JP2001194195A - 電磁流量計及びこの電磁流量計を用いた充填装置 - Google Patents

電磁流量計及びこの電磁流量計を用いた充填装置

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JP2001194195A
JP2001194195A JP2000004616A JP2000004616A JP2001194195A JP 2001194195 A JP2001194195 A JP 2001194195A JP 2000004616 A JP2000004616 A JP 2000004616A JP 2000004616 A JP2000004616 A JP 2000004616A JP 2001194195 A JP2001194195 A JP 2001194195A
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Hironobu Ota
博信 太田
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Yokogawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】(1)微分ノイズに影響されずにサンプリング
レートを高くすることにより出力信号の実流量への応答
性が高い電磁流量計を提供する。(2)毎回短時間の充
填でも各容器の充填量の再現性がよい電磁流量計を用い
た充填装置を提供する。 【解決手段】(1)流体が流れていない時の測定値によ
り流体が流れている時の測定値をゼロ調整する。(2)
バルブ開のタイミングと電磁流量計の励磁電流印加のタ
イミングとを同期信号により同期させることにより、実
流量と測定流量との間の誤差を毎回同一にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁流量計及びこ
の電磁流量計を用いた充填装置に関する。詳しくは、電
磁流量計は、流体を容器に短時間で充填する充填機等の
ような用途に使用されるものであり、特に、測定値のゼ
ロ調整を行うことにより流量信号のサンプリングレート
を高くして流量変化に対する応答性を良くして高精度の
測定を実現可能にする電磁流量計に関するものである。
【0002】また、この電磁流量計を用いた充填装置
は、加圧タンクからバルブの開閉を介して複数の小さな
容器に次々にそれぞれ短時間で流体を充填するように構
成されている充填装置において、容器への充填繰返しに
おける充填量の再現性を向上するため電磁流量計の励磁
タイミングとバルブが開くタイミングとを同期させるよ
うにした充填装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来の電磁流量計は、図7に示すよう
に、大きく分けて液体流量を検出する検出部10と、検
出部10で検出された液体流量を信号に変換する変換部
20とから構成されている。
【0004】検出部10は、被測定流体が流れる流体路
を形成する測定管11と、測定管11内の流体路に露出
した状態で設置した一対の電極12a、12bと、測定
管11内の一対の電極12a、12bに対して所定方向
の磁界を印加する励磁コイル13とを有している。
【0005】変換部20は、検出部10の電極12a、
12bにより検出された電圧を適宜増幅する差動増幅器
21と、差動増幅器21の出力信号をデジタル信号に変
換するA/D変換器22と、A/D変換器22の出力信
号を処理する中央演算処理ユニット(CPU)25と、
データを臨時に記憶するメモリ(RAM)23と、予め
定まっている値を記憶してあるメモリ(ROM)24
と、中央演算処理ユニット(CPU)25の出力データ
に基づき流量出力パルス信号(流量信号)を出力するパ
ルス信号出力回路26と、中央演算処理ユニット(CP
U)25の制御の下で励磁コイル13へ励磁電流を供給
する励磁回路27とを有している。
【0006】このような構成からなる電磁流量計2の動
作について説明する。先ず、励磁回路27から励磁コイ
ル13に対して励磁電流が供給されると、測定管11内
に磁束密度Bの磁界が発生する。この磁界により、測定
管11内を流れる流体には、流れる方向と磁束の方向と
にそれぞれ直交する方向に発生した電圧である流量信号
esが発生する。この流量信号esは、流速をv、測定
管11の内径をDとすると、流量信号es=k・B・v
・Dで表され、測定管11内を流れる流体の流量に比例
する。
【0007】この一対の電極12a、12bで検出され
た流量信号esは、差動増幅器21で増幅された後、A
/D変換器22によりデジタル信号に変換される。
【0008】このデジタル信号は、太線で示すデータバ
スを介して中央演算処理ユニット(CPU)25に入力
し、後述する必要な演算処理を施される。なお、メモリ
(RAM)23は一時的なデータを記憶する一時メモ
リ、メモリ(ROM)24は不変の数値を記憶するメモ
リである。
【0009】中央演算処理ユニット(CPU)25で処
理された結果は出力信号としてパルス信号出力回路26
へ出力される。パルス信号出力回路26はこの出力信号
の大きさに応じたレートで規格化されたパルスを出力す
る。
【0010】中央演算処理ユニット(CPU)25は入
力信号に対して次に示す処理を施す。先ず、流量信号e
sには、図8に示すように、電磁誘導ノイズ(微分ノイ
ズ)edf(図8(c))と、電極12a,12bで発
生するDC電位変動edc(図8(d))と、流体ノイ
ズefl(図8(e))との信号が重畳する。
【0011】このような各種のノイズが重畳した流量信
号esは、図8(f)に示すようなサンプリング信号が
オンの時にサンプリングされるようになっている。各サ
ンプリングタイミングi=0,1,2,・・・でサンプ
リングされる流量信号esのサンプル信号eiは、次の
式1となる。
【0012】 ei=esI+edfI+edcI+eflI・・・(式1) (edfI≒0) esI;流量信号 edfI;微分ノイズ信号 edcI;DC電位変動信号 eflI;流体ノイズ信号
【0013】この式1において、微分ノイズ信号edf
Iは磁束密度B(図8(a)が反転する時に、流量信号
esIより何倍も大きな立ち上がり又は立ち下がり(P
1、P2)で発生し時間経過と共に緩やかに減衰する。
この微分ノイズ信号edfIは様々な環境変動の影響を
受けやすい。流体ノイズ信号eflIは、励磁周波数が
大きい程小さくなるという周波数依存性を有している。
【0014】このようにノイズの特徴を捕らえ、流量信
号esIから微分ノイズ信号edfIを除去するために
は、各サンプリングタイミングiは、微分ノイズ信号e
dfiが十分に減衰した時点、即ち、磁束密度Bの各半
周期のそれぞれの最後の部分に設定されている。このよ
うにして微分ノイズ信号edfIをほぼ除去した後のサ
ンプル信号ei は、次の式2となる。
【0015】 ei≒esi+edci+eflI・・・・(式2)
【0016】この式2において、サンプル信号eiから
更にDC電位変動信号edci と流体ノイズ信号efl
i を除去するため、連続してサンプリングされた3個の
サンプル信号eiを用いて、次の式3の計算を行う。
【0017】 信号eo2n=(−e2n-1+2・e2n−e2n+1)/2・・・・(式3)
【0018】この式3による計算の結果、得られたサン
プル出力信号eo2nが中央演算処理ユニット(CPU)
25から出力回路26へ出力される。出力回路26はサ
ンプル出力信号eo2nの大きさに応じたレートの出力パ
ルス信号を出力する。
【0019】図9は、流量信号esとサンプリング信号
と実流量とサンプル出力信号との時間的関係を示したも
のであり、流量信号esは離散的にサンプリングされる
ため、図8に示すように、実流量が直線的に増加して
も、サンプル出力信号は遅れて階段状に追随する。
【0020】サンプル出力信号の応答性を良くするため
には、サンプリングレートを高くすれば良いが、そのよ
うにすると微分ノイズの影響が大きくなりサンプル出力
信号のゼロ点がドリフトを起こす可能性が出てくる。従
って、サンプリングレートは無闇に高くすることはでき
ない。
【0021】次に、電磁流量計を用いた充填装置につい
て図面を参照して説明する。図10は従来の電磁流量計
を用いた充填装置の概略構成を示す。図10において、
タンク、即ち、加圧タンク1の中で加圧された流体は太線
で示す流体路、即ち、パイプを介して電磁流量計2の中の
測定管1aの中を通り流体を排出するバルブ3へ流れ
る。バルブ3が閉じている間は流体は流れず、バルブ3
が開くと流体は流れ始め容器4に注がれることになる。
【0022】一般の充填装置において、バルブの開閉の
サイクルは、図11に示すように、バルブ閉の時間(流
量ゼロ期間)がバルブ開の時間(充填時間;流量あり)
に対して長く、例えばバルブ開閉の1サイクルはT3=
10〜20秒であるのに対してバルブ開の時間はT4=
2〜3秒である。
【0023】バルブ3の開閉はシーケンサ5が制御す
る。電磁流量計2の出力回路26(図7参照)からのパ
ルス出力信号はシーケンサ5へ送られ、シーケンサ5は
このパルス出力信号を積算し積算値が予め定められた値
に達した時バルブ制御信号をオフにしてバルブ3を閉じ
る。バルブ3が閉じると容器4の流体の充填は完了し、
その容器4は移動され、次の容器4がセットされ、再び
バルブ3が開かれ上記手順で充填が開始されるようにな
っている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来技術においては、次に示す解決しようとする課題
が二つ存在する。その一つは電磁流量計そのものの信号
処理に関するものであり、もう一つは電磁流量計を用い
た充填装置のシステムに関するものである。以下、それ
ぞれの課題について順に説明する。
【0025】上述したように、従来技術の電磁流量計で
は、微分ノイズが十分減衰した区間で信号のサンプリン
グを行うことによりサンプル出力信号のゼロ点の変動を
無くするようにしている。
【0026】しかしながら、缶やビン等の小容量の容器
に液体を2〜3秒程度の短時間で充填する充填装置にお
いては、バルブが開いて流体が流れ始めてから定常値に
なるまでのフローパターンは毎回異なるので、サンプル
出力信号が流量変化に正確に追随することができないた
め、各容器の充填量のばらつきが大きくなる。
【0027】出力信号が流量変化に正確に追随するよう
にするには、できるだけサンプリングレートを高くすれ
ばよいが、上記説明したように、サンプリングを高くす
れば微分ノイズの影響が大きくなり測定流量のゼロ点の
ドリフトが起こるという問題点があった。
【0028】従って、上記問題点を解決するため微分ノ
イズに影響されることなくサンプリングレートを高くす
ることができる電磁流量計を提供することに第一の課題
を有する。
【0029】次に、第2の課題について述べる。従来の
電磁流量計を用いた充填装置では、上記のように励磁電
流とサンプリング信号の各タイミングはバルブ3の開閉
タイミングとは同期していないので、流量変化の開始の
タイミングがサンプリング信号との相対的時間関係にお
いて変化する。
【0030】図12は、説明上、サンプリング信号のパ
ルス幅を励磁電流の1周期の8分の1にした例を示す。
例えば、図12に示すように、バルブ開がサンプリング
タイミング0で起こった場合Aとバルブ開がサンプリン
グタイミング7で起こった場合Bとでは、実流量は同じ
であるにもかかわらず、図13に示すように電磁流量計
2の段階的な出力曲線が異なってくる。これは、サンプ
リングタイミング0の時の場合Aの流量は、ノイズを除
去するために連続する3個のサンプリングタイミングe
s0、es1、es2の演算結果(−es0+2es1
−es2)を使用し、サンプリングタイミング7の時の
場合Bの流量は、連続する3個のサンプリングタイミン
グes2、es3、es4の演算結果(−es2+2e
s3−es4)を使用するものであり、両者には、3個
のサンプリングタイミングを使用する点において共通す
るものの統一された基準となるものがない。
【0031】その結果、これらA、B両方の場合におけ
る流量の積算値が同じ所定値になる迄の時間長が異なる
ため、両者の容器に充填される流体の実量が異なり、充
填量に差が生じてくることになる。具体的には、図13
に示すように、リニアに変化する実流量(No.1)に
対して、測定流量(サンプリングタイミング7)は測定
流量(サンプリング0)に遅れた状態で段階的に追従す
る。
【0032】このような充填量の差は、通常の用途では
無視できる程度であるが、積算時間が2〜3秒程度の短
い用途では無視できないという問題点がある。
【0033】従って、充填量に差がでない工夫を施した
電磁流量計を用いた充填装置を提供することに第2の課
題を有する。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記第1及び第2の課題
を解決するために、本発明に係る電磁流量計及びこの電
磁流量計を用いた充填装置は次のような構成にすること
である。 (1)所定の流体路内に露出した状態で配設してある一
対の電極と、該一対の電極に対して所定方向の磁界を印
加する励磁コイル手段と、前記流体路内の流量に応じて
発生する前記一対の電極からの電圧を所定のサンプリン
グレートに基づいて流量信号に変換する流体量検出手段
と、前記流体路内の流体が流れていない時毎に前記流量
信号のゼロ調整補正を行うゼロ調整とからなることを特
徴とする電磁流量計。 (2)前記ゼロ調整手段は、前記流体路内に流体が流れ
ていないことの判別を、前記流量信号を励磁信号の半周
期の一部の時間でサンプリングして得られた信号による
ことを特徴とする(1)に記載の電磁流量計。 (3)前記サンプリングして得られた信号は、流体が流
れている時の流量信号esと流体が流れていない時のサ
ンプリング値の平均値ezとの差(es−ez)である
ことを特徴とする(2)に記載の電磁流量計。 (4)前記流量信号esと前記平均値ezとの差(es
−ez)は、規格化されたパルス信号として出力するこ
とを特徴とする(3)に記載の電磁流量計。
【0035】(5)流体を収納するタンクと、該タンク
からの流体を流出させる流体路と、該流体路の先端部に
設けられた流体排出用バルブと、前記流体路の中間部に
設けられた電磁流量計と、該電磁流量計の出力信号によ
り前記バルブを開閉するシーケンサと、前記電磁流量計
の励磁信号及びサンプリング信号の開始を前記バルブが
開くタイミングと同期させる制御手段とからなることを
特徴とする電磁流量計を用いた充填装置。 (6)前記シーケンサは、前記バルブを開く時に同期信
号を前記電磁流量計へ供給する手段を備えると共に、前
記電磁流量計は、励磁信号及びサンプリング信号を該同
期信号に同期して開始するように制御する手段を備える
ことを特徴とする(5)に記載の電磁流量計を用いた充
填装置。 (7)前記電磁流量計には、前記流体路内に流れる流体
が流れていない時毎に前記流量信号の測定値をゼロ調整
する手段を備えたことを特徴とする(5)に記載の電磁
流量計を用いた充填装置。 (8)前記流体路内に流れる流体が流れていない時の判
別は、前記流量信号を励磁信号の半周期の一部の時間で
サンプリングして得られた信号によることを特徴とする
(7)に記載の電磁流量計を用いた充填装置。 (9)前記サンプリングして得られた信号は、流体が流
れている時のサンプリング値の流量信号esと流体が流
れていない時の平均値ezとの差(es−ez)である
ことを特徴とする(8)に記載の電磁流量計を用いた充
填装置。 (10)前記流量信号esと前記平均値ezとの差(e
s−ez)は、規格化されたパルス信号として出力する
ことを特徴とする(9)に記載の電磁流量計を用いた充
填装置。
【0036】このように、電磁流量計においては、実際
に流体が流れていない時の測定値をゼロ点とするから、
サンプリングレートを高くしても、ゼロ点のドリフトは
起こらず、従って、測定値は正確に実流量に追随する事
が可能になる。
【0037】また、電磁流量計を用いた充填装置におい
ては、同期信号によりバルブ開と電磁流量計の流量出力
の開始とが常に同期しているので、出力曲線は常に同一
であり、従って、実充填量はバルブ開のタイミングによ
り変化しない。つまり、各容器の充填量の再現性が保持
される。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電磁流量計及
びこの電磁流量計を用いた充填装置の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。尚、従来技術で説明したも
のと同じものには同一符号を付けて説明する。
【0039】本発明に係る電磁流量計は、従来技術で説
明した図7に示す構成と同じであるが、中央演算処理ユ
ニット(CPU25)で行うデータ処理の中に図1に示
すフローチャートに基づくゼロ調プログラムを有する点
と、図2に示すように、サンプリングレートの精度を上
げ、微分ノイズが十分に小さくならない内にサンプリン
グを行う点とが従来技術の電磁流量計と異なる。又、上
記従来技術で説明した式1、式2、式3に基づく流量信
号esのノイズの除去はそのまま利用する。
【0040】以下、本発明に係るゼロ調プログラムを用
いた電磁流量計の動作について説明する。本発明に係る
電磁流量計のゼロ調の原理は、流体が停止している比較
的長い期間を利用して毎回ゼロ調を行えば、従来技術に
おけるような、微分ノイズが十分減衰した後にサンプリ
ングしなければならないという制約に捕らわれることな
くサンプリングレートを高くしても微分ノイズに起因す
るゼロ点変動の影響を無視することができるというもの
である。
【0041】本発明に係る電磁流量計の動作について、
図1に示すフローチャート及び図2に示す信号タイミン
グチャートを用いて説明する。
【0042】先ず、本発明に係る電磁流量計において
は、励磁電流の周波数、即ち、流量信号esの周波数を
従来技術に比して大きくしている。サンプリング信号は
励磁電流の半周期の各終わりの一部でオンになるように
している。
【0043】このようにすることにより、当然微分ノイ
ズは、図2に示すように、サンプリング信号がオンにな
るまでに十分に小さくなることはできない。しかし、本
発明に係る電磁流量計は、下記のゼロ調整により、サン
プリングレートの精度を高く設定することによる微分ノ
イズの影響を除去し、その結果、出力信号の実流量への
応答性を向上させている。
【0044】先ず、図1に示すように、流量がゼロであ
るかどうかの測定をm回実施する(ステップS11、S
12)。流量がゼロであるか否かの判定は流量信号es
のサンプリング結果により行う。この判定は、接点入力
のような外部からの信号を入力することにより行っても
よい。また、測定をm回行うのは流量ゼロの確認を正確
に行うためである。
【0045】m回の測定により流体が流れていないこと
が確認されたら、その時の出力信号、即ち、流量ゼロ点
のサンプリングをn回行う(ステップS13、S1
4)。そして、上記n回のサンプリング値の平均値ez
をとりこれをRAM23のezレジスタに記憶した後
(ステップS15)ステップS12へ戻る。
【0046】さて、ステップS11において流量がゼロ
でないと判定されたら、流体が流れていると判定してス
テップS16へ移行し流量信号esのサンプリングを行
う。サンプリングされた流量信号esはRAM23のe
sレジスタに一時記憶される。
【0047】次に、esレジスタの内容の流量信号es
からezレジスタの内容の平均値ezを引き、所謂ゼロ
点補正を行う(ステップS17)。
【0048】次に、ゼロ点補正された信号を用いて上記
演算によるノイズ除去を行って出力値信号eo2nを算出
する(従来技術の式1、式2、式3参照)(ステップS
18)。
【0049】次に、上記出力値信号eo2nの大きさに応
じた規格化されたパルス信号であるパルスレートを算出
する(ステップS19)。算出されたパルスレートで出
力回路26から出力パルス信号が出力される。
【0050】次に、本発明に係る電磁流量計を用いた充
填装置の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0051】本発明に係る電磁流量計を用いた充填装置
は、図3に示すように、液体1bを貯蓄することができ
るタンク、即ち、加圧タンク1と、加圧タンク1からの
液体を流す流体路、即ち、管1aの適宜位置に設けた電
磁流量計6と、加圧タンク1から排出された液体1bを
排出制御するバルブ3と、液体1bを貯留する複数の容
器4と、加圧タンク1からの液体1bの排出を制御する
シーケンサ5aとから概略構成されている。
【0052】電磁流量計6とシーケンサ5aとは、同期
信号を供給する接続線7により接続され、この接続線7
を通じてシーケンサ5から電磁流量計6に対してバルブ
開の同期信号が供給される。
【0053】図4は、電磁流量計6の細部構成を示した
ものであり、従来技術で説明した図7と同一符号は同一
のものである。電磁流量計6において、上記従来の電磁
流量計2と異なるところは、同期信号入力回路28を有
し、これが中央演算処理ユニット(CPU)25と接続
されていることと、中央演算処理ユニット(CPU)2
5が後述するプログラムを有することである。
【0054】同期信号入力回路28はシーケンサ5a
(図3参照)と接続されており、シーケンサ5aからバ
ルブ開の同期信号を受信し、これを中央演算処理ユニッ
ト(CPU)25へ転送する。
【0055】シーケンサ5aは、バルブ3を開いた時に
電磁流量計6への同期信号をオンにし、バルブ3を閉じ
た時に同期信号をオフにする。
【0056】次に、上記説明した構成からなる電磁流量
計を用いた充填装置の全体動作を図5に示すフローチャ
ートを用いて説明する。
【0057】先ず、シーケンサ5aはバルブ3を開くと
同時に電磁流量計6への同期信号をオンにする。この同
期信号は、同期信号入力回路28により受信され、中央
演算処理ユニット(CPU)25へ送られる。
【0058】中央演算処理ユニット(CPU)25は、
同期信号がオンになると、励磁回路27に対して励磁電
流を開始させると同時に実流量の流量信号のサンプリン
グ信号を開始する(ステップS21、S22、S2
3)。サンプリング信号が開始すると、図6に示すよう
に、励磁信号とサンプリング信号のそれぞれの開始タイ
ミングを常に同期信号のオンのタイミングと一致するよ
うに制御する。
【0059】次に、上述したような実流量の流量データ
のサンプリングを行い、連続する3つの流量データの平
均値の計算を行う(ステップS24、S25、S2
6)。階段状に変化する出力値(測定流量)の積算と
を、積算値が所定値に等しいか或いは大きくなるまで行
い、積算値が所定値に達したら、中央演算処理ユニット
(CPU)25は励磁信号とサンプリング信号とを停止
させる(ステップS27、S28)。
【0060】そして、流体が充填された容器4は移動さ
れ、次の空の容器4がバルブ3の下に移動され、上記同
様の充填が繰り返される。
【0061】同期信号によりバルブ開(流量変化の開
始)とサンプリングとが同期しているので、どの容器4
の場合でも図6に示す点線(測定流量)で示すような出
力曲線が毎回得られるので、充填量に差が出ることはな
く、容器の充填量の再現性が保持される。
【0062】尚、実流量と測定流量との間の誤差は、上
記のような再現性さえ保持されれば、シーケンサ5aに
予め設定されているパルス数を調整することにより充填
量を変更することができるので問題とならない。
【0063】なお、バルブ3を開く時の同期信号と、励
磁の開始との間の遅れが無視できない場合は、同期信号
入力回路28の後に遅延回路を挿入してタイミングを調
整してもよい。また、このタイミングの調整をシーケン
サ5a側で行うこともできる。
【0064】このような同期信号を使用する充填装置に
流量ゼロでゼロ調を行う電磁流量計の実施例に適用す
る。即ち、電磁流量計には、流体路内に流れる流体が流
れていない時に流量信号の測定値をゼロ調整する手段を
備えることである。そして、この流体路内に流れる流体
が流れていないとき時の判別は、流量信号を励磁信号の
半周期の一部の時間でサンプリングして得られた信号に
よるようにする。このサンプリングして得られた信号
は、流体が流れている時の流量信号esと流体が流れて
いない時の平均値ezとの差(es−ez)で求め、こ
の平均値esと平均値ezとの差(es−ez)は、規
格化されたパルス信号として出力する。この点について
は、上述の図1及び図2を参照して説明した電磁流量計
と同じである。又、バルブ閉の直後に励磁電流及びサン
プリング信号を停止せず、ゼロ信号の平均値ezを測定
し記憶してから励磁電流及びサンプリング信号を停止す
るようにすればよい。
【0065】
【発明の効果】上記説明したように、本発明は下記の効
果を奏する。 (1)本発明に係る電磁流量計は、流体が流れていない
時の測定値により流体が流れている時の測定値をゼロ調
整するようにしたので微分ノイズの影響を考慮すること
なくサンプリングレートと励磁信号の周波数を高くする
ことができる。これにより、流量変化に対する応答性が
良くなると共に、電極に発生する流体ノイズの影響が小
さくなり出力信号が安定する。
【0066】(2)本発明に係る電磁流量計を用いた充
填装置は、バルブ開のタイミングと電磁流量計の励磁電
流印加及びサンプリングのタイミングとを同期させるこ
とにより、実流量と測定流量との間の誤差を毎回同一に
することができるので、短時間の流量測定にもかかわら
ず、充填量の正確な再現性を図ることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電磁流量計の一実施例の動作を示
す流れ図である。
【図2】同実施例における信号のタイミングチャートで
ある。
【図3】本発明に係る電磁流量計を用いた充填装置の一
実施例の全体構成を示す示すブロック図である。
【図4】同実施例における電磁流量計の細部構成を示す
ブロック図である。
【図5】同実施例の動作を示す流れ図である。
【図6】同実施例における同期信号と各信号の時間的関
係を示すタイミングチャートである。
【図7】従来技術による電磁流量計の細部構成を示すブ
ロック図である。
【図8】同電磁流量計の各信号の時間的関係を示すタイ
ミングチャートである。
【図9】同電磁流量計における実流量と出力信号との関
係を示す説明図である。
【図10】従来技術による充填装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】同充填装置において流体が流れている時間と
流れていない時間との割合を示す説明図である。
【図12】同充填装置に流量変化の始まりのタイミング
を示す説明図である。
【図13】同充填装置において流量変化の始まりのタイ
ミングの差異に基づく電磁流量計の出力信号の差異を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 加圧タンク 2 電磁流量計 3 バルブ 4 容器 5 シーケンサ 5a シーケンサ 6 電磁流量計 7 接続線 10 検出部 11 測定管 12a 電極 12b 電極 13 励磁コイル 20 変換部 21 差動増幅器 22 A/D変換器 23 RAM 24 ROM 25 CPU 26 パルス回路 27 同期信号入力回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の流体路内に露出した状態で配設して
    ある一対の電極と、該一対の電極に対して所定方向の磁
    界を印加する励磁コイル手段と、前記流体路内の流量に
    応じて発生する前記一対の電極からの電圧を所定のサン
    プリングレートに基づいて流量信号に変換する流体量検
    出手段と、前記流体路内の流体が流れていない時毎に前
    記流量信号のゼロ調整補正を行うゼロ調整手段とからな
    ることを特徴とする電磁流量計。
  2. 【請求項2】前記ゼロ調整手段は、前記流体路内に流体
    が流れていないことの判別を、前記流量信号を励磁信号
    の半周期の一部の時間でサンプリングして得られた信号
    によることを特徴とする請求項1に記載の電磁流量計。
  3. 【請求項3】前記サンプリングして得られた信号は、流
    体が流れている時の流量信号esと流体が流れていない
    時のサンプリング値の平均値ezとの差(es−ez)
    であることを特徴とする請求項2に記載の電磁流量計。
  4. 【請求項4】前記流量信号esと前記平均値ezとの差
    (es−ez)は、規格化されたパルス信号として出力
    することを特徴とする請求項3に記載の電磁流量計。
  5. 【請求項5】流体を収納するタンクと、該タンクからの
    流体を流出させる流体路と、該流体路の先端部に設けら
    れた流体排出用バルブと、前記流体路の中間部に設けら
    れた電磁流量計と、該電磁流量計の出力信号により前記
    バルブを開閉するシーケンサと、前記電磁流量計の励磁
    信号及びサンプリング信号の開始を前記バルブが開くタ
    イミングと同期させる制御手段とからなることを特徴と
    する電磁流量計を用いた充填装置。
  6. 【請求項6】前記シーケンサは、前記バルブを開く時に
    同期信号を前記電磁流量計へ供給する手段を備えると共
    に、前記電磁流量計は、励磁信号及びサンプリング信号
    を該同期信号に同期して開始するように制御する手段を
    備えることを特徴とする請求項5に記載の電磁流量計を
    用いた充填装置。
  7. 【請求項7】前記電磁流量計には、前記流体路内に流れ
    る流体が流れていない時毎に前記流量信号の測定値をゼ
    ロ調整する手段を備えたことを特徴とする請求項5に記
    載の電磁流量計を用いた充填装置。
  8. 【請求項8】前記流体路内に流れる流体が流れていない
    時の判別は、前記流量信号を励磁信号の半周期の一部の
    時間でサンプリングして得られた信号によることを特徴
    とする請求項7に記載の電磁流量計を用いた充填装置。
  9. 【請求項9】前記サンプリングして得られた信号は、流
    体が流れている時のサンプリング値の流量信号esと流
    体が流れていない時の平均値ezとの差(es−ez)
    であることを特徴とする請求項8に記載の電磁流量計を
    用いた充填装置。
  10. 【請求項10】前記流量信号esと前記平均値ezとの
    差(es−ez)は、規格化されたパルス信号として出
    力することを特徴とする請求項9に記載の電磁流量計を
    用いた充填装置。
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