JP4986043B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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本発明は、定量ポンプから間欠的に吐出される流体の流量を計測するための電磁流量計に関する。
一般に、電磁流量計では、1対の検知電極が互いに異なる電気化学的環境に置かれているために、それら検知電極間に電気化学的ノイズと呼ばれるオフセット電圧が発生し、このオフセット電圧が、流体の流速に比例した誘起電圧に重畳する現象が起きるが、流体に一定方向及び一定強度の磁束を付与する直流励磁式の電磁流量計では、流速に比例した誘起電圧とオフセット電圧とを分離することができない。
この問題を解決するものとして、励磁電流の向きを所定周期で反転させて流体に付与する磁束を交番させる方形波励磁式の電磁流量計が知られているが、この電磁流量計では、磁束を交番させているが故に、励磁電流の変化に比例した磁束微分ノイズ(90度ノイズ)の発生が避けられない。
即ち、磁束が交番する際に、電磁コイルに流れる励磁電流は、瞬時に反転して定常値になるのではなく、電磁コイルが持つインダクタンス等の影響で定常値になるまで過渡的に変化(徐変)する。そのため、励磁電流が徐変している過渡応答期間、即ち、磁束が交番する前後の所定期間は、流速に比例して発生する誘起電圧に磁束微分ノイズが重畳する。従って、方形波励磁式の電磁流量計は、通常、過渡応答期間を含む所定期間(以下、「サンプリング禁止期間」という)は検知電圧のサンプリングを禁止し、それ以外の励磁電流が定常値(磁束が一定方向でかつ一定強度)となった定常期間中の検知電圧だけを取得して演算を行う構成となっている(例えば、非特許文献1参照)。
松山 裕著、「実用流量測定」、第1版、財団法人省エネルギーセンター、1999年6月15日、p.43
ところで、上述した従来の方形波励磁式の電磁流量計によって、流量がコンスタントな流体を計測した場合には、サンプリング禁止期間中の検知電圧のデータが欠落しても、その前後の定常期間に取得した検知電圧から推定可能なので問題とはならないが、定量ポンプから間欠的に吐出される流体、即ち、流量が脈動的に変化して流れる流体を計測する場合には、以下のような問題が生じ得る。
即ち、図5に示すように、実際に流体が流れている期間T1(図5(B)参照)と励磁電流の過渡応答期間を含むサンプリング禁止期間T2(図5(A)参照)とが重なった場合には、流体が流れているにも関わらず検知電圧を取得できない期間が発生し、図5(C)に示すように検知電圧のデータが欠落することになる。ところが、通常、定量ポンプから吐出される流体は、短時間で大きく流量が変化するため、サンプリング禁止期間T2中に、実際の流量が大きく変化した場合には、欠落したデータをその前後の定常期間T3に取得された電極間電圧から推定することは極めて困難であり、これが誤差の原因となっていた。このように、従来の電磁流量計では、何れの励磁方式であっても定量ポンプから間欠的に吐出される流体の流量を正確に計測することができなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、定量ポンプから間欠的に吐出される流体の流量を従来よりも正確に計測することが可能な電磁流量計の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項の発明に係る電磁流量計は、定量ポンプから間欠的に吐出される流体が流される計測管と、計測管内の流体に磁束を付与するための電磁コイルと、計測管に固定され、流体の流れる方向と交差する方向で対向した1対の検知電極と、電磁コイルの励磁を制御する励磁制御部と、1対の検知電極の間に発生した検知電圧を取り込んで、その検知電圧に基づいて流体の流量を演算する信号処理部とを備えた電磁流量計において、励磁制御部は、定量ポンプが吐出動作より予め定められた所定時間だけ前に出力するプリトリガ信号を取り込み、プリトリガ信号の出力タイミングを起点にして所定の励磁周期で励磁電流の向きを反転させて電磁コイルを励磁し、定量ポンプの吐出動作前に磁束を複数回交番させた後、励磁周期の1周期のうち励磁電流の向きの反転により磁束の強度が過渡的に変化する過渡応答期間を除いた定常期間に定量ポンプの吐出動作の1回分が収まるように定量ポンプの動作に同期して動作するように構成され、プリトリガ信号の出力タイミングの後、定量ポンプの吐出動作前に磁束が交番したときに作動し、磁束の向きが一の方向になった場合に1対の検知電極の間に発生した第1オフセット電圧と、磁束の向きが他の方向になった場合に1対の検知電極の間に発生した第2オフセット電圧との差分から、1対の検知電極の間に発生しているオフセット電圧を検出するオフセット電圧検出手段と、定量ポンプの吐出動作中に1対の検知電極の間に発生した検知電圧を取得する検知電圧取得手段と、検知電圧取得手段が取得した検知電圧からオフセット電圧をキャンセルして検知電圧を補正するオフセット補正手段とを、信号処理部に備えたところに特徴を有する。
[請求項の発明]
上記のように構成した請求項に係る発明によれば、電磁コイルの励磁を制御する励磁制御部は、定量ポンプが吐出動作より予め定められた所定時間だけ前に出力するプリトリガ信号の出力タイミングを起点にして、所定の励磁周期で電磁コイルに流す励磁電流の向きを反転させて磁束を交番させると共に、励磁周期の何れか1周期のうち、励磁電流の反転により磁束の強度が過渡的に変化する過渡応答期間を除いた定常期間に、定量ポンプの吐出動作の1回分が収まるように、定量ポンプの動作に同期して動作するので、定量ポンプの吐出動作中における磁束微分ノイズの影響を排除することができ、定量ポンプの吐出動作中、即ち流体が計測管内を流動している期間の検知電圧のデータを欠かすことなく取得して流量の演算を行うことができる。
また、オフセット電圧検出部は、プリトリガ信号の出力タイミングの後、定量ポンプの吐出動作前、即ち、計測管内の流体が静止している期間中に磁束が交番したときに作動して、磁束の向きが一の方向になった場合に1対の検知電極間に発生した第1オフセット電圧と、磁束の向きが他の方向になった場合に1対の検知電極間に発生した第2オフセット電圧との差分からオフセット電圧を検出し、定量ポンプの吐出動作中に発生した検知電圧からオフセット電圧をキャンセルして検知電圧が補正されるから、オフセット電圧の影響を排除した流量を求めることができる。このように、本発明によれば、定量ポンプから間欠的に吐出される流体の流量を従来の電磁流量計よりも正確に計測することができる。
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1に示すように、薬液タンク50から延びた管路51の途中には定量ポンプ40が備えられている。定量ポンプ40は、例えば、ダイアフラム式の電磁定量ポンプであり、多数のメーカから市販されている公知の構造をなしている。そして、ダイアフラム44(図2参照)の往復動により、薬液タンク50に貯留された液体(例えば、医療分野や農業分野で使用される薬液等)が一定量吐出される。
図2に示すように定量ポンプ40は、ダイアフラム44の吐出動作の起因となるプリトリガ信号R1を一定周期で出力するタイミング発生回路41、プリトリガ信号R1に基づいてダイアフラム44を駆動するダイアフラム駆動回路43及び、タイミング発生回路41から出力されたプリトリガ信号R1を、予め設定された所定時間T10が経過した後にダイアフラム駆動回路42に入力させるための遅延回路42を備えている。つまり、定量ポンプ40は、一定周期でダイアフラム44の吐出動作を繰り返して毎回一定量の液体を間欠的に吐出している。なお、プリトリガ信号R1の発生間隔(液体の吐出間隔)は、例えば、200ミリ秒(ms)から60秒の範囲で任意に設定することができ、本実施形態では、例えば、300ミリ秒となっている。
この定量ポンプ40から、間欠的に一定量ずつ吐出された液体の流量を計測するために、図1に示すように管路51のうち定量ポンプ40の下流側には、本発明に係る電磁流量計10が設けられている。電磁流量計10は、一般の電磁流量計と同様に検出器20と変換器30とから構成されている。
図2に示すように検出器20は、定量ポンプ40から吐出された液体が流れる計測管21と、計測管21の側方から計測管21内を横切るように磁束を付与する電磁コイル22と、計測管21に固定され磁束及び流体の流れの向きと直交する方向に対向配置された1対の検知電極23,23とを備えている。
一方、変換器30は、定量ポンプ40からのプリトリガ信号R1を受信するコントロール回路31と、電磁コイル22に流す励磁電流Ieを制御する励磁回路32と、1対の検知電極23,23間に発生した検知電圧Vを取得して流量を演算する信号処理回路34と、信号処理回路34が検知電圧Vを取得するタイミングを制御するサンプリング回路33とを備えている。
そして、電磁コイル22に励磁電流Ieが流され、計測管21内の液体に磁束が付与された状態でその磁束に直交して液体が流れると、1対の検知電極23,23間に液体の流速に比例した誘起電圧が発生する。後に詳説するが、1対の検知電極23,23間に発生する検知電圧Vには、この誘起電圧の他に、流速とは無関係なオフセット電圧Voが含まれている。そこで、信号処理回路34では、検知電極23,23間に発生した検知電圧Vからオフセット電圧Voをキャンセルして検知電圧Vを補正する。その補正した検知電圧から流速が演算され、流速に計測管21の断面積を乗じて求めた単位時間当たりの流量と、その単位時間当たりの流量を所定時間に亘って積算した積算流量とが演算される。
なお、変換器30は図示しない外部出力端子を備えており、ここに表示器52(図1参照)や、その他外部機器を接続することで、流量の演算結果を外部に出力することができる。また、定量ポンプ40に接続することで、流量の演算結果を定量ポンプ40のフィードバック制御に使用することも可能である。
本実施形態の電磁流量計10の構成は以上であり、次に、本実施形態の作用及び効果について図3及び図4を参照しつつ説明する。
定量ポンプ40を起動すると、タイミング発生回路41がダイアフラム44の吐出動作よりも予め定められた所定時間T10(例えば、本実施形態では115ミリ秒)だけ前にプリトリガ信号R1を出力する(図3(A)参照)。即ち、プリトリガ信号R1が遅延回路42を介してダイアフラム駆動回路43に入力し、プリトリガ信号R1の出力タイミングから所定時間T10だけ遅れてダイアフラム44が1回だけ吐出動作を行う。この1回の吐出動作により、一定量の液体が吐出され、計測管21内を所定の流動期間T11(例えば、本実施形態では最長で30ミリ秒)に亘って流動する(図3(B)参照)。つまり、本実施形態では、プリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間で、115ミリ秒後に計測管21内で液体の流動が開始し、145ms後には液体の流動が確実に停止する(図4参照)。
一方、プリトリガ信号R1は、出力とほぼ同時に電磁流量計10に備えたコントロール回路31でも受信される。コントロール回路31は、プリトリガ信号R1を受信すると直ちに励磁回路32、サンプリング回路33、信号処理回路34に駆動指令を出力する。
励磁回路32は、コントロール回路31からの駆動指令を受けると直ちに、電磁コイル22に対して励磁電流Ieを供給する。図3(C)に示すように、励磁電流Ieは、プリトリガ信号R1の出力タイミングを起点として所定の励磁期間T12(例えば、本実施形態では200ミリ秒)に亘って流される。また、1回の励磁期間T12中に、励磁回路32に備えた切替スイッチ35(図2参照)が周期的に切り替わって、励磁電流Ieの向き(即ち、磁束の向き)が複数回、反転(交番)する。具体的には、プリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間で、50ミリ秒後、100ミリ秒後、150ミリ秒後の3回に亘って磁束が交番する。そして、励磁回路32は、励磁期間T12のうち、磁束が交番する直前及び直後を除く各期間T13(以下、「定常期間T13」という)において、磁束を一定方向及び一定強度に保持する。
ここで、磁束が交番する直前及び直後の所定期間T14(以下、「過渡応答期間T14」という)は、電磁コイル22が持つインダクタンス等の影響で励磁電流Ieの大きさ、即ち、磁束の強度が過渡的に変化する(図4(A)参照)。そして、図4(C)に強調して示すように、過渡応答期間T14中に検知電極23,23間に発生する検知電圧Vには、液体の流速に比例した誘起電圧に、励磁電流Ieの大きさ(磁束強度)の変化に比例した磁束微分ノイズが重畳しているので、過渡応答期間T14の検知電圧Vを取得するのは避けるべきである。
そこで、本実施形態では、サンプリング回路33が、励磁期間12のうち、過渡応答期間T14における信号処理回路34の検知電圧Vの取得を禁止し、定常期間T13における信号処理回路34の検知電圧Vの取得を許容している。
具体的には、サンプリング回路33は、プリトリガ信号R1の出力タイミングを起点として所定周期でオンオフするサンプリング信号R2を発生している(図3(D)参照)。サンプリング信号R2は、励磁期間T12中に出現する各定常期間T13のうち、プリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間で、15〜45ミリ秒の間(以下、「第1のサンプリング期間S1」という)、65〜95ミリ秒の間(以下、「第2のサンプリング期間S2」という)、115〜145ミリ秒の間(以下、「第3のサンプリング期間S3」という)及び、165〜195ミリ秒の間(以下、「第4のサンプリング期間S4」という)にオンになって信号処理回路34による検知電圧Vの取得を許容し、第1〜第4のサンプリング期間S1〜S4以外の過渡応答期間T14を含む各所定期間で、検知電圧Vの取得を禁止している(図4(A)参照)。以下、各サンプリング期間Sn(n=1〜4)で取得された検知電圧Vを区別する場合には、それぞれ検知電圧Vn(n=1〜4)という。
ここで、上述したように、定量ポンプ40から吐出された液体は、プリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間で、115ミリ秒後に流動を開始し、最長で30ミリ秒間に亘って流動した後、145ミリ秒後には確実に静止する。つまり電磁流量計10は、電磁コイル22に流れる励磁電流Ieの反転により磁束の強度が過渡的に変化する過渡応答期間T14を除いた定常期間T13(詳細には、第3のサンプリング期間S3)に、定量ポンプ40の1回の吐出動作による液体の流動期間T11が収まるように、定量ポンプ40の動作に同期して動作している(図3(A)及び同図(B)参照)。これにより、磁束微分ノイズの影響を排除することができ、定量ポンプ40の吐出動作によって計測管21内を液体が流動している流動期間T11中の検知電圧V3を欠かすことなく信号処理回路34に取得することができる。
信号処理回路34が各サンプリング期間S1〜S4で取得した検知電圧V1〜V4には、液体の流速に応じた誘起電圧の他に、流速とは無関係なオフセット電圧Voが重畳されている。このオフセット電圧Voをキャンセルするために、上述の如く、励磁回路32は定量ポンプ40が吐出動作をする前の液体が静止した休止期間、即ち、プリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間で、所定時間T10(115ミリ秒)が経過するまでの間に、磁束を2回交番させており(図4(A)参照)、信号処理回路34はそれら相反する向きの磁束の下で検知電圧V1,V2を検出している。また、定量ポンプ40が吐出動作した後の液体が静止した休止期間、即ち、第4のサンプリング期間S4でも検知電圧V4を検出している。そして、以下のようにして、オフセット電圧Voをキャンセル処理している。
具体的には、信号処理回路34は、磁束の向きが一の方向でかつ強度が一定な第1のサンプリング期間S1で取得した検知電圧V1(本発明の「第1オフセット電圧」に相当する)と、磁束の向きが他の方向で強度が一定に保持された第2のサンプリング期間S2で取得した検知電圧V2(本発明の「第2オフセット電圧」に相当する)との差分(=V2−V1)を演算する。また、磁束の向きが一の方向でかつ強度が一定な第3のサンプリング期間S3で取得した検知電圧V3と、磁束の向きが他の方向で強度が一定に保持された第4のサンプリング期間S4で取得した検知電圧V4との差分(=V3−V4)を演算する。そして、検知電圧V3と検知電圧V4との差分から、検知電圧V1と検知電圧V2の差分を差し引く(=(V3−V4)−(V1−V2))ことで、第3のサンプリング期間S3で取得した流動期間T11における検知電圧V3からオフセット電圧Voをキャンセルすることができる。
以上が定量ポンプ40の1回の吐出動作に伴って電磁流量計10が行う動作であり、以下、吐出動作が行われる度にこの動作を繰り返す。なお、図3(C)に示すように、励磁期間T12が終了してから次のプリトリガ信号R1を受信するまでの間は、励磁電流Ieを流さないので、無駄な消費電力を抑えることができる。
ここで本実施形態における信号処理回路34は本発明の「オフセット補正手段」に相当する。また、コントロール回路31及び励磁回路32により、本発明の「励磁制御部」が構成され、サンプリング回路33及び信号処理回路34により本発明の「オフセット電圧検出手段」、「検知電圧取得手段」及び「信号処理部」が構成されている。
このように、本実施形態の電磁流量計10は、定量ポンプ40の吐出動作によって計測管21内を液体が流れている流動期間T11が、磁束の向き及び強度が一定な定常期間T13に含まれるように定量ポンプ40の動作に同期して動作するので、流動期間T11中に1対の検知電極23,23間に発生した検知電圧V3を欠かすことなく信号処理回路34に取得することができる。
しかも、液体が静止した休止期間中に磁束を交番させて、磁束の向きが一の方向でかつ強度が一定な第1のサンプリング期間S1と、磁束の向きが他の方向でかつ強度が一定な第2のサンプリング期間S2とでそれぞれ検知電圧V1,V2を取得し、それら各サンプリング期間S1,S2における検知電圧V1,V2の差分(=V1−V2)を演算することでオフセット電圧Voをキャンセルし、流動期間T11を含む第3のサンプリング期間S3で取得した検知電圧V3を補正しているから、オフセット電圧Voの影響を排除した流量を求めることができる。これらにより、定量ポンプ40から間欠的に吐出される液体の流量を従来の電磁流量計よりも正確に計測することが可能になる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、定量ポンプ40が吐出動作を行う毎に、磁束を所定周期で交番させていたが、定量ポンプ40が起動後、1回目の吐出動作のときだけ磁束を交番させてオフセット電圧Voを検出しておき、以降は流動期間T11と休止期間とに拘わらず、磁束を一定方向でかつ一定強度に保持するようにしてもよい。或いは、吐出動作が所定の複数回行われる毎に磁束を交番させてオフセット電圧Voを検出し、所定の複数回行われるまでの間は、磁束を一定方向でかつ一定強度に保持するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、計測管21内の液体が流れる流動期間T11が、第3のサンプリング期間S3に収まるように構成していたが、第1,第2或いは第4のサンプリング期間S1,S2,S4の何れかに収まるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では1回の励磁期間T12に中に磁束を3回交番させていたが、2回でもよいし、4回以上交番させてもよい。また、吐出動作が行われる前の液体が静止した休止期間中に磁束を3回以上交番させてもよい。
(4)励磁回路32に計時手段(クロックカウンタ等)を備えておき、定量ポンプ40が吐出動作に前もって出力するプリトリガ信号R1の出力タイミングからの経過時間を計時して、その計時結果に基づいて流動期間T11と休止期間とを判別し、電磁コイル22に流す励磁電流Ieの制御(磁束の交番タイミング及び、磁束を一定方向及び一定強度に保持する期間の設定)を行うにしてもよい。
(5)サンプリング期間と流動期間T11の長さは同じである必要はなく、サンプリング期間の長さが流動期間T11の長さ以上であればよい。
本発明の一実施形態に係る電磁流量計と定量ポンプの概念図 定量ポンプ及び電磁流量計のブロック図 電磁流量計と定量ポンプの動作状態に関するタイミングチャート 電磁流量計と定量ポンプの動作状態に関するタイミングチャート 従来の電磁流量計の動作状態に関するタイミングチャート
符号の説明
10 電磁流量計
21 計測管
22 電磁コイル
23,23 検知電極
30 変換
31 コントロール回路(励磁制御部)
32 励磁回路(励磁制御部)
33 サンプリング回路(オフセット電圧検出手段、検知電圧取得手段、信号処理部)
34 信号処理回路(オフセット電圧検出手段、検知電圧取得手段、信号処理部、オフセット補正手段)
40 定量ポンプ
R1 プリトリガ信号
T11 流動期間
T13 定常期間
T14 過渡応答期間
V1〜V4 検知電圧
Vo オフセット電圧

Claims (1)

  1. 定量ポンプから間欠的に吐出される流体が流される計測管と、前記計測管内の流体に磁束を付与するための電磁コイルと、前記計測管に固定され、前記流体の流れる方向と交差する方向で対向した1対の検知電極と、前記電磁コイルの励磁を制御する励磁制御部と、前記1対の検知電極の間に発生した検知電圧を取り込んで、その検知電圧に基づいて前記流体の流量を演算する信号処理部とを備えた電磁流量計において、
    前記励磁制御部は、前記定量ポンプが吐出動作より予め定められた所定時間だけ前に出力するプリトリガ信号を取り込み、前記プリトリガ信号の出力タイミングを起点にして所定の励磁周期で励磁電流の向きを反転させて前記電磁コイルを励磁し、前記定量ポンプの吐出動作前に前記磁束を複数回交番させた後、前記励磁周期の1周期のうち前記励磁電流の向きの反転により前記磁束の強度が過渡的に変化する過渡応答期間を除いた定常期間に前記定量ポンプの吐出動作の1回分が収まるように前記定量ポンプの動作に同期して動作するように構成され、
    前記プリトリガ信号の出力タイミングの後、前記定量ポンプの吐出動作前に前記磁束が交番したときに作動し、前記磁束の向きが一の方向になった場合に前記1対の検知電極の間に発生した第1オフセット電圧と、前記磁束の向きが他の方向になった場合に前記1対の検知電極の間に発生した第2オフセット電圧との差分から、前記1対の検知電極の間に発生しているオフセット電圧を検出するオフセット電圧検出手段と、
    前記定量ポンプの吐出動作中に前記1対の検知電極の間に発生した検知電圧を取得する検知電圧取得手段と、
    前記検知電圧取得手段が取得した前記検知電圧から前記オフセット電圧をキャンセルして前記検知電圧を補正するオフセット補正手段とを、前記信号処理部に備えたことを特徴とする電磁流量計。
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