JP4978015B2 - 血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚毛髪用化粧料及び入浴剤 - Google Patents

血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚毛髪用化粧料及び入浴剤 Download PDF

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Description

本発明は、血行促進化外用剤及びこれを含有してなる化粧料及び入浴剤に関する。更に詳しくは、溶解性・経皮吸収性に優れ、刺激性の少ない全身に適用可能な血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤に関するものである。
近年、ワードプロセッサーやパーソナルコンピューターの普及に伴い、オフィスで長時間同じ姿勢で過ごす人が増え、これによって微小循環或いは局所循環が阻害され、足のむくみなどの血行不良を引き起こすケースが少なくない。また、季節変化も生命活動に変化をもたらし、例えば冬季においては、末梢循環等の血行不良がしもやけや肌荒れなどの皮膚トラブルの原因となる。さらに、加齢による身体機能の低下や、ストレスからくる緊張や寝不足などによっても血行不良に起因するさまざまな障害がもたらされる。
これらの血行障害による足のむくみや、腫れぼったいまぶた、目のくまや顔色のくすみなどは、美容上の観点からも大きな問題であり、その改善のためこれまでにも様々な血行促進外用剤の提案がなされてきた。
例えば、ゲンノショウコエキス等の脂肪分解剤を含有する化粧料でむくみを改善する技術(特許文献1)、カフェイン、ジュウヤクエキス、ウイキョウ等の脂肪分解剤でむくみを改善する技術(特許文献2)等が挙げられる。しかしながら、これらの技術が対象にしているむくみは前述の血行不良によるむくみと異なり、皮下脂肪の過剰蓄積によるたるみのことを指しているように勘案する。また、顔以外の部位への適用も触れられていない。さらに、これらの生薬成分はその独特の匂いのため、化粧量への配合にあたっては、効果を発揮するに十分な量を配合しにくいなどの欠点をもつ。
一方、使用時に温感を与え、血流を良くする物質として、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、カプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ノナン酸バニリルアミドなど、カプサイシン及びその種々の類縁体が知られている。しかしながら、カプサイシンなどに代表されるこれらの血流改善剤は、少量でも皮膚に対して痛みを伴う強い刺激性・感熱性を発現する。また、これらの刺激性を緩和するため油性基材に溶解した状態で各種製品に配合しようとしても、アルコールには溶けるものの化粧品に汎用される油性基材に対する溶解性は著しく低く、結晶が析出し易いため、局所的には高濃度となり、適当な濃度に溶解希釈して刺激感を緩和しつつ、安定した血流改善効果を得ることは困難であった。かかる問題を解決するため、バニリルプロピルエーテル、バニリルブチルエーテル、バニリルペンチルエーテル、バニリルヘキシルエーテルなどのバニリルアルコールアルキルエーテル誘導体(特許文献3)などの合成も検討されているが、その溶解性は改善されてきたものの、皮膚に対する刺激性・感熱性はまだ強く、全身に適用可能な血行促進外用剤として満足のいくものは、まだ得られていない。
上述したごとく、唐辛子類の主成分であるカプサイシン類(カプサイシン、ジヒドロカプサイシン等、以下単に「カプサイシノイド」ということがある。)が、血行促進作用を有することはよく知られており、一部の温熱シップやクリーム等への配合等で実際に使用されているものの、カプサイシン類の皮膚の刺激感、侵襲作用、あるいはその難溶性等が問題となり、化粧料への配合には限界があり(非特許文献1)、また、バニリルアルコールアルキルエーテル誘導体などの利用による溶解性・刺激性の改良も試みられているが、その効果は十分ではなく、溶解性・経皮吸収性に優れ、刺激性の少ない全身に適用可能な血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤はまだ得られていないのが実情である。
特開2001−199896号 特開2000−119157号公報 特開昭57−9729号公報 Pain (1999), 81 (1, 2), 135-145
よって、本発明の目的は、溶解性・経皮吸収性に優れ、刺激性の少ない全身に適用可能な血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤を得ることにある。
本発明者らは、種々の生理活性を有し、経口摂取による機能性食品や医薬品への応用が検討されている辛味を呈さない脂肪酸エステルであるカプシノイド化合物(バニリルアルコールの脂肪酸エステル、カプシエイト[4-hydoxy-3-methoxybenzyl (E)-8-methyl-6-nonenoate]、ジヒドロカプシエイト[4-hydroxy-3-methoxybenzyl 8-methylnonanoate]等、特開平11−246478号公報参照)(以下単に「カプシノイド」ということがある。)に着目し、皮膚に適用した場合の作用を調べた所、驚くべきことにかかる脂肪酸エステルは様々な化粧用油性基材に対して高い溶解性があり、かつ経皮吸収性に優れ、更には皮膚に塗布しても刺激性・感熱性がほとんどなく、全身に適用可能な血行促進効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、脂肪酸エステルを用いた全身に適用可能な血行促進外用剤及びこれを含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤を提供せんとするものである。
従来、脂肪酸エステルの一種であるカプシノイドは、他のトウガラシ属に属する植物中にも存在することが見出され(園芸学会雑誌58、601-607)、可食性の天然化合物であることも確認されている。かかるカプシノイドは、カプサイシノイドの構造類似体であるにもかかわらず、辛味を示さずに、免疫の賦活化作用、エネルギー代謝の活性化作用、肥満抑制作用など特異な生理活性作用を有することが報告されているが、皮膚への適用に関してはなんら作用を有さないとの報告もあり、詳しく検討されていない(非特許文献:Neuropharmacology (2003), 44 (7), 958-967)。従って、経皮吸収による血行促進外用剤としての効果は、本発明者らによって初めて見出されたものである。
すなわち、本発明は少なくとも以下の内容を含むものである。
(1) カプシノイド化合物を含有することを特徴とする血行促進外用剤。
(2) カプシノイド化合物が、下記一般式(1)で示される化合物より選択されるものである、(1)記載の血行促進外用剤。
Figure 0004978015
(上記一般式(1)において、R1は、炭素数5から10のアルキル基又は炭素数5から10のアルケニル基を示し、置換基を有していてもよい。(ただし置換基を有しないオクチル基を除く))
(3)上記一般式(1)において、R1が、ヘキシル基、ヘプチル基、6−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、7−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、トランス−7−メチル−5−オクテニル基、ノニル基、8−メチルノニル基、7−メチルノニル基及びデシル基からなる群より選ばれる基である、(1)又は(2)のいずれか記載の血行促進外用剤。
(4)脂肪酸エステルがカプシエイト、ジヒドロカプシエイト、ノルジヒドロカプシエイト、バニリルデカノエイト、バニリルオクタノエイト、バニリルウンデカノエイト、バニリル9−メチルデカノエイト、バニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイト及びこれらの混合物からなる群より選ばれるものである、(1)乃至(3)のいずれか記載の血行促進外用剤。
(5)(1)乃至(4)のいずれか記載の血行促進外用剤を含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤。
(6)バニリルウンデカノエイト、バニリル9−メチルデカノエイト、バニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイトから選択されるいずれかの化合物。
本発明により、溶解性・経皮吸収性に優れ、刺激性の少ない全身に適用可能な血行促進外用剤が提供される。また、これを含有してなる皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤を用いることにより、刺激感が少なく、かつ高い血流改善効果が得られる結果、まぶたのむくみや、くま、顔色のくすみなどの改善に有効な化粧料や、発毛・育毛促進などの毛髪用化粧料、あるいは、全身の血流改善により疲労回復効果の高い入浴剤などの提供が可能となる。
本発明による上記血行促進外用剤を用いることにより、血行障害による足のむくみや、腫れぼったいまぶた、目のくまや顔色のくすみなどの改善効果に優れた皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤を提供することができる。以下に本発明の具体例を説明する。
本発明の血行促進外用剤の有効成分として使用されるカプシノイド化合物とは、バニリルアルコール脂肪酸エステルをいい、その代表的成分としては、トウガラシ類に含有される成分として確認された、カプシエイト、ジヒドロカプシエイト、ノルジヒドロカプシエイトが含まれ、更に、バニリルデカノエイト[4-hydroxy-3-methoxybenzyl decanoate (caprate)]、バニリルオクタノエイト[4-hydroxy-3-methoxybenzyl octanoate]等の各種直鎖脂肪酸とバニリルアルコールの脂肪酸エステルをも含有する。
従って、カプシノイド化合物は下記一般式(1)のように表すこともできる。
Figure 0004978015
(上記一般式(1)においてR1は、炭素数5〜10のアルキル基又は炭素数5から10のアルケニル基を示し、置換基を有していてもよい。(ただし置換基を有しないオクチル基を除く))
ここで、R1で表される炭素数5〜10のアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状であってもよく、例えば、n−ペンチル基、sec-ペンチル基、tert-ペンチル基、イソペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基等を挙げることができ、その他、これらの種々の分岐鎖異性体を含む。天然のトウガラシに存在することが確認されているため、分岐鎖であることが好ましい。
R1で表される炭素数5〜10のアルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖状であってもよく、また、二重結合の数は1つでも2つ以上であってもよく、例えば、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基等が挙げられ、その他、これらの種々の分岐鎖異性体を含む。二重結合の部位は、トランス型又はシス型のいずれも含まれるが、好ましくはトランス型である。
また、これらの基は任意に1〜4の置換基によって置換されていてもよく、置換基としては、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、水酸基、アシル基、ニトロ基、シアノ基、チオール基等が挙げられる。中でも、炭素数1〜4の短鎖アルキル基により置換されたものが好ましい。炭素数1〜4のアルキルとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、イソブチル基が挙げられる。これらの置換基のうち、とりわけ好ましくは、メチル基又はエチル基であって、末端のメチル側から数えて2位又は3位の炭素原子上の水素原子が置換されることが好ましい。
R1は、好ましくは、ヘキシル基、ヘプチル基、6−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、7−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、トランス−7−メチル−5−オクテニル基、ノニル基、8−メチルノニル基、7−メチルノニル基、デシル基等が挙げられる。
なお、これらのうち、R1がそれぞれデシル基、8−メチルノニル基、5−メチルヘプチル基、6−メチルオクチル基および7−メチルノニル基である、バニリルウンデカノエイト、バニリル9−メチルデカノエイト、バニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト及びバニリル8−メチルデカノエイトについては、本発明者らによって初めて合成された新規化合物である。従って、本発明はこれらの化合物に関する発明をも含有する。
中でも無辛味トウガラシにその成分として多量に含有されるため、好ましくは、カプシエイト、ジヒドロカプシエイト、ノルジヒドロカプシエイトが挙げられる。これらの化合物は以下の構造式を有する。
Figure 0004978015
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また、カプシエイトと同程度の活性を有することから、バニリルデカノエイト、バニリルオクタノエイト、バニリルウンデカノエイト、バニリル9−メチルデカノエイト、バニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイト等も好ましい。
上述したカプシノイド化合物は、トウガラシ属に属する植物体に多く含まれるものであるため、トウガラシ属に属する植物体(以下「トウガラシ」という。)の植物体および/または果実から抽出・分離・精製することによって調製することができる。抽出に使用するトウガラシは、「日光」、「五色」等に代表される在来の辛味を有するトウガラシ品種由来でも良いが、刺激の強いカプサイシンを含むものは好ましくなく、「CH-19甘」、「万願寺」、「伏見甘長」、ししとう、ピーマン等に代表されるカプシノイドを多く含む在来の無辛味品種のトウガラシを用いることが好ましい。中でも、無辛味品種である「CH-19甘」は該成分の含有量が高く、抽出原料としては特に好ましい。ここに、「CH-19甘」の用語は、「CH-19甘」及び「CH-19甘」に由来する後代類縁品種等を含むものであって、本明細書において「CH-19甘」とはこれら全てを含む意味に用いられる。抽出・分離・精製は、当業者にとって良く知られた溶媒抽出や、シリカゲルクロマトグラフィー等の各種のクロマトグラフィー、調製用高速液体クロマトグラフィー等の手段を単独、または適宜組み合わせることにより行うことができ、例えば、特開平11-246478号公報に記載の方法を用いることができる。
また、上述したカプシノイド化合物は、例えば、特開平11-246478号公報に記載に基づき、対応する脂肪酸エステルとバニリルアルコールを出発原料としたエステル交換反応により合成することもできる。或は、その構造式に基づいて、当業者にとって周知のその他の反応手法により合成することも可能であろう。更には、カプシノイド化合物は、酵素を用いる合成法により容易に調製することもできる。例えば、特開2000-312598号公報記載の方法により、所望する化合物に対応する脂肪酸のエステルおよび/又は当該脂肪酸を有するトリグリセリド等の化合物とバニリルアルコールを基質としたリパーゼの逆反応を利用することにより、所望の脂肪酸エステルを得ることができる。
カプシノイドは、カプサイシンのアミド結合がエステル結合に置換された構造となっており、これによりカプサイシンとは異なる様々な特性上の違いが発現する。すなわち、経口や経皮で人体に投与した際、カプサイシンに比べ辛味や刺激感は極めて少なく、逆に種々の有機溶剤への溶解性は著しく増大し、その結果、有機溶剤を媒体として皮膚への塗布性や、経皮吸収性を高めることが可能となる。カプシノイドのかかる特性は、血行促進外用剤として皮膚・毛髪用化粧料や入浴剤などに用いる際、処方設計や配合のし易さ、良好な使用感、あるいは目的とする血流改善効果を発揮する上で特に有効な特性である。
本発明の血行促進剤には、従来より用いられている血行促進剤を適宜併用してもよく、かかる血行促進剤としては、唐辛子末、唐辛子チンキ、唐辛子エキス、カプサイシン、ホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ノナン酸バニリルアミドなど、カプサイシン、ショウガ抽出物、トウガラシ抽出物、ニコチン酸、クジン抽出物、オウギ抽出物、カンキョウ抽出物、コウカ抽出物、サンショウ抽出物、タンジン抽出物、チクセツニンジン抽出物、朝鮮人参抽出物、γ−アミノ酪酸(GABA)、などが挙げられる。
さらに、本発明の血行促進剤には、一般に化粧料あるいは皮膚外用剤として使用される各種成分を本発明の効果を阻害しない範囲で添加することもできる。かかる成分としては、油性基材、界面活性剤、高分子物質、溶剤、粉体物質、抗酸化剤、抗炎症剤、紫外線吸収剤、美白剤、細胞賦活剤、保湿剤、金属キレート剤色素類、香料、経皮吸収促進剤等を挙げることができる。
油性基材としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、マイクロクリスタリンワックス、固形パラフィンなどの炭化水素類、ジメチコン、フェメチコン、シクロメチコン、アモジメチコン、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン類、ホホバ油、カルナウバワックス、モクロウ、ミツロウ、ゲイロウ、オレイン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、ネオペンチルグリコールジイソステアレート、リンゴ酸ジイソステアレートなどのエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、イソステアリン酸、イソパルミチン酸、ベヘン酸、オレイン酸、などの脂肪酸類、アシルグルタミン酸、アシルグリシン、アシルアラニン、アシルザルコシンなどのアシルアミノ酸類、ベヘニルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、オクタデシルアルコールなどの高級アルコール類、ヒマシ油、椰子油、水添椰子油、椿油、小麦胚芽油、イソステアリン酸トリグリセライド、イソオクタン酸トリグリセライド、オリーブオイル等のトリグリセライド類等を挙げることができる。
界面活性剤としては、例えば、ソルビタンセスキオレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート、ソルビタンセスキステアレート、ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシエチレンオレート、ポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の非イオン界面活性剤、ソジウムラウリルステアレート、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、スルホコハク酸エステル塩、アシルグルタミン酸塩、アシルサルコシン塩、アシルグリシン塩、アシルアラニン塩などのアニオン界面活性剤、4級アルキルアンモニウム塩等のカチオン界面活性剤類、アルキルベタイン等の両性界面活性剤類、乳化剤、可溶化剤等を挙げることができる。
溶剤としては、例えば、エタノール等の低級アルコール類、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキシレングリコール、イソプレングリコールなどの多価アルコール類、エーテル類その他の有機溶剤、水等を挙げることができる。
高分子物質としては、例えば、ポリアスパラギン酸、ε−ポリリジン、γ−ポリグルタミン酸等のポリアミノ酸及びその誘導体、コラーゲン、エラスチン等の天然高分子化合物、部分脱アセチル化キチン等の半合成高分子化合物、カルボキシメチルセルロース等の合成高分子化合物等を挙げることができる。
粉末物質としては、例えば、結晶セルロースや架橋型メチルポリシロキサン、ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉体等の有機粉体類、タルク、マイカ、セリサイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化鉄、紺青、群青、チタンマイカ、チタンセリサイト、シリカ等の表面処理されていても良い粉体類、微粒子複合粉体(ハイブリッドファインパウダー)、二酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢顔料、ホトクロミック顔料、ナイロンパウダー等の高分子粉体、N−ε−ラウロイルリジン等の有機粉体等を挙げることができる。
色素類としては、例えば、法定タール色素第一類、法定タール色素第二類、法定タール色素第三類、染毛剤、天然色素、鉱物性色素等を挙げることができる。
香料としては、例えば、ジャコウ等の動物性香料、ジャスミン油等の植物性香料、α−アミルシンナムアルデヒド等の合成香料、調合香料等を挙げることができる。
経皮吸収促進剤としては、例えば、尿素、2−ピロリドン、1−ヘキサノール、1−オクタノール、1−デカノール、1−メントール、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチン酸イソプロピル、酢酸n−ヘキシル、オレイン酸等を挙げることができる。
本発明の血流改善外用剤は、必要に応じて、常法により上述したさまざまな他の成分を配合することにより、皮膚毛髪用化粧品、入浴剤、あるいはトイレタリー用品として使用でき、その剤型に特に制限はなく、溶液状、ペースト状、ゲル状、固体状、粉末状等任意の剤型をとることができる。これらを例示するならば、オイル、ローション、クリーム、乳液、ゲル、シャンプー、ヘアリンス、ヘアコンディショナー、エナメル、ファンデーション、リップスティック、おしろい、パック、軟膏、顆粒、カプセル、香水、パウダー、オーデコロン、歯磨、石鹸、エアゾル、クレンジングフォーム等があげられる。更に、本発明の血流改善外用剤は、養毛剤、皮膚老化防止改善剤、皮膚美容液、あかぎれ・ひびわれ等による肌荒れの防止改善剤等の各種皮膚疾患の防止あるいは改善に用いられる医薬品、あるいは医薬部外品に用いることもできる。
(実施例)
本発明を実施例(および配合例)により更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、これらの実施例において、配合量はwt%で表した。
各種油剤に対するカプシノイド(参考例(5)記載の方法により調製された混合品を使用した。以下同じ)とカプサイシンの室温での溶解性を比較した。表―1より明らかなように、種々の化粧用油剤において、カプサイシンは溶解せず結晶の沈降が見られたのに対し、カプシノイドは本来室温で常温の液体であり、各種油剤に所定量を添加するだけで速やかに均一に溶解することを確認した。この結果より、クリームや乳液など化粧品の配合時において、カプシノイドはカプサイシンに比べ均一に乳化・分散することが容易であり、濃度調節や製造がし易い素材であることが判明した。
Figure 0004978015
カプシノイド(参考例(5)記載の方法により調製された混合品を使用した。以下同じ)とカプサイシンの血管拡張効果ついてヘアレスマウス耳介を用いて比較した。
[試験法]へアレスマウス(HR−1、メス)の右耳にサンプル、左耳にコントロールを塗布し、紅斑の発生の有無を目視にて評価した。
サンプル:(1)カプシノイド(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(2)カプサイシン(1wt%および5wt% を流動パラフィンに分散)
コントロール:流動パラフィン
[結果]:目視判定の結果、1wt%ではカプサイシンでは紅斑が認められたのに対し、カプシノイドでは紅斑は発生せず、5wt%では塗布後30分経過後よりカプサイシン、カプシノイドともに明確な耳介の紅斑が確認された。また、発生した紅斑は、カプシノイドでは約2時間後に完全に消失したのに対し、カプサイシンでは1wt%塗布でも、2時間後も紅斑は初期の状態を維持していた。一方、コントロールの流動パラフィン塗布では、紅斑は認められなかった。尚、カプサイシンは実施例1の結果に見られるように、流動パラフィンに完全には溶解せず、1wt%、5wt% ともに分散状態での評価であった。
この結果より、カプサイシンは強力な血行促進作用と長い持続性を有するのに対し、カプシノイドは適度な持続性と強度を有し、化粧用途には好適な血行促進剤であることが判明した。
カプシノイド(参考例(5)記載の方法により調製された混合品、以下同じ)の血管拡張効果及び刺激性ついてヒト顔面頬を利用し評価した。
[試験法]
塗布部位:顔面頬(鼻の横あたり)
サンプル:30wt%カプシノイド(in イソプロピルアルコール)
コントロール:イソプロピルアルコール
ボランティア:男性5名
試験手順:以下の手順に基づき。サンプルはダブルブラインドで調製し、塗布する順番、部位(右頬か左頬)もランダムに行った。
(1)評価前にエタノールにて塗布部位の油分をおとす
(2)右頬(あるいは左頬)にサンプルを塗布(綿棒を利用)
(3)(2)と反対の頬にコントロールを塗布(綿棒を利用)
(4)下記の評価項目を評価
評価項目:
(a)評価者が目視により紅斑の程度をコントロール部位との比較し判定
(b)被検者が刺激感の強度をコントロール部位と比較し回答
[結果]刺激感、紅斑ともにサンプルを塗布した部位に確認された。
刺激感について:
刺激感はないが、違和感を感じる 3名
かすかに刺激感を感じる 1名
刺激感を感じる 1名
紅斑について:
若干紅斑を認められる 3名
明らかな紅斑が認められる 2名

30wt%とという高い濃度で塗布したにもかかわらず、過半数以上のひとがかすかな刺激感、違和感を感じる程度の反応であり、また、その感覚も2時間以内に消失した。一方、紅斑については、ほとんどの被検者に効果が認められ、カプシノイドは刺激感を与えることなく血流改善効果を有することがヒト顔面を用いた試験でも確認された。
実施例2と同様にして、参考例に記載の方法に従って調製した各種カプシノイド化合物の血管拡張効果についてヘアレスマウス耳介を用いて比較した。なお、いずれのサンプルも流動パラフィンに溶解した。
サンプル:(1)バニリルアルコール(5 wt%を流動パラフィンに溶解)
(2)カプサイシン(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(3)カプシエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(4)ジヒドロカプシエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(5)ノルジヒドロカプシエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(6)バニリルオクタノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(7)バニリルデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(8)バニリルウンデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(9)バニリルドデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(10)バニリルトリデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(11)バニリルペンタデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(12)バニリルオクタデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(13)バニリルオレート(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(14)バニリルリノレート(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(15)バニリル 9-メチルデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(16)バニリル 6-メチルオクタノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(17)バニリル 7-メチルノナノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
(18)バニリル 8-メチルデカノエイト(1wt%および5wt% を流動パラフィンに溶解)
コントロール:流動パラフィン
結果を表2に示す。この結果、炭素数が11以下の側鎖脂肪酸を有するカプシノイド化合物について、外用による血行促進効果が確認された。また、カプシノイド化合物は混合物であっても、単一成分であっても同等の効果を示すことが確認された。これらのうち、本発明者らにより新規に合成された、バニリルウンデカノエイト、バニリル9−メチルデカノエイト、バニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイトについても同様に活性が確認された。
Figure 0004978015
[配合例1]クリーム
カプシエイト 1.0wt%
ステアリン酸 2.0
ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル 3.0
モノステアリン酸グリセリル 2.0
オクチルドデカノール 10.0
セタノール 6.0
還元ラノリン 4.0
スクワラン 9.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール (1500) 4.0
防腐剤 適量
香料 適量
酸化防止剤 適量
精製水 適量
[配合例2] 乳液
カプシエイト 2.0wt%
セスキオレイン酸ソルビタン 2.0
ポリオキシエチレンオレオイルエーテル 2.5
ステアリルアルコール 0.5
硬化パーム油 3.0
流動パラフィン 35.0
ジプロピレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール(400) 4.0
カルボキシビニルポリマー(1%水溶液) 15.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残部
[配合例3] ジェル
カプシエイト 0.5wt%
流動パラフィン 12.0
トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル 50.0
ソルビット 10.0
ポリエチレングリコール(400) 5.0
アシルメチルタウリン 5.0
ポリオキシエチレン(20)イソセチルエーテル 10.0
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
[配合例4] 美容液
ジヒドロカプシエイト 1.0wt%
p−メトキシケイ皮酸−2−エチルヘキシル 4.0
3,3‘−(1,4−フェニレンジメチリヂン)
ビス(7,7−ジメチル−2−オキソ−
ビシクロ(2,2,1)ヘプタン−1−メタンスルフォン酸) 4.0
ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.0
モノステアリン酸グリセリン 2.0
ステアリン酸 3.0
セタノール 1.0
ラノリン 3.0
流動パラフィン 5.0
ステアリン酸2−エチルヘキシル 3.0
1,3−ブチレングリコール 6.0
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
[配合例5] 化粧水
カプシエイト 3.0wt%
グリセリン 3.0
ソルビトール 2.0
ポリオキシエチレン(20)オレイルエーテル 1.0
エタノール 15.0
パラフェノールスルフォン酸亜鉛 0.2
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
[配合例6] 育毛剤
カプシエイト 2.0wt%
センブリエキス 0.1
ヒアルロン酸 0.2
ヒノキチオール 0.2
ビタミンB6 0.5
ビタミンE 0.5
尿素 2.5
プロピレングリコール 4.0
エタノール 50.0
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
[配合例7] ゼリー状ピールオフパック
カプシエイト 2.0wt%
ホホバ油 1.0
スクワラン 1.0
PEG400 5.0
ソルビトール 5.0
エタノール 8.0
ポリビニルアルコール 10.0
ポリ酢酸ビニルエマルション 15.0
酸化チタン 5.0
タルク 10.0
POEソルビタンモノステアリン酸エステル 1.0
香料 適量
防腐剤 適量
精製水 残部
[配合例7] ミルクバス
カプシエイト 5.0wt%
流動パラフィン 55.0
スクワラン 10.0
マカデミアナッツオイル 10.0
ソルビタンオレート 10.0
POEオレイルエーテル 10.0
香料 適量
防腐剤 適量
[参考例]カプシノイドの合成
実験に用いたカプシノイドは、下記文献1記載の方法或いはその改良法に従って、脂肪酸メチルエステル或いは脂肪酸を用いて合成した。以下に代表例を記載する。
(1)バニリルデカノエイトの合成
下記文献1記載の方法に準じて次のようにして合成した。
デカン酸メチルエステル (2.13 ml, 10.5 mmol)、バニリルアルコール (1.62 g, 10.5 mmol)、モレキュラーシーブス4Å (10 g) 及びノボザイム 435 (2.5 g)をアセトン (50 ml)に加え室温で2日間撹拌した。セライトを通して反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。濃縮残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製してバニリルデカノエイト2.25 g (7.30 mmol, 73.0%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.87 (t, 3H, J=7.1Hz), 1.18-1.30 (m, 12H), 1.55-1.65 (m, 2H), 2.33 (t, 2H, J=7.7Hz), 3.90 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 5.64 (br, 1H), 6.80-6.90 (m, 3H).
(2)カプシエイトの合成
下記文献2記載の方法で合成したtrans−8−メチル−6−ノネン酸メチルエステルを用い、下記文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.95 (d, 6H, J=6.74Hz), 1.33-1.40 (m, 2H), 1.59-1.67 (m, 2H), 1.94-1.99 (m, 2H), 2.18-2.23 (m, 1H), 2.33 (t, 2H, J=7.52Hz), 3.89 (s, 3H), 5.02 (s, 2H), 5.26-5.39 (m, 2H), 5.63 (br, 1H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(3)ジヒドロカプシエイトの合成
市販の8−メチルノナン酸をメチルエステルに変換し、これを用いて下記文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.86 (d, 6H, J=6.60Hz), 1.12-1.37 (m, 8H), 1.46-1.64 (m, 3H), 2.32 (t, 2H, J=7.56Hz), 3.89 (s, 3H), 5.02 (s, 2H), 5.63 (br, 1H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(4)ノルジヒドロカプシエイトの合成
市販の7−メチルオクタン酸メチルエステルを用い、下記文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.86 (d, 6H, J=5.64Hz), 1.10-1.16 (m, 2H), 1.22-1.32 (m, 4H), 1.42-1.68 (m, 3H), 2.33 (t, 2H, J=7.68Hz), 3.90 (s, 3H), 5.02 (s, 2H), 5.63 (s, 1H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(5)カプシノイド3種混合物の合成
本発明で用いたカプシノイド3種混合物は、文献1記載の方法を参考に、カプサイシンを含水メタノール性塩酸中で環流することにより得た脂肪酸メチル3種混合物とバニリルアルコールを出発物質として酵素的に合成したものを用いた。具体的には、脂肪酸メチルとバニリルアルコールのモル比は1:5、用いた酵素は固定化リパーゼ(製品名:Novozyme435、ノボザイム社製)、反応条件は25℃45時間で合成した。収量は71.7%、純度はカプシノイドとして97.5%、カプシエイト、ジヒドロカプシエイト及びノルジヒドロカプシエイトの存在比はHPLC分析で62:30:7であった。
(6)バニリルオクタノエイトの合成
市販のオクタン酸を用いて下記文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.88 (d, 3H, J=7.10Hz), 1.20-1.35 (m, 8H), 1.60-1.70 (m, 2H), 2.35 (t, 2H, J=7.40Hz), 3.90 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(7)バニリルウンデカノエイトの合成
市販のウンデカン酸を用いて下記文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.88 (d, 3H, J=6.76Hz), 1.20-1.35 (m, 14H), 1.58-1.68 (m, 2H), 2.35 (t, 2H, J=7.68Hz), 3.90 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(8)バニリル9−メチルデカノエイトの合成
下記文献3を改良した方法で9−メチルデカン酸を合成し、文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.86 (d, 6H, J=6.64Hz), 1.12-1.35 (m, 10H), 1.45-1.55 (m, 1H), 1.50-1.60 (m, 2H), 2.34 (t, 2H, J=7.44Hz), 3.89 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.83-6.90 (m, 3H).
(9)バニリル6−メチルオクタノエイトの合成
下記文献3を改良した方法で6−メチルオクタン酸を合成し、文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.80-0.90 (m, 6H), 1.05-1.19 (m, 2H), 1.22-1.40 (m, 5H), 1.60-1.70 (m, 2H), 2.34 (t, 2H, J=7.56Hz), 3.89 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.85-6.91 (m, 3H).
(10)バニリル7−メチルノナノエイトの合成
下記文献3を改良した方法で7−メチルノナン酸を合成し、文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.80-0.90 (m, 6H), 1.05-1.20 (m, 2H), 1.20-1.38 (m, 7H), 1.60-1.70 (m, 2H), 2.34 (t, 2H, J=7.72Hz), 3.90 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.85-6.91 (m, 3H).
(11)バニリル8−メチルデカノエイトの合成
下記文献3を改良した方法で8−メチルデカン酸を合成し、文献1記載の方法に準じて合成した。
1H-NMR (CDCl3, d): 0.80-0.90 (m, 6H), 1.02-1.20 (m, 2H), 1.20-1.40 (m, 9H), 1.60-1.70 (m, 2H), 2.34 (t, 2H, J=7.72Hz), 3.90 (s, 3H), 5.03 (s, 2H), 6.85-6.91 (m, 3H).
(12)バニリル n-トリデカノエイト、バニリル n-ペンタデカノエイト、バニリルステアレート、バニリルオレート、バニリルリノレートの合成
これらの化合物は市販のn-トリデカン酸、n-ペンタデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸を用い、下記文献1記載の方法に準じて合成した。
文献1
Enzymatic Synthesis of a Capsinoid by the Acylation of Vanillyl Alcohol with Fatty Acid Derivatives Catalyzed by Lipases.
Kenji Kobata, Manami Kawaguchi, and Tatsuo watanabe
Biosci. Biotechnol. Biochem., 66(2), 319-327, 2002
文献2
A General and Stereoselective Synthesis of the Capsaicinoids via the Orthoester Claisen Rearrangement
Harumi Koga, Kouhei Goto, Tomiki Takahashi, Masao Hino, Takashi Tokuhashi and Kazuhiko Orito
Tetrahedoron, 52(25), 8451-8470, 1996
文献3
A Short and Practical Synthesis of 8-Methylnonanoic Acid, a Synthon of Dihydrocapsaicin, via Grignard Coupling.
Sham A. Hassarajani, Seturam Mithran and Vasant R. Mamdapur
J. Chem. Research(S), 219, 1993

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)に示されるカプシノイド化合物を含有することを特徴とする皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤。
    Figure 0004978015
    (上記一般式(1)において、R1は、5−メチルヘプチル基、6−メチルオクチル基及び7−メチルノニル基からなる群より選ばれる基を示し、いずれも置換基を有していてもよい
  2. カプシノイド化合物がバニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイトおよびこれらの混合物からなる群より選ばれるものである、請求項1記載の皮膚・毛髪用化粧料及び入浴剤。
  3. ニリル6−メチルオクタノエイト、バニリル7−メチルノナノエイト、バニリル8−メチルデカノエイトから選択されるいずれかの化合物。
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