JP4975935B2 - 金属シアン化物触媒/ポリオール開始剤スラリーの製造方法 - Google Patents

金属シアン化物触媒/ポリオール開始剤スラリーの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、金属シアン化物触媒錯体の製造方法、及び金属シアン化物触媒の存在下におけるアルキレンオキシドの重合方法に関する。
【0002】
ポリエーテルは、プロピレンオキシド及びエチレンオキシドのようなアルキレンオキシドの重合により多量に製造される。この重合反応は通常、開始剤化合物及び触媒の存在下において行われる。開始剤化合物は通常官能価(ポリマーの分子あたりのヒドロキシル基の数)を決定し、ある場合には望ましい官能価を与える。触媒は経済的な重合速度を与えるために用いられる。
【0003】
金属シアン化物錯体はますます重要なアルキレンオキシド重合触媒となっている。この錯体は「ダブル金属シアン化物」又は「DMC」触媒とよばれ、例えば米国特許第3,278,457号、3,278,458号、3,278,459号、3,404,109号、3,427,256号、3,427,334号、3,427,335号、及び5,470,813号を含む多くの特許の主題となっている。ある場合には、この錯体は速い重合速度及び狭い多分散度の利点を与える。さらに、この触媒は一官能性不飽和化合物のレベルがとても低いポリエーテルを製造する。
【0004】
特定の錯体形成剤であるt−ブタノールと錯体を形成した1以上の特別な金属シアン化物触媒錯体、亜鉛ヘキサシアノコバルテートについて開発努力がなされてきた。この触媒は通常多段階工程で製造される。第一に、塩化亜鉛とカリウムヘキサシアノコバルテートの別々の溶液が製造される。これらの溶液を混合し、次いで水と錯体形成剤、t−ブタノールの混合物をすぐに加える。触媒錯体は沈殿し、回収され、水とt−ブタノールの混合物により数回洗浄される。この洗浄工程は望ましくない吸蔵イオン、特にカリウム及び塩素を除去し、錯体形成剤を触媒錯体の構造に寄与させる。ポリエーテルポリオールは1以上のこれらの洗浄に含まれる。最後に、触媒錯体は乾燥され、粉砕される。次いで、開始剤化合物及びアルキレンオキシドと混合され、所望のポリエーテルを製造する。
【0005】
この方法は複雑であり、多くの洗浄工程を必要とする。また、多量の水及びt−ブタノールを用いる必要がある。t−ブタノール錯体形成剤は取り扱い困難な錯体を形成する。触媒錯体の取扱いを容易にするためにポリエーテルポリオールを添加しなければならない。
【0006】
従って、安価な、より簡単な、金属シアン化物触媒錯体の製造方法及びそのような触媒を用いる簡単な方法を提供することが望ましい。
【0007】
一態様において、本発明は活性金属シアン化物触媒の製造方法であり、
(I)(a)第一の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属シアン化物化合物の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
w[M1(CN)r(X)t]
(上式中、M1は遷移金属イオンであり、
各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
により表される、及び
(b)第二の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属塩の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
xy
(上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
で表され、第二の不活性有機化合物は第一の有機化合物もしくはその混合物と同一であるか又は混和性である、
を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記第一及び第二の有機化合物中に懸濁されるような条件で行われる、
(II)得られた混合物を開始剤化合物中に分散させること、及び
(III)得られた分散液から前記第一の有機化合物もしくはその混合物及び前記第二の有機化合物もしくはその混合物を除去すること
を含む方法である。
【0008】
この方法は、開始剤化合物中の微細な分散液として金属シアン化物触媒を与える方法である。好ましくは、別々の有機錯体形成剤化合物が存在せず、錯体形成剤の使用に伴うコストが排除される。この方法において、多段階工程、特に触媒洗浄が排除される。触媒錯体の乾燥及び固体の取扱いに伴うコストが低下しもしくは排除される。
【0009】
第二の態様において、本発明は活性金属シアン化物触媒の製造方法であり、
(I)(a)開始剤化合物もしくはその混合物中の金属シアン化物化合物の第一の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
w[M1(CN)r(X)t]
(上式中、M1は遷移金属イオンであり、
各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
により表される、及び
(b)前記開始剤化合物もしくはその混合物中の金属塩の第二の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
xy
(上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
で表される、
を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記開始剤化合物中に懸濁されるような条件で行われる、
を含む方法である。
【0010】
第三の態様において、本発明は、第一もしくは第二の態様の分散液をアルキレンオキシドと混合し、得られた混合物をアルキレンオキシドが十号し、前期開始剤化合物をベースとするポリ(アルキレンオキシド)を形成するに十分な条件にすることを含む方法である。
【0011】
本発明の第一の態様において、有機化合物中の金属化合物の溶液もしくは分散液は有機化合物中の金属塩の溶液もしくは分散液と混合される。この金属化合物は一般式Hw[M1(CN)r(X)t](上式中、M1、X、r、t及びwは上記と同じである)により表される。
【0012】
1は好ましくはFe+3、Fe+2、Co+3、Co+2、Cr+2、Cr+3、Mn+2、Mn+3、Ir+3、Ni+2、Rh+3、Ru+2、V+4及びV+5である。これらのうち、+3酸化状態のものがより好ましい。Co+3及びFe+3がさらに好ましく、Co+3が最も好ましい。
【0013】
好ましい基Xはアニオン、例えばハロゲン化物(特に塩化物)、水酸化物、スルフェート、カーボネート、オキサレート、チオシアネート、イソシアネート、イソチオシアネート、C1-4カルボキシレート及びニトリット(NO2 -)、並びに無電荷物、例えばCO、H2O及びNOを含む。特に好ましい基XはNO、NO2 -及びCOである。
【0014】
rは好ましくは5又は6であり、最も好ましくは6であり、tは好ましくは0又は1であり、最も好ましくは0であり、wは通常2又は3であり、最も一般的には3である。ほとんどの場合、r+tは6である。
【0015】
2種以上の金属シアン化物化合物の混合物を用いてもよい。さらに、この溶液は構造Hw2(X)6(式中、M2は遷移金属であり、Xは上記と同じである)を有する化合物を含んでいてもよい。M2はM1と同じであっても異なっていてもよい。M2(X)6中のX基はすべて同じである必要はない。
【0016】
有機化合物はいくつかの要件を満たすものである。第一に、これは金属シアン化物化合物及びHw2(X)6化合物に対して不活性である。さらに、これは金属塩に対して不活性である。これは金属塩と金属シアン化物化合物の反応において形成する金属シアン化物触媒錯体用の溶媒ではない。好ましくは、この有機化合物は金属シアン化物化合物及びHw2(X)6化合物用の溶媒である。さらに、この有機化合物は好ましくはその後のアルキレンオキシド重合に用いる開始剤と混和性である。さらに好ましくは、この有機化合物は比較的低沸点であり、または開始剤化合物から容易に分離される。
【0017】
好適な有機化合物は極性材料、例えばモノアルコール(例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、及びイソプロパノール)、ポリアルコール(例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、高級ポリエチレングリコール、及びグリセリン)、エーテル(例えばテトラヒドロフラン及び1,4-ジオキサン)、ケトン(例えばアセトン及びメチルエチルケトン)、エステル(例えば酢酸メチル及び酢酸エチル)、ニトリル(例えばアセトニトリル)、及びジメチルスルホキシドを含む。好ましい有機化合物はメタノールである。
【0018】
金属シアン化物化合物の溶液中には水を排除もしくは最小にすることが好ましい。
【0019】
金属シアン化物化合物の溶液はいくつかの方法により製造することができる。1つの方法では、対応するアルカリ金属シアン化物塩(すなわち、Bw[M1(CN)r(X)t](式中、Bはアルカリ金属イオンを表す))の溶液を形成する。これは金属シアン化物塩を溶解するために必要な場合にはわずかに高い温度で行われる。この水溶液を、わずかに理論過剰量の濃厚なHdJ(JはBと不溶性の塩を形成するアニオンであり、dはJの原子価の絶対値である)の形態の鉱酸と混合する。硫酸及び塩酸のような通常の鉱酸が好ましい。硫酸は好ましくは75%以上の濃度で用いられる。塩酸は好ましくは37%濃度で用いられる。HClは有機化合物に気体のHClを導入することにより又は適当な溶媒(例えばジエチルエーテルもしくはイソプロパノール)中のHClの溶液を加えることにより添加してもよい。J及びBの塩は沈殿し、水溶液中の所望の金属シアン化物化合物(Hw[M1(CN)r(X)t]を与える。次いで、Hw[M1(CN)r(X)t]を溶液中に維持するため、この有機化合物を、通常は攪拌しながら、好ましくはわずかに高い温度において加える。J及びBの塩は得られる溶液から分離する。J及びBの塩は通常吸湿性であるため、塩により溶液から大部分の水を除去する。この塩は濾過し、遠心もしくは他の固体−液体分離法により上澄の液体から容易に分離される。所望により、この塩は、吸蔵されたHw[M1(CN)r(X)t]化合物を回収するために、追加量の有機化合物で洗浄してもよい。
【0020】
金属シアン化物化合物の溶液を製造するための第二の方法は、まず有機化合物と理論過剰量の鉱酸、好ましくは塩酸の混合物中で、対応するアルカリ金属シアン化物塩(すなわち、Bw[M1(CN)r(X)t])のスラリーを形成する。塩酸は様々な方法で供給してよく、例えば、濃厚な水性HClの添加、有機化合物への気体HClの導入、又は適当な溶媒(例えばジエチルエーテルもしくはイソプロパノール)中のHClの溶液の添加によって行ってよい。酸のアルカリ金属塩が形成し、溶液から沈殿し、有機化合物に溶解した所望のHw[M1(CN)r(X)t]化合物を与える。この沈殿は分離され、所望により上記のようにして洗浄されうる。
【0021】
金属シアン化物化合物の溶液を製造するための第三の方法は、イオン交換による。対応するアルカリ金属塩(すなわち、Bw[M1(CN)r(X)t])の水溶液をカチオン交換樹脂又は水素(H+)形態の膜に通す。過剰のH+イオンを与えるために十分な樹脂を用いる。好適なイオン交換樹脂は、市販入手可能なゲルもしくはマクロポーラスの、架橋したポリスチレンカチオン交換樹脂、例えばThe Dow Chemical Companyより商品名DOWEX MSC-1、DOWEX 50WX4として販売されているもの、並びにRohm & Haasより販売されているAMBERLYST 15イオン交換樹脂を含む。カラムは通常、所望の金属シアン化物化合物が回収されるまで水により溶出される。水は溶出液から除去され、固体沈殿として所望の金属シアン化物化合物が得られる。次いでこの沈殿は有機化合物中に溶解もしくは分散される。所望により、水が有機化合物と混合している場合には、少量の水を金属シアン化物化合物に残してもよい。
【0022】
金属塩は式Mxyで表される。Mは好ましくはZn+2、Fe+2、Co+2、Ni+2、Mo+4、Mo+6、Al+3、V+4、Sr+2、W+4、W+6、Mn+2、Sn+2、Sn+4、Pb+2、Cu+2、La+3及びCr+3からなる群より選ばれる金属イオンである。Mはより好ましくはZn+2、Fe+2、Co+2、Ni+2、La+3及びCr+3である。Mは最も好ましくはZn+2である。
【0023】
好適なアニオンAは、ハロゲン化物、例えば塩化物及び臭化物、ニトレート、スルフェート、カーボネート、シアニド、オキサレート、チオシアネート、イソシアネート、パークロレート、イソチオシアネート、アルカンスルホネート、例えばメタンスルホネート、アリーレンスルホネート、例えばp-トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート(トリフレート)及びC1-4カルボキシレートを含む。塩化物イオンが特に好ましい。
【0024】
2種以上の金属塩の混合物を用いてもよい。そのような場合、金属塩化合物中の金属は同一である必要はない。
【0025】
金属塩の溶液は通常、金属塩を有機化合物に直接溶解することにより製造される。有機化合物は上記のとおりである。この溶液において、有機化合物は好ましくは金属シアン化物化合物溶液に用いたものと同じものである。異なる有機化合物を用いる場合、好ましくは金属シアン化物化合物溶液に用いたものと混和性である。
【0026】
この溶液は、金属シアン化物化合物の量に基づいて少なくとも理論量の金属塩が与えられるような比率で混合される。好ましくは、M1(CN)r(X)tイオンの当量(又はM2(X)6イオンが存在する場合、M1(CN)r(X)tとM2(X)6イオンの合計当量)あたり約1.2〜約2と雨量の金属イオン(M)が加えられる。この混合は攪拌しながら行うことが好ましい。攪拌は好ましくは混合終了後も所定時間続けられる。金属シアン化物触媒、Mb[M1(CN)r(X)t]c2(X)dが沈殿し、有機化合物中の微細な分散液を形成する。
【0027】
過剰の金属塩を用いた場合に触媒特性が優れていることが見出された。従って、沈殿工程の間に理論量のみの金属塩を用いた場合、その後の工程において触媒を追加金属塩で処理してもよい。
【0028】
本発明の第一の態様において、得られる分散液を開始剤化合物と混合する。開始剤化合物は、アルキレンオキシドと反応してアルキレンオキシドの炭素原子とヘテロ原子の間に共有結合を形成し、アルキレンオキシドの環を開き、末端ヒドロキシル基を形成する、少なくとも1個のヘテロ原始含有基を有する物質である。この開始剤化合物は不活性有機化合物とは異なり、好ましくは容易に分離される。好適な開始剤化合物はアルコール、チオール(R−SH化合物)及び脂肪族カルボン酸である。開始剤化合物は、生成物ポリエーテルの所望の公称官能価に応じて1〜8個のヘテロ原子含有基を含む。さらに、開始剤化合物は、アルケニルもしくはアルキニル不飽和のような生成物ポリエーテルに望ましい他の官能基を1以上含んでいてもよい。
【0029】
好適な開始剤化合物は、モノアルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、1-t-ブトキシ-2-プロパノール、オクタノール、オクタデカノール、3-ブチノ-1-オール、3-ブテン-1-オール、プロパルギルアルコール、2-メチル-2-プロパノール、2-メチル-3-ブチノ-2-オール、2-メチル-3-ブテン-2-オール、3-ブチン-1-オール、及び3-ブテン-1-オールを含む。好適なモノアルコール開始剤化合物は、ハロゲン化アルコール、例えば2-クロロエタノール、2-ブロモエタノール、2-クロロ-1-プロパノール、3-クロロ-1-プロパノール、3-ブロモ-1-プロパノール、1,3-ジクロロ-2-プロパノール、1-クロロ-2-メチル-2-プロパノール、並びにニトロアルコール、ケトアルコール、エステルアルコール、シアノアルコール、及び他の不活性置換アルコールを含む。好適なポリアルコール開始剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,1,1-トリメチロールプロパン、1,1,1-トリメチロールエタン、1,2,3-トリヒドロキシブタン、ペンタエリトリトール、キシリトール、アラビトール、マンニトール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール、2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール、スクロース、ソルビトール、アルキルグルコシド、例えばメチルグルコシド及びエチルグルコシドを含む。低分子量ポリエーテルポリオール、特に約350以下の当量を有するもの、さらに好ましくは約125〜250の当量を有するものも有効な開始剤化合物である。
【0030】
十分な金属シアン化物触媒錯体の分散液を開始剤に加え、開始剤混合物中に触媒有効量の触媒錯体を与える。加えられる触媒錯体の量は、開始剤と触媒錯体の合計質量の少なくとも約50ppm、好ましくは少なくとも約200ppm、より好ましくは少なくとも約1000ppmである。開始剤中に金属触媒のより濃厚な分散液を形成することがより好ましい。そのような濃厚な分散液は、ポリエーテルを製造するために用いる場合に、他の開始剤に分割及び/又は希釈される。好ましくは、この濃厚な開始剤/触媒錯体混合物は、金属触媒錯体(Mb[M1(CN)r(X)t]c[M2(X)6]d・nM3 xy)及び開始剤の総質量を基準として、約0.2wt%以上、より好ましくは約0.5wt%以上、最も好ましくは約1wt%以上、約50wt%以下、好ましくは約25wt%以下、より好ましくは約10wt%以下の金属触媒錯体を含む。
【0031】
金属触媒溶液及び開始剤を混合後、有機化合物を除去する。これを行う方法は、有機化合物及び開始剤によって異なる。しかし、ほとんどの場合、有機化合物は開始剤よりも揮発性が高く、熱を加えることにより及び/又は真空にすることにより除去される。
【0032】
本発明の第二の態様において、触媒は開始剤化合物中で直接沈殿される。金属シアン化物化合物と金属塩の別々の溶液を開始剤もしくは開始剤混合物中に形成する。上記のように、金属シアン化物化合物の混合物を用いてもよく、所望によりHw2(X)6化合物を含めてもよい。溶液を混合すると、触媒は沈殿し、ポリ(アルキレンオキシド)ポリマー及びコポリマーの製造に直接用いることができる触媒/開始剤スラリーを形成する。この態様において、金属シアン化物化合物もしくは金属塩の分散性を向上させるために必要な場合、所定量の水もしくは有機化合物を出発溶液に混合してもよい。水もしくは有機化合物を用いる場合、有利には上記のようにして生成物スラリーより除去される。
【0033】
得られる生成物は通常、開始剤中の金属シアン化物触媒錯体の微細な分散液である。金属シアン化物触媒錯体が活性な形態で存在する場合、他の処理は必要ない。金属含有シアン化物触媒は下式で表される。
b[M1(CN)r(X)t]c[M2(X)6]d・nM3 xy
(上式中、M、M1、M2、X、A、n、r、t、x及びyは上記と同じであり、M3はMと同じであり、b、c及びdは電気的に中性の錯体を反映する数であり、nはM3 xyのモル数を示す数である)
3はMと同一であっても異なっていてもよい。M3はMと異なっていてもよく、例えば触媒錯体を沈殿させる際に理論量の金属塩Mxyを用いる場合、沈殿した触媒は追加量のM3 xy塩で処理される。
【0034】
特に重要な触媒は以下のものである。
亜鉛ヘキサシアノコバルテート・nZnCl2
Zn[Co(CN)5NO]・nZnCl2
Zns[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nZnCl2(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Zns[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nZnCl2(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
亜鉛ヘキサシアノコバルテート・nLaCl3
Zn[Co(CN)5NO]・nLaCl3
Zns[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nLaCl3(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Zns[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nLaCl3(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
亜鉛ヘキサシアノコバルテート・nCrCl3
Zn[Co(CN)5NO]・nCrCl3
Zns[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nCrCl3(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Zns[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nCrCl3(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
マグネシウムヘキサシアノコバルテート・nZnCl2
Mg[Co(CN)5NO]・nZnCl2
Mgs[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nZnCl2(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Mgs[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nZnCl2(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
マグネシウムヘキサシアノコバルテート・nLaCl3
Mg[Co(CN)5NO]・nLaCl3
Mgs[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nLaCl3(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Mgs[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nLaCl3(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
マグネシウムヘキサシアノコバルテート・nCrCl3
Mg[Co(CN)5NO]・nCrCl3
Mgs[Co(CN)6]o[Fe(CN)5NO]p・nCrCl3(o、p=正の数、s=1.5o+p)、
Mgs[Co(CN)6]o[Co(NO2)6NO]p[Fe(CN)5NO]q・nCrCl3(o、p、q=正の数、s=1.5(o+p)+q)、
並びに米国特許第3,404,109号明細書のカラム3に記載されているような様々な錯体。
【0035】
本発明の触媒錯体はアルキレンオキシドを重合させ、ポリエーテルを製造するために用いられる。通常、この方法は触媒有効量の触媒/開始剤分散液をアルキレンオキシドと重合条件において混合し、アルキレンオキシドが消費されるまで重合を続けることを含む。触媒の濃度は所望の速度及び所望の時間でアルキレンオキシドを重合するように選ばれる。アルキレンオキシド、及び開始剤及びコモノマーの総量100万部に対し、約5〜約10,000質量部の金属シアン化物触媒(水及び開始剤を除き、Mb[M1(CN)r(X)t]c[M2(X)6]d・nM3 xyとして計算される)を与えるに十分な量の触媒が用いられる。より好ましい触媒レベルは、同じ基準で約20ppm以上、特に約30ppm以上、約5000ppm以下、より好ましくは約1000ppm以下、さらに好ましくは約100ppm以下である。
【0036】
本発明の触媒錯体により重合されるアルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、スチレンオキシド、及びこれらの混合物である。様々なアルキレンオキシドを重合し、ブロックコポリマーを製造することができる。より好ましくは、アルキレンオキシドはプロピレンオキシド又はプロピレンオキシドとエチレンオキシド及び/又はブチレンオキシドの混合物である。特に好ましいものはプロピレンオキシド単独又は少なくとも75wt%のプロピレンオキシドと約25wt%までのエチレンオキシドの混合物である。
【0037】
さらに、触媒錯体の存在下においてアルキレンオキシドと共重合するモノマーを用いて改質ポリエーテルポリオールを製造することもできる。そのようなコモノマーは、米国特許第3,278,457号及び3,404,109号明細書に記載されているようなオキセタン及び米国特許第5,145,883号及び3,538,043号明細書に記載されているような無水物を含み、これらはそれぞれポリエーテル及びポリエステルまたはポリエーテルエステルを与える。ヒドロキシアルカノエート、例えば乳酸、3-ヒドロキシブチレート、3-ヒドロキシバレレート(及びその二量体)、ラクトン及び二酸化炭素は、本発明の触媒により重合される他の好適なモノマーの例である。
【0038】
重合反応は約25〜約150℃もしくはそれ以上、好ましくは約80〜130℃の温度において進行する。好ましい重合法は、触媒分散液を反応器に入れ、アルキレノキシドで反応器を加圧することを含む。重合は反応器の圧力低下によって示され、短時間で終了する。重合が開始すると、アルキレンオキシドを加えて所望の当量のポリマーを製造するために、必要に応じて追加アルキレンオキシドを供給する。
【0039】
他の重合法は、連続法である。この連続法において、活性化触媒/開始剤分散液を連続的に連続反応器、たとえば連続攪拌タンク反応器(CSTR)またはチューブ状反応器に供給する。アルキレンオキシドは反応器に導入され、生成物は連続的に取り出される。
【0040】
本発明の触媒は、プロピレンオキシドホモポリマーおよびプロピレンオキシドと15wt%までのエチレンオキシド(すべてのモノマー基準)のランダクコポリマーの製造に特に有効である。特に重要なポリマーは、約800以上、好ましくは約1000以上、約5000以下、好ましくは約4000以下、より好ましくは約2500以下のヒドロキシル当量、及び0.02meq/g以下、好ましくは約0.01meq/g以下の不飽和度を有する。
【0041】
生成物ポリマーは、その分子量、当量、官能価及び官能基の存在に応じて様々な用途を有する。こうして製造されたポリエーテルポリオールはポリウレタンの製造用の原料として有用である。ポリエーテルは界面活性剤、圧媒液、界面活性剤製造用の原料、及びアミン化ポリエーテルの製造用の原料としても用いることができる。
【0042】
以下の例は本発明を説明するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。特に示さない限り、部及びパーセントはすべて質量基準である。触媒量は出発材料から計算し、共存する水及び開始剤を無視して、Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2の質量を基準とする。
【0043】
例1
A.メタノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
3Co(CN)6(FW332.35、8.0g、24.07mmol)をわずかに温めて(40〜50℃)脱イオン水(14g)に溶解した。95〜98%H2SO4(FW98.08、3.78g、38.5mmol)を水(1.26g)にゆっくり加えることによって75%H2SO4を調製した。この75%H2SO4を5分かけて攪拌した暖かいK3Co(CN)6の溶液にゆっくり滴加した。この添加の間、K2SO4が粒状白色固体として水溶液から沈殿し始めた。得られたスラリーを40〜50℃において5〜10分間攪拌した。
【0044】
次いで、同じ温度においてメタノール(60mL)の添加を開始した。最初の5mLのメタノールはゆっくり加え、5分間攪拌した。残りのメタノールは15分かけてゆっくり加えた。すべてのメタノールを添加した後、スラリーを15分間攪拌し、次いで室温(25℃)まで冷却した。この際、粒状K2SO4固体(これは反応器の底にすばやく沈降する)をメタノール上澄から濾過し、保存した。
【0045】
このK2SO4固体を室温において他のメタノール(25mL)中に5分間再懸濁した。メタノール上澄を上記のようにして分離させ、上記の保存したものと合せた。第二のメタノール抽出は同様にして行い、上澄を再び前に保存しておいたものに加えた。保存した淡黄色のメタノール中のH3Co(CN)6の溶液を貯蔵瓶に移した。ほんの少量の沈殿がこの溶液から沈降し、分離させた。
【0046】
メタノール溶液の最終質量は109.9gであり、これは理論的には4.8wt%のH3Co(CN)6を含んでいる。K2SO4は完全に乾燥することができないため、このメタノール溶液は少量の水を含んでいる。オーブン中で50℃にて3時間乾燥後の分離したK2SO4固体の最終質量は6.28gであった。K2SO4固体の理論上の質量は約6.52gである。
【0047】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液13.74g(3.01mmolH3Co(CN)6)を10mLのメタノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1時間静置した。
【0048】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、公称700分子量のグリセロールプロポキシレート(Dow Chemical製のVORANOL 2070ポリオール)を66.21g含む蒸留フラスコに移した。得られたメタノール/開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物(主にメタノール)を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥させるため窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。得られた生成物は高分散した白色の半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液67.21gであった。この生成物は触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を1.5〜2.0wt%含んでいた。
【0049】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、密閉ガラス容器内のプロピレンオキシド(0.58g)及び同じ開始剤(VORANOL 2070ポリオール、0.12g)との反応で評価した。まず、この容器に0.12gの同じ開始剤、0.58gのプロピレンオキシド、及び103ppmの触媒(スラリー中の触媒濃度を2.0%と仮定し)を与えるに十分な量のパートCからの触媒/開始剤スラリーを入れた。容器を密閉し、90℃に18時間加熱した。重合温度において数時間経過後、反応混合物について、粘稠であるが攪拌可能な混合物(これは実質的な重合が起こっていることを示す)となっているかを観察した。18時間後、本質的に定量的にプロピレンオキシドが消費された。生成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により、高分子量ポリ(プロピレングリコール)の存在が確認され、未反応開始剤のピークは存在しなかった。
【0050】
485ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0051】
例2
A.メタノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
100gのDOWEX MSC-1(H+形態のマクロポーラススルホン化スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー、4.9meqH+/g)からイオン交換カラムを準備した。この樹脂は約0.49当量のH+イオンを与える。カラムの寸法は直径1インチ×高さ12〜13インチである。充填したカラムに水を溶出させ、色を除き、カラムの上部に液層を維持した。
【0052】
3Co(CN)6(10.0g、30.09mmol)を90gの脱イオン水に溶解した。K3Co(CN)6溶液を充填したイオン交換カラムの上部に加え、溶出液をカラムから溶出させた。さらに水でカラムを溶出させた(4×100mL)。溶出液を合せ、淡黄色の溶液(合計約500mL)を得た。ロータリーエバポレーターにてこの溶出液を蒸発させ、水を除去した。蒸留の最後において、固体のオフホワイト色の沈殿が形成した。この沈殿を70〜75℃/<30インチHgにてさらに蒸留して乾燥させ、フレーク状のオフホワイト色の固体を得た。固体H3Co(CN)6の最終質量は6.41gであり、これは理論上の質量6.56gとほぼ同等であった。この固体を約226.6gのメタノールと混合し、約2.75wt%のH3Co(CN)6を含む混合物を形成した。得られた混合物はわずかに曇っており、これはH3Co(CN)6の溶解が不完全であることを示している。
【0053】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液23.3g(3.01mmolH3Co(CN)6)を10mLのメタノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1時間静置した。
【0054】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、66.22gの開始剤(VORANOL 2070ポリエーテルポリオール)を含む蒸留フラスコに移した。得られた懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。最終蒸留は、窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。懸濁液の最終質量は67.15gであった。これは高分散した半透明/白色の、本質的に不透明の懸濁液であった。この懸濁液は約1.5〜2.0%の触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を含んでいた。
【0055】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。105ppmの触媒量で、18時間において本質的に定量的な(99%)プロピレンオキシドの消費が起こった。生成物のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により、高分子量ポリ(プロピレングリコール)の存在が確認され、未反応開始剤のピークは存在しなかった。
【0056】
501ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0057】
例3
A.メタノール/ 2- プロパノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
3Co(CN)6(FW332.35、8.0g、24.1mmol)を磁気攪拌棒を含む三角フラスコに加えた。メタノール(50mL)を加え、黄色のK3Co(CN)6固体のスラリーを磁気攪拌棒により激しく攪拌した。次いで、2-プロパノール中の塩化水素の溶液(2-プロパノール中5〜6規定のHCl、39.4g、43.3mL、約217mmolHCl)を10〜15分かけて加えた。HClをK3Co(CN)6スラリーに加えると、微粉砕白色固体が形成した。このフラスコをゴム栓で閉じ、混合物を室温において一晩攪拌した。
【0058】
一晩反応後、この混合物は主に微粉砕白色固体を含み、少量の未転化黄色固体K3Co(CN)6を含んでいた。この不溶性固体をWhatman#1ろ紙を用いて真空濾過により分離した。この固体を5〜10mLのメタノールで2回洗浄した。得られた透明な、淡黄色の、メタノール/2-プロパノール中のH3Co(CN)6の溶液を保存瓶に移した。濾液の最終質量は95.7gであり、これは理論上最大(反応が完全と仮定し)のH3Co(CN)6を含んでいた。真空オーブンにおいて50℃で3時間乾燥後の分離した固体(KCl)の最終質量は5.44gであった。これはKClの理論上の質量、すなわち約5.39g、にほぼ匹敵する。
【0059】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液11.96g(3.01mmolH3Co(CN)6)を5mLの2-プロパノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら5〜10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1.5時間静置した。さらに10〜15mLの2-プロパノールを加え、スラリーの粘度を低下させた。
【0060】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、66.22gの開始剤(VORANOL 2070ポリエーテルポリオール)を含む蒸留フラスコに移した。得られた懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物(主にメタノール及び2-プロパノール)を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥するため、窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。得られた生成物は67.35gの、高分散したわずかに黄色の、半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液であった。この生成物は1.5〜2.0%の触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を含んでいた。
【0061】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。100ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、18時間で77%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0062】
433ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0063】
例4
A.H 3 Co ( CN ) 6 の共沸乾燥及びメタノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
例3Aで製造したH3Co(CN)611.96g(最大3.01mmolH3Co(CN)6)を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物(主にメタノール及び2-プロパノール)を除去した。水を除去するため、得られた白色固体を約20mLの2-プロパノールに2回懸濁し、各々においてロータリーエバポレーターにより揮発物を除去した。固体生成物(0.91g)をメタノール(35mL)に再溶解させ、淡黄色のわずかに曇った溶液を得た。
【0064】
B.触媒錯体の製造
例4Aで製造したメタノールH3Co(CN)6溶液(最大3.01mmolH3Co(CN)6)を5mLのメタノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら5〜10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1.5時間静置した。
【0065】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、公称700分子量のグリセロールプロポキシレート(VORANOL 2070ポリオール)を66.21g含む蒸留フラスコに移した。得られたメタノール/開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥させるため窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。得られた生成物は白色の、高分散した、半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液67.29gであった。この生成物は触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を1.5〜2.0wt%含んでいた。
【0066】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。115ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、2時間で重合が観察され、18時間で89%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0067】
507ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0068】
例5
A.触媒錯体の製造
例3Aで製造したH3Co(CN)6溶液5.98g(1.50mmolH3Co(CN)6)を5mLのメタノール中の0.41g(3.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら5〜10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを0.5時間静置した。
【0069】
B.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートAからのスラリーを、33.10gのグリセロールを含む蒸留フラスコに移した。得られたメタノール/開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥させるため窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて45分間行った。得られた生成物は白色の、高分散した、半透明な、本質的に不透明の、グリセロール開始剤中の触媒錯体の懸濁液33.72gであった。この生成物は触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を1.5〜2.0wt%含んでいた。
【0070】
C.プロピレンオキシドの重合
パートBからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。535ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、2時間で実質的な重合が観察され、18時間で88%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0071】
例6
A.グリセロール溶媒へのメタノール/ 2- プロパノールH 3 Co ( CN ) 6 溶液の溶媒交換
例3Aで製造したH3Co(CN)65.98g(1.50mmolH3Co(CN)6)をグリセロール(16.56g)を含む蒸留フラスコに加えた。この混合物を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。
【0072】
B.触媒錯体の製造
塩化亜鉛(0.41g、3.0mmol)をグリセロール(16.96g)及びメタノール(10mL)に加え、この混合物を穏やかに温めて攪拌した。例6Aで製造したグリセロール/H3Co(CN)6溶液をZnCl2溶液に攪拌しながら5〜10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、グリセロール/H3Co(CN)6溶液を含むフラスコを少量(5mL)のメタノールで洗浄し、この洗浄液を生成物スラリーに加えた。このスラリーを1時間静置した。
【0073】
得られたメタノール/グリセロール開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥させるため窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて45分間行った。得られた生成物は白色の、高分散した、半透明な、本質的に不透明の、グリセロール開始剤中の触媒錯体の懸濁液33.92gであった。この生成物は触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を1.5〜2.0wt%含んでいた。
【0074】
C.プロピレンオキシドの重合
パートBからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。526ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、18時間で13%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0075】
例7
A.生成物の 2- プロパノール抽出による水溶液中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
3Co(CN)6(FW332.35、8.0g、24.1mmol)及び16mLの水を三角フラスコに加えた。この混合物をわずかに温めて、固体が溶解するまで攪拌した。濃塩酸の溶液(約37wt%水性HCl、21.3g溶液、約217mmolHCl)を10〜15分かけてゆっくり加えた。この混合物を約2時間攪拌し、次いで2-プロパノール(75mL)をこの溶液に加えた。2-プロパノールをこの溶液/スラリーに加えると微粉砕白色固体が形成した。このフラスコをゴム栓で閉じ、混合物を室温において一晩攪拌した。
【0076】
一晩反応後、この混合物は淡黄色溶液中に主に微粉砕白色固体からなっていた。不溶性固体をWhatman#1ろ紙を用いて真空濾過により分離し、この固体を5〜10mLの2-プロパノールで2回洗浄した。2-プロパノール洗浄液をその前の透明な濾液と合せ、この溶液から固体がいくらか沈殿した。この曇った濾液を再び濾過した。得られた透明な、淡黄色の、2-プロパノール中のH3Co(CN)6の溶液を保存瓶に移した。2-プロパノール濾液の最終質量は107.5gであり、これは理論上4.9wt%のH3Co(CN)6を含んでいた。真空オーブンにおいて50℃で3時間乾燥後の分離した固体(KCl)の最終質量は6.03gであった。Clの理論上の質量は約5.39gであった。予想されたよりも多くのKClが回収されたため、この塩ケーキは残留H3Co(CN)6及び/又はH3Co(CN)6のカリウム塩を含んでいると考えられる。
【0077】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液13.4g(最大3.01mmolH3Co(CN)6)を5mLの2-プロパノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら5〜10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1.5時間静置した。
【0078】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、66.2gの公称700分子量グリセロールプロポキシレート(VORANOL 2070ポリオール)を含む蒸留フラスコに移した。得られた触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥するため、窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1.5時間行った。得られた生成物は67.1gの、高分散した、白色の、半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液であった。この生成物は約1.5〜2.0%の触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を含んでいた。
【0079】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。110ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、18時間で27%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0080】
537ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0081】
例8
A.スラリー法を用いるメタノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
3Co(CN)6(FW332.35、1.00g、3.01mmol)及びメタノール(15mL)を三角フラスコに加え、激しく攪拌した。次いで、濃塩酸の溶液(約37wt%水性HCl、2.00g溶液、約20.3mmolHCl)を加えた。微粉砕白色固体が形成した。このフラスコをゴム栓で閉じ、混合物を室温において一晩攪拌した。
【0082】
一晩反応後、この混合物は淡黄色のほぼ無色の溶液中に主に微粉砕白色固体からなっていた。上澄溶液を、固体が移動しないように注意して不溶性固体から除去した。次いでこの固体を約5mLのメタノールに懸濁した。シリンジフィルターカートリッジに通してメタノール洗浄液を濾過し、除去したメタノール溶液と合せた。
【0083】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液13.4g(最大3.01mmolH3Co(CN)6)を5mLのメタノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら1分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1時間静置した。
【0084】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、66.15gの公称700分子量グリセロールプロポキシレート(VORANOL 2070ポリオール)を含む蒸留フラスコに移した。得られたメタノール/開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物(主にメタノール及び水)を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥するため、窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。得られた生成物は67.15gの、高分散した、白色の、半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液であった。この生成物は約1.5〜2.0%の触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を含んでいた。
【0085】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。119ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、18時間で91%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0086】
510ppm及び1049ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、いずれの場合も反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。
【0087】
例9
A.メタノール中のH 3 Co ( CN ) 6 溶液の製造
3Co(CN)6(FW332.35、4.00g、12.0mmol)をわずかに温めて脱イオン水(8g)に溶解した。95〜98%のH2SO4(FW98.08、1.88g、19.2mmol)を水(1.88g)にゆっくり加えることによりH2SO4の溶液を製造した。このH2SO4溶液をK3Co(CN)6の攪拌溶液に5〜10分かけて加えた。得られた透明な溶液を5〜10分間攪拌した。
【0088】
次いで、室温においてメタノール添加(合計75mL)を開始した。最初に5mLのメタノールをゆっくり加えると、メタノールの添加により白色沈殿が形成した。このスラリーを5分間攪拌した。残りのメタノールは15分かけてゆっくり加えた。すべてのメタノール(75mL)を加えた後、このスラリーを15分間攪拌した。この際、メタノール上澄は粒状K2SO4固体(これは反応器の底にすばやく沈降した)から分離し、濾過によって回収した。
【0089】
このK2SO4固体を室温において他のメタノール(25mL)中に5分間再懸濁し、メタノール上澄を上記のようにして分離させた。このK2SO4塩再スラリーをもう一回繰り返し、合計2回のK2SO4塩ケーキのスラリー抽出を繰り返した。得られたメタノール中のH3Co(CN)6の淡黄色溶液を貯蔵瓶に移した。冷却すると、ほんの少量の沈殿がこの溶液から沈降したが、室温においては再溶解した。
【0090】
この淡黄色メタノール溶液の最終質量は93.6gであり、これは理論的には2.8wt%のH3Co(CN)6を含んでいる。K2SO4は完全に乾燥することができないため、このメタノール溶液は少量の水を含んでいる。真空オーブン中で50℃にて3時間乾燥後の分離したK2SO4固体の最終質量は3.18gであった。K2SO4固体の理論上の質量は約3.25gである。
【0091】
B.触媒錯体の製造
パートAで製造したH3Co(CN)6溶液23.40g(最大3.01mmolH3Co(CN)6)を10mLのメタノール中の0.82g(6.00mmol)のZnCl2の溶液に攪拌しながら10分かけてゆっくり加えた。H3Co(CN)6添加開始後、すぐに微細な白色沈殿が形成し始めた。添加終了後、このスラリーを1時間静置した。
【0092】
C.触媒錯体/開始剤スラリーの製造
パートBからのスラリーを、66.20gの公称700分子量グリセロールプロポキシレート(VORANOL 2070ポリオール)を含む蒸留フラスコに移した。得られたメタノール/開始剤中の触媒錯体の懸濁液を真空(25〜26インチHg)において70〜75℃でロータリーエバポレーターにより蒸発させ、揮発物(主にメタノール)を除去した。最終蒸留は、触媒錯体/開始剤スラリーを有効に乾燥するため、窒素を吹き込み、70〜75℃/<30インチHgにて1時間行った。得られた生成物は67.11gの、高分散した、白色の、半透明な、本質的に不透明の、開始剤中の触媒錯体の懸濁液であった。この生成物は約1.5〜2.0%の触媒(Zn3[Co(CN)6]2・nZnCl2として)を含んでいた。
【0093】
D.プロピレンオキシドの重合
パートCからの触媒/開始剤スラリーを、例1Dと同様にして評価した。96ppmの触媒量(開始剤中2.0%の濃度と仮定し)で、2時間で実質的な重合が起こり、18時間で77%のプロピレンオキシドがポリマーに転化した。
【0094】
498ppmの触媒を用いてこの実験を繰り返すと、反応混合物は30分以内で高粘度となった。プロピレンの定量的消費は18時間以内に起こり、GPC分析により確認した。

Claims (20)

  1. 活性金属シアン化物触媒の製造方法であって、
    (I)(a)第一の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属シアン化物化合物の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
    w[M1(CN)r(X)t]
    (上式中、M1は遷移金属イオンであり、
    各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
    により表される、及び
    (b)第二の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属塩の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
    xy
    (上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
    で表され、第二の不活性有機化合物は第一の有機化合物もしくはその混合物と同一であるか又は混和性である、
    を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記第一及び第二の有機化合物中に懸濁されるような条件で行われる、
    (II)得られた混合物を開始剤化合物中に分散させること、及び
    (III)得られた分散液から前記第一の有機化合物もしくはその混合物及び前記第二の有機化合物もしくはその混合物を除去すること
    を含む方法。
  2. 前記金属シアン化物化合物がH3Co(CN)6を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記金属塩が亜鉛塩である、請求項1記載の方法。
  4. 前記開始剤がポリアルコールである、請求項3記載の方法。
  5. 前記第一及び第二の不活性有機化合物が各々アルコールである、請求項4記載の方法。
  6. 前記第一及び第二の不活性有機化合物が同一である、請求項5記載の方法。
  7. 前記第一及び第二の不活性有機化合物がメタノール、エタノール、n-プロパノール又はイソプロパノールである、請求項6記載の方法。
  8. 前記開始剤化合物が125〜250の当量を有する低分子量ポリエーテルポリオールである、請求項7記載の方法。
  9. 前記金属シアン化物化合物の溶液もしくは分散液が式Hw2(X)6
    (上式中、M 2 は遷移金属イオンであり、
    各XはM 2 イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    wはM 2 (X) 6 基の原子価の絶対値を表す)
    の化合物をさらに含む、請求項8記載の方法。
  10. 活性金属シアン化物触媒の製造方法であって、
    (I)(a)アルコール、チオールもしくは脂肪族カルボン酸基を有する開始剤化合物もしくはそのような開始剤化合物の混合物中の金属シアン化物化合物の第一の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
    w[M1(CN)r(X)t]
    (上式中、M1は遷移金属イオンであり、
    各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
    により表される、及び
    (b)前記開始剤化合物もしくはその混合物中の金属塩の第二の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
    xy
    (上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
    で表される、
    を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記開始剤化合物中に懸濁されるような条件で行われる、
    を含む方法。
  11. 前記金属シアン化物化合物がH3Co(CN)6を含む、請求項10記載の方法。
  12. 前記金属塩が亜鉛塩である、請求項10記載の方法。
  13. 前記開始剤がポリアルコールである、請求項12記載の方法。
  14. 前記(a)及び(b)における開始剤化合物が各々アルコールである、請求項13記載の方法。
  15. 前記(a)及び(b)における開始剤化合物が同一である、請求項14記載の方法。
  16. 前記(a)及び(b)における開始剤化合物がメタノール、エタノール、n-プロパノール又はイソプロパノールである、請求項15記載の方法。
  17. 前記開始剤化合物が125〜250の当量を有する低分子量ポリエーテルポリオールである、請求項16記載の方法。
  18. 前記金属シアン化物化合物の溶液もしくは分散液が式Hw2(X)6
    (上式中、M 2 は遷移金属イオンであり、
    各XはM 2 イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    wはM 2 (X) 6 基の原子価の絶対値を表す)
    の化合物をさらに含む、請求項17記載の方法。
  19. アルキレンオキシドの重合方法であって、
    (I)(a)第一の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属シアン化物化合物の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
    w[M1(CN)r(X)t]
    (上式中、M1は遷移金属イオンであり、
    各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
    により表される、及び
    (b)第二の不活性有機化合物もしくはその混合物中の金属塩の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
    xy
    (上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
    で表され、第二の不活性有機化合物は第一の有機化合物もしくはその混合物と同一であるか又は混和性である、
    を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記第一及び第二の有機化合物中に懸濁されるような条件で行われる、
    (II)得られた混合物を開始剤化合物中に分散させること、
    (III)得られた分散液から前記第一の有機化合物もしくはその混合物及び前記第二の有機化合物もしくはその混合物を除去すること、及び
    (IV)得られた分散液をアルキレンオキシドと混合し、この混合物を、アルキレンオキシドが重合し、前記開始剤化合物をベースとするポリ(アルキレンオキシド)を形成するに十分な条件にすること
    を含む方法。
  20. アルキレンオキシドの重合方法であって、
    (I)(a)開始剤化合物もしくはその混合物中の金属シアン化物化合物の第一の溶液もしくは分散液、ここでこの金属シアン化物化合物は下式
    w[M1(CN)r(X)t]
    (上式中、M1は遷移金属イオンであり、
    各XはM1イオンと配位するシアン化物以外の基を表し、
    rは4〜6であり、tは0〜2であり、wはM1(CN)r(X)t基の原子価の絶対値を表す)
    により表される、及び
    (b)前記開始剤化合物もしくはその混合物中の金属塩の第二の溶液もしくは分散液、ここでこの金属塩は下式
    xy
    (上式中、Mは金属シアン化物基M1(CN)r(X)tと不溶性沈殿を形成する金属イオンであり、Aはアニオンを表し、x及びyは金属塩の電荷を均衡させる整数である)
    で表される、
    を混合すること、この混合は沈殿が形成し、前記開始剤化合物もしくはその混合物中に懸濁されるような条件で行われる、
    (II)得られた混合物を開始剤化合物中に分散させること、
    (III)得られた分散液から前記第一の有機化合物もしくはその混合物及び前記第二の有機化合物もしくはその混合物を除去すること、及び
    (IV)得られた分散液をアルキレンオキシドと混合し、この混合物を、アルキレンオキシドが重合し、前記開始剤化合物をベースとするポリ(アルキレンオキシド)を形成するに十分な条件にすること
    を含む方法。
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