JP4985666B2 - 半導体試験装置及び半導体試験方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体メモリ、LSI(Large Scale Integraton)等の半導体デバイスの試験を行って試験結果を表示する半導体試験装置及び半導体試験方法に関する。
従来から、半導体デバイスの初期不良を試験するためにメモリテスタやロジックテスタ等の半導体試験装置が用いられている。この半導体試験装置は、被試験対象である半導体デバイス(以下、DUT(Device Under Test)という)に対して試験信号を印加し、DUTから得られる信号と所定の判定電圧値(比較信号)とを比較するとともに、その比較結果と予め定められた期待値とが一致するか否か(パス/フェイル)を判定することによりDUTの良/不良を試験する装置である。
また、半導体試験装置は、DUTから出力される信号に対し、上記の判定電圧値や上記の判定のタイミングを徐々に変化させつつパス/フェイルを判定し、その判定結果をプロットすることでDUTから出力される信号の波形を求めるデータスキャン機能を備える。このデータスキャン機能を用いることにより、ユーザは、DUTから出力される信号波形を観察することができる。
図7は、従来の半導体試験装置が備えるデータスキャン機能を説明するための図である。データスキャン機能によって信号波形を求める場合には、図7(a)に示す通り、時間軸(図中横方向)及び電圧軸(図中縦方向)の各々が複数に分割され、時間軸の分割点(両端点を含む、以下同じ)と電圧軸の分割点(両端点を含む、以下同じ)との交点の各々においてDUTの試験が行われる。ここで、時間軸及び電圧軸の分割数は、ユーザによって設定される分解能によって規定される。
上記の分解能は、時間軸及び電圧軸の分割の細かさを規定するものであり、通常、時間軸については「レート」と呼ばれる試験サイクルに対する分割数が設定され、電圧軸についてはDUTの「H(ハイ)」レベルの電圧と「L(ロー)」レベルの電圧とが含まれる電圧範囲に対する分割数が設定される。分解能は時間軸と電圧軸とにそれぞれ異なる値を設定することができるが、図7(a)に示す例では、説明を簡単にするために、時間軸及び電圧軸の分割数を共に「10」にしている。
時間軸及び電圧軸の分割数が共に「10」である場合には、時間軸の分割点の数及び電圧軸の分割点の数が共に「11」になる。よって、これらの交点の総数は「121」になり、DUTの試験が121回繰り返される。尚、図7(a)において、各交点に付された番号(丸印で囲まれた番号)は各交点の試験順番を示しており、番号「1」が付された交点から番号「121」が付された交点まで順に試験が行われる。
具体的には、まず判定タイミングを変化させずに番号「1」が付された交点から番号「11」が付された交点まで順次判定電圧値を変化させつつ試験が行われる。次に、判定タイミングを所定値(図7(a)に示す分割した時間軸の1マス分)だけ変化させるとともに判定電圧値を初期値に戻してから、判定タイミングを変化させずに番号「12」が付された交点から番号「22」が付された交点まで順次判定電圧値を変化させつつ試験が行われる。以下、番号「121」が付された交点まで同様の試験が行われる。
ここで、DUTの試験では、一般的にDUTが備える複数のピンに試験信号が同時に印加され、DUTの複数のピンから出力される信号が測定される。このため、図7に示す通り、番号「1」が付された交点から番号「121」が付された交点までの各試験においても、複数のピンに対して試験信号が同時に印加されるとともに、複数のピンから出力される信号が測定される。
図7(b)は、データスキャン機能により得られる信号波形の一例を示す図である。図7(b)において交点に付された記号「P」(丸印で囲まれた記号「P」)はその交点における試験結果がパスであることを意味し、記号「F」(丸印で囲まれた記号「F」)はその交点における試験結果がフェイルであることを意味する。図7(b)に示す通り、時間軸の分割点の各々における変化点(パスからフェイルに変化する最初の交点)同士を直線で結ぶことにより、DUTから得られる実際の信号波形WF101に似た疑似波形WF102が得られる。
この疑似波形WF102を表示装置に表示することにより、ユーザはDUTから出力される信号の波形を観察することができる。前述の通り、データスキャン機能では、DUTの複数のピンから出力される信号が測定されるため、各々のピンから出力される信号の信号波形を、図7(b)に示す信号波形と同様に表示装置に表示させることができる。尚、図7(b)では、理解を容易にするために信号波形WF101を図示しているが、これは表示されることはない。
図7(b)に示す例では、時間軸及び電圧軸の分解能が「10」に設定された場合を例に挙げているため、実際の信号波形WF101と疑似波形WF102との乖離が大きいが、時間軸及び電圧軸の分解能を高く設定することにより、疑似波形WF102を実際の信号波形WF101に近づけることができる。但し、分解能を高く設定するほど試験回数が増加するため試験に長時間を要してしまい、分解能と試験時間とはトレードオフの関係にある。尚、従来の信号波形の表示が可能な半導体試験装置の詳細については、例えば以下の特許文献1を参照されたい。
特開平08−184641号公報
ところで、上述した通り、従来の半導体試験装置において、データスキャン機能を用いて信号波形を求める場合には、時間軸の分割点と電圧軸の分割点との交点の数分の試験を繰り返し、全ての交点についてパス/フェイルを求めた後に信号波形が表示される。このため、ユーザは全ての交点についての試験が終わるまでは信号波形を観察することができず、長時間の待ち時間が発生して試験効率が低下するという問題があった。特に、分解能を高く設定した場合には待ち時間が長くなり、試験効率が極端に低下してしまう。
従来の半導体試験装置において、信号波形を効率的に観察するためには、ユーザが以下の手順を経る必要があった。つまり、まずユーザが分解能を低く設定して信号波形の全体を大まかに観察し、次にその観察結果から必要であれば分解能を高く設定して再度試験を行って信号波形の詳細を確認するという手順である。しかしながら、かかる手順により信号波形を観察しようとすると、ユーザの負担が増大してしまうという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ユーザの負担を増大させることなしにユーザの待ち時間を短縮することで効率的に信号波形を観察することができる半導体試験装置及び半導体試験方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の半導体試験装置は、半導体デバイス(30)に試験信号(S1〜Sn)を印加して得られる信号(D1〜Dn)と所定の比較信号とを比較する比較部(15b)と、当該比較部の比較結果と予め定められた期待値とが一致するか否かを所定のタイミングで判定する判定部(16)とを備えており、前記比較信号の大きさと前記判定のタイミングとを変化させつつ前記半導体デバイスの試験を行う半導体試験装置(1)において、前記判定部の判定結果が変化する変化点を示す変化点情報を、前記判定部に設定される前記判定のタイミング毎に記憶する記憶部(25)と、前記判定部に設定したタイミングについての変化点情報が前記記憶部に記憶されている場合に、前記比較部に設定すべき比較信号と前記記憶部に記憶されている当該変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かを制御する制御部(24)とを備えることを特徴としている。
この発明によると、判定部に設定したタイミングについての変化点情報が記憶部に記憶されている場合には、比較部に設定すべき比較信号と記憶部に記憶されている変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かが制御部により制御される。
また、本発明の半導体試験装置は、前記記憶部が、前記判定部の判定結果が第1判定結果から第2判定結果に変化する場合に、前記判定部に設定される前記判定のタイミングの各々について、前記第1判定結果が得られる前記比較信号の最大値と、前記第2判定結果が得られる前記比較信号の最小値とを前記変化点情報として記憶することを特徴としている。
また、本発明の半導体試験装置は、前記制御部が、前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最小値よりも小さい場合、又は前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最大値よりも大きい場合には、前記半導体デバイスに対する試験を実施しないことを特徴としている。
また、本発明の半導体試験装置は、前記制御部が、前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最小値以上であって前記最大値以下である場合には、前記半導体デバイスに対する試験を実施して得られる前記判定部の判定結果に基づいて前記記憶部に記憶された前記変化点情報を更新することを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の半導体試験方法は、半導体デバイス(30)に試験信号(S1〜Sn)を印加して得られる信号(D1〜Dn)と所定の比較信号とを比較し、当該比較の結果と予め定められた期待値とが一致するか否かを所定のタイミングで判定して判定結果を得る半導体試験方法において、前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングの少なくとも一方を変化させつつ前記半導体デバイスの試験を行い、前記判定結果が変化する変化点を示す変化点情報を前記判定のタイミング毎に記憶する第1ステップ(S45〜S52)と、設定すべき比較信号と前記第1ステップで記憶された前記変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かを制御する第2ステップ(S43、S44)とを有することを特徴としている。
また、本発明の半導体試験方法は、予め設定された第1分解能よりも低い第2分解能で前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングを変化させつつ前記第1,第2ステップを行い(S1)、前記第2分解能から前記第1分解能まで徐々に分解能を高めながら前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングの少なくとも一方を変化させつつ前記第1,第2ステップを行う(S2、S3)ことを特徴としている。
本発明によれば、判定部に設定したタイミングについての変化点情報が記憶部に記憶されている場合に、比較部に設定すべき比較信号と記憶部に記憶されている変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かを制御しており、信号波形を表示する上で明らかに不要である試験が自動的に省略されるため、ユーザの負担を増大させることなしにユーザの待ち時間を短縮することができ、効率的に信号波形を観察することができるという効果がある。
本発明の一実施形態による半導体試験装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による半導体試験装置の信号波形表示時の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による半導体試験装置の信号波形表示時の動作を示すフローチャートである。 粗波形表示ステップS1で行われる処理を説明するための図である。 時間軸精細表示ステップS2で行われる処理を説明するための図である。 電圧軸精細表示ステップS3で行われる処理を説明するための図である。 従来の半導体試験装置が備えるデータスキャン機能を説明するための図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による半導体試験装置及び半導体試験方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による半導体試験装置の要部構成を示すブロック図である。図1に示す通り、本実施形態の半導体試験装置1は、試験装置10及び制御装置20を備えており、制御装置20の制御の下で試験装置10がDUT30の試験を行う。尚、DUT30の試験は複数並列して行われることが殆どであるが、図1では図示を簡単化するために、1つのDUT30のみを図示している。
試験装置10は、コントローラ11、パターン発生部12、フォーマッタ13、タイミング発生部14、ピンエレクトロニクス15、及び判定部16を備えており、制御装置20の制御の下でDUT30に対する試験を実施する。具体的には、DUT30に印加すべき試験信号S1〜Snを発生し、試験信号S1〜SnをDUT30に印加して得られる信号D1〜Dnと所定の判定電圧値(比較信号)とを比較するとともに、その比較結果と予め定められた期待値とが一致するか否か(パス(第1判定結果)/フェイル(第2判定結果))を判定することによりDUT30の良/不良を試験する。
コントローラ11は、予めユーザによって作成された試験プログラム又は制御装置20から出力される制御信号に従って、試験装置10に設けられた各ブロックを制御することにより、試験装置10の動作を統括的に制御する。例えば、パターン発生部12におけるパターンの発生・停止を制御し、タイミング発生部14におけるタイミング信号TM及びストローブ信号STの発生タイミングを制御し、ピンエレクトロニクス15に設けられるコンパレータ15bで用いられる判定電圧値(比較信号)の制御等を行う。
パターン発生部12は、コントローラ11の制御の下で、DUT30に印加する試験信号S1〜Snを生成するための試験パターンP1、及び判定部16におけるパス/フェイル判定に用いられる期待値を生成するための期待値パターンE1を発生する。フォーマッタ13は、パターン発生部12から出力される試験パターンP1を入力としており、タイミング発生部14から出力されるタイミング信号TMと、入力される試験パターンP1とからDUT30に印加すべき試験信号S1〜Snの元となるタイミングが規定された信号を生成する。
タイミング発生部14は、コントローラ11の制御の下で、DUT30に印加する試験信号S1〜Snのタイミングを規定するタイミング信号TMと、判定部16においてパス/フェイルを判定するタイミングを規定するストローブ信号STとを生成する。ピンエレクトロニクス15は、複数のドライバ15a及びコンパレータ15b(比較部)とを備えており、DUT30に対するインターフェイスとして機能する。ドライバ15aは、出力端が各々異なるテスタピンに接続されており、フォーマッタ13から出力される信号からDUT30に印加すべき試験信号S1〜Snを生成する。コンパレータ15bは、入力端が各々異なるテスタピンに接続されており、DUT30から出力される信号D1〜Dnと判定電圧値(比較信号)とを比較する。
判定部16は、パターン発生部12から出力される期待値パターンE1から期待値を生成し、ピンエレクトロニクス15に設けられたコンパレータ15bから出力される信号(DUT30から出力される信号D1〜Dnと判定電圧値との比較結果を示す信号)と期待値とを、タイミング発生部14から出力されるストローブ信号STのタイミングで比較してパス/フェイルを判定する。判定部16の判定結果(試験結果)は、コントローラ11に出力される。尚、ここでは説明を簡単にするために、判定部16の判定結果を直接コントローラ11に出力する場合を例に挙げているが、判定部16の判定結果を所謂フェイルメモリといわれるメモリに一時的に記憶しても良い。
制御装置20は、操作部21、本体部22、及び表示部23を備えており、DUT30の試験を行う際に試験装置10を制御するとともに、DUT30の試験によって得られた試験結果を取得して表示部23に表示する。この制御装置20は、ワークステーション又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータで実現される。操作部21は、ユーザによって操作され、本体部22に対してユーザの各種の指示を入力するためのものである。この操作部21は、例えばキーボードやマウス等により実現される。
本体部22は、制御部24、記憶部25、及び表示制御部26を備えており、操作部21からの入力に応じた試験装置10の制御や、試験装置10で得られた試験結果の表示処理等を行う。制御部24は、試験装置10が備えるコントローラ11との間で通信を行って制御信号の出力及び試験結果の取得を行う。この制御部24が試験装置10を制御することで、DUT30から出力される信号D1〜Dnの波形を求めるデータスキャン機能を実現することが可能である。
データスキャン機能が実現される場合には、コンパレータ15bで用いられる判定電圧値やタイミング発生部14から発生されるストローブ信号STの発生タイミングを変化させつつ信号D1〜Dnのパス/フェイルを判定する制御が制御部24によって行われる。尚、データスキャン機能が実現される場合に制御部24によって行われる制御の詳細については後述する。
記憶部25は、制御部24が試験装置10から取得した試験結果や変化点情報等を記憶する。ここで、変化点情報とは、判定部16におけるパス/フェイルの判定結果が変化する変化点を示す情報であって、ストローブ信号STの発生タイミング(判定部16に設定される判定タイミング)毎に得られる情報である。具体的に、この変化点情報には、判定部16から得られる判定結果がパス(第1判定結果)である場合における判定電圧値の最大値を示す最大値情報と、判定部16から得られる判定結果がフェイル(第2判定結果)である場合における判定電圧値の最小値を示す最大値情報とが含まれる。
判定部16に設定される判定タイミング毎の最大値情報はパス用配列PAとして、判定部16に設定される判定タイミング毎の最小値情報はフェイル用配列FAとしてとして記憶部25にそれぞれ記憶される(図4(b)〜図6(b)参照)。この記憶部25は、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリ又はハードディスク装置で実現される。
表示制御部26は、表示部23に表示させる内容の制御を行う。例えば、試験装置10から得られる試験結果を、時間軸と電圧軸とを有するウィンドウにプロット表示することにより、電圧が経時的に変化する信号波形を二次元表示する。表示部23は、本体部22に設けられた表示制御部26の制御の下で、試験装置10がDUT30の試験を行って得られた試験結果等を表示する。この表示部23は、CRT(Cathode Ray Tube)や液晶表示装置等により実現される。
次に、信号波形を表示する場合における半導体試験装置1の動作について説明する。図2,図3は本発明の一実施形態による半導体試験装置の信号波形表示時の動作を示すフローチャートである。尚、図3は、図2中のステップS13,S22,S32で行われる処理の詳細を示すフローチャートである。図2に示すフローチャートは、ユーザが制御装置20の操作部21を操作して波形表示の指示を行うことにより開始される。動作が開始されると、図2に示す通り、粗波形表示ステップS1、時間軸精細表示ステップS2、及び電圧軸精細表示ステップS3が順に行われる。
粗波形表示ステップS1は、信号波形が表示されるウィンドウに設定される時間軸(表示部13の画面横方向の軸)及び電圧軸(表示部13の画面縦方向の軸)の双方について、ユーザによって設定された分解能(第1分解能)よりも低い分解能(第2分解能)で信号波形を表示するステップである。時間軸精細表示ステップS2は、時間軸のみについて粗波形表示ステップS1で表示された分解能(第2分解能)からユーザによって設定された分解能(第1分解能)まで徐々に分解能を高めながら信号波形を表示するステップである。電圧軸精細表示ステップS3は、電圧軸のみについて粗波形表示ステップS1で表示された分解能(第2分解能)からユーザによって設定された分解能(第1分解能)まで徐々に分解能を高めながら信号波形を表示するステップである。
このように、本実施形態では、まず粗波形表示ステップS1において信号波形の全体がユーザによって設定される分解能よりも低い分解能で表示され、次いで、時間軸精細表示ステップS2及び電圧軸精細表示ステップS3の各々において、時間軸及び電圧軸の分解能が徐々に高められながら信号波形の詳細が徐々に表示される。ここで、電圧軸精細表示ステップS3よりも前に時間軸精細表示ステップS2を行うのは、ディジタル信号を観察する場合には、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの位置(時間位置)が重要になるため、ユーザがその位置をいち早く確認できるようにするためである。以下、粗波形表示ステップS1、時間軸精細表示ステップS2、及び電圧軸精細表示ステップS3の各々の詳細について順に説明する。
粗波形表示ステップS1が開始されると、まずDUT30の試験及び信号波形の表示を行う上で必要な各種の初期設定が行われる(ステップS11)。この初期設定では、信号波形が表示されるウィンドウに設定される時間軸(表示部23の画面横方向の軸)及び電圧軸(表示部23の画面縦方向の軸)の各々の分解能の設定、その時間軸及び電圧軸の最大値及び最小値の設定、信号波形の観察対象とするテスタピンの特定、パス用配列PA及びフェイル用配列FAの初期設定等が行われる。
上記の分解能の設定では、表示制御部26の制御の下で、分解能を入力するための入力ウィンドウが表示部23に表示され、ユーザがその入力ウィンドウに分解能を示す数値を入力することで分解能の設定が行われる。ここで、時間軸と電圧軸とで異なる分解能を設定することが可能である。尚、以下では説明を簡単にするために、信号波形が表示されるウィンドウに設定される時間軸及び電圧軸の分解能が「4」に設定されたとする。
上記の時間軸及び電圧軸の最大値及び最小値の設定では、例えば、時間軸の最小値は各レートの開始位置に設定され、最大値は各レートの終了位置に設定される。また、電圧軸の最小値及び最大値は、DUT30から得られる信号D1〜Dnの「H」レベルの電圧と「L」レベルの電圧とが含まれるように設定される。例えば、信号D1〜Dnの「L」レベルの電圧が1[V]であって「H」レベルの電圧が4.5[V]であるとすると、電圧軸の最小値は0[V]に設定され、最大値は5[V]に設定される。設定された電圧軸の最小値及び最大値は、コンパレータ15bで用いられる判定電圧値の最小値及び最大値としてそれぞれ用いられる。
上記のテスタピンの特定では、DUT30から出力される信号D1〜Dnが入力されるテスタピンのうち、信号波形の観察対象とするテスタピンを特定する処理が行われる。ここで、テスタピンの特定はユーザが任意に行うことができる。例えば、コンパレータ15bの入力端が接続されたテスタピンの全てを特定することも、これらテスタピンのうちの1つのみを特定することも可能である。尚、本実施形態では、説明を簡単にするために、コンパレータ15bの入力端が接続されたテスタピンのうちの1つのみが特定されたとする。
上記のパス用配列PA及びフェイル用配列FAの初期設定では、設定された時間軸の分解能に応じた配列数のパス用配列及びフェイル用配列がそれぞれ作成されて記憶部25に記憶される。上述した通り、本実施形態では、時間軸の分解能が「4」に設定されているため、配列数が5(分解能「4」+1)であるパス用配列PA及びフェイル用配列FAがそれぞれ作成される。尚、作成されたパス用配列PA及びフェイル用配列FAは、値「−1」が格納されて初期化されている。
以上の初期設定が終了すると、信号波形が表示されるウィンドウの電圧軸及び時間軸の各々について、ステップS11で設定された分解能を低下させて最初に表示すべき信号波形の分解能(第2分解能)を求める処理が制御部24で行われる(ステップS12)。例えば、ステップS11で設定された分解能「4」を、分解能「2」に低下させる処理が行われる。
図4は、粗波形表示ステップS1で行われる処理を説明するための図である。図4(a)に示す通り、ユーザによって入力された分解能が「4」である場合には、時間軸の分割点の数及び電圧軸の分割点の数が共に「5」になる。尚、以下の説明では、図4(a)に示す通り、時間軸の分割点の各々において判定部16に設定される判定タイミングを「t1」〜「t5」とし、電圧軸の分割点の各々においてコンパレータ15bに設定される判定電圧値を「V1」〜「V5」とする。
時間軸の分割点の数及び電圧軸の分割点の数が共に「5」である場合には、これらの交点の総数は「25」になり、本来であればDUT30の試験が25回繰り返される筈である。しかしながら、上記のステップS12の処理によって求められた分解能が「2」であるため、実際に試験が行われるのは、図4(a)中において丸印が付された交点(25個の交点)のうち、時間軸の分割点のうちの1個おきの分割点と、電圧軸の分割点のうちの1個おきの分割点との交点、即ち図4(a)において番号「1」〜「9」が付されている9個の交点のみになる。
ステップS12の処理が終了すると、制御装置20の制御部24から試験装置10のコントローラ11に対して制御信号が出力され、DUT30に対する試験が開始される(ステップS13)。具体的には、図4(a)において番号「1」〜「9」が付されている9個の交点について、番号順に図3のフローチャートに示す処理が行われることにより順次試験が行われる。
DUT30に対する試験が開始されると、まず制御部24の制御の下で、コントローラ11により判定部16の判定タイミングが図4(a)に示す判定タイミング「t1」に設定される(ステップS41)。次に、制御部24において、コンパレータ15bで用いられる判定電圧値が最小値(図4(a)に示す判定電圧値「V1」)に設定される(ステップS42)。かかる設定により、図4(a)に示す番号「1」が付されている交点における試験の準備が完了する。
次いで、設定された判定電圧値「V1」が記憶部25に記憶された判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値よりも大であるか否かが制御部24で判断される(ステップS43)。ここで、初期状態では判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値が「−1」であるため、判断結果は「NO」になる。次に、設定された判定電圧値が記憶部25に記憶された判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値よりも小であるか否かが制御部24で判断される(ステップS44)。ここで、初期状態では判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値が「−1」であるため、判断結果は「NO」になる。
以上の処理が終了すると、制御部24の制御の下で、コントローラ11によりコンパレータ15bで用いられる判定電圧値が判定電圧値「V1」(ステップS42で設定された最小値)に設定された後に、試験装置10によってDUT30に対する試験が実施される(ステップS45)。試験が実施されると、まずコントローラ11からパターン発生部12に対して制御信号が出力され、これによりパターン発生部12から試験パターンP1及び期待値パターンE1が出力される。パターン発生部12から出力された試験パターンP1はフォーマッタ13に入力され、フォーマッタ13においてタイミング発生部14からのタイミング信号TMによってタイミングが規定された信号が生成される。フォーマッタ13で生成された信号は、ピンエレクトロニクス15に設けられたドライバ15aに入力され、これにより試験信号S1〜Snが生成されてDUT30に印加される。
試験信号S1〜SnがDUT30に印加されると、DUT30からは試験信号S1〜Snに応じた信号D1〜Dnが出力される。これらの信号D1〜Dnはコンパレータ15bに入力されてステップS42で設定された判定電圧値「V1」と比較される。各コンパレータ15bの比較結果は判定部16に入力され、タイミング発生部14から出力されるストローブ信号STのタイミングで、パターン発生部12から出力された期待値パターンE1を用いて生成された期待値と比較されてパス/フェイルが判定される。判定部16で得られた各判定結果は、コントローラ11を介して制御装置20に出力され、制御装置20の記憶部25に記憶される。これにより、図4(a)に示す番号「1」が付された交点における試験が終了する。
次に、ステップS45で実施された試験の試験結果がパスであるか否かが制御部24で判断される(ステップS46)。ここで、図4(a)に示す番号「1」が付された交点における試験の試験結果がパスであるとすると、ステップS46の判断結果は「YES」になる。すると、現在コンパレータ15bに設定されている判定電圧値「V1」が記憶部25に記憶されている判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値よりも大であるか否かが制御部24で判断される(ステップS47)。
ここでは、判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値が「−1」であるため、ステップS47の判断結果は「YES」となり、制御部24によって記憶部25に記憶されているパス用配列PAの値が更新される(ステップS48)。具体的には、判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAに、コンパレータ15bに設定されている現在の判定電圧値「V1」が格納される。尚、ステップS47の判断結果が「NO」である場合にはステップS48の処理は省略される。
以上の処理が終了すると、新たに設定すべき判定電圧値が有るか否かが制御部24によって判断される(ステップS49)。図4(a)に示す例では、番号「2」,「3」が付された交点における試験を実施するために設定すべき判定電圧値が有るため、ステップS49の判断結果は「YES」になる。すると、制御部24において、コンパレータ15bで用いられる新たな判定電圧値が設定される(ステップS42)。ここでは、図4(a)に示す判定電圧値「V3」が設定される。かかる設定により、図4(a)に示す番号「2」が付されている交点における試験の準備が完了する。
次いで、設定された判定電圧値「V3」が記憶部25に記憶された判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値よりも大であるか否か(ステップS43)、及び判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値よりも小であるか否か(ステップS44)が制御部24でそれぞれ判断される。ここで、判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値が「−1」であり、判定タイミング「t1」に対応するパス用配列PAの値は「V1」であるため、ステップS43,S44の判断結果は何れも「NO」になる。すると、制御部24の制御の下で、コントローラ11によりコンパレータ15bで用いられる判定電圧値が判定電圧値「V3」に設定された後に、試験装置10によってDUT30に対する試験が実施される(ステップS45)。これにより、図4(a)に示す番号「2」が付された交点における試験が実施される。
ステップS45で実施された試験が終了すると、その試験結果がパスであるか否かが判断される(ステップS46)。ここで、図4(a)に示す番号「2」が付された交点における試験の試験結果がフェイルであるとすると、ステップS46の判断結果は「NO」になる。すると、現在コンパレータ15bに設定されている判定電圧値「V3」が記憶部25に記憶されている判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値よりも小であるか否かが制御部24で判断される(ステップS50)。
ここでは判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値が「−1」であるため、ステップS50の判断結果は「YES」となり、制御部24によって記憶部25に記憶されているフェイル用配列FAの値が更新される(ステップS51)。具体的には、判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAに、コンパレータ15bに設定されている現在の判定電圧値「V3」が格納される。尚、ステップS50の判断結果が「NO」である場合にはステップS51の処理は省略される。
以上の処理が終了すると、再度新たに設定すべき判定電圧値が有るか否かが制御部24によって判断される(ステップS49)。図4(a)に示す例では、番号「3」が付された交点における試験を実施するために設定すべき判定電圧値が有るため、ステップS49の判断結果は「YES」になる。すると、制御部24において、コンパレータ15bで用いられる新たな判定電圧値が設定される(ステップS42)。ここでは、図4(a)に示す判定電圧値「V5」が設定される。かかる設定により、図4(a)に示す番号「3」が付されている交点における試験の準備が完了する。
次いで、設定された判定電圧値「V5」が記憶部25に記憶された判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAの値よりも大であるか否かが制御部24で判断される(ステップS43)。ここでは、判定タイミング「t1」に対応するフェイル用配列FAに判定電圧値「V3」が格納されており、ステップS42で新たに設定された判定電圧値「V5」は、判定電圧値「V3」よりも大であるため、判定結果が「YES」になる。すると、図4(a)に示す番号「5」が付されている交点における試験(ステップS45)は実施されずに処理はステップS49に進み、再度新たに設定すべき判定電圧値が有るか否かが制御部24によって判断される。
図4(a)に示す例では、判定タイミング「t1」においては、試験を実施するために設定すべき判定電圧値が無いため、ステップS49の判断結果は「NO」になる。すると、制御部24において、新たに設定すべき判定タイミングが有るか否かが制御部24によって判断される(ステップS52)。図4(a)に示す例では、設定すべき判定タイミングとして「t3」,「t5」が有るため、ステップS52の判断結果は「YES」になる。
すると、制御部24の制御の下で、コントローラ11により判定部16の判定タイミングが図4(a)に示す判定タイミング「t3」に設定され(ステップS41)るとともに、制御部24においてコンパレータ15bで用いられる判定電圧値が判定電圧値「V1」に設定され(ステップS42)、図4(a)に示す番号「4」が付されている交点における試験の準備が完了する。以下、ステップS52の判断結果が「NO」になるまで同様の処理が繰り返される。ステップS52の判断結果が「NO」になると、図4(a)中の番号「1」〜「9」が付されている9個の交点についての試験が終了する。
これら各交点での試験が終了すると、それらの試験結果(パス/フェイル)が表示制御部16によって表示部13のウィンドウにプロット表示され、これにより低分解能の粗い信号波形が表示される(ステップS14)。図4(b)は、粗波形表示ステップS1で表示される信号波形の一例を示す図である。図4(b)において交点に付された記号「P」(丸印で囲まれた記号「P」)はその交点における試験結果がパスであることを意味し、記号「F」(丸印で囲まれた記号「F」)はその交点における試験結果がフェイルであることを意味する。また、記号「×」(丸印で囲まれた記号「×」)はその交点における試験が実施されなかったことを意味する。
図4(b)に示す通り、試験が行われた時間軸の分割点の各々における変化点(パスからフェイルに変化する最初の交点)同士を結んだ直線を表示制御部16が作成することにより、疑似波形WF11が表示部13に表示される。図4(b)に示す例では、三角波状の疑似波形WF11が表示されており、DUT30から実際に得られる矩形波状の信号波形WF10とは大きく乖離していることが分かる。これは、時間軸及び電圧軸の分解能が共に低すぎるからである。尚、図4(b)では、理解を容易にするために、DUT30から実際に得られる信号波形WF10を図示しているが、これは表示されることはない。
ここで、図4(b)に示す通り、判定タイミング「t1」,「t5」に対応するフェイル用配列FAには判定電圧値「V3」がそれそれ格納され、パス用配列PAには判定電圧値「V1」がそれぞれ格納される。また、判定タイミング「t3」に対応するフェイル用配列FAには判定電圧値「V5」が格納され、パス用配列PAには判定電圧値「V3」が格納される。判定タイミング「t2」,「t4」に対応するフェイル用配列FA及びパス用配列PAは、初期値「−1」のままである。尚、図4(b)においては、理解を容易にするために、フェイル用配列FA及びパス用配列PAの内容を図示しているが、これらは上記の信号波形WF10と同様に表示されることはない。以上の処理によって粗波形表示ステップS1は終了し、次いで時間軸精細表示ステップS2が開始される。
時間軸精細表示ステップS2が開始されると、制御部24によって信号波形が表示されるウィンドウの時間軸の分解能を上昇させる処理が行われる。具体的には、図4(a)に示す試験が行われた時間軸の分割点の間(判定タイミングが「t1」,「t3」,「t5」に設定される分割点の間)をそれぞれ2分割する処理が行われる(ステップS21)。以上の処理が終了すると、制御部24から試験装置10に対して制御信号が出力され、ステップS21の処理で新たに分割された分割点についての試験が行われる(ステップS22)。
図5は、時間軸精細表示ステップS2で行われる処理を説明するための図である。図5(a)に示す通り、時間軸の分割点のうち、紙面左端の分割点を第1番目として、偶数番目(第2,4番目)の分割点にかかる交点の試験が行われる。つまり、判定部16における判定タイミングを「t2」に設定して、第2番目の分割点に係る交点である番号「10」が付された交点から番号「12」が付された交点まで順次判定電圧値を変化させつつ試験が行われる。
次に、判定タイミングを「t4」に設定して、第4番目の分割点に係る交点である番号「13」が付された交点から番号「15」が付された交点まで順次判定電圧値を変化させつつ試験が行われる。これらの各交点の試験は、図3に示すフローチャートに従って順次行われる。尚、図5(a)において交点に付された文字「済」(丸印で囲まれた文字「済」)は、その交点における試験がステップS13で実行済みであることを意味している。
図5(a)中の番号「10」〜「15」が付されている6個の交点についての試験が終了すると、各交点での試験結果(パス/フェイル)が表示制御部16によって表示部13のウィンドウにプロット表示され、これにより時間軸についてより分解能が高められた信号波形が表示される(ステップS23)。図5(b)は、時間軸精細表示ステップS2で表示される信号波形の一例を示す図である。図5(b)に示す通り、ステップS13に加えてステップS23で試験が行われた時間軸の分割点の各々における変化点同士を結んだ直線を表示制御部16が作成することにより、疑似波形WF12が表示部13に表示される。
図4(b)に示す疑似波形WF11及び図5(b)に示す疑似波形WF12の何れも信号波形WF10とは大きく乖離しているものの、僅かながら疑似波形WF12の方が疑似波形WF11よりもDUT30から実際に得られる矩形波状の信号波形WF10に近似していることが分かる。これは、疑似波形WF11よりも疑似波形WF12の方が時間軸の分解能が高められているからである。尚、図5(b)においても、理解を容易にするために、DUT30から実際に得られる信号波形WF10を図示しているが、これは表示されることはない。
ここで、図5(b)に示す通り、図5(a)中の番号「10」〜「15」が付されている6個の交点のうち、番号「12」,「15」が付されている2つの交点については試験が実施されておらず、残りの4個の交点についてのみ試験が行われていることが分かる。また、判定タイミング「t1」,「t2」,「t4」,「t5」に対応するフェイル用配列FAには判定電圧値「V3」がそれそれ格納され、パス用配列PAには判定電圧値「V1」がそれぞれ格納される。
また、判定タイミング「t3」に対応するフェイル用配列FAには判定電圧値「V5」が格納され、パス用配列PAには判定電圧値「V3」が格納される。尚、図5(b)においても、理解を容易にするために、フェイル用配列FA及びパス用配列PAの内容を図示しているが、これらは上記の信号波形WF10と同様に表示されることはない。
ステップS23の処理が終了すると、信号波形が表示されるウィンドウの時間軸の分解能を更に上昇可能であるか否かが制御部24で判断される(ステップS24)。この判断結果が「YES」の場合には、ステップS21に戻って時間軸の分解能を更に上昇させて試験が実行される(ステップS22)。これに対し、ステップS24の判断結果が「NO」である場合には、時間軸精細表示ステップS2は終了し、次いで電圧軸精細表示ステップS3が開始される。
電圧軸精細表示ステップS3が開始されると、制御部24によって信号波形が表示されるウィンドウの電圧軸の分解能を上昇させる処理が行われる。具体的には、図5(a)に示す試験が行われた電圧軸の分割点の間(例えば、番号「10」,「11」が付された交点の間、番号「11」,「12」が付された交点の間)をそれぞれ2分割する処理が行われる(ステップS31)。以上の処理が終了すると、制御部24から試験装置10に対して制御信号が出力され、ステップS31の処理で新たに分割された分割点についての試験が行われる(ステップS32)。
図6は、電圧軸精細表示ステップS3で行われる処理を説明するための図である。図6(a)に示す通り、電圧軸の分割点のうち、紙面下端の分割点を第1番目として、偶数番目(第2,4番目)の分割点にかかる交点の試験が行われる。つまり、コンパレータ15bに設定すべき判定電圧値及び判定部16に設定される判定タイミングを変えながら、図6(a)中の番号「16」が付された交点から番号「25」が付された交点まで順次試験が行われる。これらの各交点の試験は、時間軸精細表示ステップS2と同様に、図3に示すフローチャートに従って順次行われる。
図6(a)中の番号「16」〜「25」が付されている10個の交点についての試験が終了すると、各交点での試験結果(パス/フェイル)が表示制御部16によって表示部13のウィンドウにプロット表示され、これにより電圧軸についてより分解能が高められた信号波形が表示される(ステップS33)。図6(b)は、電圧軸精細表示ステップS3で表示される信号波形の一例を示す図である。図6(b)に示す通り、ステップS13,S23に加えてステップS23で試験が行われた電圧軸の分割点の各々における変化点同士を結んだ直線を表示制御部16が作成することにより、疑似波形WF13が表示部13に表示される。
尚、図6(b)に示す疑似波形WF13は、図5(b)に示す疑似波形WF12と同じ形状である。これは、電圧軸に対して設定された分解能が低いためである。電圧軸に対する分解能をより高く設定すれば図5(b)に示す疑似波形WF12とは形状が異なり、DUT30から実際に得られる矩形波状の信号波形WF10に近似する疑似波形WF13を得ることができる。尚、図6(b)においても、理解を容易にするために、DUT30から実際に得られる信号波形WF10を図示しているが、これは表示されることはない。
ここで、図6(b)に示す通り、図5(a)中の番号「16」〜「25」が付されている10個の交点のうち、番号「17」,「19」,「20」,「23」,「25」が付されている5つの交点については試験が実施されておらず、残りの5個の交点についてのみ試験が行われていることが分かる。また、フェイル用配列FAの内容は変化しておらず、判定タイミング「t1」〜「t5」に対応するパス用配列PAにはそれぞれ「V2」,「V2」,「V4」,「V2」,「V2」が格納される。尚、図6(b)においても、理解を容易にするために、フェイル用配列FA及びパス用配列PAの内容を図示しているが、これらは上記の信号波形WF10と同様に表示されることはない。
ステップS33の処理が終了すると、信号波形が表示されるウィンドウの電圧軸の分解能を更に上昇可能であるか否かが制御部24で判断される(ステップS34)。この判断結果が「YES」の場合には、ステップS31に戻って電圧軸の分解能を更に上昇させて試験が実行される(ステップS32)。これに対し、ステップS34の判断結果が「NO」である場合には、電圧軸精細表示ステップS3は終了する。
以上説明した通り、本実施形態によれば、粗波形表示ステップS1、時間軸精細表示ステップS2、及び電圧軸精細表示ステップS3の何れのステップにおいても、判定部16に設定した判定タイミングに対応するパス用配列PA及びフェイル用配列FAに格納されている値とコンパレータ15bに設定すべき判定電圧値とが比較され、これらの大小関係に応じてDUT30に対する試験を実施するか否かが制御される。このため、ユーザの負担を増大させることなしにユーザの待ち時間を短縮することができ、効率的に信号波形を観察することができる。
また、本実施形態では、まず粗波形表示ステップS1において信号波形の全体がユーザによって設定される分解能よりも低い分解能で表示された後に、時間軸精細表示ステップS2において時間軸の分解能が徐々に高められながら信号波形の詳細が徐々に表示され、次いで電圧軸精細表示ステップS3において電圧軸の分解能が徐々に高められながら信号波形の詳細が徐々に表示される。このため、ユーザは、何らの操作をせずとも無駄な待ち時間が生ずることなく、粗波形表示ステップS1で信号波形を全体を即座に観察でき、続く時間軸精細表示ステップS2及び電圧軸精細表示ステップS3で時間軸及び電圧軸の分解能が徐々に高められながら表示される詳細な信号波形を観察することができる。
以上、本発明の一実施形態による半導体試験装置及び半導体試験方法について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態では、説明を簡単にするために、信号波形の観察対象とするテスタピンを1つ特定した場合を例に挙げて説明したが、複数のテスタピンを特定した場合にも本発明を適用することができる。複数のテスタピンを特定する場合には、各テスタピン毎にパス用配列及びフェイル用配列を用意し、図3に示すステップS43,S44,S46の判断において、特定した全てのテスタピンを対象にする必要がある。
また、上記実施形態では、粗波形表示ステップS1及び時間軸精細表示ステップS2において、判定部16に設定した判定タイミングの各々についてコンパレータ15bに最初に設定する判定電圧値が最小値である「V1」である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、例えば最小値である「V1」と最大値である「V5」との中間値に設定すれば、更に試験回数を削減することが期待できる。例えば、DUT30から出力される信号D1〜Dnの電圧値が全体的に図4(a)等に示す判定電圧値「V3」よりも小さければ、コンパレータ15bに設定する判定電圧値を「V3」より大きくする必要が無くなり、試験回数を大幅に削減することができる。
また、上記実施形態では、粗波形表示ステップS1が終了した後に時間軸精細表示ステップS2を行ってから電圧軸精細表示ステップS3を行っていたが、粗波形表示ステップS1が終了した後に電圧軸精細表示ステップS3を行ってから時間軸精細表示ステップS2を行っても良い。また、粗波形表示ステップS1が終了した後に、時間軸精細表示ステップS2と電圧軸精細表示ステップS3とを交互に行っても良い。つまり、例えば時間軸精細表示ステップS2で分解能を一段階高めた表示を行った後に、電圧軸精細表示ステップS3で分解能を一段階高めた表示を行い、更に時間軸精細表示ステップS2で分解能を一段階高めた表示を行うといった具合である。また、粗波形表示ステップS1が終了した後に、必ずしも時間軸精細表示ステップS2と電圧軸精細表示ステップS3との両ステップを行う必要はなく、時間軸精細表示ステップS2及び電圧軸精細表示ステップS3の何れか一方のみを行っても良い。
1 半導体試験装置
15b コンパレータ
16 判定部
24 制御部
25 記憶部
30 DUT
D1〜Dn 信号
S1〜Sn 試験信号

Claims (6)

  1. 半導体デバイスに試験信号を印加して得られる信号と所定の比較信号とを比較する比較部と、当該比較部の比較結果と予め定められた期待値とが一致するか否かを所定のタイミングで判定する判定部とを備えており、前記比較信号の大きさと前記判定のタイミングとを変化させつつ前記半導体デバイスの試験を行う半導体試験装置において、
    前記判定部の判定結果が変化する変化点を示す変化点情報を、前記判定部に設定される前記判定のタイミング毎に記憶する記憶部と、
    前記判定部に設定したタイミングについての変化点情報が前記記憶部に記憶されている場合に、前記比較部に設定すべき比較信号と前記記憶部に記憶されている当該変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かを制御する制御部と
    を備えることを特徴とする半導体試験装置。
  2. 前記記憶部は、前記判定部の判定結果が第1判定結果から第2判定結果に変化する場合に、前記判定部に設定される前記判定のタイミングの各々について、前記第1判定結果が得られる前記比較信号の最大値と、前記第2判定結果が得られる前記比較信号の最小値とを前記変化点情報として記憶することを特徴とする請求項1記載の半導体試験装置。
  3. 前記制御部は、前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最小値よりも小さい場合、又は前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最大値よりも大きい場合には、前記半導体デバイスに対する試験を実施しないことを特徴とする請求項2記載の半導体試験装置。
  4. 前記制御部は、前記比較部に設定すべき比較信号が前記記憶部に記憶された前記最小値以上であって前記最大値以下である場合には、前記半導体デバイスに対する試験を実施して得られる前記判定部の判定結果に基づいて前記記憶部に記憶された前記変化点情報を更新することを特徴とする請求項2又は請求項3記載の半導体試験装置。
  5. 半導体デバイスに試験信号を印加して得られる信号と所定の比較信号とを比較し、当該比較の結果と予め定められた期待値とが一致するか否かを所定のタイミングで判定して判定結果を得る半導体試験方法において、
    前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングの少なくとも一方を変化させつつ前記半導体デバイスの試験を行い、前記判定結果が変化する変化点を示す変化点情報を前記判定のタイミング毎に記憶する第1ステップと、
    設定すべき比較信号と前記第1ステップで記憶された前記変化点情報との大小関係に応じて前記半導体デバイスに対する試験を実施するか否かを制御する第2ステップと
    を有することを特徴とする半導体試験方法。
  6. 予め設定された第1分解能よりも低い第2分解能で前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングを変化させつつ前記第1,第2ステップを行い、前記第2分解能から前記第1分解能まで徐々に分解能を高めながら前記比較信号の大きさ及び前記判定のタイミングの少なくとも一方を変化させつつ前記第1,第2ステップを行うことを特徴とする請求項5記載の半導体試験方法。
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