JP4984021B2 - 表示装置用駆動回路 - Google Patents

表示装置用駆動回路 Download PDF

Info

Publication number
JP4984021B2
JP4984021B2 JP2005289304A JP2005289304A JP4984021B2 JP 4984021 B2 JP4984021 B2 JP 4984021B2 JP 2005289304 A JP2005289304 A JP 2005289304A JP 2005289304 A JP2005289304 A JP 2005289304A JP 4984021 B2 JP4984021 B2 JP 4984021B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power supply
reference potential
data
scanning
supply voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005289304A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007101741A (ja
Inventor
徳之 間瀬
浩高 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005289304A priority Critical patent/JP4984021B2/ja
Publication of JP2007101741A publication Critical patent/JP2007101741A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4984021B2 publication Critical patent/JP4984021B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

この発明は、無機EL(エレクトロルミネッセンス)素子などの発光素子を、双極性にて高圧駆動することにより表示を行なう表示装置の駆動回路に関する。
特開平9−54565号公報 特許3407690号公報
発光素子を用いたドットマトリクスタイプの表示装置は、通常、走査側(ロー)ドライバIC(走査駆動回路)とデータ側(カラム)ドライバIC(データ駆動回路)とを用いて駆動する。例えば、特開平9−54565においては、容量性負荷である無機EL発光素子を用いた表示装置において、データ駆動回路と走査駆動回路とに各電圧を供給し駆動する回路が開示されている。容量性負荷からなる発光素子の駆動には、素子の分極を回避しつつ発光駆動電流を通電するために高電圧交流の印加が必要である。この場合、ドットマトリックスを表示駆動するには、個々の走査電極及びデータ電極に正極性電圧印加パルスと負極性電圧印加パルスとを独立して印加する必要があり、極性反転も含めた電圧印加パターンのスムーズな切替えが可能となるように、複数レベル間で基準電位の切替えが可能となる変動電源とするのが一般的である。このような変動電源は、特許文献2に開示されているように、トランスを用いた絶縁型の電圧変換回路により実現することが多い。
しかしながら、絶縁型の電源を多出力で構成する場合、その出力電圧の安定性が悪く、電圧を一定に保つための制御系が複雑になり、部品点数増大によるコストアップを招きやすい。また、トランスを使用したスイッチング電源に特有ともいえるスイッチング動作の異常発振や動作不安定を生じやすい問題もある。なお、特許文献1には、非絶縁型の電源を用いた構成も開示されているが、走査電極とデータ電極とに対応して独立した高圧電源回路が用意され、両電極間に印加される2つの電源の合成出力電圧をスイッチ切替えにより変更し、極性反転させるようにしている。しかし、この構成は、高圧電源回路が2つ必要であり、ハードウェアコストが高騰せざるを得ない問題がある。
本発明の課題は、高圧電源回路の数を減じつつ、容量性負荷からなる発光素子に十分なレベルの高電圧を極性反転しつつ印加することができ、ひいては絶縁型の電源を使用せずに走査駆動側の電源回路を安価に構成できる表示装置用駆動回路を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明の表示装置用駆動回路は、
複数の走査電極と複数のデータ電極との交点に形成される容量性負荷からなる発光素子を画素としてなる表示パネルにおいて、いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定の走査電極に走査側変動電源電圧を印加する走査駆動回路と、
いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定のデータ電極へデータ側電源電圧を印加するデータ駆動回路と、
固定基準電位を有し、かつ、該固定基準電位から見て一定のデータ側電源電圧をデータ駆動回路に供給するデータ電源回路と、
周期的に電位が変化する走査側変動基準電位を有した走査側変動電源電圧を走査駆動回路に供給する回路であって、走査側変動基準電位が設定される走査側変動基準電位端子と、走査側変動基準電位を基準とする走査側変動電源電圧を出力する走査側変動電源電圧端子とを有し、データ電源回路から分配入力されるデータ側電源電圧をコンデンサにより倍電圧化し、走査側変動電源電圧端子の出力電圧として設定する電圧逓倍回路と、走査側変動基準電位端子の電位と走査側変動電源電圧端子の電位とのそれぞれに対し、両端子の電位差を等分する位置に共通の中間基準電位を形成する中間基準電位形成点と、該中間基準電位形成点に固定基準電位とデータ側電源電圧とのいずかを切替え可能に設定する中間基準電位切り替え機構とを備え、該中間基準電位がデータ側電源電圧と固定基準電位とのいずれに設定されるかに応じて走査側変動基準電位を、正極性駆動用の第一電位と、該固定基準電位よりもデータ側電源電圧だけ低い負極性駆動用の第二電位との間で切り替えるようにした走査側変動電源回路と、
発光素子に対する走査電極とデータ電極との合成印加電圧の極性が周期的に反転するように、データ駆動回路と、走査駆動回路と、走査側変動電源回路とに作動制御信号を送出する制御回路と、を備え、
制御回路はデータ駆動回路に対し、走査側変動基準電位が第一電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、データ電極の全てにデータ側電源電圧が一定期間印加され、走査側変動基準電位が第二電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、データ電極の全てが固定基準電位に保持されるように司令し、中間基準電位切替え機構により走査側変動電源電圧を切り替えることで発光素子の両端の電位を0Vにして発光素子から電荷を放電し、
走査側変動電源回路において電圧逓倍回路は、
走査側変動基準電位端子につながる変動接地線と、
走査側変動電源電圧端子につながる変動電源線と、
それら変動接地線と変動電源線との間に配置される中間配線と、
変動電源線と中間配線とをつなぐ形で設けられる第一コンデンサと、
中間配線と変動接地線とをつなぐ形で設けられる第二コンデンサと、
データ電源回路のデータ側電源電圧端子から第一コンデンサの変動電源線側の接続端につながる第一充電線と、
データ電源回路の固定基準電位端子から第二コンデンサの変動接地線側の接続端につながる第二充電線と、
第一充電線上に設けられ、第一コンデンサへの充電電流方向を規制する第一充電方向規制部と、
第二充電線上に設けられ、第二コンデンサへの充電電流方向を規制する第二充電方向規制部と、
中間配線上に形成された中間基準電位形成点に対し、データ側電源電圧端子と固定基準電位端子とのいずれかを切替え接続するスイッチ機構と、を備えることを特徴とする。
上記本発明の表示装置用駆動回路によると、データ駆動回路用のデータ電源回路を、発光駆動用の高圧電源回路として用いる。そして、走査側変動電源回路側では、このデータ電源回路の出力を用いて、変動基準電位を基準とする走査駆動電圧を作るようにする。具体的には、データ電源回路からのデータ側電源電圧をコンデンサにより倍電圧化するとともに、その倍電圧出力を走査駆動電圧として出力する電圧逓倍回路を設ける。そして、この電圧逓倍回路の中間基準電位をスイッチ切替えにより、(例えば接地された)固定基準電位とデータ側電源電圧との間で切り替えることにより、電圧逓倍回路すなわち走査側変動電源回路の変動基準電位を、負極性側に大きな電圧幅で切り替えることができる。これにより、高圧電源回路の数を減じつつ、容量性負荷からなる発光素子に十分なレベルの高電圧を極性反転しつつ印加することができ、ひいては絶縁型の電源を使用せずに走査駆動側の電源回路を安価に構成することができる。
発光素子は無機EL素子にて構成できる。無機EL素子は、EL発光部が機能性誘電体であり、発光に必要な荷電粒子の励起バイアスを、極性の変化する高電圧波形印加により行なう必要がある。従って、駆動電圧の高電圧での極性反転を前提とした本発明の好適な適用対象となる。
発光素子は、走査電極とデータ電極との間の合成電圧の絶対値が、固定基準電位から見たデータ側電源電圧(以下、+VEEとする)の絶対値の2倍が印加されている場合には発光状態となり、同じく1倍のときは非発光状態となるものを使用することができる。上記の制御回路は、走査側変動電源回路に対しては、走査側変動基準電位を、第一電位と第二電位との間で予め定められた周期にて切り替えることを司令する作動制御信号を送出し、走査側変動電源回路は該作動制御信号に基づいて、該中間基準電位形成点に固定基準電位とデータ側電源電圧とを予め定められた走査周期にて交互に切り替えて設定するものとすることができる。また、制御回路は走査駆動回路に対しては、走査側変動基準電位を交互に切り替えつつ、複数配列する走査電極に対し走査側変動電源電圧と走査側変動基準電位とのいずれかが順次印加されるように、走査周期と同期した走査電極選択司令信号を送出するものとすることができる。そして、制御回路はデータ駆動回路に対しては、走査側変動基準電位が第一電位のときは、非発光状態とするべき発光素子に対応したデータ電極にデータ側電源電圧を印加することを司令するものとでき、走査側変動基準電位が第二電位のときは、発光状態とするべき発光素子に対応したデータ電極にデータ側電源電圧を印加することを司令するものとできる。
上記の構成では、正極性駆動時と負極性駆動時とで、走査電極へ走査側変動電源電圧の印加レベルが非対象となるにも拘わらず、発光素子の電圧駆動特性と、データ電極へのデータ側電源電圧/固定基準電位の印加切替えタイミングとを考慮することで、個々の発光素子を、正極性駆動時と負極性駆動時とのいずれにおいても独立発光駆動することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に本発明の適用対象の一例であるEL表示装置15の全体構成を示す。EL表示装置15は、表示装置用駆動回路10と表示パネル1とに大別することができる。表示パネル1は、複数の走査電極2と複数のデータ電極3との交点に形成される容量性負荷からなる発光素子77を画素とするものである。表示装置用駆動回路10は、次の要件を備えるものである。なお、以下の説明では、符号が煩雑化することを防止するために、GND,VEE,VDD,FGND,FVEE,FVDDの各記号は、電源の出力電圧及び基準電位そのものと、それら出力電圧及び基準電位を有する端子とで共通に使用する。
・走査駆動回路4:いずれの発光素子77を発光させるかに応じて定まる特定の走査電極2に走査側変動電源電圧FVEEを印加する。
・データ駆動回路5:いずれの発光素子77を発光させるかに応じて定まる特定のデータ電極3へデータ側電源電圧VEEを印加する。
・データ側電源回路52:固定基準電位GNDを有し、かつ、該固定基準電位GNDを基準とするデータ側電源電圧VEEをデータ駆動回路5に供給する。
・走査側変動電源回路100:周期的に電位が変化する走査側変動基準電位FGNDを有した走査側変動電源電圧FVEEを走査駆動回路4に供給する。詳細は図2に示す通りであり、具体的には、以下の構成要件を備える
‥電圧逓倍回路201:走査側変動基準電位FGNDが設定される変動基準端子と、走査側変動基準電位FGNDを基準とする走査側変動電源電圧FVEEを出力する走査側変動電源電圧端子とを有し、データ側電源回路52から分配入力されるデータ側電源電圧VEEをコンデンサ107,108により倍電圧化して、これを変動基準端子FGNDを基準とする走査側変動電源電圧端子FVEEの出力電圧として設定する。
‥中間基準電位形成点111:走査側変動基準電位FGND端子FGNDの電位と走査側変動電源電圧端子FVEEの電位とのそれぞれに対し、両端子の電位差を等分する位置に共通の中間基準電位を形成する。
‥中間基準電位切替え機構200:中間基準電位形成点111に固定基準電位GNDとデータ側電源電圧VEEとのいずれかを切替え可能に設定する。
そして、走査側変動電源回路100は、該中間基準電位が固定基準電位GNDとデータ側電源電圧VEEとのいずれに設定されるかに応じて走査側変動基準電位FGNDを、正極性駆動用の第一電位(固定基準電位:GND)と、該固定基準電位GNDよりもデータ側電源電圧VEEだけ低い負極性駆動用の第二電位VEEとの間で切り替える。
・制御回路7:発光させるべき発光素子77に対する走査電極2とデータ電極3との合成印加電圧の極性が周期的に反転するように、データ駆動回路5と、走査駆動回路4と、走査側変動電源回路100とに作動制御信号を送出する。
表示パネル1は、走査電極2とデータ電極3との交点に形成される無機EL素子(発光素子)77を画素としてなるELパネルである。無機EL素子77は、電極交点に位置する部分が個別に発光体として機能するが、誘電体なので、本実施形態ではこれを1枚の無機EL薄層として形成したパッシブマトリックス型ELパネルとして構成している。走査側変動電源電圧と前記データ側電源電圧との合成電圧の極性は、交互に反転させながら線順次走査方式により各画素に印加され、走査側の選択期間にEL素子77を発光させるように駆動される(この動作自体は、特許文献1等に詳細に開示されているごとく周知であり、詳細な説明は行なわない)。
データ駆動回路5及び制御回路7の基準電位(及び端子)を記号GNDで示し、この電位はEL表示装置15全体のグランド電位(例えば大地接地電位)である。GNDを基準にデータ駆動回路5及び制御回路7のロジック系を駆動するための制御電源回路51からの電源電圧が、内部もしくは外部から供給される。この電位をロジック電源電位(及び端子:制御電源電圧)VDDとする。また、データ駆動回路5には、EL駆動波形用の電源回路、つまりデータ側電源回路52からの電源電圧が内部もしくは外部から供給される。この電位を高圧電源電位(データ側電源電圧)VEEとする。VDD及びVEEの電圧値は任意であるが、ここではGND基準でVDD=5V、VEE=45Vとする。
また、走査駆動回路4の基準電位(及び端子:走査側変動基準電位)を記号FGNDで示す。走査駆動回路4のロジック系を駆動するための副電源部41からの電源電圧は、FGNDを基準に内部もしくは外部から供給される。この電位(及び端子)をロジック電源電位FVDDとする。また、走査駆動回路4には、EL駆動波形用の電源電圧(走査駆動電圧FVEE)が走査側変動電源回路100から供給される。この電位(及び端子)を高圧電源電位(走査側変動電源電圧)FVEEとする。FVDD及びFVEEの電圧値は任意であるが、ここではFGND基準でFVDD=5V、FVEE=90Vとする。
走査側変動電源回路100では、データ電源回路52からのデータ側電源電圧VEEがコンデンサ107,108を有する電圧逓倍回路201により倍電圧化され、その倍電圧出力が走査駆動電圧FVEEとして出力される。そして、この電圧逓倍回路201の中間基準電位がスイッチ切替えにより、(例えば接地された)固定基準電位GNDとデータ側電源電圧VEEとの間で切り替わり、その変動基準電位FGNDを負極性側に大きな電圧幅で切り替えることができる。
以下、さらに詳しく説明する。
図2の走査側変動電源回路100において電圧逓倍回路201は、走査側変動基準電位FGND端子FGNDにつながる変動接地線203と、走査側変動電源電圧端子FVEEにつながる変動電源線205と、それら変動接地線203と変動電源線205との間に配置される中間配線207とを備えている。前述のコンデンサ107,108は、変動電源線205と中間配線207とをつなぐ形で設けられる第一コンデンサ107と、中間配線207と変動接地線203とをつなぐ形で設けられる第二コンデンサ108とからなる。
また、データ側電源回路52のデータ側電源電圧端子VEEから第一コンデンサ107の変動電源線205側の接続端につながる第一充電線209が設けられ、データ側電源回路52の固定基準電位端子GNDから第二コンデンサ108の変動接地線203側の接続端につながる第二充電線211が設けられている。第一充電線209上には、第一コンデンサ107への充電電流方向を規制する第一充電方向規制部103が設けられている。また、第二充電線211上には、第二コンデンサ108への充電電流方向を規制する第二充電方向規制部108が設けられている。そして、中間配線207上に形成された中間基準電位形成点111に対し、データ側電源電圧端子VEEと固定基準電位端子GNDとのいずれかを切替え接続するスイッチ機構200が設けられている。
変動電源線205と変動接地線203との間に直列接続された2つのコンデンサ107,108を、充電方向規制部103,106により規制しつつデータ側電源電圧VEEにより充電することで、その倍電圧2VEEを容易に得ることができる。そして、両コンデンサ107,108の接続点に位置する中間配線207上に中間基準電位形成点111を設定し、スイッチ機構200により、該中間基準電位形成点111に設定する中間基準電位をデータ側電源電圧VEEと固定基準電位GNDとの間で切り替えることで、走査側変動電源回路100の固定基準電位GNDから見た変動基準電位FGNDひいては走査側変動電源電圧端子FVEEの設定レベルを簡単に変更することができる。
本実施形態では、第一充電方向規制部103は第一充電線209上に走査側変動電源電圧端子FVEE側がカソードとなるように挿入されたダイオードとされ、第二充電方向規制部108は第二充電線211上に変動基準端子FGND側がアノードとなるように挿入されたダイオードとされている。充電方向規制部103,106をダイオードで構成することで、充電方向規制のための外的な制御が不要になり、また、データ側電源電圧VEEの投入時にダイオード103→コンデンサ107→コンデンサ108→ダイオード106の経路で充電電流が流れるので、突入電流を減ずることができる利点がある。なお、充電方向規制は、ダイオードに替えてトランジスタなどスイッチング素子で構成してもよい。トランジスタは、ダイオードに比べ電圧ドロップが少なくなる利点を有する。
次に、図2の回路においては、変動電源線205と中間配線207とをつなぐ形で第一コンデンサ107と並列に第一保護抵抗109が挿入されている。また、中間配線207と変動接地線203とをつなぐ形で第二コンデンサ108と並列に第二保護抵抗110が挿入されている。保護抵抗109及び110を、コンデンサ107及び108に並列に挿入することで、コンデンサ107及び108の両端に印加される電圧を規制でき、コンデンサ107及び108を過電圧印加から保護することができる。この構成は、本実施形態のように、電源用のコンデンサ107,108を、誘電体膜の薄い電解コンデンサにて構成する場合には特に有効である。なお、コンデンサ107及び108が、高電圧の走査側変動電源電圧FVEE(ここでは、+90V)に対し十分な耐圧を有している場合は、保護抵抗109及び110を省略してもよい。
スイッチ機構200は、第一充電方向規制部103よりもデータ側電源回路52側にて該第一充電線209から分岐して中間配線207に接続する第一スイッチング線213上に設けられた第一スイッチ104と、第二充電方向規制部106よりもデータ側電源回路52側にて該第二充電線211から分岐して中間配線207に接続する第二スイッチング線215上に設けられた第二スイッチ105とを備えるものとして構成できる。制御回路7は、それら第一スイッチ104と第二スイッチ105とが互いに排他的にオン/オフされるようにスイッチ動作を制御するものとすることができる。この構成によると、2つのスイッチ104,105の排他的なオン/オフ状態に応じて、中間基準電位の切替えを簡単かつ一義的に実行できる。この場合、第一スイッチ104と第二スイッチ105とを駆動極性が互いに反転したトランジスタスイッチにて構成でき、制御回路7からそれらトランジスタスイッチの入力部に対し、信号論理の互いに反転した第一スイッチ制御信号線101及び第二スイッチ制御信号線102をそれぞれ接続することができる。このようにすると、2つのスイッチ104,105を、トランジスタを用いたプッシュプル回路として構成でき、スイッチ動作の応答性や安定性が向上する。なお、トランジスタ104及び105は、図2ではMOSFETにて構成しているが、バイポーラトランジスタを用いることも可能である。
上記の回路構成では、第一スイッチ104をなすトランジスタスイッチは駆動入力信号がハイレベルのときオンとなる駆動極性を有するものにて構成することができる。この場合、第一スイッチ制御信号線101と第一充電線209との間には、第一スイッチ104をなすトランジスタスイッチのオフ時に、該トランジスタスイッチの駆動入力がハイインピーダンス化することを防止するプルアップ抵抗120を挿入できる(ここでは、MOSFETのゲートとソースとの間:第二スイッチ105についても同様)。また、 第二スイッチ105をなすトランジスタスイッチは駆動入力信号がローレベルのときオンとなる駆動極性を有ものにて構成することができる。第二スイッチ制御信号線102と第二充電線211との間には、第二スイッチ105をなすトランジスタスイッチのオフ時に、該トランジスタスイッチの駆動入力がハイインピーダンス化することを防止するプルダウン抵抗124を挿入できる。このように構成すると、トランジスタスイッチの駆動入力の電圧レベルが安定化し、スイッチ動作の信頼性を向上することができる。本実施形態では、プルアップ抵抗120及びプルダウン抵抗124とそれぞれ並列に定電圧ダイオード121,125が挿入されており、上記効果がより高められている。
次に、図1において各発光素子77は、走査電極2とデータ電極3との間の合成電圧の絶対値が、固定基準電位GNDから見たデータ側電源電圧VEEの絶対値の2倍(ここでは、90V)が印加されている場合には発光状態となり、同じく1倍のとき(ここでは45V)は非発光状態となるものが使用される。制御回路7は、走査側変動電源回路100に対しては、走査側変動基準電位FGNDを、第一電位GNDと第二電位VEEとの間で予め定められた周期にて切り替えることを司令する作動制御信号RPC(図3参照)を送出し、走査側変動電源回路100は該作動制御信号RPCに基づいて、該中間基準電位形成点111に固定基準電位GNDとデータ側電源電圧VEEとを予め定められた走査周期にて交互に切り替えて設定する。
また、制御回路7は、走査駆動回路4に対しては、走査側変動基準電位FGNDを(走査側変動基準電位FGNDと、極性反転したデータ側電源電圧−VEEとの間で)交互に切り替えつつ、複数配列する走査電極2に対し、走査側変動電源電圧FVEEと走査側変動基準電位FGNDとのいずれかが順次印加されるように、走査周期と同期した走査電極選択司令信号RCLK(図3参照)を送出する。
制御回路7は、データ駆動回路5に対しては、走査側変動基準電位FGNDが第一電位GNDのときは、非発光状態とするべき発光素子77に対応したデータ電極3にデータ電圧を印加することを司令し、走査側変動基準電位FGNDが第二電位VEEのときは、発光状態とするべき発光素子77に対応したデータ電極3にデータ電圧を印加することを司令する。
上記の構成によると、走査側変動基準電位(以下、FGNDとする)と走査側変動電源電圧(以下、FVEEとする)との差電圧は、電圧逓倍回路により+2VEEに保持されることを考慮すれば、正極性駆動時には、中間基準電位にデータ側電源電圧(+VEEとする)が設定されることで、走査側変動基準電位は第一電位(=固定基準電位(GND))となる。このとき、データ電極にデータ側電源電圧(=+VEE)が印加されている場合は、走査電極への電圧印加状態によらず、走査電極とデータ電極との間の合成電圧(差電圧)の絶対値はVEE以下となり、対応する発光素子は非発光状態となる。一方、データ電極に固定基準電位(=0V)が印加されていると、走査電極へ走査電源電圧(FVEE=+2VEE)が印加されている場合に、走査電極とデータ電極との間の合成電圧(差電圧)は、+2VEE−(0V)=+2VEEとなって、対応する発光素子は発光状態となる。
具体的には、以下のようになる。
・データ電極:+VEE、走査電極:FGND(=GND:0V)のとき、
合成電圧=0V−(+VEE)=−VEE(非発光)
・データ電極:+VEE、走査電極:FVEE(=+2VEE)のとき、
合成電圧=+2VEE−(+VEE)=+VEE(非発光)
・データ電極:GND(0V)、走査電極:FGND(=GND:0V)のとき、
合成電圧=0V−0V=0V(非発光)
・データ電極:GND(0V)、走査電極:FVEE(=+2VEE)のとき、
合成電圧=+2VEE−0V=+2VEE(発光)
他方、負極性駆動時には、中間基準電位に固定基準電位(=0V:GND)が設定されることで、走査側変動基準電位は第二電位(−VEE)となる。このとき、データ電極に固定基準電位(=0V:GND)が印加されている場合は、走査電極への電圧印加状態によらず、走査電極とデータ電極との間の合成電圧(差電圧)の絶対値はVEE以下となり、対応する発光素子は非発光状態となる。また、データ電極にデータ側電源電圧(=+VEE)が印加されていると、走査電極への走査変動基準電位(FGND=−VEE)が印加されている場合に、走査電極とデータ電極との間の合成電圧は、−VEE−(+VEE)=−2VEEとなって、対応する発光素子は発光状態となる。
具体的には、以下のようになる。
・データ電極:+VEE、走査電極:FGND(=−VEE)のとき、
合成電圧=−VEE−(+VEE)=−2VEE(発光)
・データ電極:+VEE、走査電極:FVEE(=+VEE)のとき、
合成電圧=+VEE−(+VEE)=0V(非発光)
・データ電極:GND(0V)、走査電極:FGND(=−VEE)のとき、
合成電圧=−VEE−0V=−VEE(非発光)
・データ電極:GND(0V)、走査電極:FVEE(=+VEE)のとき、
合成電圧=+VEE−0V=+VEE(非発光)
すなわち、正極性駆動時と負極性駆動時とで、走査電極へ走査側変動電源電圧の印加レベルが非対象(正極性時:+2VEE、負極性時:−VEE)となるにも拘わらず、発光素子の電圧駆動特性と、データ電極へのデータ側電源電圧/固定基準電位の印加切替えタイミングとを考慮することで、個々の発光素子を、正極性駆動時と負極性駆動時とのいずれにおいても独立発光駆動することが可能となる。
次に、制御回路7はデータ駆動回路5に対し、走査側変動基準電位FGNDが第一電位GNDとなる走査電極2の選択期間が終了するに伴い、データ電極3の全てにデータ側電源電圧VEEが一定期間印加され、走査側変動基準電位FGNDが第二電位VEEとなる走査電極2の選択期間が終了するに伴い、データ電極3の全てが固定基準電位GNDに保持されるように司令するものとされている。このようにすると、正極性駆動期間(前者)及び負極性駆動期間(後者)の終了時に、発光素子77に蓄積された電荷の放電を促進することができ、その発光駆動特性を向上することができる。
以下、図1及び図2の回路のより詳細な動作について、図3を用いて説明する。説明上、GNDを0V、VEEは45Vとする。第一スイッチ制御信号線101及び第二スイッチ制御信号線102を介して第一スイッチ104及び第二スイッチ105(以下、トランジスタ104,105ともいう)に入力される制御信号(以下、説明の便宜のため、「制御信号101,102」等という)、走査側の1回の選択期間毎にハイレベルとローレベルとを交互に繰り返す。制御信号101はローレベルの時に、トランジスタ104が導通状態となり、第二コンデンサ108に充電電流が流れる。一方、制御信号102がハイレベルの時、トランジスタ105が導通状態となり、第一コンデンサ107に充電電流が流れる。つまり、スイッチ(トランジスタ)をONにするときの信号レベルをアクティブと定めるとき、制御信号101,102は互いに論理が反転した信号である。
なお、制御信号101がローレベルでかつ制御信号102がハイレベルになるとトランジスタ104と105が同時に導通状態となり、データ側電源電圧端子VEE側から固定基準電位端子GND側に過大な貫通電流が流れる惧れがあるので、これらが同時に導通状態にならないように、制御信号101,102の切替え時には、トランジスタ104,105がともに非導通状態とするために、制御信号101,102がともに非アクティブとなる(ここでは、制御信号101がハイレベルで、かつ制御信号102がローレベルとなる)過渡期間を設定している。図3の状態は、制御信号101,102が複数回入った後の、コンデンサ107,108が十分充電された状態を示している。
トランジスタ104が導通状態になると、端子111の電位は45Vになり、コンデンサ108の両端の電位差は45Vであるため、FGNDの電位は0Vになる。この時コンデンサ107の両端の電位差は、直前の充電により45Vとなっているために、FVEEは90Vが出力される。次の選択期間ではトランジスタ105が導通状態になり、端子111の電位は0Vになり、コンデンサ107の両端の電位差は45Vであるため、FVEEの電位は45Vになる。このとき、コンデンサ108の両端の電位差は、直前の充電により45Vとなっているために、FGNDは−45Vが出力される。この繰り返しにより、FVEEとFGND間の電位差は90Vに保たれたまま、全体の電位が切り替わる。なおFVEEとFGNDの電圧値は、ダイオード103及び106の順方向電圧による低下分や、コンデンサ107,108から保護抵抗109,110への放電による電圧低下が存在するが、全体の電圧レベルから見れば小さいので、この説明では省略する。
次に、走査側フロート電源回路100の動作と、発光素子77に印加される駆動信号波形との関係について説明する。走査駆動回路4は、ロードライバICと呼ばれる周知の集積回路を用いている。複数の走査電極2の出力(OR1〜n:印加電圧)の状態は、複数の制御端子の電圧レベルにより決まる。ここでは、本発明に関連する2本の制御信号のみ説明する。信号RCLKは走査電極2の選択信号であり、その立ち上がりに同期してOR1から順次、発光出力のための選択期間になる。例えばOR1が選択期間の状態でRCLK端子がローレベルからハイレベルになると、OR1の選択期間が終了してOR1はハイインピーダンス状態(電源から切り離されるので、フローティング状態であるともいえる)になり、次いでOR2が選択期間になる(論理は反転していてもよい)。信号RPCは、その選択期間において、FVEEとFGNDのどちらの電圧を、選択された走査電極2に印加(出力)するかを決めるものであり、ここでは、該信号RPCがローレベルの時は選択期間の出力端子にFGNDが出力され、ハイレベルの時はFVEEが出力されるようになっている(論理は反転していてもよい)。
図3には、OR1が選択期間になる時と、その後のOR2が選択期間になる時の、信号RCLK、信号RPC、及び走査電極OR1、OR2の出力(電圧印加)波形を示している。この例では、OR1が正側のパルスを出力し、続くOR2は負側のパルスを出力している。信号RCLKと信号RPCを走査駆動回路4(ロードライバIC)に入力することで、OR1〜ORnが次々に選択期間となり、この1周期が一つの走査単位となる。無機ELは、交流で駆動しなければならないため、次の1周期ではOR1は負側のパルスを、OR2は正側のパルスを出力するよう信号RPCを反転して入力する。これら信号RCLKと信号RPCによる走査制御形態は周知であり、詳細な説明は省略する。
次に、データ駆動回路5を構成するカラムドライバICは、選択期間となった走査電極に対する発光又は非発光を決めるための波形を出力するものであり、規定の制御信号(例えば画像フレームを構成する個々の画素の設定状態に対応した信号である)の入力により、データ電極OC1〜OCmの電圧印加(出力)状態が決定される。
ここで、OR1が選択期間になり、FGNDが出力されている間は、データ電極OC1〜OCmは全てGND(固定基準電位)レベルを出力する。この時、走査側変動基準電位FGNDと固定基準電位GNDはともに0Vなので、発光素子の両端の電位差は0Vである。その後、信号RPCによりOR1へ走査側変動電源電圧FVEEが出力された時に、データ電極OC1〜OCmのうち、発光させたい発光素子77に対応するものにはGNDレベルを、非発光としたいものにはVEEレベルを出力する。この時、走査側変動電源電圧FVEEは90V、データ側電源電圧VEEは45V、固定基準電位GGNDは0Vなので、発光させたい発光素子の両端の電位差は90Vとなり、+VEE(45V)と+2VEE(90V)との間に設定される発光素子の発光開始電圧を超えるので発光する。他方、非発光としたい発光素子の両端の電位差は45Vとなる、発光開始電圧以下のため発光しない。
発光素子77の両端に電圧を印加した後、次の選択期間に移る前には発光素子77に溜まった電荷を放電させなければならない。その動作について以下に説明する。すなわち、走査側は第二制御信号102により走査側変動電源電圧FVEEを90Vから45Vに下げる。一方カラムドライバICの出力は全てVEE(=45V)にする。結果、OR1の発光素子の両端の電位は0Vとなり、電荷を引き抜く事ができる。
この状態を保ったまま、信号RCLKを立ち上げ、選択期間をOR2に移動する。移動時点の発光素子の両端の電位差は、先と同じく0Vである。その後、信号RPCにより走査側変動電源電圧FGND(=−45V)がOR2に出力される時に、OC1〜OCmの発光させたいデータ電極にはデータ側電源電圧VEE(=45V)を、非発光させたいデータ電極には固定基準電位GND(=0V)を印加(出力)する。これにより、各々の発光素子77が発光もしくは非発光となるための電位差が、各発光素子77の両端に生じる。その後の電荷を引き抜く過程はOR1の時と同様である。発光素子77からの電荷引き抜き過程においては、例えばOR1が選択期間の時は、RPCをハイレベルにすることでOR1を0Vとし、OC1〜OCmも全て0Vにすることで電荷を抜くことができる。この場合、発光素子77の端子間には−90Vがかけられないので、次の選択期間が始まる前にRPCはローレベルとし、OC1〜OCmを全て45Vとする。
なお、本実施形態はEL表示装置について記載したが、FEDやPDPなど、走査駆動回路の基準電位が変化する他の表示装置においても適用できるのはいうまでもない。
本発明の駆動回路を有した表示装置の、ハードウェア構成の第一例を示すブロック図。 走査側変動電源回路の一例を示す回路図。 図1の表示装置の駆動制御パターンの一例を示すタイミングチャート。
符号の説明
1 表示パネル
2 走査電極
3 データ電極
4 走査駆動回路
5 データ駆動回路
7 制御回路
10 表示装置用駆動回路
15 EL表示装置
52 データ側電源回路
100 走査側変動電源回路
101 第一スイッチ制御信号線
102 第二スイッチ制御信号線
103 第一充電方向規制部
104 第一スイッチ
105 第二スイッチ
107 第一コンデンサ
108 第二コンデンサ
109 第一保護抵抗
110 第二保護抵抗
111 中間基準電位形成点
120 プルアップ抵抗
124 プルダウン抵抗
121,125 定電圧ダイオード
200 スイッチ機構
201 電圧逓倍回路
203 変動接地線
205 変動電源線
207 中間配線
209 第一充電線
211 第二充電線
213 第一スイッチング線
215 第二スイッチング線

Claims (10)

  1. 複数の走査電極と複数のデータ電極との交点に形成される容量性負荷からなる発光素子を画素としてなる表示パネルにおいて、いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定の前記走査電極に走査側変動電源電圧を印加する走査駆動回路と、
    いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定の前記データ電極へデータ側電源電圧を印加するデータ駆動回路と、
    固定基準電位を有し、かつ、該固定基準電位を基準とするデータ側電源電圧を前記データ駆動回路に供給するデータ電源回路と、
    周期的に電位が変化する走査側変動基準電位を有した走査側変動電源電圧を前記走査駆動回路に供給する回路であって、前記走査側変動基準電位が設定される走査側変動基準電位端子と、前記走査側変動基準電位を基準とする走査側変動電源電圧を出力する走査側変動電源電圧端子とを有し、前記データ電源回路から分配入力される前記データ側電源電圧をコンデンサにより倍電圧化し、前記走査側変動電源電圧端子の出力電圧として設定する電圧逓倍回路と、前記走査側変動基準電位端子の電位と前記走査側変動電源電圧端子の電位とのそれぞれに対し、両端子の電位差を等分する位置に共通の中間基準電位を形成する中間基準電位形成点と、該中間基準電位形成点に前記固定基準電位と前記データ側電源電圧とのいずかを切替え可能に設定する中間基準電位切替え機構とを備え、該中間基準電位が前記データ側電源電圧と前記固定基準電位とのいずれに設定されるかに応じて前記走査側変動基準電位を、正極性駆動用の第一電位と、該固定基準電位よりも前記データ側電源電圧だけ低い負極性駆動用の第二電位との間で切り替えるようにした走査側変動電源回路と、
    前記発光素子に対する前記走査電極と前記データ電極との合成印加電圧の極性が周期的に反転するように、前記データ駆動回路と、前記走査駆動回路と、前記走査側変動電源回路とに作動制御信号を送出する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は前記データ駆動回路に対し、前記走査側変動基準電位が前記第一電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、前記データ電極の全てに前記データ側電源電圧が一定期間印加され、前記走査側変動基準電位が前記第二電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、前記データ電極の全てが前記固定基準電位に保持されるように司令し、前記中間基準電位切替え機構により前記走査変動電源電圧を切り替え、前記発光素子の両端の電位を0Vにして前記発光素子から電荷を放電し、
    前記走査側変動電源回路において前記電圧逓倍回路は、
    前記走査側変動基準電位端子につながる変動接地線と、
    前記走査側変動電源電圧端子につながる変動電源線と、
    それら変動接地線と変動電源線との間に配置される中間配線と、
    前記変動電源線と前記中間配線とをつなぐ形で設けられる第一コンデンサと、
    前記中間配線と前記変動接地線とをつなぐ形で設けられる第二コンデンサと、
    前記データ電源回路のデータ側電源電圧端子から前記第一コンデンサの前記変動電源線側の接続端につながる第一充電線と、
    前記データ電源回路の固定基準電位端子から前記第二コンデンサの前記変動接地線側の接続端につながる第二充電線と、
    前記第一充電線上に設けられ、前記第一コンデンサへの充電電流方向を規制する第一充電方向規制部と、
    前記第二充電線上に設けられ、前記第二コンデンサへの充電電流方向を規制する第二充電方向規制部と、
    前記中間配線上に形成された前記中間基準電位形成点に対し、前記データ側電源電圧端子と前記固定基準電位端子とのいずれかを切替え接続するスイッチ機構と、を備えることを特徴とする表示装置用駆動回路。
  2. 前記第一充電方向規制部は前記第一充電線上に前記走査側変動電源電圧端子側がカソードとなるように挿入されたダイオードであり、前記第二充電方向規制部は前記第二充電線上に前記走査側変動基準電位端子側がアノードとなるように挿入されたダイオードである請求項記載の表示装置用駆動回路。
  3. 前記変動電源線と前記中間配線との間に前記第一コンデンサと並列に第一保護抵抗が挿入され、前記第二コンデンサと並列に第二保護抵抗が挿入されている請求項又は請求項に記載の表示装置用駆動回路。
  4. 前記スイッチ機構は、前記第一充電方向規制部よりも前記データ電源回路側にて該第一充電線から分岐して前記中間配線に接続する第一スイッチング線上に設けられた第一スイッチと、前記第二充電方向規制部よりも前記データ電源回路側にて該第二充電線から分岐して前記中間配線に接続する第二スイッチング線上に設けられた第二スイッチとを備え、
    前記制御回路は、それら第一スイッチと第二スイッチとが互いに排他的にオン/オフされるようにスイッチ動作を制御する請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  5. 第一スイッチと第二スイッチとの駆動極性が互いに反転したトランジスタスイッチからなり、前記制御回路からそれらトランジスタスイッチの入力部に対し、信号論理の互いに反転した第一スイッチ制御信号線及び第二スイッチ制御信号線がそれぞれ接続されてなる請求項記載の表示装置用駆動回路。
  6. 前記第一スイッチをなすトランジスタスイッチは駆動入力信号がハイレベルのときオンとなる駆動極性を有し、前記第一スイッチ制御信号線と前記第一充電線との間には、前記第一スイッチをなすトランジスタスイッチのオフ時に、該トランジスタスイッチの駆動入力がハイインピーダンス化することを防止するプルアップ抵抗が挿入され、
    前記第二スイッチをなすトランジスタスイッチは駆動入力信号がローレベルのときオンとなる駆動極性を有し、前記第二スイッチ制御信号線と前記第二充電線との間には、前記第二スイッチをなすトランジスタスイッチのオフ時に、該トランジスタスイッチの駆動入力がハイインピーダンス化することを防止するプルダウン抵抗が挿入されている請求項記載の表示装置用駆動回路。
  7. 前記プルアップ抵抗及び前記プルダウン抵抗とそれぞれ並列に定電圧ダイオードが挿入されている請求項記載の表示装置用駆動回路。
  8. 前記発光素子は、前記走査電極と前記データ電極との間の合成電圧の絶対値が、前記固定基準電位から見た前記データ側電源電圧の絶対値の2倍が印加されている場合には発光状態となり、同じく1倍のときは非発光状態となるものが使用され、
    前記制御回路は前記走査側変動電源回路に対し、前記走査側変動基準電位を、前記第一電位と前記第二電位との間で予め定められた周期にて切り替えることを司令する作動制御信号を送出し、前記走査側変動電源回路は該作動制御信号に基づいて、該中間基準電位形成点に前記固定基準電位と前記データ側電源電圧とを予め定められた走査周期にて交互に切り替えて設定するものであり、
    前記制御回路は前記走査駆動回路に対し、前記走査側変動基準電位を交互に切替えつつ、複数配列する前記走査電極に対し、前記走査側変動電源電圧と前記走査側変動基準電位とのいずれかが順次印加されるように、前記走査周期と同期した走査電極選択司令信号を送出するものであり、
    前記制御回路は前記データ駆動回路に対し、前記走査側変動基準電位が前記第一電位のときは、非発光状態とするべき前記発光素子に対応した前記データ電極に前記データ側電源電圧を印加することを司令するものであり、前記走査側変動基準電位が前記第二電位のときは、発光状態とするべき前記発光素子に対応した前記データ電極に前記データ側電源電圧を印加することを司令するものである請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  9. 前記発光素子が無機EL素子よりなる請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の表示装置用駆動回路。
  10. 複数の走査電極と複数のデータ電極との交点に形成される容量性負荷からなる発光素子を画素としてなる表示パネルにおいて、いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定の前記走査電極に走査側変動電源電圧を印加する走査駆動回路と、
    いずれの発光素子を発光させるかに応じて定まる特定の前記データ電極へデータ側電源電圧を印加するデータ駆動回路と、
    固定基準電位を有し、かつ、該固定基準電位を基準とするデータ側電源電圧を前記データ駆動回路に供給するデータ電源回路と、
    周期的に電位が変化する走査側変動基準電位を有した走査側変動電源電圧を前記走査駆動回路に供給する回路であって、前記走査側変動基準電位が設定される走査側変動基準電位端子と、前記走査側変動基準電位を基準とする走査側変動電源電圧を出力する走査側変動電源電圧端子とを有し、前記データ電源回路から分配入力される前記データ側電源電圧をコンデンサにより倍電圧化し、前記走査側変動電源電圧端子の出力電圧として設定する電圧逓倍回路と、前記走査側変動基準電位端子の電位と前記走査側変動電源電圧端子の電位とのそれぞれに対し、両端子の電位差を等分する位置に共通の中間基準電位を形成する
    中間基準電位形成点と、該中間基準電位形成点に前記固定基準電位と前記データ側電源電圧とのいずかを切替え可能に設定する中間基準電位切替え機構とを備え、該中間基準電位が前記データ側電源電圧と前記固定基準電位とのいずれに設定されるかに応じて前記走査側変動基準電位を、正極性駆動用の第一電位と、該固定基準電位よりも前記データ側電源電圧だけ低い負極性駆動用の第二電位との間で切り替えるようにした走査側変動電源回路と、
    前記発光素子に対する前記走査電極と前記データ電極との合成印加電圧の極性が周期的に反転するように、前記データ駆動回路と、前記走査駆動回路と、前記走査側変動電源回路とに作動制御信号を送出する制御回路と、
    を備え、
    前記制御回路は前記データ駆動回路に対し、前記走査側変動基準電位が前記第一電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、前記データ電極の全てに前記データ側電源電圧が一定期間印加され、前記走査側変動基準電位が前記第二電位となる走査電極選択期間が終了するに伴い、前記データ電極の全てが前記固定基準電位に保持されるように司令し、前記中間基準電位切替え機構により前記走査変動電源電圧を切り換え、前記発光素子の両端の電位を0Vにして前記発光素子から電荷を放電し、
    前記走査側変動電源回路において前記電圧逓倍回路は、
    前記走査側変動基準電位端子につながる変動接地線と、
    前記走査側変動電源電圧端子につながる変動電源線と、
    それら変動接地線と変動電源線との間に配置される中間配線と、
    前記変動電源線と前記中間配線とをつなぐ形で電源用として電解コンデンサによって設けられる第一コンデンサと、
    前記中間配線と前記変動接地線とをつなぐ形で電源用として電解コンデンサによって設けられる第二コンデンサと、
    前記データ電源回路のデータ側電源電圧端子から前記第一コンデンサの前記変動電源線側の接続端につながる第一充電線と、
    前記データ電源回路の固定基準電位端子から前記第二コンデンサの前記変動接地線側の接続端につながる第二充電線と、
    前記第一充電線上に設けられ、前記第一コンデンサへの充電電流方向を規制する第一充電方向規制部と、
    前記第二充電線上に設けられ、前記第二コンデンサへの充電電流方向を規制する第二充電方向規制部と、
    前記中間配線上に形成された前記中間基準電位形成点に対し、前記データ側電源電圧端子と前記固定基準電位端子とのいずれかを切替え接続するスイッチ機構と、を備え、
    前記変動電源線と前記中間配線との間に前記第一コンデンサと並列に第一保護抵抗が挿入され、前記第二コンデンサと並列に第二保護抵抗が挿入され、
    前記発光素子が無機EL素子よりなり、
    電源用の前記第一コンデンサと前記第二コンデンサは誘電体膜の薄い電解コンデンサであることを特徴とする表示装置用駆動回路。
JP2005289304A 2005-09-30 2005-09-30 表示装置用駆動回路 Expired - Fee Related JP4984021B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005289304A JP4984021B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 表示装置用駆動回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005289304A JP4984021B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 表示装置用駆動回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007101741A JP2007101741A (ja) 2007-04-19
JP4984021B2 true JP4984021B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=38028754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005289304A Expired - Fee Related JP4984021B2 (ja) 2005-09-30 2005-09-30 表示装置用駆動回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4984021B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08140020A (ja) * 1994-11-08 1996-05-31 Citizen Watch Co Ltd 液晶表示装置
JP2897695B2 (ja) * 1995-08-11 1999-05-31 株式会社デンソー El素子の駆動装置
JPH10142575A (ja) * 1996-11-07 1998-05-29 Citizen Watch Co Ltd 表示装置駆動回路
JP2000220516A (ja) * 1999-01-29 2000-08-08 Toyota Motor Corp 内燃機関の失火検出装置
JP2001075537A (ja) * 1999-09-06 2001-03-23 Citizen Watch Co Ltd 液晶表示装置
JP3675797B2 (ja) * 2000-11-08 2005-07-27 シチズン時計株式会社 液晶表示装置
JP2003216107A (ja) * 2002-01-22 2003-07-30 Tdk Corp 表示パネルの駆動装置
JP3985686B2 (ja) * 2003-02-07 2007-10-03 株式会社デンソー Elディスプレイ駆動装置及びelディスプレイの駆動方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007101741A (ja) 2007-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4836402B2 (ja) 自発光型表示装置
US6965362B1 (en) Apparatus and method for driving light emitting panel
US6774878B2 (en) Drive unit for a luminescence display panel
US6486607B1 (en) Circuit and system for driving organic thin-film EL elements
TWI248052B (en) Capacitive load drive circuit and plasma display apparatus
US20100328365A1 (en) Semiconductor device
KR101903703B1 (ko) Dc-dc 컨버터 및 이를 포함한 유기전계발광 표시장치
US8659514B2 (en) LED matrix driver ghost image prevention apparatus and method
EP1533782A3 (en) Light emitting display and driving method thereof
EP1486943A2 (en) Drive device and drive method for light emitting display panel
US6617800B2 (en) Plasma display apparatus
TWI278805B (en) Display panel drive circuit and plasma display
US7002535B2 (en) Display apparatus
US20070120778A1 (en) Method and apparatus for driving a display panel
US11443686B2 (en) Display screen having light-emitting diodes
JP2000206935A (ja) 容量性発光素子ディスプレイ装置及びその駆動方法
KR20070111075A (ko) 유기발광 표시장치 및 유기발광 표시장치의 전원공급부
US9443468B2 (en) Display device and controller therefor
US20030107536A1 (en) Light emitting circuit for organic electroluminescence element and display device
JP4659292B2 (ja) 容量性発光素子表示パネルの駆動装置
CN113948032B (zh) 像素电路及其驱动方法
JP4984021B2 (ja) 表示装置用駆動回路
JP4406969B2 (ja) El表示装置
JP2003330412A (ja) アクティブマトリックス型ディスプレイ及びスイッチ回路
US8410998B2 (en) Device for driving a plasma display panel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071029

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100930

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120328

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120410

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150511

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees