係るガスタービン発電設備と同様に、
燃料ガスに吹き込まれる水分吹き込み量が変動しても、
ガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化させること
により、ガス圧縮機により昇圧され、かつ、水分が吹き
込まれた燃料ガスの熱量が一定となるように制御される
ので、ガスタービンによる発電出力は安定する。
【0019】なお、請求項1乃至7に係るガスタービン
発電設備及びその制御方法において、燃料ガス中に吹き
込まれる水分としては過熱蒸気を生じ易い飽和蒸気が好
ましいが、燃焼器入り口の温度が飽和蒸気温度以上であ
れば、熱水、冷水でもかまわない。また、蒸気は本発明
のガスタービン発電設備で発生した排ガスの余熱を利用
して得たものでもよく、他の蒸気発生装置で得た蒸気で
もよい。
【0020】また、請求項4及び7に係るガスタービン
発電設備及びその制御方法において、ガス圧縮機に流入
する燃料ガスの熱量は、熱量の異なる二種以上のガスの
混合割合を変化させることが好ましい。熱量の異なる二
種ガスとしては、例えば、液化天然ガス(LPG)やコ
ークス炉ガス等の高熱量ガス(高カロリガス)と高炉ガ
ス等の低熱量ガス(低カロリガス)である。
【0021】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を図面を参
照して説明する。図1は本発明に係るガスタービン発電
設備の第1実施形態の概略構成図である。図1におい
て、ガスタービン発電設備1は、空気を圧縮する空気圧
縮機2と、燃料ガスを昇圧するガス圧縮機3と、空気圧
縮機2により圧縮された空気とガス圧縮機3により昇圧
された燃料ガスとを供給して燃焼させる燃焼器4と、燃
焼器4からの燃焼ガスのエネルギにより駆動され、発電
機6を駆動するガスタービン5と、ガス圧縮機3により
昇圧された燃料ガス中に水分を吹き込む水分吹き込み手
段7とを具備している。この水分吹き込み手段7は、ガ
ス圧縮機3及び燃焼器4間に配置された燃料ガス配管8
に設けられ、水分を燃料ガス配管8内の燃料に吹き込む
混合器9で構成される。なお、図1において、符号10
は燃料ガスの流量計、11は流量制御弁である。
【0022】燃料ガスはガス圧縮機3により昇圧される
と、高温高圧の燃料ガス、例えば温度350℃、圧力
1.47MPa(15kgf/cm2)のガスとなり、水分吹
き込み手段7により吹き込まれた水分はこの高温高圧の
燃料ガスによって加熱されて過熱蒸気となり、それぞれ
が混合されて燃焼器4内に流入する。一方、空気は空気
圧縮機2により圧縮されると、例えば温度220℃、圧
力1.18MPa(12kgf/cm2)の圧縮空気となって
燃焼器4内に流入する。燃焼器4では、燃料ガスが圧縮
空気と混合されて燃焼し、その高温高圧の燃焼ガスが過
熱蒸気とともにガスタービン5に送られる。ガスタービ
ン5は燃焼ガスのエネルギにより駆動されて空気圧縮機
2及びガス圧縮機3を駆動するとともに発電機6を駆動
し、発電機6からの発電出力は種々の電力負荷に供給さ
れる。燃料ガスとしては、例えば、高炉等の他のプラン
トで生成される副生ガス、あるいは液化天然ガス(LN
G)などが使用される。
【0023】一方、ガスタービン5からの排ガスは、例
えば、排熱ボイラ(図示せず)に導かれ、煙突を通って
大気中に放出される。その一方で排熱ボイラには給水ポ
ンプ(図示せず)により水が供給され、排熱ボイラは排
ガスから熱回収して飽和蒸気を生成する。この飽和蒸気
の一部はプロセス蒸気として、ガスタービン5とともに
発電機6を駆動する蒸気タービン(図示せず)を駆動
し、その他の余剰分の飽和蒸気は前述の水分として水分
吹き込み手段7により燃料ガス中に吹き込まれる。ここ
で、燃料ガス中に吹き込まれる水分としては過熱蒸気を
生じ易い飽和蒸気が好ましいが、燃焼器4の入り口の温
度が飽和蒸気温度以上であれば、熱水、冷水でもかまわ
ない。水分が燃料ガス中に吹き込まれると、前述のよう
に水分は高温高圧の燃料ガスによって加熱されて過熱蒸
気となり、燃焼器4内の燃焼温度はこの過熱蒸気によっ
て低下し、これにより燃焼器4に供給される燃料ガスの
流量が増大される。夏季において大気温度が上昇し、空
気圧縮機2から燃焼器4に供給される圧縮空気の質量流
量が減少しても、燃料ガスの流量が増大し、また、作動
流体となる過熱蒸気が燃焼器4内に供給されるので、ガ
スタービンによる発電出力は低下しない。このため、従
来のように、燃焼器に直接蒸気を吹き込む必要がなくな
るので、ガスタービンの車室の改造が不要となり、改造
コストを比較的安価なものとすることができるととも
に、その車室内部の内部構造物の構造が簡単な構造とな
り、内部構造物の飛散によるタービンの動静翼の損傷を
極力回避することができる。又、水分は水分吹き込み手
段7によりガス圧縮機3により昇圧された燃料ガス中に
吹き込まれるが、燃焼圧の方が圧縮空気圧よりも常に高
いため、燃料ガスの温度は350℃であり、空気圧縮機
2により圧縮された圧縮空気の温度220℃よりも高温
となっている。このため、圧縮空気中に飽和蒸気を吹き
込む従来の方法よりもより多くの水分を安定して吹き込
むことができる。
【0024】次に、図2は本発明に係るガスタービン発
電設備の第2実施形態の概略構成図である。図2におい
て、ガスタービン発電設備20は、図1に示すガスター
ビン発電設備1と同様に、空気を圧縮する空気圧縮機2
1と、燃料ガスを昇圧するガス圧縮機22と、空気圧縮
機21により圧縮された空気とガス圧縮機22により昇
圧された燃料ガスとを供給して燃焼させる燃焼器23
と、燃焼器23からの燃焼ガスのエネルギにより駆動さ
れ、発電機25を駆動するガスタービン24と、ガス圧
縮機22により昇圧された燃料ガス中に水分を吹き込む
水分吹き込み手段26とを具備している。この水分吹き
込み手段26は、図1に示すガスタービン発電設備1の
水分吹き込み手段7と同様に、ガス圧縮機22及び燃焼
器23間に配置された燃料ガス配管27に設けられ、水
分(飽和蒸気)を燃料ガス配管27内の燃料ガスに吹き
込む混合器28で構成される。そして、ガスタービン発
電設備20は、更に、燃焼器23に供給される燃料ガス
の熱量が一定となるように水分吹き込み手段26により
燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き込み流量を制御する
制御手段29を有している。この制御手段29は、ガス
圧縮機22に供給される燃料ガスの流量を計測する流量
計34と、ガス圧縮機22に供給される燃料ガスの熱量
を検知する熱量計30と、水分の水分吹き込み流量を計
測する水分流量計32と、水分流量調節弁33と、熱量
計30で検知された熱量に基づいて水分流量調節弁32
を調節して水分吹き込み流量を制御する制御装置31と
からなっている。なお、図2において、符号35はその
燃料ガスの流量制御弁、36は圧縮機22によって昇圧
された燃料ガスの流量を計測する流量計、37はその燃
料ガスの流量制御弁である。
【0025】高炉等の他のプラントで生成される副生ガ
ス、あるいは液化天然ガス(LNG)などの燃料ガス
は、流量計34によってその流量が計測されると共に熱
量計30によってその熱量が計測され、そして、ガス圧
縮機22により昇圧される。燃料ガスは昇圧されると、
高温高圧の燃料ガスとなり、水分吹き込み手段26によ
り吹き込まれた水分はこの高温高圧の燃料ガスによって
加熱されて過熱蒸気となり、それぞれが混合器28で混
合されて燃焼器23内に流入する。一方、空気は空気圧
縮機21により圧縮され、圧縮空気となって燃焼器23
内に流入する。燃焼器23では、燃料ガスが圧縮空気と
混合されて燃焼し、その高温高圧の燃焼ガスが過熱蒸気
とともにガスタービン24に送られる。ガスタービン2
4は燃焼ガスのエネルギにより駆動されて空気圧縮機2
1及びガス圧縮機23を駆動するとともに発電機25を
駆動し、発電機25からの発電出力は種々の電力負荷に
供給される。ガスタービン24からの排ガスは、例え
ば、排熱ボイラ(図示せず)に導かれ、煙突を通って大
気中に放出される。その一方で排熱ボイラには給水ポン
プ(図示せず)により水が供給され、排熱ボイラは排ガ
スから熱回収して飽和蒸気を生成する。この飽和蒸気の
一部はプロセス蒸気として、ガスタービン24とともに
発電機25を駆動する蒸気タービン(図示せず)を駆動
し、その他の余剰分の飽和蒸気は前述の水分として水分
吹き込み手段26により燃料ガス中に吹き込まれる。こ
こで、燃料ガス中に吹き込まれる水分としては過熱蒸気
を生じ易い飽和蒸気が好ましいが、燃焼器23の入り口
の温度が飽和蒸気温度以上であれば、熱水、冷水でもか
まわない。
【0026】一方、熱量計30によって計測された熱量
値は制御装置31に送られ、制御装置31はこの熱量値
に基づいて水分流量調節弁33を調節して混合器28へ
の水分吹き込み流量を制御する。即ち、水分が吹き込ま
れた後の燃料ガスの熱量は、ガス圧縮機22に供給され
る燃料ガスの熱量及び燃料ガス中に吹き込まれる水分吹
き込み流量の変動により変動しているが、熱量計30で
検知される燃料ガスの熱量が大きい場合、制御装置31
は、水分流量調節弁33を開くように制御してガス圧縮
機22により昇圧された燃料ガス中に吹き込む水分の水
分吹き込み流量を大きくし、又、熱量計30で検知され
る燃料ガスの熱量が小さい場合、制御装置31は、水分
流量調節弁33を閉じるように制御してガス圧縮機22
により昇圧された燃料ガス中に吹き込む水分吹き込み流
量を小さくし、これによりガス圧縮機22により昇圧さ
れ、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量を一定に制
御している。このため、ガスタービン24の出力は変動
しない。例えば、ガスタービン24が副生ガス焚きの場
合であってその出力が約150MWの場合、ガス圧縮機2
2により昇圧された燃料ガスのガス流量は250kNm3/
H 、熱量変動は209J/ Nm3 (50Kcal/Nm3)、ガ
スタービン24の出力変動は5MW程度となる。ここで、
かかる燃料ガス中に吹き込まれる水分の流量を15t/H
程度上下させると、ガスタービン24の出力変動を平滑
化する(ほぼ一定とする)ことができる。
【0027】更に、図3は本発明に係るガスタービン発
電設備の第3実施形態の概略構成図である。図3におい
て、ガスタービン発電設備40は、図1に示すガスター
ビン発電設備1と同様に、空気を圧縮する空気圧縮機4
1と、燃料ガスを昇圧するガス圧縮機42と、空気圧縮
機41により圧縮された空気とガス圧縮機42により昇
圧された燃料ガスとを供給して燃焼させる燃焼器43
と、燃焼器43からの燃焼ガスのエネルギにより駆動さ
れ、発電機45を駆動するガスタービン44と、ガス圧
縮機42により昇圧された燃料ガス中に水分を吹き込む
水分吹き込み手段46とを具備している。この水分吹き
込み手段46は、図1に示すガスタービン発電設備1の
水分吹き込み手段7と同様に、ガス圧縮機42及び燃焼
器43間に配置された燃料ガス配管47に設けられ、水
分を燃料ガス配管47内の燃料ガスに吹き込む混合器4
8で構成される。そして、ガスタービン発電設備40
は、更に、水分が吹き込まれた後の燃焼速度が一定値以
上となるように水分吹き込み手段46により吹き込まれ
る水分吹き込み流量を制限する制限手段49を有してい
る。この制限手段49は、ガス圧縮機42に流入する燃
料ガスの組成を分析するガスクロマトグラフィー50
と、燃料ガスの温度を計測する温度計51と、水分の吹
き込み流量を計測する流量計53と、水分流量調節弁5
4と、ガスクロマトグラフィー50の分析によるガス組
成、温度計50による燃料ガスの温度、流量計53によ
る水分の吹き込み流量に基づいて、水分が吹き込まれた
後の燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となるように水分
流量調節弁54を調節して水分吹き込み流量を制限する
制御装置52とからなっている。なお、図3において、
符号55は圧縮機42に流入する燃料ガスの流量を計測
する流量計、56はその燃料ガスの流量制御弁、57は
圧縮機42によって昇圧された燃料ガスの流量を計測す
る流量計、58はその燃料ガスの流量制御弁である。
【0028】高炉等の他のプラントで生成される副生ガ
ス、あるいは液化天然ガス(LNG)などの燃料ガス
は、流量計55によってその流量が計測されると共にガ
スクロマトグラフィー50によってその組成が分析さ
れ、更に温度計51によって温度が計測される。ガスク
ロマトグラフィー50は、燃料ガス中のH2 ,CO等の
各可燃性ガスの成分割合とN2 ,CO2 等の不燃性ガス
の成分割合とを検知する。そして、燃料ガスはガス圧縮
機42により昇圧されて高温高圧の燃料ガスとなり、水
分吹き込み手段46により吹き込まれた水分はこの高温
高圧の燃料ガスによって加熱されて過熱蒸気となり、そ
れぞれが混合器48で混合されて燃焼器43内に流入す
る。一方、空気は空気圧縮機41により圧縮され、圧縮
空気となって燃焼器43内に流入する。燃焼器43で
は、燃料ガスが圧縮空気と混合されて燃焼し、その高温
高圧の燃焼ガスが過熱蒸気とともにガスタービン44に
送られる。ガスタービン44は燃焼ガスのエネルギによ
り駆動されて空気圧縮機41及びガス圧縮機42を駆動
するとともに発電機45を駆動し、発電機45からの発
電出力は種々の電力負荷に供給される。ガスタービン4
4からの排ガスは、図1及び図2に示すガスタービン発
電設備と同様に、例えば、排熱ボイラ(図示せず)に導
かれ、煙突を通って大気中に放出される。その一方で排
熱ボイラには給水ポンプ(図示せず)により水が供給さ
れ、排熱ボイラは排ガスから熱回収して飽和蒸気を生成
する。この飽和蒸気の一部はプロセス蒸気として、ガス
タービン44とともに発電機45を駆動する蒸気タービ
ン(図示せず)を駆動し、その他の余剰分の飽和蒸気は
前述の水分として水分吹き込み手段46により燃料ガス
中に吹き込まれる。ここで、燃料ガス中に吹き込まれる
水分としては過熱蒸気を生じ易い飽和蒸気が好ましい
が、燃焼器43の入り口の温度が飽和蒸気温度以上であ
れば、熱水、冷水でもかまわない。
【0029】一方、ガスクロマトグラフィー50の分析
によるガス組成及び温度計51による燃料ガスの温度
と、流量計53による水分の吹き込み流量とが制御装置
52に送られ、制御装置52は水分が吹き込まれた後の
燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となるように水分流量
調節弁54を調節して水分吹き込み流量を制限する。こ
の制限方法について具体的に説明する。
【0030】一般に、H2 等の可燃性ガス及びH2 O等
の不燃性ガスを含む混合ガスの燃焼速度Cは、下記の
(1)式によって表される。
【0031】
【数1】
【0032】ここで、Xiは可燃性ガス単体の成分割
合、Siは可燃性ガス単体の燃焼速度である。混合ガス
中におけるH2 O等の不燃性ガスの成分割合が増大する
と、可燃性ガスの成分割合が減少するので、混合ガスの
燃焼速度Cを一定値以上とするためには、H2 O等の不
燃性ガスの成分割合を減少させる必要がある。
【0033】ガス圧縮機42に供給される燃料ガス(水
分飽和)のガス組成はガスクロマトグラフィー50によ
って分析されて制御装置52に送られるが、具体的には
燃料ガス中のH2 ,CO等の各可燃性ガスの成分割合と
2 ,CO2 等の不燃性ガスの成分割合が制御装置52
に送られる。また、ガス圧縮機42に供給される燃料ガ
スの温度が温度計51によって計測されてその温度が制
御装置52に送られて燃料ガス中のH2 O量が計算さ
れ、流量計53による水分の吹き込み流量が制御装置5
2に送られて水分量が計算され、制御装置52において
燃料ガス中のH2O量と吹き込まれる水分量とが加算さ
れて総合のH2 O量が計算される。制御装置52では、
ガスクロマトグラフィー50による燃料ガス中のH2
CO等の各可燃性ガスの成分割合とN2 ,CO2 等の不
燃性ガスの成分割合及び総合のH2O量に基づき、混合
器48における混合ガスの燃焼速度が一定値以上となる
ように、水分流量調節弁54を調節する。燃焼速度が一
定値未満のときは、水分流量調節弁54を絞って水分量
を減少させる。これにより、燃料ガスの燃焼速度が一定
値以上となるように燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き
込み流量が制限されるので、燃焼器内での失火を防止で
き、ガスタービンによる発電出力は安定することにな
る。
【0034】次に本発明に係るガスタービン発電設備の
第4実施形態を図4を参照して説明する。図4は本発明
に係るガスタービン発電設備の第4実施形態の概略構成
図である。図4において、ガスタービン発電設備301
は、空気を圧縮する空気圧縮機302と、LNG、コー
クス炉ガス等の高カロリガス及び高炉ガス等の低カロリ
ガスを混合した燃料ガスを昇圧するガス圧縮機303
と、空気圧縮機302により圧縮された空気とガス圧縮
機303により昇圧された燃料ガスとを供給して燃焼さ
せる燃焼器304と、燃焼器304からの燃焼ガスのエ
ネルギにより駆動され、発電機306を駆動するガスタ
ービン305と、ガス圧縮機303により昇圧された燃
料ガス中に水分を吹き込む水分吹き込み手段307と、
水分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるよ
うに水分吹き込み手段307で吹き込まれら水分吹き込
み量にあわせてガス圧縮機303に供給する燃料ガスの
熱量を変化させる熱量制御手段310とを具備してい
る。
【0035】ここで、水分吹き込み手段307は、飽和
蒸気(水分)を発生する蒸気発生装置308と、ガス圧
縮機3により昇圧された燃料ガス中に蒸気発生装置30
8からの飽和蒸気を混合する混合器309とで構成され
ている。又、熱量制御手段310は、蒸気発生装置30
8からの飽和蒸気の流量を検知する水分流量センサ31
1と、ガス圧縮機303に供給される燃料ガスの熱量を
検知する熱量計313と、この燃料ガスの温度を検知す
る温度計314と、水分流量センサ311による飽和蒸
気の流量、熱量計313による燃料ガスの流量、及び温
度計314による燃料ガスの温度からガス圧縮機303
により昇圧され、水分が吹き込まれた後の燃料ガス(図
6におけるA点)の熱量を算出し、この熱量が一定とな
るように高カロリガス用の流量制御弁316を制御する
流量制御装置315とで構成されている。流量制御装置
315は、飽和蒸気用の流量制御弁312をも制御する
ことができる。図4では、高カロリガス用の流量制御弁
のみを制御するようになっているが、低カロリガス用の
流量制御弁のみ、または、高カロリガス用と低カロリガ
ス用の両方を制御してもかまわない。
【0036】なお、図4において符号317は高カロリ
ガス用の流量センサ、318は低カロリガス用の流量セ
ンサ、319は低カロリガス用の流量制御弁、320は
高カロリガスと低カロリガスとを混合する混合器、32
1はガス圧縮機303により昇圧された燃料ガス用の流
量センサ、322はこの燃料ガス用の流量制御弁であ
る。
【0037】次に、発電過程について説明する。LN
G、コークス炉ガス等の高カロリガス及び高炉ガス等の
低カロリガスは、混合器320で混合されて混合ガスと
してガス圧縮機303に流入し、このガス圧縮機303
により昇圧される。一方、ガス圧縮機303により昇圧
された燃料ガス中には、蒸気発生装置308によって発
生した飽和蒸気が混合器309によって混合される。こ
の飽和蒸気(温度が197℃)は、高温高圧(温度が3
50℃、圧力が1.47MPa(15kgf/cm2))の燃
料ガスによって加熱されて過熱蒸気となって燃料ガスと
ともに燃焼器304に供給される。燃焼器304では、
燃料ガスが空気圧縮機302によって圧縮された圧縮空
気とともに燃焼され、その燃焼ガスのエネルギによりガ
スタービン305が駆動される。ガスタービン305は
空気圧縮機302、ガス圧縮機303とともに発電機3
06を駆動し、発電機306からの発電出力は種々の電
力負荷に供給される。一方、ガスタービン305の排ガ
スは排熱ボイラ(図示せず)に導かれ、煙突を通って大
気中に放出される。なお、排熱ボイラで排ガスから熱回
収し、これによって飽和蒸気を生成し、この飽和蒸気の
一部をプロセス蒸気として蒸気タービン(図示せず)に
使用し、他の余剰分を燃料ガス中に吹き込むようにして
もよい。また、燃料ガス中に吹き込まれる水分としては
過熱蒸気を生じ易い飽和蒸気が好ましいが、燃焼器30
4の入り口の温度が飽和蒸気温度以上であれば、熱水、
冷水でもかまわない。
【0038】前述の発電過程において、飽和蒸気(水
分)がガス圧縮機303によって昇圧された燃料ガス中
に吹き込まれると、前述のように飽和蒸気(水分)は高
温高圧の燃料ガスによって加熱されて過熱蒸気となり、
燃焼器304内の燃焼温度はこの過熱蒸気によって低下
し、これにより燃焼器304に供給される燃料ガスの流
量が増大される。夏季において大気温度が上昇し、空気
圧縮機302から燃焼器304に入り込む圧縮空気の質
量流量が減少しても、燃料ガスの流量が増大し、また、
作動流体となる過熱蒸気が燃焼器304内に供給される
ので、ガスタービンによる発電出力は低下しない。この
ため、従来のように、燃焼器に直接蒸気を吹き込む必要
がなくなるので、ガスタービンの車室の改造が不要とな
り、改造コストを比較的安価なものとすることができる
とともに、その車室内部の内部構造物の構造が簡単な構
造となり、内部構造物の飛散によるタービンの動静翼の
損傷を極力回避することができる。又、水分は水分吹き
込み手段307によりガス圧縮機303により昇圧され
た燃料ガス中に吹き込まれるが、その一方で燃料ガスの
温度は350℃であり、空気圧縮機302により圧縮さ
れた圧縮空気の温度220℃よりも高温となっている。
このため、圧縮空気中に飽和蒸気を吹き込む従来の方法
よりもより多くの水分を安定して吹き込むことができ
る。
【0039】次に、熱量制御手段310による熱量制御
過程について説明する。蒸気発生装置308からの飽和
蒸気の一部は使用先に供給され、他の余剰分はガス圧縮
機303により昇圧された燃料ガス中に吹き込まれる。
この際に、燃料ガス中に吹き込まれる余剰分の飽和蒸気
(水分)の蒸気吹き込み量は、常に、変動している。例
えば、工場内で間欠的に発生する余剰蒸気をガス圧縮機
303により昇圧された燃料ガス中に取り込む際におい
て、その燃料ガス中に吹き込まれる飽和蒸気の蒸気吹き
込み量は常に変動している。この蒸気吹き込み量が変動
していると、図4のA点の燃料ガスの熱量も変動し、ガ
スタービン305による発電出力が安定しない。しか
し、この飽和蒸気を吹き込む際に、熱量制御手段310
の水分流量センサ311は飽和蒸気の流量を検知し、熱
量計313はガス圧縮機303に流入する燃料ガスの熱
量を検知し、温度計314はこの燃料ガスの温度を検知
し、流量制御装置315が蒸気流量センサ311による
飽和蒸気の流量、熱量計313による燃料ガスの流量、
及び温度計314による燃料ガスの温度から図4のA点
の燃料ガスの熱量を算出し、この熱量が一定となるよう
に高カロリガス用の流量制御弁316を制御する。即
ち、流量制御装置315は、吹き込まれる飽和蒸気の吹
き込み量が多く、図4のA点の燃料ガスの熱量が小さい
場合、高カロリガス用の流量制御弁316を開くよう制
御して高カロリガスの供給量を増加させ、反対に吹き込
まれる飽和蒸気の吹き込み量が少なく、図4のA点の燃
料ガスの熱量が大きい場合、高カロリガス用の流量制御
弁316を閉じるよう制御して高カロリガスの供給量を
減少させる。このため、工場内で間欠的に発生する余剰
蒸気をガス圧縮機303により昇圧された燃料ガス中に
取り込む際において、その燃料ガス中に吹き込まれる飽
和蒸気の蒸気吹き込み量が変動していても、熱量制御手
段310によりガス圧縮機303により昇圧され、か
つ、水分が吹き込まれた燃料ガスの熱量が一定となるの
で、ガスタービン305による発電出力は安定する。
【0040】なお、工場内で間欠的に発生する余剰蒸気
をガス圧縮機303により昇圧された燃料ガス中に取り
込む際において、変動する蒸気吹き込み量にあわせてガ
ス圧縮機303に流入するガス組成を変化させ、ガス圧
縮機303によって昇圧された燃焼ガスの燃焼速度が一
定値以上となるように制御することが好ましい。これに
より、燃焼器304内における失火を防止することがで
きる。
【0041】次に、図5及び図6を参照して本発明に係
るガスタービン発電設備の第5実施形態及び第6実施形
態について説明する。これら図5及び図6に示す第5実
施形態及び第6実施形態においては、燃料ガス中に、熱
水を積極的に吹き込むようになっている点で第1乃至第
4実施形態と相違する。先ず図5に示す第5実施形態に
ついて説明すると、ガスタービン発電設備60は、空気
を圧縮する空気圧縮機61と、燃料ガスを昇圧するガス
圧縮機62と、空気圧縮機61により圧縮された空気と
ガス圧縮機62により昇圧された燃料ガスとを供給して
燃焼させる燃焼器63と、燃焼器63からの燃焼ガスの
エネルギにより駆動され、発電機65を駆動するガスタ
ービン64と、ガス圧縮機62により昇圧された燃料ガ
ス中に熱水を吹き込む水分吹き込み手段66とを具備し
ている。
【0042】この水分吹き込み手段66は、飽和蒸気を
発生する蒸気発生装置73と、蒸気発生装置73からの
余剰蒸気が流入する熱水貯蔵用ホルダ71と、ガス圧縮
機62及び燃焼器63間に配置された燃料ガス配管67
に設けられ、熱水貯蔵用ホルダ71からの熱水を燃料ガ
ス配管67内の燃料に吹き込む混合器68とで構成され
ている。ここで、蒸気発生装置73からの飽和蒸気は、
一部はプロセス蒸気として利用され、他の余剰蒸気は、
熱水貯蔵用ホルダ71に吹き込まれる。熱水貯蔵用ホル
ダ71に吹き込まれた余剰蒸気は、放熱などにより凝縮
して熱水(約90℃程度)となり、熱水貯蔵用ホルダ7
1内に貯蔵される。なお、図5において、符号69は燃
料ガスの流量計、70,72,74は流量制御弁であ
る。
【0043】次に、発電過程について説明する。燃料ガ
スはガス圧縮機62により昇圧されると、高温高圧の燃
料ガスとなり、水分吹き込み手段66により吹き込まれ
た熱水はこの高温高圧の燃料ガスによって加熱されて過
熱蒸気となり、それぞれが混合されて燃焼器63内に流
入する。一方、空気は空気圧縮機61により圧縮される
と、圧縮空気となって燃焼器63内に流入する。燃焼器
63では、燃料ガスが圧縮空気と混合されて燃焼し、そ
の高温高圧の燃焼ガスが過熱蒸気とともにガスタービン
64に送られる。ガスタービン64は燃焼ガスのエネル
ギにより駆動されて空気圧縮機61及びガス圧縮機62
を駆動するとともに発電機65を駆動し、発電機65か
らの発電出力は種々の電力負荷に供給される。一方、ガ
スタービン64からの排ガスは、例えば、排熱ボイラ
(図示せず)に導かれ、煙突を通って大気中に放出され
る。
【0044】水分吹き込み手段66により熱水が燃料ガ
ス中に吹き込まれると、前述のように熱水は高温高圧の
燃料ガスによって加熱されて過熱蒸気となり、燃焼器6
3内の燃焼温度はこの過熱蒸気によって低下し、これに
より燃焼器63に供給される燃料ガスの流量が増大され
る。夏季において大気温度が上昇し、空気圧縮機61か
ら燃焼器63に入り込む圧縮空気の質量流量が減少して
も、燃料ガスの流量が増大し、また、作動流体となる過
熱蒸気が燃焼器63内に供給されるので、ガスタービン
による発電出力は低下しない。
【0045】また、本実施形態のように、水分吹き込み
手段66により熱水を燃料ガス中に吹き込むようにする
と、その熱水は、熱水貯蔵用ホルダ71内に貯蔵可能で
あるため、簡単な設備で燃料ガス中に水分を吹き込むこ
とができることになる。第1乃至第4実施形態において
は、水分、特に飽和蒸気を燃料ガス中に吹き込みように
してあり、その飽和蒸気を貯蔵することは困難であるた
め、実施化する場合には、設備が複雑化する問題があ
る。さらに、熱水貯蔵用ホルダ71に熱水を貯蔵するこ
とにより、余剰蒸気発生量が変動しても、一定量の水分
を吹き込むことが可能になる。
【0046】また、水分吹き込み手段66により熱水を
燃料ガス中に吹き込むようにすると、熱水自体の体積が
飽和蒸気よりも小さいので、それを混合器68に導く配
管の径、ひいては設備全体の寸法を小さくすることがで
きる。次に、図6に示す第6実施形態について説明する
と、ガスタービン発電設備80は、空気を圧縮する空気
圧縮機81と、燃料ガスを昇圧するガス圧縮機82と、
空気圧縮機81により圧縮された空気とガス圧縮機82
により昇圧された燃料ガスとを供給して燃焼させる燃焼
器83と、燃焼器83からの燃焼ガスのエネルギにより
駆動され、発電機85を駆動するガスタービン84と、
ガス圧縮機82により昇圧された燃料ガス中に熱水を吹
き込む水分吹き込み手段86とを具備している。
【0047】この水分吹き込み手段86は、飽和蒸気を
発生する排熱ボイラ94と、排熱ボイラ94からの余剰
蒸気が流入する熱水貯蔵用ホルダ91と、ガス圧縮機8
2及び燃焼器83間に配置された燃料ガス配管87に設
けられ、熱水貯蔵用ホルダ91からの熱水を燃料ガス配
管87内の燃料に吹き込む混合器88とで構成されてい
る。
【0048】この水分吹き込み手段86は、ガスタービ
ン84にて排出される排ガスGaを利用して熱水を燃料
ガス中に吹き込むものであり、排熱ボイラ94には、ガ
スタービン84からの排ガスGaが導かれ、その一方
で、給水ポンプ95により水が供給され、排熱ボイラ9
4は排ガスGaから熱回収して飽和蒸気を生成するよう
になっている。そして、この飽和蒸気の一部はプロセス
蒸気として利用され、その他の余剰分の余剰蒸気は熱水
貯蔵用ホルダ91に吹き込まれ、熱水貯蔵用ホルダ91
に吹き込まれた余剰蒸気は、放熱などにより凝縮して熱
水となり、熱水貯蔵用ホルダ91内に貯蔵されるように
なっている。なお、図6において、符号89は燃料ガス
の流量計、90,92,93は流量制御弁である。
【0049】次に、発電過程について説明する。燃料ガ
スはガス圧縮機82により昇圧されると、高温高圧の燃
料ガスとなり、水分吹き込み手段86により吹き込まれ
た熱水はこの高温高圧の燃料ガスによって加熱されて過
熱蒸気となり、それぞれが混合されて燃焼器83内に流
入する。一方、空気は空気圧縮機81により圧縮される
と、圧縮空気となって燃焼器83内に流入する。燃焼器
83では、燃料ガスが圧縮空気と混合されて燃焼し、そ
の高温高圧の燃焼ガスが過熱蒸気とともにガスタービン
84に送られる。ガスタービン84は燃焼ガスのエネル
ギにより駆動されて空気圧縮機81及びガス圧縮機82
を駆動するとともに発電機85を駆動し、発電機85か
らの発電出力は種々の電力負荷に供給される。そして、
ガスタービン84からの排ガスGaは、排熱ボイラ94
に導かれ、前述のように、熱水生成に利用される。この
ため、図5に示す第5実施形態と比較すると、エネルギ
の無駄使いをすることなく、効率的に熱水を生成するこ
とができる。
【0050】一方、本実施形態にあっても、図5に示す
第5実施形態と同様に、燃焼器83に供給される燃料ガ
スの流量が増大されるので、夏季において大気温度が上
昇し、空気圧縮機81から燃焼器83に入り込む圧縮空
気の質量流量が減少しても、燃料ガスの流量が増大し、
また、作動流体となる過熱蒸気が燃焼器83内に供給さ
れるので、ガスタービン84による発電出力は低下しな
い。
【0051】また、図5に示す第5実施形態と同様に、
水分吹き込み手段86により熱水を燃料ガス中に吹き込
むようにしているので、熱水は、熱水貯蔵用ホルダ91
内に貯蔵可能であり、簡単な設備で燃料ガス中に水分を
吹き込むことができることになる。熱水を貯蔵すること
により、余剰蒸気発生量が変動しても、一定量の水分を
吹き込むことが可能になる。
【0052】更に、図5に示す第5実施形態と同様に、
水分吹き込み手段86により熱水を燃料ガス中に吹き込
むようしているので、熱水自体の体積が飽和蒸気よりも
小さいので、それを混合器88に導く配管の径、ひいて
は設備全体の寸法を小さくすることができる。第5実施
形態及び第6実施形態は、吹き込む水分量を一定にする
ことが可能であるため、前述した第2実施形態の制御手
段29により、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの熱量
を一定に、または、第3実施形態の制限手段49によ
り、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの燃焼速度を一定
にすることが好ましい。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係るガスタービン発電設備によれば、ガス圧縮機
により昇圧された燃料ガス中に水分を吹き込む水分吹き
込み手段を設けたので、燃焼器内の燃焼温度を過熱蒸気
(水分)によって低下させ、燃焼器に供給される燃料ガ
スの流量を増大することができる。このため、夏季にお
いて大気温度が上昇し、空気圧縮機から燃焼器に入り込
む空気の質量流量が減少しても、燃料ガスの流量が増大
し、また、作動流体となる過熱蒸気が燃焼器内に供給さ
れるので、ガスタービンによる発電出力は低下しない。
これにより、従来のように、燃焼器に直接蒸気を吹き込
む必要がなくなるので、ガスタービンの車室の改造が不
要となり、改造コストを比較的安価なものとすることが
できるとともに、その車室内部の内部構造物の構造が簡
単な構造となり、内部構造物の飛散によるタービンの動
静翼の損傷を極力回避することができる。又、水分は、
空気圧縮機により圧縮された圧縮空気の温度よりも高温
のガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中に吹き込まれ
るので、圧縮空気中に飽和蒸気を吹き込む従来の方法よ
りもより多くの水分を安定して吹き込むことができる。
【0054】又、本発明のうち請求項2に係るガスター
ビン発電設備によれば、水分が吹き込まれた後の燃料ガ
スの熱量が一定となるように水分吹き込み手段により吹
きこまれる水分吹き込み流量を制御する制御手段を具備
しているので、変動している燃料ガスの熱量が、燃料ガ
ス中に吹き込まれる水分吹き込み流量を制御手段によっ
て制御することによって一定となり、ガスタービンによ
る発電出力は安定することになる。
【0055】更に、本発明のうち請求項3に係るガスタ
ービン発電設備によれば、水分が吹き込まれた後の燃料
ガスの燃焼速度が一定値以上となるように水分吹き込み
手段により吹きこまれる水分吹き込み流量を制限する制
限手段を具備しているので、燃焼器内での失火を防止で
き、ガスタービンによる発電出力は安定することにな
る。
【0056】また、本発明のうち請求項4に係るガスタ
ービン発電設備によれば、水分が吹き込まれた後の燃料
ガスの熱量が一定となるように水分吹き込み手段で吹き
込まれる水分吹き込み量にあわせてガス圧縮機に供給す
る燃料ガスの熱量を変化させるので、例えば、工場内で
間欠的に発生する余剰蒸気をガス圧縮機により昇圧され
た燃料ガス中に取り込む際において、ガスタービンによ
る発電出力は安定する。
【0057】本発明のうち請求項5に係るガスタービン
発電設備の制御方法によれば、水分が吹き込まれた後の
燃料ガスの熱量が一定となるように燃料ガス中に吹き込
まれる水分吹き込み流量が制御されるので、ガスタービ
ンによる発電出力は安定することになる。本発明のうち
請求項6に係るガスタービン発電設備の制御方法によれ
ば、水分が吹き込まれた後の燃料ガスの燃焼速度が一定
値以上となるように燃料ガス中に吹き込まれる水分吹き
込み流量が制限されるので、燃焼器内での失火を防止で
き、ガスタービンによる発電出力は安定することにな
る。
【0058】更に、本発明のうち請求項7に係るガスタ
ービン発電設備の制御方法によれば、水分が吹き込まれ
た後の燃料ガスの熱量が一定となるように水分吹き込み
手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあわせてガス圧縮
機に供給する燃料ガスの熱量を変化させるので、請求項
4に係るガスタービン発電設備と同様に、ガスタービン
による発電出力は安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスタービン発電設備の第1実施
形態の概略構成図である。
【図2】本発明に係るガスタービン発電設備の第2実施
形態の概略構成図である。
【図3】本発明に係るガスタービン発電設備の第3実施
形態の概略構成図である。
【図4】本発明に係るガスタービン発電設備の第4実施
形態の概略構成図である。
【図5】本発明に係るガスタービン発電設備の第5実施
形態の概略構成図である。
【図6】本発明に係るガスタービン発電設備の第6実施
形態の概略構成図である。
【図7】従来例の蒸気注入ガスタービンの概略構成図で
ある。
【図8】従来例の二流体サイクルガスタービンの概略構
成図である。
【符号の説明】
1、20、40、60、80、301はガスタービン発
電設備 2、21、41、61、81、302は空気圧縮機 3、22、42、62、82、303はガス圧縮機 4、23、43、63、83、304は燃焼器 5、24、44、64、84、305はガスタービン 6、25、45、65、85、306は発電機 7、26、46、66、86、307は水分吹き込み手
段 29は制御手段 49は制限手段 310は熱量制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02C 9/48 F02C 9/48 (72)発明者 杉本 秀次 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)発明者 相馬 冬樹 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社千葉製鉄所内 Fターム(参考) 3G081 BA02 BA15 DA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設けたことを特
    徴とするガスタービン発電設備。
  2. 【請求項2】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き込ま
    れた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記水分吹
    き込み手段により吹き込まれる水分吹き込み流量を制御
    する制御手段とを具備したことを特徴とするガスタービ
    ン発電設備。
  3. 【請求項3】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き込ま
    れた後の燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となるように
    前記水分吹き込み手段により吹き込まれる水分吹き込み
    流量を制限する制限手段とを具備したことを特徴とする
    ガスタービン発電設備。
  4. 【請求項4】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段と、水分が吹き込ま
    れた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記水分吹
    き込み手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあわせて前
    記ガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化させる熱
    量制御手段とを設けたことを特徴とするガスタービン発
    電設備。
  5. 【請求項5】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、水分が吹
    き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記
    水分吹き込み手段により吹き込まれる水分吹き込み流量
    を制御することを特徴とするガスタービン発電設備の制
    御方法。
  6. 【請求項6】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、水分が吹
    き込まれた後の燃料ガスの燃焼速度が一定値以上となる
    ように前記水分吹き込み手段により吹き込まれる水分吹
    き込み流量を制限することを特徴とするガスタービン発
    電設備の制御方法。
  7. 【請求項7】 空気を圧縮する空気圧縮機と、燃料ガス
    を昇圧するガス圧縮機と、前記空気圧縮機により圧縮さ
    れた空気と前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガスと
    を供給して燃焼させる燃焼器と、該燃焼器からの燃焼ガ
    スのエネルギにより駆動され、発電機を駆動するガスタ
    ービンと、前記ガス圧縮機により昇圧された燃料ガス中
    に水分を吹き込む水分吹き込み手段とを設け、水分が吹
    き込まれた後の燃料ガスの熱量が一定となるように前記
    水分吹き込み手段で吹き込まれる水分吹き込み量にあわ
    せて前記ガス圧縮機に供給する燃料ガスの熱量を変化さ
    せることを特徴とするガスタービン発電設備の制御方
    法。
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