JP4984053B2 - 二重構造成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、真空槽内での作業を必要とせず、有底の外装容器と内装容器の接合作業工程で自動的に両容器間の隙間を外部と遮断して効果的に真空層等の密閉隙間を形成することができ、有底の内装容器と外装容器を精度よく且つ連続的に製造することができる二重構造成形体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
請求項10に係る発明は、前記密閉手段が縮径ダイであることを特徴とし、請求項11に係る発明は、前記密閉手段が外装成形体との接触により拡径される弾性体であることを特徴とするものである。さらに、請求項12に係る発明は、請求項8〜11何れかに記載の二重構造成形体の製造装置において、前記縮径接合手段は、該縮径接合手段で囲まれる内部空間及び該空間に連通する内装成形体と外装成形体の隙間が、ベースに形成された経路を介して排気手段、加圧手段、又は充填物供給手段と連結されるようにしなることを特徴とするものである。
図1は、本発明の実施形態に係る二重構造成形体製造装置を示す概略図であるが、本発明の二重構造成形体製造装置は該実施形態に限るものではない。本実施形態に係る二重構造成形体製造装置1は、内装成形体を保持する内装成形体保持手段としてのマンドレル11、該マンドレルと軸心を一致させて外装成形体を保持して上下動する変位手段としての接合ヘッド12、該接合ヘッドに保持された外装成形体の開口端部を縮径加工して前記マンドレルに保持された内装成形体の端部とを接合する縮径接合手段としての縮径ダイ組立体13を主要部として備えている。本実施形態では、接合ヘッド12が上下動してマンドレル11に保持されている内装成形体2に外装成形体3を挿入するようにしているが、マンドレルを上下動させてもよく、あるいは両者を上下動させてもよく、さらに配置は上下方向に限らず横方向であってもよく、本実施形態に限定されるものではない。また、接合ヘッドとマンドレル及び縮径ダイ組立体はターレット式の回転体に複数組配置しても良く、又は所定位置に配置されているものでもよい。
内装成形体供給位置で、適宜の内装成形体供給装置によりマンドレル11に内装成形体2が供給される。その位置ではマンドレル11は、図1に示す位置よりも上方に位置し、図3(a)に示すように、内装成形体嵌合支持部16が縮径ダイ組立体13より上方に突出した位置にある。一方、接合ヘッド12のチャック26には既に外装成形体3が真空吸着保持されている状態にある。この状態で接合ヘッド12が適宜の駆動装置により下降することにより、外装成形体3が内装成形体2の外周部に嵌合し、図3(a)の位置に達すると接合ヘッド12の衝合ロッド25がマンドレル11と一体の伝達ロッド22に突き当たり、以後外装成形体の内装成形体に対する軸方向相対変位が禁止されて、内装成形体と外装成形体は一体に下降することになる。したがって、内装成形体と外装成形体間の隙間が一定に保たれる。
本実施形態の二重構造成形体の製造装置50では、縮径ダイ組立体51として前記実施形態の第1縮径ダイに変えて、外装成形体の高さ方向途中を軽縮径させる成形型部53を有する割型52を有していることを特徴としている。したがって、本実施形態では、内装成形体2と外装成形体3が所定の隙間を有して嵌合するまでは割型52は開いている状態にあり、図4(a)に示すように、内装成形体2と外装成形体3が所定の隙間を有して嵌合した状態となると、割型52が閉まり同図(b)に示すように外装成形体の胴部途中を軽縮径加工することにより、割型と外装成形体が密接し、縮径ダイ組立体51の内部隙間54から内装成形体と外装成形体間の隙間19に通じる密封チャンバーが形成される。その後、外装成形体が内装成形体と接合される前までに該密封チャンバーを図示していない真空源と連通させて、密封チャンバー内から排気することによって、内装成形体と外装成形体間の隙間19を真空状態とする。
本実施形態の二重構造成形体の製造装置60は、前記実施形態と相違して内装成形体を嵌挿する内装成形体保持手段であるマンドレル61が接合ヘッドに設けられ、縮径ダイ組立体62に対して上方あるいは下方より変位して、外装成形体を縮径加工するようにしている。本実施形態では有底成形体を逆絞り等の周知の加工方法により一体に形成した図5(a)に示す予備二重構造成形体67を、マンドレル61に嵌合して、マンドレル61を縮径ダイ組立体62に対して変位させることにより、接合加工を行う。予備二重構造成形体は、他にも両端が開口した外装成形体66を予め内装成形体65に片側開口端部で溶接、接着、巻締め等により接合して形成しても良く、周知の手法により容易に得ることができる。
本実施形態の二重構造成形体の製造装置70は、外装成形体75の外径よりわずかに小さい内径を有する密閉手段として、縮径型部72の上方に位置して設けられた外装成形体75の外径よりわずかに小さい内径を有する密閉手段本体73に、該密閉手段本体73の内周面に僅かに突出した内径を有するリング状のゴムシール74を設けて形成した。この場合、外装成形体75は、その先端が密閉手段本体73内に押し下げられてくるときその先端縁がゴムシール74の上面に付き当たらないように、図示のようにその先端部をゴムシール上面に直接突き当たらない程度に縮径した縮径テーパー部76を形成しておくのが望ましい。
2、65 内装成形体
3、66、75 外装成形体
4、68 接続部
5、55、79 二重構造成形体
11、61 マンドレル
12 接合ヘッド
13、52、62 縮径ダイ組立体
15 ベース
16 内装成形体嵌合支持部
19、40、78 隙間
20 軸封シール
22 伝達ロッド
23、54、77 内部隙間
25 衝合ロッド
26 チャック
28 接合ヘッド本体
31 第1縮径ダイ
32 第2縮径ダイ
35 第1縮径型部
36 第2縮径型部
37 真空経路(経路)
52 割型
53 成形型部
67 予備二重構造成形体
72 縮径型部
73 密閉手段本体
74 ゴムシール
76 縮径テーパー部
Claims (14)
- 内装成形体と外装成形体間に隙間を有する二重構造成形体の製造方法であって、内装成形体と外装成形体が一定の隙間を有して嵌合状態を保ち、かつ内装成形体と外装成形体間の隙間と縮径接合手段の内部隙間を連通させて、外部との密閉状態を保ちながら前記縮径接合手段の縮径型部を通過させて、外装成形体の開口端部を縮径加工して内装成形体と外装成形体を接合することを特徴とする二重構造成形体の製造方法。
- 前記縮径接合手段の内部隙間を排気しながら、前記縮径型部を通過させることによって、内装成形体と外装成形体間の隙間を真空処理して、真空断熱二重構造成形体を得ることを特徴とする請求項1に記載の二重構造成形体の製造方法。
- 前記縮径接合手段の内部隙間を加圧しながら、前記縮径型部を通過させることによって、内装成形体と外装成形体間の隙間を加圧処理して、陽圧二重構造成形体を得ることを特徴とする請求項1に記載の二重構造成形体の製造方法。
- 前記縮径接合手段の内部隙間を介して内装成形体と外装成形体間の前記隙間に、冷媒、加熱媒体乃至はその他の充填物の何れかを充填して、機能性二重構造成形体を得ることを特徴とする請求項1に記載の二重構造成形体の製造方法。
- 外装成形体の外周面を前記縮径接合手段と密接させることにより、内装成形体と外装成形体間の隙間と前記縮径接合手段の内部隙間とを密閉状態に連通させる請求項1〜4何れかに記載の二重構造成形体の製造方法。
- 内装成形体と外装成形体は共に有底の成形体である請求項1〜5何れかに記載の二重構造成形体の製造方法。
- 内装成形体と外装成形体の片端が予め接合されている、もしくはシームレスである請求項1〜5何れかに記載の二重構造成形体の製造方法。
- 内装成形体と外装成形体間に隙間を有する二重構造成形体の製造装置であって、内装成形体を外装成形体嵌合可能に保持する内装成形体保持手段、該保持手段に保持された内装成形体と一定の隙間を有して保持された外装成形体とを一体に軸方向に変位させる変位手段、前記変位手段により変位される外装成形体の胴部を縮径加工して内装成形体保持手段に保持された内装成形体と接合する縮径接合手段からなり、外装成形体の胴部が前記縮径接合手段と接合加工前に密接して、内装成形体と外装成形体間の隙間と前記縮径接合手段で囲まれる内部隙間を密閉状態に連通させるようにしてなることを特徴とする二重構造成形体の製造装置。
- 前記縮径接合手段は、外装成形体の外径より僅かに小さい内径を有する密閉手段と、外装成形体を内装成形体に密着状態になるまで縮径させる縮径型部との組み合わせからなる縮径ダイ組立体である請求項8に記載の二重構造成形体の製造装置。
- 前記密閉手段が縮径ダイである請求項9に記載の二重構造成形体の製造装置。
- 前記密閉手段が外装成形体との接触により拡径される弾性体である請求項9に記載の二重構造成形体の製造装置。
- 前記縮径接合手段は、該縮径接合手段で囲まれる空間及び該空間に連通する内装成形体と外装成形体間の隙間が、ベースに形成された経路を介して排気手段、加圧手段、又は充填物供給手段の何れかと連結されるようにしなる請求項8〜11何れかに記載の二重構造成形体の製造装置。
- 前記変位手段は、外装成形体を保持する外装成形体チャックと一体に構成され、かつ前記内装成形体保持手段に変位力を伝達する伝達手段からなる請求項8〜12何れかに記載の二重構造成形体の製造装置。
- 前記変位手段は、内装成形体と外装成形体の片端が接合されている、もしくはシームレスである予備二重構造成形体を保持してなるマンドレルを前記縮径接合手段に対して変位させるようにしてなる請求項8〜12何れかに記載の二重構造成形体の製造装置。
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