JP4978674B2 - 合成樹脂製袋の玉シール部製造装置及び玉シール部製造方法 - Google Patents
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Description
従来、保護外袋の内側に合成樹脂製内袋を設けた二重構造の袋としては特許文献1に記載されたものが存在する。特許文献1に記載の内袋は、非透水性の熱可塑性樹脂チューブの端部を外周方向から加熱加圧して溶圧着した横シール部と、軸方向から加熱加圧して溶圧着した縦シール部とにより小径に絞って玉シール部を形成し、この玉シール部にポリエチレン等の弾力性を有する結束用の合成樹脂製テープを1層以上巻着し切断すると共に、切断端部を合成樹脂製テープ内層部分に加熱加圧して溶着して取り付けていた。この合成樹脂製テープを玉シール部に巻き付ける作業は手作業で行っていた。
又、玉シール部は、1人の作業者が予め1袋分に形成された筒状フィルムを、手作業で縦方向に沿って折り畳み幅数センチのアコーディオン状に折り畳んで集束し、この集束された筒状フィルム端部に帯状の結束用フィルムを1層以上巻着し、結束用フィルムが巻着されている端部にヒータを当接し、熱溶着して玉シール部を形成することが一般的に行われていた。上記従来技術であると、筒状フィルム端部の折り畳み作業から結束用フィルムの熱溶着作業までの一連の工程作業を総て手作業で行っていたため、作業性が極めて悪いという問題点があった。又、1回の作業で1枚の内袋しか製造できず、製造効率が極めて低いという問題点があった。
又、袋束ね部の周囲に粘着テープを貼着する装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の発明は、1度に1個の袋の開口を閉じることしかできず、作業性が低く、しかも袋束ね部の周囲を粘着テープで貼着するため、本願発明のように1トン以上の流体、或は粉体等を封入するための袋の玉シール部に転用することは不適当であるという問題点があった。
【特許文献1】実開平6−22265号公報
【特許文献2】特開2006−151443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
、前記受動ローラから繰り出される結束用フィルムを、左右の上下側挟持部材間に架設された筒状フィルムの左右横幅方向略中央部に緊締巻着して巻着部を形成可能にし、前記ヒータの前進動により、前記ヒータで前記結束用フィルム巻着部の最外層部分を熱溶着可能にし、前記押し板の前進動で、前記熱溶着部から前記結束用フィルムを分離可能にするために、前記繰り出しローラと、前記押し板、及び前記ヒータは、夫々別個独立的に前後動可能に設けられ、結束用フィルム巻着部の横幅方向略中央位置を縦方向に切断可能に、一方の支持枠に設けた上側挟持部材と下側挟持部材が互いに噛合し、且つ、他方の支持枠に設けた上側挟持部材と下側挟持部材が互いに噛合したときの、一方の支持枠の上下挟持部材内側部と他方の支持枠の上下挟持部材内側部とを結ぶ線と、前記受動ローラーの軸方向中心位置から、該受動ローラーの軸心線に対して90度の角度を有して真下方向へ延びる線とが交差する位置に回転刃が前進して回転するようにし、前記回転刃が前進すると回転刃受け部が起き上がって前記回転刃を受けるようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、左右の支持枠に夫々上下動可能に設けた上側挟持部材と下側挟持部材との間に筒状フィルムを集束収納した状態下で、前記上側挟持部材の歯と前記下側挟持部材の歯を噛合させ、前記上下挟持部材間に前記筒状フィルムの左右開口端部を挟持させると共に、前記左右の上下挟持部材間に前記筒状フィルムを架け渡す工程と、他方の支持枠の内側面に沿って回転する回転リングの原反取付用ローラに取り付けられた原反から送り出された結束用フィルムをテンションローラから受動ローラの周面上側に懸回されて受動ローラの後部から垂下させる工程と、ロータリーアクチュエータ、繰り出しローラ、押し板及びヒータを具備してなるユニットを前進させ、該ユニットのうち繰り出しローラの周面を受動ローラの周面に密接させるように繰り出しローラを前進させた後、ロータリーアクチュエータを回転させ、該ロータリーアクチュエータの回転により繰り出しローラを回転させることで受動ローラを回転させ、受動ローラと繰り出しローラとの間から結束用フィルムが繰り出されて下方へ供給する工程と、前記ユニットのうちヒータを前進させ、集束した筒状フィルムに結束用フィルムの下端部を熱溶着により取り付ける工程と、前記ユニットを後退させ、原反とテンションローラ及び受動ローラを具備した回転リングを、集束した筒状フィルムを中心として一方向に所定回数回転させることで、集束した筒状フィルムに結束用フィルムを巻着する工程と、前記ユニットを前進させ、該ユニットのうち繰り出しローラを前進させ、繰り出しローラ周面を受動ローラ周面に押し当てて原反からの結束用フィルムの送出を停止させた状態下で、ヒータを前進させ、該ヒータで筒状フィルムの外周に巻着された結束用フィルムの最外層を熱溶着する工程と、前記ヒータを後退させた後、前記押し板を前進させ、受動ローラから垂下する結束用フィルムを、筒状フィルムの外周に巻着された結束用フィルムの最外層熱溶着部から分離する工程と、前記ユニットを後退させた後、回転刃を前進させると共に、回転刃受け部を起き上がらせ、前記回転刃の回転により、集束した筒状フィルムのうち結束用フィルムが巻着された部分を縦方向に切断し、2個の合成樹脂製袋の玉シール部を製造することを特徴とする。
本願発明は、集束された筒状フィルムを左右の上側挟持部材と下側挟持部材とで挟持し、定位置に配設された状態で回転リングを回転させ、結束用フィルムを集束された筒状フィルムの横幅方向中央に巻き付け、結束用フィルムが巻着された筒状フィルムの横幅方向略中央位置を回転刃により切断する構成であるので、左右に2分される同一形状の玉シール部を具備した合成樹脂製袋を製造可能であるという効果がある。
1連の作業で、1枚の筒状フィルムから玉シール部を有する2枚の内袋を1度に製造できるため、作業性の著しい向上を図り得るという効果がある。
先ずは、図3に示すように、載置台7の上面に両端開口を左右方向に夫々向けた筒状フィルム6を展開状態で載置する。載置台7の左右両側には夫々1人ずつの作業者が立ち、支持枠4、5に夫々設けた下側挟持部材12、12内に筒状フィルム6を集束して入れる。筒状フィルム6を下側挟持部材12、12内に入れると同時に、筒状フィルム6は回転リング25の開口26より回転リング25の中心を通る水平線上に配設される。図13に示すように、下側挟持部材12に入れられた筒状フィルム6は、筒状フィルム受け部21により掛止され、下側挟持部材12より外部へはみ出ることなく安定的に収納される。左右に立つ作業者は同時に安全スイッチ22、22を踏み、駆動スイッチ23をオンにすると、エアシリンダ14、14、17、17に圧縮空気が送り込まれ、ピストンロッド15、15、18、18は伸長し、上側挟持部材11は下降し、下側挟持部材12は上昇する。図14に示すように、上側挟持部材11の歯と下側挟持部材12の歯が交差噛合し、上側挟持部材11と下側挟持部材12とで囲まれた内側体積が小となり、下側挟持部材12に入れられた筒状フィルム6は圧縮される。筒状フィルム6の左右両端は固定され、集束された筒状フィルム6は左右の上下側挟持部材11、12間に架設される。
6 筒状フィルム
7 載置台
8 開口部
9 原反
11 上側挟持部材
12 下側挟持部材
25 回転リング
26 開口
27 ゴムローラ
29 モーター
33 原反取付用ローラ
34 テンションローラ
35 受動ローラ
48 繰り出しローラ
49 ロータリーアクチュエータ
53 押し板
55 ヒータ
65 回転刃
81 結束用フィルム
82 玉シール部
83 合成樹脂製袋
Claims (2)
- 集束された1枚の左右を開口した筒状フィルムの横幅方向中央に結束用フィルムを巻き付けて接着した巻着部の横幅方向略中央位置を縦方向に切断し、前記巻着部を左右に2分する同一形状の玉シール部を夫々底部に具備した2枚の合成樹脂製袋を一度に製造するための合成樹脂製袋の玉シール部製造装置であって、
1対の支持枠を左右方向に所定距離離隔して互いに平行な位置関係となるように立設し、これら支持枠には、前記筒状フィルムの集束状態を保持するために、下側挟持部材と上側挟持部材とが交差噛合することで前記筒状フィルムの左右両端を固定可能に、前記上側挟持部材と前記下側挟持部材を夫々上下対向する位置にて上下動可能に設け、
前記支持枠のうち他方の支持枠には、前記筒状フィルムが差し込まれるための開口を設けた側視略C形状の回転リングを、前記他方の支持枠の内側面に沿って回転自在に取り付け、
前記回転リングの内側面には、前記結束用フィルムの原反が取着される原反取付用ローラと、前記原反から送り出された前記結束用フィルムを周面下面側に懸回されるテンションローラ、及び該テンションローラからの前記結束用フィルムを上方に引き上げて周面上面側に懸回され後方から垂下する受動ローラが夫々水平軸で回転自在に軸支され、
前後動可能なユニットは、受動ローラに圧接して前記結束用フィルムの繰り出し供給や繰り出し停止を可能にロータリーアクチュエータの駆動により駆動する繰り出しローラと、前記筒状フィルムの周面に巻着された前記結束用フィルムの最外層の熱溶着部から前記結束用フィルムを分離するための押し板、及び前記結束用フィルムを熱溶着するためのヒータを具備し、
前記繰り出しローラを前進動させ、前記受動ローラに圧接した状態下で前記繰り出しローラの回転動により前記受動ローラの後端から前記結束用フィルムが前記原反より繰り出され集束された筒状フィルムの後側に垂下供給可能にし、
前記ヒータの前進動により前記結束用フィルムの下端縁部を、左右の上下側挟持部材間に架設された前記筒状フィルムの左右横幅方向の中央部に熱溶着可能にし、
前記ヒータを後退動した状態で前記結束用フィルム巻着部の巻回数と回転数を同数回に設定された前記回転リングを回転させることで、該回転リングに設けられた前記受動ローラは、集束され前記左右上下挟持部材間に架設された筒状フィルムの周囲を前記結束用フィルムを繰り出しながら回転し、前記受動ローラから繰り出される結束用フィルムを、左右 の上下側挟持部材間に架設された筒状フィルムの左右横幅方向略中央部に緊締巻着して巻着部を形成可能にし、
前記ヒータの前進動により、前記ヒータで前記結束用フィルム巻着部の最外層部分を熱溶着可能にし、
前記押し板の前進動で、前記熱溶着部から前記結束用フィルムを分離可能にするために、前記繰り出しローラと、前記押し板、及び前記ヒータは、夫々別個独立的に前後動可能に設けられ、
結束用フィルム巻着部の横幅方向略中央位置を縦方向に切断可能に、一方の支持枠に設けた上側挟持部材と下側挟持部材が互いに噛合し、且つ、他方の支持枠に設けた上側挟持部材と下側挟持部材が互いに噛合したときの、一方の支持枠の上下挟持部材内側部と他方の支持枠の上下挟持部材内側部とを結ぶ線と、前記受動ローラーの軸方向中心位置から、該受動ローラーの軸心線に対して90度の角度を有して真下方向へ延びる線とが交差する位置に回転刃が前進して回転するようにし、
前記回転刃が前進すると回転刃受け部が起き上がって前記回転刃を受けるようにしたことを特徴とする合成樹脂製袋の玉シール部製造装置。 - 左右の支持枠に夫々上下動可能に設けた上側挟持部材と下側挟持部材との間に筒状フィルムを集束収納した状態下で、前記上側挟持部材の歯と前記下側挟持部材の歯を噛合させ、前記上下挟持部材間に前記筒状フィルムの左右開口端部を挟持させると共に、前記左右の上下挟持部材間に前記筒状フィルムを架け渡す工程と、
他方の支持枠の内側面に沿って回転する回転リングの原反取付用ローラに取り付けられた原反から送り出された結束用フィルムをテンションローラから受動ローラの周面上側に懸回されて受動ローラの後部から垂下させる工程と、
ロータリーアクチュエータ、繰り出しローラ、押し板及びヒータを具備してなるユニットを前進させ、該ユニットのうち繰り出しローラの周面を受動ローラの周面に密接させるように繰り出しローラを前進させた後、ロータリーアクチュエータを回転させ、該ロータリーアクチュエータの回転により繰り出しローラを回転させることで受動ローラを回転させ、受動ローラと繰り出しローラとの間から結束用フィルムが繰り出されて下方へ供給する工程と、
前記ユニットのうちヒータを前進させ、集束した筒状フィルムに結束用フィルムの下端部を熱溶着により取り付ける工程と、
前記ユニットを後退させ、原反とテンションローラ及び受動ローラを具備した回転リングを、集束した筒状フィルムを中心として一方向に所定回数回転させることで、集束した筒状フィルムに結束用フィルムを巻着する工程と、
前記ユニットを前進させ、該ユニットのうち繰り出しローラを前進させ、繰り出しローラ周面を受動ローラ周面に押し当てて原反からの結束用フィルムの送出を停止させた状態下で、ヒータを前進させ、該ヒータで筒状フィルムの外周に巻着された結束用フィルムの最外層を熱溶着する工程と、
前記ヒータを後退させた後、前記押し板を前進させ、受動ローラから垂下する結束用フィルムを、筒状フィルムの外周に巻着された結束用フィルムの最外層熱溶着部から分離する工程と、
前記ユニットを後退させた後、回転刃を前進させると共に、回転刃受け部を起き上がらせ、前記回転刃の回転により、集束した筒状フィルムのうち結束用フィルムが巻着された部分を縦方向に切断し、2個の合成樹脂製袋の玉シール部を製造することを特徴とする玉シール部製造方法。
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