JP4990943B2 - 運動管理支援システム - Google Patents

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ICタグおよびICタグリーダを用いて利用者のジョギングやウォーキング等の運動量、運動時間を管理する運動管理支援システムに関する。
近年、健康維持のためにジョギングやウォーキング、ランニング等の運動を実施する人が増えているが、その正確な歩行距離(走行距離)や消費カロリー等を簡単に計測する手段は知られていない。
そのため、運動を実施するものがICタグを携行し、あらかじめ指定されたジョギング等のコースの「通過地点」ごとに設置された装置のコードを読み取り、その読み取ったデータを「最終地点」に併設されたデータ送信装置からインターネットを介してデータベースへ送信し、歩行履歴を作成する技術が提案されている。(例えば特許文献1を参照)。
また、GPS機能を備える携帯通信機器等を用いて、人や物の時間と共に変化する所在を測定し、その位置情報と時間情報から移動速度や移動距離をも算出し、時間と共に変化する位置、移動速度、移動距離、移動時間を記録する技術が提案されている。(例えば特許文献2を参照)。
特開2007−275281号公報 特開2004−38585号公報
上述の通り、近年は健康維持のためにジョギングやウォーキング、ランニング等の運動を実施する人が増えているが、運動の履歴を記録する手段としては、主に「歩数計」等の装置が用いられている。
しかしながら「歩数計」では、単に身体の振動や加速度に基づいて歩数を測定するだけなので、正確な運動量を計測することは困難である。また、利用者が長期に渡る運動量の推移を記録したいような場合には、「歩数計」で計測した数値をパーソナルコンピュータ等に複製して管理をしなければならず、利用者の負担は大きなものであった。
上記の特許文献1の発明では、指定されたコースにおいてジョギングを行わなければならず、指定されたコース以外の歩行履歴については記録に残らない不便さがあり、実用的ではないという問題があった。また、通過地点に設置された装置のコードを記録する必要があるとともに、最終地点に設置された装置を用いてデータベースに履歴データを送信しなければならないため、手間を要するという問題もあった。
また、特許文献2の発明では、その位置情報を取得するためにGPS機能を用いることとするが、GPS機能により取得した位置情報では、精度の点で実用に耐えないという問題があった。
そこで、本発明では、ジョギング等のコースとなる街路や公園に配置された電柱等に、広くICタグリーダを設置して、ICタグを備えてジョギング等を行う利用者の通過を検知して、その位置や時間の情報をサーバ装置に伝送して記録することで、正確な移動距離や運動時間、歩行(走行)速度等の計測を可能にするとともに、運動履歴の記録における利用者の負担を大幅に軽減することができる運動管理支援システムを提供することを目的とする。
本発明の運動管理支援システムは、エリア内でジョギング等を行う利用者が携行する該利用者の識別情報が格納されたICタグと、エリア内に分散して配置した通信機能を有するICタグリーダと、該ICタグリーダとネットワークを介して接続する計算機と、を含んで構成される運動管理支援システムであって、前記通信機能を有するICタグリーダには、前記利用者が携行するICタグが交信範囲に位置する場合に、該ICタグから利用者の識別情報を受信して、前記ネットワークを介して接続する計算機に、該利用者の識別情報を送信する識別情報送信手段を備え、前記ネットワークを介して接続する計算機には、前記エリア内に分散して配置した通信機能を有するICタグリーダにおいて、他のICタグリーダとの間の距離の情報である距離データベースと、前記受信した利用者の識別情報と、該識別情報を送信したICタグリーダの情報と、該識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報とを、関連付けて記録する受信情報記録手段と、該識別情報を送信したICタグリーダの情報と、該識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報とに基づき、前記識別情報を受信した利用者が、ICタグリーダを通過した経路を特定する経路特定手段と、該ICタグリーダを通過した経路と、前記距離データベースとに基づき、前記利用者がエリア内で行ったジョギング等の運動量である移動距離を算出する運動量算出手段と、を備えることを特徴とする。
ここで「ジョギング等」には、単に歩行を行うウォーキングや、本格的な走行であるランニング等も含むものである。
利用者のICタグがICタグリーダの交信範囲に位置したとする複数の情報を受信して解析することで、連続して受信した情報の時刻の差を運動時間として、ICタグリーダが設置された位置の差を運動量である距離の情報として、容易に把握することができる。また、その「距離」を「運動時間」で除すことで、そのICタグリーダの間で利用者が行ったジョギング等の運動の「時速」を算出することができる。
本発明によれば、ICタグを携行するだけで、特別に意識をすることなくジョギングやウォーキング等の運動履歴が記録されるので、継続的に運動を行う利用者の負担を大幅に軽減することができる。
また、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記通信機能を有するICタグリーダは、電力の送配電を行う電柱に設置することでエリア内に分散して配置し、前記距離データベースは、該電柱間に架設した電線の亘長のデータベースであることを特徴とする。
さらに、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記運動量算出手段は、エリア内における前記利用者の移動経路において、前記距離データベースから参照した各ICタグリーダ間の距離データと、前記識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報から算出される各ICタグリーダ間の移動に要した所要時間データとに基づき、各ICタグリーダ間における該利用者の移動速度を算出し、該算出した各ICタグリーダ間の移動速度と、前記各ICタグリーダ間の移動に要した所要時間データとに基づき、該利用者の消費カロリーを算出することを特徴とする。
本発明によれば、利用者が移動した各ICタグリーダ間の経路ごとに、消費カロリーを算出して合算するので、きめ細かい計算を行うことができる。
さらに、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記計算機には、前記運動量算出手段により算出された前記利用者の運動量のデータを、ネットワークを介して該利用者が備える端末に送信する運動履歴表示手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、利用者の端末に運動量のデータが表示されることになるので、利用者の利便性を向上することができる。
ここで、利用者が備える端末には、携帯電話等の情報端末も含み、利用者が行っている運動の状況に応じて、情報をリアルタイムに表示するように設定することもできる。
なお、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記運動量算出手段は、通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を利用者が通過した場合に、その前後において、通信機能を有するICタグリーダが設置された電柱を通過した履歴と、電柱間に架設した電線の亘長のデータに基づき、エリア内における利用者の移動距離を算出することを特徴とする。
ここで、電線路は供給エリア内に張り巡らされているので、一つの電線でつながっていない2点間でも、複数の電線を組み合わせたルートでつながっている。そのため、たとえば、電線の架設情報に基づいて2点間における電線を組み合わせたルートを想定することで、その複数の電線の亘長データから2点間の距離を算出する。
本発明によれば、利用者が通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を通過した場合であっても、電柱間に架設した電線の亘長のデータに基づき、利用者がエリア内で行ったジョギング等の移動距離を算出できるので、すべての電柱にICタグリーダを設置する必要がなく、システムの構築が容易になるという効果を奏する。
また、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記運動量算出手段は、利用者が前記通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を通過した場合に算出されたエリア内における利用者の移動距離と、その前後において通信機能を有するICタグリーダが設置された電柱を通過した履歴とに基づき、該算出された移動距離の確度の判定を行い、前記運動履歴表示手段は、該算出された移動距離の確度の判定結果に基づいて、該利用者の端末に表示する運動量のデータを生成することを特徴とする。
ここで「利用者の端末に表示する運動量のデータ」とは、たとえば、エリア図面において利用者が行ったジョギング等のルートを示す図であって、確度が高くないデータについては、たとえば、ハイライト表示等を行うことで利用者に注意を喚起する。
本発明によれば、利用者は端末に表示された運動履歴のデータの確度が高くない情報について容易に修正を行うことができるので、さらに正確なデータとすることができる。
なお、本発明の運動管理支援システムにおいて、前記運動量算出手段は、通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を利用者が通過した場合に、その前後において、通信機能を有するICタグリーダが設置された電柱を通過した履歴と、電柱間に架設した電線の亘長のデータに基づき、エリア内における利用者の移動距離を算出することとするが、ここで移動距離の算出方法が複数種類ある場合に、前記運動量算出手段は、確度の高い算出方法を判定して選択することを特徴とする。
具体的には、本発明の運動管理支援システムにおいて、運動量算出手段は、ICタグを備えてジョギング等を行う利用者が、ICタグリーダが設置された「先」の電柱と、ICタグリーダが設置されていない電柱と、ICタグリーダが設置された「後」の電柱を通過した場合に、電柱間に架設した電線の亘長のデータに基づき、「先」の電柱と「後」の電柱の間に架設した電線の組み合わせパターンを作成し、その組み合わせパターンが複数種類あるときは、それぞれの組み合わせパターンごとに電線の亘長の合計を算出して、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動距離とするとともに、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動距離と、「先」の電柱を通過した時間と「後」の電柱を通過した時間から算出される「先」の電柱と「後」の電柱との間の所要時間とに基づき、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動速度を算出して、利用者の運動履歴を記録する運動履歴テーブルに保持する。運動履歴テーブルには、利用者が「先」の電柱に到達するまでの運動履歴として、ICタグリーダが設置された電柱間の移動速度が記録されている。運動量算出手段は、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動速度から、利用者が「先」の電柱に到達するまでに記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度に、もっとも数値が近い移動速度を「第1の値」と判定して、「先」の電柱と「後」の電柱の間の移動速度として運動履歴テーブルに記録する。運動量算出手段は、利用者が「後」の電柱を通過した後に、ICタグリーダが設置された電柱間を通過すると、ICタグリーダが設置された電柱間の任意の移動速度を運動履歴テーブルに記録する。運動量算出手段は、利用者が「先」の電柱に到達するまでに記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度と、利用者が「後」の電柱を通過した後に記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度とに基づき、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動速度から、後述するアルゴリズムにより抽出した移動速度を「第2の値」と判定する。さらに、運動量算出手段は、運動履歴テーブルに記録されている「第1の値」の数値が「第2の値」と異なる場合に、「第2の値」の数値への修正を行うことを特徴とする。
なお、上記において、「「先」の電柱」とは、「ICタグリーダが設置された電柱であって先に通過した電柱」を、「「後」の電柱」とは、「ICタグリーダが設置された電柱であって後に通過した電柱」を、それぞれ省略したものである。
また「利用者が「先」の電柱に到達するまでに記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度と、利用者が「後」の電柱を通過した後に記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度とに基づき」行う判定とは、たとえば、それぞれの移動速度を平均した値と、それぞれの電線の組み合わせパターンごとの移動速度とを比較判定すること等で行う。
本発明によれば、ICタグリーダが設置されていない電柱を含む区間における利用者の移動距離および速度の算出に際して、その区間の前に記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度に基づき「第1の値」を算出した後、すべての電柱に通信機能を有するICタグリーダが設置されていないために、誤差が生じた場合であっても、より正確な「第2の値」を事後的に算出して、記録された値の修正を行うので、携帯情報端末を備えてジョギング等を行う利用者に対しては、「第1の値」により、リアルタイムに移動速度や移動距離の情報を送信することが可能となるとともに、「第2の値」で修正をかけることで、運動の途中で生じた誤差が蓄積されず、正確な情報管理を実現することができるという効果を奏する。
なお、ICタグリーダが設置されていない電柱を含む区間からジョギング等を開始した場合には、その区間の「後」に記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度のみに基づいて値が選択される。ICタグリーダが設置されていない電柱を含む区間でジョギング等を終了した場合には、その区間の「前」に記録されたICタグリーダが設置された電柱間の移動速度のみに基づいて値が選択される。
本発明では、ジョギング等のコースとなる街路や公園に配置された電柱にICタグリーダを設置して、ICタグを備えてジョギング等を行う利用者の通過を検知して、正確な移動距離や運動時間、歩行(走行)速度等の計測が可能になる。
また、計測したジョギング等の運動量の履歴は、サーバ装置に伝送して記録されるので、利用者は特に意識することなくサービスを受けることができ、運動量の記録における利用者の負担を軽減することができる。
電力会社等の事業者では、自社設備を活用したサービスの供給により、利用者へのサービス拡充を図ることができる。
第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1のシステムブロック図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える設備DB131の支持物情報テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える設備DB131の電線情報テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える設備DB131の機器情報テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える顧客情報DB132のデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133のデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、識別情報送信手段211の処理フローを説明する図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、識別情報送信手段211により送信される識別情報のデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、受信情報記録手段123の処理フローを説明する図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の識別情報受信履歴テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の運動履歴計算テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125の処理フローを説明する図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の消費カロリー計算テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1の変形例1において、運動量算出手段125が走行距離を推定する機能を説明する図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1の変形例1において、運動量算出手段125の処理フローを説明する図である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1の変形例1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の経路判定テーブルのデータ構成例である。 第1の実施の形態にかかる運動管理支援システム1の変形例2において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の運動履歴計算テーブルのデータ構成例である。 第2の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える顧客情報DB132のデータ構成例である。 第2の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の一月を管理するデータの構成例である。 第3の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、ランニングコースの設定図面の例である。 第3の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、経路特定手段124の機能を説明する図である。 第3の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動履歴表示手段126により利用者の端末3に表示されるデータの構成例である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える運動履歴DB133の運動履歴計算テーブルのデータ構成例である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、管理サーバ10の記憶部13が備える設備DB131の支持物情報テーブルのデータ構成例である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125の前半の処理フローを説明する図である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125の中半の処理フローを説明する図である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125により経路探索を行う処理フローを説明する図である。 第4の実施の形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125の後半の処理フローを説明する図である。
以下、本発明の運動管理支援システムにおける第1の実施の形態について説明する。本実施形態では、電力会社が保有する電柱等の設備を活用して、利用者が行うジョギング等の運動の履歴管理を支援する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態における運動管理支援システム1の機能ブロック図である。
本実施形態における運動管理支援システム1は、管理サーバ10,位置情報端末A(21a),位置情報端末B(21b)および利用者端末3等が、インターネット等のネットワーク4を介して接続されている。
なお、位置情報端末A(21a),位置情報端末B(21b)は、ネットワーク4を介して管理サーバ10等とデータの送受信が可能なICタグリーダであって、街路や公園等に位置する電柱A(2a),電柱B(2b)等に設置されている。ここで、電柱A(2a),電柱B(2b)等が位置する街路や公園等は、電力会社の電力供給エリアであるため広域に及ぶものであり、ICタグ5を備える利用者等が生活を行うエリア全域となっている。
詳細は後述するが、利用者が街路や公園等でジョギングやウォーキング、ランニング等の移動を伴う運動を行う場合には、結果的に街路や公園等に位置する複数の電柱を通過しながら行うことになる。
本実施形態の運動管理支援システム1では、運動管理支援のサービスを希望する利用者は、ジョギング等を行う際に識別情報が格納されたICタグ5を携行することとし、利用者が電柱を通過すると、電柱に設置したICタグリーダである位置情報端末A(21a)等が利用者の識別情報を読み取って管理サーバ10に送信する。管理サーバ10では、位置情報端末から受信した識別情報を、利用者ごとに時間順に並べることで、それぞれの利用者が行ったジョギング等の経路と所要時間を計測して記録することができる。
図1に示す本実施形態の運動管理支援システム1において、管理サーバ10は、ネットワーク4と接続する送受信部11,利用者の運動管理に関する演算処理を行う中央演算処理部12,利用者の運動管理に必要な情報を保持する記憶部13,データを入力するキーボード等の入力部14およびデータを出力するディスプレイ表示装置あるいはプリンタ等の出力部15等から構成されている。
位置情報端末A(21a),位置情報端末B(21b)には、ICタグリーダの交信範囲にICタグ5を備える利用者が通過すると、無線通信6を介してICタグ5に格納された情報を読み取り、管理サーバ10に送信する識別情報送信手段211a,211b等を備える。
利用者端末3は、利用者が備えるコンピュータや情報通信端末等の情報端末であって、送受信部31,中央演算処理部32,記憶部33,入力部34,出力部35等から構成されている。
次に、管理サーバ10内の構成について説明を行う。
管理サーバ10の中央演算処理部12には、送受信部11との間でデータの受け渡しを行う送受信処理手段121,入力部14または出力部15とデータの受け渡しを行う入出力処理手段122,位置情報端末A(21a),位置情報端末B(21b)等から送信された利用者の識別情報と、その送信元の位置情報端末の情報と、識別情報を受信した時刻の情報とを関連付けて記録する受信情報記録手段123,その送信元の位置情報端末の情報と、識別情報を受信した時刻の情報とに基づき、利用者が移動した経路を特定する経路特定手段124,特定された経路と、あらかじめ備える電力設備のデータから、ジョギング等を行った距離のデータ等を算出する運動量算出手段125,利用者の端末3に運動履歴を表示する運動履歴表示手段126等を備える。
記録部23には、系統内の支持物や電線,機器等のデータを保持する設備DB131(図2・図3・図4),利用者のIDやパスワード等のデータを保持する顧客情報DB132(図5),利用者の運動履歴等のデータを保持する運動履歴DB133(図6)等を備える。
図2には、設備DB131の支持物情報テーブルの構成例を示す。支持物情報テーブルでは、電線等を支持する電柱・鉄塔等の支持物に関する情報であって、電柱番号や種別等のデータを保持する。図3には、設備DB131の電線情報テーブルの構成例を示す。電線情報テーブルでは、電線の種別や亘長等のデータを保持する。図4には、設備DB131の機器情報テーブルの構成例を示す。機器情報テーブルでは、電柱等に設置された位置情報端末等の機器の識別情報や名称等のデータを保持する。
図5には、顧客情報DB132の構成例を示す。顧客情報DB132では、利用者の識別情報である「利用者ID」や「パスワード」等のデータを保持する。
図6には、運動履歴DB133の構成例を示す。運動履歴DB133では、利用者が行ったジョギング等の運動履歴等のデータを保持する。具体的には、本例では運動を行った「日付」,その日の「走行(歩行)距離」や「運動時間」「消費カロリー」等のデータを保持する。
(識別情報送信手段211)
次に、図7では本実施形態の運動管理支援システム1において、位置情報端末A(21a),位置情報端末B(21b)等が備える識別情報送信手段211a,211bが行う処理について説明する。
はじめに、ジョギング等を行うためにICタグ5を携行した利用者が電柱A(2a)を通過すると、位置情報端末A(21a)が備えるICタグリーダの機能により、利用者が備えるICタグ5と交信し(S101)、ICタグ5に格納された利用者のIDやパスワード等の識別情報を読み取る(S102)。
次に、位置情報端末A(21a)が備える識別情報送信手段211aは、読み取った識別情報を管理サーバ10に送信して(S103)処理を終了する。
図8には、識別情報送信手段211aにより送信される識別情報データの構成例を示す。本例の識別情報データには、ICタグ5から読み取った「利用者ID」「パスワード」等の識別情報に加えて、位置情報端末A(21a)に個別に割り当てられた「機器ID」の情報等も含まれる。
(受信情報記録手段123)
図9には、識別情報を受信した管理サーバ10における受信情報記録手段123の処理フローを示す。
管理サーバ10では、位置情報端末から利用者の識別情報を受信すると(S201)、受信情報記録手段123を実行して、受信した識別情報が正しいか否かの判定を行う(S202)。
具体的には、受信した識別情報を顧客情報DB132(図5)に照会して(S203)、登録された顧客情報データのなかに受信した識別情報と同一のデータがある場合には、登録された利用者であると判定して(S204において「YES」)、運動履歴DB133の識別情報受信履歴テーブル(図10)に、利用者の識別情報と、データを送信した位置情報端末の情報と、管理サーバ10が備える計時機能により識別情報データを受信した時刻とを記録する(S205)。
なお、ここでは記録する「時刻」を管理サーバ10が備える計時機能に基づく時刻としたが、ICタグ5を備えた利用者が位置情報端末の交信範囲に位置した時刻を示すものであればよく、たとえば、位置情報端末に計時機能を持たせて、識別情報データ(図8)に計測した時刻の情報を含ませるようにすれば、より正確で好ましい。
一方、受信した識別情報を顧客情報DB132(図5)に照会して(S203)、同一のデータがない場合には、登録された利用者ではないと判定して(S204において「NO」)、受信した情報等を記録することなく処理を終了する。
次に、運動履歴DB133におけるテーブルの構成を説明する。
上記の通り、受信情報記録手段123により、受信した識別情報が登録された利用者であると判定した場合に、受信した識別情報データを都度記録する運動履歴DB133の識別情報受信履歴テーブルの構成例を図10に示す。
識別情報受信履歴テーブルでは、管理サーバ10が受け付けた識別情報データに含まれる利用者IDやパスワード等の識別情報(図8)と、データを送信した位置情報端末の機器ID等のデータとを、識別情報データを取得した時刻の順に関連付けて記録する。
(経路特定手段124)
本実施形態の運動管理支援システム1では、それぞれ利用者の運動量を一日単位で管理することとする。そのため、識別情報受信履歴テーブルに記録された識別情報から、それぞれの利用者が行ったジョギング等の経路や、その日の運動量を算出する運動履歴計算テーブルを備える。図11には、運動履歴DB133が保持する運動履歴計算テーブルの構成例を示す。
はじめに、受信情報記録手段123は、識別情報受信履歴テーブル(図10)に新たな識別情報データを記録すると、経路特定手段124を実行して、識別情報受信履歴テーブルに記録された利用者IDと、顧客情報DB132(図5)とに基づき、運動履歴として記録するべき利用者を特定する。次に、経路特定手段124は、顧客情報DB132を参照して、その利用者の運動履歴計算テーブルのURLを取得する。
また、経路特定手段124は、識別情報受信履歴テーブル(図10)に記録された位置情報端末の「機器ID」のデータと、設備DB131の機器情報テーブルのデータ(図4)とに基づき、ジョギング等で通過した電柱の電柱番号の情報を特定する。
次に、経路特定手段124は、取得したURLに基づき利用者の運動履歴計算テーブル(図11)にアクセスして、識別情報受信履歴テーブル(図10)に記録された「時刻」のデータと、特定した電柱の「電柱番号」のデータを関連付けて記録する。
これにより、該当する利用者の運動履歴計算テーブルには、ジョギング等で通過した電柱番号の情報が、その受信時間の情報とともに時系列に沿って記録される。なお、これらの電柱番号と受信時間を組み合わせた情報は、以後において「経路情報」という。
(運動量算出手段125)
図12では、本実施形態の運動管理支援システム1において、管理サーバ10が備える運動量算出手段125の処理フローを説明する。
上述の経路特定手段124は、運動履歴計算テーブル(図11)に、新しく経路情報として電柱番号と受信時間のデータを記録すると、運動量算出手段125を起動して処理を終了する。
運動量算出手段125は、経路特定手段124により新しく経路情報が記録されると起動し(S301)、その利用者の運動履歴計算テーブル(図11)に、すでにその日の他の経路情報が記録されているか否かを判定する(S302)。判定の結果、その利用者の運動履歴計算テーブルには、まだ他の経路情報の記録がなく、新しく記録された経路情報が最初の経路情報である場合には(S302において「YES」)、何もすることなく処理を終了する。
一方、判定の結果、すでにその日の他の経路情報が記録されている場合には(S302において「NO」)、運動履歴計算テーブル(図11)に、新しく記録された経路情報の「時刻」から、直近に記録された経路情報の「時刻」を減ずることで、直近に記録された経路情報の電柱と新しく記録された経路情報の電柱との間で行われた、利用者のジョギング等の運動時間を算出して(S303)、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)の「運動時間」の欄に記録する(S304)。
次に、運動量算出手段125は、ジョギング等で通過した電柱の間の距離を算出する。具体的には、設備DB131の支持物情報テーブル(図2)を参照して、直近に記録された経路情報の電柱が支持する電線のなかから、新たに記録された経路情報の電柱を「支持物行先」とする電線の電線番号のデータを取得する(S305)。
上記の電線番号のデータを取得すると、設備DB131の電線情報テーブル(図3)を参照して、該当する電線番号の電線の「亘長」のデータを取得して(S306)、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)の「走行距離」の欄に記録する(S307)。
ここで、電力会社では街路に張り巡らされた電線の亘長等のデータを保持しているので、本実施形態の運動管理支援システム1では、利用者の走行距離の算出に電柱間の電線の亘長データを用いることとする。
次に、運動量算出手段125は、電柱間における電線の亘長を用いて算出した「走行距離」を、S303において算出した「運動時間」で除することで、利用者が直近の経路情報における電柱と、新たな経路情報における電柱の間で行ったジョギング等の時速を算出する(S308)。
算出された利用者の時速は、運動量算出手段125により妥当性が判断される。具体的には、極端に遅い速度が算出されるということは、電柱間の移動の途中で自宅に戻っていたり、仕事や用事を済ませていたりといったことが考えられるので、運動として把握すべきではないことが多い。そのため、本例では時速が2km/hに満たない場合には、運動時間としてカウントしないこととする(S309において「NO」)。
また、極端に高速な速度が算出される場合には、ICタグ5を携行したまま自動車や公共交通機関を用いて移動したような事態が考えられるため、本例では時速が15km/hを超えてる場合には、運動時間としてカウントしないこととする(S309において「NO」)。
なお、極端に遅い速度や極端に高速な速度として設定する値は、管理サーバ10において任意に変更することができる。
運動時間としてカウントしないと判定された場合には、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)において、該当する経路情報のデータから、すでに記録された「運動時間」と「走行距離」の記録を削除する(S313)。これにより、該当する経路情報とその直近の経路情報との間の「運動時間」と「走行距離」は算出されないことになるので、それ以前に行っていた運動は一旦終了したことになる。次に経路情報が記録されたときには、該当する経路情報との間の「運動時間」と「走行距離」があらためて算出されることになり、結果として、新しく開始した別の運動として記録されることになる(図11)。
一方、時速が2km/h以上、15km/h以下の場合には(S309において「YES」)、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)の「時速」の欄に算出した数値を入力する(S310)。
さらに、運動量算出手段125は、直近のデータにおける電柱と新たなデータにおける電柱との間で行ったジョギング等の「時速」と「運動時間」とに基づいて、利用者の消費カロリーを算出する(S311)。
具体的には、図13に示す運動履歴DB133の消費カロリー算出テーブルをあらかじめ備え、区間における「時速」に対応する「運動強度」の係数に、区間における「運動時間」と顧客情報DB132が備える利用者の「体重」を乗ずることで算出する。算出された消費カロリーは、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)の「消費カロリー」の欄に記録する(S311)。
ここで、運動時間や運動強度、利用者の体重等に基づく消費カロリーの算出では、各種の手法が開発されているが、本実施形態の運動管理支援システム1においては、「運動強度」の係数に、厚生労働省が策定した「健康づくりのための運動指針2006」で運動強度を示す「メッツ(METs)」を用いる。なお「メッツ(METs)」の数値は、ジョギングやウォーキング等の身体活動の強さが、安静時の何倍に相当するのかを表す単位をいう。
すなわち、体重50kgの人が3時間にわたり時速5km/hのウォーキングを続けたのであれば、図13に示す時速5km/hのウォーキングの運動強度は5METsなので、「5(METs)×3(時間)×50(kg)=750kcal」の消費カロリーが算出される。
以上の通り、運動量算出手段125は、その日における最後の経路情報が送信されるまで、各種データの運動履歴計算テーブル(図11)への記録を行う。なお、その日における最後の時間は、利用者の端末3から任意に設定することができるが、たとえばデフォルトで午後12時に設定する。他にも、たとえば夜間の時間帯(午後10時〜午前6時)において、3時間以上、経路情報の受信がないような事態を検知して、日付を切り替えるように設定することもできる。なお、ここで「日付を切り替える」とは、運動履歴計算テーブル(図11)をリセットすることを意味する。
(運動履歴表示手段126)
本実施形態の運動管理支援システム1では、管理サーバ10に運動履歴表示手段126を備え、利用者の端末3から利用者の運動履歴計算テーブル(図11)等へのアクセスを可能とする。
具体的には、利用者の端末3に表示した運動管理支援システム1のログイン画面に、利用者ID・パスワードを入力した要求により、運動履歴表示手段126が実行して、顧客情報DB132(図5)が備える利用者ID・パスワードの情報と比較して、本人であるか否かの判定を行う。本人であると判定した場合には、利用者端末3のモニタ(出力部35)に利用者の運動履歴の表示画面データを生成して表示する。一方、本人ではないと判定した場合には、エラーを表示する画面データを生成して送信する。
利用者は、端末3のモニタ(出力部35)に表示された運動履歴の内容を確認して、たとえば、ジョギングやウォーキング等ではなく、自動車や公共交通機関を用いて移動したものや、異なる走行(歩行)経路等が含まれているような場合に、利用者の端末3のキーボード(入力部34)から修正を行う。
運動履歴表示手段126は、利用者から修正を求める入力がなされると、運動量算出手段125を実行して、修正された内容に基づいて運動量等の算出をやり直す。運動履歴表示手段126は、やり直した値に基づき利用者の運動履歴の表示画面データを生成して表示する。これにより、さらに正確な利用者の運動量を算出することができる。
また、利用者に対して運動履歴計算テーブル(図11)を表示する際には、たとえばエリア図面の上にその日の移動ルートを配する等して、運動内容の確認を容易にすることが好ましい。また「電柱番号」を「○○病院前」や「○○小学校南東」といった表記に置き換えて表示することで、利用者は容易に地点を特定することができるので、さらに使いやすい表示とすることができる。
また、インターネット等のホームページの他にも、たとえば、電子メールなどの方法により運動履歴データの送受信をすることもできる。特に、携帯電話機等の情報端末では、実際に運動を行う利用者に対して、リアルタイムに運動履歴や現在の情報等を送信するように設定することもできる。
なお、利用者がICタグ5を携行したまま、自動車や公共交通機関を用いて移動するような場合には、ICタグリーダから読み取りができないように、遮蔽したケース等にICタグ5を収納することで、後になって修正が必要となる事態を回避することができる。
また、ジョギングやウォーキング等の運動は、長期的な取り組みが重要であるが、本実施形態の運動管理支援システム1では、1か月を単位として管理を行うこととし、その集計を利用者の端末3に表示する。図6に示す運動履歴DB132では、毎日の走行距離,運動時間,消費カロリー等を一覧にして、利用者からいつでも閲覧可能とする。さらに、特定の日付の表示から、その日の運動履歴計算テーブル(図11)にリンクするように設定することで、より詳細な内容を迅速に確認することができる。
以上の通り、本実施形態の運動管理支援システム1によれば、利用者は特別の意識をすることなく運動量の履歴が正確に記録されることになるので、運動を行う利用者の負担を軽減することができる。
[第1の実施の形態における変形例1]
次に、第1の実施の形態における変形例1について説明を行う。
本実施形態の運動管理支援システム1では、位置情報端末が設置された電柱の位置関係に基づいて距離を算出するため、より多くの位置情報端末が設置されていることが好ましい。しかし、電力会社における供給エリアは広域であり、すべての電柱に位置情報端末を設置するためには、大きな設備投資が必要になる。
そのため、本実施形態の運動管理支援システム1において、一部の電柱にのみ位置情報端末を設置する場合の処理を説明する。なお、本例における機器DB133の電線情報テーブル(図3)は、分岐がある電柱間の電線についての亘長のデータを保持する。
図14において、単なるマルは位置情報端末を設置していない電柱を、内側にアルファベットを記したマルは位置情報端末を設置した電柱を示す。
破線で示す利用者の進路は、電柱Aを通過した後、路地を抜けて電柱Fに到達している。電柱Aから電柱Fまでの間で利用者が通過した電柱は、いずれも位置情報端末を設置していない。そのため、本例における運動量算出手段125は、取得した電柱Aと電柱Fにおける利用者の通過時間等のデータに基づき、電柱Aと電柱Fの間の走行(歩行)距離等を推定する。
具体的には、利用者は位置情報端末を設置した電柱B〜Eを通過していないので、実際の経路を特定することはできないが、電柱Aの地点から電柱Fの地点へは、複数の電線を組み合わせたルートでつながっており、運動量算出手段125は、それらの電線の亘長を合計することで、利用者の走行(歩行)距離を推定する。
図15は、本設定例における運動管理支援システム1の運動量算出手段125の処理を示したフローチャートである。
はじめに、経路特定手段124は、運動履歴計算テーブル(図11)に、新しく経路情報として電柱番号と受信時間のデータを記録すると、運動量算出手段125を実行して、利用者の運動量の算出処理を開始する(S401)。
なお、運動量算出手段125は、新しく経路情報が記録されたときに、まだこれまでの記録がなく、最初の経路情報である場合に処理を終了するが(図12)、ここでは説明を省略して、新しく記録された経路情報が最初の経路情報ではない場合について説明する。
運動量算出手段125は、新しく記録された経路情報の受信時刻と、直近に記録された経路情報の受信時刻から、利用者のジョギング等の運動時間を算出して(S402)、利用者の運動履歴計算テーブル(図11)の「運動時間」の欄に記録する(S403)。
次に、運動量算出手段125は、設備DB131の支持物情報テーブル(図2)のレコードを参照して、直近に記録された経路情報の電柱が支持する電線のなかから、新しく記録された経路情報の電柱を「支持物行先」とする電線のデータを検索する(S404)。
ここで、直近に記録された経路情報の電柱の「支持物行先」に、新しく記録された経路情報の「電柱番号」のデータがあれば(S405において「YES」)、該当する「電線番号」の電線の亘長を、設備DB131の電線情報テーブル(図3)から参照する(S416)。次に、参照した電線の亘長を、運動履歴DB133の運動履歴計算テーブル(図11)において、該当する「走行距離」の欄に入力して(S417)処理を終了する。
一方、運動量算出手段125は、設備DB131の支持物情報テーブル(図2)において、直近に記録された電柱の「支持物行先」に、新しく記録された経路情報の「電柱番号」のデータがない場合には(S405において「NO」)、直近に記録された電柱における「支持物行先」のレコードの最初にある電柱番号のデータを検出して(S406)、その直近に記録された電柱番号の電柱から、そのレコードの最初にある電柱までのルートの情報を、一時的なメモリ等に保持した後(S407)、直近に記録された電柱における「支持物行先」のレコードの最初にある電柱番号の電柱の「支持物行先」のデータを参照する(S408)。
すなわち、直近に記録された電柱から新しく記録された電柱へは、一つの電線で直接接続されているのではなく、別の電柱を経由して複数の電線で接続されているので、直近に記録された電柱と、新しく記録された電柱とを経由する別の電柱を検出して、それぞれを結ぶ電線の亘長を加算することで、2点間の距離を推定する。
図15に戻り、運動量算出手段125は、経由する別の電柱であってレコードの最初にある電柱番号の電柱の支持物行先に、新しく記録された経路情報の「電柱番号」があった場合には(S409において「YES」)、設備DB131の支持物情報テーブル(図2)において、S407において保持した、直近に記録された経路情報の電柱から経由する電柱までのルートのデータと、経由する電柱から新しく記録された経路情報の電柱までのルートのデータを取得して、運動履歴DB133の経路判定テーブル(図16)に記録する(S410)。
運動量算出手段125は、判定の対象とされた電柱が、直近に記録された経路情報の電柱の「支持物行先」のレコードにおいて、最後の電柱番号のデータであるか否かを判定して、最後の電柱ではない場合には(S411において「NO」)、判定の対象とされた電柱の次の順位に位置する電柱番号の電柱を検出して(S412)、かかる電柱の「支持物行先」のデータを参照して処理を繰り返す(S407〜)。
なお、直近に記録された経路情報の電柱の「支持物行先」のデータにおいて、最初にある電柱番号の電柱の支持物行先に、新しく記録された経路情報の「電柱番号」がなかった場合にも(S409において「NO」)、同様に最後の電柱番号のデータであるか否かの判定を行い(S411)、最後の電柱ではない場合には(S411において「NO」)、次の順位に位置する電柱番号の電柱を検出して(S412)処理を繰り返す(S405〜)。
次に、判定の対象となった電柱が、直近に記録された経路情報の電柱の「支持物行先」における最後の電柱番号の電柱であった場合の処理を説明する(S411において「YES」)。
運動量算出手段125は、経路判定テーブル(図16)に記録された電線番号に該当する電線の亘長を、運動履歴DB133の電線情報テーブル(図3)から取得して入力する(S413)。次に、運動量算出手段125は、経路判定テーブル(図16)に記録されたルートごとに電線の亘長の合計値を算出して記録する(S414)。
運動量算出手段125は、記録されたルートごとに算出された電線の亘長の合計値から、もっとも数値が小さいものを判定して(S415)、運動履歴DB133の運動履歴計算テーブル(図11)の該当する「走行距離」の欄に入力して(S417)、処理を終了する。
ここで、複数の電線を組み合わせたルートが1種類である場合には、当然にその組み合わせが選択される。
なお、本例では、直近に記録された電柱の「支持物行先」となる電柱のうちから、新しく記録された経路情報の電柱番号を「支持物行先」とする電柱を検出することとしたが、1つの電柱を経由しただけでは、新しく記録された経路情報の電柱に到達できない場合もありうる。かかる場合には、直近に記録された経路情報の電柱の支持物行先となる電柱から、さらにその電柱の支持物行先となる下位の電柱を経由して、新しく記録された経路情報の電柱を検出するように設定することもできる。
また、新しく記録された経路情報の電柱として、直近に記録された経路情報の電柱から、大きく距離が離れた電柱の情報が検出されるような場合には、利用者がエリア外に出てしまっていたり、ICタグ5が何らかで遮蔽されてICタグリーダと交信できなくなっていたりという事態が考えられる。そのため、利用者は先の電柱のところで一度運動を休止して、大きく離れた電柱の情報が検出されたときに、直近に記録された「走行距離」や「時速」を記録しないように設定することで、その後の記録を新しく開始した運動として取り扱うようにすることもできる。
ここでは、上記の検索においてループの回数を設定することで、経由する電柱の数を調整することができるので、所定の距離関係にない電柱については、大きく距離が離れた電柱の情報であるとして、直近に記録された「走行距離」や「時速」を記録しないように設定することができる。
本設定例によれば、すべての電柱に位置情報端末を設置することなく、利用者の走行(歩行)距離等の推定が可能となるので、システムの構築において設備投資を軽減することができる。
また、街路によっては電線路がないところもあり、電線の亘長データを距離の算出に用いることができない場合もある。他にも、ICタグリーダの故障や何らかの遮蔽物等の存在により、ICタグ5が正しく読み取りできないようなことも考えられる。本設定例に拠れば、かかる場合であっても距離を推定することができるので、運動管理支援システム1を有効に機能させることができる。
[第1の実施の形態における変形例2]
次に、第1の実施の形態における変形例2について説明を行う。
第1の実施の形態における運動管理支援システム1の変形例1では、実際の経路を特定できないために、複数の組み合わせルートから経路を推定する場合において、最初に通過した電柱と次に通過した電柱の間が、もっとも距離が短くなる組み合わせルートを選択することとしたが、変形例2では、それぞれの「走行距離」と「運動時間」から「時速」を算出し、直近の「時速」と比較して、もっとも近い数値となる組み合わせルートを選択するように設定している点で第1の実施形態の変形例1と異なる。
図17には、本実施の形態における運動管理支援システム1における運動履歴DB133の運動履歴計算テーブルと経路設定テーブルの構成例を示す。
本図の例において、運動量算出手段125は、「電柱番号A」の電柱と「電柱番号Z」の電柱の間で行われたジョギング等の運動の経路として、「電線AB〜電線BZ」と「電線AE〜電線EZ」を検出し、それぞれの亘長を加算した「走行距離」を算出する。さらに、運動履歴計算テーブル(図17)が備える「運動時間」を除して、それぞれの経路の「時速」を算出して経路判定テーブルに記録する。なお、ここで経路判定テーブルは、一時的なメモリ等に記憶されるようにしてもよい。
次に、運動量算出手段125は、直近である「電柱番号C」の電柱と「電柱番号A」の電柱の間で行われたジョギングの「時速」のデータを運動履歴計算テーブルから抽出して、経路判定テーブルに記録された「電線AB〜電線BZ」と「電線AE〜電線EZ」のそれぞれの時速のデータと比較判定を行う。ここで、直近である「電柱番号C」の電柱と「電柱番号A」の電柱の間で行われたジョギングの「時速」のデータに近似した数値の時速である組み合わせを、「電柱番号A」の電柱と「電柱番号Z」の電柱の間の時速と推定して、運動履歴計算テーブルの「時速」の欄に入力する。これにより、さらに確度の高い数値を推定することができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の運動管理支援システム1における第2の実施の形態について説明する。
本実施形態では、ジョギング等を行う利用者が、主にダイエットを目的とする場合に利用者へのアシストを行うこととする。
具体的には、図18に示す本実施形態の顧客情報DB132では、利用者の身長や体重等の健康情報を備え、本サービスへの申込時の身長や体重等に基づき、利用者がダイエットの目標とすべき標準的な体重を設定する。ここで標準的な体重の設定は各種提唱されているが、たとえば、日本肥満学会等が採用する「ボディマス指数(BMI)」を用いれば、「身長(m)×身長(m)×22」とすることで、目標とする標準体重(kg)を容易に求めることができる。
次に、本実施形態の運動量算出手段125は、利用者の目標体重に基づき、目標達成のために必要な消費カロリーを算出する。本実施形態の運動履歴DB133では、月別のダイエット目標を保持する(図19)。ここで、急激なダイエットは適切ではないので、1月におけるダイエット目標の最大値を3kgに制限する。たとえば、目標体重と現在体重との差が9kgであった場合には、その数値を3kgで除することで、ダイエットに必要な期間は3か月と算出される。
一般に体重1kgを消費カロリーに換算すると7000kcalとされているので、かかる計算式を用いれば、1か月で体重3kgをダイエットするためには、21000kcalの消費カロリーが必要となる。
運動量算出手段125は、それぞれの月ごとの目標に基づいて毎日の目標消費カロリーを算出する。上記の計算式を用いれば1か月で体重3kgをダイエットするためには、1か月を30日として、1日あたり700kcalの目標消費カロリーとなる。
さらに、毎日の目標消費カロリーに基づいて、必要な走行距離や走行時間等を作成して、運動履歴表示手段126により利用者の端末3に送信する。利用者は、送信された目標値に沿って、ジョギング等を行うことで目標とする体重へのダイエットを行うことができる。
たとえば、1日あたり700kcalの目標消費カロリーとする体重が80kgの利用者について、実績とするウォーキングの平均速度が6.1km/hであれば、消費カロリー計算テーブル(図13)に示す運動強度は7METsとなるので、運動量算出手段125は、そのために必要な「運動時間」を「700(kcal)÷7(METs)÷80(kg)=1.25(時間)」と算出する。
次に、運動量算出手段125は、運動履歴表示手段126を起動して、該当する利用者には1日当たり1時間15分(1.25時間)のウォーキングが必要であることを示す画面表示データを生成して、利用者の端末3に送信する。
なお、1か月の途中におけるジョギング等の実施状況から、目標とする消費カロリーが達成できないと判断できる場合には、運動履歴表示手段126により利用者の端末3に対し、不足する運動量を通知するように設定することもできる。
また、日常において、利用者が目標消費カロリーを達成した場合に知らせるように設定することもできる。具体的には、運動量算出手段125は、運動履歴DB133の運動履歴計算テーブル(図11)において、消費カロリーの合計が目標消費カロリーに達したときに、運動履歴表示手段126を起動して、利用者の携帯電話等の端末3に電子メールまたはコール等により、目標消費カロリーの達成を通知するデータを生成して送信するように設定することができる。
本実施形態の運動管理支援システム1によれば、利用者はアシストを受けてダイエットを実施することができるので、無理をすることなくダイエットを行うことができる。
[第3の実施形態]
次に、運動管理支援システム1における第3の実施の形態について説明する。
本実施形態の運動管理支援システム1では、習慣的にランニングを行う利用者に対し、その記録の向上を支援する。
あらかじめ利用者は、習慣的に行うランニングのコースを管理サーバ10の顧客情報DB132に登録する。具体的には電力会社がサービスを行うエリア地図のなかから、自分がランニングを行うコースを選択する。運動管理支援システム1は、登録されたランニングコースにおける運動のみを記録する。
図20には、ランニングコースの図面の例を示す。図面内でアルファベットは位置情報端末を設置した電柱を示している。本例では、「H」からスタートして街路を周回した後に、再び「H」に戻ることとしている。また、ランニングを行う時間帯を登録することで、利用者がランニング以外でかかる電柱に接近したような場合に、誤って計測を行うような事態を回避することができる。
登録を受け付けた管理サーバ10では、経路特定手段124により運動履歴DB133に運動履歴計算テーブルが作成される。ここでは、選択されたランニングコースに沿ってあらかじめ経路となる電柱が定められており、利用者が行うランニングの開始を待機する。本実施形態における運動履歴計算テーブルには、これまでの最高記録や、これまでの平均時間のデータを保持し、記録を更新した場合に利用者に通知をしたり、平均時間との比較データを作成して利用者に表示したりするように設定することができる。
また、これらの記録を汎用的に活用するため、計測値を調整して1kmごとのラップタイムを算出することができる。たとえば、図21に示す距離でランニングコースが構成されていた場合に、1kmとなるのは「E‐A」区間の200m地点なので、最終的に測定された「E‐A」区間の所要時間のうち、3分の2を最初の1kmに算入し、3分の1を次の1kmに算入する。これにより、擬似的に1kmごとのラップタイムを算出することができるので、コースの設定に関わらず汎用的な履歴としての活用が可能になる。
運動履歴表示手段126は、利用者が行ったランニングの記録を集計し、たとえば月末に利用者の端末3にデータとして送信する。ここで送信されるデータの構成例を図22に示す。当月にランニングを行った日付と結果が一覧となっており、累積して行ったランニングの走行距離も表示する。
本実施形態の運動管理支援システム1によれば、本格的なランニングを行う利用者に対して、実績の比較が容易となるサービスを提供することができる。他にも、エリア内の人気の高いコースなどでは、同じコースを選択した利用者のランキングを作成して、希望により順位付けを行うようにすることで、利用者のモチベーションを高めるように設定することもできる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の運動管理支援システム1における第4の実施の形態について説明する。
本実施形態の運動管理支援システム1は、電力会社の供給エリアにおけるサービスであって、第1の実施形態の変形例1および変形例2と同様に、すべての電柱への位置情報端末の設置はなされておらず、位置情報端末が設置されていない電柱を経過したような場合に距離の推定を行うこととする。
また、本実施形態の運動管理支援システム1では、携帯電話等の携帯情報端末を備えてジョギング等を行う利用者に、速度や走行距離等の情報をリアルタイムで知らせることとする。
図23には、本実施形態の運動管理支援システム1における運動履歴計算テーブルの構成例を示す。
本実施形態における運動量算出手段125は、利用者が運動を行った電柱間の距離の計測が、一つの電線における亘長データで置き換えられる場合には、その値(距離)は情報の正確度が高いため、基準となる値として「基準値」の欄に記録する。一方、複数の電線における亘長データを組み合わせた値である場合には、その値(距離)を「推定値」の欄に記録する。その組み合わせは一つとは限らないので、その組み合わせの数だけ「推定値」を記録する。
ここで、本実施形態の設定例における運動量算出手段125では、推定値の値を「経路判定テーブル」ではなく、「運動履歴計算テーブル」(図23)の「推定値」の欄に記録する点で第1の実施形態とは異なる。
また、本実施形態の設備DB131の支持物情報テーブル(図24)には、それぞれの電柱における緯度経度の情報を備えて、運動量算出手段125は、利用者が運動を行った電柱の緯度経度の情報から、利用者が運動を行った電柱間の直線距離を算出して「推定値」の一つに記録する点で第1の実施形態とは異なる。
(運動量算出手段125)
図25では、第4の実施形態にかかる運動管理支援システム1において、運動量算出手段125が行う処理のフローについて説明する。なお、第1の実施形態における変形例1(図15)と同様の処理については説明を省略する。
直近に記録された経路情報の電柱の「支持物行先」のレコードにおいて、最初にある電柱番号の電柱の支持物行先に、新しく記録された経路情報の「電柱番号」があるか否かの判定において(S505)、新しく記録された経路情報の「電柱番号」がない場合(S505において「NO」)、すなわち、一つの電線による亘長データでは距離を表せない場合に、運動量算出手段125は、新しい経路情報の電柱についての緯度経度のデータと、直近の経路情報の電柱についての緯度経度のデータとを、支持物情報テーブル(図24)から取得した後(S506)、その距離を算出して(S507)「運動履歴計算テーブル」(図23)の「推定値」の欄に記録する(S508)。次に、運動量算出手段125は、サブタスクとして経路探索プログラムを起動するが(S509)詳細は後述する。
なお、S505において新しい電柱のデータがあった場合には(S505において「YES」)、電線番号の電線の亘長を設備DB131の電線情報テーブル(図3)から参照して(S510)、運動履歴計算テーブル(図23)の「基準値」の欄に入力する(S511)。
図27では、運動量算出手段125のサブタスクとして機能する経路探索プログラムについて説明する。経路探索プログラムはダイクストラ法など各種の技術が提案されているが、ここではシステムの使用環境に応じて選択することとする。
一般に経路探索プログラムは、与えられた条件において、もっとも負荷が少ない経路を探索するようにプログラムされているが、本設定例では、もっとも距離が少ない経路を探索するように設定する。
はじめに、本設定例における経路探索プログラムは、直近の経路情報の電柱番号を始点ノードに設定し(S701)、新しい経路情報の電柱番号を終点ノードに設定すると(S702)、探索する経路の番号を「1」にセットし(S703)、最適な経路を探索して距離を算出し(S704)、算出された距離の数値を運動履歴計算テーブル(図23)の「推定値」の欄に入力する(S705)。
ここで、本設定例における設備DB131の支持物情報テーブル(図24)には、電線番号ごとの「亘長」のデータを保持するので、経路探索プログラムは、電線番号ごとの「亘長」を、それぞれの電柱間の距離に置き換えて、もっとも距離が少ないと考えられる経路を探索することができる。
次に、最初の経路探索の記録が完了すると(S705)、経路探索プログラムは、経路の番号を判定して、「3」以上ではない場合に(S706で「NO」)、探索する経路の番号に「1」のインクリメント行い(S707)、処理を繰り返す(S704〜S705)。図示はしないが、ここで繰り返し行われる経路探索の処理では、すでに探索された経路を除外して行われる。
一方、経路の番号が「3」以上と判定される場合には(S706で「YES」)、処理を終了する。これにより、直近の経路情報の電柱から新しい経路情報の電柱にいたる経路であって、1番目から3番目までの負担の少ない経路が探索されて、運動履歴計算テーブル(図23)の「推定値」の欄に入力されることになる。ここで「3」の数値は、管理サーバ10から任意に変更することができる。また、図示はしないが「走行距離」「時速」以外に移動経路の情報も記録される。なお、本例では、運動量算出手段125により緯度経度に基づく「推定値」も記録されているので、併せて4つの「推定値」が記録されることになる。
次に、図26に基づいて、運動量算出手段125により複数の「推定値」等から採用する値を選択して、「運動履歴計算テーブル」(図23)の「走行距離」および「時速」の欄に入力する処理を説明する。
はじめに、運動量算出手段125は、運動履歴計算テーブル(図23)に新しく入力された経路情報における「基準値」の欄に値が記録されているか否かを判定する(S601)。ここで、値が入力されている場合には(S601において「YES」)、該当する経路情報の「走行距離」「時速」の欄に、記録された「基準値」の値を入力して(S607)処理を終了する。
一方、新しく記録された経路情報における「基準値」の欄に値が入力されていない場合には(S601において「NO」)、運動量算出手段125は、運動履歴計算テーブル(図23)において判定の対象とする「推定値」の直近にある経路情報から、「基準値」の「時速」のデータを取得する(S602)。次に、運動量算出手段125は、複数の「推定値」のなかから、直近の「基準値」にもっとも近い値の「推定値」を選択して(S603)、該当する経路情報の「走行距離」と「時速」の欄に、かかる数値(第1の値)を入力して(S604)処理を終了する。
上記の処理により、電柱に位置情報端末が設置されていない等の理由で、基準値が得られずに推定が行われた区間においても、その都度、その区間の直近の値に基づき推定値を選択して運動履歴計算テーブルに記録されるので、携帯電話等の携帯情報端末を備えてジョギング等を行う利用者に対して、速度や走行距離等の情報をリアルタイムに送信することができる。
次に、本実施形態の運動管理支援システム1では、運動量算出手段125により、基準値が得られずに推定が行われた区間の後の区間において、さらに基準値が得られた場合に、あらためて「推定値」の選択を行うこととする。図28には処理のフローを示す。
はじめに、運動量算出手段125は、運動履歴計算テーブル(図23)において判定の対象とする「推定値」の直近にある「基準値」の「時速」と、直後にある「基準値」の「時速」のデータを取得し(S801)、その平均値を算出する(S802)。次に、採用候補となる複数の「推定値」のなかから、直近と直後の「基準値」の平均値にもっとも近い値の「推定値」を比較判定して値(第2の値)を取得する(S803)。
次に、運動量算出手段125は、該当する経路情報の「走行距離」と「時速」の欄に入力された数値(第1の値)と比較判定を行う(S804)。判定の結果、新しく選択した値(第2の値)が、記録されている値(第1の値)と異なる場合には(S805において「YES」)、新しく選択された値(第2の値)に修正する(S806)。一方、判定の結果、変更となっていない場合には(S805において「NO」)、数値(第1の値)を修正しない。
次に、該当する経路情報の「走行距離」と「時速」に記録された「推定値」の値が、直近と直後の「基準値」の平均値と比較して、その差が所定の範囲にある値か否かを判定する(S807)。本例では所定の値を「基準値」の平均値の「±30%」とするが、これは管理サーバ10において自由に変更することができる。
「推定値」が±30%以内の値ではないと判定する場合には(S807において「NO」)、運動量算出手段125は、運動履歴計算テーブル(図23)の「確認フラグ」を設定して(S808)処理を終了する。一方、「推定値」が±30%以内の値であると判定する場合には(S807において「YES」)そのまま処理を終了する。
これにより、推定値の前後における2つの基準値に基づいて、より正確な推定値を選択することができる。なお、2以上の推定値が連続して記録されるような場合には、後に基準値が記録されるタイミングを待って、あらためて直近と直後の「基準値」の平均値との比較を行うように設定する。
(運動履歴表示手段126)
次に、利用者の端末3からの求めに応じて起動して、運動履歴を表示する運動履歴表示手段126は、本実施形態において、利用者の端末3のモニタ(出力部35)に表示する運動履歴の表示画面データの生成に際して、利用者の運動履歴計算テーブル(図23)の「確認フラグ」を読み込んで表示画面に反映させる。具体的には、たとえばエリア図面の上にその日の移動ルートを配するような表示画面において、「確認フラグ」が設定された経路情報については、たとえばハイライト表示等を行うことにより、利用者に確認を要求する。
利用者の端末3から修正がなされると、運動量算出手段125を実行して、修正された内容に基づいて運動量等の算出をやり直すとともに、設定された「確認フラグ」を撤去する。また、たとえば表示画面に設置した「確認ボタン」等が押下されたような場合にも、設定された「確認フラグ」を撤去する。
さらに、運動履歴表示手段126による月別の運動履歴の表示(図6)に際しても、その月の運動履歴計算テーブル(図23)において、所定の「確認フラグ」があるような場合に、色替え表示を行う等して、利用者にその確度を知らせるように設定することもできる。これにより、利用者は表示された運動履歴の確度を把握することができるので、そのデータの活用において考慮することができる。
また、近年では、電力会社がケーブルテレビ会社等を運用して利用者のサービスを充実させる取り組みが見られるが、かかる場合には、ケーブルテレビ会社側が備える利用者の情報やインターネット網等を活用して利用者のニーズに応える一方、電力会社側が持つ設備の情報を運動量の算出に用いることで、利用者にトータルなサービスを提供することが可能となる。
他にも本発明の運動管理支援システムは、各種の設定を変更することにより、いろいろな場面で活用することができる。
1 運動管理支援システム
2a 電柱A
2b 電柱B
3 利用者端末
4 ネットワーク
5 ICタグ
6 無線通信
10 管理サーバ
11,31 送受信部
12,32 中央演算処理部
13,33 記憶部
14,34 入力部
15,35 出力部
21a 位置情報端末A
21b 位置情報端末B
121 送受信処理手段
122 入出力処理手段
123 受信情報記録手段
124 経路特定手段
125 運動量算出手段
126 運動履歴表示手段
131 設備DB131
131 顧客情報DB132
131 運動履歴DB133
211a,211b 識別情報送信手段

Claims (4)

  1. エリア内でジョギング等を行う利用者が携行する該利用者の識別情報が格納されたICタグと、エリア内に分散して配置した電力の送配電を行う電柱に設置された通信機能を有するICタグリーダと、該ICタグリーダとネットワークを介して接続する計算機と、を含んで構成される運動管理支援システムであって、
    前記電柱に設置された通信機能を有するICタグリーダには、前記利用者が携行するICタグが交信範囲に位置する場合に、該ICタグから利用者の識別情報を受信して、前記ネットワークを介して接続する計算機に、該利用者の識別情報を送信する識別情報送信手段を備え、
    前記ネットワークを介して接続する計算機には、
    前記エリア内に分散して配置した電柱の間に架設した電線の亘長のデータベースであって、各電柱間の距離の情報である距離データベースと、
    前記受信した利用者の識別情報と、該識別情報を送信したICタグリーダの情報と、該識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報とを、関連付けて運動履歴データベースに記録する受信情報記録手段と、
    該識別情報を送信したICタグリーダの情報と、該識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報とに基づき、前記識別情報を受信した利用者が、ICタグリーダを通過した経路を特定する経路特定手段と、
    該ICタグリーダを通過した経路と、前記距離データベースとに基づき、前記利用者がエリア内で行ったジョギング等の運動量である移動距離を算出する運動量算出手段と、
    を備え
    前記運動量算出手段は、通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を利用者が通過した場合に、前記運動履歴データベースが備える該電柱の前後において通信機能を有するICタグリーダが設置された電柱を通過した記録と、前記距離データベースが備える該ICタグリーダが設置された電柱間に架設した電線のデータと、に基づき、移動区間(該ICタグリーダが設置された電柱間)における電線の複数の組み合わせを抽出し、
    該電線の複数の組み合わせと、前記距離データベースが備える該電線の亘長のデータと、前記運動履歴データベースが備える該ICタグリーダが設置された電柱を通過した時刻の記録から算出した所要時間のデータと、に基づき、該移動区間における該電線の組み合わせごとの速度を算出し、
    該移動区間における該電線の組み合わせごとの速度と、前記運動履歴データベースが備える該移動区間の直近の区間における記録から算出した直近の区間の速度と、を比較して、該直近の区間の速度と最も近似した速度の電線の組み合わせを、該移動区間における経路と判定することを特徴とする運動管理支援システム。
  2. 前記運動量算出手段は、通信機能を有するICタグリーダが設置されていない電柱を利用者が通過した場合に、前記移動区間における電線の組み合わせごとの速度と、該移動区間の直近の区間の速度と、を比較して、最も近似した速度の電線の組み合わせを、該移動区間における経路と判定して、前記運動履歴データベースに記録し、
    該移動区間の後も利用者がジョギング等を継続する場合には、該移動区間の直後の区間の通過後に、前記移動区間における電線の組み合わせごとの速度と、該移動区間の直近の区間の速度と、該移動区間の直後の区間の速度と、を比較して、すでに記録された経路と異なる経路と判定した場合に、前記運動履歴データベースに記録された経路を修正することを特徴とする請求項1記載の運動管理支援システム。
  3. 前記運動量算出手段は、エリア内における前記利用者の移動経路において、前記距離データベースから参照した各ICタグリーダ間の距離データと、前記識別情報を格納したICタグが交信範囲に位置した時刻の情報から算出される各ICタグリーダ間の移動に要した所要時間データとに基づき、各ICタグリーダ間における該利用者の移動速度を算出し、
    該算出した各ICタグリーダ間の移動速度と、前記各ICタグリーダ間の移動に要した所要時間データとに基づき、該利用者の消費カロリーを算出することを特徴とする請求項1又は2に記載の運動管理支援システム。
  4. 前記計算機には、前記運動量算出手段により算出された前記利用者の運動量のデータを、ネットワークを介して該利用者が備える端末に送信する運動履歴表示手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の運動管理支援システム。
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