以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同じ部品には同じ参照番号及び名称を付し、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<実施の形態1>
以下の実施の形態1は、情報サーバ装置とクライアント端末装置とを含む情報伝送・表示システムについてのものである。
(システムの構成)
図1は、複数のクライアント端末装置101と、ネットワーク90を介してクライアント端末装置に複数の情報源からの情報を提供する情報サーバ装置116と、複数の情報源を有する複数のコンテンツ提供者端末装置131とを含む情報提供システムのシステム構成図である。情報サーバ装置116は、コンテンツデータのデータベース127を備え、コンテンツ提供者端末装置131は、情報サーバ装置116に提供するコンテンツデータのデータベース133を備える。
(クライアント端末装置101の外観図)
図2は、クライアント端末装置101の一般的な構成とその利用形態とを示す図である。図2に示す様に、クライアント端末装置101はリモコンと、このリモコンと赤外線による通信が可能で、テレビジョン受像機等のボックスに映像を表示するクライアント端末とを含む。クライアント端末はネットワークに接続されており、ユーザから受ける要求情報をネットワークに送出し、その要求に応答してネットワーク上のサーバ装置から送信されてくるコンテンツデータをボックスの画面に表示する。またクライアント端末装置101は、放送局からの放送番組を受信可能であり、ユーザはクライアント端末装置101を用いて放送局からの放送番組を視聴する事もできる。
図3は、リモコンのキー配列の一例を示す。図3に示す様にこのリモコンは、一般的なテレビジョン受像機を操作するためのキー(電源キー、音量キー、数字キー)等に加え、本実施の形態及び後述する実施の形態で説明するクライアント端末装置101の動作を実現するためのキー群(マルチタイムキー、マルチチャネルキー、情報メニューキー、情報取得キー、情報記憶キー、矢印キー)を備えている。
(クライアント端末装置101のブロック図)
図4は、クライアント端末装置101のブロック図である。図4に示す様に本発明のクライアント端末装置101は、リモコン、マウス、キーボード等の入力装置を用いて放送番組のチャネル設定を行なう選局入力部102と、上記入力装置を用いて各放送チャネルに対応した情報源特定情報を入力する情報源特定情報入力部103と、上記入力装置を用いて時刻情報を入力する時刻情報入力部104と、放送番組又は提供コンテンツデータを、別々に又は同時に表示する表示部105と、時間情報、情報源特定情報等の情報を格納する記憶部106とを含む。
クライアント端末装置101はさらに、放送チャネルと情報源特定情報の対応付けを記憶する第1のテーブル107と、この情報を第1のテーブル107に登録する情報登録部108と、第1のテーブル107の情報を参照するテーブル参照部109と、情報サーバ装置との間の時間同期を取る同期取得部110と、同期した時刻情報を保持するタイマ111と、情報源特定情報に時刻情報を付加して情報提供要求である利用者要求情報を作成する利用者要求情報作成部112と、利用者要求情報や提供コンテンツデータ等のネットワーク情報を送受信する通信部113と、提供されたコンテンツデータを蓄積する蓄積部114と、表示を切替える表示切替部、表示させる放送番組を切替える選局切替部、及び選局切替に連動して選局中のチャネルに対応した情報源特定情報を選択する情報源特定情報切替部を含めて、これらの手段をすべて制御する制御部115とを含む。
図5は、第1のテーブル107の構成を示す図である。図5に示す様に、第1のテーブル107は、放送チャネル番号と各チャネルの放送番組関連情報の情報源特定情報とを互いに関連付けて格納する。
(情報サーバ装置のブロック図)
図6は、情報サーバ装置116のブロック図である。図6に示す様に、本発明の情報サーバ装置116は、配信するコンテンツデータの所在と複数クライアント端末装置の宛先を記憶する記憶部117と、クライアント端末装置からの利用者要求情報やコンテンツ提供者からの登録情報等を受信し、提供コンテンツデータ等をクライアントへ送信する通信部118と、クライアント端末装置やコンテンツ提供者端末装置との間の時間同期を取る同期取得部119と、同期した時刻情報を保持するタイマ120と、タイマ時刻情報とクライアント端末装置への提供開始時刻とを比較する比較部121と、利用者要求情報を解析・分析し、利用者ID、情報源特定情報、時刻特定情報等を抽出する利用者情報解析部122と、利用者要求情報を記憶する第3のテーブル123へのこれらの解析情報の登録や、第2のテーブル124へのコンテンツ提供者端末装置からの情報源特定情報の登録を行なう情報登録部125と、コンテンツ提供者から取得したコンテンツデータ126をデータベース127に蓄積する蓄積部128と、テーブルを参照し利用者要求情報に対応したコンテンツデータを選択するテーブル参照部129と、これらの手段をすべて制御する制御部130とを含む。
図7に示す様に、情報サーバ装置116は、コンテンツ提供者端末装置からの情報源特定情報、提供時刻特定情報、コンテンツ提供者の蓄積場所特定情報とデータベース127のコンテンツ蓄積場所特定情報を第2のテーブル124に格納する。また、図8に示す様に、情報サーバ装置116は、複数クライアント端末装置からの利用者要求情報から、クライアントID、クライアントの要求時刻情報を第3のテーブル123に格納する。
(コンテンツ提供者端末装置の説明)
図9に示す様に、コンテンツ提供者端末装置131は、情報源特定情報、提供時間帯、提供条件等の情報や要求されたコンテンツデータを情報サーバ装置に送信し、情報サーバ装置からのコンテンツデータ取得要求を受信する通信部132と、提供するコンテンツデータ133をデータベース134に格納する蓄積部135と、これらの手段をすべて制御する制御部136とを含む。
(装置のハードウェア構成)
図1〜図4に示すクライアント端末装置101は、実質的にはコンピュータで構成される。ただし本実施の形態ではクライアント端末装置101はテレビを受信し表示する事ができるので、テレビチューナ等を備える点で通常のコンピュータと相違する。
図10を参照して、クライアント端末装置101は、後述する様な制御構造を有するソフトウェアを実行する中央演算処理装置(CPU)1391と、プログラム実行時に作業域等として使用されるランダムアクセスメモリ(RAM)1392と、プログラムや各種テーブル等静的な情報を記憶するための読出専用メモリ(ROM)1393と、映像を受信するためのチューナ(又は蓄積メディアから映像を選択して再生する再生部)1394と、時刻をカウントするタイマ1395(図4のタイマ111に相当)と、リモコン1333と、リモコン1333からコマンドを受信するための赤外線インタフェース(I/F)1396と、外部ネットワークと交信するための双方向のネットワークI/F1397と、オーディオ出力を行なうためのオーディオ出力部1398と、ウェブページの表示及びその他各種の表示を行なうための表示部1399とを含む。ROM1393としては、プログラムのアップデートを行なう必要に備えて、書き換え可能な不揮発性メモリ(例えばフラッシュメモリ)を用いる事が望ましい。
情報サーバ装置116、コンテンツ提供者端末装置131等も実質的にはコンピュータからなり、ほぼクライアント端末装置101と同様の構成である。ただし、図10に示すチューナ1394、赤外線I/F1396、リモコン1397オーディオ出力部1398等、クライアント端末装置特有の部分は含まず、代わりにハードディスク等データベースを運用するための大規模記憶装置を含む。
(クライアント端末装置101の制御構造)
図1〜図4に示される、本発明の実施の形態1のクライアント端末装置101の制御部115における制御プログラムの制御構造を、図11及び図12のフローチャートを参照して説明する。
図11を参照して、クライアント端末装置101の制御部のためのプログラムが起動されると、ステップS501において、テレビやディスプレイに放送番組を表示しながら何かが入力されるのを待つ。入力があれば制御はステップS502に進む。例えば利用者がリモコンの情報取得ボタンをクリックし、クライアント端末装置に対して取得要求を出すと、ステップS501の判定結果がYESとなり制御はS502に進む。
ステップS502において、入力がユーザ入力か否かを判定する。入力がユーザ入力であれば、制御はステップS503へ進む。入力がユーザ入力でなければ、その入力はシステム入力であるので、制御はステップS513に進み、システム入力に対して処理を行なう。システム入力の処理が終了すると、制御はステップS501に戻る。
一方、ステップS503では、ユーザ入力が情報源特定情報入力か否かを判定する。情報源特定情報とは、各放送チャネルに対応したコンテンツデータの提供元を特定するための情報である。典型的には、この情報源特定情報は、当該コンテンツデータのURLである。ユーザ入力が情報源特定情報入力であれば制御はステップS514に進み、さもなければ制御はステップS504に進む。
ステップS514においては、利用者に対してURLの入力画面を表示する。情報源特定情報入力部103により、利用者からの各放送チャネルに対する情報源特定情報の入力情報を受取り、その入力情報を情報登録部108により第1のテーブル107に登録し、再び放送番組の表示を行なう。その後制御はステップS501に戻る。
一方、ステップS504では、ユーザ入力が、過去に放送された番組内容に関連したコンテンツデータや未来に放送される予定の番組内容に関連したコンテンツデータを取得する際に必要な条件である、過去・未来の指定時刻の入力を要求するものか否かを判定する。そうした指定時刻の入力を要求するものであれば制御はステップS515に進み、さもなければ制御はステップS505に進む。
ステップS515において、利用者に時刻情報の入力画面を表示する。時刻情報入力部104により、利用者から入力された時刻特定情報を受取り、記憶部106によりその入力情報を記憶する。時刻情報フラグを「指定時刻」に書き換え、再び放送番組の表示を行なう。この後制御はステップS501に戻る。
一方、ステップS505では、ユーザ入力が、放送番組のチャネル切替を要求した入力か否かを判定する。チャネル切替を要求している場合には制御はステップS516に進み、さもなければ制御はステップS506に進む。
ステップS516において、クライアント端末装置101は、テーブル参照部109により第1のテーブル107を参照し、選局した放送チャネルに対応する情報源特定情報を読出して記憶部106に格納する。クライアント端末装置101はさらに、選局した放送チャネルの番組を表示して制御をステップS501に戻す。
一方、ステップS506では、ユーザ入力が、現在利用者の視聴している放送番組の内容に関連した情報取得を要求しているか否かを判定する。ユーザ入力が情報取得要求入力である場合には制御は図12に示すステップS507へ進み、さもなければ、音量出力の切替等、利用者がその他の要求をしていると判定され制御はステップS517に進む。
ステップS517において制御部115は、音量出力の切替等利用者からの要求に対応した処理を行ない、その後制御をステップS501に戻す。
一方、図12のステップS507では、ユーザ入力が時刻特定情報付のものか否かを判定する。後述するが、これには記憶部106の時刻情報フラグの値を参照する。時刻情報フラグが「現時刻」を指しており、利用者が現時刻の内容のコンテンツデータの取得を要求していると判定されれば制御はステップS508に進む。さもなければ、すなわち記憶部106の時刻情報フラグが「指定時刻」を指している場合にはユーザ入力は時刻特定情報付であり、制御はステップS509に進む。
ステップS508では、制御部115は、利用者がボタンを押した時刻をタイマ111から時刻情報として取得して記憶部106に格納し、ステップS509に進む。
ステップS509では、記憶部106に格納されている選局中の1チャネルと対応付けられているURL=「http://www.1channel.co.jp」を情報源特定情報として読出し、時刻特定情報を付加して利用者要求情報を作成し、情報提供サービスを行なう情報サーバ装置116に対しこの利用者要求情報を送信する。このとき、表示画面には情報取得中と表示し、サーバから要求したコンテンツデータが到着するのを待つ。
ステップS510において、要求した情報を情報サーバ装置116から受信し、提供情報蓄積部114によりこの情報を蓄積する。制御はステップS511に進み、蓄積した情報を表示部105により表示装置に表示する。これにより、利用者は要求した情報を視聴する事ができる。
ステップS512では、元の番組表示に戻るという入力があったか否かを判定し、元の番組に戻るという入力があるまで待機する。元の番組に戻るという入力があれば制御をステップS501に戻して関連コンテンツデータの表示以前の放送チャネル番組の表示に戻す。
以上がクライアント端末装置101の制御部115で実行されるプログラムの制御構造である。
次に、図6に示す情報サーバ装置116の制御部130により実行されるプログラムの制御構造について、図13を参照して説明する。
図13を参照して、情報サーバ装置116の制御部130は、ステップS601において何らかの入力があるまで待機する。入力があれば制御はステップS602へ進む。
ステップS602においては、その入力の入力元が、クライアント端末か、サーバ管理者か、又はコンテンツ提供者(図1の関連情報を提供するコンテンツ提供者端末装置131からのデータ登録要求)かについて判定する。入力元がクライアント端末であれば制御はステップS603に進み、サーバ管理者であれば制御はステップS608に進み、コンテンツ提供者であれば制御はステップS605に進む。
ステップS605以下では、入力元がコンテンツ提供者であった場合の処理が行なわれる。まずステップS605では、図1のコンテンツ提供者端末装置131からの入力が、要求されているコンテンツデータか、情報源特定情報の新規登録情報かを判定する。入力がコンテンツデータである場合には、制御はステップS606に進み、さもなければ制御はステップS607に進む。
ステップS606においては、制御部130はコンテンツデータを蓄積部128を介してデータベース127に蓄積する。その後制御はステップS601に戻る。
一方、ステップS607では、入力された新規登録情報を情報登録部125を介して第2のテーブル124に登録する。さらに、新規に登録された情報源特定情報に従い、コンテンツ提供者端末装置131に対して、コンテンツデータ取得要求を出す。その後、制御をステップS601に戻す。この要求に応答してコンテンツ提供者端末装置131が情報サーバ装置116に対してコンテンツデータを送信してくると、情報サーバ装置116では、ステップS606においてコンテンツ提供者端末装置から受取ったコンテンツデータの蓄積が行なわれる。
一方、ステップS602において、入力が情報サーバ装置の管理者からの入力であると判定された場合の処理について説明する。ステップS608では、情報サーバ装置管理の入力等その他の入力に対して処理を行なう。その後、制御をステップS601に戻す。
最後に、ステップS602において入力がクライアント端末装置101からのものであると判定された場合の処理について説明する。ステップS603では、利用者情報解析部122により利用者要求情報を解析する。さらに、情報源特定情報毎に、利用者ID及び時刻特定情報を情報登録部125により第3のテーブル123に登録する。制御はその後ステップS604へ進む。
ステップS604では、テーブル参照部129により第2のテーブル124及び第3のテーブル123を参照して、データベース127中にあるコンテンツデータの所在、及び提供する宛先となる利用者ID(識別情報)を読出し、通信部118を介して当該コンテンツデータの配信を開始する。この後制御はステップS601に戻される。
この実施の形態1に係るシステムの動作について、例を用いて以下に説明する。利用者は、図2の利用形態に示す様に、クライアント端末装置101のTV画面を通して放送局からの放送番組を視聴しているものとする。クライアント端末装置101の制御部では、ステップS501において、テレビやディスプレイに放送番組を表示しながら何かが入力されるのを待っている。
例えば2002年11月19日9時2分35秒に8チャネルを視聴中に車のコマーシャルメッセージ(以下、単に「CM」と呼ぶ。)が表示された時、利用者が、その車に関してより詳細な情報を取得したいと考えたものとする。このとき利用者は、リモコンの情報取得ボタンをクリックする。この動作により、クライアント端末装置に対して取得要求が出される事になる。記憶部106の時刻情報フラグは「現時刻」を指す値に設定される。
クライアント端末装置の制御部では、図11のステップS502において、入力がユーザ入力であると判定される。制御はステップS503へ進む。
このとき、利用者は各放送チャネルに対応したコンテンツデータの提供元のURL(情報源特定情報)の入力を要求しているわけではない。従ってステップS503の判定の結果はNOとなり、制御はステップS504へ進む。
また、利用者が要求しているのは、過去に放送された番組内容に関連したコンテンツデータや未来に放送される予定の番組内容に関連したコンテンツデータを取得する際に必要な、過去・未来の指定時刻の入力ではない。従ってステップS504での判定結果はNOとなる。制御はステップS505へ進む。
ここではまた、利用者は、視聴している放送番組のチャネル切替を要求しているわけでもない。従ってステップS505の判定結果もNOとなり、制御はステップS506に進む。
ステップS506では、利用者が、視聴している放送番組の内容に関連した情報取得を要求しているかどうかについて判定する。ここでは判定結果はYESとなる。従って制御はステップS507へ進む。
ステップS507では、記憶部106の時刻情報フラグが「現時刻」を指しているので、利用者が現時刻の内容のコンテンツデータの取得を要求していると判定される。制御はステップS508に進む。ステップS508においては、利用者がボタンを押した時刻をタイマ111から時刻情報として取得して記憶部106に格納する。制御はステップS509に進む。
ステップS509では、制御部115は、記憶部106に格納している選局中の1チャネルと対応付けられているURL、例えばURL=「http://www.1channel.co.jp」を情報源特定情報として読出す。制御部115はさらに、利用者がボタンを押した時刻特定情報(例えば「t=02_11_19_09_02_35」の様な形式)を付加する。その結果、利用者要求情報「http://www.1channel.co.jp
/t=02_11_19_09_02_35」が作成される。制御部115は、情報提供サービスを行なう情報サーバ装置に対しこの利用者要求情報を情報提供要求として送信する。このとき、本実施の形態のクライアント端末装置101では、表示画面は情報取得ボタンを押した時に情報取得中と表示される画面に切替わり、サーバから要求したコンテンツデータが到着するのを待つ。
一方、情報サーバ装置116は、図13のステップS601において入力待ちの状態にあるものとする。クライアント端末装置101からの上記した入力があれば、制御はステップS602に進む。ステップS602において、その入力がクライアント端末装置から受取った利用者要求情報であると判定される。制御はステップS603へ進む。
ステップS603では、制御部130は、利用者情報解析部122により利用者要求情報「http://www.1channel.co.jp/t=02_11_19_09_02_35」を解析する。制御部130はさらに、情報源特定情報「http://www.1channel.co.jp」別に、利用者ID「230.122.4.155」、時刻特定情報「02:11:19:09:02:35」を情報登録部125により第3のテーブル123に登録する。制御はステップS604へ進む。
ステップS604では、テーブル参照部129により第2のテーブル124及び第3のテーブル123を参照して、データベース127中にあるコンテンツデータの所在「D:/1channel/CM/car.rtp」、提供する宛先となる利用者ID「230.122.4.155」を読出し、通信部118によりコンテンツデータ「car.rtp」の配信を行なう。
クライアント端末装置101では、要求した情報をステップS510において情報サーバ装置から受信し、提供情報蓄積部114によりこの情報を蓄積する。さらに、制御はステップS511に進み、制御部115は蓄積した情報を表示部105により表示装置に表示する。この結果、利用者は、要求した視聴中の車のCMに関連する情報を視聴する事ができる。その後、制御はステップS512へ進み、表示画面を番組表示へ戻す要求が利用者から入力されるまで待機する。要求があれば、表示画面を関連コンテンツデータの表示以前の放送チャネル番組の表示へ戻し、制御をステップS501に戻す。
なお、図13に示す情報サーバ装置116のフローチャートにおいて、ステップS602で、図1の関連情報を提供するコンテンツ提供者端末装置131からのデータ登録要求であると判定された場合には、制御はステップS605に進む。ステップS605において、図1のコンテンツ提供者端末装置131からの入力が、要求中のコンテンツデータか情報源特定情報の新規登録情報かを判定する。コンテンツデータであると判定された場合には制御はステップS606へ進む。ステップS606では、コンテンツデータを蓄積部128によりデータベース127に蓄積する。
ステップS605において新規登録情報であると判定された場合には制御はステップS607に進む。ステップS607においては、入力された新規登録情報を情報登録部125により第2のテーブル124に登録する。さらに、新規に登録された情報源特定情報に従い、コンテンツ提供者端末装置131に対し、コンテンツデータ取得要求を出す。例えば、コンテンツ提供者は、予め車のコマーシャル(以下「CM」と記載する。)のコンテンツデータを提供する場合、ステップS607においてコンテンツ提供者端末装置131中のデータ所在場所(例えば「http://www.1channel/CM/car.rtp」)と提供時刻(例えば「02:11:19:09:00− 9:05」)とを登録する。その後、サーバ端末装置がコンテンツ提供者端末装置に対してコンテンツデータの取得要求を出し、ステップS606においてコンテンツ提供者端末装置から受取ったコンテンツデータの蓄積を行なう。
上記した場合と異なる条件では、もちろんクライアント端末装置101及び情報サーバ装置116の動作の詳細は上記したものと異なってくる。しかし、それを実現するためのプログラムの制御構造については上記した通りである。条件が異なる場合の動作についてはいわゆる当業者には明らかであると思われるので、ここではその詳細については繰返さない。
以上の様にこの実施の形態1のシステムでは、リモートコントローラの「情報取得」キーを利用者が押す事により、そのときの時刻特定情報が情報取得の要求とともにサーバ装置に送られる。サーバ装置は、この時刻特定情報付の要求に基づいて、クライアント端末装置101上で当該利用者が視聴していたチャネルと関連付けられた適切な情報をデータベースから読出し、クライアント端末装置101に配信できる。利用者は、視聴中の情報に関連した適切な情報を、ボタン一つで見る事ができる。
<実施の形態2>
以下の実施の形態2の情報サーバ装置では、ネットワーク遅延の算出とクライアントアクセス数のカウントアップとを行ない、それらの遅延情報やカウント情報をクライアント端末装置に通知する。さらにこの情報サーバ装置は、それらの遅延情報、カウント情報に従ったクライアントへの情報提供時刻のスケジューリング及び提供情報の切替を行なう。また、提供情報の更新、更新された情報の概略、及び更新された情報の自動取得命令をクライアント端末装置へ送信する。また、クライアント端末装置から取得要求のあった情報とその前後時間に提供される情報をクライアント端末装置に返信する。
一方、この実施の形態2のクライアント端末装置では、情報サーバ装置から返信される関連情報が完全に取得できてから表示を行なう。このとき、関連情報の表示画面への切替を行なった後も切替前の放送番組や蓄積メディアの音声を出力し続ける。さらに、各放送プログラムをキーに割当てるキー時に、情報取得先の登録を行ない、また、情報取得時に時刻特定情報を加えるかどうかの設定を行なう。さらに、図3に示す情報取得記憶ボタンを利用者が操作する事により、ボタンを押した時に直ちに情報を取得するのではなく、時間経過後でもボタンを押下した時刻の情報を取得してボタンが押下されたときに視聴されていたチャネルの番組に関連した情報を取寄せる事ができる。また、後述する様にこの実施の形態2のクライアント装置では、キーワード登録という手段を設ける事により利用者の希望する番組情報を自動取得するという機能を実現している。
さらにこの実施の形態2のクライアント端末装置では、ネットワークアクセス遅延時間や取得要求を出す情報源のアクセス状況について情報サーバ装置から通知を受け表示を行なう。最後に、情報サーバ装置から情報取得の中止を指示する命令を受けた場合には、その命令に従って情報取得を中断し、利用者にその旨を通知するという機能を実現する。
図14に、この実施の形態2のシステムの全体ブロック図を示す。図14に示されるシステムの構成は、図1に示されるものと類似しており、図1のクライアント端末装置101、情報サーバ装置116、データベース127、コンテンツ提供者端末装置131、及びデータベース133に替えて、それぞれこれらに所定の機能の変更を加えたクライアント端末装置101A、情報サーバ装置116A、データベース127A、コンテンツ提供者端末装置131A、及びデータベース133Aを含んでいる。
図15に、このクライアント端末装置101Aのブロック図を示す。このクライアント端末装置101Aが図4に示すクライアント端末装置101と異なるのは、DVD(Digital Versatile Disc)等の蓄積メディア152を駆動してコンテンツを再生する蓄積メディア駆動部150とキーワード入力部104Aとを含む点、制御部115に替えて、情報取得先を記憶する処理を行なう情報取得先記憶処理部と、蓄積メディア駆動部150を制御する蓄積メディア操作部とをさらに含む制御部115Aを含む点、及び図4の利用者要求情報作成部112に替えて、記憶された情報取得先情報に基づいて利用者要求情報を作成する機能を追加して備えた利用者要求情報作成部112Aを含む点である。図15において、図4に示す部品と同じ部品には同じ参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。従って、ここではそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図16は、情報サーバ装置116Aのブロック図である。この情報サーバ装置116Aは図6に示す情報サーバ装置116と類似した構成を有する。情報サーバ装置116Aが情報サーバ装置116と異なるのは、第2のテーブル124に代えて図17、図19、又は図20に示す様な構成を有する第2のテーブル124Aを含む点、第3のテーブル123に替えて図18に示す様な構成を有する第3のテーブル123Aを含む点、及びテーブル構成の変化に伴って実施の形態1の情報登録部125及びテーブル参照部129の機能を変更した情報登録部125A及びテーブル参照部129Aを含む点である。図16において、図6に示される各部品と同じ部品には同じ参照番号を付してある。それらの名称及び機能も同一である。従ってここではそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図17、図19及び図20を参照して、第2のテーブル124Aは、コンテンツごとに、情報源特定情報(典型的にはURL)と、当該コンテンツの提供時間帯と、当該コンテンツの提供開始時刻と、コンテンツ提供者側のコンテンツデータの所在と、サーバ中のコンテンツデータの所在と、コンテンツを提供する際に充足されるべき提供条件とを含む。なお、図17、図19及び図20は、後に説明する様に本実施の形態における様々な動作を説明するために、異なる情報を含んだ形式で示してある。また、図面を簡略にするために、各図においては説明に関連した部分の情報のみを示してある。
以下に、図21〜図23の実施の形態2のクライアント端末装置101Aの制御部において実行されるプログラムの制御構造、及び図24〜図25の実施の形態2の情報サーバ装置116Aの制御部において実行されるプログラムの制御構造を説明する事により、クライアント端末装置101A及び情報サーバ装置116Aで追加された機能を、他の機能とともに説明する。
(情報提供スケジューリングを行なう情報サーバ装置)
情報サーバ装置において、ネットワーク遅延の算出とクライアントアクセス数のカウントアップを行ない、それらの遅延情報やカウント情報のクライアントへの通知と、それらの情報に従ったクライアントへの情報提供時刻のスケジューリング及び提供情報の切替を行なう例について、図17、図19、図20の実施の形態2における利用者数カウントアップやネットワーク遅延検出を行なう情報サーバ装置の番組関連情報提供テーブルである第2のテーブル124Aを用いて説明する。
図21〜図23はクライアント端末装置101Aの制御部で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。図21〜図23に示すステップS801〜S803の処理は、それぞれ図11のステップS501〜S503の処理と同じである。従ってここではそれらについての詳細な説明は繰返さない。ただし、ステップS802において判定結果がNOとなった場合、制御はステップS815に進む事、及びこのステップS815以下で行なわれる処理が図11のステップS513で行なわれるものとは相違している事に注意する必要がある。
より具体的には、ステップS815では、受信した情報が情報源切替情報であるのか、カウント情報であるのか、関連情報であるのかについての判定が行なわれる。そして、判定結果に従って制御はステップS818、S816又はS817に進む。
ステップS818では、記憶部106に予め記憶されているキーワードを読出し、情報源切替情報中の簡略内容情報と照合して、簡略内容情報中からキーワードと合致する単語を検出したか否かについての判定が行なわれる。キーワードと合致する単語を検出した場合には制御はステップS819に進み、さもなければ制御はステップS820に進む。
ステップS819において、画面上に自動取得表示を表示して、利用者にキーワード照合により関連情報の自動取得を行なう旨を通知する。その後、さらに制御は図23に示すステップS812以下に進み、キーワード検索に引っかかった関連情報に対しての利用者要求情報を情報サーバ装置へ送信する。これらの処理については後述する。
一方、ステップS820では、この情報源切替情報中に、重要情報表示命令が存在するか否かについての判定が行なわれる。重要情報表示命令が存在すると判定された場合には制御はステップS821に進み、重要情報表示を行なって、制御はステップS801に戻る。それ以外の場合には、制御は直接ステップS801に戻る。
ステップS815で情報の種類がカウント情報であると判定された場合には、ステップS816でそのカウント情報に基づいてアクセス状況を表示し、制御はステップS801に戻る。
情報の種類が関連情報であると判定された場合には、制御はステップS817に進み、その情報の取得が完了した後、情報の取得が完了した事を利用者に通知し、制御はステップS801に戻る。
ステップS803で、ユーザ入力が情報源特定情報であると判定されると、制御はステップS822に進む。さもなければ制御はステップS804に進む。
ステップS822においては、利用者に対して情報源特定情報(典型的にはURL)の入力画面を表示する。情報源特定情報入力部103により、利用者からの各放送チャネルに対する情報源特定情報の入力情報を受取り、その入力情報を情報登録部108により第1のテーブル107に登録し、再び放送番組の表示を行なう。その後制御はステップS801に戻る。
一方、ステップS804では、ユーザ入力が、過去に放送された番組内容に関連したコンテンツデータや未来に放送される予定の番組内容に関連したコンテンツデータを取得する際に必要な、過去・未来の指定時刻の入力を要求するものか、キーワードを登録するためのキーワード入力を要求するものか、それ以外かを判定する。制御は、指定時刻の入力を要求するものであればステップS823に、キーワード入力を要求するものであればステップS824に、それ以外であれば図22のステップS805に、それぞれ進む。
ステップS823において、利用者に時刻情報の入力画面を表示する。時刻情報入力部104により、利用者から入力された時刻特定情報を受取り、記憶部106によりその入力情報を記憶する。時刻情報フラグを「指定時刻」に書き換え、再び放送番組の表示を行なう。この後制御はステップS801に戻る。
ステップS824においては、表示画面をキーワード入力画面に切替え、キーワード入力部104Aを通して利用者から入力情報を受取る。続いてステップS82Aで記憶部106によりキーワードを記憶し、画面表示を入力前の画面表示に戻す。その後制御はステップS801に戻る。
一方、図22のステップS805では、ユーザ入力が蓄積メディアの操作か否かを判定する。判定結果がYESであれば制御はステップS825に、さもなければ制御はステップS806に、それぞれ進む。
ステップS825では、ユーザ入力が、視聴中の番組の蓄積を指示するものか否かを判定する。蓄積を指示するものである場合は制御はステップS826に、さもなければ制御はステップS827に、それぞれ進む。
ステップS826では、ユーザ入力内の放送チャネル番号と指定の時間帯とに従い、画面表示内容、音声表示内容、情報源切替情報及び蓄積開始時刻を蓄積する。この後制御はステップS801に戻る。
一方、ステップS827では、ユーザ入力に従って、蓄積メディアの再生・停止・早送り等の処理を行なう。この後、制御はステップS801に戻る。
ステップS805の判断の結果、ユーザ入力が蓄積メディアの操作に関するものではないと判定された場合、ステップS806以下では次の様な処理が行なわれる。すなわち、ステップS806では、ユーザ入力が表示の切替を要求するものか否かを判定する。表示の切替を要求するものであれば制御はステップS828に、さもなければ制御はステップS807に、それぞれ進む。
ステップS828では、表示の切替先が何であるかについての判定が行なわれる。放送番組であれば制御はステップS829に、取得情報であれば制御はステップS832に、蓄積メディアであれば制御はステップS833に、それぞれ進む。
放送番組に切替える事が指示された場合、ステップS829ではユーザ入力が選局切替要求か否かについて判定する。選局切替要求であれば制御はステップS831に、さもなければ制御はステップS830に、それぞれ進む。
ステップS831では、表示すべき局の変更に伴って、その局に関連した情報を受取る事ができる様に、情報取得ボタンのリンク先を変更する。さらに、選局された局の番組を表示し、制御はステップS801に戻る。
ステップS830では、選局切替要求ではないので、局の切替をせずに放送番組を表示する。この後制御はステップS801に戻る。
一方、ステップS832では、表示画面を取得情報表示画面へ切替えて取得情報を表示する。このとき、取得情報からの音声出力がない場合には、表示切替前の音声出力を維持する。この後制御はステップS801に戻る。
ステップS833では、表示切替要求に従い、蓄積メディアを表示する処理が実行される。その後制御はステップS801に戻る。
ステップS806で、ユーザ入力が表示切替要求でないと判定された場合に制御がステップS807に進む事については前述した。ステップS807では、利用者によって情報取得先記憶(情報記憶)ボタン(図3を参照されたい。)が押下されたか否かについての判定が行なわれる。情報取得先記憶ボタンが押下されたのであれば制御はステップS834に、さもなければ制御はステップS808に、それぞれ進む。
ステップS834では、情報取得先ボタンが押下されたときの現情報源特定情報と、現時刻情報とを記憶する。その後制御はステップS801に戻る。
ステップS808では、利用者によって情報取得ボタンが押下されたか否かについての判定が行なわれる。情報取得ボタンが押下されたのであれば制御はステップS809(図23)に進み、さもなければ制御はステップS835に進む。ステップS835では、音量等の処理をする。その後制御はステップS801に戻る。
図23のステップS809では、情報を取得するにあたって、過去に記憶された情報源特定情報を使用するか否かについての判定が行なわれる。記憶された情報を使用するのであれば制御はステップS837に進み、さもなければ制御はステップS810に進む。
ステップS837では、記憶されていた情報源特定情報と、時刻特定情報とを読出す。制御はこの後ステップS801に戻る。
一方ステップS810では、現在何を表示しているかについての判定を行なう。取得情報を表示している場合、放送番組を表示している場合、及び蓄積メディアを表示している場合に応じて、制御はそれぞれステップS836、S811、又はS838に進む。
ステップS836では、過去に取得した関連情報を表示する。その後制御はステップS801に戻る。
ステップS838では、時刻特定情報が蓄積メディア時刻か、現時刻かを判定する。蓄積メディア時刻であれば制御はステップS839に進む。蓄積メディア時刻ではなく、現時刻であれば制御はステップS811に進む。なおここで蓄積メディア時刻とは、パッケージメディアの場合にはその再生開始からの相対時間をさし、録画ができる装置では、その録画が開始されたときの絶対時刻とそこからの相対時間とから計算される時刻の事をいう。
ステップS839では、蓄積メディアの蓄積時刻を時刻特定情報に設定する。この後制御はステップS813に進む。
ステップS811では、入力された情報取得要求が、期限特定情報付のものか否かについての判定が行なわれる。期限特定情報付でなければ制御はステップS812に進んで現時刻を時刻特定情報に設定しさらにステップS813に進む。それ以外の場合には制御は直接ステップS813に進む。
ステップS813では、入力された情報取得要求が、当該時刻での番組の関連情報に加えて、それに時間的に隣接する番組、例えばその前後の時間帯の番組の関連情報を要求するものか否かについての判定が行なわれる。この様な要求は、図3に示す「マルチタイム」ボタンを押す事により発生される。前後情報の取得も要求されている場合には制御はステップS840に進み、それ以外の場合には制御はステップS814に進む。
ステップS840では、情報取得先のURLに、時刻特定情報と前後情報取得フラグとを付加し、利用者マルチタイム要求情報として情報サーバ装置に送信する。前後情報取得フラグとは、現時刻の番組の関連情報だけでなく、その前後の時刻における関連情報の取得も要求する事をサーバに知らせるためのフラグである。ステップS840の後制御はステップS801に戻る。
一方、ステップS814では、情報取得先のURLに時刻特定情報を付加し、利用者要求情報として情報サーバ装置に送信する。この後、制御はステップS801に戻る。
一方、情報サーバ装置116Aの制御部130Aで実行されるプログラムの制御構造は以下の通りである。図24及び図25に、このプログラムのフローチャートを示す。
図24を参照して、ステップS901において,タイマ120からタイマ時刻を取得して記憶部117に格納する。続いてステップS902において、取得されたタイマ時刻に基づき、情報源切替時刻となったか否かを判定する。情報源切替時刻であれば制御はステップS910に進み、それ以外の場合には制御はステップS903に進む。
ステップS910では、コンテンツ提供者が作成して情報サーバ装置に蓄積している番組内容を簡単に説明した簡略内容情報を含んだ情報源切替情報を各クライアント端末装置に向け送信する。制御はこの後ステップS901に戻る。
ステップS903においては、テーブル参照部129Aにより番組関連情報提供テーブル第2のテーブル124Aを参照し、各情報源特定情報の情報提供時刻と記憶部117に格納されているタイマ時刻とを比較部121により比較する。そして、現時刻が利用者の要求する情報源特定情報の提供開始時刻と一致していれば制御はステップS930に進む。さもなければ制御はステップS904に進む。
ステップS904では情報提供処理が行なわれる。その詳細については図25に示す。図25を参照して、まずステップS911では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、提供する情報源にクライアント要求情報中のカウンタ情報に関する提供条件があるか否かを判定する。制御は、要求時刻に関する提供条件があればステップS913に、ネットワーク遅延時間に関する提供条件があればステップS914に、条件がない場合にはステップS912に、それぞれ進む。
ステップS912では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、サーバ到着時刻順にクライアント要求情報のソートを行ない、ステップS915に進む。ステップS913では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、カウント情報順にクライアント要求情報のソートを行ない、ステップS915に進む。ステップS914では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、ネットワーク遅延時間順にクライアント要求情報のソートを行ない、ステップS915に進む。
ステップS915において、第3のテーブル123A中のクライアント要求情報の順序に従ってコンテンツデータの送信を開始する。情報提供処理はこれで終了し、制御は図24のステップS901に戻る。
再び図24を参照して、ステップS904では、入力があるか否かを判定する。入力があれば制御はステップS905に進む。さもなければ制御はステップS901に戻る。
ステップS905では、その入力がコンテンツ提供者からのものか、クライアント端末からのものか、又はサーバ管理者からのものかについての判定が行なわれる。コンテンツ提供者からの場合には制御はステップS930に進む。クライアント端末からの場合には制御はステップS906に進む。サーバ管理者からの場合には制御はステップS919に進む。
ステップS916では、コンテンツ提供者からの入力の内容がコンテンツデータなのか、それとも新規情報源登録の要求なのかについての判定が行なわれる。コンテンツデータである場合には制御はステップS917に進み、新規情報源登録の要求の場合には制御はステップS918に進む。
ステップS917では、コンテンツ提供者から送信されてきたコンテンツデータを図16に示す蓄積部128を用いてデータベース127に登録する。制御はステップS901に戻る。
一方、ステップS918では、入力された新規登録情報を情報登録部125Aにより第2のテーブル124Aに登録する。さらに、この新規に登録された情報源登録情報に従い、コンテンツ提供者端末装置に対し、コンテンツデータ取得要求を出す。この後制御はステップS901に戻る。
ステップS905の判定の結果、入力がサーバ管理者からのものであると判定された場合、ステップS919でこのサーバ管理入力に対する処理が行なわれる。その後制御はステップS901に戻る。
一方、ステップS905の判定の結果、入力がクライアント端末からのものであると判定された場合には、ステップS906以下の処理が行なわれる。まずステップS906において、利用者情報解析部122により利用者要求情報を解析・分析し、情報源特定情報別に、利用者要求情報中の利用者ID及びクライアント要求時刻、並びに記憶部117に格納されているタイマ時刻を情報登録部125Aにより利用者要求情報管理テーブル第3のテーブル123Aにクライアント要求情報として登録する。制御はさらにステップS907に進む。
ステップS907では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各クライアント要求情報をクライアント要求時刻順にカウントアップを行なってカウント情報を作成する。さらに情報登録部125Aにより第3のテーブル123Aのカウント情報を更新する。制御はこの後ステップS908に進む。
ステップS908では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各クライアント要求情報中のクライアント要求時刻と記憶部117に格納されているタイマ時刻とから、その差分としてネットワーク遅延時間を算出する。さらに情報登録部125Aにより第3のテーブル123Aのネットワーク遅延時間を更新する。制御はステップS909へ進む。
ステップS909では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各利用者に対して第3のテーブル123Aに登録してあるカウント情報及びネットワーク遅延情報をクライアント端末装置101Aに対し送信する。その後、制御はステップS901に戻る。以上が、情報サーバ装置116Aで実行されるプログラムの制御構造である。
以下、このクライアント端末装置101A及び情報サーバ装置116Aの動作について、具体的な例をいくつか挙げて説明する。
(情報サーバ装置116Aでの情報提供スケジューリング)
利用者はTV画面を通して放送局からの放送番組を視聴しているものとする。このとき、クライアント端末装置101Aにおける制御部115Aでは、ステップS801においてテレビやディスプレイに放送番組を表示しながら、入力待ちの状態にある。
2002年6月24日8時1分45秒に1チャネルを視聴中に音楽コンサートのチケット販売のCMが表示されたものとする。そしてこの時に、利用者が、より詳細な情報を取得するためにリモコンの情報取得ボタンをクリックした場合を想定する。クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS802〜S811において、入力が利用者からの要求であり、現時刻02:06:24:08:01:45現在で1チャネルにおいて放送中の番組に関連する情報を取得するという内容の要求であると判定する。その結果制御はステップS812に進む。
ステップS812において、利用者要求情報「http://www.1channel.co.jp/t=02_06_24_08_01_45」を作成し、ステップS813において情報提供サービスを行なう情報サーバ装置116Aに対してこの利用者要求情報を送信する。この時、利用者の視聴中の画面では情報取得中通知が番組表示に重ねられて、一定時間表示される。
一方、情報サーバ装置116Aの制御部130Aでは、ステップS901においてタイマ120からタイマ時刻を取得して記憶部117に格納し、ステップS902からS905においてクライアント端末装置からの利用者要求情報「http://www.1channel.co.jp /t=02_06_24_08_01_45」が入力されたと判定し、ステップS906に進む。
ステップS906では、情報サーバ装置116Aは、利用者情報解析部122により利用者要求情報「http://www.1channel.co.jp /t=02_06_24_08_01_45」を解析・分析し、情報源特定情報「http://www.1channel.co.jp」別に、利用者ID「10.23.201.5」、クライアント要求時刻「02:06:24:08:01:45」を抽出し、記憶部117に格納されているタイマ時刻「02:06:24:8:01:48」を得て、これらを情報登録部125Aにより利用者要求情報管理テーブル第3のテーブル123Aにクライアント要求情報として登録し、ステップS907に進む。
ステップS907では、情報サーバ装置116Aは、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各クライアント要求情報をクライアント要求時刻順にカウントアップし、カウント情報を作成する。さらに、情報登録部125Aにより第3のテーブル123Aのカウント情報を更新し、ステップS908に進む。
ステップS908では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各クライアント要求情報中のクライアント要求時刻と記憶部117に格納されているタイマ時刻とから、その差分としてネットワーク遅延時間を算出し、情報登録部125Aにより第3のテーブル123Aのネットワーク遅延時間を更新し、ステップS909へ進む。
ステップS909では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、各利用者に対して第3のテーブル123Aに登録してあるカウント情報及びネットワーク遅延情報をクライアント端末装置に対し送信する。
この情報を受けて、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801、S802、S815を通してカウント情報及びネットワーク遅延情報を受信したと判定し、ステップS816においてこれらの情報を表示し、利用者にアクセス状況を通知する。
その後、2002年6月4日8時3分になると、サーバ端末装置116Aの制御部115Aでは、ステップS903において、テーブル参照部129Aにより番組関連情報提供テーブルである第2のテーブル124Aを参照し、各情報源特定情報の情報提供時刻と記憶部117に格納されているタイマ時刻とを比較部121により比較する。その結果、現時刻が利用者の要求する情報源特定情報http://www.1channel/の提供開始時刻02:06:24: 8:03であると判定され、制御はステップS911へ進む。
ステップS911では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、提供する情報源「D:/1channel/CM/concert/」にクライアント要求情報中のカウンタ情報に関する提供条件{ if (counter <=100) get.exe; else fail.html;
}があると判定される。制御はステップS913へ進む。
ステップS913では、テーブル参照部129Aにより第3のテーブル123Aを参照し、カウント情報順にクライアント要求情報のソートを行なう。次に、ステップS915において、提供条件{ if (counter <=100) get.exe; else
fail.html;}に従ってコンテンツデータの送信を開始する。例えば利用者ID
10.23.201.5のクライアント端末装置に対しては55番目にコンテンツデータD:/1channel/CM/concert/get.exeを送信する。その後、制御はステップS901に戻る。
クライアント端末装置101Aは、情報サーバ装置116AからコンテンツデータD:/1channel/CM/concert/get.exeを受信する。これに応答して、制御部115Aは、ステップS801、S802、S815を通して、この入力が、要求したコンテンツデータD:/1channel/CM/concert/get.exeの入力であると判定する。その結果、ステップS817においてデータを完全に取得するのを待ち、取得が完了すると取得完了の表示により利用者に情報取得終了の通知を行なう。
利用者は、取得通知を受けた後、表示切替ボタンを押し、取得した情報の表示要求を行なう。このとき、クライアント端末装置の制御部では、ステップS801からS806、及びS828を通して、入力が利用者からの取得情報の表示要求であると判定する。さらに、ステップS832において表示画面を取得情報表示画面へ切替えて取得情報「get.exe」を表示する。取得情報からの音声出力がない場合には、表示切替前の音声出力を維持する。
(キーワードを用いて関連情報の自動取得を行なう情報提供方法)
次に、提供情報更新情報を情報サーバ装置からクライアント端末装置に通知し、クライアント端末装置においてキーワード登録により利用者が希望する関連情報を自動的に取得する場合のこのシステムの具体的な動作について説明する。
利用者はTV画面を通して放送局からの放送番組を視聴しているものとする。このとき、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801においてテレビやディスプレイに放送番組を表示しながら、入力待ちの状態にあるものとする。利用者は好みの情報を自動取得するため、情報メニューボタンを押し、情報メニュー表示中のキーワード入力項目を選択する。
これに応答して、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801からS804の処理を通して、入力が利用者からのキーワード入力要求であると判定する。ステップS824において、表示画面をキーワード入力画面に切替え、キーワード入力部104Aを通して利用者からの入力情報を記憶部106により記憶する。その後、画面表示を入力前の画面表示に戻す。以上で利用者のキーワード登録は終了する。
一方、情報サーバ装置116Aの制御部130Aでは、図23のステップS901、S902において、情報源が切替わる時刻を検出する。その結果、ステップS910において、コンテンツ提供者が作成して情報サーバ装置に蓄積されている番組内容を簡単に説明した簡略内容情報を含んだ情報源切替情報を各クライアント端末装置に向け送信する。
この情報を受けたクライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801、S802、S815において、入力が情報サーバ装置から受信した情報源切替情報であると判定する。その結果、ステップS818において、記憶部106からキーワードを読出し、情報源切替情報中の簡略内容情報と照合する。簡略内容情報中からキーワードと合致する単語を検出した場合には制御はステップS819へ進む。
ステップS819において、利用者にキーワード照合により関連情報の自動取得を行なう旨を通知するために画面上に自動取得表示を表示する。さらに制御はステップS812、S813、S814に進み、キーワード検索に引っかかった関連情報に対しての利用者要求情報を情報サーバ装置へ送信する。
また、ステップS818においてキーワード検索と合致しない情報切替情報であると判定した場合には制御はステップS820に進む。ステップS820において、情報源切替情報中に重要情報表示命令があると判定された場合には制御はステップS821へ進む。ステップS821において、利用者に切替わった情報源が重要である旨を通知するために、画面上に重要情報表示を行なう。
クライアント端末装置での要求コンテンツデータの取得に関しては前掲の例と同様に行なう。すなわち、利用者はリモコンの表示切替ボタンを押して表示画面を取得した情報の表示画面に切替えて、自動蓄積された好みの情報を閲覧する。
(複数の関連情報を同時に取得する情報提供方法)
利用者が取得要求を出した番組関連情報に加え、取得要求を出した放送チャネルの前後チャネルの関連情報と取得要求時刻に提供される関連情報と時間的に前後する関連情報も同時に利用者に提供する情報提供方法を用いた場合のシステムの動作について、説明する。ここでは、図19の実施の形態2における放送番組関連情報を複数同時に提供する情報サーバ装置116Aの番組関連情報提供テーブル(第3のテーブル123A)を用いて説明する。
利用者がTV画面を通して放送局からの放送番組を視聴しているものとする。このとき、クライアント端末装置の制御部では、ステップS801において、テレビやディスプレイに放送番組を表示しながら、入力待ちの状態にある。
2002年2月18日7時45分26秒に8チャネルでショッピング番組が放送されている時、利用者が、番組中で現在紹介されている商品、少し前の時間に紹介された商品及び少し後に紹介される商品の詳細情報を同時に取得するために、リモコンのマルチタイムボタンを押したものとする。クライアント端末装置101Aの制御部115Aは、ステップS801からS811を通して、入力が利用者からの複数情報同時取得の要求であると判定する。その結果、ステップS812において、利用者マルチタイム要求情報「http://www.8channel.co.jp /t=02_02_18_07_45_26=multi=time」を作成する。
さらに、ステップS840において、情報提供サービスを行なう情報サーバ装置116Aに対しこの利用者マルチタイム要求情報を送信する。この時、利用者の視聴中の画面ではマルチタイム情報取得中通知が番組表示に重ねられて、一定時間表示される。
また、図19に示す様に、予め番組放送時刻の前に、ショッピング番組の関連情報を提供するコンテンツ提供者端末装置131は、データベース134中のショッピング番組の関連情報ファイルaquos.file、microwave.file、zaurus.fileの所在を示す「http://www.8channel/shopping/aquos.file、http://www.8channel/shopping/microwave.file」、「http://www.8channel/shopping/zaurus.file」と、情報提供時間帯「02:02:18:07:30:00
− 02:02:18:07:40:00」、「02:02:18:07:40:00 − 02:02:18:07:50:00」、「02:02:18:07:50:00
− 02:02:18:08:00:00」を関連情報提供テーブルである第2のテーブル124Aに登録しておく。このとき、情報サーバ装置116Aの制御部130Aでは、図24に示すステップS901からS905、及びS916において、入力がコンテンツ提供者端末装置からの新規登録要求であると判定する。従って制御はステップS918に進み、入力された新規登録情報を情報登録部125Aにより第2のテーブル124Aに登録する。さらに、新規に登録された情報源登録情報に従い、コンテンツ提供者端末装置131Aに対してコンテンツデータ取得要求を出す。
コンテンツ提供者端末装置131Aからは、この取得要求に応答してコンテンツデータが送られてくる。情報サーバ装置は、コンテンツ提供者端末装置からショッピング番組の関連情報ファイルaquos.file、microwave.file、zaurus.fileを受信し、データベース127の所在D:/1channel/shopping/に蓄積しておく。このとき、制御部では、ステップS901からS905、及びS916において、入力がコンテンツ提供者端末装置131Aから送られてきたコンテンツデータであると判定し、ステップS917において、入力されたコンテンツデータを蓄積部128によりデータベース127に蓄積する。
情報サーバ装置116Aの制御部130Aでは、図24のステップS901からS905を通して、入力がクライアント端末からの利用者要求情報「http://www.8channel.co.jp /t=02_02_18_07_45_26=multi=time」であると判定する。制御はステップS906に進み、この利用者要求情報が、利用者の指定したウェブサイトのURL「http://www.8channel.co.jp」と、要求指定時刻「02:8:07:45:26」と、マルチタイム情報取得要求である事とを読取る。制御部130Aはさらに、関連情報提供テーブルである第2のテーブル124AにURLと時刻特定情報とを参照し、利用者が情報提供要求を出している情報が、D:/8channel/shopping/microwave.fileであると判定する。制御部130Aは、利用者のマルチタイム情報取得要求に応えるために、テーブル参照部129Aにより第2のテーブル124Aを参照して時間的にその前後に提供される情報がD:/8channel/shopping/aquos.file
とD:/8channel/shopping/zaurus.fileとであると判定し、利用者にこれらの情報の提供を行なう。
クライアント端末装置での要求コンテンツデータの取得に関しては前掲の例と同様である。すなわち、利用者はリモコンの表示切替ボタンを押して表示画面を取得した情報の表示画面に切替えて、自動蓄積された好みの情報を閲覧する。
(蓄積メディアを用いた情報提供方法)
録画した放送番組等を視聴する場合においても、表示画面に関連した情報を利用者に提供する情報提供方法を用いる場合の本実施の形態のシステムの動作例について、図20の関連情報提供テーブルである第3のテーブル123Aを用いて説明する。
(蓄積時の情報を取得する場合)
利用者は2002年12月13日10時0分0秒から2002年12月13日11時0分0秒の間に4チャネルで放送されたドラマ番組をビデオ録画したものとする。このとき、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801からS805、S825において、利用者からの入力が放送番組の蓄積要求であると判定する。その結果、ステップS826において、指定の放送チャネル番号4と指定の時間帯「02:12:13:10:00:00 − 02:12:13:11:00:00」に従い、画面表示内容、音声表示内容、情報源切替情報及び蓄積開始時刻を蓄積する。
後日(例えば2002年12月14日8時30分0秒から)、利用者がクライアント端末装置101Aにおいてこの録画したビデオの再生を開始し、TV画面を通して視聴する場合を想定する。このとき、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801において、蓄積メディアの再生表示を行ないながら入力待ち状態にある。
利用者は、再生時刻7分25秒に表示されたレストランの情報を取得するためにリモコンの情報取得ボタンをクリックするものとする。これにより、クライアント端末装置101Aに対して取得要求が出される。制御部115Aでは、ステップS801からS810において、入力が利用者からの蓄積メディアの関連情報取得要求であると判定する。制御はステップS838に進む。ステップS838では、要求に含まれる時刻特定情報が再生表示中の蓄積メディアの蓄積時刻であると判定される。
ステップS839において、利用者が情報取得要求を出した再生時刻7分25秒と、録画時刻2002年12月13日10時0分0秒とから、実際に放送された時にレストランが表示された時刻2002年12月13日10時7分25秒を算出する。そして、記憶部106に時刻特定情報「t=02_12_13_10_07_25」を格納する。さらに、再生表示中の蓄積メディアの蓄積時刻を記憶部106に格納する。
続くステップS813において、利用者の要求が複数情報の同時取得要求でないと判定される。そしてステップS814において、表示中の蓄積メディアの表示チャネルであるチャネル(4チャネル)と対応付けしているURL「http://www.4channel.co.jp」と、時刻特定情報「t=02_12_13_10_07_25」とを読出して、利用者要求情報「http://www.4channel.co.jp
/t=02_12_13_10_07_25」を作成する。さらに、情報提供サービスを行なう情報サーバ装置116Aに対してこの利用者要求情報を送信する。
この利用者要求情報に応答して、情報サーバ装置116Aからクライアント端末装置101Aへ関連情報が提供され、クライアント端末装置Aでは情報の表示を行なう。
(再生時の情報を取得する場合)
利用者が、クライアント端末装置101Aにおいて映画DVDを再生し、TV画面を通して映画を視聴しているものとする。このとき、クライアント端末装置の制御部では、ステップS801において、蓄積メディアの再生表示を行ないながら入力待ち状態にある。
利用者が、例えば再生時間1時間9分52秒の時点で表示された表示内容に関連した情報を取得したいと考えた場合、利用者はリモコンの情報取得ボタンをクリックする。これにより、クライアント端末装置101Aに対して取得要求が出される。
この要求に応答して、クライアント端末装置101Aの制御部115Aでは、ステップS801からS810において、入力が利用者からの蓄積メディアの関連情報取得要求であると判定する。従って制御はステップS838に進む。ステップS838においてはこの場合、時刻特定情報が蓄積メディアの再生時刻であると判定される。従ってステップS839において、蓄積メディア時刻「01:09:52」を記憶部106に格納する。制御はステップS813に進む。
ステップS813において、利用者の要求は複数情報の同時取得要求でないと判定される。従って制御はステップS814に進む。ステップS814において、表示中のメディア内に蓄積されているURL「http://www.movie_info.co.jp/123456/」と、蓄積メディア時刻特定情報「st=01_09_52」とを読出して利用者要求情報「http://www.movie_info.co.jp/123456/st=01_09_52」を作成し、情報提供サービスを行なう情報サーバ装置116Aに対しこの利用者要求情報を送信する。
この利用者要求情報に応答して情報サーバ装置116Aは、図20に示す関連情報提供テーブルに従ってクライアントに関連情報の提供を行なう。この際の情報サーバ装置116Aの動作は前述したものと同様である。
<実施の形態3>
以下に本発明の第3の実施の形態に係るシステムについて説明する。図26は、本システム全体の構成を示す図である。図26を参照して、このシステムは、映像データを保有し配信するための放送用サブシステム1100と、放送用データと同期したコンテンツを提供するためのネットワーク用サブシステム1200と、家庭やオフィス等の利用者が使用するクライアント端末サブシステム1300とを含む。
配信には、通常は地上波、衛星、ケーブル等を通じて送られる放送が一般的に用いられるが、インターネットを用いた放送や、DVD等のパッケージメディアを用いたものでもよい。インターネットを用いたストリーム配信の場合には、RTP(Real Time Protocol)等の実時間プロトコルを用いる事が多い。パッケージメディアの場合には、時刻が絶対時間ではなくて、メディアの基点からの相対時間が使用される事になる。
図26に示される、放送用サブシステム1100からクライアント端末サブシステム1300に配信されるデータは、本実施の形態では映像であるが、時間的な流れが存在するデータであれば音楽、ラジオ、文字情報、又は画像情報等であっても構わない。
ネットワーク用サブシステム1200との間のネットワークとしては、本実施の形態ではいわゆるインターネットを想定している。しかしネットワークがインターネットのみに限定されるわけではない。例えばインターネットに接続されていないプライベートネットワークであってもよい。
本実施の形態では、クライアント端末サブシステム1300が映像を受信するための経路(主として放送)と、ネットワークを通じて情報をやり取りする場合の経路(主としてインターネット)とでは、異なる物理層を用いた伝送が行なわれる。しかし、本発明はそうした形態に限定されるわけではない。ただし、少なくともクライアント端末サブシステム1300とネットワーク用サブシステム1200との間には双方向の通信路が必要である。また、放送用サブシステム1100から送られる情報は主として時間的なシーケンスを持つ映像や音楽等の情報である。
図27には、本実施の形態で用いられる放送用サブシステム1100と、ネットワーク用サブシステム1200とのブロック図を示す。図27を参照して、放送用サブシステム1100は、変調器、アンテナ等を有し、放送等の手段を通じて映像を送出する映像送出部1101と、時刻を正確に刻むタイマ1102と、どの映像をどの時刻に配信するかのスケジュールを示す映像タイムテーブル1105と、映像タイムテーブル1105のスケジュール情報に従い、タイマ1102により示される時刻にあわせた映像を選択し、送出するシーケンスを制御するための映像シーケンス制御部1103と、映像シーケンス制御部1103が送出する映像を蓄えるための映像記録部1104とを含む。
本実施の形態に係るシステムの映像記録部1104には、CMも含めて映像が蓄えられている。実際の放送では、リアルタイムのニュース番組等もあるので、すべての映像が予め記録されている必要はない。ただし、リアルタイムの放送であってもCM等記録された映像との切替が行なわれるのが通常である。
映像タイムテーブル1105は、時刻と対応してどの映像を送出するかを記憶する。リアルタイムの放送の場合には、CMの挿入時刻等、事前に記録されたタイムテーブルではなくて、その場で外部からの指示でスケジュールを切替える場合もあり得る。従って、映像タイムテーブル1105には、情報は通常は前もって記憶されるが、場合によりリアルタイムに変更される場合もある。又は、映像タイムテーブル1105に格納されたスケジュールにかかわりなく、強制的に送出映像を変更する場合もあり得る。
一方、ネットワーク用サブシステム1200は、外部のクライアント端末と通信を行なうネットワークインタフェース1201と、クライアント端末からアドレス情報に付随して送られてきた時刻等の情報を解析・分析するためのアドレス解析部1202と、予め、どの時刻にはどの様なコンテンツを送るべきかが記述されたコンテンツタイムテーブル1203と、アドレス解析部1202による解析・分析の結果得られた情報、現在保有するコンテンツ等、及びコンテンツ提供業者が挿入したいCM等の情報を考慮してコンテンツを作成するためのコンテンツ構成部1204とを含む。
ネットワーク用サブシステム1200はさらに、コンテンツ構成部1204で作成されたコンテンツを一時記憶するためのコンテンツ一時記憶部1205と、コンテンツタイムテーブル1203に対応可能な形式でコンテンツを記憶するためのコンテンツ記憶部1206と、映像記録部1104により記憶され、放送で送出される映像と、コンテンツ記憶部1206により記憶されネットワークで送信されるコンテンツとの同期をとるためのコンテンツ同期部1207とを含む。
コンテンツ一時記憶部1205に記憶されたコンテンツは、ネットワークインタフェース1201からクライアント端末サブシステム1300に送信される。なお、このコンテンツ一時記憶部1205は、同じリクエストが複数到着したときに、何度も同じコンテンツを作らなくてすむための高速化にも利用される。
図28にコンテンツタイムテーブル1203に記憶される内容の例を示す。各行の項目は、左から順にコンテンツ番号、開始時刻、終了時刻、その他条件、コンテンツ名、及び備考である。クライアント端末からのアドレス等アクセス情報内の時刻情報が、あるコンテンツの開始時刻及び終了時刻の間に入っていればそのコンテンツが適用される。
例えばコンテンツ番号=1の行は、アクセス情報内の時刻情報が05:00〜05:55:59の範囲にある場合については./news.htmlがアクセスされる事を示している。なおここで「コンテンツ」と呼ばれるものは、単純に一つのコンテンツ(若しくはコンテンツのアドレス)を指すものに限定されるわけではなく、複数のコンテンツを結びつけてページを作成するための情報であっても構わない。コンテンツ番号=2の行も同様に同じ./news.htmlをアクセスする設定になっている。
ここでnews.html(ニュースを表す。)という同じ記述がコンテンツ番号1及び2の2行に記載されているのは、いずれもニュースがその内容であって、どちらも最新のニュースページにアクセスする事が仮定されているためである。もちろん、5時からのニュースと7時からのニュースとで異なるページを指定しても構わない。
コンテンツ番号=3の行は、この例では、毎日放映される連続ドラマを示している。ここでは、「コンテンツ」の欄に記載されている情報は、今日の放映分に対応する情報を指している。
コンテンツ番号=4の行は、「その他の条件」として「地域条件判定:Osakaなら別アドレス(./Osaka_地域.html)の情報を送信」を含む。この様に条件を設定しておくと、その条件が充足された場合に、「コンテンツ」の内容と異なる内容を放映する様に設定する事ができる。例えば、同じ番組でも、そこで放映されるCMを地域により異ならせる事が多い。上の様にテーブルにその他の条件とし地域(local)条件(地域情報)を記述しておけば、ウェブページにアクセスしたときにそのアクセス情報中の地域条件を見て、部分的にページをその地方に合わせる事が可能になる。
ここで例として地域条件は、テレビチャネルを設定するときに同時に設定される事が望ましい。また、地域を設定する事で、テレビチャネルと放送波との対応(一般的なチャネルの設定)、各チャネルに対応するベースアドレスの設定、ローカル情報の設定(大阪、奈良、カリフォルニア等)、各チャネルに対応したベースアドレスを用いたウェブアクセスに対して時刻情報や地域条件の付加を行なうかどうか等の設定が一度に出来る様にする事が望ましい。このためには、地域を入力するためのユーザインタフェースと、それぞれの地域に応じてチャネル、ベースアドレス、ローカル情報等を保持するテーブルとを読出専用メモリに保持し、利用者からの選択に応じてその一つを設定する事で実現可能である。
コンテンツ番号=5及び6の行の開始時間及び終了時間は、いずれもコンテンツ番号=4の行と重なった時間帯に設定されている。通常、各番組はメインの番組部分と、その中にあるコーナー部分(例えばクイズへの応募)、コマーシャル等との、複数の部分に分かれている。この例では時間的な重なりを許す記述にする事により、メインの番組を複数の時間の細切れとして表現する必要がない様にする事ができる。図28の例では、「朝のワイドショー」という一つの番組がコンテンツ番号=4の行に記憶されており、それを構成する個々の部分がコンテンツ番号=5(クイズ)、及びコンテンツ番号=6(クイズコーナーの中のCM)として別の行に記憶されている。
ここでは、ワイドショーの中のクイズ、クイズコーナーの中のCMにそれぞれ対応してコンテンツ情報が記憶されているが、コンテンツタイムテーブルにおけるこうした情報の記憶形態はこれに限定されるわけではない。例えば、これらを時間ごとに全く別のページとして記憶させるか、一つのページの中に3つのコンテンツを埋め込む形式で記憶させるか等、状況及び必要に応じて、どの様な形式を採用してもよい。
現実には、例えばこのテーブル内である番組の終了時刻として09:56:59が設定されていても、利用者は若干遅れてアクセスを行なう事が予測される。従って、このタイムテーブルにおいて時間的に隣接したページ、例えば前後のページには容易にジャンプできる仕組みを予め備える事が望ましい。具体的には、コンテンツ番号=4の「朝のワイドショー」に対応するウェブページからは、コンテンツ番号=3の「連続ドラマ」、及び「朝のワイドショー」の次に放送される番組に関するコンテンツへリンクを張る様にすればよい。
通常は映像タイムテーブル1105に記憶される放送のタイムテーブルが確定した後に、それにあわせてコンテンツタイムテーブル1203が修正される。この修正は、人手を介さず自動的に行なっても、人手を介して修正・追加してもどちらでも構わない。特にオンラインで接続されている必要もない。ただし、野球放送の時間延長等に対応する事を考えた場合には、放送時間延長に即時に対応できるものである事が望ましい。
一つの放送用サブシステム1100に対して、ネットワーク用サブシステム1200が複数個あってもよい。利用者の好みに応じて、ネットワーク用サブシステム1200のいずれかを選択できる様にクライアント端末の設定ができる様にする事が望ましい。
ネットワークインタフェース1201によるネットワーク接続には、本実施の形態ではインターネットが使用される。しかしネットワークがインターネットに限定されるわけではない。また、アドレス解析部1202による解析の結果は、後述する様に、適切なコンテンツを選択するために使用される。
図29は、本実施の形態に係るクライアント端末サブシステム1300内のクライアント端末として想定される構成を示す。図29を参照して、このクライアント端末は、インターネットモデム1331と、テレビジョン受像機1332と、テレビジョン受像機1332を操作するためのリモコン1333とを含む。
テレビジョン受像機1332は、ケーブルテレビ(CATV)に接続されているものとする。またこの例では、インターネットモデム1331とテレビジョン受像機1332とは無線を使って相互に接続されている。
インターネットモデムとしては例えばADSL(Asynchronous Digital Subscriber Line)モデムがある。できればインターネットには常時接続の形態で接続される事が望ましい。無線としては例えば、IEEE(the Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc)による規格であるIEEE802.11bの技術が使用可能である。もちろん、テレビ本体にモデムを内蔵してもよい。IEEE802.11bによる無線LAN(Local Area Network)での接続の場合、ESSID(Extended
Service Set−Identifier)又は暗号化キー等の設定が必要である。しかしそれらは本発明とは直接の関連を持たないため、ここではその詳細については説明しない。
インターネットへのアクセスの場合、IPアドレスの設定等が必要である。クライアント端末が家庭で使用される事を想定すると、IPアドレスはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等の既存の手法によって自動的に設定する様にし、利用者の負担を軽減する事が望ましい。
リモコン1333に替えてマウス、キーボード等を使用する事も可能であるが、現在のテレビジョンと同様の形でクライアント端末を操作する事を想定すれば、片手で入力できるものが望ましい。
図30はクライアント端末の構成として想定される代表的なものを示すブロック図である。図30を参照して、このクライアント端末は、放送用サブシステム1100等の映像ソースから送出された映像を入力するための映像入力部1311と、入力映像を切替える映像切替部1312と、映像が切替わった事に対応して、同時にネットワーク用のベースアドレス(情報源特定情報)を切替えるアドレス切替部1313と、映像のチャネルや蓄積メディアに対応したベースアドレスを記憶するベースアドレス記憶部1314と、映像切替(同時にベースアドレス切替もなされる。)やネットワークアクセスの指示(アドレスが作成されて、リクエストがネットワークから送信される。)を利用者が行なうためのユーザインタフェースを備えたユーザ入力部1315とを含む。
映像入力部1311は、通常はチューナの形式となる事が一般的である。ただし、映像を記録したビデオテープレコーダ、ハードディスク、又はDVD等でもよい。映像切替部1312は放送のチャネルの切替を実現するが、蓄積メディア間での切替え、放送と蓄積メディア間での切替えを行なう様にする事もできる。ユーザ入力部1315としては、後述の様に通常はリモコンとその表示とが使われる。
クライアント端末はさらに、時刻をカウントするタイマ1317と、ベースアドレス記憶部1314に保持されるベースアドレスとタイマ1317の現在の時刻とから、時間情報を含むアドレスを作成するためのアドレス作成部1316と、アドレス作成部1316で作成したアドレスを記憶するためのアドレス記憶部1322と、アドレス記憶部1322に記憶されたアドレスを送信し、それに対応する情報を受信するための情報送受信部1318と、実際のネットワークとの信号の伝達を行なうためのネットワークインタフェース1319と、情報送受信部1318により受信された情報を表示(利用者に提示)される形に組み立てるためのブラウザ1320と、映像入力部1311から入力された映像とブラウザ1320で組み立てられた情報を利用者に表示するための表示部1321とを含む。クライアント端末はさらに、ブラウザ1320により表示される情報を記憶する情報記憶部1323を含む。
米国等で複数のタイムゾーンが使用される地域も存在するため、本発明で使用する時刻は、世界標準時を基準にした表記(日本であれば日本時間+日本時間をあらわす情報 例えばJST:Japan Standard Time)を利用する事が望ましい。また映像チャネルだけと同期したアクセスのみを行なう場合には、タイマ1317は不要であり、時刻情報を付加せずにアドレスを作成する。なお、タイマ1317はサーバ側のタイマと同期している事が望ましい。ただし、サーバ側は放送系に連動して非常に正確な時計を持っている可能性が高い。よってクライアントが正確な時刻に同期するシステムであるならばサーバとクライアントが独立して正確な時刻に合わせる事でサーバとの同期を取る事も可能である。
クライアントのタイマは、1日に1度以上正しい時間に自動的に修正される事が望ましい。タイマの自動修正方法は、標準電波を受信して修正する手法、放送の時報を用いて修正する手法、インターネットのNTP(Network Time Protocol)、SNTP(Simple Network Time Protocol)を用いて修正する手法等複数存在するが、どれを採用しても構わない。なお、NTP又はSNTPを用いて時刻を修正する場合には、時刻サーバに多数のクライアント端末装置が一斉にアクセスする事がない様に、各クライアント端末がランダムな時間に問合せを行なう様にすべきである。また、チャネルの設定時にNTPサーバの設定を地方によって分ける事が望ましい。これにより同じサーバにアクセスが集中する事を防ぐ事ができる。
図30に示した例では、アドレス作成部1316で作成したアドレスをアドレス記憶部1322に記憶しておく事ができる。これにより、放送に同期したコンテンツをネットワークから入手したい場合に、放送がなされている時と同時ではなく、後にサーバにアクセスする事ができる。アドレス記憶部1322は、ユーザ入力部1315からの指示を受けて、アドレス作成部1316で作成された時刻情報を含むアドレスを記憶する。時間的に後になってユーザ入力部1315のユーザインタフェースから指示を受ける事により、情報送受信部1318はアドレス記憶部1322に記憶されたアドレス情報をネットワークインタフェース1319から送信し、受信したコンテンツがブラウザ1320及び表示部1321によって表示される。また、表示部1321の表示が、ブラウザ1320による表示から放送映像の表示に切替わるとき、情報記憶部1323は、それまでブラウザ1320により表示されていた情報を、表示元の放送チャネルごとに記憶しておく。
図31はネットワーク用サブシステム1200のサーバ側のフローチャートを示す。サーバ側には、例えばURL=http://www.asa−tv.co.jp/time?date=20021209&time=203245JST&location=osakaという情報がクライアントから送られるものとする。ステップS1221ではその構文を解析・分析して、時間及びサーバ側が送信する情報の属性を示す情報(この例では地域情報)等を得る。情報としてURLが与えられる場合には、ここではURLパーザと呼ばれるソフトウェアを用いればよい。
この後、ステップS1222では、ステップS1221で得られた情報に基づき、提供期間、有効期限、又はコンテンツの所在等が関連付けて記憶されているコンテンツタイムテーブル1203の内容との比較が行なわれ、この結果に基づき、データベース1224にアクセスして、必要な情報を組合わせて情報(例えばウェブページ1227)を作る。このためには、例えばページ・コンポーザ等と呼ばれるソフトウェアを使用すればよい。
なおこのとき、過去に作成したページの情報(時刻や地域情報)を記憶しておき、過去に作成したページがあるかどうか判断する事が望ましい。そのページを作成したのが初めてであれば、そのページを送出するとともにページ・キャッシュ1226に記憶する。過去に作成したページである場合には、ステップ1225でページ・キャッシュ1226内の、過去に作成したページを参照する命令を発行する。そして読出されたデータをネットワークを通じてクライアント端末に送信する。
一般的に、放送に連動した情報提供の場合には一時に同じリクエストが殺到する可能性が高く、応答が遅くなったりサーバの負荷が高くなったりする場合が予想される。そうした問題を回避するため、ここに説明した様に一度作成したデータを保存して再利用する事で、処理の手順が簡略化できるとともに応答が高速化できる。
なお、本実施の形態では、時刻やその他情報はアドレス情報と一体化されてURLの形式で表現されている。しかし本発明の実施の形態がこうした方法に限定されるわけではなく、これらの情報がサーバに伝達されればよいのであって、その伝達の形式は問わない。また、時刻情報の解析に失敗した場合等は、予め設定されたデフォールトの情報(対応するテレビ局が用意したメインのページのURL等)を送信する事が望ましい。
時刻情報に付随する、サーバ側が送信する情報の属性を示す情報は、放送局コード、機種コード、キーワード、又は情報出力機器等に関する情報であってもよい。例えば属性を示す情報として、情報出力機器が携帯電話端末であるという内容の情報を時刻情報に付加すると、サーバ装置は携帯電話端末の表示に適した情報を返信する事ができる。また例えば、情報出力機器がメールの送受信が可能な携帯電話端末又はPC(Personal Computer)端末等である場合、情報出力機器のメールアドレスを時刻情報に付加すると、サーバ装置はこのメールアドレスに対してURLを返信する事ができる。これらの情報を同時に時刻情報に複数付加し、サーバ装置へ伝達しても構わない。
図32は、クライアント端末サブシステム1300内のクライアント端末側で実行されるプログラムの制御構造を表すフローチャートである。図32を参照して、まずステップS1341において、放送等の映像表示を行なう。ここでいう「表示」とは、テレビジョン受像機等のモニタに映像を表示する事だけではなく、VTR(Video Tape Recorder)の様にアナログ又はデジタル的に映像を外部機器に出力する事も含む。
続いてステップS1342において、どの様なキー入力があったかに関する判定を行なう。ここでは、リモコンからの入力を想定しているので、リモコンのどのキーが操作されたかについてここで判定する。ただし、入力はこの様にリモコンのキーに限定されるわけではない。例えばクライアント端末としてコンピュータを用いる場合には、マウスを入力に用いる事ができる。すなわち、ここで判定するキー入力をするためにはどの様なハードウェアを用いてもよく、またモニタ画面上にメニューを表示してソフトウェアにより選択を行なう方式を用いてもよい。
ステップS1342の判定処理の結果に応じて制御の流れは以下の様に分岐する。すなわち、押されたキーがチャネル変更ボタン(実際には、1―12等の番号キーになっている事が多い。)、「連動表示」キー、「最近のアクセス」キー、「後からネット」キー、選択/再生記録映像に関するキーであれば、制御はそれぞれステップS1343、S1346、S1351、S1353、S1354に進む。なお、本実施の形態で使用されるリモコンの外観については図38に示してある。
ステップS1343以下はチャネル変更を行なうための処理である。ステップS1343では、通常はチューナに切替信号を出し、受信映像を切替える。
続いてステップS1344において、ベースアドレス記憶部1314に記憶されるベースアドレスを変更する。例えばハードディスクVTR等においてすでに記録されている映像に対しては、チューナへの映像切替ではなくて記録された映像の選択になる。
ステップS1345においては、放送波のチャネルが選択されたときの実際の時刻を表すタイマを選択する。選択されるものがリアルタイムの放送のみである場合には、タイマは必ず現在時刻を示すのでこのステップは必要ない。記録されたメディアの再生と現在の放送の表示を切替える機器である場合には、このステッではリアルタイムの放送波の受信が選択されたのならリアルタイムのタイマに、記録されたメディアからの再生が選択された場合にはメディアの持つタイマの初期値に、それぞれ設定を行なう。ステップS1345の後制御はステップS1341に戻る。
ステップS1346以下は「連動表示」キーが押された場合の処理である。「連動表示」キーとは、放送に連動したコンテンツをワンタッチで表示するために用意されたキーである。まずステップS1346では、時刻付きアドレスを作成する。ただし、時刻付アドレスを作成しない設定とする事もでき、その場合にはここでは単にベースアドレスのみが準備される。時刻付アドレスは、ベースアドレスとタイマから読出された時刻とから作られる。予め記憶されている地域情報等付加的な情報を加えてもよい。
また、チャネル毎に時刻情報の付加を行なうかどうかの判定を行なった上でアドレスを作成してもよい。これは時刻を判定する機構を持たないサーバにアクセスする場合に有効である。例えば地方局やCS(Communications Satellite)放送の局、インターネットのストリームサービスの局等比較的小規模のサーバしか運営しないところに対してアクセスする場合に有効である。時刻を付加するかどうかを判断するための情報はベースアドレスとともに、次回の設定変更まで保持される事が望ましい。
続いてステップS1347では、作成されたアドレス情報をサーバ側に送信する。ウェブサービスの場合にはURLに示されたサーバ宛てにアドレス情報が送信される。この場合には、通常はTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、HTTP(Hypertext
Transfer Protocol)等のプロトコルが使用されるが、ここでは、サーバ・クライアント間での通信が可能な組合せであればどのレイヤでどの様なプロトコルを用いてもよく、その種類は問わない。
ステップS1348では、サーバからステップS1346で作成したアドレスに対応したコンテンツが送信されてくるので、これを受信する。
ステップS1349では、ステップS1348で受信したコンテンツを解析・分析してコンテンツを表示する。一般的なコンテンツであるウェブページの場合には、HTML(Hyper Text Markup Language)という言語でコンテンツが記述されている事が多いが、ウェブブラウザで実行可能なプログラム言語で記述されていても構わない。いわゆる携帯電話では、コンテンツ記述にCompactHTMLという言語が使われる事が多い。
ステップS1350では、利用者からどの様なキー入力がされたかに関する判定を行なう。放送番組を切替える「チャネル」キーであれば制御はステップS1343に進む。これにより、チャネル変更が行なわれ、表示が映像に切替わる。「戻る」キーであれば、以前選択されていたチャネルの映像表示に戻る。現在表示されているコンテンツから別のコンテンツ表示に切替える指示に対応するキー入力がされた場合には、ステップS1347に進み、切替えられた先のベースアドレスにベースアドレスを更新する。通常のウェブページではリンクという形でアドレスが表現されたときにこれを矢印キー等で選択し、「決定」キーを押す等の動作で新しいアドレスが送信され、それに対応するコンテンツを受信し、表示する。
なお、ステップS1346からステップS1348までの処理を行なう間、過去に取得保存していたコンテンツをクライアント端末が表示する様にしてもよい。そうすると、利用者は、「連動表示」キーが押下されてから情報が表示されるまでの間、そのコンテンツを視聴する事ができる。
さらに、定期的に時刻付アドレスを作成し、表示中の放送に関連したコンテンツを予め定期的に取得しておき、サーバ装置とのアクセス中に、取得しておいたコンテンツを表示する様してもよい。その場合、利用者は現在表示中の放送内容に関連したコンテンツであり、かつ時間的に近いコンテンツを視聴する事ができる。もちろん、「連動表示」キーを押下した時点で取得しておいたコンテンツが利用者の要求したコンテンツと同一のものであった場合、利用者は直ちに所望のコンテンツを視聴できる。
「最近のアクセス」のキーが選択されたときには制御はステップS1351に進む。ステップS1351では、最近アクセスされたアドレスを表示する。最近アクセスされたものに時刻付きアドレスがあればそれも表示する。
ステップS1352では、リスト表示されたアドレスのいずれかを利用者が選択する。通常、メニュー形式の表示と、矢印及び決定キーを用いた入力とにより実現される。この後制御はステップS1347に進み、「連動表示」キーが押された場合と同様の処理が行なわれる。
ステップS1353では、「後からネット」キーが押されたときに、今の映像を表示したままアドレスだけを記憶する。ここで記憶したアドレスは、「最近のアクセス」キーを押したときに出てくるリストに、最近アクセスされたアドレスのタイトルと共に表示される様にする。又は、「後からネット」で記憶されたアドレスだけをリストとして表示してもよい。この処理によって、今の放送に連動したアドレスを時刻情報とともに記憶し、後からその放送に連動したページへのウェブアクセスを行なう事が実現できる。
ステップS1354では、「記録映像選択/再生」キーが押されたときの処理が実行される。この処理は、過去に記憶された映像を扱う事が可能な機器の場合のみ実装される。通常のテレビ等チューナしか備えずリアルタイムに配信される映像しか扱えないものではこの部分は不要である。例えばハードディスクVTR等では録画した日時やチャネルを記憶する事が可能なので、この処理を実装する事ができる。
ステップS1354では、録画された映像に付随して記憶されたチャネル情報を用いてベースアドレスを変更する。チャネル情報やベースアドレス情報をもたないDVD等のメディアについては、ベースアドレスを人が設定しても構わない。
続いてステップS1355では、記録開始した時刻と、現在再生する時間的なポジションとから、それが放映(記録)された時刻を導出して、タイマに設定する。つまり録画したデータの場合、それが実際に放映された時刻を再現できる様にタイマの設定を行なう。もちろんチャネル情報からベースアドレスを変更する以外に、ベースアドレスを直接記憶しておいてもよい。DVD等の場合には、アドレスは利用者が入力し、時刻はDVDの再生開始時間をゼロとして開始からの相対時間をサーバに情報として送るという事が可能である。
これは色々な場合に利用できる。例えば、DVDをオンラインショッピングのカタログとして配布する事が考えられる。その場合、DVDの再生時間に対応して関連情報として紹介される商品が変わっていく様にする事ができる。これは、どの再生時間にどの商品が表示されるのかはDVDを作成したときにわかっているためである。初期値からの相対時間をサーバに知らせる事で、妥当なオンラインショッピングのページをサーバで作り出す事が可能になる。DVD、ハードディスクVTR等においては、再生、停止、早送り等、コンテンツの時間軸を操作する事ができる。もちろん、これら装置の場合には、時刻付きアドレスを発生させるタイマはそうした操作に追従して時刻を変更する。
本フローチャートに示した処理は、利用者とのインタフェースを扱い、かつ、サーバからダウンロードしたコンテンツを解析・分析しながら表示するという役割を果たすため、ブラウザという形でまとめられる事が多い。その主要な機能をまとめると、チャネル切替管理、サーバへのアクセス、アドレスの生成・管理、ユーザインタフェース等である。
図33にはクライアント端末でのアドレス関連設定の変遷の例を示す。行番号1で示した行は現在の状態を示す。この内容は現在、どのチャネルが選択されているかに依存する。行番号2で示される行は、チャネルが例えば「asa−tv」というチャネルに変更(具体的には例えば7チャネルが押された事に対応)になった例である。このときベースアドレスはasa−tvのチャネルに対応して記憶されているベースアドレス(例えば「htt://www.asa−tv.co.jp」)に変更される。実際の処理では単にベースアドレスと対応したチャネル番号をインデックスとして一時記憶する事で実現可能である。
続いて行番号3で示される行には、図32の「連動表示」キーが押されたときの状況が示されている。このときには現在の時刻情報とともにアドレスが生成され、そのアドレスが送信される。なお、ユーザ設定の不手際等によりベースアドレスが設定されていない場合には、デフォールトのアドレスが生成される事が望ましい。
行番号4の行は「戻る」キーが押されたときの状況を示す。ウェブ表示から映像表示への切替が行なわれる。行番号5で示される行は図32の「後からネット」キーが押されたときの状況を示す。ベースアドレスと現在の時刻からアドレスは生成されるが、記憶されるのみで送信はされない。ただし、図42を参照して後述する様に、アドレスを送信してコンテンツデータを受信しても構わない。ただしその場合でも、現在表示されている映像表示が途切れる事のない様にすべきである。
行番号6で示される行は放送チャネルの変更があったときの状況を示す。この変更に伴ってベースアドレスがhttp://www.nn−tv.comに変更されている。行番号7で示される行は図32で「最近のアクセス」が選択された状況を示す。ここでは、行番号5の行で示される状況において記憶された送信アドレスが選択及び送信され、対応するコンテンツ情報を受信する。
なお、図33中において「表示」と示した列には、利用者に対してどの様な表示が提示されるのか、その例を示してある。例えば「映像」とは放送の映像であり、「ウェブ」とはインターネットを中心とするネットワークから受信したコンテンツである。もちろん後述の様に混在の表示を行なっても構わない。「映像」と「ウェブ」では表示の解像度、モード等を切替える事でそれぞれを見やすくする事も可能である。
図34、図35、及び図36は、「連動表示」キーによりインターネットにアクセスした場合の表示例を示す図である。これらは図33の「表示」の項目でいえば「ウェブ」として示されたモードでの表示例である。
図34に示される例では、表示画面160は、TV画面162と、それ以外のインターネット画面とに分割されている。インターネット画面はさらに、天気等のインターネットコンテンツが表示される領域164,166、及び168と、インターネットニュース領域170とに分割されている。
図35に示される例では、表示画面172の全域に亘ってインターネット画面174が表示される。この例ではさらに、インターネット画面174の上にTV画面176が重ねて表示される。
また、この時、「連動表示」キーにより取得したインターネットコンテンツは、放送コンテンツに関連した内容である。そのため、放送番組をTV画面176に表示し続ける事が望ましい。インターネットコンテンツ中のリンク情報からコンテンツを取得し、インターネット画面174に表示する場合、表示を継続していたTV画面176を消す様にしても良い。これにより、利用者は、視聴中のインターネット画面が放送内容との関連の無い事を意識できる。この場合、TV画面176の表示を消す前に、警告表示178のようなメッセージ出力を行なっても良い。また、警告音を鳴らしても良い。その他のインターネット画面とTV画面とを並列表示する場合についても、警告を行なう事により同様の効果が期待できる。なお、図35に示す表示形態において、TV画面領域画面176と、インターネット画面174との関係を入替えても良い。
図36に示される例では、表示画面180は、「時間連動コンテンツ」領域182、最新のニュースが表示されるニュース領域188、テレビジョンの番組表が表示される番組表領域184、CM領域190及び192、並びにTV画面186に分割されている。時間連動コンテンツ領域182は、その時間に利用者が選択していたチャネルと連動するコンテンツを示す。
図34、図35、及び図36に示される例では、インターネットコンテンツがTV画面と組合わされているが、本発明はその様な表示に限定されるわけではない。例えば、図37に示す様に、ウェブページ単独で表示されてもよい。図37に示す例では、表示画面200は、放映中の番組関連コンテンツの表示領域202、ニュース領域198、番組表領域194、CM領域190、192、及び204に分割されている。TV画面そのものはない。
放送局のビジネスとしては、放送のスポンサーのCMをウェブのコンテンツの中に入れる事が望ましい。またリクエストの時刻のコンテンツのみではなく、その時間的な前後のコンテンツに容易にアクセスできる様にしておく事が望ましい。
図38に、「後からネット」キーで記憶したアドレスに対してアクセスする場合の表示例を示す。図38を参照して、この例での表示は時間、チャネル、及びウェブページのタイトルである。タイトルは図42に関連して説明する方法により入手可能である。時刻情報を含めたアドレスを表示する事も可能だが、利用者が何のコンテンツかを理解しにくいので、タイトルを表示する事が望ましい。
図39には、ユーザインタフェースの例としてのリモコンの外観を示す。図39を参照して、このリモコンは、記憶したアドレスのリスト等、複数項目のリストから一つを選択して決定するという要素を含むので、矢印だけでなく、片手で扱えるジョグダイヤル(回転による選択項目の上下方向の移動と、図中水平方向に押込む事による「決定」操作との入力が可能)を有する事が望ましい。このリモコンと本体とは、赤外線、電波等の手段で本体と通信をする事が望ましい。携帯電話で本発明を実現する場合にはこれらのリストの選択、決定等は携帯電話本体のキーで行なわれる。
図40に、最も簡単な映像表示とウェブ表示の状態遷移図を示す。図40において、楕円は状態を、二重線の四角は状態遷移を引起こすキー入力を、それぞれ示す。「連動表示」キー入力による状態遷移は、放送についての「映像表示」状態から、例えば図38に示した様なウェブ表示を行なう。通常の映像表示には「戻る」キー又はチャネル選択キー(通常は1から12のキー)を押す事で切替わる。それ以外のキーでは矢印キーや決定キーでウェブページの表示を続ける。
図41には、「後からネット」キーを含めた状態遷移図を示す。放送を受信・表示している映像表示の状態1361を中心とした状態遷移を説明する。「後からネット」キーが押下された場合には、アドレスを記憶するだけで映像表示のモードは変わらない。メニューキーが押されると状態1362に移行し、メニューを表示する。図42にメニュー表示の例を示す。
メニューを矢印キーで選択し、決定キーを押すとそれぞれの選択されたモードに移行する。主な状態としては、最近のアクセスを表示するモードである「最近アクセスアドレス表示」状態がある。最近のアクセスもリスト形式で表示され、矢印キーで選択され、決定される。最近のアクセス先のいずれかが選択されると状態はウェブ表示状態1365になる。
一方、メニュー表示状態1362で「お気に入りアドレス表示」が選択され決定されると、状態はお気に入りアドレス表示状態1364に移行し、お気に入りアドレスをリスト形式で表示する。お気に入りアドレスのいずれかを矢印キーで選択し決定キーで決定すると、状態はウェブ表示状態1365に移行し、当該アドレスのウェブページが表示される。
<実施の形態3の変形例1>
上に述べた例では、「後からネット」キーが押されたときにはアドレスを記憶するだけである。しかし、本発明はそうした実現例のみには限定されない。「後からネット」キーが押されたときにコンテンツを情報サーバ装置から取得して(表示せず)保存しておき、後からそのコンテンツを閲覧するときには改めてアクセスする事なく、保存されたデータを閲覧する様にもできる。
図43に、そうした変形例において、図32のステップS1353に替えて行なわれる処理のフローチャートを示す。図43を参照して、まずステップS1371で、押されたキーが「後からネット」キーかどうかを判定する。「後からネット」キーが押されたのでない場合にはこの処理を終了する。それ以外の場合には制御はステップS1372に進む。
ステップS1372では、時刻等の情報を含むアドレスにアクセスを行ない、コンテンツの取得を行なう。
ステップS1373では、ステップS1372で取得したコンテンツの中からコンテンツのタイトルを抽出し、対応のコンテンツのアドレスとともに記憶する。ウェブページの記述で一般的に使用されるHTML言語形式に従うと、タイトルは「<title>」というタグと</title>というタグとに挟まれた部分に書かれる事が多い。クライアント側ではこの部分を抽出し、タイトル情報として記憶する。このタイトルは、図38に示す様に、後ほど利用者がアクセスしようとするときの表示に使用する。
続いてステップS1374では、受信したデータを一時記憶にキャッシュする。後ほど利用者がアクセスしようとするときに、この一時記憶から読出す事により、ネットワークのアクセス時間を短縮できる。
<実施の形態3の変形例2>
図44に映像表示画面への表示の例を示す。コンテンツのダウンロードは時間を要するため、コンテンツに対する要求を送信した直後に画面を切替えると、しばらく表示画面に何も表示されない状態となる事がある。そこで、映像からウェブページへの切替は、ページのコンテンツが全部又は一部を取得でき、かつページの表示データが構築できてから行なう事が望ましい。ただし、その場合でも「連動表示」キーを押してから画面の切替までタイムラグが報じる可能性がある。この場合、利用者はキー入力が受付けられたかどうか不安になる。できれば利用者にこの様な不安を感じさせる事は避けるべきである。
これを解消するために映像表示画面210に現在の状況を出す事が望ましい。この例では映像表示画面210の左上の通信状態表示領域212に、通信状態を示す情報(「ダウンロード完」、「通信不能」、「通信可能」、「アドレス記憶完」等)を表示する。特に「後からネット」では、映像表示からウェブページにその場では切替わらないため、アドレスが記憶されたかどうか分からない。この場合には「アドレス記憶完」の表示を行なう。この表示は一定時間後に消える事が望ましい。
映像表示画面210の右下の領域214には、特別なウェブ情報がある事を示す表示を行なう。この表示は通常放送系から送られてきたものである。例えばクイズの応募やオンラインショッピング等では、今、ウェブにアクセスすると特別な情報が得られる場合がある。そうした場合には、その事を利用者に知らせる事が重要である。この情報はアナログでもデジタルでも送信が可能である。例えばアナログ放送では映像に重畳して送る事が考えられる。デジタル放送ではデジタルデータとして送る事が考えられる。その他にも、このデジタルデータの情報は放送コンテンツサーバとは別のサーバから取得してもよい。クライアント端末がサーバにアクセスして、自動的にデータをキャッシュする様な処理も可能である。これらの表示は文字である必要はなく、アイコン等の記号でもよい。ただし、その意味が利用者に理解できる様な記号である事が望ましい。
なお、図44の右下の表示の様に「ウェブ情報あり」という表示を出すと、放送をリアルタイムで視聴している利用者が一度にサーバにアクセスする可能性がある。ネットワークやサーバの処理能力が低い場合には応答が極端に遅くなったりして十分なサービスが提供できなくなるおそれがある。そこで、自動アクセスの場合にも、利用者による「連動表示」キーによるアクセスの場合にも、アクセスが一度に殺到しない仕組みをクライアント端末に設ける事が有効である。これは例えば上記自動アクセスのリクエストや「連動表示」キーのキー入力が起こってからランダム時間待ってから実際の送信を行なう処理で実現可能である。この待つ時間の最大値は0秒から60秒程度の間で実現される事が望ましい。
<実施の形態3の変形例3>
図45に、ユーザインタフェースの例として、別のリモコンの外観を示す。図45を参照して、このリモコンは、図39に示すリモコンと同様に、矢印だけでなく、片手で扱えるジョグダイヤルを有する事が望ましい。このリモコンと本体とは、赤外線、電波等の手段で本体と通信をする事が望ましい。携帯電話で本発明を実現する場合にはこれらのリストの選択、決定等は携帯電話本体のキーで行なわれる。
また、図45に示すリモコンは、チャネル変更を行なうためのキーである数字キーと、それら数字キーにそれぞれ関連するインターネットコンテンツを切替えて受信・表示するための「チャネルUp」「チャネルDown」キーと、放送中の放送番組に関連するインターネットコンテンツを、時間的な関連に基づいて切替えるための「前の時刻のページ」及び「次の時刻のページ」キーとを含む。
図46に、「チャネルUp」「チャネルDown」、「前の時刻のページ」、及び「次の時刻のページ」キーを含めた状態遷移図を示す。映像表示を表示している状態1366で「連動表示」キーが押下されると、状態は現在視聴中の放送映像に関連したインターネットコンテンツを受信・表示するウェブ表示の状態1367に移行する。以下、ウェブ表示の状態1367を中心とした状態遷移を説明する。
ウェブ表示の状態1367において、「チャネルUp」キーが押下されると、現在放送中の放送映像を表示する状態1366に戻る。また、「チャネルDown」キーが押下された場合にも,状態は映像表示状態1366に遷移する。ただしこの場合には、前回「連動表示」キーが押下されるまで表示していたチャネルの一つ下のチャネルの放送映像を表示する。
また、「前の時刻のページ」キーが押下されると、現在表示中のWeb情報元の放送番組で前の時刻に提供されていた情報を表示する様に表示内容を切替えて、ウェブ表示状態1367を継続する。「次の時刻のページ」キーが押下されると、現在表示中のWeb情報元の放送番組で次の時刻に提供される情報を表示する様に表示内容を切替えてウェブ表示状態1367を継続する。
図47に、具体的な「チャネルUp」、「チャネルDown」キー操作による表示の変化を示す。図47を参照して、利用者が、図45に示すリモコンの「3」のボタンに割当てられているTV放送番組「※※の法則」を閲覧しているものとする。この状態で「連動表示」キーを押すと、視聴中の「※※の法則」番組のホームページが表示される。この状態で、利用者が「チャネルUp」キーを押すと、TV放送番組「※※の法則」が再度表示される。また、「チャネルUp」キーではなく、「チャネルDown」キーを利用者が押すと、リモコンの2のボタンに割当てられているTV放送番組「***スペシャル」が表示される。
また、Web情報表示中にチャネル選択キー(通常は1から12のキー、「チャネルUp」キー、及び「チャネルDown」キー)のいずれかを押す事で、放送映像に表示を切替える。この時に、表示していたWeb情報は保存される。リモコンの「3」のボタンに割当てられた放送画面を表示している状態で、「チャネルDown」キーが押された場合、保存されたWebページが再び表示される。また、リモコンの「2」のボタンに割当てられた放送画面を表示している状態で、「チャネルUp」キーが押された場合も、保存されたWebページが再び表示される。
図48に、「前の時刻のページ」、「次の時刻のページ」キー操作による表示の具体的な遷移を示す。図48を参照して、2003年6月5日20時45分の時点で、利用者は、図45に示すリモコンの「3」のボタンに割当てられている放送番組「※※の法則」を視聴しているとする。この時点で「連動表示」キーが押されると、視聴中の放送番組「※※の法則」のホームページが表示される。利用者がこのホームページを閲覧した後、20時50分の時点で、「前の時刻のページ」ボタンが押されたとする。すると、このホームページを取得した時刻(8時45分)を含む時間帯からみて、一つ前の時間帯に提供されていた放送番組である「○△□ビールCM」のホームページが表示される。また、「※※の法則」番組のホームページを表示し、20時50分の時点で、「次の時刻のページ」キーが押されたとする。すると、このページを取得した時刻(8時45分)を含む時間帯からみて、次の時間帯となる8時55分に提供される放送番組「※※の法則」中の「番組プレゼント」のページが表示される。
なお、「前(次)の時刻のページ」キー操作やリンク選択操作により、現在の放送番組に関連したページではないWebページを取得表示するとき、表示時にタイマを作動させ、一定時間が経過すると現在時刻に提供されている放送番組に関連したページを取得する機能を備える事が望ましい。
図49は、映像表示中に「連動表示」、又は「チャネルUp」若しくは「チャネルDown」キーが押された時の処理、及びその結果行なわれる番組関連Webページの表示中に「チャネルUp」、「チャネルDown」「前の時刻のページ」、及び「次の時刻のページ」キーが操作された際の処理を行なうプログラムのフローチャートである。図49を参照して、まず、ステップS1401において、図32に示すステップS1341と同様に、放送等の映像表示を行なう。続いて、ステップS1402において、図32に示すステップS1342と同様にキー入力があったかに関する判定を行なう。ここでは、リモコンのどのキーが操作されたかについて判定する。
ステップS1402の判定処理の結果に応じて制御の流れは以下の様に分岐する。即ち、押されたキーが、「連動表示」キーであるならば、制御はステップS1403に進み、押されたキーが「チャネルUp」キー又は「チャネルDown」キーであるならば、制御はステップS1408に進む。
ステップS1403からステップS1406までの処理は、図32に示すステップS1346からステップS1349までの処理と同様である。即ちステップS1403では、時刻付きのアドレスを作成する。続いてステップS1404では、作成したアドレス情報をサーバに送信する。サーバからステップS1403で作成したアドレスに対応したコンテンツが送信されてくるので、ステップS1405でこれを受信する。ステップS1406では、受信したコンテンツを解析・分析して、コンテンツを表示する。制御はステップS1407に進む。
一方、「チャネルUp」キー又は「チャネルDown」キーが押されたときは、ステップS1408で、表示中の放送チャネルに対応して情報記憶部に記憶されているWeb情報を読出す。この際に、押されたキーが「チャネルDown」の場合、クライアント端末は、表示中の放送チャネルに対応して記憶されているWeb情報を読出す。押されたキーが「チャネルUp」キーならば、クライアント端末は表示中の放送チャネルのチャネル番号のひとつ上のチャネル番号が割当てられている放送チャネルに対応して記憶されているWeb情報を読出す。制御はステップS1406に進み、読出した情報をブラウザ表示する。制御はステップS1407に進む。
ステップS1407までの制御によって、Webページが表示されている状態となる。ステップS1407において、キー入力があったか否か、キー入力があった場合には、それがどのキーかについての判定が行なわれる。判定処理の結果に応じて制御の流れは以下の様に分岐する。即ち、押されたキーが「チャネルUp」キー又は「チャネルDown」キーであるならば、制御はステップS1409に進む。押されたキーが「前の時刻のページ」キーならば、制御はステップS1413に進む。押されたキーが「次の時刻のページ」キーならば、制御はステップS1414に進む。
利用者がWebページを視聴中に、「チャネルUp」キー又は「チャネルDown」キーが押されると、制御はステップS1409に進む。ステップS1409では、クライアント端末において、現在表示中のWeb情報を表示元の放送チャネル別に用意された格納場所に保存する。
続くS1410では、押されたキーが「チャネルUp」キーであるか「チャネルDown」キーであるかに応じて、それぞれに対応する放送番組の画面を表示し、チャネル変更を行なう。即ち、「チャネルUp」キーが押下された場合には、表示元の放送チャネルで放送されている放送番組を画面に表示する。また、「チャネルDown」キーが押下された場合には、表示元の放送チャネルのチャネル番号のひとつ下のチャネル番号が割当てられている放送チャネルで放送されている放送番組を画面に表示する。
続いてステップS1411においては、図32に示すプログラムのステップS1344と同様の処理を行ない、図30に示すベースアドレス記憶部1314に記憶されるベースアドレスを変更する。
続くステップS1412においては、図32に示すプログラムのステップS1345と同様の処理を行ない、放送波のチャネルが選択されたときの実際の時刻を表すタイマを選択する設定を行なう。即ち、選択されたものがリアルタイムの放送波の受信であるならば、リアルタイムのタイマに設定する。また選択されたものが記録されたメディアからの再生である場合には、メディアに保持されているタイマの初期値に設定する。選択されたものがリアルタイムの放送のみである場合には設定を行なう必要はない。この後、制御はステップS1401に戻る。
「前の時刻のページ」キーが押されると、制御はステップS1407からステップS1413に進む。ステップS1413では、クライアント端末で表示しているWeb情報を取得したときのアドレスを読出し、アドレス中の時刻情報を一定時間減らしたアドレスを新たに作成し、そのアドレスを用いてサーバ装置に情報要求を出す。制御はステップS1404に戻る。
「次の時刻のページ」キーが押されると、制御はステップS1407からステップS1414に進む。ステップS1414では、アドレス中の時刻情報を一定時間増やしたアドレスを作成し、そのアドレスを用いてサーバ装置に情報要求を出す。制御はステップS1404に戻る。
現在表示中の情報のアドレスの中の時刻情報を一定時間差し引く以外のアドレス作成方法として、現在表示中の情報からいくつ前の情報かを表す情報時刻位置情報を現在表示中の情報に付加しても良い。また、通知情報の通知タイミングから前の時刻に提供されていた情報の提供時刻を取得し、アドレスを作成しても良い。
<実施の形態3の変形例4>
図50には、放送系でアクセス制限がある場合の、クライアント端末におけるウェブアクセスのためのプログラムのフローチャートの一例を示す。既に説明した実施の形態では必要が生じるたびにウェブにアクセスしているが、それでは不都合な場合がある。例えばCS放送サービス等では、購入しているサービスが利用者毎に異なる。視聴年齢制限がある放送も存在する。これらの制限がある放送に対しては、関連情報へのアクセス(ウェブアクセス)も制限する事が望ましい。つまり、「視聴制限のために受信できません」という様な放送のチャネルがあれば、それに対応するウェブのコンテンツは全部又は一部を見る事が出来ないという機能を実現する事が好ましい。そこで、上記した各実施の形態において、ウェブアクセスがある場合、その各々をこの図50に示した様な処理に置換する事が考えられる。
図50を参照して、ステップS1381では、現在放送されているチャネル(又はDVD等のパッケージメディア)に対してアクセス制限がかかっているかどうかを判定する。例えばCSチューナでは個々のチューナが記憶する契約情報と、現在視聴しているチャネルの情報とからこれを判定する事ができる。
続いてステップS1382で、放送側にアクセス制限が設けられているか否かを判定する。アクセス制限がある場合には制御はステップS1383に進み、さもなければ制御はステップS1385に進む。
ステップS1383では、クライアント端末側の情報と放送側のアクセス制限の条件とを比較して、当該放送に対する当該クライアント端末のアクセスが許可されているかどうかを判定する。アクセスが許可されている場合には制御はステップS1385に進み、それ以外の場合には制御はステップS1384に進む。
ステップS1384では、このクライアント端末には当該コンテンツに対するアクセス権限がないので、その旨が利用者に通知される。これはクライアント端末側で直接表示してもよいし、アクセス権限がない場合の特別なアドレスにアクセスしてサーバからの情報を表示する様にしてもよい。メッセージを表示してこの処理を終了する。
一方、ステップS1385では、当該コンテンツに対する当該クライアント端末のアクセスが許可されているため、ウェブ上のコンテンツへのアクセスが行なわれ表示される。表示が終わればこの処理を終了する。
また、アクセス制限が設定されている場合以外にも、サーバ装置が放送番組に関連するコンテンツを提供しない場合がある。例えば放送番組が放送されている時間帯等、所定の期間に限定してコンテンツを提供する場合がある。また例えば、関連するコンテンツが準備中であるために、現時点では当該コンテンツを提供できない場合がある。また例えば、関連するコンテンツが既に破棄されている場合がある。このような場合、クライアント端末からコンテンツへのアクセスを行なっても、サーバ装置はクライアント端末に対してコンテンツを提供しない。
このように、サーバ装置がクライアント端末に対してコンテンツを提供しない場合、サーバ装置は、アクセス制限が設定されている場合と同様に当該コンテンツにアクセスできない旨の通知を行なう事が望ましい。
例えば、コンテンツを提供する期間が限定されている場合、コンテンツを提供する期間外であることを示す通知をサーバ装置側で予め準備しておいてもよい。提供有効期間外の期間に当該コンテンツに対するアクセスがあった場合、サーバ装置は、コンテンツの代りに提供有効期間通知を送信する。この場合、クライアント端末は、提供有効期間通知を受け、現在当該コンテンツが提供されていない旨を画面に表示する。また、サーバ装置は、コンテンツを提供する期間を示す情報と、将来的にアクセス可能になるか否かを示す判定フラグとを、通知と併せて送信するようにしてもよい。このような通知を受信したクライアント端末は、期間を示す情報に基づいて、「×月△日から○月◇日に提供」と画面に表示することができる。さらにクライアント端末は、当該コンテンツに将来アクセスが可能となる場合に、期間を示す情報と判定フラグとに基づいて、アクセスが可能となる期間に自動的にサーバ装置にアクセスし、コンテンツを取得保存することも可能となる。
なお、この例ではアクセス制限の判定及びそれに伴う処理をクライアント端末で行なっている。しかし本発明はその様な実施の形態には限定されない。例えば、アクセス制限がある放送サービスにおける利用者のIDを、SSL(Secure Sockets Layer)等のセキュリティが確保されたプロトコルでサーバ側に送信して、サーバ側でアクセス制限を行なってもよい。
図51は単純な情報サーバ装置の実装を示すフローチャートである。図31に示す場合と同様のアドレス情報がクライアント端末から情報サーバ装置に送られるものとする。
ステップS1421では、送信されてきたアドレス情報を解析する。ただしここでは、時刻やその他の情報を無視して、どの様なアドレスでリクエストが来ても常に同じウェブページ(例えばhttp://www.asa−tv.co.jp/index.htmlというページ)1422を出力する。
この様な実装を行なう事で、現在ウェブページを持つサーバに対して最低限の修正で、クライアント端末からのリクエストに対する情報送信を行なう事ができるサーバを構築する事が可能となる。つまり、時刻等の情報を全く無視して常に同じコンテンツを送信するサーバから、CM等と同期して秒単位で刻々とコンテンツを変える事ができるサーバまで、種々の実装が可能となる。従って、クライアント端末には変更を加えずに、段階的に高度なサーバへと変更していく事が可能である。
<実施の形態3の変形例5>
図52には別のクライアント端末の例を示す。クライアント端末としては、現在放映されている放送と同期してネットワークから情報を受信する場合及び、すでに記録した放送に対してその放送された時間に対応した情報をネットワークから受信する両方に対応可能である事が望ましい。図46に示すクライアント端末はそうした機能を持つ。
図52を参照して、このクライアント端末は、ハードディスクVTR1334と、ハードディスクVTR1334で再生されたり、インターネットから送信されたりしてくる番組又はコンテンツ(映像、音楽等)を表示・再生するための、スピーカが付属したモニタ1335と、インターネットモデム1331と、リモコン1333とを含む。
ハードディスクVTRの様に放送を録画する様なタイプのデバイスの場合には、映像に付随するベースアドレスとその映像のスタートの時間を映像とともに記憶する。再生の時にはベースアドレスを図30のベースアドレス記憶部1314にセットし、映像スタート時間をタイマ1317にセットする。こうする事により、例えば1日前に録画した映像を見て、そこでネットワークにアクセスすれば、1日前の時間を指定してアドレスが作成され、録画した時間に同期したコンテンツをサーバから得る事が可能である。DVD等では、タイマ1317をDVDの映像に同期してセットする(例えば、映像の最初を時刻0とする)事で、DVDの進行に対応したコンテンツの入手が可能となる。
データ放送の様に、ある時刻で見られる全ページデータを、予め定められたスケジュールに従って周期的に繰返し送出する伝送方式の放送の場合には、その放送ページの関連情報のベースアドレスと、そのデータ放送ページを表示してからの表示時間とをともに記憶する。この放送番組の関連情報を取得するときには、ベースアドレスと表示時間とを併せて、サーバに送信する。
なお、放送番組の関連情報は、表示内容に関連したWeb情報だけではなく、データ放送のページを構成する放送データの一部をマージする、即ち一部を置換するようなデータであっても良い。
また、映像放送とデータ放送とが別チャネルで連動している場合、「データ連動」の様なボタンを用いて、チャネル切替を行なう様にしても良い。図30に示す表示部が映像放送中でWeb関連情報の通知を表示している場合には、「データ連動」ボタンを押下する事により関連Web情報の取得、及びWeb情報表示の切替を行ない、関連情報の通知を表示していない場合には、「データ連動」ボタンを押下する事によりデータ放送チャネルへのチャネル切替を行なう機能を備えていても良い。
<実施の形態3の変形例6>
また、ネットワーク機能及び情報表示機能は備えるが、放送信号を受信したり表示したりする機能を備えない携帯電話端末等の端末は、放送番組を表示するクライアント端末装置との連携機能を備える事により、放送番組関連情報を取得する事ができる。以下では、利用者が携帯電話等を使って、TVに表示中の番組の関連情報を取得表示する例を説明する。
図53には、クライアント端末装置と、映像受信装置を持たないサブクライアント端末装置との間での連携機能の例について示す。図53を参照して、このシステムは、放送信号と同期したコンテンツを提供するためのネットワーク用サブシステム1200と、家庭やオフィス等の利用者が使用するクライアント端末サブシステム1300Bとを含む。クライアント端末サブシステム1300Bは、TVなどのクライアント端末1500を含む。クライアント端末サブシステム1300Bはさらに、クライアント端末に表示中の映像に対応した情報のアドレス及びクライアント端末に記録されているアドレスをクライアント端末から取得する機能と、ネットワーク用サブシステム1200との通信機能とを備えるサブクライアント端末1502を含む。なお、サブクライアント端末1502として、携帯電話、パーソナルコンピュータ、又はPDA(Personal Digital Assistant)等が利用可能である。
図54に、サブクライアント端末1502の構成として想定される代表的なもののブロック図を示す。図54を参照して、このサブクライアント端末1502は、利用者が操作を行なうためのユーザインタフェースを備えたユーザ入力部1511と、所望の情報のアドレス取得要求を出し、要求したアドレスの返信を受けるアドレス要求送受信部1512と、アドレス要求送受信部1512が取得したアドレスを記憶するためのアドレス記憶部1513と、アドレス要求送受信部1512により取得されたアドレス、又はアドレス記憶部1513に記憶されているアドレスを元に、情報の取得要求を送信し、対応する情報を受信する情報送受信部1514と、実際のネットワークとの信号の伝達を行なうためのネットワークインタフェース1515とを含む。
サブクライアント端末1502はさらに、情報送受信部1514により受信された情報を表示(利用者に提示)される形に組み立てるためのブラウザ1516と、ブラウザで組み立てられた情報を利用者に表示するための表示部1517とを含む。
ユーザ入力部1511は、クライアント端末1500に表示中の映像に対応した情報のアドレス及びクライアント端末1500に記録されているアドレスをクライアント端末1500に要求する操作と、記憶しているアドレスを表示する操作と、選択したアドレスの情報をネットワーク用サブシステム1200に要求する操作とを利用者が行なうためのユーザインタフェースを備える。
アドレス要求送受信部1512は、ユーザ入力部1511においてアドレスの取得要求が出されると、アドレス要求を作成し、クライアント端末1500に送信する。また、クライアント端末1500からアドレス通知を受信し、解析し、通知されたアドレスをアドレス記憶部1513に格納する。
なお、アドレス要求及びアドレス通知のフォーマットは、メールフォーマット、通知メッセージフォーマット等、クライアント端末1500とのネットワーク経路により異なる事が想定される。そのため、フォーマットを利用者の選択したネットワーク経路に応じて選択する機能を備えている事が望ましい。また、クライアント端末1500からのアドレス通知に、その他のクライアント端末で記憶されている番組情報に関連する情報を付加する事が望ましい。付加情報は、放送時刻、放送局名、放送の概略情報である事が望ましい。
ネットワークインタフェース1515は、複数の通信手段を備えている事が望ましい。携帯電話又はパーソナルコンピュータ等をサブクライアント端末1502として用いる場合、テレビジョン受像機等からなるクライアント端末1500と、サブクライアント端末1502とは、赤外線、電波等によって通信を行なう様にする事が望ましい。
図55に、ユーザインタフェースの例として、利用者がサブクライアント端末1502として携帯電話を使って、TVなどのクライアント端末1500による放送番組視聴中に視聴中の内容に関連した情報を取得表示する場合の携帯電話の操作と画面表示例を示す。図55を参照して、利用者がメニューボタンを押すと、携帯電話は、表示画面にメニュー画面1520を表示する。メニュー画面1520中の“連動URL”項目1522を上下ボタンにより選択後、図示しない決定ボタンを押下する事により連動URL画面1524を表示させる。連動URL画面中の“アクセス”項目1526を上下ボタンにより選択後、図示しない決定ボタンを押下する事により連動URL取得中画面1528を表示させる。
連動URL取得中画面では、クライアント端末1500とのアドレス通知の送受信中に、クライアント端末1500へのアドレス問い合わせ中である旨の通信状況表示1530を表示し、ネットワーク用サブシステム1200との情報の送受信中にはネットワーク用サブシステム1200から情報を取得中である旨の通信状況表示1532を表示する。ただし、これらは、ネットワーク経路が切替わる旨を利用者に提示する動作の一例であり、音声出力を用いるものであっても構わない。情報取得後、情報を解析し、ブラウザ表示画面1534により表示する。また、アドレス通知に付加される番組情報の概略情報を受信する場合には、アドレス通知の受信解析後、概略情報表示1536を表示する。
図56は、サブクライアント端末1502で実行されるプログラムの制御構造を表わすフローチャートである。図56を参照して、まずステップS1551において、いわゆる待ち受け画面を表示する。続いてステップS1552では、メニューボタンを押す入力があったか否かを判定する。判定結果が「YES」ならば、制御はステップS1553に進む。判定結果が「NO」ならば、制御はステップS1551に戻り、入力待ちの状態となる。
ステップS1553において、メニュー画面を表示する。続くステップS1554において、利用者により“連動URL”メニューが選択されたか否かを判定する。判定結果が「YES」ならば、制御はステップS1555に進む。判定結果が「NO」ならば、制御はステップS1551に戻る。
ステップS1555では、“連動URL”メニューが表示される。続いて、ステップS1556において、どの様なキー入力があったかに関する判定を行なう。この例では、入力は、携帯電話の画面上に図55に示す様なメニューを表示して、ソフトウェアにより選択を行なう。ただしこの方式に限定されるわけではない。ボタンによる入力といったキー入力を入力するためのハードウェアを用いてもよい。
ステップS1556の判定処理の結果に応じて制御の流れは以下の様に分岐する。即ち、選択されたキーが「アクセス」キー、「URL取得」キー、「メール」キー、「記憶リスト」キーであれば、制御はそれぞれステップS1557、S1562、S1565、及びS1570に進む。
ステップS1557以下の処理では、「アクセス」キーが選択されたときの処理が実行される。この処理は、クライアント端末1500で表示中の放送番組に関連する関連情報のURLをクライアント端末1500から取得し、取得したURLを用いてネットワーク用サブシステム1200から情報取得を行なうための処理である。
ステップS1557では、アドレス要求を作成し、作成したアドレス要求をクライアント端末に対して送信する。続くステップS1558では、クライアント端末より、番組関連情報のアドレス情報を受信する。
ステップS1559では、取得したアドレスを使って、ネットワーク用サブシステム1200に情報取得要求を送信する。ステップS1560では、ステップS1558において取得したアドレスに対応した情報が送信されるので、これを受信する。ステップS1561では、ステップS1560において受信した情報を、利用者に表示する。この後、制御はステップS1551に戻る。
「URL取得」キーが選択された時には、制御はステップS1556からステップS1562に進む。ステップS1562では、アドレス要求を作成し、作成したアドレス要求をクライアント端末1500に対して送信する。続くステップS1563では、クライアント端末1500より、番組関連情報のアドレス情報を受信する。ステップS1564では、取得したアドレス情報を記憶する。制御はS1551に戻る。
「メール」キーが選択されたときには、制御はS1565に進む。以下の処理では、アドレスを取得し、他機器へ通知する処理を行なう。ステップS1565では、アドレス要求を作成し、作成したアドレス要求をクライアント端末1500に対して送信する。続くステップS1566では、クライアント端末1500より、番組関連情報のアドレス情報を受信する。
ステップS1567では、携帯電話端末のメール機能により、メールを作成する。ステップS1568では、ステップ1566において取得したアドレス情報を、メールに添付する。続くステップ1569では、このメールを送信する。なお、この後、制御はステップS1551に戻る。ここでは、携帯電話端末のメール機能を例に挙げているが、サブクライアント端末に備わる他端末への情報通知機能であれば、どの様なものを用いてもよい。
「記憶リスト」キーが選択されたときには、制御はステップS1556からステップS1570に進む。ステップS1570以下の処理は、記憶しておいたアドレスを読出し、そのアドレスの情報を取得するための処理である。
ステップS1570では、ステップS1564の処理等によって既に記憶されているアドレス情報を読出し、画面に表示する。ステップS1571では、再び連動URLメニュー表示を行ない、ユーザによる選択決定入力を求める。ステップS1571ではさらに、ユーザによる選択決定入力がどの様なキー入力であったかに関する判定を行なう。「アクセス」キーが選択された場合、制御はS1559に進む。「メール」キーが選択された場合、制御はステップS1567に進む。
<実施の形態3の変形例7>
なお、サブクライアント端末は、チャネル情報をクライアント端末から取得し、アドレスを作成する機能をさらに備える事もできる。図57に、この様な機能を備えたサブクライアント端末の構成として想定されるもののブロック図を示す。図57を参照して、このサブクライアント端末は、図54に示すサブクライアント端末1502と同様に、ユーザ入力部1511と、アドレス記憶部1513と、ネットワークインタフェース1515とを含む。
このサブクライアント端末はさらに、クライアント端末に表示中の放送チャネルのチャネル情報の取得要求を出し、要求したチャネル情報の返信を受けるチャネル情報送受信部1601と、放送チャネルごとにベースアドレスを記憶するベースアドレス記憶部1602と、時刻をカウントするタイマ1603と、ベースアドレス記憶部1602に保持されるベースアドレスと、タイマ1603の現在の時刻とから、アドレスを作成するためのアドレス作成部1604と、作成したアドレス及び記憶しているアドレスから情報の取得要求を出し、要求した情報の返信を受ける情報送受信部1605と、情報送受信部1605により受信された情報を表示(利用者に提示)される形に組み立てるためのブラウザ1606と、ブラウザで組み立てられた情報を利用者に表示するための表示部1607とを含む。
この変形例に係るサブクライアント端末が起動し、ユーザ入力部1511を用いて利用者が行なうと、入力に応答して、チャネル情報送受信部1601が、チャネル情報の要求を作成し、作成した要求をクライアント端末に送信する。クライアント端末は、このサブクライアント端末に対して要求されたチャネルのチャネル情報を返信する。
ネットワークインタフェース1515を経由して、チャネル情報を受信したサブクライアント端末は、取得したチャネル情報を用いて、ベースアドレス記憶部1602に記憶されている放送チャネルごとのベースアドレスを更新し、タイマ1603の設定を行なう。
アドレス作成部1604は、ベースアドレス記憶部1602をクライアント端末から取得したチャネル情報を用いて参照し、所望の情報のベースアドレスを決定し、タイマ1603から取得した時刻情報を付加する事で、アドレスを作成する。ここでは、ユーザ入力部1511でのキー入力操作時にタイマ1603から時刻情報を取得し、一時的に記憶しておく事が望ましい。
<実施の形態3の変形例8>
また、情報の要求と受信をクライアント端末が行ない、表示機能を備えた他のサブクライアント端末において受信情報を表示する事もできる。図58にはそのシステムの例を示す。図58を参照して、このシステムは、図53に示すシステムと同様にネットワーク用サブシステム1200と、家庭やオフィス等で利用者が使用するクライアント端末サブシステム1300Cとを含む。クライアント端末サブシステム1300Cは、TVなどのクライアント端末1700と、サブクライアント端末1702とを含む。
このシステムでは、クライアント端末1700が情報の要求と受信を行なう。受信後、携帯電話端末1702に受信情報を転送し、携帯電話端末1702では、クライアント端末1700からの転送情報を受信し、表示する。
なお、表示機能を持つサブクライアント端末が複数ある場合を想定し、クライアント端末において、取得した情報を表示させるサブクライアント端末装置を選択できる様にする事が望ましい。この様な選択機能を備えたクライアント端末の構成を図59に示す。図59を参照して、このクライアント端末は、図30に示す第1の実施の形態に係るクライアント端末の構成とほぼ同様の構成である。ただし、このクライアント端末は、図30に示すクライアント端末と異なり、情報記憶部1323に替えて、取得する番組関連情報を転送する先の端末のネットワークID及び通信経路を記憶する転送先記憶部1324を含む。
ユーザ入力部1315又はネットワークインタフェース1319を通した外部入力を取得する。取得する番組関連情報を転送可能な端末のネットワークID及び通信経路を受け、それぞれ転送先記憶部1324に記憶しておく。利用者は放送番組を視聴中に、リモコンを使って番組関連情報の情報取得の要求を出す。クライアント端末は利用者からの取得要求命令に応答して、アドレスの作成、情報の要求、及び提供情報の受信を行なう。この動作は図30により説明した通りである。情報を受信した後、受信情報の転送先を例えばユーザ入力部1315により選択し、転送先記憶部1724中の端末情報を用いて指定された転送先に、情報送受信部1318により情報を送信する。
<その他変形例>
クライアント端末として携帯電話を用いてもよい。この場合には、インターネットストリームという形で映像を受信する、地上波デジタル放送の放送波を受信する等で映像を受信及び表示し、それに同期したコンテンツをインターネットからダウンロードできる。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに制限されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
101、101A クライアント端末装置、116、116A 情報サーバ装置、127、127A、133、133A データベース、131、131A コンテンツ提供者端末装置、102 選局入力部、103 情報源特定情報入力部、104 時刻情報入力部、104 キーワード入力部、105 表示部、106 記憶部、107、123、123A、124、124A テーブル、108、125、125A 情報登録部、109、129、129A テーブル参照部、110、119 同期取得部、111、120 タイマ、112 利用者要求情報作成部、113、118、132 通信部、114 提供情報蓄積部、115、115A、130、130A、136 制御部、117 記憶部、121
比較部、122 利用者要求情報解析部、128、135 蓄積部、1502、1702 サブクライアント端末装置