JP4990508B2 - ラジアルランアウトとスティフネスバリエーションとの間で補償を行ってタイヤユニフォーミティーを改善する方法 - Google Patents

ラジアルランアウトとスティフネスバリエーションとの間で補償を行ってタイヤユニフォーミティーを改善する方法 Download PDF

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Description

本発明は一般に低速および高速でのタイヤのユニフォーミティー(uniformity、均一性)に影響を与えるラジアルフォースバリエーション(radial force variation、放射方向の力の変動)およびタンジェンタルフォースバリエーション(tangential force variation、接線方向の力の変動)等のタイヤユニホーミティーに関する性能パラメターを特徴付けるキャラクタリゼージョン方法に関するものである。
これらのタイヤ性能パラメター等をキャラクタリゼージョンし、予測することで製造されたタイヤ製品をグレード付けしたり、仕分けたり、さらには修正および/または製造プロセスを制御することができる。
高速および低速で走行中の自動車の振動の一つの原因は各タイヤスピンドル位置でのフォースバリエーション(力の変動)である。この現象は一般にタイヤのユニホーミティーとよばれる。タイヤ性能の面では特にタイヤの高速ユニホーミティー(HSU)が問題になる。すなわち、高速道路での高速走行時、例えば25mph以上の高速走行時にタイヤユニフォーミティーがないと大きな振動が生じる。
自動車産業ではこの高速ユニフォーミティー(HSU)に対する関心が高くなっており、タイヤメーカにはこの高速ユニフォーミティー(HSU)をコントロールすることが求められている。しかし、タイヤのHSUは測定が難しく、測定にはコストがかかるためHSUを工業的に制御することは極めて難しかった。
これらのフォースバリエーションとその結果生じる望ましくない振動のレベルを予測し、制御するために種々のタイヤパラメターが定められ、測定されてきた。低速および高速でのラジアルフォースバリエーションとタンジェンタルフォースバリエーションとからタイヤユニフォーミティーを予測し、求めるためには各種のタイヤパラメターの測定値を多重に組み合わせるのが望ましい。
下記文献にはタイヤのHSU予測方法の一つが記載されている:
米国特許第5,396,438号明細書(Oblizajek)
この特許では低速でのラジアルランアウト(radial run out)(RRO)、瞬間ローリング半径(instantaneous rolling radius)(IRR)およびラジアルフォースバリエイション(RFV)のパラメターを多重に用いたものを基本にしてHSUを予測している。
下記文献には高速ユニフォーミティーの他の測定方法が記載されている:
米国特許第6,065,331号明細書(フカサワ)
この特許では低速ユニフォーミティーの測定値で高速での高次成分を予測している。なお、低速度ユニフォーミティーの測定機械は確立しており、全てのタイヤ生産ラインに配置されている。上記特許文献の内容は全て本願明細書の一部を成す。
上記のようなHSUパラメターの予測方法の現状とHSUレベルを制御したいというマーケットニーズとから、高速および低速度でのタイヤユニフォーミティーを特徴付ける方法を改良することが求められている。
タイヤのHSUに対しては多くのファクターが寄与しているので、タイヤユニフォーミティーを効果的に制御する上での最大の課題はタイヤのフォースバリエイションと車両振動の対応レベルを制御する上で必要な寄与ファクターを正しく同定・識別することができるか否かにある。
本発明者は(幾何学的非ユニフォーミティーまたは不均等重量分配等に起因する)ラジアルランアウトとタイヤのスティフネスバリエイション(tire stiffness variation、剛性の変動)とがラジアルフォースバリエイションおよびタンジェンタルフォースバリエイションの両方の原因になることを見出した。従って、本発明はタイヤの非ユニフォーミティーに対するラジアルフォースバリエイションおよびタンジェンタルフォースバリエイションの寄与度を求める方法を提供する。
タイヤユニフォーミティーを特徴付ける方法とそれをタイヤ製造に生かす方法はいくつか開発されてきたが、以下に説明する本発明のように所望の特徴の全てを含む方法は知られていなかった。
上記従来法の問題点を解決するために、本発明ではタイヤスピンドルでの非ユニフォーミティーフォースを特徴付ける改良された方法を提供する。
本発明では高速および低速でのラジアルフォースバリエーションと高速でのタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける特性を使用する。この特徴付け方法はタイヤの等級分けおよび/またはソートや、タイヤの物理的修正法や、タイヤ製造工程で利用できる。
本発明のタイヤパラメターを特徴付ける方法とそれを用いたタイヤ製造方法には多くの利点がある。一つの典型的な利点はタイヤユニフォーミティー、特に重要なタイヤパラメターであることが最近になって認識されてきた高速ユニフォーミティー(HSU)を効果的かつ有効に予測できることにある。
本発明ではタイヤの高速ユニフォーミティーをスピンドルフォースバリエイション(spindle force variation)(スピンドルの力の変動)に寄与するラジアルランアウトとスティフネスバリエーションとを求めて予測し、制御する。
本発明で用いる数学的分析法では、幾何学的な非ユニフォーミティーまたは高速での質量の不均等分配によって生じるラジアルランアウト(RRO)がいかにしてFxおよびFz(それぞれX方向およびZ方向のタイヤスピンドルの非均一な力)を生じさせるかをイラストで説明できる。比較的低速度ではタイヤはタイヤスピンドルにピン止めされて自由に回転できる状態にあるためRROからFxへの伝達関数はほぼゼロである。タイヤの回転数が増加すると最初の回転モードになるまで伝達関数は増加する。従って、比較的高速度ではFxはかなり大きくなる。タイヤのZ方向の移動は一般に限定されているのでRROからFzへの伝達関数はそれとは異なっている。Fzは比較的低速度ではRROに比例し、比較的高い回転速度で最初の垂直振動モードになった場合には大きな値になることもある。
本発明で用いる数学的解析法では、FxとFzがタイヤのスティフネスバリエーションによっていかに生かされるをイラストで示すことができる。RROからの貢献度と比べてFzでのスティフネスバリエーションは相対的に小さい。一定のハーモニック(harmonic、調和)スティフネスバリエーションによってタイヤの回転モードになる高さまでタイヤの回転速度がのに十分に高くなった場合、そのハーモニックのFxはかなり大きくなる。しかし、スティフネスバリエーションの位相角が同じ調和のRROの位相角の逆の位置にある場合には、その調波のFxは劇的に減少する。また、Fzも減少できる。しかし、FzはFxで減少できる可能性よりさらに小さく減少させることができる。
本発明の一つの実施例のタイヤの低速度ラジアルフォースバリエーションを特徴付ける方法は複数の段階から成る。第1および第2の段階は所定の低速度(例えば約180回転/分)でラジアルランアウト(RRO)とラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定する段階である。これらの測定値から、圧力下かつ回転中のタイヤリングの運動方程式、接地面でのタイヤリングに加わる半径方向の力の式および固定座標で表示した半径方向の力の式からなる群の中から選択される一つまたは複数の式を用いて、ラジアルスティフネスバリエーション(RSV)(または予め選択した他のタイプのスティフネスバリエーション)によって生じる低速度RFV部分を計算することができる。
タイヤはRFVに対するRROおよびRSVの予め定めた貢献度に基づいて等級分けでき、異なるカテゴリにソート(仕分け)できる。タイヤが容認できない低速ラジアルフォースバリエーションのレベルにある場合には、タイヤに追加のラジアルランアウトを生じさせるために、タイヤに物理的な修正、例えばタイヤを研磨したり、タイヤの所定位置にゴム質量を加える修正を行う。この追加のラジアルランアウトは、最初の測定したラジアルランアウトと追加で加えたラジアルランアウトとのベクトル和が一つまたは複数のハーモニックに対するタイヤのラジアルスティフネスバリエーションと位相がズレる(out of phase)ように特徴付けするのが好ましい。上記段階でラジアルランアウトを補償するために利用可能なスティフネスバリエーションの他のタイプにはタンジエンタルスティフネスバリエーション、曲げスティフネスバリエーションおよびタイヤベルトの伸びスティフネスバリエーションが含まれる。
本発明の他の実施例では、追加のラジアルランアウトを生じさせるのではなく、追加のスティフネスバリエーションを生じさせてタイヤの低速度ラジアルフォースバリエーションを補償する。この実施例では一つまたは複数の構築タイヤのラジアルランアウトが得られる。ラジアルランアウトの測定は所定の回転速度、例えば約180回転/分以下で、比較的低圧力、例えば約1.0バール以下で行うことができる。ラジアルランアウトの測定値からスティフネスバリエーションに対する一つの値(例えば、ラジアル、接線、曲げおよび伸びのスティフネスバリエーションの一つまたは複数)を求めることができ、その結果、測定したラジアルランアウト値に対するラジアルフォースバリエーションを最小になる。こうして決定したスティフネスバリエーションを一つまたは複数のタイヤ製造ステップへフィードバックすることによって、それ以降に作るタイヤに上記のスティフネスバリエーションを生じさせることができる。
本発明のさらに他の実施例では、低速ラジアルフォースバリエーションを特徴付けるための上記方法をタイヤ製造プロセスと組合わせる。この場合には、各セットがタイヤ製造プロセスの互いに異なる段階に対して基準物理角度の異なる組み合わせを有するように複数のセットの各タイヤに上記の特性付け段階を適用する。基準物理角度は多重な各タイヤ層のオーバラップまたは変動位置に対応させることができる。各セットの各タイヤに対して低速度RROとRFVを測定し、その結果を用いて各RSVの貢献度を決定できる。タイヤ製造プロセスの各段階で低速度RROとRFVのシグネチャーを予測するためにシグネチャー分析(signature analysis)のような統計方法を適用でき、その結果を用いることで各タイヤセットの物理的基準角度の異なる組み合わせのどのセットが低速RROおよびRFVのシグネチャーにおいて一つまたは複数のハーモニックに対して位相がズレているかを決定でき、従って、低速度でのラジアルフォースバリエーションのレベルを低下させることができる。なお、この実施例で、RSV以外の他のタイプのスティフネスバリエーションを用いることもできる。
本発明のさらに他の実施例では、タイヤの高速でのラジアルフォースバリエーションおよびタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける方法が以下の複数の段階を含む。その第1および第2の段階は所定の低速度(例えば約180回転/分以下)でラジアルランアウト(RRO)とラジアルフォースバリエーション(RFV)またはタンジエンタルフォースバリエーション(TFV)とを測定する。これらの測定値からラジアルスティフネスバリエーション(RSV)によって生じた低速度RFV/TFVの部分を計算できる。この計算では圧力下で回転するタイヤリングの運動方程式、接地面でタイヤリングに加わるラジアル/タンジエンタルな力の式および固定座標表示でのラジアル/タンジエンタルな力の式の中から選択される一つまたは複数の式を使用できる。ラジアルランアウトは所定の高速、少なくとも300回転/分で測定される。
得られたRFV/TFVに対する高速RROとRSVの所定の貢献度に基づいて、タイヤを等級分けでき、異なるカテゴリにソートができる。タイヤが容認できない高速ラジアルフォースバリエーション/タンジエンタルフォースバリエーションのレベルにある場合には、タイヤに追加の高速ラジアルランアウトを生じさせるために、タイヤに物理的な修正、例えばタイヤを研磨したり、タイヤの所定位置にゴム質量を加える修正を行う。この追加のラジアルランアウトは、所定の高速度で測定したラジアルランアウトと追加で加えたラジアルランアウトとのベクトル和が一つまたは複数のハーモニックに対するタイヤのラジアルスティフネスバリエーションと位相がズレる(out of phase)ように特徴付けするのが好ましい。上記段階でラジアルランアウトを補償するために利用可能なスティフネスバリエーションの他のタイプにはタンジエンタルスティフネスバリエーション、曲げスティフネスバリエーションおよびタイヤベルトの伸びスティフネスバリエーションが含まれる。
本発明のさらに他の実施例では、タイヤの高速ラジアルフォースバリエーション/タンジエンタルフォースバリエーションが追加のラジアルランアウトを生じさせるのではなく、追加のスティフネスバリエーションを生じさせることによって補償される。この実施例では一本または複数本のタイヤのラジアルランアウトを得る。このラジアルランアウトは、約300回転/分以上の所定の回転速度で且つ約1.0バール以下のような比較的低い圧力で測定できる。得られたラジアルランアウトの測定値から、測定したラジアルランアウト値に対してラジアルフォースバリエーション/タンジエンタルフォースバリエーションが最小になるようなスティフネスバリエーション(例えば、ラジアル、タンジエンタル、曲げおよび伸びのスティフネスバリエーション)の値を決定できる。こうして求めたスティフネスバリエーション値はタイヤ製造プロセスの一つまたは複数の段階へフィードバックすることでそれ以降のタイヤ製造プロセスで使うことができる。
本発明のさらに他の実施例では、上記の高速でのラジアル/タンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける方法をタイヤ製造プロセスと組合わせる。この実施例では、製造したタイヤの複数のセットの各タイヤに上記の特徴付ける段階を適用して、各セットを製造プロセスの複数の互いに異なる段階の各々に対して物理的基準角度の異なる組み合わせを有するようにする。この基準物理角度は各タイヤ層のオーバラップ位置または多重変動位置に対応させることができる。製造した各セットの各タイヤに足して低速および高速のRIROとRFV/TFVを測定し、それから各RSV貢献度を決定できる。タイヤ製造プロセスの各段階で高速RROとRFVのシグネチャーを予測するためにシグネチャー分析のような統計方法を適用でき、その結果を用いることで各タイヤセットの物理的基準角度の異なる組み合わせのどのセットが高速RROおよびRFVのシグネチャーにおいて一つまたは複数のハーモニックに対して位相がズレているかを決定でき、従って、高速でのラジアルフォースバリエーションのレベルを低下させることができる。この実施例でもRSV以外の他のタイプのスティフネスバリエーションを用いることができる。
本発明の上記以外の目的および利点は以下の説明から当業者には明らかであろう。また、以下に示し、説明し、参照する事項やその本発明の各実施例で実際に使用される段階は本発明の精神および範囲をら逸脱せずに変更、改良できるということも理解できよう。そうした改良には図示し、説明し、参照した事項の均等物への置換、各種部品、特性、段階等の機能上、操作上および位置の逆転等が含まれる。
さらに、図示した本発明の好ましい各種実施例の特徴、段階、要素、構造または均等物(特徴、部品、段階、段階または図示していない事項または詳細に説明していない事項の組合わせを含む)の各種の組み合わせも本発明に含まれるということも理解できよう。
また、本願明細書に記載のない追加の実施例には本願明細書に記載の特徴、要素、上記で要約した段階および/またはその他の特徴、要素または段階の多様な組み合わせが含まれる。当業者は以下の実施例の説明から上記以外の特徴および観点をよりよく理解できよう。
添付図面は本発明を完全かつ十分に開示したもので、当業者に対してベストモートの開示である。
なお、本発明で同一または類似特徴または要素を表すものに関しては明細書および添付図面で同じ参照記号を使用した。
既に述べたように、本発明はタイヤの低速および高速でのユニフォーミティーを特徴付ける方法に関するものである。本発明ではラジアルフォースバリエーションおよびタンジエンタルフォースバリエーションに対するラジアルランアウトおよびスティフネスバリエーション(例えば、半径方向、接線方向、曲げおよび伸びのスティフネスバリエーション)のそれぞれの貢献度を求める。本発明のこのタイヤパラメターの特性付けの結果はタイヤのソートおよび/または等級分けや、タイヤ製造方法の改良、例えば製造プロセスの基準角度の最適化で使用できる。
以下、[図1]〜[図8D]を参照して本発明をプロセスで応用する際のベースとなるタイヤのモデル化および数値解析法を説明する。
[図1]〜[図4]はタイヤモデル化と、ラジアルランアウトおよび高速でのスピンドルの力を計算するため式を説明する図である。
[図5]〜[図8D]は[図1]〜[図4]に従って求めたラジアルランアウトとタイヤピンドルフォースの測定値の例をグラフにしたものある。
[図1]〜[図8D]に記載した基本要素は本発明の典型的な方法に適用される。
[図9]〜[図13]は低速および高速でのラジアルフォースバリエーションやタンジエンタルフォースバリエーションのようなタイヤの高速ユニフォーミティーファクターの特徴付けおよび/または修正するための特徴および段階の典型的な例を示している。
[図14]と[図15]は低速および高速でのラジアルフォースバリエーションやタンジエンタルフォースバリエーションのようなタイヤのユニフォーミティー寄与解析をベースにしたタイヤ製造プロセスを図示したものである。
本発明の観点で高速および低速でのタイヤユニフォーミティーの各種ファクターを求めるためには、先ず最初に、タイヤとその各種パラメターを正しくモデル化し、その運動方程式を決定する必要がある。
[図1]を参照する。タイヤは一般に弾性リング10としてモデル化されている。このタイヤはその取付け装置12、例えばホイールリムやその他のタイプのリジッドなディスクに結合されている。ホイールの中心は回転軸線14の所でピン止めされている。タイヤ10はラジアル(または直角)方向に分布したバネ16と接線方向のバネ18とを介してリジッドな円形リム12に結合され且つダンパされている。このタイヤリングは定格の回転速度Ωでホイールの中心14の周りを回転する。[図1]に図示した系を特徴付けるために2つの座標系を用いる。最初の座標系は固定した座標系(Ox*z*)である。この座標系は全く運動しない慣性座標系である。第2の座標系はタイヤリングと一緒に速度Ωで回転するOxzで示される座標系である。
回転中のタイヤの各パラメターを参照するために以下の用語を使用する:
w: ラジアル方向変位
V: 接線方向変位
0: タイヤ圧
R: タイヤ半径
Wc: 接地面での過重下でのラジアル方向変形
Vc: 接地面での過重下での接線方向変形
A: タイヤリングの横断面積
b: タイヤリングの幅
Ir: リムおよび機械スピンドルの慣性モーメント
Kw: ラジアル方向スティフネス(トレッドを除く)
Kv: 接線方向スティフネス(トレッドを除く)
Cw: ラジアル方向減衰(トレッドは除く)
Cv: 接線方向減衰(トレッドは除く)
Kr: トレッドでのラジアル方向スティフネス
Kθ: トレッドでの接線方向スティフネス
Cr: トレッドでのラジアル方向ダンピング(減衰)
cθ: トレッドでの接線方向ダンピング
EI: 頂部ブロックの曲げ剛性
Ω: タイヤ回転速度
Qr: Ωに対するリムの相対回転
Rr: リム半径
qw: ラジアル方向の外部の力
qv: 接線方向の外部の力
[図1]で圧力と回転が加わる前のリング10は円形であるとみなされる。従って、回転座標系における角度θの位置ある任意のリング要素の半径は下記で記載できる:
R=Rnr (1)
(ここで、nrはラジアル方向の単位ベクトルであり、Rはタイヤの初期半径である)
負荷のない状態で圧力下で回転した後に他の位置へ移動したリング要素は下記で表される:
i=(R+wi)nr+(viθ) (2)
(ここで、wiおよびyiはそれぞれラジアル方向および接線方向に沿ったリング変形を表し、nθは接線方向の単位ベクトルを表す)
なお、未負荷条件では回転座標系は時間の関数ではないという点に注意されたい。この状態を未負荷状態または定常状態または自由スピン状態という。
また、タイヤに接地面(contact patch、接地パッチ)が生じると、クラッシュ半径Rcが生じる。接地面はクラッシュ半径を維持した状態で回転座標系に対して速度-Ωでリングに沿って回転する。この場合、リング要素は下記で定義される:
f=(R+wi+wf)nr+(vi+vf)nθ (3)
(ここで、wfおよびvfはそれぞれラジアル方向および接線方向に沿って接地面で加わるリングの変形を表す)
接地面は移動するのでwfとvfは時間の関数である。この状態を負荷状態または最終状態とよぶ。
リング要素の速度は下記で表される:
Figure 0004990508
(ここで、変量の上の点は時間に対する微分を表す)
リングはロッド変形に対するキルヒホフ(Kirchhoff)の仮説に従う線形の弾性ロッドとしてモデル化され、その負荷状態での曲率および歪は下記で与えられる:
Figure 0004990508
ここで、κiおよびεiは未負荷状態での曲率であり、下記で与えられる:
Figure 0004990508
伸びないリングの場合には歪はゼロである。無視する線形項目から下記が得られる:
Figure 0004990508
以下で説明する本発明のタイヤユニフォーミティーの特徴付け基本の説明では上記の伸びないという仮定が使用される。
[図1]の系の位置エネルギーは下記で与えられる:
Figure 0004990508
(ここで、EA,EI,KwおよびKvはそれぞれタイヤリングの伸びスティフネス、曲げスティフネス、ラジアルスティフネスおよび接線スティフネスであり、Rrおよびθrはそれぞれ回転座標系に対するリム半径およびリム回転の変位である)
[図1]の系の運動エネルギは下記で与えられる:
Figure 0004990508
(ここで、ρAはタイヤ頂部の線形質量密度であり、Irはリム慣性モーメントである)
外部の力、タイヤ圧およびダンピング(減衰)によってされる仕事は下記で表される:
Figure 0004990508
(ここで、cwおよびcvはタイヤのそれぞれラジアル方向および接線方向の減衰であり、qwおよびqvはそれぞれラジアル方向および接線方向に区悪外部の力でり、p0はタイヤ圧であり、bはタイヤ頂部の幅である)
ハミルトンの原理から下記の変動式が与えられる:
Figure 0004990508
(ここで、tは時間を表す)
式(8)〜(Il)を式(10)に入れ、一定の導関数を計算すると下記の運動方程式が得られる:
Figure 0004990508
(ここで、κf、εf、κjおよびεjは式(5)および(6)で定義のもの)
境界条件は全ての変量がθ0で連続するようなものでなければならない。タイヤに荷重が加わらない定常状態(自由スピン状態)では全ての時間変数はゼロである。この場合、式(12)は下記に単純化できる:
Figure 0004990508
(ここで、qw iおよびqv iはそれぞれラジアル方向および接線方向に加わる時間的に不変な外部からの力である)
上記の式では線形項目のみが保たれる。
式(13)は圧力下に回転するタイヤリングの運動方程式を表す。式(13)を式(12)に入れ、高次の項目を無視すると、道路表面に対する荷重下のタイヤ微分方程式が得られる:
Figure 0004990508
ここで、κ0は下記を表す:
Figure 0004990508
タイヤの質量、半径およびスティフネスの変化はタイヤの動特性、すなわち共振周波数、モードおよび減衰に有意な影響を与えないことがわかっているので、式(14)はさらに簡単になる(ここでは詳細は省略する)。
[図2]を参照する。接地面の境界条件を導くタイヤモデル化を行う場合にはトレッドをモデルに入れる必要がある。このトレッド20はラジアル方向22および接線方向24にバネとしてモデル化される(バネ速度はそれぞれκrおよびκθである)。ダンパは図示していないが、タイヤのモデル化式に含めることができる。
回転座標系での接地面でのトレッドの半径は下記で表される:
Figure 0004990508
(ここで、eはトレッドの厚さである)
接地面でのトレッドの変形は下記で表される:
Figure 0004990508
接地面でのトレッドの変形速度は下記で与えられる:
Figure 0004990508
接地面では下記条件が満足させられなければならない:
Figure 0004990508
(ここで、−w0および−V0はそれぞれ静荷重に起因する接地面におけるラジアル方向および接線方向でのタイヤリング変位である)
接地面の変化速度は無視できるので、接地面でのトレッドのラジアル方向および接線方向の変形は下記で与えられる:
Figure 0004990508
また、変形速度は下記で与えられる:
Figure 0004990508
この場合、接地面でタイヤリングに加わるラジアル方向および切線方向の力は下記で与えられる:
Figure 0004990508
(ここで、κ0およびκrはそれぞれトレッドの接線スティフネスおよびラジアルスティフネスを表し、cθおよびCrはそれぞれトレッドの接線方向およびラジアル方向の減衰を表す)
減衰が無視してよいほどに小さい場合、上記の式は下記にに単純化できる:
Figure 0004990508
接地面は速度-Ωでタイヤと一緒に移動するので、外部の力は下記で特徴付けることができる:
Figure 0004990508
(ここで、φoは時間t=Oでのx軸に対する接地面上の任意の点の位置を決める角度であり、δはDiracデルタ関数である)
次に、タイヤピンドルフォースの式について説明する。回転座標系ではタイヤ減衰を無視すると、ピンドルフォースは下記で与えられる:
Figure 0004990508
タイヤリングが伸びない場合、式(7)を用いて次の式は下記に単純化できる:
Figure 0004990508
タイヤリングの変形はフーリエ級数の形で表すことができる:
Figure 0004990508
上記の式を式(26)に入れると下記になる:
Figure 0004990508
0、AnおよびBn(n>1)はピンドルフォースでは全く消えていることがわかる。上記の式はマトリクスの形に表すことができる:
Figure 0004990508
このスピンドルフォースは固定座標に変換できる:
Figure 0004990508
タイヤの非ユニフォーミティー寄与要素に起因するタイヤスピンドルフォースを解決する解決法は以下の段階から得られる:先ず最初に、自由スピン応答ωiおよびνiに対する式(13)を解く入力値としてタイヤの最初のラジアルランアウト、質量の不均等分配および/またはスティフネスの不均等分配を使用する。次に、この自由スピン応答と一緒に式(27)の形の最終状態での変形ωfおよびνfに対する式(14)を解く入力値として式(22)によって与えられる接地面での状態を使用する。最後に、最終状態の変形値からAlおよびBlを式(30)に置換してタイヤの非均一スピンドルフォース得る。
次に、タイヤの接地面でのラジアルランアウト(RRO)をホイール中心でのフォースに変換する実施例を説明する。以下の実施例では非ユニフォーミティーが最初のRROのみから来ると仮定する。
[図3]を参照する。RROが接地面を通ると、Fz(すなわち、ラジアルフォースバリエーション(RFV))とFx(すなわち、タンジエンタルフォースバリエーション(TFV))との両方がタイヤスピンドル30に生じる。転動するタイヤ32はRROを有し、トレッド36上の点34がかろうじて接地していると仮定する。この瞬間には接地面38はスピンドルにFxを発生させない。接地面38が道路表面に接触すると、点34の速度はゼロになる(または道路表面の速度に等しくなる)。この時、ベルト40は移動/回転を続けている。その結果、[図3]のBBで示すような剪断変形が生じる。この剪断変形がFxを発生させることになる。しかし、低速度ではタイヤ32はスピンドル30の周りを自由回転できるので、上記の剪断変形BBによってFxは生じない。一方、高速、特に回転モードではBBがFxの有意な量を生じさせる。
次に、RROからのFzが発生する機構について説明する。点34でのRROが接地面を超えると、(過重に起因する変形に加えて)RROが圧縮され、その結果、Fzが生じる。低速度ではタイヤスピンドル30のZ方向力の移動が制限されるため、RROを圧縮するために使われた力がホイール中心へ直接移されてFzになる。一方、高速ではRROによって垂直振動モードが起こり、高レベルのFzが得らる。
以下の説明では、RROからFzへの伝達関数をDKzとし、RROからFxへの伝達関数をDKxとする。[図5]の5Aおよび5Bはこれらの伝達関数の代表的な例を振動数に対してプロットしたものである。
[図5]の5Aおよび5Bの2つの曲線のピークは典型的なタイヤの共振周波数の位置を表している。励振振動数ゼロ(回転数ゼロに対応)ではDKxはゼロである(タイヤスピンドルの所にピン止めされた状態、すなわちタイヤが自由回転するため)が、DKzはゼロではない(タイヤスピンドルのZ方向移動が制限されるため)。これは極めて低速度ではRROがいかに大きくてもFxは常に極めて小さいということを意味している。逆に、速度ゼロでのKzは約200N/mmである。従って、速度がゼロに近い場合、RROが小さくない場合、Fzは非常に大きくなる。
上記の理論を実験値と比較するために下記の[表1]にタイヤの典型的なパラメターの例をリストアップしてある。
Figure 0004990508
本発明の実施例では、タイヤの非ユニフォーミティー寄与物は、第1ハーモニック(harmonic、高調波)のラジアルランアウトと質量不均等分配とを含む。
[図6]はシュミレーションおよび実際の測定値から得られたFxH1およびFzH1(H1は第1調波を表す)の両方に対するそれぞれの大きさ(ニュートン)と位相角(ラジアン)とを表している。[図6]からわかるように、低速度でのFxHlを除いて、シミュレーションの結果は実際の測定値に極めてよく一致していることがわかる。低速度(例えば6Hz以下)ではFxH1が極めて小さくなり、ユニフォーミティー測定機械で正確に測定できない。
[図7]の7Aおよび7Bはタイヤスピンドルの非ユニフォーミティーフォースに対するスティフネスバリエーションの影響の例を示している。今、タイヤのラジアルスティフネスがその最初の4つのハーモニックで1%の変動を有していると仮定する。さらに、そのタイヤは均一分配した完全に丸いタイヤで、高速でスティフネスバリエーションによって生じるラジアルランアウトは無視できるほどに小さいと仮定する。この場合には、タイヤが道路に対して26mm変形し、一定速度で回転した時に、タイヤスピンドルに非ユニホーミティーが生じる。
[図7]の7Aおよび7Bは最初の4つのハーモニックでのFxおよびFzと速度(Hz)との関係を図示したものである。[図7]からわかるように、スティフネスバリエーションはFxの高調波に(特に、共振周波数範囲で)有意な影響を与える。また、低速度でFxはゼロではない。
[図5]〜[図7]に図示し、上記で説明したように、RROとスティフネスバリエーションの両方は、特にタイヤ共振周波数の近くで、Fx(タンジエンタルフォースバリエーションに対応)およびFz(ラジアルフォースバリエーションに対応)を発生させる。小さい量のRROまたはスティフネスバリエーションでしも極めて高レベルのフォースを発生させる。
しかし、RROとスティフネスバリエーションとが位相がズレる(out of phase、非同調になる)ようにRROの作用とスティフネスバリエーションの作用とが配置できる場合、非ユニフーォミティーフォースは劇的に低下する(すなわち、補償されるcompensated)。
[図8]の8Aおよび8Bはこの非ユニフォーミティー補償の例を示している。このグラフはタイヤが[表1]のリストに示したパラメターと同じパラメターを有し、O度の所に0.70mmの第1ハーニニックのラジアルランアウト(RIROH1)を有し、これが非ユニフォーミティーフォースを発生させると考えた場合である。[図8]の8Aの一点鎖線の曲線の約17.5Hzの所のFxHI(タンジエンタルフォースバリエーション、第1高調波)は極めて高い。そこで、180度の位置に約4.0%の大きさの第1ハーモニックのラジアルスティフネスバリエーションを加えてピンドルフォースを計算すると[図8]の8Aの実線に示すようにFxH1は低下する。これはFxがRROおよびスティフネスバリエーションの補償によって比較的高速度で最少化されることを証明している。[図8]の8Bに示すようにFzは低速および高速で同様な状態で改良される。
[図8]の8Cと8Dを参照する。この例はラジアルランアウトとスティフネスバリエーションとの間で補償をすることによってタイヤの非ユニフォーミティーフォースを改善できることをさらに示すものである。このグラフの場合もタイヤが[表1]のリストに示したパラメターと同じパラメターを有し、O度または180度の所に0.208mmの第二高調波ラジアルランアウト(RROH2)を有し、それは非ユニフォーミティーフォースを発生させると考える。[図8]の8Cの一点鎖線の曲線は約13.5Hzの所のFxH2(タンジエンタルフォースバリエーション、第二高調波)は極めて高いことを示している。そこで、±90度の位置に約4.0%の大きさを有する第二高調波タンジエンタルスティフネスバリエーションを加えてピンドルフォースを計算すると、FxH2は[図8]の8Cの実線の曲線に示すように高振動数側、特に共振周波数で減少している。このことはRROとスティフネスバリエーションとの補償によって比較的高速度でFxが最少化できることを示している。[図8]の8Dに示すようにFzも低速度および高速度で改良される。
[図8]の8A〜8Dの上記例は、タイヤの非ユニフォーミティーフォース(すなわちラジアルフォースバリエーション(Fz)とタンジエンタルフォースバリエーション(Fx))は、ラジアルランアウトと選択した所定タイプのスティフネスバリエーションとの間の補償によっていかに低下するかを示すものである。既に述べたように、ラジアルスティフネス、接線スティフネス、伸びスティフネスおよび曲げスティフネス(これらに芸低れれるものではない)を含む種々のタイプのタイヤスティフネスが全てタイヤピンドルフォースのレベルに影響を与える。ラジアルランアウトとスティフネスバリエーションとの間の補償を行う場合、スティフネスバリエーションは可能な任意タイプのスティフネスバリエーションの一つにすることができる。例えば[図8]の8Aと8Bは、ラジアルスティフネスバリエーションの作用をラジアルランアウトの作用から位相をズラす(非同調的にする)ことでタイヤの非ユニフォーミティーフォースがいかに改良するかを示している。[図8]の8Cと8Dは同じ原理をラジアルランアウトとタンジエンタルスティフネスバリエーションとの補償によって示している。本発明が開示するこの補償方法がスティフネスバリエーションの一つの特定のタイプに限定されるものではないということを理解しなければならない。多くの場合、一つの特定のタイプのスティフネスバリエーションで実行するのが実際的である。この場合、最も際的かつ有効なスティフネスバリエーションのタイプは補償レベルが見られ、および/または、得られるものである。
上記の数学的解析および数値の例は本発明のタイヤの特徴付け法およびタイヤ製造方法の基礎である。個々のタイヤの構造でそれを用いるためには公知技術として知られている種々の多くの方法の知識が必要であるということを先ず知る必要がある。そうしたタイヤ製造方法の例としては、タイヤカーカスを作るためにゴム化合物および/またはその他の材料を多層に積層する方法、タイヤベルト部およびトレッド部でタイヤ頂部ブロックを作る方法、グリーンタイヤの加硫方法等が挙げられる。この種の方法は[図9]に42a、42b・・・・42nで示してある。これらの技術を組合せることでタイヤ44が作られる。また、複数のタイヤの一つのバッチは42a〜42nの各種方法の一つを反復して作られるということを理解する必要もある。
[図10]を参照する。この図はタイヤを特徴付ける方法、特にタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションを特徴付ける方法の典型的な段階を示している。タイヤは[図9]に示した多くの方法を使って作られる。そうして得られたタイヤから[表1]に示すような各種のタイヤ測定値が測定される。この測定パラメターには例えばタイヤ半径、タイヤ幅、タイヤ頂部質量、タイヤ圧力、ラジアルスティフネス、接線スティフネス、タイヤ頂部ラジアルスティフネス、タイヤ頂部接線スティフネス、タイヤラジアル減衰(ダンピング)、接線減衰、トレッドラジアル減衰、トレッド接線減衰、過重変形等が含まれる。これらのパラメターは当業者に周知のタイヤ特性測定装置で得られるか、本発明分野で確定している既知の変量を入力してコンピュータ解析で得ることができる。
[図10]のタイヤ特性付け方法の最初のステップ46は低速度でタイヤのラジアルランアウトを測定する段階である。低速ラジアルランアウト(LS−RRO)はタイヤをラジアルランアウト測定装置48([図9]参照)の取付け具(タイヤリムまたはその他のリジッドディスクに類似したもの)に取付けて測定する。RRO測定装置の例は下記の文献に記載されている。
米国特許第5,396,438号明細書(Oblizajek) 米国特許第5,345,867号明細書(Sube 達)
これら特許の内容は本願明細書の一部を成す。このRRO測定装置では所望速度でタイヤを回転したときにタイヤ上の基準点を同定し、維持することができる。次に、本発明の実施例では約180回転/分(RPM)または約3Hzに対応する「低速度」でタイヤを回転させることができる。
[図10]のタイヤ特性付け方法の次の段階は低速度でタイヤのラジアルフォースバリエーションを測定することである。低速度ラジアルフォースバリエーション(LS−RFV)の測定機械52([図9]参照)で得ることができる。これに対応する装置の例は上記特許文献3(米国特許第5,396,438号明細書)に記載の試験装置114および/または装置132である。タイヤ製造および試験の分野で公知の他の低速度測定装置を使用することもできる。本発明の目的のために設計する場合には、低速度および高速度の全てでラジアルランアウトと力の測定が単一の測定機械でできるのが望ましい。
[図10]の46と50の段階でLS−RROとLS−RFVの測定値が得られた時に、段階54で式(14)、(22)および(30)を用いてラジアルスティフネスバリエーション(RSV)を計算する。
[図9]に戻ると、段階54の計算はコンピュータ56で実行される。このコンピュータ56は任意タイプのプロセッサー、マイクロコントローラ、その他任意のデータ分析装置にすることができる。各測定装置48、52で得られた低速度での測定値はコンピュータ56へ送られ、そこで必要なデータ解析が行なわれる。車両感受性テスト(VST)58を行って、それをコンピュータ56に送ることもできる。VST58はタイヤ非ユニフォーミティー、例えばラジアルランアウトとスティフネスバリエーションに起因する自動車振動に関する測定値で、その詳細は下記文献に記載されている。
M.G Holcombe, R.G Altoman、「Method for Determining Tire and Wheel Uniformity Needs Using Ride Rating Simulations」、SAE 880579、1998
一般に、タイヤの非ユニフォーミティーが高レベルになると自動車の振動量が高くなり、乗り心地が悪くなる。上記のVST58は客観的または主観的にそのレベルを示すものである。客観的にするために車両のステアリングの位置、ドライバの座席の位置および/または車両の床の位置に測定装置を取り付けてその振動を測定する。主観的な査定の場合にはプロドライバが振動を厳しく評価する。そうすることによって自動車の振動とタイヤ非ユニフォーミティーとの間の関係が確定でき、非ユニフォーミティーの限界を決めることができ、タイヤの非ユニフォーミティーレベルがその限界値以下であれば優れた乗り心地が保証される。こうして求められた限界をコンピュータ56にプログラムする。
[図9]および[図10]を参照する。コンピュータ56はステップ54でラジアルフォースバリエーションのラジアルスティフネスバリエーションおよびラジアルランアウト貢献度が計算された後、タイヤを異なる種々の観点から評価する。この評価方法には段階60に示すようなタイヤの仕分け(ソート)または等級分けが含まれる。タイヤの低速ラジアルフォースバリエーションの量によって許容限界を決めることができる。この限界はテストするタイヤのタイプおよび/またはタイヤの用途に依存する。タイヤが所定限界を越える低速ラジアルフォースバリエーションレベルを有する場合にはソートして、タイヤを廃棄するか、修正のための製造プロセスへ戻す。タイヤの非ユニフォーミティー特性が許容範囲内にある場合にはタイヤはソートされて顧客へ送られる。これ以外の典型的な評価方法には複数のカテゴリの一つへタイヤを等級分け(grading)することがある。この場合の各カテゴリはタイヤ非ユニフォーミティーフォースおよび作用の所定のレベルをベースにして各タイヤのタイプおよび/またはタイヤの用途ごとに定義される。この特性および限界、等級分けカテゴリはタイヤ製造業者および/または顧客が求める極めて多様なパラメターに依存するので、ここではその詳細は記載しない。
[図10]に記載のタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションを特徴付ける方法の他の段階62は、物理的にタイヤを修正する段階である。典型的な修正方法はタイヤの所定位置の研磨および/またはタイヤの所定位置へ追加のゴム質量を加えることであるということはタイヤ製造分野の当業者には理解できよう。本発明では下記文献に記載のタイヤ研磨・タイヤユニフォーミティー修正機械(LJCMs)を利用することができる。
米国特許第6,139,401号明細書(ダン達) 米国特許第6,086,452号明細書(Lipczynski達)
これらの文献の内容は本明細書の一部を成す。
[図10]の段階62では、低速での追加のラジアルランアウト度(A−LS−RRO)を生じさせるためにタイヤを修正することが望まれる場合もある。このA−LS−RROは、最初のRRO(LSRRO)と追加のRRO(A−LS−RRO)とのベクトル和で表される全RROの作用が、フーリエ分解の一つまたは複数のハーモニックに対するタイヤラジアルスティフネスバリエーション(RSV)の作用と位相がズレる(非同調的になる)ようなものが好ましい。例えば、第1RRO高調波(RRO−Hl)に対してLS−RRO+A−LS−RROの最大位置角度(最大ポイントアングル、maximum point angle)をRSVの最大位置角度から約180度離すのが好ましい。第2RRO高調波(RROH2)に対してはLS−RRO+A−LS−RROの最大位置角度をH2に対するRSVの最大位置角度から約90度離すのが好ましい。低速度での追加のラジアルランアウトを生み出すためにタイヤを物理的に修正する方法、例えば研磨またはタイヤへ質量の付加)を行うこともできる。さらに、[図9]の42a、42b、・・・42nに示す当初のタイヤ製造ステップの一つまたは複数の段階にシグネチャー補償(signature compensation)法またはプロセス修正法を行うこともできる。
[図10]およびそれ以降の図とそれに対応する説明書では、ラジアルランアウトとラジアルスティフネスバリエーションとの間の補償を説明するが、本発明の段階および特徴はラジアルスティフネスバリエーションに限られないということを理解しなければならない。それ例外の他のスティフネスバリエーション、例えばタンジエンタルスティフネスバリエーション、ベルト伸びスティフネスバリエーションおよび/または曲げスティフネスバリエーションを計算し、それを本発明によって補正することができる。このように、ラジアルランアウトを補償するために行うスティフネスバリエーションのタイプは上記以外の任意のタイプにすることができる。
[図10]は上記のようにタイヤに追加のラジアルランアウトを生じさせることによって特徴付けられるタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションの典型的な補正を示したものである。
[図11]はタイヤに追加のスティフネスバリエーションを生み出して低速ラジアルフォースバリエーションを補う別の方法を示している。[図11]に記載の方法の大きくは[図10]で説明したものと同じであり、同様な段階には同じ照合番号を用いてある。
[図11]を参照する。この図にはタイヤ非ユニフォーミティー、特に低速ラジアルフォースバリエーションの補償方法が示されている。この方法の最初の段階46では[図10]に記載の方法で低速度でタイヤのラジアルランアウトを測定する。別の実施例では初期のRROのみを捕らえるために段階46で得られたRROの測定をタイヤの正しいシーティングが行える圧力(例えば約0.8バールの圧力)で行うことができる。
[図11]に戻って本発明の第2段階64を説明する。この段階ではタイヤ-ホイール中心の所でのラジアルフォースバリエーションが最小量になるよをなラジアルスティフネスバリエーションの量を決定する。既に述べたように、ラジアルフォースバリエーションがゼロになるスティフネスバリエーション(RSV)の値は式(14)(22)および(30)を用いて得られる。他の実施例では同じ式を使って異なるタイプのスティフネスバリエーション(RSV)の値を決定する。この段階64の値の決定は[図9]のコンピュータ56によって行うこことできる。
[図11]の実施例の最終の段階66は、段階64で求めた追加のスティフネスバリエーション(例えばRSV)を生じさせて、段階46で測定したたタイヤのRROを補正する段階である。この追加のスティフネスバリエーションの生成はシグネチャー補償または[図9]に42a、42b、・・・42nで示したタイヤ製造プロセスの一つまたは複数のプロセス修正によって行なわれる。この段階66で行うタイヤスティフネスバリエーションの意図的な生成に関する追加の詳細は下記文献に記載されている。
米国特許第6,606,902号明細書
この特許の内容は本明細書の一部をなす。
次に、[図12]を参照する。この図は本発明のタイヤの特徴付け方法、特に、タイヤの高速でのラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける方法に関するものである。[図12]に示した方法は[図10]で説明した方法に類似しており、また、[図12]で説明したものと同様に[図9]に記載のタイヤの測定・分析で実行できる。
[図12]のタイヤの特性付け方法の最初の段階68では低速度でタイヤのラジアルランアウト(LS−RRO)を測定する。[図12]の方法の次の段階70では低速度でタイヤのラジアルランアウトおよび/またはタンジエンタルランアウト(LS−RFV/LS−TFV)を測定する。それぞれの段階68と70でLS−RROとLS−RFV/LS−TFVの測定値がえられたら、得られた値を段階72で式(14)、(22)および(30)に入れてラジアルスティフネスバリエーション(RSV)を計算する。高速でのラジアルフォースバリエーションまたはタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける方法の次の段階74は高速でタイヤのラジアルランアウトを測定することである。この高速ラジアルランアウト(HSRRO)およびその他の高速測定値を得るための「高速度」とは少なくとも約300回転/分(=約5Hz)の速度に対応し、場合によっては約1200〜1800回転/分(=20〜30Hz)またはそれ以上でもよい。
[図12]をさらに参照する。段階68〜74げ測定および計算が終わった後、タイヤをさらに種々の方法で評価する。典型的な評価法はタイヤのソートまたは級分け等の段階76を含む。タイヤには高速ラジアルおよびタンジエンタルフォースバリエーションの許容限度量が定められている。この許容量はタイヤの種類および/またはタイヤの用途に依存する。タイヤがこの許容限度の高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションのレベルを越えている場合にはタイヤを廃棄または修正の分類に仕分けられる。タイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションが限界内にある場合にはタイヤは許容範囲内のグループに仕分けられ、顧客へ配達される。他の典型的な評価法は複数のカテゴリの一つへタイヤを「等級分け、grading」することである。この場合の各カテゴリはタイヤの非ユニフォーミティーフォースおよびタイヤのタイプおよび/または車両のタイプ、用途、使用場所での作用をベースにした定義される。この許容限界および等級分けのカテゴリは各種のパラメターに依存し、タイヤ製造業者および/または顧客の所望に依存するので、ここでは詳細は記載しない。
[図12]のタイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付けるの方法のさらに他の段階78はタイヤに物理的な修正を行う段階である。高速での追加のラジアルランアウト(A−HS−RRO)を生じさせるためにタイヤに修正を加えることが要求される場合がある、このA−HS−RROは、最初の高速RRO(HS−RRO)と追加した高速RRO(A−HS−RRO)とのベクトル和で表される全RROがフーリエ分解の一つまたは複数のハーモニックでタイヤのラジアルスティフネスバリエーション(RSV)の位相がズレるようなものであるのが好ましい。例えば、RROの第1高調波をRRO−Hlとすると、HS−RRO+A−HS−RROの最大位置角度をRSVの最大位置角度から約180度離すのが好ましい。RROの第2高調波(RRO−H2)の場合には、HS−RRO+A−HS−RROの最大位置角度をH2に対するRSVの最大位置角度から約90度離すのが好ましい。高速で追加のラジアルランアウトを生じさせるためにタイヤの研磨または質量の追加等の物理的な修正をタイヤに行うこともできる。さらには、シグネチャー補償や、タイヤ製造プロセスの一つまたは複数の段階、例えば[図9]の42a、42b・・・42nの段階を修正することもできる。
既に述べたように、[図12]はタイヤに追加のラジアルランアウトを生じさせてタイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションを補正する方法の典型的な段階と特徴を示したものである。
[図13]はタイヤに追加のスティフネスバリエーションを生じさせてタイヤの高速ラジアルタンジエンタルフォースバリエーションを補う方法の別の段階を示している。[図13]の方法の多くの段階は[図12]で説明したものと同じであり、それと同じ参照番号で示す。
[図13]はタイヤ非ユニフォーミティーを補う別の一つの典型的な方法、特に高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの補償方法を示している。この方法の最初の段階74は[図12]で説明したものと同じで,高速でタイヤのラジアルランアウトを測定する段階である。他の実施例では、この段階74で得られるRROの測定値は初期RRO(既存のスティフネスバリエーションの影響)のみ測定するために低圧(例えば約0.8バールの圧力)で行う、タイヤの正しいシーティングを得るためのものにすることができる。
[図13]の第2の段階80はタイヤ−ホイール中心でのラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの量を最少にするようなスティフネスバリエーションの量を決定する段階である。既に述べたように、ラジアルフォースバリエーションがゼロになるようなスティフネスバリエーション(SV)の値は式(14)(22)および(30)から得ることができる。この段階80の上記の値は[図9]のコンピュータ56を用いて求めることができる。[図13]の実施例の最終段階82は段階74で測定したタイヤのRROを段階80において補正するための追加のスティフネスバリエーションを生じさせる段階である。この追加のスティフネスバリエーションの生成はシグネチャー補償か、[図9]の42a、42b・・・42nで表されるタイヤ製造プロセスの一つまたは複数の段階の修正で行うことができる。タイヤ製造プロセスでタイヤのスティフネスバリエーションを意図的に生成させる方法の詳細な説明は下記文献に記載されている。
米国特許第6,606,902号明細書
この特許の内容は本明細書の一部を成す。
以上、[図10]〜[図13]を用いて低速度ラジアルフォースバリエーションおよび高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特徴付けのための典型的なタイヤユニフォーミティーのプトコルを説明した。これらの特徴付けプロトコルと組み合わせて用いることができる改良方法にはタイヤの研磨やタイヤへ追加のゴムを付ける等の物理的な修正法やタイヤ製造プロセス自体へのフィードバックがある。こうしたタイヤ特性付け法の最後の段階と実際のタイヤ製造プロセスでの改良方法について[図14]および[図15]を用いて説明する。[図9]に示すように、タイヤ製造プロセスではタイヤ44の製造に関係する各種プロセス42a〜42nの所定のプロセスにフィードバック98を行って修正することができる。
[図14]は低速ラジアルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスの典型的な方法を示し、[図15]は高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスの典型的な方法を示している。
[図14]および[図15]に示した方法は[図10]〜[図13]で説明した方法、特にタイヤユニフォーミティーの特徴付方法で用いた方法に類似している。すなわち、[図9]に記載のタイヤ測定法および分析法を用いて[図10]で既に説明した方法は[図14]および[図15]にも適用できる。
[図14]および[図15]に記載のプロトコルは、一般に、[図9]に記載の42a・・・42nのタイヤ製造プロセスの各種段階での実験計画法を示している。タイヤ特性付け法で利用可能な実験計画法の一つの例はシグネチャー分析統計法(signature analysis statical method)である。このシグネチャー分析はエキスパートシステムの一つで、特に、タイヤ製造プロセスでの望ましくない結果を特定(fingerprint)するために診断データ、例えばタイヤユニフォーミティーパラメターと関連のある手がかり(clues)を特定するように設計されたエキスパートシステムである。一組のプロセス条件と関連するタイヤ製造工程での望ましくない結果となるパターンを発見するのには統計ディシジョンツリー(statistical decision tree)が使える。関連事象(associations)が分かったら、それらをシグネチャー分析を用いて新しいデータに適用して、タイヤ製造プロセスで望ましくない結果となるようなプロセス条件との関係を見つけることができる。
[図14]を参照する。この図の最初の段階100はタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスでタイヤのセットが作られる。タイヤの各セットは[図9]の互いに異なる各種プロセス42a、42b・・・42nの互いに異なる基準物理角度を有している。この基準物理角度は各層のオーバラップ位置または変化位置に対応させることができ、一般にはタイヤカーカスおよび頂部ブロックを作るタイヤ製造プロセスと組み合わされる。[図14]の方法の第2の段階102は段階100で製造した各セットの各タイヤの低速でのラジアルランアウト(LS−RRO)を測定する段階である。段階104では段階100で製造した各セットの各タイヤの低速ラジアルフォースバリエーション(LS−RFV)を測定する。こうして段階102およびと104でLS−RROとLS−RFVの測定値が得られたら、段階106で式(14))(22)および(32)を用いて各セットの各タイヤのラジアルスティフネスバリエーション(RSV)を求める。
[図14]のタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスの次の段階108はシグネチャー分析統計法を適用して、タイヤ製造プロセスでモデル化した各段階に対して、実験で単離することができる選択した各パラメターを予測する段階である。この場合に選択されるパラメターはLS-RROシグネチャーとラジアルスティフネスバリエーション(RSV)シグネチャーを含むことができる。この段階108で実行したシグネチャー統計分析法の結果に基づいて、次の段階110でタイヤ製造方法を最適化することができる。このプロセス最適化は例えばLS−RROシグネチャーとRSVシグネチャーとの和が一つまたは複数のハーモニックで位相がズレるようなタイヤ製造プロセスの異なる段階の相対角度の組み合わせを見い出すことで行うことができる。
既に述べたように、[図14]を用いて上記で説明した方法および[図15]用いて以下で説明する方法はラジアルランアウトとラジアルスティフネスとの間を補償する実施例の単なる例示であって、ラジアルスティフネスバリエーションのみに限定されるものではない。他のスティフネスバリエーション、例えばタンジエンタルスティフネスバリエーション、ベルト伸びスティフネスバリエーションおよび/または曲げスティフネスバリエーションを計算して本発明に従って補正をすることができる。このように、ラジアルランアウトを補償するためのスティフネスバリエーションのタイプは上記の例の中から予め選択した任意のタイプのスティフネスバリエーションで行うことができる。
[図15]を参照する。この場合にはタイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特性付けをベースにしたタイヤ製造プロセスの最初の段階112ででタイヤのセットが作られ、タイヤの各セットは[図9]の互いに異なる各種プロセス42a、42b・・・42nの互いに異なる基準物理角度を有している。この基準物理角度は各層のオーバラップ位置または変化位置に対応させることができ、一般にはタイヤカーカスおよび頂部ブロックを作るタイヤ製造プロセスと組み合わされる。[図15]の方法の第2の段階114は段階112で製造した各セットの各タイヤの低速でのラジアルランアウト(LS−RRO)を測定する段階である。段階116では段階112で製造した各セットの各タイヤの低速ラジアルフォースバリエーション(LS−RFV)を測定する。これら段階114および116でて得られたLS−RROおよびLS−RFVの測定値を段階118で式(14)、(22)および(30)に入れて各セットの各タイヤのラジアルスティフネスバリエーション(RSV)を計算する。
[図15]のタイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特性付けをベースにしたタイヤ製造プロセスの次の段階120は、段階112で製造された各セットの各タイヤの高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションを用いてラジアルランアウト(HS−RRO)を測定する段階である。その次の段階122ではシグネチャー分析統計法を適用して、実験で分離可能なタイヤ製造プロセスでモデル化した段階での選択されたパラメターを予測する。この選択されたパラメターはHS−RROシグネチャーおよびラジアルスティフネスバリエーション(RSV)シグネチャーを含むことができる。段階122で実行したシグネチャー統計分析法の結果に基づいて次の段階124でタイヤを最適化することができる。このプロセス最適化は例えばHS−RROシグネチャーとRSVシグネチャーとの和が一つまたは複数のハーモニックで位相がズレるようなタイヤ製造プロセスの異なる段階の相対角度の組み合わせを見い出すことで行うことができる。
高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの補償が[図14]に記載の段階でもできる点に注意する必要がある。
さらに、他のスティフネスバリエーション、例えばタンジエンタルスティフネスバリエーションおよびタイヤベルト伸びスティフネスバリエーションでタイヤがラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションに影響を及ぼすことも強調しなければならない。その場合には上記で説明した原理で非ユニフォーミティーフォースを補償することができる。
以上、本発明の複数の異なる実施例を用いて本発明方法の種々の組み合わせを説明したが、上記の典型的な実施例に本発明が限定されるものではないという点に留意する必要がある。上記実施例に記載した一つまたは複数の段階や特徴の一途を他の実施例でも使用することができる。また、特定の特徴は同じまたは同様な作用を有する同様のデバイスまたは本明細書に記載のない自明な特徴に代えることもできる。同様に、タイヤ製造プロセス上の特定の段階を他の段階に代えてタイヤ特性付け法および製造方法を別の実施例にすることもできる。
以上、本発明を本発明の特定の実施例を用いて説明したが、上記の説明を基にして種々の変更、均等手段の置換を行うことができるということは当業者には用意に理解できよう。従って、本発明は上記の実施例に限定れれるものではなく、本発明は上記実施例を変更したもの、置換したものおよび/または当業者が容易に成し得るものを含むものである。
本発明の解析で使用した典型的なタイヤリングのモデルと座標系の概念的線図。 本発明の解析で使用したトレッドと接地面とを有する典型的なタイヤリングとモデルの概念的線図。 本発明の解析で使用したタンジエンタルフォースバリエーション(Fx)の発生機構を説明するための概念図。 本発明の解析で使用したラジアルフォースバリエーション(Fz)の発生機構を説明するための概念図。 5Aおよび5Bはラジアルランアウト(RRO)からFxおよびFzへの伝達関数DKxおよびDKzを振動数に対して示した本発明の観点によるグラフ。 本発明の観点で測定値とシュミレーション値とを比較して示したグラフ。 7Aおよび7Bは各種ハーモニックに対する1パーセントのタイヤスティフネスバリエーションによるFxおよびFzの発生状態を示す本発明の観点によるグラフ。 8AおよびSBは本発明に従ってラジアルランアウトとラジアルスティフネスバリエーションとの間で補償を行った場合の一次ハーモニックでのフォースバリエーションFxおよびFzの改良度合いを示すグラフ。8Cおよび8Dは本発明に従ってラジアルランアウトとラジアルスティフネスバリエーションとの間で補償を行った場合の二次ハーモニックでのフォースバリエーションFxおよびFzの改良度合いを示すグラフ。 本発明によるタイヤ製造方法および解析システムを示す図。 本発明に従ってタイヤユニフォーミティーの観点から低速ラジアルフォースバリエーションを特徴付ける方法を説明するためのブロック線図。 本発明による低速ラジアルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤの最適化方法のブロック線図。 本発明に従ってタイヤユニフォーミティーの観点から高速ラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションを特徴付ける方法を説明するためのブロック線図。 本発明による高速でのラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤの最適化方法のブロック線図。 本発明によるタイヤの低速ラジアルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスのブロック線図。 本発明による高速でのラジアルまたはタンジエンタルフォースバリエーションの特性付け法をベースにしたタイヤ製造プロセスのブロック線図。

Claims (31)

  1. 所定の第1の低速度での所与のタイヤのラジアルランアウトを測定する測定段階と、
    所定の第2の低速度での上記所与のタイヤのラジアルフォースバリエーションを測定する測定段階と、
    ラジアルフォースバリエーションの測定段階において測定されたラジアルフォースバリエーションにおける、一つ又は二つ以上の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションにより生じる部分を計算する段階と、
    所与のタイヤを規定のラジアルフォースバリエーションリミテーションによって確立される少なくとも2つのカテゴリのいずれかに分類する分類段階と、からなる、ラジアルフォースバリエーションに基づいてタイヤをソートする方法。
  2. 上記の一つまたは複数の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションがラジアルスティフネスバリエーション、タンジエンタルスティフネスバリエーション、曲げスティフネスバリエーションおよび伸びスティフネスバリエーションの中から選択される一つまたは複数である請求項1に記載の方法。
  3. 上記の計算段階で使用する式が、圧力下かつ回転下のタイヤリングの運動方程式、接地面でタイヤリングに加わる半径方向の力の式および固定座標表示での径方向の力の式の中から選択される一つまたは複数である請求項1に記載の方法。
  4. 上記の所定の第1の低速度および所定の第2の低速度が約180回転/分以下である請求項1に記載の方法。
  5. 低速度での所定の追加のラジアルランアウトが生じ当初のラジアルランアウトと追加のラジアルランアウトとの和が、前記一又は二以上の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションに対して、これらをフーリエ分解した一又は二以上の高調波において位相がずれるように、上記タイヤに物理的に変更させる段階をさらに含む請求項1に記載の方法。
  6. 上記の所与のタイヤに物理的に変更させる段階が、少なくとも所与のタイヤを研磨するか、所与のタイヤの所定位置に所定重量のゴムを加えるいずれか1つの方法で行なわれる請求項5に記載の方法。
  7. 所定の高速での上記所与のタイヤのラジアルランアウトを測定する測定段階と、所定の高速ラジアルフォースバリエーション限界によって決められた少なくとも2つのカテゴリーの一つで所与のタイヤをソートする段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 上記の所定の第1の低速度および所定の第2の低速度が約180回転/分以下であり、上記の所定の高速度が約300回転/分以上である請求項7に記載の方法。
  9. 高速での所定の追加のラジアルランアウトが生じ当初のラジアルランアウトと追加のラジアルランアウトとの和が、前記一又は二以上の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションに対して、これらをフーリエ分解した一又は二以上の高調波において位相がずれるように、上記タイヤに物理的に変更させる段階をさらに含む請求項7に記載の方法。
  10. 所定の低速度での所与のタイヤのラジアルランアウトを測定する測定段階と、
    所定の第2の低速度で上記所与のタイヤのタンジエンタルフォースバリエーションを測定する測定段階と、
    タンジエンタルフォースバリエーションの測定段階で測定されたタンジエンタルフォースバリエーションにおける、一又は二以上の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションにより生じる部分を計算する計算段階と、
    所定の高速度で上記所与のタイヤのラジアルランアウトを測定する段階と、
    所定のタイヤを規定のラジアルフォースバリエーションリミテーションによって確立される少なくとも2つのカテゴリのいずれかに分類する分類段階と、を備えている、タイヤの高速タンジエンタルフォースバリエーションに基づいてタイヤをソートする方法。
  11. 上記の一つまたは複数の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションがラジアルスティフネスバリエーション、タンジエンタルスティフネスバリエーション、曲げスティフネスバリエーションおよび伸びスティフネスバリエーションからなる群の中から選択される一つまたは複数である請求項10に記載の方法。
  12. 計算段階で使用する式が圧力下かつ回転下のタイヤリングの運動方程式、接触パッチでタイヤリングに加わる接線方向の力の式および固定座標表示における接線方向の力の式の一つまたは複数である請求項10に記載の方法。
  13. 上記の所定の高速度が約300回転/分以上である請求項10に記載の方法。
  14. 高速での所定の追加のラジアルランアウトが生じ、当初のラジアルランアウトと追加のラジアルランアウトとの和が、前記一又は二以上の予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションに対して、これらをフーリエ分解した一又は二以上の高調波において位相がずれるように、上記タイヤに物理的に変更させる段階をさらに含む請求項10に記載の方法。
  15. 上記の所与のタイヤに物理的に変更させる段階が、少なくとも所与のタイヤを研磨するか、タイヤの所定位置に所定重量のゴムを加える、いずれかで行なわれる請求項14に記載の方法。
  16. 複数のセットの所与のタイヤを製造する段階を有し、各セットは、タイヤ製造プロセスの様々な複数の段階のそれぞれにおける物理的基準角度の様々な組合せによって特徴づけられており、
    所定の第1の低速度で各セットの各タイヤのラジアルランアウトを測定する段階と
    各セットのタイヤの製造プロセスの様々な複数の段階の各々に対して、タイヤの各セットに対してラジアルランアウトと所定タイプのスティフネスバリエーションパラメーターとを予測するために統計法を適用する段階と、
    所定の第2の低速度で各セットの各タイヤのラジアルフォースバリエーションを測定する段階と、
    前記ラジアルフォースバリエーションを測定する段階で測定された各ラジアルフォースバリエーションにおける、各セットの各タイヤの予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションによりそれぞれ生じる分を統計計算する計算段階と、
    上記計算段階に基づいてタイヤを製造する製造段階とを有することを特徴とするタイヤの製造方法。
  17. 上記の統計法を適用する段階の所定タイプのスティフネスバリエーションがラジアルスティフネスバリエーション、タンジエンタルスティフネスバリエーション、伸びスティフネスバリエーションおよび曲げスティフネスバリエーションからなる群の中の一つの低速度スティフネスバリエーションである請求項16に記載の方法。
  18. 上記の計算段階で、圧力下かつ回転中のタイヤリングの運動方程式、接地面でタイヤリングに加わる半径方向の力の式および固定座標表での半径方向の力の式の中から選択される一つ以上の式を用いる請求項16に記載の方法。
  19. 上記の所定の第1の低速度および所定の第2の低速度が約180回転/分以下である請求項16に記載の方法。
  20. 物理的基準角度の異なる組み合わせによって特徴付けられたタイヤの各セットのいずれのセットが、統計計算段階において一つまたは二以上の高調波に対して実質的に位相がズレていると予測されたラジアルランアウトおよび低速度スティフネスバリエーションのパラメーターを生じるか否かを決める決定段階と、
    上記決定段階で同定したタイヤのセットの製造時に用いたタイヤ製造プロセスに対応するタイヤ製造プロセスに基づいてそれ以降のタイヤを製造する段階とをさらに有する請求項16に記載の方法。
  21. 所定の高速度で各セットの各タイヤのラジアルランアウトを測定する段階と、
    前記タイヤのセットの製造プロセスの様々な複数の段階の各々に対して高速ラジアルランアウトと所定タイプのスティフネスバリエーションのパラメーターを予測するために統計法を適用する段階と、前記計算段階に基づいてタイヤを製造する段階とをさらに有する請求項16に記載の方法。
  22. 上記の所定の第1の低速度および所定の第2の低速度が約180回転/分以下であり、上記の所定の高速度が約300回転/分以上である請求項21に記載の方法。
  23. 複数のセットのタイヤを製造する段階を有し、各セットは、タイヤ製造プロセスの様々な複数の段階のそれぞれにおける物理的基準角度の様々な組合せによって特徴づけられており、
    所定の第1の低速度で各セットの各タイヤのラジアルランアウトを測定する段階と
    各セットの各タイヤに対して所定の低速度でタンジエンタルフォースバリエーションを測定する段階と、
    前記タンジエンタルフォースバリエーションを測定する段階で測定された各タンジエンタルフォースバリエーションにおける、各セットの各タイヤの予め選択されたタイプのスティフネスバリエーションによりそれぞれ生じる分を統計計算する計算段階と、
    所定の高速度で、各セットの各タイヤのラジアルランアウトを測定する段階と、
    各セットのタイヤの製造プロセスの様々な複数の段階の各々に対して、各セットの各タイヤの高速ラジアルランアウトと高速タンジェンタルフォースバリエーションパラメーターを予測するために統計法を適用する段階と、
    前記計算段階に基づいてタイヤを製造する段階と、を備えることを特徴とするタイヤの製造方法。
  24. 上記の所定タイプのスティフネスバリエーションがラジアルスティフネスバリエーション、タンジエンタルスティフネスバリエーション、伸びスティフネスバリエーションおよび曲げスティフネスバリエーションからなる群の中の一つである請求項23に記載の方法。
  25. 上記計算段階で圧力下かつ回転中のタイヤリングの運動方程式、接地面でタイヤリングに加わる半径方向の力の式および固定座標表での半径方向の力の式の中から選択される一つ以上の式を用いる請求項23に記載の方法。
  26. 上記の所定の高速度が約300回転/分以上である請求項23に記載の方法。
  27. 物理的基準角度の異なる組み合わせによって特徴付けられたタイヤのセットのうち、いずれのセットが、統計計算段階で一つまたは二以上の高調波に対して実質的に位相がズレていると予測された高速ラジアルランアウトおよびスティフネスバリエーションのパラメーターを生じるかを決める決定段階と、
    上記決定段階で同定したタイヤのセットの製造時に用いたタイヤ製造プロセスに対応するタイヤ製造プロセスに基づいてそれ以降のタイヤを製造する段階と、をさらに有する請求項23に記載の方法。
  28. 所定の製造プロセスで一つまたは複数のタイヤのセットを製造する段階と
    選択したタイヤのラジアルランアウトを所定の低速度で測定する測定段階と、
    選択した各タイヤに対して前記測定段階で得られたラジアルランアウトに基づいて、フォースバリエーションが最小になるように、予め選択された一又は二以上のスティフネスバリエーションのタイプに対してスティフネスバリエーションの量を決定する決定段階と、
    上記の測定段階で得られた選択した各タイヤのラジアルランアウトを補償するため、上記決定段階で決定された少なくとも一つのスティフネスバリエーションを生じさせ段階と、を備えるタイヤのラジアルフォースバリエーションを補償する方法。
  29. 決定段階によりラジアルフォースバリエーションが最小となるスティフネスバリエーションの量を決定し、上記のスティフネスバリエーションを生じさせる段階をそれ以降のタイヤ製造プロセスの一つまたは複数の段階で実行する請求項28に記載の方法。
  30. タンジエンタルフォースバリエーションが最小となるようなスティフネスバリエーションの量を決定する決定段階を含む、請求項28に記載の方法。
  31. 上記のスティフネスバリエーションを生じさせる段階をそれ以降のタイヤ製造プロセスの一つまたは複数の段階で実行する請求項30に記載の方法。
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