JP4981502B2 - デシカント空調システム - Google Patents

デシカント空調システム Download PDF

Info

Publication number
JP4981502B2
JP4981502B2 JP2007092564A JP2007092564A JP4981502B2 JP 4981502 B2 JP4981502 B2 JP 4981502B2 JP 2007092564 A JP2007092564 A JP 2007092564A JP 2007092564 A JP2007092564 A JP 2007092564A JP 4981502 B2 JP4981502 B2 JP 4981502B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
rotor
sensible heat
heat recovery
desiccant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007092564A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008249271A (ja
Inventor
喜徳 久角
章 岸本
隆文 川口
俊晶 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP2007092564A priority Critical patent/JP4981502B2/ja
Publication of JP2008249271A publication Critical patent/JP2008249271A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4981502B2 publication Critical patent/JP4981502B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Central Air Conditioning (AREA)

Description

本発明は、回転駆動される通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される気体の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される気体に放出する除湿ロータと、回転駆動される通気性熱交換体からなり、第1熱交換部に通流される気体の顕熱を回収し、その回収した顕熱を第2熱交換部に通流される気体に放出する顕熱回収ロータと、前記除湿ロータの吸湿部、前記顕熱回収ロータの第1熱交換部の順に通過させる状態で夫々に空調用空気を通流させて、前記空調用空気を空調対象空間に供給する空調用空気通流手段と、前記空調対象空間からの環気を、前記顕熱回収ロータの第2熱交換部、前記除湿ロータの再生部の順に通過させる再生用気体通流手段とを備えたデシカント空調システムに関する。
近年、フロンを使用しない空調システムとして、デシカントユニットを備えたデシカント空調システムが注目されている。
かかるデシカント空調システムとして、従来、外気中の水分を吸着除去し、その水分を再生部に通流させる空気に放出する除湿ロータと、除湿後の空気と室内の還気との顕熱交換を行う顕熱回収ロータとを、外気又は還気の通流経路に沿って並設配置した除湿空調機があった(例えば、特許文献1を参照)。
図5に、特許文献1に代表される従来のデシカントを用いたデシカント空調システム100の概略構成図を示す。このデシカント空調システム100は、全外気方式の空調システムとして構築されている。
外気ファン51によって取り込まれた外気は、吸着剤を収納した除湿ロータ52の除湿ゾーン52aに導入される。外気が除湿ゾーン52aを通過する際、その外気に含まれる水分が吸着剤によって吸着され、同時に吸着剤が水和反応等によって発熱する。このため、除湿ロータ52の除湿ゾーン52aを通過した除湿処理後の空気は、高温・低湿度状態となっている。この高温・低湿度状態の空気は、次いで顕熱回収ロータ53の外気導入ゾーン53aに導入され、排気ファン54を駆動させることによって空調対象空間(室内)55から導入された還気との間で顕熱交換が行われ、適温に冷却される。
このようにして、空調対象区間に給気される空気は、除湿処理が行われると同時に温度調整が行われる。なお、除湿ロータ52及び顕熱回収ロータ53は、図示しない駆動モータによって、矢印で示す方向に個別に回転駆動されている。これにより、除湿処理及び温度調整は連続的に実行される。
一方、空調対象空間内から顕熱回収ロータ53に導入される還気は、顕熱回収ロータ53の還気導入ゾーン53bを通過する際に、前記の高温・低湿度状態の空気と顕熱交換が行われて昇温される。顕熱回収ロータ53を通過した空気は、次いで再生コイル(ヒータ)56を通ってさらに加熱・昇温され、除湿ロータ52の再生ゾーン52bに導入される。この加熱された高温の空気は除湿ロータ52から脱離した水分を受け取った後、室外に排出される。
特開平5−115737号公報
このように、従来のデシカント空調システムは、除湿工程と顕熱交換工程とを別個のロータで実行するように構成されていた。このため、デシカント空調システム全体のサイズ(設置空間及び設置面積)が大きくなってしまうという問題があった。特に、デシカント空調システムを一般家庭用住宅設備として実現するためには、例えば、住宅の天井裏等にシステム全体を収納できることが望まれるが、従来の構成では設置スペースや装置重量等の点から実現は困難であった。
また、従来のデシカント空調システムでは、その構造上、除湿ロータと顕熱回収ロータとを別々に回転駆動させることになるため、複数の駆動モータが必要であった。このため、デシカント空調システム全体のサイズが大きくなるという上記と同様の問題に加え、設備コストやエネルギコストが高くなってしまうという問題もあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、従来のものと比較して、省スペース化・省エネルギ化に優れ、且つ設備コストが低減されるデシカント空調システムを提供することを目的とする。
本発明にかかるデシカント空調システムの特徴構成は、回転駆動される通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される気体の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される気体に放出する除湿ロータと、回転駆動される通気性熱交換体からなり、第1熱交換部に通流される気体の顕熱を回収し、その回収した顕熱を第2熱交換部に通流される気体に放出する顕熱回収ロータと、前記除湿ロータの吸湿部、前記顕熱回収ロータの第1熱交換部の順に通過させる状態で夫々に空調用空気を通流させて、前記空調用空気を空調対象空間に供給する空調用空気通流手段と、前記空調対象空間からの環気を、前記顕熱回収ロータの第2熱交換部、前記除湿ロータの再生部の順に通過させる再生用気体通流手段とを備え、前記除湿ロータと前記顕熱回収ロータとを同心円状に配置し、一体化してある点にある。
デシカント空調システムの除湿ロータ及び顕熱回収ロータはともに、駆動モータによって回転駆動される回転部材である。従来では、除湿ロータ及び顕熱回収ロータを別個に設け、それらを別々に回転駆動させていたが、これではスペース効率やエネルギ効率が悪く、不経済である。
そこで、本構成のデシカント空調システムでは、除湿ロータと顕熱回収ロータとを同心円状に配置し、一体化してある。これにより、除湿ロータと顕熱回収ロータとを別個に設けた場合と比較して、省スペース化を実現することができる。また、除湿ロータと顕熱回収ロータとを一体化したことにより、両者を共通の駆動モータで回転駆動させることができる。このため、駆動モータを複数台設ける必要があった従来の構成と比較して、スペース効率が優れるとともに、エネルギコスト及び設備コストを低減することができる。
本発明にかかるデシカント空調システムにおいて、前記除湿ロータを円筒状に形成し、その除湿ロータの外周部に環状に形成した前記顕熱回収ロータを結合してあることが好ましい。
通気性吸収体からなる除湿ロータには、吸湿体が含まれているとともに、この吸湿体は多量の水分を吸収する。このため、除湿ロータと顕熱回収ロータとの有効面積(気体の通過可能面積)が同一であれば、通常、除湿ロータは顕熱回収ロータよりも重量が大きくなる。
また、顕熱回収ロータでは、除湿ロータを通過した比較的高温の空気と空調対象空間(室内)から導入される比較的低温の還気との顕熱交換が行われるが、このとき顕熱回収ロータに熱が蓄積してこもり易い。従って、顕熱回収ロータに蓄積された熱を空気中に放散することが望ましい。
そこで、本構成のデシカント空調システムでは、除湿ロータを円筒状に形成し、その除湿ロータの外周部に環状に形成した顕熱回収ロータを結合してある。この構成では、一体物のロータ(デシカントユニット)において、重量が大きくなる除湿ロータが内側(中心側)に配置され、熱の放散が行われる顕熱回収ロータが外側(円周側)に配置される。このため、ロータの回転バランスが優れ、スムーズな回転が可能になるとともに、外側の顕熱回収ロータから効率よく熱を空気中に放散することができる。
本発明に含まれるものではないが、本発明のデシカント空調システムに適用されるデシカントユニットは、回転駆動される通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される気体の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される気体に放出する除湿ロータと、回転駆動される通気性熱交換体からなり、第1熱交換部に通流される気体の顕熱を回収し、その回収した顕熱を第2熱交換部に通流される気体に放出する顕熱回収ロータとを備え、前記除湿ロータと前記顕熱回収ロータとを同心円状に配置し、一体化して構成することができる
デシカントユニットの除湿ロータ及び顕熱回収ロータはともに、駆動モータによって回転駆動される回転部材である。従来では、除湿ロータ及び顕熱回収ロータを別個に設け、それらを別々に回転駆動させていたが、これではスペース効率やエネルギ効率が悪く、不経済である。
そこで、上述のデシカントユニットでは、除湿ロータと顕熱回収ロータとを同心円状に配置し、一体化してある。これにより、除湿ロータと顕熱回収ロータとを別個に設けた場合と比較して、省スペース化を実現することができる。また、除湿ロータと顕熱回収ロータとを一体化したことにより、両者を共通の駆動モータで回転駆動させることができる。このため、駆動モータを複数台設ける必要があった従来の構成と比較して、スペース効率が優れるとともに、エネルギコスト及び設備コストを低減することができる。
また、本発明に含まれるものではないが、本発明のデシカント空調システムに適用されるデシカントユニット、前記除湿ロータを円筒状に形成し、その除湿ロータの外周部に環状に形成した前記顕熱回収ロータを結合してあることが好ましい。
通気性吸収体からなる除湿ロータには、吸湿体が含まれているとともに、この吸湿体は多量の水分を吸収する。このため、除湿ロータと顕熱回収ロータとの有効面積(気体の通過可能面積)が同一であれば、通常、除湿ロータは顕熱回収ロータよりも重量が大きくなる。
また、顕熱回収ロータでは、除湿ロータを通過した比較的高温の空気と空調対象空間(室内)から導入される比較的低温の還気との顕熱交換が行われるが、このとき顕熱回収ロータに熱が蓄積してこもり易い。従って、顕熱回収ロータに蓄積された熱を空気中に放散することが望ましい。
そこで、上述のデシカントユニットでは、除湿ロータを円筒状に形成し、その除湿ロータの外周部に環状に形成した顕熱回収ロータを結合してある。この構成では、一体物のデシカントユニットにおいて、重量が大きくなる除湿ロータが内側(中心側)に配置され、熱の放散が行われる顕熱回収ロータが外側(円周側)に配置される。このため、デシカントユニットの回転バランスが優れ、スムーズな回転が可能になるとともに、外側の顕熱回収ロータから効率よく熱を空気中に放散することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態および図面に記載した構成に限定されるものではなく、これらと均等な構成や改変した構成等も含む。
〔概略構成〕
図1は、本発明の一つの実施形態によるデシカントユニット10を備えたデシカント空調システム50の概略構成図である。
尚、本発明のデシカント空調システム50は、デシカントユニット10を備えたものであるが、当該デシカントユニット10自体は、本発明に含まれるものではない。
デシカント空調システム50は、除湿ロータ1と顕熱回収ロータ2とを同心円状に配置し、一体化してあるデシカントユニット10を備える。本実施形態のデシカントユニット10では、除湿ロータ1を円筒状に形成し、その除湿ロータ1の外周部に環状に形成した顕熱回収ロータ2を結合してある。このデシカントユニット10は、図示しない駆動モータによって、矢印に示す方向に一体的に回転駆動される。
除湿ロータ1は、除湿ゾーン1aと再生ゾーン1bとから構成される。図1に示す例では、除湿ゾーン1a及び再生ゾーン1bは、除湿ロータ1の中心角が180度をなす二つの径方向仕切りによって、除湿ゾーン1aの有効面積と再生ゾーン1bの有効面積とが等しくなるように区分けされている。
顕熱回収ロータ2は、第1熱交換部である外気導入ゾーン2aと第2熱交換部である還気導入ゾーン2bとを有する。図1に示す例では、外気導入ゾーン2a及び還気導入ゾーン2bは、顕熱回収ロータ2の中心角が180度をなす二つの径方向仕切りによって、外気導入ゾーン2aの有効面積と還気導入ゾーン2bの有効面積とが等しくなるように区分けされている。
除湿ロータ1における除湿ゾーン1aと再生ゾーン1bとの区分け、ならびに顕熱回収ロータ2における外気導入ゾーン2aと還気導入ゾーン2bとの区分けは、上述のような各ロータの中心角を180度とする二つの径方向仕切りによる二等分の区分けに限られない。例えば、外気又は空調対象空間の空気(還気)の湿度が比較的低い場合は、除湿ゾーン1a及び外気導入ゾーン2aの有効面積を、再生ゾーン1b及び還気導入ゾーン2bの有効面積より夫々小さくすることができる。この場合、除湿ロータ1及び顕熱回収ロータ2において、夫々の二つの径方向仕切りがなす中心角を180度未満に設定する。
また、除湿ロータ1における除湿ゾーン1aの有効面積と再生ゾーン1bの有効面積との比は、顕熱回収ロータ2における外気導入ゾーン2aの有効面積と還気導入ゾーン2bの有効面積との比と異なっていてもよい。
シカントユニット10では、外気又は環気の湿度、温度、流量等の条件に応じて、除湿ロータ1における除湿ゾーン1aと再生ゾーン1bとの区分け、及び顕熱回収ロータ2における外気導入ゾーン2aと還気導入ゾーン2bとの区分けを、除湿ロータ1及び顕熱回収ロータ2の二つの径方向仕切りがなす中心角の調節により任意に設定することができる。
なお、本実施形態のデシカント空調システム50は、上記デシカントユニット10の他に、外気ファン3、排気ファン4、再生コイル5等を備えているが、これらの周辺装置については、以下の「具体的構成」において説明する。
〔具体的構成〕
次に、デシカントユニット10、及びデシカント空調システム50の具体的構成について説明する。
デシカントユニット10の内側(中心側)に配置される円筒状の除湿ロータ1は、その回転軸に平行な方向に気体を通流可能にするべく、例えばハニカム構造体で構成される。除湿ロータ1は、さらに、前記気体中の水分を吸収する吸湿体を収納している。吸湿体は、ハニカム構造体に坦持させることができる。これにより、通気性吸収体が構成される。あるいは、ハニカム構造体自身を吸湿体で構成してもよい。
吸湿体には、無機吸湿体又は有機吸湿体を使用することができる。無機吸湿体を構成する物質としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、酸化チタン等が挙げられる。これらの無機吸湿体は単独使用のみならず、混合物としても使用することができる。有機吸湿体を構成する物質としては、吸水性ポリマー又は感温性ポリマーが好適である。吸水性ポリマー又は感温性ポリマーの例としては、ポリアクリル酸塩系ポリマー、アクリルアミド系ポリマー、イソブチレン/マレイン酸塩系ポリマーブレンド、デンプン/ポリアクリル酸塩系ポリマーブレンド、ポリビニルアルコール(PVA)/ポリアクリル酸塩系ポリマーブレンド、デンプン/アクリルアミド/ポリアクリル酸塩系ポリマーブレンド、架橋PVA系ポリマー、架橋カルボキシメチルセルロース(CMC)系ポリマー等が挙げられる。これらの有機吸湿体は単独使用のみならず、混合物としても使用することができる。有機吸湿体としてより好適であるのは、吸湿能力が高いポリアクリル酸塩系ポリマー又はアクリルアミド系ポリマーである。
デシカントユニット10の外側(円周側)に配置される環状の顕熱回収ロータ2は、その回転軸に平行な方向に気体を通流可能にするべく、例えばハニカム構造体で構成される。このハニカム構造体は、気体間において熱交換を行う通気性熱交換体となる。ハニカム構造体の材質としては、例えば、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属、ポリエチレンテレフタレート(PET)、フッ素樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂が挙げられる。特に、PETは、軽量であることに加え、加工容易性、取扱い容易性等の点において優れているため、ハニカム構造体として好適である。
外気ファン3は、室外の空気(すなわち、外気)を空調対象空間6である室内に空調用空気として給気するための空調用空気通流手段である。排気ファン4は、室内の空気(すなわち、還気)をデシカントユニット10の再生に使用した後、室外に排気するための再生用気体通流手段である。従って、外気ファン3及び排気ファン4は、気体の通流方向(送風方向)が互いに逆方向になるように配置される。外気ファン3及び排気ファン4としては、従来公知の電動式ブロア等を使用することができる。
再生コイル5は、除湿ロータ1に導入する空気の温度を上昇させるための加熱装置である。再生コイル5は、例えば、40〜150℃の範囲で温度調節をすることができる。再生コイル5により加熱された高温の空気は、湿度が低下することになる。従って、このような高温の空気を除湿ロータ1の再生ゾーン1bに導入することにより、除湿ロータ1に含まれる水分が脱離して空気中に移動し、これにより除湿ロータ2を再生することができる。再生コイル5の熱源としては、例えば、ガス温水器の温水、コージェネレーションシステムの排熱温水、電気温水器の温水、ガスヒートポンプ給湯器の温水等を利用することができる。その他、再生コイル5の代わりに電気ヒータ等の専用の加熱設備を設けてもよい。
以上のように構成した本発明のデシカント空調システム50では、除湿ロータ1と顕熱回収ロータ2とを同心円状に配置し、一体化してあるので、除湿ロータ1と顕熱回収ロータ2とを別個に設けた場合と比較して、省スペース化を実現することができる。
また、除湿ロータ1と顕熱回収ロータ2とを一体化したことにより、両者を共通の駆動モータで回転駆動させることができるため、駆動モータを複数台設ける必要があった従来の構成と比較して、スペース効率が優れるとともに、エネルギコスト及び設備コストを低減することができる。
さらに、除湿ロータ1を円筒状に形成し、その除湿ロータ1の外周部に環状に形成した顕熱回収ロータ2を結合して一体物としてあるが、この構成によれば、重量が大きくなる除湿ロータ1が内側(中心側)に配置され、熱の放散が行われる顕熱回収ロータ2が外側(円周側)に配置される。このため、デシカント空調システム50を構成するデシカントユニット10の回転バランスが優れ、スムーズな回転が可能になるとともに、外側の顕熱回収ロータ2から効率よく熱を空気中に放散することができる。
〔デシカント空調システムによる処理工程〕
次に、本発明のデシカントユニット10を備えたデシカント空調システム50によって行われる室外の空気(外気)及び空調対象空間である室内の空気(還気)の処理工程について説明する。
なお、以後の説明では、便宜上、室外側から室内側に移送される空気を途中で処理がなされたものも含めて「外気」と称し、室内側から室外側に移送される空気を途中で処理がなされたものも含めて「還気」と称する場合がある。
外気を室内に取り込むべく外気ファン3を駆動させて、室外から除湿ロータ1の除湿ゾーン1aに外気を導入すると、除湿ロータ1の内部に収納されている吸湿体が外気中の水分を吸収すると同時に、そのときの水和反応等によって発熱する。従って、除湿ゾーン1aから排出される除湿処理がなされた外気は、高温・低湿度状態となっている。次いで、この高温・低湿度状態の外気を、図1に示すように、通流方向の後方側(室外側)に一旦迂回させてから顕熱回収ロータ2の外気導入ゾーン2aに導入する。このとき、高温の外気と、後述する室内から顕熱回収ロータ2の還気導入ゾーン2bに導入される低温の還気との間で顕熱交換が行われる。すなわち、顕熱回収ロータ2では、外気導入ゾーン2aに通流される気体の顕熱が回収され、その回収した顕熱は還気導入ゾーン2bに通流される気体に放出される。これにより、外気は適温に冷却される。
このようにして、顕熱回収ロータ2から室内に排気(給気)される外気(空調用空気)は、除湿が行われると同時に温度調整が行われる。
一方、還気を室外に排出するべく排気ファン4を駆動させて、室内から顕熱回収ロータ2の還気導入ゾーン2bに還気を導入すると、還気は前述した高温・低湿度状態にある外気との間で顕熱交換が行われて昇温される。次いで、顕熱回収ロータ2の還気導入ゾーン2bを通過した還気を、図1に示すように、通流方向の後方側(室内側)に一旦迂回させてから再生コイル5を通過させることによりさらに加熱・昇温し、その後除湿ロータ1の再生ゾーン1bに導入する。この加熱された高温の還気は除湿ロータ1から脱離した水分を受け取った後、室外に排出される。
このように、除湿ロータ1は、除湿ゾーン1aに通流される気体の水分を吸着し、その吸着した水分を再生ゾーン1bに通流される気体に放出することで、再生が行われる。
〔実施例〕
次に、本発明のデシカントユニット10を備えたデシカント空調システム50による一実施例を説明する。
本実施例は、デシカント空調システム50を一般家庭用住宅設備として設計したものである。このときのデシカントユニット10のサイズは、直径300mm、厚さ50mmである。ここで、内側に配置される除湿ロータ1のサイズは、直径200mm、厚さ50mmである。また、外側に配置される顕熱回収ロータ2のサイズは、外径300mm、内径200mm、厚さ50mmである。従って、除湿ロータ1の有効面積は1.26×105mm2であり、顕熱回収ロータ2の有効面積は1.57×105mm2である。つまり、本実施例では、除湿ロータ1の有効面積と顕熱回収ロータ2の有効面積との比が4:5となる。
再生コイル5にはガス給湯器より80℃の温水が2リットル/分の流量で通流されている。デシカント空調システム50が設置される環境の条件は、以下のとおりである。
・室外空気(外気)の温度:30℃
・室外空気(外気)の湿度:60%(絶対湿度:乾燥空気1kgあたり水分16g)
・室内空気(還気)の温度:26℃
・室内空気(還気)の湿度:50%
外気及び還気の流量を100m3/時間に設定すると、デシカント空調システム50によって処理されて室内に給気される空調用空気は、温度30℃、湿度30%(絶対湿度:乾燥空気1kgあたり水分7.1g)となった。これは、一般家庭用デシカント空調システムの除湿性能として必要十分な値であった。
〔別実施形態〕
(1)図2は、第1の別実施形態によるデシカントユニット20を備えたデシカント空調システム60の概略構成図である。上記実施形態では、デシカントユニット10の内側(中心側)に円筒状の除湿ロータ1を配置し、外側(円周側)に環状の顕熱回収ロータ2を配置しているが、図2に示すように、デシカントユニット20の外側(円周側)に環状の除湿ロータ21を配置し、内側(中心側)に円筒状の顕熱回収ロータ22を配置することも可能である。この場合、除湿ロータ21は、除湿ゾーン21aと再生ゾーン21bとに区分けされ、顕熱回収ロータ22は、第1熱交換部としての外気導入ゾーン22aと第2熱交換部としての還気導入ゾーン22bとに区分けされる。その他の構成は、上記実施形態と同様であるため、同じ参照符号を付して説明を省略する。
(2)図3は、第2の別実施形態によるデシカントユニット30を備えたデシカント空調システム70の概略構成図である。上記実施形態では、デシカント空調システム50によって行われる室外の空気(外気)及び室内の空気(還気)の処理工程として、除湿ゾーン1aから排出される除湿処理がなされた高温・低湿度状態の外気を、通流方向の後方側(室外側)に一旦迂回させてから顕熱回収ロータ2の外気導入ゾーン2aに導入し、一方、顕熱回収ロータ2の還気導入ゾーン2bを通過した還気を、通流方向の後方側(室内側)に一旦迂回させてから再生コイル5を通過させることによりさらに加熱・昇温し、その後除湿ロータ1の再生ゾーン1bに導入しているが、図3に示すように、外気又は還気を通流方向の後方側に迂回させずに、そのまま反対側から外気導入ゾーン32a又は再生ゾーン31bに導入して夫々次の処理工程を行うこともできる。この場合、除湿ロータ31は、除湿ゾーン31aと再生ゾーン31bとに区分けされ、顕熱回収ロータ32は、第1熱交換部としての外気導入ゾーン32aと第2熱交換部としての還気導入ゾーン32bとに区分けされる。その他の構成は、上記実施形態と同様であるため、同じ参照符号を付して説明を省略する。
(3)図4は、第3の別実施形態によるデシカントユニット40を備えたデシカント空調システム80の概略構成図である。この第3の別実施形態は、第1の別実施形態と第2の別実施形態とを組み合わせた構成である。すなわち、デシカントユニット40の外側(円周側)に環状の除湿ロータ41を配置し、内側(中心側)に円筒状の顕熱回収ロータ42を配置し、外気又は還気を通流方向の後方側に迂回させずに、そのまま反対側から外気導入ゾーン42a又は再生ゾーン41bに導入して次の処理工程を行うものである。この場合、除湿ロータ41は、除湿ゾーン41aと再生ゾーン41bとに区分けされ、顕熱回収ロータ42は、第1熱交換部としての外気導入ゾーン42aと第2熱交換部としての還気導入ゾーン42bとに区分けされる。その他の構成は、上記実施形態と同様であるため、同じ参照符号を付して説明を省略する。
本発明の一つの実施形態によるデシカントユニットを備えたデシカント空調システムの概略構成図 第1の別実施形態によるデシカントユニットを備えたデシカント空調システムの概略構成図 第2の別実施形態によるデシカントユニットを備えたデシカント空調システムの概略構成図 第3の別実施形態によるデシカントユニットを備えたデシカント空調システムの概略構成図 従来のデシカントを用いたデシカント空調システムとしての除湿空調機の概略構成図
符号の説明
1 除湿ロータ
1a 除湿ゾーン(吸湿部)
1b 再生ゾーン(再生部)
2 顕熱回収ロータ
2a 外気導入ゾーン(第1熱交換部)
2b 還気導入ゾーン(第2熱交換部)
3 外気ファン(空調用空気通流手段)
4 排気ファン(再生用気体通流手段)
10 デシカントユニット
50 デシカント空調システム

Claims (2)

  1. 回転駆動される通気性吸湿体からなり、吸湿部に通流される気体の水分を吸着し、その吸着した水分を再生部に通流される気体に放出する除湿ロータと、
    回転駆動される通気性熱交換体からなり、第1熱交換部に通流される気体の顕熱を回収し、その回収した顕熱を第2熱交換部に通流される気体に放出する顕熱回収ロータと、
    前記除湿ロータの吸湿部、前記顕熱回収ロータの第1熱交換部の順に通過させる状態で夫々に空調用空気を通流させて、前記空調用空気を空調対象空間に供給する空調用空気通流手段と、
    前記空調対象空間からの環気を、前記顕熱回収ロータの第2熱交換部、前記除湿ロータの再生部の順に通過させる再生用気体通流手段と、
    を備え、前記除湿ロータと前記顕熱回収ロータとを同心円状に配置し、一体化してあるデシカント空調システム。
  2. 前記除湿ロータを円筒状に形成し、その除湿ロータの外周部に環状に形成した前記顕熱回収ロータを結合してある請求項1に記載のデシカント空調システム
JP2007092564A 2007-03-30 2007-03-30 デシカント空調システム Expired - Fee Related JP4981502B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092564A JP4981502B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 デシカント空調システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007092564A JP4981502B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 デシカント空調システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008249271A JP2008249271A (ja) 2008-10-16
JP4981502B2 true JP4981502B2 (ja) 2012-07-25

Family

ID=39974425

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007092564A Expired - Fee Related JP4981502B2 (ja) 2007-03-30 2007-03-30 デシカント空調システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4981502B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6888283B2 (ja) * 2016-11-30 2021-06-16 ダイキン工業株式会社 加湿装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2950444B2 (ja) * 1991-10-26 1999-09-20 株式会社西部技研 脱臭除湿冷房方法および脱臭除湿冷房装置
JP2008043899A (ja) * 2006-08-18 2008-02-28 Mitsubishi Chemicals Corp 除加湿ロータ、除加湿装置及びその運転方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008249271A (ja) 2008-10-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2351970B1 (en) Desiccant air conditioning device
JP5497492B2 (ja) デシカント空調装置
JP2009275955A (ja) デシカント空調装置
JP4918468B2 (ja) デシカント除湿器及びデシカント空調システム
JP2008057953A (ja) 空調システム
JP2007212058A (ja) デシカント換気装置
JP2000291978A (ja) 空気調和装置
JP2008142656A (ja) 除湿装置
JP4919498B2 (ja) 冷房空調システム
WO2020250629A1 (ja) 調湿ユニット、及び調湿システム
JP2008101796A (ja) 除湿空調装置
JP4981502B2 (ja) デシカント空調システム
JP4230038B2 (ja) 除湿空調装置
JP5241693B2 (ja) デシカントシステム
JP4414110B2 (ja) 除湿空調装置
JP2005021840A (ja) 熱交換型除湿ローターおよびそれを用いたデシカント空調機
JP5714946B2 (ja) 空調システム
JP6911400B2 (ja) 調湿装置
JP4682667B2 (ja) 調湿装置
KR102191087B1 (ko) 건식 제습 시스템 및 그 제어 방법
JP6073163B2 (ja) 空調システム及びその運転方法
JP4393478B2 (ja) デシカント換気システム
JP2001193981A (ja) 除湿換気装置
JP4706303B2 (ja) 調湿装置
JP2017138078A (ja) 除湿システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100113

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111020

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111219

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120321

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120412

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120420

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4981502

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees