JP4979201B2 - 電池用セパレータ及び電池 - Google Patents

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Description

本発明は電池用セパレータ及びこれを用いた電池に関する。
従来から、電池の正極と負極とを分離して短絡を防止するために、正極と負極との間にセパレータが使用されている。このセパレータの緻密性が高ければ、短絡を有効に防止することができ、また、活物質やデンドライドの移動を効果的に防止することができる。
このようにセパレータの緻密性を高める方法の1つとして、不織布等の繊維シートに粉体を担持させる方法がある。例えば、「一次粒子径が500オングストローム以下であり、その結晶形態が非晶質であり、その比表面積が100m/g以上の酸化チタンおよび/または水和酸化チタンからなる超微粒子を、セパレータ基材に対し0.1〜10重量%含有させてなるアルカリ二次電池用セパレータ」が提案されている(特許文献1)。このセパレータにおいては、超微粒子と接着剤との混合懸濁液を基材に塗布したり、混合懸濁液内に基材を含浸したり、或いは繊維と超微粒子とを混合し、不織布とすることが開示されている。しかしながら、前者の方法によると接着剤を使用しているため、接着剤による皮膜が形成され、密閉型電池に使用した場合には、ガス透過性が悪く、内圧が上昇するという問題があった。他方で、後者の方法により製造したセパレータは超微粒子が脱落しやすいため、極板群を形成する際に脱落するなどして、セパレータの緻密性を維持できず、短絡防止や活物質やデンドライドの移動を防止できないものであった。
このような接着剤による弊害をなくしたセパレータとして、「1種類または2種類以上のポリオレフィン系繊維を構成繊維とする不織布であって、構成繊維の繊維表面の少なくとも一部の樹脂成分によってイオン交換性粒子が固着されてなることを特徴とする電池用セパレータ」も提案されている(特許文献2)。このセパレータにおいては、「イオン交換性粒子を水溶液中に分散させて混合した粒子混合溶液としたもの、あるいは粉末状のものを、得られた繊維ウェブあるいは不織布に公知の方法で含浸、散布、あるいは塗布し、その後、乾熱、あるいは湿熱を利用し、構成繊維の繊維表面の少なくとも一部の樹脂成分によりイオン交換性粒子を固着させて、電池用セパレータ」にできることが開示されている。しかしながら、本願発明者の追試によると、このような方法で製造したセパレータは粒子が脱落しやすいため、極板群を形成する際に脱落するなどして、セパレータの緻密性を維持できず、短絡防止や活物質やデンドライドの移動を防止できないものであった。
特開平2−213047号公報(特許請求の範囲、第3頁左上欄下から第3行〜右上欄下から第6行) 特開2000−215872号公報(特許請求の範囲、段落番号0020)
本発明は上述のような問題点を解決するためになされたもので、不織布と粉体とを含む緻密性の高い電池用セパレータであり、しかもガス透過性に優れるとともに、極板群形成時等の摩擦によっても粉体が脱落しにくいため、緻密性を維持して短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れる電池を製造できる電池用セパレータ、及びこの電池用セパレータを備えた電池を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「熱可塑性繊維を含む不織布に酸化イットリウム粉体又は酸化イッテリビウム粉体が固定された電池用セパレータであり、前記粉体は粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の平均繊維径よりも平均粒径が小さく、かつ粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の塑性変形により固定された状態にあり、しかも電池用セパレータの下記に規定される粉体の脱落率(Fr)が5%以下であることを特徴とする電池用セパレータ。

Fr=(Fm/Sm)×100
ここで、Frは粉体の脱落率(単位:%)、FmはJIS L0849:2004に規定する摩擦試験機II形(学振型)を用いる乾燥試験を、電池用セパレータに対して毎分30回往復の速度で20回往復摩擦させた時における摩擦前後の質量差を1mあたりに換算した値(単位:g/m)、Smは電池用セパレータの目付(単位:g/m)、をそれぞれ意味する」である。
本発明の請求項2にかかる発明は、「粉体の固定に関与する熱可塑性繊維が融点の異なる2種類の熱可塑性樹脂からなり、より融点の低い熱可塑性樹脂が繊維表面を占めていることを特徴とする、請求項1記載の電池用セパレータ。」である。
本発明の請求項3にかかる発明は、「粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の平均繊維径が20μm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の電池用セパレータ。」である。
本発明の請求項4にかかる発明は、「粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の不織布における質量比率が30mass%以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電池用セパレータ」である。
本発明の請求項にかかる発明は、「粉体の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータ」である。
本発明の請求項にかかる発明は、「電池用セパレータの比表面積が1.5m/g以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータ」である。
本発明の請求項にかかる発明は、「請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータを備えた電池」である。
本発明の請求項1にかかる発明によれば、平均粒径の小さい粉体が粉体の固定に関与する熱可塑性繊維に固定されていることによって、緻密性が向上しているとともに、表面積が広くなっているため、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れ、不良電池の発生率を低く抑えることができる。また、粉体は粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の塑性変形によって固定されており、従来の接着剤のような皮膜を形成していないため、ガス透過性に優れ、電池内圧を上昇させることもない。更に、粉体の脱落率が5%以下と、粉体は強固に固定されているため、粉体が脱落しにくい。したがって、極板群を形成する際の摩擦等によっても脱落せず、緻密性を維持して、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れる電池を製造できる。
また、粉体が酸化イットリウム粉体又は酸化イッテリビウム粉体の無機粉体であるため、外力によっても潰れにくい電池用セパレータであることができる。そのため、長期間にわたって電解液を保持でき、寿命の長い電池を製造することができる。また、無機物であるため、耐熱性、耐電解液性及び耐酸化性に優れ、電池特性に悪影響を及ぼさないという特長もある。
本発明の請求項2にかかる発明によれば、より融点の高い熱可塑性樹脂によって粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の強度を維持できるため、機械的強度の優れる電池用セパレータである。
本発明の請求項3にかかる発明によれば、粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の平均繊維径が20μm以下であるため、緻密性が高く、しかも表面積が広いため、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れている。
本発明の請求項4にかかる発明によれば、粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の不織布における質量比率が30mass%以上で、多くの粉体を固定することができるため、緻密性が高く、しかも表面積が広く、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れている。
本発明の請求項にかかる発明によれば、粉体の平均粒径が10μm以下であるため、緻密性が高く、しかも表面積が広いため、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れている。
本発明の請求項にかかる発明によれば、比表面積が1.5m/g以上と表面積が広いため、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れている。
本発明の請求項にかかる発明によれば、上記電池用セパレータを備えているため、短絡したり、活物質やデンドライド移動によって寿命が尽きにくい電池である。また、電池内圧を上昇させることのない密閉型電池であることができる。
本発明の電池用セパレータ(以下、単に「セパレータ」ということがある)は不織布と粉体とを含んでいるが、不織布は粉体を固定し、担持して緻密な構造であることができるように、粉体の固定に関与できる熱可塑性繊維(以下、「粉体固定熱可塑性繊維」と表記することがある)を含んでいる。この粉体固定熱可塑性繊維は熱可塑性である限り、どのような樹脂から構成されていても良いが、セパレータとしての機能を発揮できるように、電解液によって侵されない熱可塑性樹脂から構成されているのが好ましい。例えば、電解液が強アルカリであるアルカリ電池のセパレータの場合、少なくとも繊維表面がポリオレフィン系樹脂及び/又はナイロン系樹脂から構成されているのが好ましい。このポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂(例えば、超高分子量ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン)、エチレン系共重合樹脂(例えば、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸など)、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ポリプロピレン)、プロピレン系共重合体(例えば、エチレン−ブテン−プロピレン共重合体、エチレン−ブタジエン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体など)、ポリメチルペンテン系樹脂(例えば、ポリメチルペンテン)、メチルペンテン系共重合体などを挙げることができ、ナイロン系樹脂として、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、或いはこれらナイロンの中から選ばれる1種類以上の成分を共重合成分とするナイロン共重合体などを挙げることができる。
なお、粉体固定熱可塑性繊維は上述のような熱可塑性樹脂のみから構成されていることもできるが、融点の異なる2種類の熱可塑性樹脂からなり、より融点の低い熱可塑性樹脂(以下、「低融点樹脂」ということがある)が繊維表面(端部を除く)を占めているのが好ましい。このような粉体固定熱可塑性繊維は低融点樹脂の塑性変形によって粉体を固定したとしても、より融点の高い熱可塑性樹脂(以下、「高融点樹脂」ということがある)によって粉体固定熱可塑性繊維の強度を維持でき、機械的強度の優れるセパレータとすることができるためである。より具体的には、粉体固定熱可塑性繊維の横断面において、高融点樹脂を芯とし、低融点樹脂を鞘とする芯鞘状に配置しているのが好ましい。芯鞘状に配置していると、粉体が繊維に固定されて担持される際に、粉体固定熱可塑性繊維の収縮や糸切れが生じにくくなるためである。なお、高融点樹脂は粉体固定熱可塑性繊維横断面の中心にある必要はないが、粉体が繊維に固定されて担持される際に、粉体固定熱可塑性繊維の収縮や糸切れが生じにくいように、高融点樹脂が繊維横断面の中心にあるのが好ましい。また、高融点樹脂は横断面において1つである必要はなく、2つ以上の多芯であっても良い。また、高融点樹脂と低融点樹脂との融点差は特に限定するものではないが、10℃以上あるのが好ましく、20℃以上あるのが更に好ましい。
本発明における「融点」は示差走査熱量分析(DSC)法により得られる値をいう。
この粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径は特に限定されるものではないが、緻密性及び電解液の保持性に優れているように、20μm以下であるのが好ましく、15μm以下であるのがより好ましく、10μm以下であるのが更に好ましい。なお、平均繊維径が小さければ小さい程、緻密性及び電解液の保持性に優れているため、下限は特に限定するものではない。
本発明における「平均繊維径」は、無作為に選んだ500箇所以上の繊維径の数平均繊維径をいう。なお、市販されている繊維の場合、カタログや仕様書に数平均繊維径が明示されている場合は、その値を繊維の平均繊維径としても良いし、カタログや仕様書に繊度が明示されている場合には、比重をもとに繊度から換算した値を平均繊維径としても良い。なお、「繊維径」は、繊維の横断面形状が円形である場合にはその直径をいい、円形以外の場合には、横断面積と同じ面積の円の直径を繊維径とみなす。
なお、粉体固定熱可塑性繊維の繊維長は、粉体固定熱可塑性繊維の分散性に優れ、電極間の絶縁性に優れているように、110mm以下であるのが好ましく、80mm以下であるのがより好ましく、60mm以下であるのが更に好ましい。なお、粉体固定熱可塑性繊維の繊維長の下限は特に限定するものではないが、0.1mmが適当である。
本発明の粉体固定熱可塑性繊維の横断面形状は円形である必要はなく、非円形(例えば、三角形などの多角形、長円、楕円、T状などアルファベット形状など)でも良い。また、一部又は全部がフィブリル化した状態にあっても良い。
本発明のセパレータを構成する不織布は上述のような粉体固定熱可塑性繊維を含んでいるが、粉体の固定に関与しない熱可塑性繊維(以下、「粉体非固定熱可塑性繊維」ということがある)を含んでいても良い。例えば、繊維表面がポリエチレンからなる熱可塑性繊維と繊維表面がポリプロピレンからなる熱可塑性繊維とを含み、粉体がポリエチレンのみに固定されている場合には、繊維表面がポリエチレンからなる熱可塑性繊維が粉体固定熱可塑性繊維に相当し、繊維表面がポリプロピレンからなる熱可塑性繊維が粉体非固定熱可塑性繊維に相当する。また、繊維表面がポリエチレンからなる熱可塑性繊維と繊維表面がポリプロピレンからなる熱可塑性繊維とを含み、ポリエチレンとポリプロピレンの両方に粉体が固定されている場合には、いずれの熱可塑性繊維も粉体固定熱可塑性繊維に相当する。
なお、粉体非固定熱可塑性繊維は粉体固定熱可塑性繊維と同様の熱可塑性樹脂1種類以上から構成することができ、粉体非固定熱可塑性繊維の平均繊維径は緻密性及び電解液の保持性を損なわないように、20μm以下であるのが好ましく、15μm以下であるのがより好ましく、10μm以下であるのが更に好ましい。粉体非固定熱可塑性繊維の平均繊維径の下限は特に限定するものではない。また、粉体非固定熱可塑性繊維の繊維長は110mm以下であるのが好ましく、80mm以下であるのがより好ましく、60mm以下であるのが更に好ましい。粉体非固定熱可塑性繊維の繊維長の下限は特に限定するものではないが、0.1mmが適当である。更に、粉体非固定熱可塑性繊維の横断面形状は円形である必要はなく、非円形(例えば、三角形などの多角形、長円、楕円、T状などアルファベット形状など)でも良い。また、一部又は全部がフィブリル化した状態にあっても良い。
本発明のセパレータを構成する不織布においては、粉体固定熱可塑性繊維は所望量の粉体を固定できる量である限り、その含有量は特に限定するものではないが、一般的に粉体を多く固定し、緻密性を向上させることができるように、不織布における質量比率が30mass%以上であるのが好ましく、50mass%以上であるのがより好ましく、80mass%以上であるのが更に好ましい。粉体固定熱可塑性繊維のみ(100mass%)から不織布を構成することもできる。
本発明を構成する不織布は粉体固定熱可塑性繊維を含んでいる限り、どのような方法により製造されたものであっても良い。例えば、湿式法、メルトブロー法やスパンボンド法などの直接法によって形成した繊維ウエブをもとに製造されたものであっても良い。なお、カード法などの乾式法により製造した繊維ウエブをもとに製造された不織布であっても、粉体を固定していることによって、緻密性に優れるセパレータであることができる。また、繊維ウエブの結合方法についても特に限定するものではなく、例えば、粉体固定熱可塑性繊維の熱可塑性(場合により粉体非固定熱可塑性繊維の熱可塑性も含む)を利用して接着する方法、水流などの流体によって絡合させる方法、或いはこれらを併用する方法によって結合することができる。特に粉体固定熱可塑性繊維の熱可塑性(場合により粉体非固定熱可塑性繊維の熱可塑性も含む)を利用して接着する場合には、粉体固定熱可塑性繊維(粉体非固定熱可塑性繊維を含む場合には粉体非固定熱可塑性繊維も)として、低融点樹脂と高融点樹脂からなり、低融点樹脂が繊維表面を占める粉体固定熱可塑性繊維(粉体非固定熱可塑性繊維を含む場合には粉体非固定熱可塑性繊維も)を使用し、低融点樹脂で接着するのが好ましい。
本発明のセパレータにおいては、上述のような不織布を構成する粉体固定熱可塑性繊維に、粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径よりも平均粒径の小さい粉体が固定され、緻密性が向上しているとともに、表面積が広くなっているため、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れている。また、粉体は粉体固定熱可塑性繊維に、粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって固定されており、従来の接着剤のような皮膜を形成していないため、ガス透過性に優れ、密閉型電池を製造した場合には電池内圧を上昇させることもない。
この粉体としては、緻密性が高く、表面積が広くなるように、粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径よりも平均粒径が小さく、電解液によって侵されない粉体である限り、無機質又は有機質のいずれであっても良い。なお、粉体は粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって固定されやすいように、粉体固定熱可塑性繊維の表面を構成する熱可塑性樹脂の融点よりも高い融点又は分解温度を有するのが好ましい。一般的に、無機粉体であると、外力によっても潰れにくいセパレータであることができ、長期間にわたって電解液を保持できる寿命の長い電池を製造することができるため好適である。このような無機粉体としては、例えば、アルカリ電解液によって侵されない、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化イッテリビウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物を挙げることができ、これら無機粉体を単独で、又は2種類以上を併用することができる。なお、有機粉体と無機粉体とを併用することもできる。
本発明における「分解温度」は熱重量分析(TGA)法により得られる値をいう。
本発明のセパレータにおける粉体の平均粒径は粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径よりも小さければ良く、特に限定するものではないが、表面積が広くなり、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れているように、10μm以下であるのが好ましく、1μm以下であるのがより好ましく、0.1μm以下であるのが更に好ましい。なお、表面積が広ければ広いほど、前記効果に優れるため、下限は特に限定するものではない。この粉体の平均粒径は粉体の数平均粒子径をいい、この「数平均粒子径」は、粉体を走査型電子顕微鏡等で拡大して撮影し、任意に選んだ500個以上の粉体の粒子径を算術平均した値をいう。粉体が球形でない場合には、粉体の外接円の直径を粉体の粒子径とみなす。なお、市販されている粉体の場合、カタログや仕様書に数平均粒子径が明示されている場合はその値を粉体の平均粒子径としても良い。
このような粉体のセパレータ中における含有量は、不織布の製造方法、粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径、粉体の平均粒径等によって異なるため、特に限定するものではないが、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れる程度に緻密性に優れ、表面積が広くなるように、セパレータの比表面積が1.5m/g以上となるような量であるのが好ましく、3m/g以上となるような量であるのがより好ましく、5m/g以上となるような量であるのが更に好ましい。なお、比表面積が大きければ大きいほど、前記効果に優れるため、上限は特に限定するものではない。本発明における「比表面積」はBET法により測定した値をいう。
なお、粉体は粉体固定熱可塑性繊維全体に固定されている必要はない。例えば、不織布における表面近傍の粉体固定熱可塑性繊維には多くの粉体が固定されているものの、不織布内部の粉体固定熱可塑性繊維にはあまり粉体が固定されていない状態にあっても良い。また、個々の粉体固定熱可塑性繊維においても、均一に粉体が固定されている必要はなく、多くの粉体が固定された部分と少しの粉体が固定された部分とが混在していても良い。これらのような固定状態のセパレータは、例えば、不織布を形成した後に後述のような方法により粉体を固定した場合に形成されやすい。
本発明のセパレータにおいては、ガス透過性に優れ、電池内圧を上昇させることがないように、粉体は粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって粉体固定熱可塑性繊維に固定されている。そのため、走査型電子顕微鏡で粉体固定熱可塑性繊維を観察すると、粉体の一部は粉体固定熱可塑性繊維の内部に埋没し、一部は粉体固定熱可塑性繊維表面から突出した状態にある。
このように粉体が粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって固定されていることは、不織布に対して粉体を固定させた場合、不織布の粉体固定前後における通気度変化に反映される。つまり、粉体が不織布の空隙を閉塞させる場合には粉体固定前後における通気度変化が大きいが、本発明のセパレータは粉体が粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって固定されており、粉体によって不織布の空隙が閉塞されにくいため、粉体固定前後における通気度変化が小さい。より具体的には、粉体固定前の通気度(Fb)の粉体固定後の通気度(Fa)に対する百分率(=[Fb/Fa]×100)が80%以上であることができ、好ましくは90%以上である。本発明の「通気度」は、JIS L 1096:1999(8.27.1 A法(フラジール法))に規定されている方法による測定値をいう。
本発明のセパレータは上述のような粉体固定熱可塑性繊維に粉体が固定された状態にあるが、極板群を形成する際の摩擦等によっても脱落せず、緻密性を維持して、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れているように、粉体の脱落率が5%以下と、強固に固定されている。この脱落率は粉体の混合溶液又は粉末状のものを、粉体固定熱可塑性繊維を含む不織布に含浸、散布、或いは塗布した後、粉体固定熱可塑性繊維の熱可塑性を利用して粉体を固定した場合には得られない値である。この脱落率が小さければ小さい程、粉体が強固に固定されていることを意味するため、3%以下であるのが好ましく、2%以下であるのがより好ましい。
本発明の脱落率は次の式から算出される値をいう。
Fr=(Fm/Sm)×100
ここで、Frは粉体の脱落率(単位:%)、FmはJIS L0849:2004に規定する摩擦試験機II形(学振型)を用いる乾燥試験を、電池用セパレータに対して毎分30回往復の速度で20回往復摩擦させた時における摩擦前後の質量差を1mあたりに換算した値(単位:g/m)、Smは電池用セパレータの目付(単位:g/m)、をそれぞれ意味する。
本発明のセパレータは、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、粉体固定熱可塑性繊維を用意する。場合によっては粉体非固定熱可塑性繊維も用意する。好ましくは、融点の異なる2種類の熱可塑性樹脂からなり、より融点の低い熱可塑性樹脂が繊維表面を占めている粉体固定熱可塑性繊維を用意する。
次いで、粉体固定熱可塑性繊維を用いて常法により不織布を製造する。例えば、カード法などの乾式法、湿式法によって繊維ウエブを形成する。なお、メルトブロー法やスパンボンド法などの直接法によって繊維ウエブを形成することもできる。繊維ウエブは、例えば、粉体固定熱可塑性繊維(場合により粉体非固定熱可塑性繊維も含む)の熱可塑性を利用して接着する方法、水流などの流体によって絡合させる方法、或いはこれらを併用する方法によって結合して不織布を製造できる。
そして、粉体固定熱可塑性繊維の平均繊維径よりも平均粒径が小さく、粉体固定熱可塑性繊維の表面を構成する熱可塑性樹脂よりも融点又は分解温度の高い粉体を用意し、不織布を構成する粉体固定熱可塑性繊維に、粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって粉体を固定してセパレータを得ることができる。
例えば、粉体固定熱可塑性繊維表面を構成する熱可塑性樹脂の融点以上、粉体の融点又は分解温度未満までの固体としての形状を維持できる範囲内に加熱した粉体を前記不織布と接触させ、粉体固定熱可塑性繊維の塑性変形によって粉体を固定することができる。この不織布と粉体との接触方法は、粉体固定熱可塑性繊維に粉体を固定できる限り、特に限定されるものではないが、例えば、(1)加熱した粉体を含有する気流を不織布に吹き付ける方法、(2)加熱した粉体を不織布に対して自然落下させる方法、(3)加熱した粉体と不織布とを装入した容器を振盪する方法、(4)加熱した粉体中に不織布を浸漬する方法、或いは(5)加熱した粉体の流動層中に不織布を曝す方法、などを挙げることができる。
以上のような方法によりセパレータを製造することができるが、上述と同様の方法により粉体固定熱可塑性繊維に粉体を固定した後、粉体を固定した粉体固定熱可塑性繊維を使用して不織布を製造することもできる。
なお、粉体固定熱可塑性繊維及び/又は粉体非固定熱可塑性繊維の繊維表面がポリオレフィン系樹脂及び/又はナイロン系樹脂から構成されており、電解液の保持性に劣る場合には、粉体を固定した不織布(以下、「粉体固定不織布」という)に親水化処理を実施して電解液の保持性を付与又は高めるのが好ましい。この親水化処理としては、例えば、スルホン化処理、フッ素ガス処理、ビニルモノマーのグラフト重合処理、界面活性剤処理、放電処理、或いは親水性樹脂付与処理などを挙げることができる。なお、以下に粉体固定不織布に親水化処理する方法について説明するが、粉体固定不織布に親水化処理するのではなく、粉体固定熱可塑性繊維、粉体を固定した粉体固定熱可塑性繊維、又は粉体を固定していない不織布に対して親水化処理を実施しても良い。好ましくは、親水化処理によって粉体が改質されないように、粉体固定熱可塑性繊維、又は粉体を固定していない不織布に対して親水化処理を実施する。
スルホン化処理としては、特に限定するものではないが、例えば、発煙硫酸、硫酸、三酸化イオウ、クロロ硫酸、又は塩化スルフリルからなる溶液中に前述のような粉体固定不織布を浸漬してスルホン酸基を導入する方法や、一酸化硫黄ガス、二酸化硫黄ガス或いは三酸化硫黄ガスなどの存在下で放電を作用させて粉体固定不織布にスルホン酸基、スルホン酸基等を導入する方法等がある。
フッ素ガス処理についても、特に限定するものではないが、例えば、不活性ガス(例えば、窒素ガス、アルゴンガスなど)で希釈したフッ素ガスと、酸素ガス、二酸化炭素ガス、及び二酸化硫黄ガスなどの中から選んだ少なくとも1種類のガスとの混合ガスに、粉体固定不織布をさらすことにより繊維表面にスルホフルオライド基等を導入して親水化することができる。なお、粉体固定不織布に二酸化硫黄ガスをあらかじめ付着させた後に、フッ素ガスを接触させると、より効率的に恒久的な親水性を付与することができる。
ビニルモノマーのグラフト重合としては、ビニルモノマーとして、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、或いはスチレンを使用することができる。なお、スチレンをグラフト重合した場合には、電解液との親和性を付与するために、スルホン化するのが好ましい。これらの中でも、アクリル酸は電解液との親和性に優れているため好適に使用できる。これらビニルモノマーの重合方法としては、例えば、ビニルモノマーと重合開始剤を含む溶液中に粉体固定不織布を浸漬して加熱する方法、粉体固定不織布にビニルモノマーを塗布した後に放射線を照射する方法、粉体固定不織布に放射線を照射した後にビニルモノマーと接触させる方法、増感剤を含むビニルモノマー溶液を粉体固定不織布に含浸した後に紫外線を照射する方法などがある。なお、ビニルモノマー溶液と粉体固定不織布とを接触させる前に、紫外線照射、コロナ放電、又はプラズマ放電などにより、粉体固定不織布表面を改質処理すると、ビニルモノマー溶液との親和性が高くなるため、効率的にグラフト重合を行うことができる。
界面活性剤処理としては、例えば、アニオン系界面活性剤(例えば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩、アルキルスルホン酸塩、もしくはスルホコハク酸エステル塩など)、又はノニオン系界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、もしくはポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルなど)の溶液中に粉体固定不織布を浸漬したり、この溶液を粉体固定不織布に塗布又は散布して付着させることができる。
放電処理としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、グロー放電処理、沿面放電処理、紫外線処理又は電子線処理などがある。これら放電処理の中でも、空気中の大気圧下で、それぞれが誘電体を担持する一対の電極間に、これら両方の誘電体と接触するように粉体固定不織布を配置し、これら両電極間に交流電圧を印加し、粉体固定不織布内部空隙で放電を発生させる方法を利用すると、粉体固定不織布の外側だけではなく、粉体固定不織布の内部を構成する繊維表面も処理することができる。したがって、こうした方法で処理した粉体固定不織布をセパレータとして用いると、その内部における電解液の保持性に優れている。
親水性樹脂付与処理としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、架橋可能なポリビニルアルコール、又はポリアクリル酸などの親水性樹脂を付着させることができる。これらの親水性樹脂は適当な溶媒に溶解又は分散させた後、この溶媒中に粉体固定不織布を浸漬したり、この溶媒を粉体固定不織布に塗布又は散布し、乾燥して付着させることができる。なお、親水性樹脂の付着量は、通気性を損なわないように、セパレータ全体の0.3〜5mass%であるのが好ましい。この架橋可能なポリビニルアルコールとしては、例えば、水酸基の一部を感光性基で置換したポリビニルアルコールがあり、より具体的には、スチリルピリジニウム系感光性基、スチリルキノリニウム系感光性基、又はスチリルベンゾチアゾリウム系感光性基で置換したポリビニルアルコールがある。この架橋可能なポリビニルアルコールも他の親水性樹脂と同様にして粉体固定不織布に付着させた後、光照射によって架橋させることができる。このような水酸基の一部を感光性基で置換したポリビニルアルコールは耐アルカリ性に優れ、しかもイオンとキレートを形成可能な水酸基を多く含んでおり、放電時及び/又は充電時に、極板上に樹枝状の金属が析出する前のイオンとキレートを形成し、電極間の短絡を生じにくいので好適に使用することができる。
本発明の電池は前述のようなセパレータを備えたものである。そのため、短絡したり、活物質やデンドライド移動によって寿命が尽きにくい電池である。また、電池内圧を上昇させることのない密閉型電池であることができる。本発明の電池は前述のようなセパレータを使用したこと以外は、従来の電池と全く同様であることができる。
例えば、円筒型ニッケル−水素電池は、ニッケル正極板と水素吸蔵合金負極板とを前述のようなセパレータを介して渦巻き状に巻回した極板群を金属のケースに挿入した構造を有する。前記ニッケル正極板としては、例えば、スポンジ状ニッケル多孔体に水酸化ニッケル固溶体粉末からなる活物質を充填したものを使用することができ、水素吸蔵合金負極板としては、例えば、ニッケルメッキ穿孔鋼板、発泡ニッケル、或いはニッケルネットに、AB系(希土類系)合金、AB/AB系(Ti/Zr系)合金、或いはAB(Laves相)系合金を充填したものを使用することができる。なお、電解液として、例えば、水酸化カリウム/水酸化リチウムの二成分系のもの、或いは水酸化カリウム/水酸化ナトリウム/水酸化リチウムの三成分系のものを使用することができる。また、前記ケースは安全弁を備えた封口板により、絶縁ガスケットを介して封口されている。更に、正極集電体や絶縁板を備えており、必要であれば負極集電体を備えている。
なお、本発明の電池は円筒形である必要はなく、角型、ボタン型などであっても良い。角型の場合には、正極板と負極板との間にセパレータが配置された積層構造を有する。また、本発明の電池は密閉型、開放型のいずれであることもできるが、密閉型であっても内圧が上昇しない電池である。更に、本発明の電池はニッケル−水素電池に限定されず、アルカリ・マンガン電池、酸化銀電池、水銀電池、ニッケル電池、アルカリ空気電池、酸化水銀−カドミウム電池、空気−亜鉛電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、酸化銀−亜鉛蓄電池、酸化銀−カドミウム蓄電池、ニッケル−亜鉛蓄電池、ニッケル−鉄蓄電池であることができる。
以下、本発明のセパレータの実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
芯成分がポリプロピレン(融点:160℃)からなり、鞘成分が高密度ポリエチレン(融点:135℃)からなる、繊度が0.8dtex(平均繊維径:10μm)で繊維長が5mmの芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維(横断面形状:円形、フィブリル化していない)80mass%と、ポリプロピレン粉体非固定熱可塑性繊維(繊度:1.3dtex、平均繊維径:13μm、繊維長:10mm、横断面形状:円形、フィブリル化していない)20mass%とを分散させたスラリーから湿式抄造法により繊維ウエブを形成した。この繊維ウエブを温度140℃に設定されたドライヤーに供給し、5分間熱を作用させ、乾燥及び芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維の鞘成分で融着させて、目付が52g/mで、厚さが0.2mmの湿式不織布を製造した。
次いで、この湿式不織布を、シリコーンゴムを担持した平板状電極により挟持した状態(シリコーンゴムが湿式不織布と当接)で、大気圧下、空気(湿度:60RH%)の存在下で、両電極間に交流電圧を印加(電圧:24kVp、出力:2.8kW、単位面積あたりの出力:1.83W/cm、周波数:25KHz、波形:正弦波)し、湿式不織布内部で放電を発生させて親水化処理を実施し、親水化湿式不織布を得た。
次に、前記親水化湿式不織布を金網のコンベアーベルトの上に載置し、コンベアーベルトを移動させながら、前記親水化湿式不織布の片表面全体に、200℃に加熱した酸化チタン粉体(融点:約1800℃、平均粒径:7nm、石原産業製、品番:ST−01)と空気とが混合された混合気流を均一に吹き付けて、親水化湿式不織布を構成する芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維の鞘成分の塑性変形により酸化チタン粉体を固定した。次いで、カレンダーによって厚さ調整を行ない、本発明のセパレータ(目付:58g/m、厚さ:0.15mm、比表面積:7.1m/g)を得た。このセパレータにおいては、内部に存在する芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維よりも表面近傍に存在する芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維に、より多くの酸化チタン粉体が固定された状態にあった。
(実施例2)
ポリエチレンテレフタレートからなる海成分中に、ポリプロピレンからなる島成分が64個存在する、複合紡糸法により紡糸した後に切断した海島型複合繊維(繊度:1.65dtex、繊維長:2mm)を用意した。次いで、この海島型複合繊維を、温度80℃、10mass%水酸化ナトリウム水溶液からなる浴中に60分間浸漬し、海島型複合繊維の海成分を除去して、島成分からなるポリプロピレン粉体非固定熱可塑性繊維(平均繊維径:2μm、融点:172℃、繊維長:2mm、フィブリル化していない、横断面形状:円形)を製造した。
このポリプロピレン粉体非固定熱可塑性繊維20mass%を、実施例1のポリプロピレン粉体非固定熱可塑性繊維20mass%に替えて使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、目付が40g/mで、厚さが0.15mmの湿式不織布を製造した。
その後、実施例1と全く同様に、親水化処理、酸化チタン粉体の固定、及び厚さ調整を実施し、本発明のセパレータ(目付:45g/m、厚さ:0.1mm、比表面積:6.2m/g)を得た。このセパレータにおいては、内部に存在する芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維よりも表面近傍に存在する芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維に、より多くの酸化チタン粉体が固定された状態にあった。
(比較例1)
実施例1と全く同様にして親水化湿式不織布(目付:52g/m、厚さ:0.2mm)を製造した。
次に、実施例1と同様の酸化チタン粉体と水とを混合し、固形分量が40mass%の混合水溶液を作成した。次いで、この混合水溶液を常温下、前記親水化湿式不織布に塗布した後、温度140℃に設定した熱風乾燥機により、乾燥及び芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維の鞘成分で前記粉体を融着固定し、更にカレンダーにより厚さ調整を行い、セパレータ(目付:96.5g/m、厚さ:0.2mm、比表面積:37.2m/g)を製造した。なお、熱風乾燥機により乾燥した際に、親水化湿式不織布が収縮したために、目付が増加した。
(比較例2)
実施例1と全く同様にして親水化湿式不織布(目付:52g/m、厚さ:0.2mm)を製造した。
次に、固形分量を10mass%とした混合水溶液を使用したこと以外は比較例1と全く同様に、親水化湿式不織布への塗布、熱風乾燥機による乾燥、及び芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維の鞘成分による粉体の融着固定を実施し、更にカレンダーにより厚さ調整を行い、セパレータ(目付:74g/m、厚さ:0.15mm、比表面積:16.8m/g)を製造した。なお、熱風乾燥機により乾燥した際に、親水化湿式不織布が収縮したために、目付が増加した。
(比較例3)
芯成分がポリプロピレン(融点:160℃)からなり、鞘成分が高密度ポリエチレン(融点:135℃)からなる、繊度が1.7dtex(平均繊維径:15μm)で繊維長が5mmの芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維(横断面形状:円形、フィブリル化していない)70mass%と、ポリプロピレン粉体非固定熱可塑性繊維(繊度:1.3dtex、平均繊維径:13μm、繊維長:10mm、横断面形状:円形、フィブリル化していない)30mass%とを分散させたスラリーを、湿式抄造法により繊維ウエブを形成した。この繊維ウエブを温度140℃に設定されたドライヤーに供給し、5分間熱を作用させ、乾燥及び芯鞘型複合粉体固定熱可塑性繊維の鞘成分で融着させて、目付が80g/mで、厚さが0.25mmの湿式不織布を製造した。次いで、実施例1と全く同様に親水化処理を実施し、親水化湿式不織布を得た。
この親水化湿式不織布を用いたこと以外は比較例1と全く同様にして、混合水溶液の塗布、粉体の融着固定、及び厚さ調整して、セパレータ(目付:157g/m、厚さ:0.3mm、比表面積:27.6m/g)を製造した。なお、熱風乾燥機により乾燥した際に、親水化湿式不織布が収縮したために、目付が増加した。
(比較例4)
比較例3と全く同様にして親水化湿式不織布(目付:80g/m、厚さ:0.25mm)を製造した。
次に、混合水溶液の固形分量を10mass%としたこと以外は比較例1と全く同様にして、混合水溶液の塗布、粉体の融着固定、及び厚さ調整して、セパレータ(目付:142.5g/m、厚さ:0.28mm、比表面積:24.4m/g)を製造した。なお、熱風乾燥機により乾燥した際に、親水化湿式不織布が収縮したために目付が増加した。
(比較例5)
実施例1と全く同様にして親水化湿式不織布を製造した後に、カレンダーにより厚さ調整を行い、セパレータ(目付:58g/m、厚さ:0.15mm、比表面積:0.5m/g)を製造した。
(比較例6)
実施例2と全く同様にして親水化湿式不織布を製造した後に、カレンダーにより厚さ調整を行い、セパレータ(目付:46g/m、厚さ:0.1mm、比表面積:0.7m/g)を製造した。
(比較例7)
比較例3と全く同様にして親水化湿式不織布を製造した後に、カレンダーにより厚さ調整を行い、セパレータ(目付:80g/m、厚さ:0.18mm、比表面積:0.5m/g)を製造した。
(脱落率の測定)
各セパレータの脱落率を次の手順により算出した。この結果は表1に示す通りであった。表1の結果から、本発明のセパレータは強固に粉体が固定されているため、極板群を形成する際の摩擦等によっても脱落せず、緻密性を維持して、短絡防止や活物質やデンドライドの移動防止性に優れる電池を製造できると考えられた。
(1)各セパレータからたて約22cm、よこ約3cmの試験片を切り取り、その質量を測定する。
(2)各試験片に対して、JIS L0849:2004に規定する摩擦試験機II形(学振型)を用いる乾燥試験を行った後に、各試験片の質量を測定する。なお、毎分30回往復の速度で20回往復摩擦させる。
(3)乾燥試験前後の質量差を1mあたりに換算する。つまり、1mあたりにおける脱落量(Fm)を算出する。
(4)次の式から脱落率(Fr)を算出する。
Fr=(Fm/Sm)×100
ここで、Smはセパレータの目付を意味する。
(通気度変化の測定)
各親水化湿式不織布及び各セパレータの通気度を、JIS L 1096:1999(8.27.1 A法(フラジール法))に規定されている方法により測定し、親水化湿式不織布の通気度(Fb)のセパレータの通気度(Fa)に対する百分率(=[Fb/Fa]×100)を算出した。この結果は表1に示す通りであった。表1の結果から本発明のセパレータは従来の接着剤のような皮膜を形成しておらず、また、粉体によって親水化湿式不織布の空隙が閉塞されておらず、ガス透過性に優れているため、電池内圧を上昇させないものであると考えられた。
(電池寿命の測定)
ニッケル焼結基板に水酸化ニッケルを主成分とした正極活物質を充填したニッケル正極(33mm幅、182mm長)と、ニッケル焼結基板に水酸化カドミウムを主成分とした負極活物質を充填したカドミウム負極(33mm幅、247mm長)とを作成した。
次いで、33mm幅、410mm長に裁断した各セパレータを、それぞれ正極と負極との間に挟み込み、渦巻き状に巻回して、SC型対応の電極群を作成した。この電極群を外装缶に収納し、電解液として5N−水酸化カリウム及び1N−水酸化リチウムを外装缶に注液し、封缶して円筒型ニッケル−カドミウム電池(電池容量:2000mAh)を作成した。
これら円筒型ニッケル−カドミウム電池を活性化させた後、室温下、0.2Cで6時間充電し、0.2Cで終止電圧0.8Vまで放電することを1サイクルとして繰り返し、初期容量の80%まで容量が低下するまでのサイクル数を求めた。これらの結果は表1に示す通りであった。なお、表1においては、比較例5のサイクル数を基準(100)とした時の比率で表記した。
表1の結果から、本発明のセパレータは電池寿命の長い電池を製造できるものであった。これは、比表面積が高く、極板群を形成する際の摩擦等によっても酸化チタン粉体が脱落せず、緻密及び比表面積を維持して活物質のデンドライドを防ぐことができること、及び通気性に優れ、内圧が上昇しにくいことに起因すると考えられた。
Figure 0004979201
#:上段は粉体を固定化させた後のセパレータの通気度(cm/s)を表し、下段は固定化する前の親水化湿式不織布の通気度(Fb)のセパレータの通気度(Fa)に対する百分率(=[Fb/Fa]×100)をそれぞれ表す

Claims (7)

  1. 熱可塑性繊維を含む不織布に酸化イットリウム粉体又は酸化イッテリビウム粉体が固定された電池用セパレータであり、前記粉体は粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の平均繊維径よりも平均粒径が小さく、かつ粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の塑性変形により固定された状態にあり、しかも電池用セパレータの下記に規定される粉体の脱落率(Fr)が5%以下であることを特徴とする電池用セパレータ。

    Fr=(Fm/Sm)×100
    ここで、Frは粉体の脱落率(単位:%)、FmはJIS L0849:2004に規定する摩擦試験機II形(学振型)を用いる乾燥試験を、電池用セパレータに対して毎分30回往復の速度で20回往復摩擦させた時における摩擦前後の質量差を1mあたりに換算した値(単位:g/m)、Smは電池用セパレータの目付(単位:g/m)、をそれぞれ意味する
  2. 粉体の固定に関与する熱可塑性繊維が融点の異なる2種類の熱可塑性樹脂からなり、より融点の低い熱可塑性樹脂が繊維表面を占めていることを特徴とする、請求項1記載の電池用セパレータ。
  3. 粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の平均繊維径が20μm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の電池用セパレータ。
  4. 粉体の固定に関与する熱可塑性繊維の不織布における質量比率が30mass%以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  5. 粉体の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  6. 電池用セパレータの比表面積が1.5m/g以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータ。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の電池用セパレータを備えた電池。
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