JP4990745B2 - シート穿孔装置、後処理装置および画像形成装置 - Google Patents

シート穿孔装置、後処理装置および画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明はシート穿孔装置、後処理装置および画像形成装置に係り、特に、シートに穿孔処理を施すシート穿孔装置、並びに、該シート穿孔装置を備えた後処理装置および画像形成装置に関する。
一般に、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置から排出された画像形成済みのシートは、パンチ等で穿孔処理が施され(ファイル用の穴が形成され)ファイルバインダに綴じられる。近年、この手間を省くため、画像形成装置の一部若しくは周辺装置(後処理装置)としてまたは画像形成装置から独立したスタンドアローンタイプとして、画像形成済みのシートに穿孔処理を施すシート穿孔装置が市場に投入されている。
このようなシート穿孔装置では、複数の穿孔刃に対応するカム溝を有する支持板を設け、この支持板をスライド自在に構成することにより、支持板の移動に応じて所望する穿孔刃を昇降させてシートに対して穿孔処理を施すものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−315121号公報
シート穿孔装置において、シート束に対する負荷に打ち勝ってシート束に孔を開ける穿孔動作時には相当に強力な駆動力が必要となる一方、穿孔後に穿孔刃をシート束から引き抜く際には駆動力をあまり必要としない。しかしながら、従来技術のシート穿孔装置では、本来、シート束に対する負荷に打ち勝つために相当に強力な駆動力が必要となる穿孔刃の穿孔動作に使用されるカム溝の角度(支持板のスライド方向に対する傾斜角度の絶対値)と、シート束に穿孔処理が施された後で特に大きな駆動力が必要の無い穿孔刃の引き抜き動作に使用されるカム溝の傾斜角度(支持板のスライド方向に対する傾斜角度の絶対値)が略等しく構成されていたため、厚いシート束に対する穿孔処理時には駆動力が不足してしまい、反面、穿孔刃の引き抜き時には過分に駆動力が使用されて無駄が生じてしまう、との課題を有していた。
本発明は上記事案に鑑み、小さい駆動力でシート束に効率よく穿孔処理を施すことのできるシート穿孔装置、並びに、該シート穿孔装置を備えた後処理装置および画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、シート穿孔装置であって、シートを搬入するための搬入部と、前記搬入部に搬入されたシートに穿孔処理を施す少なくとも1つの穿孔刃と、前記穿孔刃に設けられた突出部と、前記突出部と係合し、前記穿孔刃を前記シートに穿孔処理を施す穿孔位置に進出させるための進出溝と前記穿孔刃を前記穿孔位置から退避した退避位置へと移動させるための退避溝とを有し、前記退避位置と前記穿孔位置との間で前記穿孔刃を移動自在に支持する支持手段と、前記穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に前記支持手段を移動させる駆動手段と、を備え、前記駆動手段による前記支持手段の移動方向に対する前記進出溝の傾斜角度を、前記駆動手段による前記支持手段の移動方向に対する前記退避溝の傾斜角度よりも緩やかにしたことを特徴とする。
第1の態様では、穿孔刃をシートに穿孔処理を施す穿孔位置に進出させるための進出溝の傾斜角度を緩やかにしたので、小さな駆動力で厚いシート束に穿孔処理を施すことができるとともに、シート束に対して穿孔刃をゆっくりと穿孔位置に進出させることができるため、穿孔刃の損傷を防止でき、また、穿孔処理後に穿孔刃を穿孔位置から退避した退避位置へと移動させるための退避溝の傾斜角度を急にしたことにより、短時間で穿孔刃を退避位置に移動させて次の穿孔処理に備えることができる。
第1の態様において、支持手段は、進出溝と退避溝との間に設けられ突出部を退避溝から進出溝へと移動させるための迂回溝をさらに有することが好ましい。この場合に、駆動手段は、穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に支持手段を往復移動させるとともに、支持手段の往動により、突出部が進出溝および退避溝を移動し、支持手段の復動により、突出部が迂回溝を移動するようにしてもよい。このとき、支持手段の往動により突出部が進出溝および退避溝を移動した後、支持手段の復動により迂回溝を移動する際、突出部が迂回溝から退避溝への移動を防止する防止手段をさらに備えることが望ましい。または、駆動手段は、穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に支持手段を往復移動させるとともに、支持手段の往動により、突出部が進出溝を移動し、支持手段の復動により、突出部が退避溝および迂回溝を移動するようにしてもよい。このとき、支持手段の往動により突出部が進出溝を移動した後、支持手段の復動により退避溝および迂回溝を移動する際、突出部が退避溝から迂回溝への移動を防止する防止手段をさらに備えることが望ましい。
さらに、上記態様において、穿孔刃を選択的な複数の組合せとするとともに、支持手段は、進出溝、退避溝および迂回溝からなる溝部を穿孔刃の組合せに応じて位相をずらした位置に複数有するようにしてもよい。この場合、支持手段は、選択された組合せの穿孔刃の突出部が進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられているときに、他の組合せの穿孔刃の突出部を穿孔位置よりも退避位置に近い位置で保持する保持溝をさらに有することが望ましい。このとき、選択された組合せの穿孔刃の突出部が進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられているときに、他の組合せの穿孔刃の突出部は保持溝に位置付けられ、他の組合せの穿孔刃のうちいずれかが選択されたときに、該選択された組合せの穿孔刃の突出部は進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられるとともに、該選択された組合せの穿孔刃以外の組合せの穿孔刃の突出部は保持溝に位置付けられることがさらに好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様は、後処理装置であって、シートに画像を形成する画像形成装置の下流側に配置され、第1の態様のシート穿孔装置を備える。さらに、上記課題を解決するために、本発明の第3の態様は、画像形成装置であって、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成されたシートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送されたシートに穿孔処理を施すシート穿孔装置と、を備えた画像形成装置において、前記シート穿孔装置は、第1の態様のシート穿孔装置の構成を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、穿孔刃をシートに穿孔処理を施す穿孔位置に進出させるための進出溝の傾斜角度を緩やかにしたので、小さな駆動力で厚いシート束に穿孔処理を施すことができるとともに、シート束に対して穿孔刃をゆっくりと穿孔位置に進出させることができるため、穿孔刃の損傷を防止でき、また、穿孔処理後に穿孔刃を穿孔位置から退避した退避位置へと移動させるための退避溝の傾斜角度を急にしたことにより、短時間で穿孔刃を退避位置に移動させて次の穿孔処理に備えることができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を複写機に適用した実施の形態について説明する。
(構成)
図1に示すように、本実施形態の複写機1は、シートに画像を形成するデジタル複写機本体1Aと、複写機本体1Aの側部(下流側)に装着され複写機本体1Aにより搬送されたシートに穿孔処理を施すシート穿孔装置2と、シート穿孔装置2の下流側の側面に装着され複数のシートで構成されるシート束に綴じ処理や折り処理を施すシート後処理装置3とを備えている。
1.複写機本体
複写機本体1Aは、原稿Dの複写画像をシートに形成する画像形成部902、画像形成部902の上方に配設され原稿Dに光を照射する光源907を有し原稿Dからの反射光を光学系908を介してCCD931に結像させ、いわゆるスキャナとして機能する画像入力部930、並びに、これら各部の動作を制御する制御部950を有して構成されている。
画像形成部902は、外周面に潜像が形成可能な円筒状の感光ドラム914を有している。感光ドラム914の周囲には、感光ドラム914に潜像形成用の電荷を帯電させる一次帯電器919、感光ドラム914上にハードディスクに記憶された画像データに応じて変調されたレーザビームを出力するレーザユニット922、感光ドラム914に形成された静電潜像を現像してトナー像とする現像器915、シートにトナー像を転写するために帯電させる転写用帯電器916、シートに転写用帯電器916とは逆極性に帯電させて感光ドラム914から分離するための分離帯電器917および感光ドラム914を清浄するクリーナ918がそれぞれ配設されている。
レーザユニット922は、レーザビームを発生させる半導体レーザ、コリメータレンズを介して半導体レーザから出力されるレーザビームを1ライン毎のビームに変換するポリゴンミラー、ポリゴンミラーからの走査ライン毎のレーザビームを平行光に変換するfθレンズ、fθレンズからの平行光を反射して感光ドラム914に導くミラーおよびポリゴンミラーを回転させるモータを有して構成されている。
感光ドラム914の下流側かつ分離帯電器917の近傍には、無端搬送ベルト920が巻き掛けられたローラが配置されており、無端搬送ベルト920は、ヒートローラ等を有しシートに形成されたトナー像を加熱・定着させるための定着器904の近傍に配置されたローラとの間で張架されている。定着器904の下流側には、画像が形成されたシートを複写機本体1Aから排出するための排出ローラ対905が配設されている。無端搬送ベルト920の下部位置、かつ、排出ローラ対905と感光ドラム914の上流側との間には、片面に画像が定着されたシートの他面に画像を形成して両面印刷を行うためのデュープレックス921が配置されている。
複写機本体1Aの上部には原稿Dを載置するためのプラテンガラス906が配置されており、プラテンガラス906の上方には一側が複写機本体1Aの端部に固定され他側が回動可能にプラテンガラス906を覆うと共に、原稿Dをプラテンガラス906に自動給送可能な原稿自動給送装置(以下、ADFと略称する。)940が配置されている。また、複写機本体1Aの下部には、複写機本体1Aに所定サイズのシートを1枚ずつ給紙する給紙装置909が装着されている。給紙装置909は、着脱自在で、A5、A4、A3サイズのシートを収容する各カセットを有している。給紙装置909は、シートを画像形成部902に向けて給送するローラ対の回転駆動を制御する図示しない制御部で制御される。なお、シートのサイズの選択等の設定は、タッチパネル248から行うことができる。
制御部950は、中央演算処理装置として作動するCPU(以下、CPU1Aという。)、デジタル複写機1Aの基本制御プログラムを記憶したROM、CPU1Aのワークエリアとして働くRAMおよびこれらを接続する内部バスで構成されている。制御部950には外部バスが接続されている。外部バスには、画像入力部930、画像入力部930で入力されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換するA/D変換部、画像形成部902、タッチパネル248の表示や操作命令を制御するタッチパネル制御部、画像入力部930またはパーソナルコンピュータ等の外部装置から送出される画像データを記憶するハードディスクが接続されている。また、外部バスは、図示しないステッピングモータやソレノイドを駆動/作動させるアクチュエータ制御部にも接続されている。さらに、外部バスは、周辺機器との通信を行うために、図示しないインターフェースを介して、給紙装置909およびADF940の制御部、後述するシート穿孔装置2の制御部290およびシート後処理装置3の制御部149にも接続されている。
2.シート穿孔装置
図2に示すように、シート穿孔装置2は、シートに穿孔処理を施す5個の円柱状パンチ250を有している。パンチ250は下部側に穿孔刃が形成されており、パンチ250の軸方向と直交する方向に貫通した作動ピン251を有している。パンチ250は、搬入部の一部としてのシート搬送路245(図3参照)に対して固定されたパンチガイド200に収容されている。パンチガイド200は、上側パンチガイド220と下側パンチガイド230とで構成されている。
上側パンチガイド220は、チャネル状部材で構成されており、チャネル状部材の立ち上がり部224両端に外側に向けて断面略L字状に折り曲げられたフランジ部221、222を有している。また、立ち上がり部224の一側およびフランジ部221には連通して矩形状に切り欠かれた5つのピン貫通窓221aが形成されており、立ち上がり部224の他側およびフランジ部222にもピン貫通窓221aと対向する位置にピン貫通窓221aと同様にピン貫通窓222aが形成されている。さらに、上側パンチガイド220のチャネル底部223の中央には、立ち上がり部224に形成されたピン貫通窓221a、222aの位置に対応して、パンチ250の穿孔刃が下方に進出可能な5つの円形貫通孔(不図示)が形成されている。
一方、下側パンチガイド230もチャネル状部材で構成されており、中央平面部231と両側が上方に突出した突出平面部232とを有している。中央平面部231には、上側パンチガイド220のチャネル底部223に形成された円形貫通孔の位置に対応して、パンチ250の穿孔刃が進出可能な5つの円形貫通孔231aが形成されている。
上側パンチガイド220のチャネル底部223および下側パンチガイド230の突出平面部232は、両側でネジ241によりネジ締結されている。また、上側パンチガイド220のチャネル底部223と下側パンチガイド230の中央平面部231との間には、シートを搬入ないし搬送可能な搬入部の一部としての空間(以下、搬入空間という。)が形成されている。
パンチ250の作動ピン251は、ピン貫通窓221a、222aを貫通してスライダ210、211に形成された案内溝210b、211bに係合している。案内溝210b、211bは、それぞれスライダ210、211の上側パンチガイド220に対向する面の長手方向に形成されており、案内溝210b、211bは互いに対称の溝形状を有している。また、スライダ210、211の長手方向には、案内溝210b、211bの上方に略水平のスライダ溝210a、211aが形成されている。スライダ溝210a、211aには、それぞれ上側パンチガイド220のフランジ部221、222の先端部が係合している。
図4(A)に示すように、案内溝210bは、5つのカム溝部で構成されている。これらの溝部は、パンチ250をシートに穿孔処理を施す穿孔位置に進出させるための進出溝210ba、パンチ250を穿孔位置から退避した退避位置へと移動させるための退避溝210bb、進出溝210baと退避溝210bbとの間に設けられパンチ250の作動ピン251を退避溝210bbから進出溝210baに移動させるための迂回溝210bc、および、パンチ250を穿孔位置よりも退避位置に近い位置で保持するための保持溝210bdを組み合わせることにより形成されている。換言すれば、以下に説明するように、5つのパンチ250を選択的な複数の組合せ(例えば、2穴用パンチと3穴用パンチとの選択的な組合せ)とした場合、パンチ250の組合せに応じて位相をずらした位置に配置されている。なお、案内溝211bも案内溝210bと同じ溝構造を有している。
いま、図4(A)の左から順に(図2に示すステッピングモータ280から近い順に)、5個のパンチ250を250A、250B、250C、250D、250E、その作動ピン251をそれぞれ251A、251B、251C、251D、251E(図4(A)では不図示)とし、パンチ250B、250Dを2穴用パンチ、パンチ250A、250Cおよび250Eを3穴用パンチとすると、3穴用パンチ250Aの作動ピン251Aは保持溝210bdと進出溝210baとが連接された第1溝部に係合し、2穴用パンチ250Bの作動ピン251Bは進出溝210ba、退避溝210bb、迂回溝210bcおよび保持溝210bdからなる第2溝部に係合し、3穴用パンチ250Cの作動ピン251Cは保持溝210bdと進出溝210baとが連接された第3溝部(に係合し、2穴用パンチ250Dの作動ピン251Dは進出溝210ba、退避溝210bb、迂回溝210bcおよび保持溝210bdからなる第4溝部に係合し、3穴用パンチ250Eの作動ピン251Eは保持溝210bdと進出溝210baとが連接された第5溝部に係合している。なお、本実施形態では、第2溝部と第3溝部がさらに連接され一つの溝部を形成している。
図5を参照して、2穴用パンチの作動ピンと係合する第2および第4溝部を中心に、さらに各溝の形状等に付言すれば、進出溝210baは(ステッピングモータ280によるスライダ210の移動方向に対して)緩やかな傾斜角度(例えば、15°≦角度の絶対値≦25°)でスライダ210に形成されており、退避溝210bbは(ステッピングモータ280によるスライダ210の移動方向に対して)進出溝210baより急な傾斜角度(例えば、30°≦角度の絶対値≦40°)でスライダ210に形成されているとともに、進出溝210baに連接されている。迂回溝210bcは、一端側が退避溝210bbに、他端側が進出溝210baにそれぞれ連接されている。このため、進出溝210ba、退避溝210bbおよび迂回溝210bcは全体として三角形状の溝部を形成している。また、保持溝210bdは、第2および第4溝部の場合、退避溝210bbおよび迂回溝210bcに連接されている。一方、第1、第4および第5溝部の場合、保持溝210bdと進出溝210baとが連接されている(図4(A)参照)。なお、本実施形態では、保持溝210bdは迂回溝210bcとともに略水平方向(スライダ210の移動方向と平行方向)に形成されている。
退避溝210bbと迂回溝210bcとの連接部には、回動軸205を中心に回動可能な規制部材204が配置されている。規制部材204は、先端部が退避溝210bbの上部に当接することで退避溝210bbの上部を閉塞し、保持溝210bdと迂回溝210bcとを連通させる長手部材と、回動軸205と、回動軸205に配置され規制部材204の先端部を下方向(退避溝210bbの上部を閉塞する方向)に常時付勢するねじりコイルバネ(不図示)とで構成されている。このため、例えば、パンチ250Bの作動ピン251Bは、進出溝210baを経て退避溝210bbへ移動し、さらに、不図示のねじりコイルバネの付勢力に抗して規制部材204を押し上げて(回動軸205を中心に回動させて)保持溝210bdに移動可能に構成されており、作動ピン251Bが保持溝210bdに移動した後は、ねじりコイルバネの付勢力で規制部材204の先端部が退避溝210bbの上部を閉塞することにより、作動ピン251Bは保持溝210bdから迂回溝210bcに移動可能に構成されている。従って、規制部材204は作動ピン251が迂回溝210bcから退避溝210bbへの移動を防止する機能を有している。
図2に示すように、スライダ210、211は、スライダ溝210a、211aおよび案内溝210b、211bが形成された面の反対面側にそれぞれ2個の突起を有しており、これらの突起が略チャネル状のスライドホルダ201の立ち下がり部に形成された矩形窓に嵌合することで、スライドホルダ201に固定されている。スライドホルダ201の一側には係合ピン202が固着されている。係合ピン202の下端部は、シャフト287に形成されたカム溝287aに係合している。シャフト287の一端はギア286に固着されており、他端は図示を省略した支持部材に回転可能に軸支されている。
ギア286には、正逆転可能なステッピングモータ280のモータ軸に固着されたギア281、ギア281に噛合するギア282、および、ギア283、284、285を介してモータ280の回転駆動力が伝達される。従って、シャフト287の正逆回転でカム溝287aに係合した係合ピン202により、スライドホルダ201は図2の矢印Aまたは矢印B方向にスライドし、スライドホルダ201はパンチ250の進出方向と交差(直交)する方向にスライダ210、211を支持している。なお、ギア286に噛合するギア285には、カム溝287aの基準位置、換言すれば、スライダ210、211に形成された案内溝210b、211bの基準位置(以下、RPと略称する。)を検出するためのRP検出片285Aが突設されている。RP検出片285A、すなわち、案内溝210b、211bのRPは検出センサ291により検出される。
下側パンチガイド230の下方には、パンチ屑を受ける受け板(不図示)が配置されている。受け板の一側には、図示を省略したモータからの回転力により回動軸262の周りに回動することで受け板上からパンチ屑を掃き出し、受け板の下方に配置されたゴミ箱270内へパンチ屑を落下させるフラッパ261が配置されている。回動軸262には、フラッパ261の基準位置を検出するための検出片263が固着されている。検出片263、すなわち、フラッパ261の基準位置は検出センサ292で検出される。
図3に示すように、上述した構成部材は、シート穿孔装置2のケーシングとなる装置フレーム2A内に収容されている。また、シート穿孔装置2は、シート穿孔装置2全体を制御する制御部290を有している。制御部290は、CPU(以下、CPU2という。)、CPU2が実行するプログラムやプログラムデータを予め記憶したROM、CPU2のワークエリアとして機能すると共に複写機本体1Aの制御部950から受信した設定データ等を記憶するRAMおよび複写機本体1Aの制御部950との通信を行うためのインターフェース等を含んで構成されている。なお、図3において、図2に示したフラッパ261、ゴミ箱270、モータ280等は捨象している。
3.シート後処理装置
図3に示すように、シート後処理装置3は、シート後処理装置3のケーシングとなる装置フレーム3A内に、シート穿孔装置2を介して複写機本体1Aから排出されたシートを略水平方向に排出ローラ対905の反対側に搬送する搬送ユニット100、搬送ユニット100の下方に斜めに配置されシートの端部を整合可能な整合ユニット20、整合ユニット20の下流に斜めに配置され複数枚のシートからなるシート束に綴じ処理を施すステイプラユニット30、ステイプラユニット30の下流に斜めに配置されシート束の所定位置を折り位置として折り処理を施す折りユニット50、シート束や冊子(折り処理が施されたシート束)を収積するためのスタック部およびシート後処理装置3の各ユニットを制御する制御部149を有している。
搬送ユニット100は、シートをシート後処理装置3内に案内する搬送ガイド40、シートをさらに下流に案内する搬入ガイド7、搬送ガイド40に配設されシートをニップ・搬送する搬送ローラ対5、搬入ガイド40内に搬送されたシートの先端を検出するシート検知センサ4および搬入ガイド7の最下流に配設されシートをニップ・排出する排出ローラ対6を有している。
整合ユニット20は、排出ローラ対6によって排出されたシートを積載する処理トレイ8を有している。処理トレイ8は、シートの下流側への搬送を付勢するために、シート搬送方向を下側として複写機本体1Aのプラテンガラス906に対し約30°に斜設されている。処理トレイ8上には、シートの両端を案内して幅寄せ整合する整合板9が設けられている。処理トレイ8の下部位置には、図示を省略した整合モータが配設されており、整合モータのモータ軸にはラック16に噛合したピニオン15が嵌着されている。整合板9の下側からは細長矩形状の固定部材が延出されており、固定部材の先端部は、処理トレイ8の幅方向に形成された長穴を挿通してラック16に固定されている。従って、整合板9は、シートのサイズに応じて整合モータの回転で処理トレイ8の幅方向に移動可能である。
処理トレイ8の中央下部には、プーリ軸10a、11bにそれぞれプーリ10、11が嵌着されており、プーリ10、11間には無端移送ベルト12が巻き掛けられている。プーリ軸10aには搬送下ローラ18が嵌着されている。搬送下ローラ18の外周部は、処理トレイ8に形成された切り欠きを介して処理トレイ8の上面から露出している。プーリ軸10aには、正逆転可能な図示しないステッピングモータからの駆動力が伝達される。
一方、搬送下ローラ18の上方には、二点鎖線で示すように搬送下ローラ18に当接する当接位置と、実線で示すにように搬送下ローラ18から離間した離間位置との間で移動自在な搬送上ローラ19が配設されている。搬送上ローラ19の当接位置および離間位置間の移動は図示しないカム等の動作により行われ、搬送上ローラ19の回転力はギアを介して上述した図示しないステッピングモータから付与される。
搬入ガイド7の下方かつ処理トレイ8の上方には、軸17aを中心に回転しシートをシート搬送方向に付勢するパドル17が配置されている。パドル17は、一定の弾力を持ったゴム材等の弾性部材が材質とされており、軸17aを中心として放射状に一体形成されたフィン17bを有している。パドル17は、シートが処理トレイ8上に排出ないし収積される際に容易に変形し、シート搬送方向への搬送に適切な付勢力を付与することが可能である。
無端移送ベルト12には、処理トレイ8上に収積されたシート束の一側端部に端面で当接しシート束を昇降トレイ90側に押し出す押し出し爪13が固着されている。押し出し爪13にはホームポジション(以下、HPと略称する。)が設定されており、HPは、押し出し爪13の端面がプーリ軸10aの真下に位置するところとされている。無端移送ベルト12の下側には、押し出し爪13のHPを検出するために、押し出し爪13と係合する検出アームと透過型一体センサからなるアーム検出センサとが配設されている。
また、処理トレイ8のステイプラユニット30側の上方には、斜設された処理トレイ8上を自重でシート搬送方向に落下するように付勢されかつパドル17の回転によってさらに付勢されるシートの一端を規制・整合するストッパ21が配置されている。ストッパ21は、脚部と腕部とを有する断面略J字状の形状を有している。ストッパ21の腕部の一側は、不図示のソレノイドのプランジャに固定されており、腕部の他側はバネにより所定の引張力で引っ張られている。ストッパ21は、不図示のソレノイドのオン・オフにより、腕部の略中央に位置する支持軸を支点として、脚部底面(脚部の先端)が、実線で示すように処理トレイ8の上面に当接する規制位置と、二点鎖線で示すにように処理トレイ8の上面から退避した退避位置との間で移動自在とされている。
押し出し爪13は、通常時(搬送上ローラ19が離間位置にあり、かつ、ストッパ21が退避位置にあるとき)には、昇降トレイ90側に移動可能である。従って、規制位置に位置するストッパ21で一側端部が整合されたシート束を、押し出し爪13で昇降トレイ90側に搬送したり、押し出し爪13をHPに位置させた状態で、一側端部が整合されたシート束を搬送下ローラ18と当接位置に位置する搬送上ローラ19とでニップしてステイプラユニット30側に搬送することが可能である。
ステイプラユニット30は、整合ユニット20の下流に配置され、シート束を搬送するための搬送通路39を挟んで下方にステイプル針のカートリッジを有しステイプル針を打ち出すヘッドアセンブリ31と、上方にヘッドアセンブリ31から打ち出されたステイプル針の先端部を受けて折り曲げるアンビルアセンブリ32とを有している。ステイプラユニット30は、搬送下ローラ18と搬送上ローラ19とでニップ・搬送されたシート束の搬送距離に応じて、端部や中央部に綴じ処理を行う機能を有しており、ヘッドアセンブリ31およびアンビルアセンブリ32をシート搬送方向と交差する方向へ支持・案内するための円柱状の案内ロッド33、34を介して、シート束の複数箇所にステイプル針の綴じ処理を施すことが可能である。なお、ステイプラユニット30は、二点鎖線で示すユニット体として構成されており、ステイプル針の補充が可能なように、シート後処理装置3から引き出し可能に構成されている。
折りユニット50は、ステイプラユニット30の下流に二点鎖線で示されるユニット体として構成されると共に、ステイプルユニット30と同様に、シート後処理装置3から引き出可能な構造を有している。
折ユニット50の入口には、シート束をニップして下流に搬送する束搬送上ローラ51および束搬送下ローラ52が配設されている。束搬送上ローラ51および束搬送下ローラ52の下流には、これらのローラ対により搬送されてくるシート束をさらに下流に案内するための束搬送ガイド53が配設されている。束搬送ガイド53のシート束搬送経路には、シート束の先端部を検出する透過一体型の端部検出センサ54が配置されており、制御部149は、端部検出センサ54のシート束先端検出信号に基づいて束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52とを圧接させると共に、シート束の搬送方向の折り位置の設定制御を行う。
束搬送上ローラ51は、束搬送下ローラ52と圧接する位置と、束搬送下ローラ52と離間する位置(不図示)との間で移動可能に構成されており、束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52とは、シート束の先端部が端部検出センサ54で検出される迄は離間状態をとり、シート束の先端部が端部検出センサ54で検出されると圧接状態をとる。この圧接状態にほぼ同期して、搬送上ローラ19は当接位置から離間位置へ移行し、シート束の下流側への搬送は束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52との圧接搬送に引き継がれる。
搬送ガイド53の下方には、シート束を折るために、シート束の搬送方向と交差する方向に互いに圧接するように付勢され、夫々が回転駆動される折りローラ57a、57bからなるローラ対が配設されている。また、搬送ガイド53の下流でシート束の搬送方向と交差する方向には、折りローラ57a、57bの圧接位置近傍まで先端エッジが移動し、折りローラ57a、57bの圧接位置にシート束を押し込む突き板55が配置されている。
折りユニット50は、シートが長手方向に搬送される縦送りのときに、シート束の(搬送方向)先端部から1/2(中央)の位置に折り処理を施す。折りユニット50の下流には、シート後処理装置3の底部位置に、整合ユニット20、ステイプラユニット30および折りユニット50の配置傾斜とは反対の傾斜面を有し折りユニット50で折り処理が施されたシート束をストックする折りシート束排出スタッカ80が配置されている。折りシート束排出スタッカ80の上方には、一端が回動可能に固定され排出されるシート束を折りシート束排出スタッカ80の傾斜面による落下力と相俟ってバネ等の付勢力により押える折りシート押え81が配置されている。
また、シート穿孔装置2とは反対側の装置フレーム2Aの側面には、装置フレーム2Aに対して垂直方向に昇降可能な昇降トレイ90が配置されている。昇降トレイ90は、昇降トレイ支持部92で支持されている。
制御部149は、CPU(以下、CPU3という。)、CPU3が実行するプログラムやプログラムデータを予め記憶したROM、CPU3のワークエリアとして機能すると共に複写機本体1Aの制御部950から受信した設定データ等を記憶するRAMおよびインターフェース等を含んで構成されている。
(動作)
次に、本実施形態の複写機1の動作について説明する。ADF940に原稿Dがセットされ、オペレータにより、タッチパネル248に表示された設定の変更や未設定内容の指タッチによる入力が行われた後、タッチパネル248のスタートボタンが押下されると、CPU1Aは、タッチパネル制御部250から送出されたデジタル複写機1Aの全設定情報を取り込む。以下、本発明に関連して、シートに2穴または3穴の穿孔処理を施すモード設定がなされたものとして説明する。
CPU1Aは、画像入力部930で読み取った画像データを、A/D変換部を介して取り込み、順次ハードディスクに格納する。次いで、CPU1Aは、制御部290、149にそれぞれシート穿孔装置2、シート後処理装置3に関連する設定情報を送出し、ハードディスク内の画像データに従い画像形成部902にシートへの画像形成を実行させる。
すなわち、CPU1Aは給紙装置909に所定サイズのシートを給紙させるために給紙信号を出力する。給紙装置909の制御部は、ローラ対を回転駆動させて指示されたカセットから所定サイズのシートを給紙する。シートは、給紙装置909内のローラ対で斜行が補正され、さらにタイミングが合わされて画像形成部902へ向けて搬送される。CPU1Aは1シート分の画像データを1ライン毎にレーザユニット922から感光ドラム914に照射させる。感光ドラム914は予め一次帯電器919で帯電されており、照射光により感光ドラム914に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像器915により現像されトナー像が感光ドラム914上に形成される。
画像形成部902では、感光ドラム914のトナー像が、転写用帯電器916により、給紙されたシート上に転写される。トナー像が転写されたシートは、分離帯電器917により転写用電器916と逆極性に帯電されて感光ドラム914から分離される。さらに、分離されたシートは、無端搬送ベルト920により定着器904に搬送され、定着器904でシートに転写画像が永久定着され、シート上に画像が形成(記録)される。両面印刷のときは、デュープレックス921を介してシートの他面に画像が形成される。
そして、画像が形成されたシートは、排出ローラ対905により複写機本体1Aからシート穿孔装置2側に排出される。排出ローラ対905の下流側には図示しないセンサが配置されており、CPU1Aは、図示しないセンサがシートの先端を検出してから所定ステップ数、排出ローラ対905を回転させたところで、シート搬送を停止させる。これにより、シートの被穿孔箇所が、シート穿孔装置2内の搬送ガイド245を介して上述した搬入空間で停止する。また、CPU1Aは、CPU2にシート搬送を停止させた旨を報知する。
CPU2は、電源投入後の初期設定時に、検出センサ291でRP検出片285Aを検出したか否かの判定を行っており、否定判定のときは検出センサ291でRP検出片285を検出するまでモータ280を作動させることで、初期設定時にスライドホルダ201をRP(基準位置)に位置付けている。CPU1Aから報知を受けたCPU2は、CPU1Aから報知された2穴または3穴の設定に従って、モータ280を必要に応じて作動させることによりパンチ250を穿孔開始位置に移動させる。すなわち、2穴の設定の場合にはスライダ210をRPにそのまま保持し(図4(A)参照)、3穴の設定の場合には、モータ280を正転(CW)させてスライドホルダ201を図2の矢印B方向に移動させ、3穴用の穿孔開始位置に移動させる(図4(C)参照)。
上述したように、スライダ210、211は、スライドガイド201に固定されている。従って、スライドガイド201が基準位置に位置するときには、案内溝210b、211bもRPに位置する。ここで留意すべき点は、RPにおける作動ピン251A〜251Eの案内溝210b(211b)への係合位置が、全て穿孔位置(2穴用の場合:図4(B)、3穴用の場合:図4(D)参照)から退避した退避位置にあることである。このため、パンチ250A〜250Eの穿孔刃は上側パンチガイド220のチャネル底部223より上方の退避位置に位置し(図3の状態)、仮に穿孔処理の設定がなされない場合には、シートをシート後処理装置3側にそのまま搬送することが可能である。なお、このような場合には、CPU1Aは上述したシート搬送の停止を行わず、シート穿孔装置2を経由してシート後処理装置3にシートを搬送する。
モータ280を所定ステップ数正転させてスライドホルダ201を図2の矢印B方向に移動させると、スライダ210(211)はスライドホルダ201に固定されているため、スライダ210(211)に形成された案内溝210b(211b)はRPから矢印B方向に所定距離スライドする。作動ピン251A〜251Eは、若干のアローアンスは許容されているものの、ピン貫通窓221a(222a)に規制され案内溝210b(211b)のスライドに伴って矢印B方向に移動することはできない。従って、作動ピン251B、251Dは進出溝210baをスライドして穿孔(完了)位置である進出溝210baと退避溝210bbとの連接部まで移動し、作動ピン250A、250C、250Eは保持溝210bd間を移動し退避位置に保持される(図6(B)、(C)、図4(B)参照)。つまり、作動ピン251B、251Dは進出溝210baを徐々に穿孔(完了)位置まで案内され、パンチ250B、250Dの穿孔刃はチャネル底部223に形成された円形貫通孔および中央平面部231に形成された円形貫通孔231aを貫通する。この結果、シートには2穴の穿孔処理が施される。
CPU2はモータ280をさらに所定ステップ数正転させてスライドホルダ201を図2の矢印B方向に移動させる。作動ピン251B、251Dは退避溝210bbをスライドして保持溝210bdに移動する(図6(D)、(E)参照)。その際、上述したように、作動ピン251B、251Dは規制部材204(図5参照)を押し上げて保持溝210bdに移動し、作動ピン251B、251Dが保持溝210bdに移動した後は、ねじりコイルバネの付勢力で規制部材204の先端部が退避溝210bbの上部を閉塞する。なお、作動ピン250A、250C、250Eはなおも保持溝210bd間を移動し退避位置に保持される。
CPU2は、作動ピン251B、251Dが保持溝210bdに移動し規制部材204の先端部が退避溝210bbの上部を閉塞した後、モータ280を所定ステップ数逆転(CCW)させてスライドホルダ201を図2の矢印A方向に移動させる。これにより、作動ピン251B、251Dは、退避溝210bbに誤って入り込むことなく、回避溝210bcをスライドしてRPに移動する(図6(F)、(G)参照)。このとき、作動ピン250A、250C、250Eは保持溝210bd間を移動し退避位置に保持される。
一方、3穴用の穿孔処理を施す場合、CPU2は、モータ280を所定ステップ数正転させてスライドホルダ201を3穴用の穿孔開始位置(図4(C)参照)に移動させた後、モータ280をさらに所定ステップ数正転させてスライドホルダ201を図2の矢印B方向に移動させる。作動ピン251A、251C、251Dは進出溝210baをスライドして移動する(図4(C)、(D)参照)。この間、作動ピン250B、250Dは保持溝210bd間を移動し退避位置に保持される。つまり、作動ピン251A、251C、251Dは進出溝210baを徐々に穿孔(完了)位置まで案内され、パンチ250A、250C、250Dの穿孔刃はチャネル底部223に形成された円形貫通孔および中央平面部231に形成された円形貫通孔231aを貫通する。この結果、シートには3穴の穿孔処理が施される。
CPU2は、シートには3穴の穿孔処理を施した後、モータ280を所定ステップ数逆転(CCW)させてスライドホルダを図2の矢印A方向に移動させる。これにより、作動ピン251A、251C、251Dは、進出溝210baを逆行してRPに移動する。この間、作動ピン250B、250Dは保持溝210bd間を移動し退避位置に保持される。
従って、本実施形態では、パンチ250A〜250Eのうち隣り合うパンチ同士は異なる組合せに属している。また、スライダ210(211)に5つの溝部で構成された案内溝210b(211b)を形成することで、パンチ250を2穴または3穴の穿孔処理を施すために選択的な組合せとしている。さらに、作動ピン251を案内溝210b(211b)に係合させることで、5個のパンチ250はスライダ210(211)により退避位置と穿孔位置との間で移動自在に支持されている。
CPU2は、シートに2穴または3穴の穿孔処理を施した後、モータ280を所定ステップ数逆転または正転させ、検出センサ291がRP検出片285Aを検出したか否かを判断する。肯定判断のときはモータ280を停止させ、否定判断のときは検出センサ291がRP検出片285Aを検出するまで逆転ないし正転を行ってモータ280の回転駆動を停止させ、CPU1Aにモータ280を停止させた旨を報知する。つまり、モータ280を所定ステップ数逆転または正転させることで、スライダ210(211)の案内溝210b(211b)はRPに位置し、穿孔位置に進出したパンチ250は退避位置に位置付けられる。これにより、シートは搬入空間に進出したパンチ250に阻まれることなく搬入空間を通過可能となる。
CPU2から報知を受けたCPU1Aは、停止中の排出ローラ対905を回転させ、排出ローラ対905の下流側の図示しないセンサがシートの後端を検出すると、排出ローラ905の回転を停止させる。これにより、シートはシート後処理装置3に搬送される。
CPU3は、CPU1Aからシート後処理装置3に関連する設定情報を受信すると、ヘッドアセンブリ31およびアンビルアセンブリ32を初期位置へ移動させ、シート穿孔装置2を介して複写機本体1Aからシートが排出されるまで待機する。以下、シート後処理装置3の動作について、設定モードに分けて説明する。
(1)非綴じ処理モード
CPU1Aから非綴じ処理モードの設定情報を受信すると、CPU3は、まず、図示しないステッピングモータを駆動して、押し出し爪13を上述したHPから処理トレイ8上でシート集積基準となり押し出し爪13の端面がプーリ軸10aの真上から所定距離だけ昇降トレイ90側寄りのプレホームポジション(PreHP)に移動させて停止させる。このとき、搬送上ローラ19は離間位置にあり、ストッパ21は退避位置にある。なお、HPからPreHPへの移動は、図示しないステッピングモータへ送出するパルス数をカウントすることで行うことができる。
これと並行して、搬送ローラ対5、排出ローラ対6の駆動ローラを回転させて複写機本体1Aからシートが搬送されてくるまで待機する。シートが排出されると、シートを搬送ローラ対5、排出ローラ対6によって処理トレイ8に搬送する。シート検知センサ4がシートを検出すると、CPU3は、整合板9を移動する整合モータ、パドル17を回転するパドルモータの起動タイミングを計る。
シートが処理トレイ8上に排出されると、整合モータおよびパドルモータを駆動させる。この駆動により、整合板9はシート搬送方向と交差する幅方向に移動しシートの両端を整合すると共に、パドル17は予めPreHPに位置している押し出し爪13の端面にシートの端部を整列(整合)させるように回転する。この動作はシートが夫々処理トレイ8に排出される毎に繰り返される。
所定枚数のシートが押し出し爪13の端面に整列すると、搬送モータおよびパドルモータを停止させると共に、無端移送ベルト12を移動させる図示しないステッピングモータを駆動し、押し出し爪13の端面でシート束を押しながら昇降トレイ90側に移動させる。これにより、シート束は昇降トレイ90上に積載される。シート束が昇降トレイ90に積載されると、図示を省略した昇降トレイモータを回転させて昇降トレイ90を一定量下降させ、昇降トレイモータを逆転させることで、昇降トレイ90を上昇させ、次のシート束が載置されるまでこの位置で待機させる。
従って、綴じ処理が不要な非綴じ処理モードでは、シートをストッパ21の規制位置まで移送することなく、予め押し出し爪13をPreHPに位置させてシート束をスタックして昇降トレイ90側に押し出すので、シートに穿孔処理を施さない場合のように複写機本体1Aのシート排出速度が早くても、シート後処理装置3は、その排出速度に追随可能である。
(2)端綴じ処理モード
CPU1Aから端綴じ処理モードの設定情報を受信すると、CPU3は、不図示のソレノイドをオン状態としてストッパ21を規制位置に位置させる。搬送ローラ対5、排出ローラ対6の駆動ローラを回転させて複写機本体1Aから排出されたシートを処理トレイ8に排出させ、整合モータおよびパドルモータを駆動させる。シートは、幅方向両端を整合板9で整合され、シートの端部はストッパ21の脚部側面まで移送されて停止する。これを特定枚数分繰り返すことで、シート束がストッパ21に規制されて整合された状態となる。
次に、シート束がストッパ21に整合された状態で搬送上ローラ19を搬送下ローラ18側に移動させシート束を挟持(ニップ)した後、不図示のソレノイドをオフ状態としてストッパ21を退避位置に位置させ、図示しないステッピングモータを非後処理モードとは逆方向に所定ステップ数駆動する。この駆動により、搬送上ローラ19および搬送下ローラ18は、シート束を挟持したままステイプラユニット30側に、シート束の綴じ位置が初期位置にあるヘッドアセンブリ31のヘッド位置となるまで、シート束を移送する。なお、このように図示しないステッピングモータが逆方向に回転する場合には、無端移送ベルト12を張設するプーリ10とプーリ軸10aとの間に図示しないワンウェイクラッチを介在させることにより行われ、無端移送ベルト12には図示しないステッピングモータからの駆動伝達はされず無端移送ベルト12および押し出し爪13は停止した状態を保つ。次いで、ヘッドアセンブリ31、アンビルアセンブリ32によりシート束の端部に綴じ処理を行う。なお、シート束端部の複数位置に綴じ処理を行う場合には、ステイプラユニット30を移動した後、綴じ処理を行う。
綴じ処理が完了すると、図示しないステッピングモータにより搬送下ローラ18、搬送上ローラ19および無端移送ベルト12を昇降トレイ90側にシート束を搬送するように駆動する。この駆動により、綴じ処理後のシート束の搬送は、搬送下ローラ18、搬送上ローラ19から押し出し爪13に引き渡される。押し出し爪13がシート束を昇降トレイ90側へ押し出すことで、シート束は昇降トレイ90に積載される。以後の昇降トレイ90の動作は上述した非後処理モードと同じなのでその説明を省略する。
(3)中綴じおよび折り処理モード
CPU1Aから中綴じおよび折り処理モードの設定情報を受信すると、端綴じ処理モードと同様に、複写機本体1Aから排出されるシートは処理トレイ8上に積載される。処理トレイ8上にシート束が整合積載された後、搬送上ローラ19を搬送下ローラ18側に下降させてシート束を挟持すると共に、不図示のソレノイドをオフ状態としてストッパ21を退避位置に位置させる。次に、図示しないステッピングモータをノンステイプルモードとは逆方向に駆動させ、搬送上ローラ19および搬送下ローラ18にシート束を挟持させたままステイプラユニット30側に搬送する。
シート束の移送を開始した後、端部検出センサ54がシート束の搬送方向先端を検知すると、CPU3は、CPU1Aから受信した設定情報のうちシート長さの情報に基づき、シート搬送方向中央部を綴じ位置に一致するところまで搬送した後、図示しないステッピングモータの駆動を停止させて、シート束の搬送方向中央部に綴じ処理を行う。
続いて、折り処理を行うために、搬送上ローラ19を離間位置とし、シート束の挟持を解除する。搬送モータ162を駆動して束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52とを回転させ、シート束をさらに下流に搬送する。この搬送時にCPU3は、端部検出センサ54からの検出信号とRAMに記憶したシート長さ情報とから、シート束の搬送方向中央部、すなわち、綴じ位置が折り位置となるように、シート束の搬送速度を減速しながら停止させる。
次に、折りローラ57a、57bをシート束をニップする方向に回転させると共に突き板55を下降させる。突き板55が下降すると、シート束は折りローラ57a、57bに巻き込まれ、この後、突き板55はシート束から離れる方向に移動し、シート束はさらに折りローラ57a、57bで折り込まれて(ニップ搬送されて)いく。折りローラ57a、57bでニップ搬送されたシート束は、折シート束排出スタッカ80に排出され、ストックされる。
一方、折り動作開始後、図示を省略した突き板HPセンサにより、突き板55がシート束の搬送方向長さに応じた所定回数往復運動したことが検出されると、CPU3は、折りユニット50の各部の動作を停止させる。
(4)折り処理モード
CPU1Aから折り処理モードの設定情報を受信すると、CPU3は、上述した中綴じおよび折り処理モードと同様の処理を実行する。折り処理モードが中綴じおよび折り処理モードと異なる点は、ステイプラユニット30に綴じ処理を行わせないで折りユニット50に折り処理を実行させる点である。このためCPU3は、整合ユニット20でシート束の端部を整合した後、図示しないステッピングモータを非後処理モードとは逆方向に駆動させ、搬送上ローラ19および搬送下ローラ18にシート束を挟持させたままステイプラユニット30側に搬送し、折り処理を行うために、搬送上ローラ19を離間位置とし、シート束の挟持を解除する。搬送モータ162を駆動して束搬送上ローラ51と束搬送下ローラ52とを回転させ、シート束を折りユニット50側に搬送して、上述したように折りユニット50に折り処理を実行させ、折り処理が施され綴じ処理されていないシート束を折シート束排出スタッカ80に排出させる。
(作用等)
次に、本実施形態の複写機1の作用等についてシート穿孔装置2の作用等を中心に説明する。
本実施形態のシート穿孔装置2は、スライダ210、211(案内溝210b、211b)が2穴または3穴の穿孔処理の組合せに応じて、2穴の場合にはパンチ250B、250D(作動ピン251B、251D)を、3穴の場合にはパンチ250A、250C、250E(作動ピン251A、251C、251E)を退避位置から穿孔位置に進出させる機能を有しており、進出溝210baの傾斜角度の絶対値を退避溝210bbの傾斜角度の絶対値より緩やかに形成したので、小さな駆動力で厚いシート束に穿孔処理を施すことができるとともに、シート(ないしシート束)に対して穿孔刃をゆっくりと穿孔位置に進出させることができるため、穿孔刃の損傷の防止(または、損傷の軽減)や穿孔処理時の消音を図ることができ、また、退避溝210bbの傾斜角度の絶対値を進出溝210baの傾斜角度の絶対値より急に形成したことにより、短時間で穿孔刃を退避位置に移動させて次の穿孔処理に備えることができる。
また、本実施形態のシート穿孔装置2は、スライダ210に迂回溝210bcを有している。このため、作動ピン251は迂回溝210bcを経由して進出溝210baに移動した状態で次のシートないしシート束への穿孔処理に備えることができることから、パンチ250が穿孔位置へと移動してシートに穿孔処理を施すときには、作動ピン251は常に傾斜の緩やかな進出溝210baに沿って移動されることとなり、全てのシートに対して上記効果を奏することができる。つまり、2穴用パンチの作動ピン251に着目すれば、作動ピン251を退避溝210bbから進出溝210baへと移動させるいわゆる戻り動作(図2の矢印A方向への移動動作)時に、作動ピン251は迂回溝210bcを経由し進出溝210baを通過することがないことから、パンチ250は穿孔位置に移動することがない。このように構成することにより、作動ピン251が退避溝210bbから進出溝210baへと移動する戻り動作時に、誤ってシートないしシート束に対して無用な穿孔処理を施すことがない。
さらに、本実施形態のシート穿孔装置2は、2穴または3穴の組合せ毎に一部のパンチ250を穿孔位置に進出させる案内溝210b、211bをスライダ210、211に形成したので、穿孔位置と退避位置との間で移動させるための部材が共通化されパンチ250毎に設ける必要がない。従って、構成部品点数をさらに少なくすることができると共に、シート穿孔装置2をコンパクト化に構成することができる。また、スライドホルダ201(およびスライダ210)の図2の矢印A方向への復動(ステッピングモータ280のCCWへの駆動)でパンチ250の昇降を完了することができるため、穿孔処理を効率よく実施することができる。
また、本実施形態のシート穿孔装置2は、スライドホルダ201(およびスライダ210)の往動(ステッピングモータ280のCWへの駆動)により、作動ピン251が進出溝210baおよび退避溝210bbを移動した後、スライドホルダ201の復動により迂回溝210bcを移動する際、作動ピン251が迂回溝210bcから退避溝210bbへの移動を規制する規制部材204を有している。このため、作動ピン251が溝部を逆行することなく、確実に迂回溝210bcへと移動することができる。
さらに、本実施形態のシート穿孔装置2では、モータ280の正逆回転により、スライドホルダ201は図2の矢印Aまたは矢印B方向にスライドし、スライドホルダ201はパンチ250の進出方向と直交する方向にスライダ210、211をスライド自在に支持している。このため、パンチ250の進出方向のスペースが限られていても、パンチ250の移動ストロークを十分にとることができると共に、シート穿孔装置2のパンチ250の進出方向におけるサイズのコンパクト化を図ることができる。
なお、本実施形態では、シート穿孔装置2を複写機本体1Aの周辺機器として例示したが、本発明はこれに限定されず、スタンドアローンタイプ、複写機本体内に複写機本体と一体とされた一体タイプ、シート後処理装置に組み込まれたタイプ等種々の態様での適用可能である。
例えば、スタンドアローンタイプでは、上述した搬入空間が本発明の「搬入部」に対応し、「搬入部」には必ずしも本実施形態で示したシート搬送路245を含む必要はない。また、スタンドアローンタイプでは、モータ280やギヤ281〜286を除き、手動で穿孔処理を施すようにしてもよい。このようなスタンドアローンタイプでは、本実施形態のようにシートの搬送位置(穿孔処理を施す位置)の位置管理がなされない場合に備え、シートに対して穿孔位置の基準となる部材を別に有するようにしてもよい。
また、シート後処理装置に組み込まれたタイプでは、実施形態に示したシート後処理装置3のように、シート束に対して一括で穿孔処理を施すことができるので、上述した、小さな駆動力で厚いシート束に穿孔処理を施すことや、穿孔刃の損傷の防止(または、損傷の軽減)や穿孔処理時の消音を図る効果がより顕著となる。
さらに、本実施形態では、進出溝210baと退避溝210bbとが両者の連接部を境に互いに逆方向に傾斜するようにスライダ210に形成した例を示したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、図7(A)〜(E)に示すように、進出溝210baと退避溝210bbとは両者の連接部を境に同方向の異なる角度で傾斜するようにスライダ210に形成するようにしてもよい。この場合、モータ280は、パンチ250の移動方向に対して交差(直交)する方向にスライドホルダ201(およびスライダ210)を往復移動させるとともに、スライドホルダ201の往動により、作動ピン251が進出溝210baを移動し、スライドホルダ201の復動により、作動ピン251が退避溝210bbおよび迂回溝bcを移動するようにしてもよい。また、このような態様では、規制部材204は、スライドホルダ201の往動により作動ピン251が進出溝210baを移動した後、スライドホルダ201の復動により退避溝210bbおよび迂回溝210bcを移動する際、作動ピン251による退避溝210bbから迂回溝210bcへの移動を規制することとなる。
そして、本実施形態のシート穿孔装置3では、2穴または3穴の穿孔処理を施す例を示したが、本発明はこれに制限されず、ファイルバインダが要求する種々の穴形状、穴数に応じて適用可能であることは論を待たない。
本発明は小さい駆動力でシート束に効率よく穿孔処理を施すことのできるシート穿孔装置、並びに、該シート穿孔装置を備えた後処理装置および画像形成装置を提供するものであるため、シート穿孔装置、後処理装置および画像形成装置の製造、販売に寄与するので、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施形態の複写機の一部破断正面図である。 実施形態の複写機のシート穿孔装置の分解斜視図である。 実施形態の複写機のシート穿孔装置およびシート後処理装置の正断面図である。 実施形態の複写機のシート穿孔装置のスライダに形成された案内溝とパンチとの位置関係を示す説明図であり、(A)はスライダが基準位置に位置しているとき、(B)はスライダが基準位置から図2の矢印B方向へ移動し2穴用パンチが穿孔(完了)位置に位置付けられたとき、(C)はスライダが(B)からさらに図2に矢印B方向へ移動し3穴用の穿孔開始位置に位置付けられたとき、(D)はスライダが(C)からさらに図2の矢印B方向に移動し3穴用パンチが穿孔(完了)位置に位置付けられたときの関係を示す。 各溝部および規制部材の概略形状を示す説明図である。 スライダに形成された案内溝とパンチとの位置関係を模式的に示す説明図であり、(A)はスライダが基準位置に位置しているとき、(B)はスライダが基準位置から図2の矢印B方向へ移動したとき、(C)はスライダが(B)の位置からさらに図2の矢印B方向へ移動したとき、(D)はスライダが(C)の位置からさらに図2の矢印B方向へ移動したとき、(E)はスライダが(D)の位置からさらに図2の矢印B方向へ移動したとき、(F)はスライダが(E)の位置から図2の矢印A方向へ移動したとき、(G)はスライダが(F)の位置からさらに図2の矢印A方向へ移動し基準位置に位置付けられたときの関係を示す。 他の実施形態のスライダに形成された案内溝とパンチとの位置関係を模式的に示す説明図であり、(A)はスライダが基準位置に位置しているとき、(B)はスライダが基準位置から図2の矢印B方向へ移動したとき、(C)はスライダが(B)の位置からさらに図2の矢印B方向へ移動したとき、(D)はスライダが(C)の位置から図2の矢印A方向へ移動したとき、(E)はスライダが(D)の位置からさらに図2の矢印A方向へ移動し基準位置に位置付けられたときの関係を示す。
符号の説明
1A デジタル複写機本体(画像形成装置)
2 シート穿孔装置
3 シート後処理装置(後処理装置)
204 規制部材(防止手段)
210 スライダ(支持部材の一部)
210b 案内溝(溝部)
210ba 進出溝
210bb 退避溝
210bc 迂回溝
210bd 保持溝
245 シート搬送路(搬入部の一部)
250 パンチ(穿孔刃)
251 作動ピン(突出部)
280 ステッピングモータ(駆動手段の一部)

Claims (11)

  1. シートを搬入するための搬入部と、
    前記搬入部に搬入されたシートに穿孔処理を施す少なくとも1つの穿孔刃と、
    前記穿孔刃に設けられた突出部と、
    前記突出部と係合し、前記穿孔刃を前記シートに穿孔処理を施す穿孔位置に進出させるための進出溝と前記穿孔刃を前記穿孔位置から退避した退避位置へと移動させるための退避溝とを有し、前記退避位置と前記穿孔位置との間で前記穿孔刃を移動自在に支持する支持手段と、
    前記穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に前記支持手段を移動させる駆動手段と、
    を備え、前記駆動手段による前記支持手段の移動方向に対する前記進出溝の傾斜角度を、前記駆動手段による前記支持手段の移動方向に対する前記退避溝の傾斜角度よりも緩やかにしたことを特徴とするシート穿孔装置。
  2. 前記支持手段は、前記進出溝と前記退避溝との間に設けられ前記突出部を前記退避溝から前記進出溝へと移動させるための迂回溝をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のシート穿孔装置。
  3. 前記駆動手段は、前記穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に前記支持手段を往復移動させるとともに、前記支持手段の往動により、前記突出部が前記進出溝および前記退避溝を移動し、前記支持手段の復動により、前記突出部が前記迂回溝を移動することを特徴とする請求項2に記載のシート穿孔装置。
  4. 前記支持手段の往動により前記突出部が前記進出溝および前記退避溝を移動した後、前記支持手段の復動により前記迂回溝を移動する際、前記突出部が前記迂回溝から前記退避溝への移動を防止する防止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載のシート穿孔装置。
  5. 前記駆動手段は、前記穿孔刃の移動方向に対して交差する方向に前記支持手段を往復移動させるとともに、前記支持手段の往動により、前記突出部が前記進出溝を移動し、前記支持手段の復動により、前記突出部が前記退避溝および前記迂回溝を移動することを特徴とする請求項2に記載のシート穿孔装置。
  6. 前記支持手段の往動により前記突出部が前記進出溝を移動した後、前記支持手段の復動により前記退避溝および前記迂回溝を移動する際、前記突出部が前記退避溝から前記迂回溝への移動を防止する防止手段をさらに備えたことを特徴とする請求項5に記載のシート穿孔装置。
  7. 前記穿孔刃を選択的な複数の組合せとするとともに、前記支持手段は、前記進出溝、退避溝および迂回溝からなる溝部を前記穿孔刃の組合せに応じて位相をずらした位置に複数有することを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれか1項に記載のシート穿孔装置。
  8. 前記支持手段は、選択された組合せの前記穿孔刃の突出部が前記進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられているときに、他の組合せの前記穿孔刃の突出部を前記穿孔位置よりも前記退避位置に近い位置で保持するための保持溝をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のシート穿孔装置。
  9. 前記選択された組合せの穿孔刃の突出部が前記進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられているときに、前記他の組合せの穿孔刃の突出部は前記保持溝に位置付けられ、前記他の組合せの穿孔刃のうちいずれかが選択されたときに、該選択された組合せの穿孔刃の突出部は前記進出溝、退避溝および迂回溝のいずれかに位置付けられるとともに、該選択された組合せの穿孔刃以外の組合せの穿孔刃の突出部は前記保持溝に位置付けられることを特徴とする請求項8に記載のシート穿孔装置。
  10. シートに画像を形成する画像形成装置の下流側に配置され、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のシート穿孔装置を備えた後処理装置。
  11. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により画像が形成されたシートを搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段で搬送されたシートに穿孔処理を施すシート穿孔装置と、
    を備えた画像形成装置において、前記シート穿孔装置は、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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