JP4981684B2 - パストゥレラ・マルトシダワクチン - Google Patents

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Description

本発明は、パストゥレラ・マルトシダ種の生きた弱毒化された細菌、このような生きた弱毒化された細菌を含む生きた弱毒性ワクチン、このようなワクチンの製造のためのこのような細菌の使用、このようなワクチンの調製のための方法、及びこのような最近の検出のための診断検査に関する。
グラム陰性菌であるパストゥレラ・マルトシダは、今や1世紀以上にわたり、複数の動物種における疾病の原因である病原体として知られている。パストゥレラ・マルトシダは、とりわけ、家禽における家禽コレラ、ウシにおける出血性敗血症及びブタにおける萎縮性鼻炎を引き起こすことが公知である。さらに、ヒトの病原体としてのその重要性は、ここ60年にわたってよりいっそう明確になってきた。
パストゥレラ・マルトシダは、1種類のみが存在するに過ぎない。亜種は存在しない。それにもかかわらず、莢膜抗原及びLPS抗原の差異に基づいた細分化を行うことができる。5つのパストゥレラ・マルトシダ群AないしEは、莢膜抗原に基づいて定義され、16個の体細胞性血清型がLPS抗原に基づいて定義されてきた。病原性又は毒性は、菌株の莢膜抗原群又はLPS血清型によって影響されない。莢膜抗原群は、いずれかの特異的な菌株の宿主動物を決定するに過ぎない。
家禽コレラを引き起こす菌株は、主として莢膜抗原A群に属する。疾病の二つの種類、すなわち、急性及び慢性家禽コレラが公知である。急性家禽コレラの症状は、うつ、波状羽毛、発熱、食欲不振、粘膜分泌及び呼吸速度の増大である。点状出血性及び斑状出血性出血などの病変、一般的な受動性充血並びに腹膜液及び心臓周囲液の増加が頻繁に見られる。
慢性的に感染した鳥類における疾病の症状は、一般に、局在化した感染と関連する。肉垂、洞、眼窩周囲の皮下組織、脚関節又は羽関節の腫脹がしばしば生じる。滲出性結膜炎及び咽頭炎もしばしば見られる。慢性的に感染した鳥類における病変は、線維化膿性(fibrinosuppurative)滲出液、限局的な壊死及び結合組織の増殖によって一般に特徴付けられる。
ウシ及びスイギュウにおいてだけでなく、ブタ、ヒツジ、ヤギ、シカ及びラクダにおいても出血性敗血症を生じる系統は、主としてB及びE莢膜抗原群に属する。出血性敗血症は、頭部−咽喉−胸部領域における迅速な経過の浮腫状の膨張、膨張した出血性リンパ節及び数多くの漿膜下の点状出血の存在によって特徴付けられる急性疾患である。
ブタにおいて、パストゥレラ・マルトシダは、萎縮性鼻炎及び肺炎を引き起こす。これらの症候群は、主に、莢膜A及びD型の系統によって引き起こされる。急性敗血症の症例も記載されており、これは莢膜B型によって引き起こされた。萎縮性鼻炎と関連した臨床徴候は、くしゃみ、鼻汁、鼻部の短縮及びねじれ、肺炎及び発育遅延である。肺炎は主として二次的な感染として見られ、原発性病変の重度を増大させる。臨床徴候には、喀痰を伴う乾燥した咳が含まれ、これは喀痰を伴うようになり、重症の場合、体温を上昇させる。
原則として、パストゥレラ・マルトシダに対する予防接種を場合、パストゥレラ・マルトシダ感染に対して保護するために、死菌ワクチン(バクテリン)による予防接種、及び生きた弱毒化されたワクチンによる予防接種という二つのアプローチが存在する。バクテリンは、生産するのに高価ではないため、経済的には魅力的である。しかしながら、バクテリンは注射されなければならず、しばしば重度の組織反応を引き起こし、高い曝露圧力は、バクテリンによって予防接種された動物に疾病の大発生をなお生じさせることができ、最悪なことに、バクテリンは、相同性の血清型に対して保護を付与するに過ぎない。
これに対して、生きた弱毒化されたワクチンによる予防接種は、良好な交差保護を相同的な血清型に対してのみならず、異種の血清型に対しても付与する。それゆえ、これらのワクチンは、えり抜きのワクチンであるように思われるが、生ワクチンの使用と関連した二つの重大な欠点、すなわち、第一に、現在使用されているパストゥレラ・マルトシダ弱毒化生ワクチン株は確定されておらず、それらの弱毒化された挙動の性質は不明である。それゆえ、毒性に復帰する危険性が常に存在する。第二に、使用される生ワクチン株に起因し得るパスツレラ症の大発生が存在した。このような大発生に関して考えられる理由は、使用されるワクチン株の毒性への復帰、又は弱毒化の不十分なレベルであり得る。
それゆえ、効果的且つ安全であるパストゥレラ・マルトシダ弱毒化生ワクチンについての需要が明確に存在する。このようなワクチンは、パストゥレラ・マルトシダ感染又はその効果に対して保護を与えなければならず、同時に、毒性へ復帰する傾向を有さずに、弱毒化された挙動を示さなければならない。
これらの必要条件を満たす生きた弱毒化されたパストゥレラ・マルトシダ株を提供することが、本発明の目的である。
パストゥレラ・マルトシダのこれまでに公知ではない新規遺伝子(Orf−15遺伝子とも称される)が、同時に、本細菌の毒性を劇的に低下させつつ、パストゥレラ・マルトシダ株の免疫反応性を損なわずに欠失できることが、驚くべきことに、ここに見出された。野生型パストゥレラ・マルトシダにおける本遺伝子の存在は、特定の莢膜抗原群又は体細胞性血清型に限定されない。本遺伝子は莢膜抗原群又は体細胞性血清型にかかわらずパストゥレラ・マルトシダ株に存在する。すなわち、本遺伝子は、16個の体細胞性血清型の全て及び5個の莢膜抗原群の全てに見出される。それゆえ、本遺伝子は、パストゥレラ・マルトシダにおける普遍的な弱毒化標的であり、ここに、パストゥレラ・マルトシダ関連疾病に対する安全なワクチンの調製が初めて可能となった。従って、本アプローチは、例えば、パストゥレラ・マルトシダ感染又はその効果に対してヒトを保護するワクチン、家禽コレラに対して家禽を保護するワクチン、萎縮性鼻炎に対してブタを保護するワクチン、並びにウシ及びスイギュウを出血性敗血症に対して保護するワクチンの調製に等しく適している。さらに、Orf−15遺伝子を欠損する生きた弱毒性パストゥレラ・マルトシダ株は、それらの相同性血清型に対する非常に優れた保護のみならず、異種の血清型に対する非常に優れた交差保護も提供することが見出された。
それゆえ、本発明の第一の実施形態は、機能的Orf−15タンパク質を発現できない生きた弱毒性のパストゥレラ・マルトシダ細菌に関する。新規翻訳領域Orf−15遺伝子の配列は配列番号1に示されており、これがコードするOrf−15タンパク質は配列番号2に示される。
機能的Orf−15タンパク質は、野生型パストゥレラ・マルトシダにおけるような完全な毒性を引き起こすことができるOrf−15タンパク質であると理解される。それゆえ、少なくともこの能力を欠損したパストゥレラ・マルトシダは、機能的Orf−15タンパク質を発現できないと考えられる。野生型パストゥレラ・マルトシダ株と比較したとき、毒性の低下を引き起こすOrf−15遺伝子中の挿入、置換又は欠失変異などの何らかの突然変異は、本発明の範囲内に属すると考えられる。
本発明における株の毒性の減少は、2通りに定義される。毒性の低下の一つの定義は、致死性感染に対する保護のレベルに関する。すなわち、調節された条件下にあるパストゥレラ・マルトシダ野生型株によるシチメンチョウの感染は、50%を上回る死亡率を付与することが公知である(とりわけ実施例の部を参照)。本発明のOrf−15遺伝子中の突然変異により低下した毒性を有するパストゥレラ・マルトシダ株は、同一条件下で10%を下回る死亡率のレベルを付与する株である。毒性の低下に関する他の定義は、野生型パストゥレラ・マルトシダ株による致死下感染と比較したときの、予防接種後の病変のレベル及び重度に関する。したがって、毒性の低下の第二の定義によれば、野生型パストゥレラ・マルトシダ株による感染によって引き起こされる病変のレベルの30%を下回る病変のレベルを引き起こす場合、パストゥレラ・マルトシダ株は毒性のレベルが低下している。
したがって、例えばOrf−15遺伝子中に、又は上記毒性の低下の二つの定義のうちの少なくとも一つに従って毒性の低下をもたらすOrf−15遺伝子(後述参照)によってコードされるタンパク質の発現を妨害する作用因子中に突然変異を有する場合、パストゥレラ・マルトシダ株は、本発明の範囲に属すると考えられる。
突然変異が機能的Orf−15を発現できないようにする限り、このような突然変異は、挿入、欠失、置換又はこれらの組み合わせであり得る。(コドンCTCからCTTへの突然変異などのサイレント変異がOrf−15タンパク質に影響せず、従って、機能的Orf−15タンパク質を発現できないようにしないことは当然である。それゆえ、本発明において、このような突然変異は考慮されない。)
通常、突然変異は、1つ又はそれ以上のヌクレオチドの挿入、置換又は欠失である。特に3で割り切れない多くのヌクレオチドの挿入又は欠失はフレームシフトをもたらし、次いで、これがナンセンスコードをもたらす。その結果、機能性の低下した又はまったく機能性を有さない、末端切断されたOrf−15タンパク質が合成される。
翻訳領域中に突然変異を導入するために、本分野で公知の多くの方法が存在する。このような突然変異を得る一つの考えられ得る方法は、塩基類縁体などの変異原因子による野生型細菌の処理、紫外線光による処理又は温度処理などの古典的な方法によるものである。しかしながら、Orf−15突然変異体の選択は、非常に時間を消費する作業である。
さらに、古典的な突然変異技術によって引き起こされる突然変異の性質は公知ではない。これは、野生型へ最終的に復帰し得るOrf−15の点変異であり得る。このわずかな危険性を回避するため、トランスポゾン突然変異誘発が優れた代替案である。トランスポゾン突然変異誘発により突然変異体を作製することも本分野で周知の技術である。これは、染色体中の局在化された部位で達成される突然変異の一種である。したがって、パストゥレラ・マルトシダの安定した、非病原性の、免疫原性トランスポゾンにより仲介される突然変異体を作製することができる。トランスポゾンにより仲介される突然変異体は、細菌ゲノム中に挿入されたトランスポゾンを有する突然変異体である。「トランスポゾン」は、著しいDNA配列相同性を必要としない非相同性組換え工程である遺伝子転位によってDNA分子中に挿入できるDNA要素である。トランスポゾンは、通常、トランスポゾンの末端でDNAを切断し、トランスポゾンを標的DNA中に挿入するトランスポザーゼと呼ばれる遺伝子転位酵素をコードする遺伝子を包含する。さらに、トランスポゾンは通常、トランスポゾン挿入を有する突然変異体の選択に使用され得る抗生物質耐性をコードするマーカー遺伝子を含有する。公知のトランスポゾンは、Tn3、Tn5、TnphoA、Tn7、Tn9、Tn10及びこれらの機能的断片を包含する(Mobile DNA , eds. D. E. Berg and M. M. Howe, ASM Press, 1989)。単なる一例として、Tn10トランスポゾンは本分野において周知であり、とりわけLee(Lee, M.D., Henk, A.D., Veterinary Microbiology, 50, 1996, 143-1480)によって記載される。トランスポゾン挿入突然変異体は、当業者に公知の標準的な方法によって作製され得る(Mobile DNA, eds. D. E. Berg and M. M. Howe, ASM Press, 1989)。Orf−15遺伝子の3’−末端及び5’−末端側に存在するプライマーを使用したPCRが、トランスポゾン挿入がOrf−15遺伝子又は他の場所に存在するかどうかを直接示すという事実により、Orf−15トランスポゾン突然変異の選択は、より簡便で、あまり時間を消費しないであろう。
ここで、無作為ではなく計画的に予め決定されたORf−15の部位に変異を導入できるさらに洗練された可能性が、組換えDNA技術、より具体的には部位特異的変異誘発によって与えられる。このような突然変異は、同じく、挿入、欠失、あるヌクレオチドの別のヌクレオチドによる置換、又はこれらの組み合わせであり得る(但し、突然変異された遺伝子は、もはや機能的Orf−15をコードしないものとする。)。このような突然変異は、例えば多くの塩基対の欠失によって作製され得る。フレームシフトをもたらす単一の塩基対の欠失などのさらに極めて小さな欠失が、Orf−15を非機能的にするのに十分である。より好ましくは、例えば10、50、又はそれより多くの塩基対など、より長い伸長が除去される。さらにより好ましくは、Orf−15遺伝子全体が欠失される。
部位特異的突然変異誘発を通じてOrf−15ネガティブ突然変異体を構築するための技術は、周知の標準的な技術である。これらは、例えば部位特異的突然変異誘発、制限酵素消化後の再連結又はPCRアプローチにより遺伝子配列を改変するOrf−15遺伝子のクローニング、及び野生型Orf−15遺伝子の突然変異体遺伝子によるその後の置換(対立遺伝子交換又は対立遺伝子置換)に関する。プラスミドにおけるOrf−15遺伝子のクローニング、制限酵素による遺伝子の消化、その後のエンドヌクレアーゼ処理、宿主株における再連結及び相同性組換えなどの標準的な組換えDNA技術は、本分野ですべて公知であり、とりわけ、Maniatis/Sambrook(Sambrook, J. et al. Molecular cloning: a laboratory manual. ISBN 0 -87969-309-6)に記載されている。部位特異的突然変異誘発は、例えば、Clontechによって販売されるTransformer(登録商標)キットを使用するインビトロ部位特異的突然変異誘発を用いて行い得る。PCR技術は、(Dieffenbach & Dreksler; PCR primers, a laboratory manual. ISBN 0 -87969-447-3及びISBN 0 -87969-447-5)に広く記載される。
機能的Orf−15タンパク質を発現できない生きた弱毒性パストゥレラ・マルトシダ細菌の構築のための最も一般的な方法は、上で説明されているように、Orf−15遺伝子中の突然変異に依拠している。しかしながら、機能的Orf−15タンパク質を発現できない生きた弱毒性パストゥレラ・マルトシダ細菌を作出する別の方法が存在する。この別の方法は、Orf−15タンパク質をコードするメッセンジャーRNAとの相互作用に関する。タンパク質の発現は二段階の工程であり、DNAの転写を通じてOrf−15mRNAを生じる段階と、このmRNAをOrf−15タンパク質へ翻訳するその後の段階とを含む。例えば細菌中のOrf−15特異的dsRNA、Orf−15特異的siRNA、又はOrf−15特異的アンチセンスRNAなどのRNAの特定のタイプの存在は、Orf−15mRNAに干渉し、それゆえ、Orf−15mRNAのOrf−15タンパク質の野生型量への翻訳を遮断する。このメカニズムが立脚するRNA又はこのようなメカニズムそのものは、RNAiとして一般的に公知である。それゆえ、例えば、Orf−15特異的siRNA、dsRNA又はOrf−15特異的アンチセンスRNAの存在は、Orf−15遺伝子中の突然変異と同じ効果を有するであろう。すなわち、このような細菌は、機能的Orf−15タンパク質を発現できない。
遺伝子のサイレンシングためのアンチセンスRNAの使用は、すでに数十年間公知であり、現在約5年間、一般的に使用されているRNAi(例えば、dsRNA又はsiRNA)の使用も、本分野で周知の十分に確立された技術である。このトピックに関する概説は、Harmon, G.J. in Nature 418: 244 -251 (2002)及びDeni, A.M. and Harmon, GJ. in TRENDS in Biochemical Sciences 28: 196-201 (2003)によって記述されている。遺伝子サイレンシングにおけるsiRNAの使用を記載する他の論文は、Bertrand, J.R. et al., in B.B.R.C.296: 1000-1004 (2002)及びSorensen, D.R.. et al., in J. MoI. Biol. 327: 761-766 (2003)による。哺乳類におけるウィルスのサイレンシングのためのRNAiの使用が最近示唆されており、とりわけQuan-Chu Wang et al.,(World J. Gastroenterol. 9: 1657 -1661 (2003))によって概説されている。
一般に言われるように、当業者は、第一のアプローチ(すなわち、Orf−15遺伝子中に突然変異を生じさせること)を僅かにより好むと思われる。これは、RNAiを用いたあらゆる方法とは異なり、遺伝子の突然変異がさらなる遺伝材料を一切細胞へもたらさないという事実による。それゆえ、本実施形態の好ましい形態は、Orf−15遺伝子中の突然変異により機能的Orf−15タンパク質を発現できない生きた弱毒化された細菌に関する。
欠失又は挿入、特にフレーム外の突然変異は、Orf−15タンパク質の機能性に劇的な効果を及ぼす。それゆえ、本実施形態のより好ましい形態において、突然変異は、挿入及び/又は欠失を含む。最も好ましい形態において、Orf−15遺伝子全体又は少なくともそのコード配列が欠失される。
Orf−15遺伝子は、コード配列並びにプロモーター領域及びリボソーム結合部位を含む。プロモーター部位は、少なくとも、配列番号1のヌクレオチド22ないし71を含む領域を含むのに対し、リボソーム結合部位は、ヌクレオチド92ないし96に及ぶ。それゆえ、プロモーター又はリボゾーム結合部位を無効にし、したがって、Orf−15の発現を低下させるか又はまったく発現させない全て突然変異が本発明の範囲に属すると考えられることは当然である。
今日、ペット及び農場動物の両者へワクチンが多量に投与されていることに鑑みれば、予防接種の経費を削減する理由のためだけでも、いくつものワクチンの組み合わされた投与が望ましいことは明らかである。それゆえ、他の病原性微生物又はウィルスから選択された抗原をコードする異種遺伝子のための組換え担体として、生きた弱毒化された細菌を使用することは非常に魅力的である。このような組換え担体の投与は、同時に二つ又は以上の疾病に対して免疫が誘導されるという利点を有する。本発明の生きた弱毒化された細菌は、それらの弱毒化された挙動のため、異種遺伝子の極めて適した担体を提供する。それゆえ、本実施形態のさらにより好ましい形態は、ヒト及び/又は動物に対して病原性の微生物及びウィルスの群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をコードする異種遺伝子を担持する、本発明の生きた弱毒化された細菌に関する。
異種遺伝子に対する挿入部位としてのOrf−15遺伝子の使用は、Orf−15遺伝子が不活性化されると同時に、(相同性細菌遺伝子と共同して)新たに導入される異種遺伝子が発現し得るというさらなる利点を有する。それゆえ、本態様のさらに好ましい形態は、特徴として、異種遺伝子がOrf−15をコードする遺伝子に挿入されることを有する、本発明の生きた弱毒性パストゥレラ・マルトシダ細菌に関する。異種遺伝子は、パストゥレラ・マルトシダRNAポリメラーゼによって認識される相同性プロモーター又はいずれかの他のプロモーターを担持し得る。ネイティブOrf−15プロモーターも使用され得る。これは、ORF−15コード配列を欠失し、選択した異種遺伝子によってこれを置換することにより、最も簡単に準備することができる。このような組換え体の合成は、上述のような標準的な分子生物学の技術を使用してルーチンに実施され得る。
本実施形態のある最も好ましい形態において、異種遺伝子は、ブタ繁殖呼吸障害症候群(PRRS)ウィルス、仮性狂犬病ウィルス、ブタインフルエンザウィルス、ブタパルボウィルス、伝染性胃腸炎ウィルス、ロタウィルス、ブタサーコウィルス1又は2、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、エリシペロスリックス・ルシオパチエ(Erysipelothrix rhusiopathiae)、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ヘモフィルス・パラスイス(Haemophilus parasuis)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)及びストレプトコッカス・スイス(Streptococcus suis)からなるブタの病原体の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をコードする。
本実施形態の別の最も好ましい形態において、異種遺伝子は、ウシヘルペスウィルス、ウシウィルス性下痢ウィルス、パラインフルエンザ3型ウィルス、ウシパラミクソウィルス、口蹄疫ウィルス、パストゥレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、スタフィロコッカス・ウベリス(Staphylococcus uberis)、ウシ呼吸器多核体ウィルス、タイレリア・パルバ(Theileria parva)、タイレリア・アニュラータ(Theileria annulata)、バベシア・ボビス(Babesia bovis)、バベシア・ビゲミナ(Babesia bigemina)、バベシア・メジャー(Babesia major)、トリパノソーマ種(Trypanosoma species)、アナプラズマ・マジナーレ(Anaplasma marginale)、アナプラズマ・セントラーレ(Anaplasma centrale)又はネオスポラ・カニナム(Neospora caninum)からなるウシの病原体の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をコードする。
本実施形態のさらに別の最も好ましい形態において、異種遺伝子は、鶏痘ウィルス、伝染性気管支炎ウィルス、伝染性ファブリキウス嚢病(ガンボロ(Gumboro))、マレック病ウィルス、ニワトリ貧血因子、トリレオウィルス、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、シチメンチョウ鼻気管炎ウィルス、ヘモフィルス・パラガリナルム(Haemophilus paragallinarum)(鼻感冒)、水痘ウィルス、トリ脳脊髄炎ウィルス、アヒルペストウィルス(Duck Plague virus)、ニューカッスル病ウィルス、産卵低下症候群ウィルス(Egg Drop syndrome virus)、伝染性喉頭気管炎ウィルス、シチメンチョウのヘルペスウィルス、アイメリア種、オルニトバクテリウム・リノトラケアレ(Ornithobacterium rhinotracheale)、マイコプラズマ・シノビアエ(Mycoplasma synoviae)、クロストリジウム・ペルフリンゲンス(Clostridium perfringens)、サルモネラ(Salmonella)種及びエシェリヒア・コリ(E.coli)からなる家禽の病原体の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をコードする。
別の魅力的な可能性は、好ましくはOrf−15遺伝子中に、サイトカイン、インターロイキン若しくはインターフェロンなどの、免疫系を惹起するのに関与するタンパク質をコードする遺伝子、又は免疫調節に関与するその他の遺伝子を挿入することである。
弱毒性ではあるにもかかわらず、免疫原性であるというインビボでの予期せぬ特徴のため、本発明の細菌は、弱毒性生ワクチンのための基礎として非常に適している。したがって、本発明の別の実施形態は、本発明の生きた弱毒化された細菌と医薬として許容される担体とを含む、パストゥレラ・マルトシダ感染又はその病原性効果に対して動物又はヒトの保護をするための弱毒性生ワクチンに関する。このようなワクチンは、本発明の生きた弱毒化された細菌の免疫原性有効量を含む。免疫原性有効とは、予防接種で投与された生きた弱毒性の細菌の量が、細菌の毒性形態に対する効果的な免疫反応を宿主において誘導するのに十分であることを意味する。上述の生きた弱毒化された細菌の免疫原性有効量に加え、本発明のワクチンは、医薬として許容される担体も含有する。このような担体は水と同じくらい単純であり得るが、例えば、その中で細菌が培養される培地も含み得る。別の適切な担体は、例えば生理学的塩濃度の溶液である。
投与されるべき有用な投与量は、予防接種される年齢、体重及び動物、投与の様式、並びに予防接種が必要とされる病原体の種類に応じて変動するであろう。以下の実施例は、適切な投与量の一例を付与する。当業者は、これらの数値を他の動物種へ外挿できる。ワクチンは、効果的な免疫反応を惹起するのに十分な細菌のいずれかの投与量を含み得る。10個を下回る生きた弱毒化された細菌の用量は、常に免疫系を十分刺激するのに有効ではあるとは限らず、1010個を上回る生きた弱毒化された細菌の用量は、経済的な観点からあまり魅力的ではない。
10ないし10個の細菌の範囲の用量が通常、非常に適切な用量である。
場合により、アジュバント活性を有する1つ又はそれ以上の化合物がワクチンへ添加され得る。本発明の生きた弱毒性のパストゥレラ・マルトシダ細菌は、有効であるために、このようなアジュバントを必ずしも必要としないが、特に、本発明の生きた弱毒性パストゥレラ・マルトシダ細菌と、別の病原性ウィルス又は微生物(後述参照)由来の抗原性材料とを含む組み合わせワクチンについては、アジュバントを付加する価値があり得る。アジュバントは、免疫系の非特異的刺激因子である。アジュバントは、宿主のワクチンに対する免疫反応を亢進させる。本分野で公知のアジュバントの例は、フロイントの完全及び不完全アジュバント、ビタミンE、非イオン性ブロックポリマー、ムラミルジペプチド、ISCOM(免疫刺激複合体、例えば、欧州特許第1099 42号参照)、サポニン、鉱油油、植物油及びカルボポールである。粘膜適用に特に適したアジュバントは、例えばエシェリヒア・コリの熱不安定性毒素(LT)又はコレラ毒素(CT)である。他の適切なアジュバントは、例えば、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム又は酸化アルミニウム、(例えば、バイヨール(Bayol)F(登録商標)又はマルコール(Marcol)52(登録商標)の)油乳化剤、サポニン又はビタミンE可溶化物である。このようなアジュバントの使用は、例えばパストゥレラ・マルトシダ組み合わせワクチンの場合に他のウィルス性ワクチン又はサブユニットワクチンが添加される場合、特に好ましい。それゆえ、本実施形態の好ましい形態において、本発明の弱毒性生ワクチンはアジュバントを含む。
本発明において有用な医薬として許容される担体又は希釈剤の他の例には、SPGAなどの安定剤、炭水化物(例えば、ソルビトール、マンニトール、デンプン、ショ糖、グルコース、デキストラン)、アルブミン又はカゼインなどのタンパク質、ウシ血清又はスキムミルクなどのタンパク質含有剤及び緩衝液(例えば、リン酸塩緩衝液)が含まれる。特に、このような安定剤がワクチンへ添加されるとき、ワクチンは凍結乾燥に非常に適している。凍結乾燥は、凍結乾燥された材料が−20℃を下回るか又は−80℃を下回る保存などの特殊化された保存条件を必要としないという利点を有する。それゆえ、本実施形態のより好ましい形態において、弱毒性生ワクチンは、凍結乾燥された形態にある。
上述のような本発明の細菌を含むワクチンにおいて、ヒト若しくは動物に対して病原性のある別の微生物若しくはウィルス由来の抗原、又はこのような抗原に対する抗体を含めることは有益である。このようなワクチンを得るいくつもの方法が存在する。ある簡単に適用可能なアプローチは、本発明の生きた弱毒性のパストゥレラ・マルトシダ株を他のヒト又は動物の病原体の1つ又はそれ以上の抗原及び医薬として許容される担体と混合することである。したがって、本実施形態のさらにより好ましい形態は、ヒト及び/又は動物に対して病原性のウィルス及び微生物の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をさらに含むことを特徴とする、本発明の弱毒性生ワクチンに関する。好ましくは、このような抗原は、上述のブタ、ウシ又は家禽の病原体の群から選択される。
本発明のさらに別の態様は、ワクチンにおいて使用するための本発明の生きた弱毒性細菌に関する。
本発明のさらに別の実施形態は、パストゥレラ・マルトシダ細菌による感染又は感染の病原性効果に対してヒト又は動物の保護をするためのワクチンの製造のための、本発明の生きた弱毒性の細菌の使用に関する。
動物又はヒトに投与する場合、本発明のワクチンは、とりわけ、鼻内、皮内、皮下、経口、エアロゾルによって又は筋肉内に付与され得る。家禽に適用する場合、経口(飲料水)、噴霧及び点眼投与は、このような投与経路の簡便さのみを求める場合、特に適している。前記方法は、現存するパストゥレラ・マルトシダワクチン、特にパストゥレラ・マルトシダ弱毒性生ワクチンによる予防接種に対して採られる方法と著しく異なるものではないので、当業者は、本発明のワクチンの投与方法を知悉している。本発明にのワクチンは、特に家禽に使用される場合、飲料水を通じて経口的に、又は噴霧によって好ましく付与される。
本発明のさらに別の実施形態は、本発明のワクチンの調製のための方法に関する。このような方法は、本発明の生きた弱毒性細菌と医薬として許容される担体とを混合することを含む。
パストゥレラ・マルトシダによって引き起こされる疾病は、多くの場合、極めて伝染性があるという事実に鑑みれば、動物においてパストゥレラ・マルトシダ感染を早期検出するための迅速かつ簡便なツール、診断検査を有することは非常に有益である。このような診断検査は、早期検出を提供しなければならず、及びパストゥレラ・マルトシダに対して特異的でなければならず、及び他の細菌が他のパストゥレラ種又は非パストゥレラ種に属しているかどうかにかかわらず、他の細菌との誤った陽性反応を付与してはならないという点で、迅速且つ選択的でなければならない。しばしば信頼できるものの、パストゥレラ・マルトシダに対する抗体の有無に基づいた診断検査は、細菌の早期検出が必要とされる場合、あまり魅力的ではない。これは、パストゥレラ・マルトシダに感染した動物中に抗体が産生されるのに、優に最長2週を要し得るという事実による。それゆえ、パストゥレラ・マルトシダ感染の早期且つ特異的検出に適した診断用ツールを提供することは、本発明の別の目的である。Orf−15遺伝子配列がパストゥレラ・マルトシダに対して特異的であり、他のパストゥレラセアエ(Pasteurellaceae)には存在しないことが、驚くべきことに、ここに見出だされた。 それゆえ、別の態様は、パストゥレラ・マルトシダの検出のための、RNA又はDNAを用いた検査に関する。
パストゥレラ・マルトシダの検出のための診断検査は、例えば、検査されるべき動物から単離されるDNA又はRNAの、特異的プローブとの反応に基づくか、又は前記診断検査は、例えば、Orf−15遺伝子配列を用いた若しくはその配列と相補的な核酸配列を用いた(RT−)PCR検査である。本発明のパストゥレラ・マルトシダ関連タンパク質に対して特異的な核酸が動物中に存在する場合、これらは、例えば、特異的なPCRプライマーへ特異的に結合し、(RT−)PCR反応において、その後増幅される。PCR反応産物は次に、DNAゲル電気泳動において簡単に検出され得る。(RT−)PCR反応は、本分野で周知である(後述の参考文献を参照)。核酸分子は、検査されるべき動物の体液の罹患組織から最も簡単に単離され得る。
ブタにおいて、罹患した肺組織由来の材料の鼻腔用綿棒は、(RT−)PCR検査に適した材料を提供する。罹患した肝臓、肺又は心臓の組織からの気管用綿棒又は材料は、ニワトリにおける好ましい採取源であろう。スイギュウ、ヒツジ及びウシにおいて、選択される器官は、鼻及び罹患した肺組織である。
標準的なPCRの教科書は、本発明のOrf−15遺伝子に特異的な核酸分子による選択的PCR反応のためのプライマーの長さを決定するための方法を付与する。少なくとも12個のヌクレオチドのヌクレオチド配列を有するプライマーが頻繁に使用されるが、15個より多くの、より好ましくは18個のヌクレオチドのプライマーが幾分より選択的である。特に、少なくとも20個の、好ましくは少なくとも30個のヌクレオチドを有するプライマーは、極めて一般的に適用可能である。PCR技術は、(Dieffenbach & Dreksler; PCR primers, a laboratory manual. ISBN 0 -87969-447-5 (1995))に広く記載されている。
それゆえ、Orf−15遺伝子の核酸分子、又は好ましい順に、少なくとも12個の、好ましくは15個の、より好ましくは18個の、さらにより好ましくは20、22、25、30、35若しくは40個のヌクレオチド長を有するOrf−15遺伝子の核酸分子の一部若しくはこれらと相補的な核酸分子も、本発明の一部である。このような核酸分子は、例えば、本発明のタンパク質をコードする核酸の量を亢進させるために、(RT−)PCR反応におけるプライマーとして使用され得る。これにより、例えば上述のような組織におけるパストゥレラ・マルトシダの検出のための診断用ツールとして使用するための特異的なヌクレオチド配列を迅速に増幅することが可能となる。
PCR反応及びハイブリダイゼーション反応の両者は、本分野で周知であり、とりわけ、Maniatis/Sambrook (Sambrook, J. et al. Molecular cloning: a laboratory manual. ISBN 0 - 87969-309-6)に記載されている。
したがって、本発明の別の実施形態は、パストゥレラ・マルトシダと関連したDNA又はRNAの検出のための診断検査に関し、ここで、この検査は、配列番号1に示される核酸配列を有する核酸分子、又は該核酸配列に相補的な核酸分子、又は少なくとも12個の、好ましくは少なくとも15個の、より好ましくは少なくとも18個のヌクレオチドの長さを有するこれらの断片を含むことを特徴とする。
実施例
P−1059の自発的ナリジクス酸耐性突然変異体の選択
パストゥレラ・マルトシダ株を、ルリア−ベルターニ(LB)培地中にて、37℃で一晩培養した。ナリジクス酸10mg/mLを含有するLBアガープレート上へ培養物0.2mLを広げ、37℃で48時間インキュベートした。2個の耐性コロニーを拾い上げ、ナリジクス酸を含有するLBアガープレートへ再度画線した。さらに48時間のインキュベーションの後、一つの耐性コロニーを拾い上げ、ナリジクス酸20mg/mLを含有するLB培地10mLへ接種し、一晩培養した。培養物をグリセロール5mLと混合し、1.8mLチューブへと一定分量に分け(チューブあたり1mL)、−70℃で保存した。ナリジクス酸耐性系をP−1059NRと命名した。
P−1059NRの自発的thyA−突然変異体の選択
P−1059NRを、ナリジクス酸20mg/mL及びチミン10mg/mLを含有するLB培地中において、37℃で一晩培養した。ナリジクス酸20mg/mL、トリメトプリム10mg/mL及びチミン50mg/mLを含有するLBプレートへ培養物0.2mLを広げ、37℃で24ないし48時間インキュベートした。10個のコロニーを、プレートの同一種並びにナリジクス酸20mg/mL及びトリメトプリム10mg/mLのみを含有するLBプレートへ移した。第一プレートで生育するが第二プレートでは生育しないコロニーは、thyA−突然変異体であった。ナリジクス酸20mg/mL及びチミン150mg/mLを含有するLB培地10mLへthyA−突然変異体のうちの一つを接種し、37℃で一晩インキュベートした。培養物をグリセロール5mLと混合し、チューブあたり1mLで一定分量に分け、−70℃で保存した。保存したthyA−突然変異体をP9818と命名した。
TnベクターpYL1.3の合成
エシェリヒア・コリthyA遺伝子をポリメラーゼ鎖反応(PCR)により、エシェリヒア・コリK−12のゲノムDNAから、5’−AAGCTTGGCTGTCTCAGGTTTGTTCC−3’及び5’−TAGCTTGGCCAGTTTCTATTTCTTCG−3’のプライマーを使用して増幅した。T4DNAポリメラーゼ+dGTPで、PCR断片をトリミングした。pLOF/Ptt(Herreno, M., de Lorenzo, V. Timmis, K. N., J. Bacteriology , 172, 1990, 6557 -6567)をXbaI及びSfで消化し、Ptt遺伝子を除去し、クレノー酵素及びdCTPで部分的に充填した。トリミングしたPCR断片(片端)を、消化したプラスミドの部分的に充填されたXbaI末端へ連結した。PCR断片の別の末端及び消化したプラスミドのSfi末端を、T4DNAポリメラーゼ及びdNTPで平滑末端化した。連結されたPCR断片を有するこの処理されたプラスミドを自己連結させ、エシェリヒア・コリSM10へと形質転換した。正しいサイズになったプラスミドを含有する一つの形質転換体を生成し、培養し、一定分量に分け、−70℃で保存した。この形質転換体におけるプラスミドをpYL1.3と命名した。
パストゥレラ・マルトシダTn突然変異体ライブラリの合成
LB培地+チミン200mg/mL中、37℃で激しく振とうしながら。P9818を約48時間培養した。pYL1.3を含有するエシェリヒア・コリSM10をLB培地中で一晩培養した。P9818の0.1mL及びエシェリヒア・コリSM10培養物を混合し、LB+(IPTG100mg/mL+10mM MgSO4+チミン200mg/mL)へ広げ、37℃で一晩インキュベートした。細菌菌叢をプレートから洗浄し、回収した。回収した懸濁液0.1mLをLBプレート+ナリジクス酸20mg/mLへ広げ、37℃で48時間インキュベートした。約150個の接合完了体を拾い上げ、精製のため、LBプレート+ナリジクス酸20mg/mLへ再度画線した。これらの接合完了体をLB培地+ナリジクス酸20mg/mL中で培養し、−70℃で保存した。これらの接合完了体をLBプレート+ナリジクス酸20mg/mL及びLBプレート+ナリジクス酸20mg/mL+アンピシリン25mg/mLへ同時に再度画線し、トランスポゾン突然変異体を選択した。LBプレート+ナリジクス酸20mg/mL上でのみ生育する接合完了体(約120個)を、LB培地+ナリジクス酸20mg/mL中で再度培養し、一定分量に分け、−70℃で保存した。
トランスポゾン突然変異体の特徴づけ(サザンブロット)
多くの17Tn突然変異体を無作為に拾い上げ、LB培地+ナリジクス酸20mg/mL中で培養した。QIAmpキット(QIAGEN Inc., Valencia, CA, USA)を使用して、突然変異体のゲノムDNAを抽出した。DNAをHindIIIで消化した。HindIIIで消化したP−1059ゲノムDNA、pGP704(Herreno, M., de Lorenzo, V. Timmis, K.N., J. Bacteriology, 111, 1990, 6557-6567)、及びpYL1.3も対象として包含した。サザンブロットを標準的な方法(Sambrook, et al., eds., Molecular Cloning, 2nd Edition, Cold Springs Harbor Laboratory Press, Plainview, NY, 1989)によって実施した。DIG DNA標識及び検出キット(Roche Molecular Biochemicals, Indianapolis, IN, USA)を、プローブ標識及びサザンブロットのために使用した。pG704及びPCR増幅したエシェリヒア・コリthyA遺伝子をジゴキシゲニンで標識し、製造者の仕様説明書に従って、消化されたゲノムDNAをプローブ化した。結果は、突然変異体のほとんどが一つのTn挿入を有する遺伝子転位突然変異体であり、突然変異体の数個がプラスミド統合突然変異体であることを示した。したがって得られたトランスポゾン突然変異体を、標準的な動物検査においてそれらの弱毒化した挙動についてチェックした。弱毒化されたように挙動したこれらのトランスポゾン突然変異体のうち、トランスポゾンの挿入部位を同定し、破壊された遺伝子を配列決定した。
見出されたトランスポゾン突然変異体のうちの一つをパストゥレラ・マルトシダ系P15(手短にはP15系)と示す。この突然変異体は、Orf−15に挿入されたトランスポゾンを有する。次の実施例において、予防接種実験に使用されたのはこの系である。
予防接種実験
これらの実験では、ニューカッスル病に対する予防接種とともに予防接種を実施した。パストゥレラ・マルトシダワクチン及びニューカッスル病ワクチンによる予防接種が獣医学的経験で、同一日に、さらには同時に好ましく実施されるという理由で前記予防接種を実施した。それゆえ、本明細書に記載の実験アプローチの利点は、フィールド条件下でのワクチンの挙動についての所見をさらに付与することである。
PMワクチン培養
TPB中のパストゥレラ・マルトシダP15系の新鮮な培養物をエアロゾル予防接種に使用した。伝染性力価を使用直後に決定した。初回刺激に使用されるパストゥレラ・マルトシダP15系培養物は、1.5×10CFU/mLを含み、追加免疫に使用される前記培養物は、1.6×10CFU/mLを含んだ。
飲料水中の投与のため、各培養物500mLを遠心分離し、ペレットをスキムミルク溶液500mL中に溶解した。初回刺激に使用されるパストゥレラ・マルトシダP15系培養物は、1.2×10CFU/mLを含み、追加免疫に使用される培養物は、1.3×10CFU/mLを含んだ。
ND培養物
NDワクチン培養物は、トリ一羽あたり1回の投与あたり7.3EID50(卵感染量)を含有した。
シチメンチョウに水及び食餌を自由摂取させた。
グループ分け及び投与
Figure 0004981684
予防接種
処理スキームについては表1を参照されたい。スプレー缶を使用して、すべてのトリに、NDワクチンを噴霧により予防接種した。P15系による予防接種は、塗料スプレーを使用したエアロゾルによって(トリは、空気循環を閉鎖した状態で、10分間エアロゾル中に留まった。)、又は飲料水によって実施した。飲料水による予防接種については、500mlの新鮮な培養物を遠心分離し、500mlの2%スキムミルク(20gスキムミルク/水1L)中に再懸濁した。予防接種の前の少なくとも6時間、水をシチメンチョウに摂取させなかった。500mLのワクチン培養物を水/飲料水タワー中に付与した。予防接種の後、正常な飲料水を通常通り与えた。
パストゥレラ・マルトシダの攻撃誘発
1,5×10CFU/mLを含有する血清型1の野生型パストゥレラ・マルトシダ株の新鮮な希釈した培養物の筋肉内注射(1.0mL、胸部)によって、攻撃誘発を実施した。攻撃誘発培養物は、新鮮な5時間培養物としてTPB中で調製した。
死亡率を毎日7日間記録した。死亡したトリ及び攻撃誘発から7日後のその他のすべてのトリから、肝臓由来のパストゥレラ・マルトシダを単離する試みを実施した。
統計解析
フィッシャーの正確確率検定を使用して、死亡率を比較した(Statistix、Windows(登録商標)用、2.0版)。
Figure 0004981684
Figure 0004981684
結果及び考察
予防接種後の観察を表2に要約する。予防接種後及び攻撃誘発前、2羽のトリがP15系エアロゾル群で死亡し、P15系飲料水群では死亡せず、対照群では死亡しなかった。対照群で死亡しなかったため、この死亡率はワクチンとほぼ確実に関連付けられた。予防接種後の死後解剖により、飲料水群と比較してエアロゾル経路がわずかにより多くの異常(ワクチン系によって生じ得る軽度の気嚢病変)を誘導することが示された。
攻撃誘発後の観察を表3及び図1に要約する。致死性の異種性攻撃誘発(1000×LD50)の後、保護のさまざまなレベルが認められた。エアロゾル予防接種経路は、最も有効な経路であるように見え(100%)、飲料水経路がそれに続いた(81%)。本結果から、本発明のパストゥレラ・マルトシダOrf−15突然変異体がワクチンにおける生きた弱毒性株として使用するための非常に適切な株であることが結論付けられる。予防接種後に観察された死亡は、可能な最も高い投与量(>10CFU/mL)を用いた場合であった。本実験において使用される予防接種量及び攻撃誘発量の両者が高いことは留意されるべきである。ワクチン投与量は、死亡率又は徴候が観察されないレベルまで大幅に低下され得る。攻撃誘発投与量(1000×LD50)も大幅に低下され得る。
結論
本結果から、本発明に記載のパストゥレラ・マルトシダOrf−15突然変異体が有効且つ安全なパストゥレラ・マルトシダ弱毒性生ワクチンのための非常に優れた基礎を提供することが結論付けられ得る。
この図は、誘発後の予防接種された動物(飲料水を通じた予防接種及びエアロゾル予防接種)と対照動物の累積死亡率の比較を示す。

Claims (15)

  1. 配列番号2からなる機能的Orf−15タンパク質を発現できない、生きた弱毒化されたパストゥレラ・マルトシダ(Pasteurella multocida)細菌。
  2. 前記細菌が配列番号1からなるOrf−15遺伝子中の突然変異により前記機能的Orf−15タンパク質を発現できないことを特徴とする、請求項1に記載の生きた弱毒化された細菌。
  3. 突然変異がヌクレオチドの挿入及び/又は欠失を含むことを特徴とする、請求項2に記載の生きた弱毒化された細菌。
  4. 前記細菌が、ヒト及び/又は動物に対して病原性のウィルス及び微生物の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をコードする異種遺伝子を担持することを特徴とする、請求項1ないし3に記載の生きた弱毒化された細菌。
  5. 前記異種遺伝子が前記Orf−15をコードする遺伝子に挿入されることを特徴とする、請求項4に記載の生きた弱毒化された細菌。
  6. 前記1つ又はそれ以上の抗原が、ブタ繁殖呼吸障害症候群(PRRS)ウィルス、仮性狂犬病ウィルス、ブタインフルエンザウィルス、ブタパルボウィルス、伝染性胃腸炎ウィルス、ロタウィルス、ブタサーコウィルス1又は2、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、エリシペロスリックス・ルシオパチエ(Erysipelothrix rhusiopathiae)、ボルデテラ・ブロンキセプチカ(Bordetella bronchiseptica)、ヘモフィルス・パラスイス(Haemophilus parasuis)、マイコプラズマ・ハイオニューモニエ(Mycoplasma hyopneumoniae)及びストレプトコッカス・スイス(Streptococcus suis)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の生きた弱毒化された細菌。
  7. 前記1つ又はそれ以上の抗原が、ウシヘルペスウィルス、ウシウィルス性下痢ウィルス、パラインフルエンザ3型ウィルス、ウシパラミクソウィルス、口蹄疫ウィルス、パストゥレラ・ヘモリティカ(Pasteurella haemolytica)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・ウベリス(Staphylococcus uberis)、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)、ウシ呼吸器多核体ウィルス、タイレリア・パルバ(Theileria parva)、タイレリア・アニュラータ(Theileria annulata)、バベシア・ボビス(Babesia bovis)、バベシア・ビゲミナ(Babesia bigemina)、バベシア・メジャー(Babesia major)、トリパノソーマ種(Trypanosoma species)、アナプラズマ・マジナーレ(Anaplasma marginale)、アナプラズマ・セントラーレ(Anaplasma centrale)又はネオスポラ・カニナム(Neospora caninum)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の生きた弱毒化された細菌。
  8. 前記1つ又はそれ以上の抗原が、鶏痘ウィルス、伝染性気管支炎ウィルス、伝染性ファブリキウス嚢病、マレック病ウィルス、ニワトリ貧血因子、トリレオウィルス、マイコプラズマ・ガリセプチカム(Mycoplasma gallisepticum)、シチメンチョウ鼻気管炎ウィルス、ヘモフィルス・パラガリナルム(Haemophilus paragallinarum)、水痘ウィルス(Chicken Poxvirus)、トリ脳脊髄炎ウィルス、アヒルペストウィルス(Duck Plague virus)、ニューカッスル病ウィルス、産卵低下症候群ウィルス(Egg Drop syndrome virus)、伝染性喉頭気管炎ウィルス、シチメンチョウのヘルペスウィルス、アイメリア種、オルニト・バクテリウム・リノトラケアレ(Ornithobacterium rhinotracheale)、マイコプラズマ・シノビアエ(Mycoplasma synoviae)、クロストリジウム・ペルフリンゲンス(Clostridium perfringens)、サルモネラ(Salmonella)種及びエシェリヒア・コリ(E.coli)からなる群から選択されることを特徴とする、請求項4又は5に記載の生きた弱毒化された細菌。
  9. 前記ワクチンが請求項1ないし8に記載の生きた弱毒化された細菌と医薬として許容される担体とを含むことを特徴とする、パストゥレラ・マルトシダ感染又はその病原性効果に対して動物又はヒトを保護するための生きた弱毒性ワクチン。
  10. アジュバントを含むことを特徴とする、請求項9に記載の生きた弱毒性ワクチン。
  11. 凍結乾燥された形態にあることを特徴とする、請求項9又は10に記載の生きた弱毒性ワクチン。
  12. ヒト及び/又は動物に対して病原性のウィルス及び微生物の群から選択される1つ又はそれ以上の抗原をさらに含むことを特徴とする、請求項9ないし11に記載の生きた弱毒性ワクチン。
  13. ワクチンにおいて使用するための、請求項1ないし8に記載の生きた弱毒化された細菌。
  14. パストゥレラ・マルトシダ細菌による感染又は感染の病原性効果に対してヒト又は動物を保護するためのワクチンの製造のための、請求項1ないし8に記載の生きた弱毒化された細菌の使用。
  15. 求項1ないし8に定義される生きた弱毒化された細菌と医薬として許容される担体とを混合することを含むことを特徴とする、請求項9ないし12に記載のワクチンの調製のための方法。
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