本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態では、一例として、地上デジタル放送を受像するデジタルテレビに本発明のコンテンツ処理装置を適用した場合について説明する。
なお、以下の各実施形態の説明に用いる図面では、同一の部材に同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔実施形態1〕
(デジタルテレビ100(200、300)の概要)
図2は、本発明に係るデジタルテレビ100(200、300)の概略構成を示すブロック図である。以下で説明するデジタルテレビ100の概要は、デジタルテレビ200およびデジタルテレビ300についても同様に適用される。
デジタルテレビ100は、図2に示すとおり、制御部2、操作部3、コンテンツ受信部4、表示部5、音声出力部6、通信部7、外部インターフェース部8、および、記録部50を備えた構成となっている。
記録部50は、制御部2が実行するプログラムや、制御部2がコンテンツ管理および再生制御を行う際に読み出す種々のデータを記録するものである。制御部2および記録部50の詳細は後述する。
操作部3は、ユーザがデジタルテレビ100を動作させるための信号を入力する信号入力手段である。本実施形態では、例えば、デジタルテレビ100外部でリモート操作するためのリモートコントローラ(リモコン)や、デジタルテレビ100自体に設けられた操作ボタンなどで構成されている。操作部3をリモコンとして実現する場合、デジタルテレビ100は、受信側(受光部側)において、リモコンとしての操作部3側の各キー操作による指示信号(例えば赤外線による信号)を受光する受光手段(図示せず)を有しており、受光手段によって受光された指示信号は、制御部2に送られる。
ユーザにより操作部3を用いて入力されるコンテンツに対して行われる処理実行指示としては、コンテンツの再生指示や録画指示、あるいは、再生スケジュールの更新指示や表示指示などが含まれる。さらに、コンテンツが双方向通信により実現されている場合、例えば、コンテンツにて紹介されている商品の購入をコンテンツ再生時に指示する操作(購入指示)であってもよい。また、コンテンツ再生の早送り、巻戻しまたは停止などの操作が含まれるものであっても構わない。
コンテンツ受信部4は、放送局から放送波により伝送されるコンテンツ(番組)(以下、放送コンテンツと称する)を受信するものである。この場合、コンテンツ受信部4は、チューナ、復調部、および、TS(トランスポートストリーム)デコーダなどで構成される。さらに、コンテンツ受信部4は、上記放送コンテンツに関する諸情報(以下、コンテンツ情報と称する)を受信するものであってもよい。また、放送コンテンツが放送される時間、チャンネルなどを一覧表示するための放送用電子番組表のデータを受信するものであってもよい。
復調され、デコードされた放送コンテンツ、コンテンツ情報、および、放送用電子番組表のデータは、記録部50に記録される。なお、コンテンツ情報の詳細については後述する。
通信部7は、インターネットやLAN(local area network)などで実現される、無線もしくは有線の通信網を介して外部の装置から配信される配信コンテンツを受信するものである。このときのコンテンツ配信方法は特に限定されない。例えば、複数の相手を指定して同じコンテンツデータが送信されるマルチキャスト方式で配信されたコンテンツを受信するものであってもよい。あるいは、不特定多数の相手に向かって同じコンテンツデータが送信されるブロードキャスト方式で配信されたコンテンツを受信するものであってもよい。また、単一の相手との間で通信を行うユニキャスト方式でコンテンツを受信するものであってもよい。さらに、通信部7は、上記配信コンテンツに関するコンテンツ情報を受信するものであってもよい。また、配信コンテンツが配信される時間、配信元などを一覧表示するための配信予定表のデータを受信するものであってもよい。
上述した配信コンテンツ、そのコンテンツ情報、および、配信予定表のデータは、記録部50に記録される。
外部インターフェース部8は、外部の記憶装置や記録媒体などからデータの読み出しを行って、当該記憶装置や記録媒体などに記録されている記録コンテンツを取得するものである。なお、上記記録コンテンツに関するコンテンツ情報を取得するものであってもよい。また、外部の記憶装置や記録媒体などに上述の放送用電子番組表や配信予定表(これらを特に区別する必要がないときには、まとめてEPGと称する)が記録されている場合は、それらを読み出し取得するものであってもよい。取得された記録コンテンツ、そのコンテンツ情報、および、EPG(Electronic Program Guide)のデータは、記録部50に記録される。
コンテンツ受信部4、通信部7、および、外部インターフェース部8によって取得される上記各種コンテンツは、無線もしくは有線を介して配信されるテレビ番組や記録媒体などに記録された映像メディアだけでなく、これと同様にして提供されるラジオ番組や音楽などの音楽メディアも含む。上記放送コンテンツ・配信コンテンツ・記録コンテンツのそれぞれを特に区別する必要がない場合は、単に、コンテンツと称する。
すなわち、ここで説明に用いるコンテンツとは、放送波や通信網などの種々の供給形態および種々の媒体によって提供されるマルチメディアコンテンツ全般を指すものとする。
コンテンツとコンテンツ情報とは互いに対応付けられている。図1に示す例では、コンテンツと該コンテンツに対応するコンテンツ情報とがまとめて入力されるようになっている。しかし、これに限定されず、コンテンツとコンテンツ情報とが別々に入力される構成でもよい。この場合は、上記コンテンツと上記コンテンツ情報との対応関係を示す情報を、コンテンツ、コンテンツ情報のそれぞれに付与されており、その対応関係が明確であるので、別々に入力されてもコンテンツとコンテンツ情報とを対応付けて記録部50に記録しておくことができる。
表示部5は、コンテンツに含まれる映像(動画・画像)データを出力するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で実現される。音声出力部6は、コンテンツに含まれる音声データを出力するスピーカとして実現される。
制御部2は、デジタルテレビ100を統括制御するものである。制御部2は、記録部50に記録されている各種プログラムを読み出して、本発明のコンテンツ処理装置としての機能を果たす各部を制御し、コンテンツの管理、再生スケジュールの作成、および、コンテンツ再生制御などの処理を行う。制御部2は、内部に入出力制御部10とコンテンツ処理部1とを有している。
制御部2の入出力制御部10は、デジタルテレビ100の各部(上述の操作部3、コンテンツ受信部4、表示部5、音声出力部6、通信部7、および、外部インターフェース部8)と、制御部2内部のコンテンツ処理部1との間で行われる情報の入出力を制御するものである。入出力制御部10は、操作受付部11、コンテンツ入力制御部12、コンテンツ出力制御部13、通信制御部14、および、嗜好情報入力制御部15を含んでいる。
操作受付部11は、ユーザが操作部3を介して入力したコンテンツに対するユーザの処理実行指示信号を受け付けて、コンテンツ処理部1に供給するものである。これにより、デジタルテレビ100は、ユーザの操作に応じて、指定されたコンテンツに対する処理を実行したり、再生スケジュールを作成したりすることができる。
なお、上記操作受付部11は、ユーザからの処理実行指示として、EPGに放送(配信)が予定されているコンテンツを録画する録画予約指示を受け付けるものであってもよい。この場合、コンテンツ処理部1の図示しない録画予約受付部は、ユーザから指定されたコンテンツの録画予約処理を実行する。例えば、今後放送されるコンテンツの録画予約を行いたい場合、放送日、開始時刻、終了時刻、放送チャンネル、および、コンテンツ名などの録画予約を行う上で必要となる予約情報を受け付けて、記録部50内に記録されている録画予約リストに追加する。
なお、上記予約情報はユーザ自ら操作部3を用いて入力するものであっても構わないし、機器が自動で録画予約コンテンツを判断して自動予約を行うものであっても構わない。ここで、機器が自動で録画予約コンテンツを判断する方法は既存の方法を用いて判断するもので構わない。
続いて、コンテンツ処理部1の図示しない録画処理部は、上記録画予約受付部が処理した録画予約リストに基づいて、該当するコンテンツの録画処理を行う。上記録画処理部が録画したコンテンツは、記録コンテンツとして記録部50に記録される。
コンテンツ入力制御部12は、コンテンツ受信部4、通信部7、または、外部インターフェース部8が受信したコンテンツ、コンテンツ情報、および、EPGのデータを受け付けて、入力されたデータを記録部50に記録するものである。
コンテンツ出力制御部13は、記録部50に記録されている記録コンテンツまたは受信された放送コンテンツ(配信コンテンツ)がコンテンツ処理部1によって再生されるときに、該コンテンツの映像データを表示部5に、および/または音声データを音声出力部6に出力するものである。これにより、ユーザは、表示部5に表示された映像コンテンツや、音声出力部6に出力された音楽コンテンツを楽しむことができる。
なお、コンテンツ出力制御部13は、受信されたEPGや、作成された再生スケジュールを表示部5に出力するものであってもよい。
通信制御部14は、デジタルテレビ100と外部の装置との通信を制御するものである。より具体的には、例えば、配信コンテンツをダウンロードする指示をユーザより受け付けた場合には、通信部7を制御して、コンテンツを取得する。
嗜好情報入力制御部15は、ユーザの嗜好情報に関するデータの入力を受け付けるものである。嗜好情報とは、ユーザの好みを示す情報であれば何でもよい。例えば、好きなジャンルを示した情報や、コンテンツごと(特定のコンテンツ群ごと)の視聴頻度を示す情報などであってもよい。ここで、嗜好情報は、ユーザ自ら操作部3を介して入力するものであっても構わないし、他の外部機器において収集または算出された嗜好情報を入力するものであっても構わない。あるいは、操作部3を介して行われるユーザのコンテンツに対する処理実行指示の入力(およびその履歴)に基づいて、コンテンツ処理部1の図示しない嗜好情報処理部が嗜好情報として加工し、記録部50に記録しておく構成としてもよい。
制御部2のコンテンツ処理部1は、入出力制御部10介して入力された、操作部3からのユーザの処理実行指示信号や、コンテンツ受信部4などから取得されたコンテンツを受け付けて、コンテンツに対する各種処理(再生スケジュールの作成など)を実行するものである。コンテンツ処理部1は、デジタルテレビ100において本発明に係るコンテンツ処理装置を実現するために、すなわち、ユーザに最適な状態のスケジュールを作成するために、再生スケジュール管理部20、および、再生制御部40を内部に有している。
再生スケジュール管理部20は、記録部50に蓄積された記録コンテンツおよびEPGに示される放送(配信)コンテンツが適切に再生されるよう、コンテンツの再生開始時刻やチャンネルなどを規定する再生スケジュールを管理するものである。再生制御部40は、ユーザの操作、または、再生スケジュール管理部20が生成した再生スケジュールに基づいて、所定のコンテンツを再生するものである。
以下、コンテンツ処理部1内の各部および記録部50についてより詳細に説明する。
(デジタルテレビ100の構成)
図1は、本実施形態に係るデジタルテレビ100の再生スケジュール管理部20の要部構成を示すブロック図である。図1に示すとおり、再生スケジュール管理部20は、内部に、状態検知部21、追加コンテンツ抽出部22、配置場所決定部23、コンテンツ配置部24を有している。記録部50には、コンテンツ記録部51、コンテンツ情報記録部52、場所情報記録部53、再生スケジュール記録部54、および、嗜好情報記録部55が記録されている。
状態検知部21は、デジタルテレビ100の状態を監視するものであり、所定の状態を検知することにより、再生スケジュールの新規生成または生成した再生スケジュールの再編成の処理(以下、まとめて再生スケジュール作成処理と称する)を実行するか否かを判定するものである。
状態検知部21が検知する所定の状態の例としては、再生スケジュール作成処理の処理実行指示信号を受信した状態が挙げられる。
例えば、デジタルテレビ100が計時部9を備えており、計時部9が、一定間隔で(例えば、2時間ごとに)状態検知部21に上記指示信号を送る場合が考えられる。計時部9が、時間の計測を開始して(前回の再生スケジュール作成処理が終了して)から2時間経ったことにより、再生スケジュール作成処理の実行を指示する処理実行指示信号を状態検知部21に送る。また、所定の時刻になれば再生スケジュールを作成することを決定するものであっても構わない。
あるいは、処理実行指示信号が、ユーザにより操作部3から操作受付部11へ入力された状態を状態検知部21が検知するものであってもよい。
さらに、コンテンツ記録部51にて管理されている各種コンテンツの中で、重要度の高いコンテンツ、すなわちユーザに提示されるべきコンテンツがあらたに管理されている場合であって、当該コンテンツが再生スケジュールに配置されていない場合に、再生スケジュールを再編成するよう決定するものであっても構わない。なお、これは重要度の高いコンテンツはユーザに提示すべきであるという判断から、当該コンテンツが再生スケジュールに配置され、ユーザに最適な再生スケジュールとなるように再編成するという意図がある。なお、各コンテンツにおける重要度の算出方法は限定されないが、例えば当該コンテンツに対するユーザの嗜好度であっても構わない。また、時事性の強いコンテンツは重要度を高くするようにしてもよい。
あるいは、放送用電子番組表や配信予定表などのEPGが受信されたときに、当該EPGに示されるコンテンツについて、ユーザの嗜好度を算出し、ユーザの嗜好に合致しないコンテンツがEPGの中に含まれるような場合は、再生スケジュールを作成すると決定するものであっても構わない。
上記構成により、状態検知部21は、再生スケジュール作成処理を実行することを決定することができる。
なお、状態検知部21が検知できる状態は上述した例に限定されずさまざまな状態が想定される。例えば、コンテンツ入力制御部12が、新しいコンテンツ、コンテンツ情報、または、EPGを受信した状態を検知してもよいし、嗜好情報入力制御部15が、嗜好情報に関するデータの入力を受け付けた状態を検知してもよい。
さらに、本実施形態では、状態検知部21は、基準コンテンツ検知部21aを備えている。基準コンテンツ検知部21aは、コンテンツ記録部51にて管理されている各種コンテンツ、あるいは、再生スケジュールに配置されているコンテンツの中から、基準コンテンツを検知するものである。
基準コンテンツとは、再生スケジュール作成処理の指針となるコンテンツのことである。つまり、再生スケジュールのどこにどのコンテンツを追加するかなどが、上記基準コンテンツの内容や、基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて決定される。
基準コンテンツ検知部21aの基準コンテンツ検知方法は特に限定されない。例えば、状態検知部21が再生スケジュール作成処理を開始すると判定したときに、あらかじめ記録部50内に設定されているコンテンツを基準コンテンツとして検知してもよい。あるいは、コンテンツ記録部51で管理されるすべてのコンテンツの中からランダムに選択するものであっても構わない。また、すべてのコンテンツに対してユーザの嗜好度を算出し、最も嗜好度の高いコンテンツを基準コンテンツとして検知するものであっても構わない。
また、ユーザから再生スケジュール作成処理の指示を受け付けるときに、基準コンテンツを指定する指示信号を受け付け、それを基準コンテンツとして認識するものであっても構わない。
追加コンテンツ抽出部22は、基準コンテンツに関する情報に基づいて、再生スケジュールに配置(追加)するべきコンテンツ(以下、追加コンテンツと称する)を、コンテンツ記録部51から抽出するものである。つまり、追加コンテンツ抽出部22は、どのコンテンツを再生スケジュールに配置すべきかを、基準コンテンツに基づいて決定する。
本実施形態では、具体的には、基準コンテンツ検知部21aが検知した基準コンテンツのコンテンツIDに基づいて、コンテンツ情報記録部52に記録される当該基準コンテンツのコンテンツ情報を用いて、適切な追加コンテンツを抽出する。追加コンテンツ抽出方法の詳細については後述する。
なお、追加コンテンツ抽出部22がコンテンツ記録部51から抽出した追加コンテンツが記録コンテンツでなく、配信コンテンツである場合には、追加コンテンツ抽出部22は、当該配信コンテンツを取得するよう通信制御部14に指示し、指示された配信コンテンツを通信部7が取得するようにしてもよい。
配置場所決定部23は、基準コンテンツに関する情報に基づいて、上記追加コンテンツの配置場所(時間枠)を決定するものである。つまり、再生スケジュールのどこに(どの時間帯に、どのチャンネルになど)追加コンテンツを配置すべきかを、基準コンテンツに基づいて決定する。
本実施形態では、具体的には、基準コンテンツ検知部21aが検知した基準コンテンツのコンテンツIDに基づいて、場所情報記録部53に記録される当該基準コンテンツが指定する配置場所情報を用いて、追加コンテンツの適切な配置場所を決定する。配置場所決定方法の詳細については後述する。
コンテンツ配置部24は、追加コンテンツ抽出部22が抽出した追加コンテンツを、配置場所決定部23が決定した配置場所に配置するものである。例えば、追加コンテンツ抽出部22が、コンテンツ記録部51に記録されている記録コンテンツ「コンテンツA」を追加コンテンツとして抽出し、配置場所決定部23が、配置場所として「2チャンネルの19:00〜19:30」と決定したとする。この場合、コンテンツ配置部24は、上記「コンテンツA」を「2チャンネルの19:00〜19:30」に配置する。
上述のように作成された再生スケジュールは、再生スケジュール記録部54に記録される。コンテンツ出力制御部13は、再生スケジュール記録部54から再生スケジュールを読み出して、表示部5、通信部7、または、外部インターフェース部8などに出力する。表示部5に出力された再生スケジュールは、ユーザによって視認される。
一方、再生制御部40は、再生スケジュール記録部54から再生スケジュールを参照し、再生スケジュールに配置されているとおり、所定の時間に所定のコンテンツを読み出して、コンテンツ出力制御部13に供給する。
なお、本発明に係るデジタルテレビ100は、再生スケジュール管理部20の内部にさらに、嗜好度算出部27および/または近接度算出部28を有していてもよい。
嗜好度算出部27は、ユーザのコンテンツに対する嗜好度合いを示す嗜好度を算出するものである。嗜好度算出部27は、嗜好度をコンテンツごとに算出する。
本実施形態では、各コンテンツのコンテンツ情報やEPG(コンテンツ情報記録部52)、および、嗜好情報(嗜好情報記録部55)を用いることで、コンテンツの嗜好度を算出する。なお、嗜好度算出部27が嗜好度を算出するための算出式・変換式は既存の方法を用いればよい。コンテンツがユーザの嗜好にどれだけ合致しているかその度合いを示すことができるものであれば構わない。この嗜好度は、複数のコンテンツに優先順位を定めたいときや複数のコンテンツから特定のコンテンツを選びたいときに用いられる。
近接度算出部28は、2つのコンテンツの関連度合いを示す近接度(関連度合い)を算出するものである。近接度算出部28は、近接度を2つのコンテンツの組み合わせごとに算出する。
近接度とは、ある2つのコンテンツの関連性を示す指標であり、コンテンツの内容から、関連性の高いコンテンツ同士であれば近接度は大きくなり、関連性の低いコンテンツ同士であれば近接度は小さくなる。
本実施形態では、近接度算出部28は、コンテンツ情報記録部52に記録されるコンテンツ情報の各項目に基づいてコンテンツ間の近接度を算出するものとする。なお、近接度を算出するための方法や、算出式・変換式は特に限定されない。
例えば、ドラマなどのようなシリーズ番組において、「ドラマA」の「第2話」と「ドラマA」の「第3話」は互いに同じ「ドラマA」に関連するコンテンツであるため、近接度は大きくなる。また、アニメコンテンツと当該アニメコンテンツのキャラクタを用いた商品のコマーシャルとの間においても、同じアニメコンテンツに関連するコンテンツであるため、近接度が大きくなる。さらに、同じ出演者が出ているコンテンツ間、または同じジャンル・分類に属するコンテンツ間においても近接度が大きくなる。
次に、コンテンツ記録部51に記録されるコンテンツ、および、コンテンツ情報記録部52に記録されるコンテンツのコンテンツ情報について説明する。
コンテンツ記録部51は、再生されるコンテンツを記録するものである。録画処理部が録画した録画コンテンツや、通信部7によりあらかじめ取得された配信コンテンツなどが記録されている。これらの記録コンテンツには、当該コンテンツを一意に識別するためのコンテンツIDが割り当てられている。このコンテンツIDに基づいて再生されるコンテンツが指定されたり、再生スケジュールに配置されるコンテンツが特定されたりする。
コンテンツ情報記録部52は、コンテンツ記録部51に記録される記録コンテンツ、および、取得されたEPGに放送(配信)が予定されている放送(配信)コンテンツのコンテンツ情報を記録するものである。
コンテンツ情報とは、当該コンテンツに関する情報のことである。コンテンツ情報は、例えば、コンテンツの放送(配信)開始日時、終了日時、チャンネル番号、コンテンツ名、出演者情報、コンテンツの内容、キーワード情報、および、シリーズ情報(コンテンツがシリーズものである場合)などの各項目からなる。これらのコンテンツ情報は、EPGから抽出される。また、ユーザが定義した項目を新たにコンテンツ情報の項目として加え、コンテンツ情報の入力を受け付ける構成でもよい。
コンテンツ情報の項目としては、上記した例に限定されない。コンテンツに関する情報であれば何でもよい。他にも例を挙げると、メディアタイプ(映像か音声かなど)、拡張コンテンツ情報、コピーコントロール情報、ジャンル、視聴年齢制限、字幕情報、番組付加情報(中断する可能性がある等の情報)、有料番組情報などが想定される。
本実施形態では、全種コンテンツのコンテンツ情報を一元管理するものとする。しかし、これに限定されない。コンテンツ情報記録部52は、記録コンテンツのコンテンツリスト(表A)と、各放送局が提供する放送用電子番組表(表B)と、コンテンツ配信者が提供する配信予定表(表C)とを別々に記録するものであってもよい。ただしこの場合には、それぞれの表A〜Cを構成するコンテンツ情報の項目が必ずしも統一されているとは限らないので、各表に共通する、コンテンツ情報の基本的な項目(例えば、放送(配信)開始時刻やコンテンツ名など)を用いて、各種コンテンツを管理すればよい。
すなわち、各種コンテンツ(記録コンテンツ、放送コンテンツ、および、配信コンテンツ)と、コンテンツ情報記録部52で管理されている、各コンテンツのコンテンツ情報とが対応付けて記録されてさえいれば、コンテンツ記録部51およびコンテンツ情報記録部52はどのようなデータ構造であってもよい。
したがって、図1に示す例では、コンテンツ記録部51とコンテンツ情報記録部52とは別々に記録されるようになっているが、これに限定されない。記録コンテンツやEPGに含まれるコンテンツ情報を1の記録部にまとめて記録し管理するものであっても構わない。
図3は、コンテンツ記録部51およびコンテンツ情報記録部52に記録されるコンテンツとそのコンテンツ情報の例を示す図である。なお、図3に示す例では、コンテンツとコンテンツ情報の対応関係はテーブル構造により示されているが、これに限定されず、リスト形式などであってもよい。
カラム131は、コンテンツを一意に識別するための「コンテンツID」を示している。本実施形態では、コンテンツは、コンテンツの種別が異なっても、重複しないようにIDが割り当てられるので、コンテンツの種別を跨いですべてのコンテンツを一元管理することができる。
カラム132は、コンテンツの「種別」を示している。例えば、「記録」は、そのコンテンツがコンテンツ記録部51に記録された記録コンテンツであることを示し、「放送」は、そのコンテンツが将来放送される予定の放送コンテンツであることを示している。
カラム群133は、コンテンツの「取得元」を示している。記録コンテンツがコンテンツ記録部51に記録された録画コンテンツであれば、当該コンテンツが記録されている領域のアドレス番地が格納されていてもよい。放送コンテンツであれば、当該放送コンテンツを供給する放送局のチャンネル情報が格納されていてもよい。あるいは、配信コンテンツであれば、当該配信コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバのIPアドレスが格納されていてもよい。
カラム群134は、コンテンツのコンテンツ情報を示している。図3に示すコンテンツ情報は、各コンテンツの嗜好度を算出したり、各コンテンツ間の近接度を算出したりするのに用いられる。
なお、図3に示すコンテンツ情報(タイトル、出演者情報、コンテンツ内容、キーワードなど)は、一例でありこれに限定されるものではない。また、デジタルテレビ100が取得したEPGに記載されている情報をコンテンツ情報として用いても構わない。
場所情報記録部53は、基準コンテンツに基づいて抽出された追加コンテンツの配置場所を決定するための情報を示す配置場所情報を記録するものである。
配置場所情報とは、上記基準コンテンツと、上記追加コンテンツの配置場所を決定する手順を定めた場所決定手順情報(時間枠決定手順情報)との対応関係を示すものであり、追加コンテンツを、再生スケジュールのどこに(何時から何時までのどのチャンネルに)配置するかを特定するのに必要な情報である。
配置場所決定部23は、場所情報記録部53の配置場所情報を参照し、基準コンテンツに関連付けられた場所決定手順情報が示す手順にしたがって、上記追加コンテンツの配置場所を決定する。
図4は、場所情報記録部53に記録される配置場所情報の例を示す図である。本実施形態では、配置場所情報は、場所決定手順リスト141とコンテンツ−手順対応表142とを含んでいる。
まず、場所決定手順リスト141は、場所決定手順情報を記録するものである。本実施形態では、以下で説明する複数の場所決定手順情報を、項目「手順コード」によって一意に識別し、管理している。
追加コンテンツの配置場所は、基準コンテンツに基づいて配置場所決定部23により決定される。場所決定手順情報が定める配置場所決定手順は、基準コンテンツの再生(予定)時間情報を用いるか否かで以下のとおり2つに大別される。
(手順1)時間的近傍
第1の方法では、基準コンテンツの再生時間情報を利用して、追加コンテンツの配置場所を決定する。例えば、場所決定手順情報を“基準コンテンツが再生される直前(または、直後)に追加コンテンツを配置する”や、“基準コンテンツ再生時間の前後n時間”、あるいは、“基準コンテンツ終了時刻k時間後からk+1時間後まで”などと定めることが考えられる。あるいは、時間帯を指定するのではなく、“基準コンテンツが再生を開始(終了)する、1週間後(1日前、1日後、3時間前)”などと、時点を指定するものであってもよい。
(手順2)上書き対象指定
第2の方法では、基準コンテンツのコンテンツ情報に加えて、再生スケジュールにすでに配置されているコンテンツの内容やコンテンツ情報を考慮して、追加コンテンツの配置場所を決定する。例えば、場所決定手順情報を“基準コンテンツより嗜好度が低いコンテンツが配置されている場所に追加コンテンツを配置する”や、“基準コンテンツとの近接度が最小となるコンテンツが配置されている場所に追加コンテンツを配置する”などとして定めることが考えられる。
上述のようにあらかじめ定義された各場所決定手順情報は、例えば、図4に示す場所決定手順リスト141のように一覧にして場所情報記録部53に記録されている。
次に、コンテンツ−手順対応表142は、基準コンテンツと場所決定手順情報との対応関係を記録するものである。配置場所決定部23は、コンテンツ−手順対応表142を参照することにより、基準コンテンツに基づいて場所決定手順情報を特定する。そして、配置場所決定部23は、特定した場所決定手順情報が定める手順にしたがって、配置場所を決定することができる。
図4に示す例では、項目「手順コード」は、定義された場所決定手順情報を一意に識別するための識別子である。配置場所決定部23は、基準コンテンツの手順コードをコンテンツ−手順対応表142から特定して、追加コンテンツの配置場所を認識する。項目「1」は、その場所決定手順情報が、基準コンテンツの再生(予定)時間情報を参照するものか否かを示すものである。例えば、この項目に“1”が格納されている場合は、上述の手順1により配置場所を決定し、“0”が格納されている場合は、手順2により配置場所を決定するなどと、配置場所決定部23が判断することができる。
項目「2」および「3」は、上記各手順における配置場所決定手順をさらに細かく規定するものである。本実施形態では、例えば、項目「1」が“0”のときに、項目「2,3」が“0,−(null値)”のときは、嗜好度を用いて配置場所を決定する。また、項目「2,3」が“1,−”のときは、近接度を用いて配置場所を決定する。一方、項目「1」が“1”のときに、項目「2,3」が“0,1”である場合は、基準コンテンツの直前を配置場所として決定し、“1,0”である場合は、直後を配置場所として決定する。なお、項目「2,3」が“1,1”のときは、時間帯を指定して配置場所を決定し、指定時間帯は、項目「4,5」に格納される。さらに、項目「2,3」が“0,0”のときは、項目「6」に格納される時点を指定する情報に基づいて配置場所を決定する。
なお、ここで示す配置場所情報は一例であって、これに限定されない。例えば、項目「手順コード」を設けずに場所決定手順リスト141とコンテンツ−手順対応表142とを1のテーブルとして構成してもよい。すなわち、配置場所情報のデータ構造は、基準コンテンツごとに、上記場所決定手順情報が関連付けられてさえいれば、どのようなデータ構造を有していてもよい。また、テーブル形式に限定されない。
なお、上述した配置場所情報は基準コンテンツのデータ内に含まれているものであっても構わないし、別途配信され取得するものであっても構わない。また、場所決定手順リスト141における、配置場所情報の定義は、ユーザが登録できるようにしてもよい。
再生スケジュール記録部54は、再生スケジュール管理部20が作成した再生スケジュールを記録するものである。再生スケジュールは、記録部50に蓄積された記録コンテンツおよびEPGに示される放送(配信)コンテンツが適切に再生されるよう、コンテンツの再生開始時刻やチャンネルなどを規定するものである。
図5は、再生スケジュールの例を示す図である。図5に示す再生スケジュールは、一部を抜粋したものであり、表示部5にてユーザに視認されるときの再生スケジュールの表示例を示している。
本実施形態に係る再生スケジュールは、図5に示すとおり、縦軸が時間情報、横軸がチャンネル情報を表す形式となっている。カラム151は、時間情報を示す。カラム152およびカラム153は、EPGのデータを基に作成され、放送コンテンツの放送スケジュール(または配信コンテンツの配信スケジュール)を示す。カラム154は、ローカルチャンネル、すなわち、記録コンテンツの再生スケジュールを示す。なお、図5に示す再生スケジュールの表示形式は説明のための一例であって、本発明の再生スケジュールの表示形式を限定するものではない。
なお、再生スケジュール記録部54に記録される再生スケジュールのデータ構造は、特に限定されない。コンテンツ情報記録部52で管理されている各種コンテンツが適切に再生されるよう、コンテンツごとにコンテンツの再生開始(終了)時刻やチャンネルなどの情報が対応付けられて記録されていればどのようなデータ構造であっても構わない。
次に、図5に示す再生スケジュールを表示部に表示した場合の表示画面例を図21(a)〜(c)に示す。図21(a)は、本発明のコンテンツ処理装置が、デジタルテレビとして実現されている場合に、図5に示す再生スケジュールを、該デジタルテレビの表示部に表示した際の表示画面例を示す。図21(b)は、上記コンテンツ処理装置が、PDAとして実現されている場合に、図5に示す再生スケジュールを、該PDAの表示部に表示した際の表示画面例を示す。図21(c)は、上記コンテンツ処理装置が、携帯電話機として実現されている場合に、図5に示す再生スケジュールを、該携帯電話機の表示部に表示した際の表示画面例を示す。
図21(a)〜(c)に示すとおり、各コンテンツ処理装置の表示部における表示面積の制約から、再生スケジュールを一覧で表示できない場合には、スライダー120を表示する構成としてもよい。スライダー120を、それぞれの操作部を用いて上下左右に移動させて表示情報を変更することによって、ユーザは、再生スケジュールの全てを確認することができる。
嗜好情報記録部55は、嗜好情報入力制御部15を介して入力される嗜好情報を記録するものである。例えば、ユーザがあらかじめ自分の好みのジャンルや、よく視聴するチャンネル、贔屓にしている俳優やスポーツ選手などの情報を操作部3を介して入力し、嗜好情報記録部55に記録しておくことが想定される。あるいは、ユーザの録画予約指示や、放送コンテンツを視聴するための選局指示などに応じて、視聴頻度をジャンルごとやコンテンツごとに記録するものであってもよい。
(再生スケジュール作成処理フロー1)
次に、上述した記録部50の各種情報を用いて、再生スケジュール管理部20が実行する再生スケジュール作成処理の流れについて説明する。
図6は、再生スケジュール管理部20における再生スケジュール作成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、状態検知部21は、デジタルテレビ100の所定の状態を検知し、再生スケジュール作成処理を実行することを決定する(S101)。ここでは、ユーザが再生スケジュール作成処理の実行を指示する操作として、操作部3を介して、基準コンテンツを指定したものとする。
次に、基準コンテンツ検知部21aは、ユーザにより指定された基準コンテンツをコンテンツ記録部51に記録されているコンテンツから検知する(S102)。ここでは、「コンテンツG−2」(図5参照)が選択され、基準コンテンツに決定したものとする。
なお、基準コンテンツ検知部21aの基準コンテンツ検知方法は、上記に限定されない。例えば、コンテンツに対するユーザの嗜好度に基づいて基準コンテンツを検知してもよい。嗜好度算出部27は、コンテンツ記録部51にて管理される各種コンテンツに対するユーザの嗜好度を算出する。これにより、基準コンテンツ検知部21aは、最も嗜好度の高いコンテンツを基準コンテンツと決定することができる。
嗜好度が最も高いコンテンツとは、ユーザの嗜好に最も合致したコンテンツであり、ユーザが当該コンテンツを視聴する確率が最も高いと考えられる。そのため、当該基準コンテンツに関連するコンテンツを追加コンテンツとして、嗜好度の最も高い基準コンテンツの時間的近傍に配置することができ、ユーザにとってより好ましい再生スケジュールを作成することが可能となる。また、コンテンツ配信側にとっても、ユーザが視聴する確率の高いコンテンツの時間的近傍に、当該基準コンテンツに関連するコンテンツを配置する方が、例えば宣伝効果が高まるため好ましい再生スケジュールとなる。
次に、追加コンテンツ抽出部22は、上記基準コンテンツ検知部21aが検知した基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、追加コンテンツを抽出する処理を行う(S103)。追加コンテンツ抽出処理の詳細は後述する。
続いて、配置場所決定部23は、基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、上記追加コンテンツの再生スケジュールにおける配置場所を決定する(S104)。配置場所決定処理の詳細は後述する。
最後に、コンテンツ配置部24は、上記追加コンテンツ抽出部22が抽出した追加コンテンツを、S104にて決定された配置場所に配置して再生スケジュールを作成し(S105)、再生スケジュール記録部54に記録する。
(追加コンテンツ抽出処理)
続いて、S103における追加コンテンツ抽出処理について詳しく説明する。図7は、追加コンテンツ抽出部22における追加コンテンツ抽出処理の処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、一例として、上述した近接度算出部28が算出する近接度を用いて追加コンテンツを抽出する場合について説明する。
近接度算出部28は、まず、S102で特定された基準コンテンツとしての「コンテンツG−2」のコンテンツ情報をコンテンツ情報記録部52から取り出す(S201)。次に、近接度算出部28は、基準コンテンツ「コンテンツG−2」と、コンテンツ記録部51で管理される各コンテンツとの間で近接度をそれぞれ算出する。コンテンツ記録部51で管理されるすべてのコンテンツを、追加コンテンツとして抽出され得る候補コンテンツとし、基準コンテンツとの近接度を算出するために、各候補コンテンツのコンテンツ情報を取り出す(S202)。しかし、これに限定されず、所定の条件に基づいて、候補コンテンツを絞り込み、条件を満たす候補コンテンツとの近接度のみを算出するようにしてもよい。あるいは、EPG内のある時間帯に含まれるコンテンツのみを対象として、その候補コンテンツとの間で近接度を算出するものであっても構わない。例えば、ユーザが良く視聴する時間帯に存在するコンテンツとの間で近接度を算出するものであっても構わない。ここでは、ある条件に基づいて、「コンテンツA−2」、「コンテンツG−1」、「コンテンツH−2」、「コンテンツK−3」、および、「コンテンツL−7」の5つのコンテンツ(図3参照)が候補コンテンツとして絞り込まれたこととする。
近接度算出部28は、基準コンテンツと上記5つの候補コンテンツとのコンテンツ情報を比較して、両コンテンツの近接度を算出する(S203)。
ここで、近接度を算出する方法として、例えば、コンテンツが保持するコンテンツ情報内に共通する項目がいくつ存在するかによって算出するものが考えられる。つまり、図3に示す例を用いれば、項目「コンテンツタイトル」が一致するか(共通の単語が含まれているか)、項目「出演者」に含まれる出演者が一致するか、項目「キーワード」に共通するキーワードが含まれているか、項目「ジャンル」は一致するか、などに基づいて、共通の情報、一致する情報が多く含まれているほど近接度が高くなるよう算出される。さらに、コンテンツの解説文など、項目「番組内容」を形態素解析した結果から、一致する単語の多さで近接度を算出してもよい。さらに、コンテンツを識別するための「コンテンツID」がコンテンツのグループを示すデータを含んでいる場合、共通部分が多いIDを持つコンテンツ同士は関連するコンテンツ同士であるということで、近接度を大きくするものであっても構わない。
より具体的には、例えば、ドラマなどのようなシリーズ番組間では近接度が大きくなる。また、通販番組コンテンツまたはコマーシャルコンテンツのような同じ商品の購入を促すコンテンツ間では近接度が大きくなる。
このようにして、近接度算出部28が、上記5つのすべての候補コンテンツとの各近接度を算出すると(S204のYES)、追加コンテンツ抽出部22は、基準コンテンツとの近接度が最大となる候補コンテンツを追加コンテンツとして抽出する(S205)。ここでは、上記の5つのコンテンツのうち、「コンテンツG−1」が最も近接度が大きかったものとする。したがって、基準コンテンツ「コンテンツG−2」のコンテンツ情報に基づいて、追加コンテンツ「コンテンツG−1」が抽出される。
最後に、追加コンテンツ抽出部22は、抽出した追加コンテンツ「コンテンツG−1」の情報(例えば、「コンテンツG−1」のコンテンツID“ID012”など)を、配置場所決定部23に供給して(S206)、当該追加コンテンツ抽出処理を終了する。
(配置場所決定処理)
続いて、S104(図6)における配置場所決定処理について詳しく説明する。図8は、配置場所決定部23における配置場所決定処理の処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、一例として、配置場所決定部23が、図4に示す配置場所情報を参照して、再生スケジュールにおける追加コンテンツの配置場所を決定する場合について説明する。配置場所決定部23は、基準コンテンツの場所決定手順情報に基づいて、上記追加コンテンツ抽出処理で抽出した追加コンテンツの再生スケジュールにおける配置場所を決定する。
まず、配置場所決定部23は、場所情報記録部53のコンテンツ−手順対応表142(図4)を参照し、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の場所決定手順情報を取り出す(S301)。図4に示すとおり、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の“ID013”(図3より)には、手順コード“A03”の場所決定手順情報が対応付けられている。したがって、ここで示す例では、場所決定手順リスト141から、場所決定手順情報の各項目“1、0、1、−、−、−”が取り出される。
配置場所決定部23は、S302以降のステップにて、取り出した場所決定手順情報を分析し、分析結果に基づいて配置場所を決定する。まず、項目「1」を検証し、当該場所決定手順情報が時間を指定する場所決定手順情報か否かを判定する(S302)。項目「1」が“1”の場合(S302においてYES)、配置場所決定部23は、コンテンツ情報記録部52を参照し、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の時間に関する情報(時間情報)を取り出す(S303)。
次に、項目「2、3」を検証し、当該場所決定手順情報がどのような配置場所決定手順を指定するのかを判定する。項目「2、3」が、“A:0、1”か“B:1、0”の場合(S304においてAまたはB)、Aのとき、基準コンテンツの直前を配置場所として決定し、Bのとき、基準コンテンツの直後を配置場所として決定する(S305)。すなわち、Aのときは、図9に示す再生スケジュールを用いて説明すれば、「コンテンツG−2」の直前である場所Lの位置を配置場所として決定する。Bのときは、「コンテンツG−2」の直後である場所Nの位置を配置場所として決定する。
これにより、基準コンテンツ「コンテンツG−2」に最も関連性の高い(近接度が高い)追加コンテンツ「コンテンツG−1」を、当該基準コンテンツの直近に配置することができ、関連性の高いコンテンツをまとめて視聴することが可能な再生スケジュールを作成することができる。
一方、S304において、項目「2、3」が、“C:1、1”の場合、配置場所決定部23は、項目「4、5」を参照し、再生スケジュールにおけるどの時間帯が配置場所指定されているのかを判定する(S306)。ここで、指定された時間帯内に、配置可能な配置場所の候補が複数存在する場合には(S307においてYES)、配置場所決定部23は、嗜好度算出部27が算出する嗜好度や、近接度算出部28が算出する近接度に基づいて1つの配置場所を特定する。指定された時間帯内に、配置可能な配置場所が1つしか存在しない場合には(S307においてNO)、それを追加コンテンツの配置場所として決定し(S309)、配置場所決定処理を終了する。
なお、時間帯の指定方法としては、“基準コンテンツの再生時間の前後n時間”などであってもよい。これにより、基準コンテンツ「コンテンツG−2」に最も関連性の高い(近接度が高い)追加コンテンツ「コンテンツG−1」を、当該基準コンテンツの時間的近傍に配置することが可能となる。したがって、関連性の高いコンテンツをまとめて視聴することが可能な再生スケジュールを作成することができる。
次に、S301にて取り出した場所決定手順情報が、時間を指定するものではない場合について説明する。項目「1」が“0”の場合(S302においてNO)、配置場所決定部23は、項目「2」を検証し、当該場所決定手順情報が、嗜好度または近接度のいずれに基づいて配置場所を決定すべきであると指定しているのかを判定する(S310)。
項目「2」が“0”の場合(S310においてA)、配置場所決定部23は、基準コンテンツより嗜好度が低いコンテンツが配置されている場所を配置場所として決定する(S311)。ここで、該当するコンテンツが複数配置されている場合には、その中で最も低い嗜好度のコンテンツが特定されるようにしてもよい。これにより、基準コンテンツ「コンテンツG−2」よりもユーザの嗜好度の低いコンテンツの代わりに、当該基準コンテンツに関連のある追加コンテンツ「コンテンツG−1」を配置することが可能となり、嗜好度の低いコンテンツを排除しながら、関連性の高いコンテンツをまとめて視聴することが可能な再生スケジュールを作成することができる。したがって、ユーザにとってより好ましい状態の再生スケジュールを維持することが可能となる。一方、項目「2」が“1”の場合(S310においてB)、基準コンテンツとの近接度が最小のコンテンツの場所を配置場所として決定する(S312)。これにより、基準コンテンツ「コンテンツG−2」と最も関連の薄いコンテンツの代わりに、当該基準コンテンツに関連のある追加コンテンツ「コンテンツG−1」を配置することが可能となり、基準コンテンツとの関連性が低いコンテンツを排除しながら、関連性の高いコンテンツをまとめて視聴することが可能な再生スケジュールを作成することができる。
なお、S312において決定された配置場所に、追加コンテンツ「コンテンツG−1」より嗜好度の高いコンテンツがすでに配置されていた場合は、追加コンテンツの当該配置場所への配置を行わずに処理を中断してもよい。これにより、ユーザの嗜好度の低いコンテンツが配置されることを防ぐことができ、ユーザにとってより好ましい状態の再生スケジュールを維持することが可能となる。
なお、図8に示す例では、配置場所決定部23は、ステップS311において、基準コンテンツの嗜好度よりも低い嗜好度を有するコンテンツの配置場所を、追加コンテンツの配置場所として決定する構成としたが、これに限定されない。例えば、配置場所決定部23は、所定の閾値より低い嗜好度を有するコンテンツの配置場所を、追加コンテンツの配置場所として決定する構成であってもよい。上記所定の閾値は、ユーザによってあらかじめ任意に設定されていても構わないし、デジタルテレビ100が管理する全コンテンツの嗜好度の平均値などから自動で設定されても構わない。
次に、上述の、S305を含む再生スケジュール作成処理によって、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の直前に、追加コンテンツ「コンテンツG−1」が配置された例について、図5に示す再生スケジュールを参照して説明する。
図5に示すとおり、基準コンテンツ「コンテンツG−2」が配置されている時間的近傍に、つまり、「コンテンツG−2」の再生開始時刻直前の場所L(図9)に、追加コンテンツ「コンテンツG−1」が配置されている。図5に示す例では、「コンテンツG−1」の再生が終了する時刻と、「コンテンツG−2」が開始する時刻が同じになるように配置されているが、その間に多少の時間的空白を設けるものであっても構わない。また、「コンテンツG−1」および「コンテンツG−2」を表示する色(色彩)を同一あるいは同系色に統一することにより、「コンテンツG−1」と「コンテンツG−2」とが関連するコンテンツであることを、ユーザが一目で認識できるようにしてもよい。
これにより、ユーザは「コンテンツG−1」を視聴した後に、続けて「コンテンツG−2」を視聴することができるため、スムーズに「コンテンツG−2」の視聴を行うことができる。例えば、「コンテンツG」がシリーズ物のドラマコンテンツであり、「コンテンツG−2」がドラマコンテンツの第2話であり、「コンテンツG−1」がドラマコンテンツの第1話のダイジェスト版コンテンツである場合、「コンテンツG−2」の直前に、第1話のダイジェスト版コンテンツである「コンテンツG−1」を配置することで、ユーザは第1話のダイジェストを視聴した後に第2話を視聴することができるため、スムーズに第2話の視聴に入ることができる。
すなわち、ドラマコンテンツのダイジェスト版コンテンツをあらかじめユーザに配信しておき、その続編のドラマコンテンツが放送される直前に、ダイジェスト版コンテンツを配した再生スケジュールをユーザに提示することで、ユーザは前話の内容を思い出した後で続編を視聴することができる。
なお、追加コンテンツ「コンテンツG−1」は、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の直前に配しているが、必ずしもこれに限定されない。例えば、追加コンテンツが「コンテンツA−2」であり、基準コンテンツが「コンテンツA−1」である場合、図5に示すように、「コンテンツA−1」が終了した直後の場所J(図9)に、「コンテンツA−2」を配置してもよい。また、図5では、「コンテンツA−1」の再生が終了する時刻と、「コンテンツA−2」が開始する時刻が同じになるように配置されているが、その間に多少の時間的空白を設けるものであっても構わない。
これにより、ユーザは「コンテンツA−1」を視聴した後に、続けて「コンテンツA−2」を視聴することができる。例えば、「コンテンツA−1」がアニメコンテンツであり、「コンテンツA−2」が「コンテンツA−1」に出てくるキャラクタを使用したおもちゃ等のグッズのコマーシャルコンテンツである場合、「コンテンツA−1」の直後に、グッズのコマーシャルコンテンツである「コンテンツA−2」を配することで、ユーザは「コンテンツA−1」に出てくるキャラクタを使用したグッズを知ることができる。さらに、グッズ製作者側または「コンテンツA−2」を配信した側にとっては、ユーザが「コンテンツA−1」を視聴した直後に「コンテンツA−2」をユーザに視聴させることができるため、ユーザへの当該グッズのアピール度が高くなり、ユーザの購買意欲を高めることができる。
すなわち、あるコンテンツに出てくるキャラクタを使用したグッズのコマーシャルコンテンツをあらかじめユーザに配信しておき、そのコンテンツが放送された直後に、グッズのコマーシャルコンテンツを配した再生スケジュールをユーザに提示することで、ユーザは関連するグッズの内容を知ることができるし、さらにコマーシャルコンテンツの配信側はユーザへの購買意欲を高めることができる。
続いて、図10および図11に示す再生スケジュールを用いて、S311を含む再生スケジュール作成処理によって、追加コンテンツが上書きして配置された例について説明する。
本実施形態では、一例として、図10に示す19:00から21:00までの時間帯に配置されているコンテンツについてのユーザの嗜好度を求めるものとする。すなわち、「コンテンツA−1」、「コンテンツB−5」、「コンテンツC−1」、「コンテンツD−3」、「コンテンツE−1」、「コンテンツF−1」、「コンテンツG−2」、および「コンテンツH−1」の8つのコンテンツに対するユーザの嗜好度を算出する。ここでは、嗜好度を10段階で数値化して表すものとし、ユーザの嗜好度は「コンテンツA−1」および「コンテンツG−2」の嗜好度が9、「コンテンツB−5」、「コンテンツC−1」および「コンテンツE−1」の嗜好度が7、「コンテンツD−3」の嗜好度が4、「コンテンツF−1」および「コンテンツH−1」の嗜好度が2であるものとする。
嗜好度算出部27は、各コンテンツのコンテンツ情報をコンテンツ情報記録部52から抽出し、ユーザの嗜好情報を嗜好情報記録部55から抽出する。なお、コンテンツの嗜好度を算出する方法としては、既存の方法を用いるもので構わない。コンテンツに対するユーザの嗜好度を算出する方法は限定されない。また、嗜好情報の算出方法や嗜好情報そのものを、外部から嗜好度算出部27に与える構成としてもよい。
配置場所決定部23は、嗜好度算出部27が算出した嗜好度から、上書きするコンテンツを決定する。ここでは、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の時間的近傍に存在するコンテンツの中で、嗜好度の低いコンテンツを上書き対象コンテンツとして決定する。
上記で算出された各コンテンツの嗜好度の最も低いコンテンツは、嗜好度が2の「コンテンツF−1」および「コンテンツH−1」である。ここでは、さらに、基準コンテンツ「コンテンツG−2」との近接度を近接度算出部28が算出することとし、近接度が低かった「コンテンツF−1」が上書きするコンテンツとして決定されたものとする。
次に、コンテンツ配置部24は、上書き対象コンテンツである「コンテンツF−1」に重複する形で、追加コンテンツである「コンテンツG−1」を配置する。この結果作成された再生スケジュールの例を図11に示す。
図11は、図10に示す再生スケジュールにあるコンテンツの上に重複する形で追加コンテンツを配置することで作成された再生スケジュールを示している。ここでは、基準コンテンツ「コンテンツG−2」が配置されている時間的近傍にあり、かつ嗜好度の低い「コンテンツF−1」が配置されている位置に、「コンテンツG−1」を配置している。
図11に示すように、ユーザはチャンネル2で20:00から「コンテンツF−1」ではなくて「コンテンツG−1」を視聴することができ、「コンテンツG−1」の再生が終了すると、「コンテンツG−2」が開始するように配置されている。
これにより、ユーザは「コンテンツG−1」を視聴した後に、続けて「コンテンツG−2」を視聴することができるため、スムーズに「コンテンツG−2」の視聴を行うことができる。「コンテンツG−1」と「コンテンツG−2」とは互いに関連のあるコンテンツであり、続いて視聴されることが望ましいコンテンツである。したがって、ユーザにとって最適な再生スケジュールを再編成し維持することが可能となる。
なお、上述した例では、嗜好度算出部27が算出した嗜好度が最も低いコンテンツを上書き対象コンテンツとして決定したが、必ずしもこれに限定されない。例えば、ユーザがコンテンツの録画予約を行うことができる録画予約受付部および録画処理部が備わっている場合、録画予約受付部において録画予約されたコンテンツを上書き対象コンテンツとして決定するものであっても構わない。すなわち、録画予約されたコンテンツはコンテンツ記録部51に蓄積され、後日、当該コンテンツを視聴することができる。そのため、当該コンテンツが放送される時間帯には、リアルタイムで放送または配信される別のコンテンツを優先して配置することにより、より多くのコンテンツを効率よく視聴できる、ユーザにとって好都合の再生スケジュールを作成することが可能となる。
上記方法によれば、取得したEPGに配置されているコンテンツに重複する形で、ある基準コンテンツの時間的近傍に、コンテンツ記録部51で管理されるコンテンツであって、当該基準コンテンツに関連する追加コンテンツを配置することができる。このように作成された再生スケジュールを用いれば、ユーザは関連するコンテンツを続けて視聴することができるため、別々の時間に視聴する場合に比べて、スムーズに視聴することができるなどのメリットを得ることができる。すなわち、ユーザにとって最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。また、コンテンツ配信側にとっても、関連するコンテンツを続けてユーザに提示することができるため、例えば宣伝効果を上げることができるなどのメリットを得ることができる。また、関連するコンテンツ同士は時間的に近い位置に配置されているため、ユーザはコンテンツ記録部51の膨大な量のコンテンツの中から関連するコンテンツを探し出して視聴する必要がなくなる。
なお、S311またはS312においては、嗜好度または近接度のいずれか一方を用いて、配置場所を決定するものとしたが、上記に限定されない。近接度がある閾値以上でかつ嗜好度がある閾値以下となるコンテンツの中から、上書きされるコンテンツ(すなわち、配置場所)を決定するもので構わない。なお、該当するコンテンツが複数存在する場合は、近接度または嗜好度を変換式にかけることで、上書きされるコンテンツを1つに特定すればよい。この変換式は限定されない。
本実施形態では、配置場所情報において、基準コンテンツと場所決定手順情報とが1対1で対応している場合について説明したが、これに限定されない。例えば、基準コンテンツと追加コンテンツとの組み合わせに対して、1の場所決定手順情報が特定されるような構成でもよい。この場合の、基準コンテンツと場所決定手順情報との対応表(コンテンツ対−手順対応表142a)を図12に示す。
例えば、基準コンテンツが、“ID005”の「コンテンツC−1」の場合、すべての追加コンテンツが「コンテンツC−1」の直前に配置されることが好ましいとは限らない。そこで、追加コンテンツが“ID007”の「コンテンツC−12」のときは、「コンテンツC−12」を「コンテンツC−1」の直前に配置し、追加コンテンツが“ID009”の「コンテンツC−14」のときは、「コンテンツC−14」を「コンテンツC−1」の直後に配置するよう、場所決定手順情報を関連付けて記録しておく。
これにより、ひとつの基準コンテンツについて、配置したい追加コンテンツごとに配置場所を設定しておくことができるので、状況に応じて、再生スケジュールをユーザにとってより最適な状態に維持することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係るデジタルテレビ100は、再生スケジュールを作成する際、EPGで管理されるコンテンツ用のチャンネルに加えて、記録コンテンツ用のローカルチャンネルを用意し、基準コンテンツの時間的近傍に、当該基準コンテンツに関連する放送コンテンツ(配信コンテンツ、記録コンテンツ)を配置する。この結果、ユーザは関連するコンテンツを続けて視聴することができるため、別々の時間に視聴する場合に比べて、スムーズに視聴することができるなどのメリットを得ることができる。
結果として、ユーザにとって最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
また、コンテンツ配信側にとっても、関連するコンテンツを続けてユーザに提示することができるため、例えば宣伝効果を上げることができるなどのメリットを得ることができる。また、関連するコンテンツ同士は時間的に近い位置に配されているため、ユーザはコンテンツ記録部51の中から関連するコンテンツを探し出して視聴する必要がなくなる。また、ローカルチャンネルを用意しているため、ユーザはローカルチャンネルにあわせるだけで、コンテンツ記録部51に記録されたコンテンツを視聴することができる。したがって、コンテンツを探し出して視聴するというユーザの手間を省くことができる。
〔実施形態2〕
上述の実施形態では、検知された基準コンテンツに基づいて、追加コンテンツを特定し、その配置場所を決定することでユーザによって最適な再生スケジュールを作成するデジタルテレビ100について説明した。本実施形態では、初めに追加したい追加コンテンツが検知され、その追加コンテンツを、基準コンテンツに基づき決定した配置場所に配置することにより再生スケジュールを作成するデジタルテレビ200について説明する。
(デジタルテレビ200の構成)
図13は、本実施形態に係るデジタルテレビ200の再生スケジュール管理部20の要部構成を示すブロック図である。図13に示すとおり、再生スケジュール管理部20は、内部に、状態検知部21、基準コンテンツ特定部25、配置場所決定部23、コンテンツ配置部24を有している。記録部50には、コンテンツ記録部51、コンテンツ情報記録部52、場所情報記録部53、再生スケジュール記録部54、および、嗜好情報記録部55が記録されている。なお、再生スケジュール管理部20は、さらに、嗜好度算出部27、および/または、近接度算出部28を備えていてもよい。
なお、図13の各構成要素に付された符号は、図1の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがって、上記実施形態1ですでに説明した構成要素についての説明は繰り返さない。
図13に示すデジタルテレビ200において、図1のデジタルテレビ100と異なる点は、再生スケジュール管理部20は、追加コンテンツ抽出部22の代わりに基準コンテンツ特定部25を有している点と、状態検知部21が内部に追加コンテンツ検知部21bを有している点である。
追加コンテンツ検知部21bは、状態検知部21が、再生スケジュール作成処理の実行を決定したときに、どのコンテンツを追加するのかを(すなわち、追加コンテンツを)検知するものである。追加コンテンツ検知部21bの追加コンテンツ検知方法は特に限定されない。例えば、あらかじめ記録部50内に設定されている追加コンテンツのコンテンツ情報(ジャンルなど)に基づいて、新たに取得されたEPGや新たに記録された記録コンテンツ群に、設定されたジャンルに属するコンテンツが含まれていた場合に、それを追加コンテンツとして決定するのでもよい。あるいは、コンテンツ記録部51にて管理されているコンテンツの中からランダムに選択するものであっても構わない。また、再生スケジュールに配置されていないコンテンツの中で、すでに再生スケジュールに配置されているコンテンツよりも嗜好度の高いコンテンツが存在する場合には、そのコンテンツを追加コンテンツとして検知するものであっても構わない。
基準コンテンツ特定部25は、追加コンテンツ検知部21bが検知した追加コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、当該追加コンテンツに関連のある基準コンテンツを特定するものである。特定された基準コンテンツのコンテンツ情報は、配置場所決定部23が上記追加コンテンツの配置場所を特定するのに必要となる。
(再生スケジュール作成処理フロー2)
次に、記録部50の各種情報を用いて、再生スケジュール管理部20が実行する再生スケジュール作成処理の流れについて説明する。
図14は、本実施形態に係る再生スケジュール管理部20における再生スケジュール作成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、状態検知部21は、デジタルテレビ200の所定の状態を検知し、再生スケジュール作成処理を実行することを決定する(S401)。ここでは、コンテンツ記録部51に、高い嗜好度を有する新たなコンテンツが記録され、再生スケジュールに配置されているコンテンツの嗜好度よりも高いことが認識された状態を検知するものとする。
次に、追加コンテンツ検知部21bは、再生スケジュールに配置されているコンテンツよりも高い嗜好度を有するコンテンツをコンテンツ記録部51に管理されているコンテンツ群から検知する(S402)。該当するコンテンツが複数存在する場合は、その中で最も嗜好度が高いものを選択するなどすればよい。
続いて、基準コンテンツ特定部25は、上記追加コンテンツ検知部21bが検知した追加コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、基準コンテンツを特定する処理を行う(S403)。なお、基準コンテンツ特定部25が実行する基準コンテンツ特定処理とは、上述の追加コンテンツ抽出処理(基準コンテンツのコンテンツ情報から該当する追加コンテンツを求める)とは逆に、追加コンテンツのコンテンツ情報から、該当する基準コンテンツを求める処理である。この点を除いては、上述の実施形態1における追加コンテンツ抽出部22の追加コンテンツ抽出処理(図7)と同様である。したがって、基準コンテンツ特定処理の詳細な説明は省略する。
次に、配置場所決定部23は、S403にて特定された基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、上記追加コンテンツの再生スケジュールにおける配置場所を決定する(S404)。なお、S404における配置場所決定処理は、図8に示す実施形態1の配置場所決定処理と同様である。したがって、本実施形態の配置場所決定処理の詳細な説明は省略する。
最後に、コンテンツ配置部24は、上記追加コンテンツ検知部21bが検知した追加コンテンツを、S404にて決定された配置場所に配置して再生スケジュールを作成し(S405)、再生スケジュール記録部54に記録する。
上記方法によれば、コンテンツ記録部51にて管理されるコンテンツのうち、高い嗜好度を有するコンテンツから優先的に追加コンテンツとして再生スケジュールに配置するようにすることができる。さらに、そのような追加コンテンツを配置する場所は、当該追加コンテンツに関連性のある基準コンテンツに基づいて決定されるので、当該追加コンテンツを、基準コンテンツとの関連性を考慮して適切な場所に配置することが可能となる。
以上のことから、ユーザに最適な再生スケジュールを作成し維持することが可能となる。
〔実施形態3〕
次に、初めに追加したいコンテンツの配置場所が決定される場合に、再生スケジュールを作成するデジタルテレビ300ついて説明する。本実施形態では、デジタルテレビ300は、その配置場所を手がかりに基準コンテンツを決定し、その基準コンテンツに基づいて追加コンテンツを特定して上記配置場所に配置することにより再生スケジュールを作成する。
(デジタルテレビ300の構成)
図15は、本実施形態に係るデジタルテレビ300の再生スケジュール管理部20の要部構成を示すブロック図である。図15に示すとおり、再生スケジュール管理部20は、内部に、状態検知部21、基準コンテンツ検索部26、追加コンテンツ抽出部22、コンテンツ配置部24を有している。記録部50には、コンテンツ記録部51、コンテンツ情報記録部52、場所情報記録部53、再生スケジュール記録部54、および、嗜好情報記録部55が記録されている。なお、再生スケジュール管理部20は、さらに、嗜好度算出部27、および/または、近接度算出部28を備えていてもよい。
なお、図15の各構成要素に付された符号は、図1の各構成要素に付された符号に対応しており、同じ符号は、同じ構成要素を示している。したがって、上記実施形態1ですでに説明した構成要素についての説明は繰り返さない。
図15に示すデジタルテレビ300において、図1のデジタルテレビ100と異なる点は、再生スケジュール管理部20は、配置場所決定部23の代わりに基準コンテンツ検索部26を有している点と、状態検知部21が内部に配置場所検知部21cを有している点である。さらに、場所情報記録部53は、内部に、基準コンテンツ検索部26が参照するコンテンツ検索情報を記録しているが、これについては後述する。
配置場所検知部21cは、状態検知部21が、再生スケジュール作成処理の実行を決定したときに、追加コンテンツを配置すべき再生スケジュール上の配置場所を検知するものである。配置場所検知部21cの配置場所検知方法は特に限定されない。例えば、あらかじめ記録部50内に設定されている配置場所(あるいは、範囲)を配置場所として検知してもよい。あるいは、再生スケジュール上の任意の場所の中からランダムに選択するものであっても構わない。また、すでにコンテンツが配置されている再生スケジュールを再編成する場合は、各コンテンツの嗜好度を算出し、最も嗜好度の低いコンテンツの配置場所を、追加コンテンツの配置場所として検知するものであっても構わない。
また、ユーザから再生スケジュール作成処理の指示を受け付けるときに、配置場所を指定する指示信号を受け付け、それを配置場所として認識するものであっても構わない。
あるいは、録画予約受付部を監視し、EPGに配置されている放送(配信)コンテンツに対する録画予約指示を受け付けるときに、当該放送(配信)コンテンツが配置されている場所(時間帯)を、配置場所として認識するものであっても構わない。録画予約されたコンテンツはコンテンツ記録部51に蓄積され、後日、当該コンテンツを視聴することができる。そのため、当該コンテンツが放送される時間帯には、リアルタイムで放送または配信される別のコンテンツを優先して配置することができる。したがって、ユーザは、より多くのコンテンツを効率よく視聴できる再生スケジュールを取得することが可能となる。
基準コンテンツ検索部26は、配置場所検知部21cが検知した配置場所に基づいて、該当する基準コンテンツを検索するものである。基準コンテンツ検索部26は、場所情報記録部53に記録されているコンテンツ検索情報を用いて、基準コンテンツを検索する。
続いて、場所情報記録部53に記録されているコンテンツ検索情報について説明する。
上記コンテンツ検索情報とは、再生スケジュール上の場所(例えば、図9に示す配置場所A〜Nのそれぞれ)と、基準コンテンツとの対応関係を示す情報である。すなわち、再生スケジュール上の当該場所を、追加コンテンツの配置場所であると決定する基準となっている基準コンテンツを特定するために用いられる。
図16は、場所情報記録部53に記録されるコンテンツ検索情報を示す図である。本実施形態に係るコンテンツ検索情報は、コンテンツごとに配置場所を記録した、コンテンツ−配置場所対応表161と、コンテンツ−配置場所対応表161を用いて作成された、配置場所から基準コンテンツを特定するための、配置場所−コンテンツ対応表162とを含んでいる。
コンテンツ−配置場所対応表161は、図4に示すコンテンツ−手順対応表142に基づいて、各コンテンツが基準コンテンツになったときに、追加コンテンツの配置場所はどこに決定されるのかを、図9に示す実際の再生スケジュールの配置場所の情報で示したものである。例えば、ID004の「コンテンツE−1」には、図4のコンテンツ−手順対応表142より、手順コードA03が対応付けられている。そして、A03とは、場所決定手順リスト141から「当該コンテンツの直前を配置場所とする」という場所決定手順情報を意味している。したがって、「コンテンツE−1」が基準コンテンツとなった場合には、追加コンテンツの配置場所は、図5および図9より、場所Bに決定されるということが分かる。よって、コンテンツ−配置場所対応表161には、「コンテンツE−1」のコンテンツID“ID004”に、“場所B”の情報が対応付けて記録されている。
このようにして作成されたコンテンツ−配置場所対応表161を利用して、配置場所ごとに、該当する基準コンテンツを記録した配置場所−コンテンツ対応表162が作成される。例えば、場所Bを配置場所として決定する基準コンテンツは、コンテンツ−配置場所対応表161より、ID003の「コンテンツB−5」およびID004の「コンテンツE−1」であることから、“場所B”には、コンテンツID“ID003”および“ID004”が対応付けて記録されている。
上述したコンテンツ検索情報を参照することにより、基準コンテンツ検索部26は、配置場所検知部21cが検知した配置場所に基づいて、基準コンテンツを検索することが可能となる。ここで、複数の基準コンテンツが検索された場合には、基準コンテンツ検索部26は、嗜好度算出部27、近接度算出部28がそれぞれ算出する嗜好度または近接度を用いて、1つの基準コンテンツを特定すればよい。特定された基準コンテンツ(あるいは、そのコンテンツID)は、追加コンテンツ抽出部22が追加コンテンツを抽出する処理を行うために利用される。
上記構成によれば、再生スケジュールに、ユーザの嗜好度の低いものが配置されている場合や、ユーザが視聴を望まないコンテンツが配置されている場合に、そのコンテンツが配置されている場所に上書きすべき追加コンテンツが自動で特定され配置される。したがって、ユーザにとって最適な再生スケジュールを維持することが可能となる。
(再生スケジュール作成処理フロー3)
次に、記録部50の各種情報を用いて、再生スケジュール管理部20が実行する再生スケジュール作成処理の流れについて説明する。
図17は、本実施形態に係る再生スケジュール管理部20における再生スケジュール作成処理の流れを示すフローチャートである。
まず、状態検知部21は、デジタルテレビ300の所定の状態を検知し、再生スケジュール作成処理を実行することを決定する(S501)。ここでは、嗜好情報記録部55に記録される嗜好情報が更新され、再生スケジュールに、嗜好度の一定の閾値を下回るコンテンツが配置されている状態を検知するものとする。嗜好度が最も低いコンテンツとは、ユーザの嗜好に最も合致してないコンテンツであり、ユーザが当該コンテンツを視聴する確率が最も低いと考えられる。したがって、上記方法によれば、当該コンテンツを上書き対象コンテンツとしてその上に重複する形でユーザにとってもっと有用なコンテンツを配置し、ユーザの嗜好により合致した再生スケジュールを提示することが可能となる。また、コンテンツ配信側にとっても、ユーザが視聴する確率の低いコンテンツを提示するよりも、視聴する確率の高いコンテンツを配置する方が、例えば宣伝効果が高まるというメリットがある。
次に、配置場所検知部21cは、上記再生スケジュールを参照し、配置されているコンテンツに対するユーザの嗜好度が最も低いものを探して、そのコンテンツが配置されている場所を配置場所として検知する(S502)。ここでは、最も嗜好度が低いコンテンツが「コンテンツF−1」であるとし、図10に示す再生スケジュールの「コンテンツF−1」の場所F(図5)が配置場所として検知されたものとする。
次に、基準コンテンツ検索部26は、基準コンテンツ検索処理を実行し、上記場所Fを追加コンテンツの配置場所と決定するような基準コンテンツを検索する(S503)。基準コンテンツ検索処理の詳細については後述する。ここでは、「コンテンツB−5」が基準コンテンツとして検索されたものとする。
続いて、追加コンテンツ抽出部22は、基準コンテンツ検索部26により特定された基準コンテンツ「コンテンツB−5」のコンテンツ情報に基づいて、適切な追加コンテンツを抽出する(S504)。追加コンテンツ抽出部22における追加コンテンツ抽出処理は、実施形態1で述べた処理と同様であるので、ここでは説明を省略する。
最後に、コンテンツ配置部24は、上記追加コンテンツ抽出部22が抽出した追加コンテンツを、S502にて検知された配置場所に配置して再生スケジュールを作成し(S505)、再生スケジュール記録部54に記録する。
(基準コンテンツ検索処理)
続いて、S503(図17)における基準コンテンツ検索処理について詳しく説明する。図18は、基準コンテンツ検索部26における基準コンテンツ検索処理の処理の流れを示すフローチャートである。
ここでは、一例として、S502において、配置場所検知部21cが場所F(図5)を配置場所として検知した場合について説明する。
基準コンテンツ検索部26は、場所情報記録部53に記録されている配置場所情報の各コンテンツの場所決定手順情報に基づいて、追加コンテンツの配置場所を、コンテンツ記録部51にて管理されているコンテンツごとに求める(S601)。なお、上述のように都度配置場所を求めるのではなく、コンテンツと配置場所との対応表(コンテンツ−配置場所対応表161)をあらかじめ作成し、場所情報記録部53に記録しておいてもよい。そして、コンテンツ−配置場所対応表161に基づいて、配置場所−コンテンツ対応表162をあらかじめ作成し記録しておいてもよい。
続いて、配置場所検知部21cが検知した場所(ここでは、場所F)を、追加コンテンツの配置場所として決定するようなコンテンツを検索する(S602)。ここでは、配置場所−コンテンツ対応表162を参照して、場所Fに基づき、基準コンテンツ「コンテンツB−5」(コンテンツIDは、“ID003”)を検索したものとする。
ここで、S602にて1のコンテンツが検索された場合は(S603においてNO)、その検索された1のコンテンツを基準コンテンツとして特定し(S604)、基準コンテンツ検索処理を終了する。
一方、検索された基準コンテンツの候補が複数存在する場合は(S603においてYES)、基準コンテンツを1つに特定するために、嗜好度算出部27が、検索されたすべての基準コンテンツ候補の嗜好度を算出する(S605)。続いて、基準コンテンツ検索部26は、嗜好度が最大となる基準コンテンツの候補を基準コンテンツとして特定する(S606)。嗜好度が最も高いコンテンツとは、ユーザの嗜好に最も近いコンテンツであり、ユーザが当該コンテンツを視聴する確率が最も高いと考えられる。そのため、当該コンテンツに関連するコンテンツを追加コンテンツとして上書き対象コンテンツの上に上書きして配置することができる。したがって、ユーザにとってより好ましい再生スケジュールを作成することが可能となる。また、コンテンツ配信側にとっても、ユーザが視聴する確率の低いコンテンツを提示するよりも、視聴する確率の高いコンテンツに関連するコンテンツを配置する方が、より宣伝効果が高まるというメリットがある。
S604またはS606にて特定された基準コンテンツの情報は、追加コンテンツ抽出部22に供給され、追加コンテンツ抽出処理を実行するときに用いられる。
上記方法によれば、再生スケジュールに配置されている、視聴される確率の低いコンテンツの中から上書き対象コンテンツを先に決定し、その上書き対象コンテンツの配置場所に基づいて基準コンテンツが特定される。基準コンテンツが特定されると、それに関連する追加コンテンツが抽出される。当該追加コンテンツは、上書き対象コンテンツの配置場所に配置される。
以上のことから、視聴される確率の低いコンテンツは再生スケジュールから削除され、代わりに、その場所に配置されることが好ましい追加コンテンツが配置されるので、ユーザにとって最適な再生スケジュールを維持することが可能となる。
〔変形例1−追加コンテンツ表示方法〕
上述の各実施形態では、再生スケジュール作成時に追加する追加コンテンツを、EPGのチャンネルとは別のローカルチャンネルを設けて当該ローカルチャンネルに表示させる場合と、EPGに配置されている不要と判断したコンテンツに上書きする形で追加コンテンツを表示させる場合とについて説明をした。しかし、追加コンテンツの配置方法は、上記に限定されない。以下では、基準コンテンツの配置場所に関連付けて、その近辺に当該追加コンテンツの存在を表示させ、ユーザに視認させる追加コンテンツの表示方法(近辺表示)について説明する。
本変形例では、図1に示す、再生スケジュールを出力するためのコンテンツ出力制御部13は、さらに、再生スケジュールをどのように表示するかを制御する再生スケジュール表示制御部13aを備えている。
デジタルテレビ100(200、300)の再生スケジュール管理部20において、どの追加コンテンツをどこに配置するかが決定されると、再生スケジュール表示制御部13aは、当該追加コンテンツの基準となっている基準コンテンツの配置場所の近辺に、当該追加コンテンツをユーザが視認できるように表示する制御を行う。
より具体的には、例えば、追加コンテンツを示すアイコン、図形、記号、文字などの目印を基準コンテンツに付加して表示するなどである。あるいは、追加コンテンツのコンテンツ名を基準コンテンツの近辺に表示するものであっても構わないし、基準コンテンツの表示色を変えて追加コンテンツの存在を表すものであっても構わない。すなわち、当該基準コンテンツに関連する追加コンテンツの存在をユーザに提示ことができる方法であれば何でもよく、例えば、再生スケジュール上の基準コンテンツが操作部3にて操作され、選択されたときに、追加コンテンツの存在を音声により通知するものであっても構わない。
図19は、追加コンテンツが基準コンテンツの近辺に表示されるときの再生スケジュールの表示例を示す図である。なお、ここでは、基準コンテンツが「コンテンツG−2」であって、追加コンテンツは「コンテンツG−1」である場合について説明する。
図19に示す例では、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の近辺に、追加コンテンツ「コンテンツG−1」を認識することができるアイコン191を表示させている。ここでは、追加コンテンツ「コンテンツG−1」のタイトルもふきだし192の形で併せて表示されているが、追加コンテンツの表示形式は必ずしもこれに限定されない。追加コンテンツの存在を通知する表示形式は、アイコンやふきだしなどに限定されず、テキスト情報であってもよいし、基準コンテンツ「コンテンツG−2」の表示色を変えることであってもよい。さらに、音声情報を出力することで、追加コンテンツの存在を通知してもよい。
これにより、ユーザは「コンテンツG−2」に関連する視聴可能なコンテンツが存在し、それが「コンテンツG−1」であることを把握することができる。
この結果、関連するコンテンツ同士は再生スケジュール上の近い位置に表示されているため、ユーザは、コンテンツ記録部51の中から関連するコンテンツを探し出すという面倒な操作から解放される。
さらに、図19に示す例において、アイコン191が選択されると、再生スケジュール表示制御部13aが、追加コンテンツである「コンテンツG−1」の詳細情報を表示し、それをユーザが鑑賞できるようにしてもよい。または、アイコン191が選択されると、再生制御部40が、追加コンテンツである「コンテンツG−1」を再生してもよい。あるいは、アイコン191が選択されると、再生スケジュール管理部20が、基準コンテンツである「コンテンツG−2」と、追加コンテンツである「コンテンツG−1」とを入れ替えた再生スケジュールを生成しなおしてもよい。
すなわち、追加コンテンツ示すアイコン、図形、記号、文字などの目印に対して、ユーザが選択する(クリックする、決定ボタンを押すなどの)操作を行うと、その目印に対応付けられているコンテンツ(追加コンテンツ)に対して、所定の処理が実行されるよう、デジタルテレビ100を構成することができる。
〔変形例2−再生順序配置方法〕
なお、基準コンテンツと追加コンテンツとの間において、再生する順序が存在するような場合、配置場所決定部23は、コンテンツごとに付与されているシリーズ情報(図3の項目134aの「シリーズ情報」参照)を用いて、各コンテンツが適切な順序に配置されるよう追加コンテンツの配置場所を決定してもよい。
例えば、基準コンテンツ「コンテンツG−2」がドラマコンテンツの第2話であり、追加コンテンツ「コンテンツG−1」がドラマコンテンツの第1話のダイジェスト版コンテンツである場合、「コンテンツG−1」は「コンテンツG−2」よりも時間的に先に配置されることが好ましい。
そのことを配置場所決定部23が認識するために、図3の項目134aにシリーズ情報が格納されている。図3に示す例では、シリーズ情報は、グループ識別子135と、シリーズ番号136とを含んでいる。グループ識別子135は、一連のコンテンツ群を識別するためのものである。また、シリーズ番号136は、当該コンテンツが属するコンテンツ群が全部でいくつのコンテンツから成り立っているのかを示す数字と、当該コンテンツがそのうちの何番目かを示す数字とからなっている。
例えば、図3に示すコンテンツID“ID008”のシリーズ情報“C01−3/4”は、『コンテンツ名「コンテンツC−13」のコンテンツは、4つのコンテンツからなるコンテンツグループC01の、3番目のコンテンツである。』ということを示している。
そこで、配置場所決定部23は、図3の項目134aに格納されている、「シリーズ情報」を参照し、「コンテンツG−1」→「コンテンツG−2」の順にコンテンツが配置されなければならないことを認識する。そして、配置場所決定部23は、「コンテンツG−2」が配置されている場所の時間よりも前に追加コンテンツ「コンテンツG−1」の配置場所を決定する。「コンテンツG−2」よりも前の範囲に、候補となる配置場所が複数存在する場合は、上述した各実施形態と同様、嗜好度や近接度などを利用して、1つの配置場所を決定すればよい。
これにより、嗜好度や近接度を算出する対象を絞り込んで効率よく場所を決定できるとともに、再生順序があらかじめ定まっているコンテンツ群を適切な順番で再生スケジュールに配置することができる。
結果として、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
〔変形例3−ユーザの操作に応じた再生スケジュール更新方法〕
デジタルテレビ100において、再生スケジュール管理部20が生成した再生スケジュールにしたがってコンテンツが再生される。このとき、再生スケジュール管理部20は、コンテンツに対してユーザの操作に応じて何らかの処理が実行された場合に、その操作内容に応じて再生スケジュールを更新してもよい。
例えば、ユーザが視聴している(デジタルテレビ100が再生中の)コンテンツに対して、ユーザが何らかの操作を行ったために、すでに生成されている再生スケジュールに配置されている他のコンテンツが再生できなくなったり、再生することが望ましくない状況になったり、あるいは、再生する必要がなくなったりすることがある。
そこで、ユーザの操作に応じて、そのようなコンテンツが配置されている場所に別のコンテンツを配置して、再生スケジュールを更新することが可能である。
より具体的には、通販番組のコンテンツにおいて、商品Pの購入を勧める宣伝コンテンツである「コンテンツP1」や商品Pの購入を催促する宣伝コンテンツである「コンテンツP2」がある場合、「コンテンツP1・P2」を視聴して商品Pを購入したユーザに対して再び「コンテンツP1・P2」を提示しても、宣伝効果はなく、逆にユーザに不快感を与えてしまうことになりかねない。
そこで、ユーザが「コンテンツP1」を視聴して、商品Pを購入したときに、「コンテンツP1・P2」が再生スケジュールに配置されている場合には、配置場所決定部23は、当該配置場所を、新たな追加コンテンツを追加する配置場所として決定すればよい。そして、コンテンツ配置部24は、上述した方法で、決定された配置場所に、追加すべき追加コンテンツを配置する。
なお、追加コンテンツ抽出部22は、上記追加コンテンツを抽出する際、再生不要となった「コンテンツP1・P2」に関連した別のコンテンツを抽出してもよい。
すなわち、再生不要となった「コンテンツP1・P2」が基準コンテンツとなり、当該コンテンツに関連するコンテンツが追加コンテンツとして決定されることになる。
例えば、上述の通販番組の例を用いて説明すると以下のとおりである。「コンテンツP1」を視聴してユーザが商品Pを購入する操作を行ったとする。「コンテンツP1」に対して、購入の操作が行われると、配置場所決定部23は、「コンテンツP1・P2」が再生スケジュールに配置されている場所を、追加コンテンツを配置する配置場所として決定する。
次に、追加コンテンツ抽出部22は、決定された上記配置場所に追加する追加コンテンツを抽出する。このとき、「コンテンツP1・P2」を基準コンテンツとし、当該基準コンテンツに関連するコンテンツを追加コンテンツとして決定する。具体的には、商品Pを購入したユーザに対する特典情報が収容された「コンテンツP3」、商品Pの便利な使用方法を解説する「コンテンツP4」、あるいは、商品Pの付属品である商品P’の宣伝コンテンツである「コンテンツP5」を追加コンテンツとして抽出してもよい。
そして、コンテンツ配置部24は、抽出された追加コンテンツを、決定された配置場所に配置して、再生スケジュールが更新される。
これにより、ユーザがコンテンツに対して操作(購入など)を行うことにより、以降の再生スケジュールにおいて再生不要(不可能)となったコンテンツが配置されている場合でも、操作内容に応じて、その場所に、別の最適な追加コンテンツを再配置して再生スケジュールを更新することが可能となる。結果として、ユーザにとって最適な再生スケジュールを維持することができる。
(コンテンツ処理装置を実現するコンピュータシステムの構成)
本発明に係るコンテンツ処理装置(デジタルテレビ100(200、300))は、実質的には、コンピュータハードウェアと、そのコンピュータハードウェアにより実行されるプログラムと、コンピュータハードウェアに格納されるデータとにより実現される。図20に、このコンピュータシステム400の内部構成を示す。
図20を参照して、このコンピュータシステム400は、光ディスクドライブ401および磁気ディスクドライブ402を有するコンピュータ420と、モニタ403と、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と呼ぶ)404とを含む。
コンピュータ420は、光ディスクドライブ401および磁気ディスクドライブ402に加えて、リモートコントローラ404からの信号を受信するリモコンインタフェース(I/F)405と、CPU(中央処理装置/制御部2)406と、リモコンインタフェース405、CPU406、光ディスクドライブ401および磁気ディスクドライブ402に接続されたバス407と、バス407に接続され、ブートアッププログラム等を記憶する読出専用メモリ(ROM)408と、同じくバス407に接続され、プログラム命令、システムプログラム、および作業データ等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)409とを含む。
ここでは示さないが、コンピュータ420はさらにローカルエリアネットワーク(LAN)への接続を提供するネットワークアダプタボードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム400にコンテンツ処理装置の機能を実現させるためのプログラム、およびコンテンツのデータはいずれも、光ディスクドライブ401または磁気ディスクドライブ402に挿入される光ディスク410または磁気ディスク411に記憶され、さらにハードディスク412に転送される。または、プログラムおよびコンテンツは図示しないネットワークを通じてコンピュータ420に送信されハードディスク412に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にランダムアクセスメモリ409にロードされる。光ディスク410から、磁気ディスク411から、またはネットワークを介して、直接にランダムアクセスメモリ409にプログラムをロードしてもよい。
このプログラムは、コンピュータ420に本発明に係るコンテンツ処理装置の機能を実現させる複数の命令を含む。これら機能を実現させるのに必要な基本的機能のいくつかはコンピュータ420上で動作するオペレーティングシステム(OS)またはサードパーティのプログラム、若しくはコンピュータ420にインストールされる各種ツールキットのモジュールにより提供される。したがって、このプログラムは本発明に係るコンテンツ処理装置の機能を実現するのに必要な機能全てを必ずしも含まなくてよい。このプログラムは、命令のうち、所望の結果が得られるように制御されたやり方で適切な機能または「ツール」を呼出すことにより、上記したコンテンツ処理装置の制御を実行する命令のみを含んでいればよい。コンピュータシステム400の動作は周知であるので、ここでは繰り返さない。
なお、コンテンツ処理装置の機能を実現するためのプログラムおよびコンテンツデータが記録される記録媒体は、CD−ROM(コンパクトディスク読取専用メモリ)、MO(Magneto−Optical disc)、MD(Mini Disc)、およびDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク410、FD(フレキシブルディスク)およびハードディスク等の磁気ディスク411に限らない。磁気テープおよびカセットテープ等のテープ、IC(Integrated Circuit)カードおよび光カード等のカード型記録媒体、並びにマスクROM、EPROM(Erasable Programable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programable ROM)、およびフラッシュROM等の半導体メモリのいずれかでもよい。ただし、コンピュータシステム400は、これら記録媒体からの読出を行うための読出装置を実装する必要がある。
(コンテンツ処理システムの構成)
さらに、上述した各実施形態では、本発明のコンテンツ処理装置を、再生スケジュールを作成するための再生スケジュール管理部20と、再生スケジュール管理部20が作成した再生スケジュールに応じて、コンテンツを再生する再生制御部40とを備えたデジタルテレビ100(200、300)として説明したが、本発明のコンテンツ処理装置は上記構成に限定されない。
例えば、再生スケジュール管理部20、または、再生制御部40を備えた各装置を別に設ける構成としてもよい。具体的には、再生スケジュール管理部20を備えた再生スケジュール作成装置(図示せず)と、再生制御部40を備えたコンテンツ再生装置(図示せず)とを設ける構成としてもよい。そして、上記各装置をネットワークによって互いに通信可能となるよう接続すれば、本発明のコンテンツ処理装置(デジタルテレビ100(200、300))と略同様の効果を奏するコンテンツ処理システム(図示せず)を構築することが可能となる。
上記再生スケジュール作成装置が作成した再生スケジュールに基づきコンテンツの再生を行う再生制御部40について説明する。
コンテンツ再生装置の再生制御部40は、再生スケジュール作成装置により作成された再生スケジュールに基づいて、コンテンツの再生処理を行う。例えば、19:00から19:30までの間はコンテンツ記録部51にて管理されているコンテンツAを再生するようにスケジュールされている場合、再生制御部40は再生開始時刻である19:00になると、コンテンツ記録部51にて記録されているコンテンツAを抽出し(コンテンツAが記録コンテンツの場合)、再生処理を行う。ここで、コンテンツAが放送コンテンツの場合は、コンテンツAを放送する放送局を選局し、コンテンツAを受像する。あるいは、コンテンツAが配信コンテンツの場合は、コンテンツ再生装置が備える通信部7(図1)を介して、コンテンツAを取得し、再生する。
ここで、再生処理されたコンテンツAは、表示部5や音声出力部6などに出力される。これにより、ユーザは当該コンテンツAを視聴することができる。
また、上述の各実施形態で説明した上記デジタルテレビ100(200、300)は一例であって、本発明のコンテンツ処理装置を限定するものではない。例えば、本発明のコンテンツ処理装置を、パーソナルコンピュータ、携帯電話、PDA(personal digital assistance)、ラジオなど、あらゆる情報処理装置に適用することが可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、デジタルテレビ100(200、300)の各ブロック、特に状態検知部21、追加コンテンツ抽出部22、配置場所決定部23、基準コンテンツ特定部25、および基準コンテンツ検索部26は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、デジタルテレビ100は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるデジタルテレビ100の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記デジタルテレビ100に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、デジタルテレビ100を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(補足事項1)
本発明に係るコンテンツ処理装置は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールに新たに追加コンテンツを追加する場合に、上記基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記追加コンテンツとして特定する追加コンテンツ抽出部と、上記基準コンテンツに対応付けられた、追加コンテンツの時間枠を決定するための時間枠決定手順情報に基づき、上記追加コンテンツ抽出部が特定した追加コンテンツの時間枠を決定する配置場所決定部とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、追加コンテンツ抽出部は、再生スケジュールに配置される(配置されるよう定められた、あるいは、すでに配置されている)基準となるコンテンツ(基準コンテンツ)のコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報を有するコンテンツを追加コンテンツとして特定する。追加コンテンツとは、上記基準コンテンツに加えてさらに当該再生スケジュールに配置したいコンテンツのことである。
また、コンテンツ情報とは、コンテンツごとに対応付けて記録されている、コンテンツの属性を示す情報のことである。
次に、上記追加コンテンツ抽出部が特定した追加コンテンツを再生スケジュールのどこに配置するのか(どの時間枠に配置するのか)を、配置場所決定部が上記基準コンテンツの時間枠決定手順情報に基づき決定する。
これにより、再生スケジュールに配置される基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて、条件を満たすコンテンツ情報を有する追加コンテンツを選択し、その追加コンテンツを基準コンテンツの時間枠決定手順情報に基づいて決定した時間枠に配置することが可能となる。
ここで、上記コンテンツ情報とは、例えば、各コンテンツが保持するコンテンツメタ情報、または電子番組表に記載された情報を指す。すなわち、コンテンツメタ情報としては、例えば当該コンテンツのタイトル、出演者情報、コンテンツ内容、およびキーワードなどであっても構わないが、必ずしもこれらに限定されるものではない。当該コンテンツに関する情報全てを指すものである。
より具体的に説明すると、上記基準コンテンツのコンテンツ情報としては、例えば、当該基準コンテンツのタイトルが想定される。そして、基準コンテンツと同じ(あるいは、一部が一致する)タイトルを有するコンテンツを追加コンテンツとして特定することができる。
また、上記基準コンテンツの時間枠決定手順情報としては、例えば、当該基準コンテンツの再生開始時刻や終了時刻を元に範囲を指定するような情報が想定される。このような情報があれば、配置場所決定部は、上記基準コンテンツの再生開始時刻直前や、再生終了時刻直後にある時間枠を追加コンテンツの時間枠として決定することが可能となる。
これにより、基準コンテンツを定めると、基準コンテンツと関連性の高いコンテンツ(上述の例でいえば、同じタイトルを有するコンテンツ同士)を、再生スケジュール上の上記基準コンテンツの近傍の時間枠に(上述の例でいえば、連続する時間枠に)、配置することが可能となる。したがって、関連するコンテンツをまとまった時間枠に配置した再生スケジュールを作成することができる。
結果として、関連するコンテンツ同士をユーザがまとめて視聴できる、ユーザにとって利便性が高い最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
本発明に係るコンテンツ処理装置は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールに新たに追加する追加コンテンツの時間枠を決定する場合に、上記追加コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記基準コンテンツとして特定する基準コンテンツ特定部と、上記基準コンテンツ特定部が特定した基準コンテンツに対応付けられた、追加コンテンツの時間枠を決定するための時間枠決定手順情報に基づき、上記追加コンテンツの時間枠を決定する配置場所決定部とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、基準コンテンツ特定部は、あらかじめ再生スケジュールに追加すると定められた追加コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報を有するコンテンツを基準コンテンツとして特定する。基準コンテンツのコンテンツ情報は、上記追加コンテンツを特定するために用いられる。
続いて、配置場所決定部は、上記基準コンテンツ特定部が特定した基準コンテンツの時間枠決定手順情報に基づいて、上記追加コンテンツの時間枠を決定する。
これにより、再生スケジュールに追加したい追加コンテンツと関連のある基準コンテンツの時間枠決定手順情報に基づいて、当該追加コンテンツの時間枠が決定され、その時間枠に該追加コンテンツを配置することが可能となる。
以上のことから、追加したい追加コンテンツと定めると、上述の例と同様に、関連性の高い基準コンテンツ(上述の例でいえば、同じタイトルを有するコンテンツ同士)の再生スケジュール上の近傍の時間枠に(上述の例でいえば、連続する時間枠に)上記、追加コンテンツを配置することが可能となる。したがって、関連するコンテンツをまとまった時間枠に配置した再生スケジュールを作成することができる。
結果として、関連するコンテンツ同士をユーザがまとめて視聴できる、ユーザにとって利便性が高い最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
本発明に係るコンテンツ処理装置は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールの所定時間枠に新たに追加する追加コンテンツを決定する場合に、再生スケジュールの時間枠と、再生スケジュールに配置されている、当該時間枠に関連づけられたコンテンツとの対応関係を示すコンテンツ検索情報に基づいて、上記所定時間枠に対応する基準コンテンツを特定する基準コンテンツ検索部と、上記基準コンテンツ検索部が特定した基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記追加コンテンツとして特定する追加コンテンツ抽出部とを備えていることを特徴としている。
上記構成によれば、基準コンテンツ検索部は、あらかじめコンテンツと(追加コンテンツのための)時間枠との対応関係を記録したコンテンツ検索情報に基づいて、何らかの追加コンテンツを追加したい所定の時間枠に関連付けられているコンテンツを、基準コンテンツとして特定する。特定された基準コンテンツのコンテンツ情報は、上記追加コンテンツを特定するために用いられる。
続いて、追加コンテンツ抽出部は、上記特定された基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報を有するコンテンツを追加コンテンツとして特定する。
すなわち、何らかの追加コンテンツを所定時間枠に追加したい場合に、その追加コンテンツを特定するために、まず、上記所定時間枠に対応する基準コンテンツを特定して、その基準コンテンツと関連のある追加コンテンツを特定する。したがって、所定時間枠に、求めた基準コンテンツと関連のある追加コンテンツを配置することが可能となる。
具体的には、例えば、基準コンテンツの直後に時間枠を決定するという時間枠決定手順情報を有する基準コンテンツAがあるとする。その基準コンテンツAの直後の時間枠Bが上記所定時間枠であった場合、上記コンテンツ検索情報と上記所定時間枠Bに基づいて、上記基準コンテンツAが求まる。
そして、基準コンテンツAのコンテンツ情報に基づいて、条件を満たす(例えば、基準コンテンツAのキーワード「商品A」と一致するキーワードを持つ)追加コンテンツBが特定される。特定された追加コンテンツBは、上記所定時間枠、すなわち、基準コンテンツAの直後の時間枠Bに配置されることになる。
以上のことから、関連性の高いコンテンツ同士(同じキーワード「商品A」が関連付けられているコンテンツ同士)を、近傍の時間枠に(基準コンテンツAと追加コンテンツBとを連続で)配置した再生スケジュール作成することが可能となる。
結果として、関連するコンテンツ同士をユーザがまとめて視聴できる、ユーザにとって利便性が高い最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、上記時間枠決定手順情報は、上記基準コンテンツの直前および/または直後の時間枠を、上記追加コンテンツの時間枠として決定するよう指示する情報であってもよい。
あるいは、上記時間枠決定手順情報は、上記基準コンテンツの再生開始時刻と該再生開始時刻より所定時間前の時点とによって特定される時間帯、および/または、上記基準コンテンツの再生終了時刻と該再生終了時刻より所定時間後の時点とによって特定される時間帯に含まれる時間枠を、上記追加コンテンツの時間枠として決定するよう指示する情報であってもよい。
すなわち、上記時間枠決定手順情報は、再生スケジュール上に配置されている基準コンテンツの時間的近傍を上記追加コンテンツの配置場所として決定するよう指示する情報である。
より具体的には、上記時間枠決定手順情報が指示する追加コンテンツの時間枠は、例えば、基準コンテンツが配置されている直前および/または直後の時間枠であっても構わないし、基準コンテンツが配置されている時間枠の数時間前および/または数時間後に含まれる時間枠であっても構わないし、数日前および/または数日後に含まれる時間枠などであっても構わない。また、基準コンテンツの時間枠を基準として任意に指定された時点から(で)再生が開始(終了)されるような時間枠であってもよい。
すなわち、時間枠決定手順情報とは、追加コンテンツの再生スケジュール上の配置場所を、基準コンテンツを基準として、どの場所に配置するかを決定することができる情報であれば何でもよい。
なお、基準コンテンツの直前および/または直後とは、再生スケジュールに配置されている基準コンテンツの時間枠の直前および/または直後の時間枠を表す。例えば、上記基準コンテンツの再生開始(予定)時刻の直前、または、再生終了(予定)時刻の直後の位置を指す。
これにより、例えば、追加コンテンツを基準コンテンツの時間的近傍に配することで、ユーザは関連するコンテンツをまとめて視聴することができるため、スムーズに視聴することができる。また、追加コンテンツを、基準コンテンツが配置されている時間枠の、翌日の同時間枠に配置することもできる。これにより、ユーザは関連するコンテンツを翌日の同じ時間に視聴することができるため、習慣付けた視聴を行うことができる。
なお、上記基準コンテンツに関連付けられているコンテンツ情報として、例えば、当該コンテンツがストーリー性のあるドラマの1話分であった場合の、第何話のコンテンツであるかを示すような、順序情報が含まれていてもよい。このような順序情報を用いれば、その順序にしたがって、基準コンテンツおよび追加コンテンツを配置することが可能となる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、上記時間枠決定手順情報は、所定の閾値以下となる嗜好度が関連付けられている、上記再生スケジュールに配置されているコンテンツの時間枠を、上記追加コンテンツの時間枠として決定するよう指示する情報であってもよい。
上記嗜好度とは、当該コンテンツがユーザの嗜好にどれだけ合致しているかを数値的に表したものである。嗜好度の算出方法は必ずしも限定されず、既存の方法を用いて算出するもので構わない。
ここで、嗜好度がある閾値以下となるコンテンツの時間枠とは、ユーザの嗜好に合致していないコンテンツが配置されている時間枠ということである。
つまり、配置場所決定部は、ユーザの嗜好に合致していないコンテンツが配置されている時間枠を、追加コンテンツを配置する時間枠として決定することになる。追加コンテンツは、追加するようあらかじめ定められたもの、あるいは、基準コンテンツに基づいて特定されたものである。したがって、ユーザの嗜好に合致していないコンテンツに上書きして、再生スケジュールに配置するべき追加コンテンツを配置し、再生スケジュールを作成することができる。ユーザの嗜好に合致していないコンテンツはユーザによって視聴される確率は低く、その時間枠には、関連するコンテンツを配置する方が、ユーザにとっては好ましいと考えられる。
結果として、ユーザの嗜好に合致していないコンテンツが配置されている時間枠を有用に活用することができ、ユーザにとって最適な再生スケジュールを提供することが可能となる。
さらに、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加え、上記基準コンテンツと各コンテンツとの関連度合いを、該基準コンテンツのコンテンツ情報と各コンテンツのコンテンツ情報とに基づき算出する近接度算出部(28)を備え、上記追加コンテンツ抽出部は、上記近接度算出部が算出する上記基準コンテンツとの関連度合いが最も高いコンテンツを追加コンテンツとして特定するようにしてもよい。
ここで、関連度合いとは、ある2つのコンテンツ間における関連性を示すための指標であり、互いに関連するコンテンツであれば関連度合いは高くなり、一方、互いに関連しないコンテンツであれば関連度合いは低くなる。例えば、ドラマなどのようなシリーズ番組において、「ドラマA」の「第2話」と「ドラマA」の「第3話」は互いに同じ「ドラマA」に関連するコンテンツであるため、関連度合いは高くなる。また、アニメコンテンツと当該アニメコンテンツのキャラクタを用いた商品のコマーシャルとの間においても、同じアニメコンテンツに関連するコンテンツであるため、関連度合いは高くなる。さらに、同じ出演者が出ているコンテンツ間、または同じジャンル・分類に属するコンテンツ間においても関連度合いは高くなる。
すなわち、基準コンテンツと、コンテンツを記録するための記録部に蓄積されている各々のコンテンツとの間で、内容を考慮してどの程度の関連性があるかを把握するために、各々のコンテンツ間において関連度合いを算出する。
これにより、追加コンテンツ抽出部は、基準コンテンツとの関連性が最も高いコンテンツを追加コンテンツとして特定することができ、そのような追加コンテンツを再生スケジュールに配置することが可能となる。
結果として、関連するコンテンツ同士をユーザがまとめて視聴できる、ユーザにとって利便性が高い最適な再生スケジュールを作成することが可能となる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、上記追加コンテンツ抽出部は、上記嗜好度が最も高いコンテンツを上記追加コンテンツとして特定するようにしてもよい。
これにより、追加コンテンツ抽出部が、特定した追加コンテンツが複数ある場合でも、その中で最もユーザの嗜好に合致したコンテンツを追加コンテンツとして特定することができる。よって、最もユーザの嗜好に合致したコンテンツが、再生スケジュールに配置される。この結果、ユーザの嗜好に合致したコンテンツが配置された、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することができる。
なお、上記コンテンツ処理装置は、上記追加コンテンツ抽出部が特定した追加コンテンツを、通信網を介して取得する通信部を備えていてもよい。
例えば、追加コンテンツが自装置内の記録部に存在しないような場合や、近接度算出部により算出された近接度が所定の閾値を超えるようなコンテンツが上記記録部に存在しないような場合でも、追加コンテンツ抽出部は、自身が特定した追加コンテンツをネットワーク経由で取得するよう、通信部を制御して、上記追加コンテンツを取得することが可能となる。
なお、上記通信部は、ネットワーク上に存在する追加コンテンツを取得するものであっても構わないし、放送局またはコンテンツ配信局に、基準コンテンツに関連するコンテンツが存在するか否かを問い合わせ、放送局またはコンテンツ配信局から基準コンテンツに関連するコンテンツを追加コンテンツとして取得するものであっても構わない。もちろん、この場合、課金等が課せられるものであっても構わない。
これにより、基準コンテンツに関連するコンテンツが上記記録部に存在しない場合であっても、通信部はネットワーク経由で基準コンテンツに関連するコンテンツを抽出することができる。
さらに、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加え、上記基準コンテンツと各コンテンツとの関連度合いを、該基準コンテンツのコンテンツ情報と各コンテンツのコンテンツ情報とに基づき算出する近接度算出部を備え、上記基準コンテンツ検索部は、上記近接度算出部が算出する上記追加コンテンツとの関連度合いが最も高いコンテンツを基準コンテンツとして特定するようにしてもよい。
これにより、基準コンテンツ検索部が、特定した基準コンテンツが複数ある場合でも、その中で追加コンテンツとの関連性が最も高いコンテンツを基準コンテンツとして特定することができる。よって、追加コンテンツと最も関連性のあるコンテンツを基準コンテンツとして、上記追加コンテンツを配置するための時間枠を決定することが可能となる。この結果、ユーザが関連性のあるコンテンツをまとめて視聴できる、ユーザにとって利便性の高い再生スケジュールを作成することができる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、上記基準コンテンツ検索部は、上記嗜好度が最も高いコンテンツを上記基準コンテンツとして特定するようにしてもよい。
これにより、基準コンテンツ検索部が、特定した基準コンテンツが複数ある場合でも、その中で最もユーザの嗜好に合致したコンテンツを基準コンテンツとして特定することができる。よって、最もユーザの嗜好に合致したコンテンツが、再生スケジュールの配置を決める基準となる。この結果、ユーザの嗜好に合致したコンテンツが配置された、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することができる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、最も高い嗜好度を有するコンテンツを、上記基準コンテンツとして検知する基準コンテンツ検知部(21a)を備えていてもよい。
これにより、ユーザの嗜好に最も合致した基準コンテンツに基づいて、追加コンテンツを特定し、それを配置する時間枠を決定することができるので、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することができる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、最も高い嗜好度を有するコンテンツを、上記追加コンテンツとして検知する追加コンテンツ検知部(21b)を備えていてもよい。
これにより、ユーザの嗜好に最も合致した追加コンテンツを追加することができるので、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することができる。
なお、上記コンテンツ処理装置において、各コンテンツには、該コンテンツに対するユーザの嗜好の度合いを示す嗜好度が関連付けられており、最も低い嗜好度を有するコンテンツが配置されている上記再生スケジュール上の時間枠を、上記所定時間枠として検知する配置場所検知部(21c)を備えていてもよい。
これにより、ユーザの嗜好に合致しないコンテンツが配置されている時間枠を、追加コンテンツを配置するための時間枠として有効活用することが可能となる。
例えば、電子番組表内にあるコンテンツの中で最も嗜好度が低いコンテンツが配置されている時間枠を配置場所検知部が検知する。そして、基準コンテンツ特定部は、上記時間枠に基づいて、基準コンテンツを特定し、その基準コンテンツに基づいて、追加コンテンツ抽出部が追加コンテンツ特定する。これにより、上記配置場所検知部が検知した時間枠に上記追加コンテンツを配置することが可能となる。
つまり、再生スケジュール上のコンテンツの中で、最もユーザの嗜好に合致していないコンテンツが配置されている時間枠に、別のコンテンツを重複する形で配することで、再生スケジュールを作成することができる。別のコンテンツとは、追加コンテンツのことであり、追加コンテンツとしては上記時間枠に配置されるにふさわしいコンテンツが特定される。
この結果、再生スケジュール上の嗜好度が最も低いコンテンツを、ユーザにとって有用となる関連するコンテンツに置き換えることができ、したがって、ユーザに最適な再生スケジュールを作成することができる。
あるいは、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加え、放送波により伝送される放送コンテンツまたは通信網を介して配信される配信コンテンツに対する録画予約指示が指定する録画対象のコンテンツが配置されている再生スケジュールの時間枠を、上記所定時間枠として検知する配置場所検知部を備えていてもよい。
これにより、放送コンテンツや配信コンテンツのうち、録画予約されているコンテンツが配置されている時間枠を、追加コンテンツを配置するための時間枠として有効活用することが可能となる。
録画予約されたコンテンツは蓄積され、ユーザは、その録画コンテンツを任意の時間に視聴することができる。したがって、必ずしも再生スケジュールどおりにリアルタイムで視聴する必要がない。そのため、当該録画予約が行われたコンテンツの上に、ユーザにとって有用となる他のコンテンツを配置すれば、ユーザが視聴するのが好ましい、より多くのコンテンツを配置した再生スケジュールを作成することが可能となる。
なお、上記コンテンツ処理装置が管理する再生スケジュール上に配置されるコンテンツとしては、(1)放送波により伝送される放送コンテンツ用の再生スケジュール、または、通信網を介して配信される配信コンテンツ用の再生スケジュールに配置されているコンテンツ、(2)放送波により伝送される放送コンテンツが録画されたコンテンツ、(3)通信網を介してあらかじめ取得された配信コンテンツ、または、(4)自装置に着脱自在の記録媒体に記録されたコンテンツのいずれか1種であってもよい。
これにより、電子番組表または配信予定表の少なくとも一方に記載されているコンテンツの何れかが基準コンテンツとなって、当該基準コンテンツに関連する追加コンテンツを、上記基準コンテンツに応じた時間枠に配置することで再生スケジュールを作成することができる。さらに、上記記録部に記録される記録コンテンツは、過去に放送され録画されたコンテンツ、自装置に着脱自在の記録媒体に記録されたコンテンツ、もしくは無線もしくは有線等のネットワーク経由で配信されたコンテンツなどであり、上述の記録コンテンツを配置した再生スケジュールを作成することができる。
さらに、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加えて、上記再生スケジュールに配置された上記追加コンテンツを、アイコン、図形、記号、または、文字のいずれかで表示するよう上記再生スケジュールを表示部に出力する再生スケジュール表示制御部(13a)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、再生スケジュール表示制御部は、基準コンテンツの時間的近傍に、関連する追加コンテンツが配置されている場合に、当該基準コンテンツの近辺に、その追加コンテンツの存在をユーザが視認できるよう、当該追加コンテンツを示すアイコン、図形、記号、または、文字を表示させた再生スケジュールを出力する。
これにより、基準コンテンツが配置されている位置の近辺に、追加コンテンツを認識することができるマークが表示されていることで、ユーザは当該コンテンツに関連するコンテンツが存在することを認識することができる。
ここで、アイコン、図形、記号、または、文字とは、ユーザがそのマークを見ると、どのコンテンツであるかを認識することができるようなオブジェクトのことである。
よって、追加コンテンツを認識可能であれば、例えば、音声データを出力するようにしてもよい。
さらに、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加え、上記追加コンテンツが配置された再生スケジュールにしたがってコンテンツを再生する再生制御部(40)を備えていることが好ましい。
上記構成によれば、再生制御部は、上述したとおりに追加コンテンツが配置された再生スケジュールに従って、コンテンツの再生を実行する。
これにより、ユーザにとって最適な再生スケジュールに従って、コンテンツが再生され、ユーザは、そのコンテンツを視聴することができる。例えば、関連するコンテンツが時間的に近い位置に配置されているため、ユーザは関連するコンテンツをまとめて視聴することができる。
さらに、上記コンテンツ処理装置は、上記構成に加え、上記再生スケジュールを生成する再生スケジュール管理部(20)を備え、上記再生スケジュール管理部(20)は、コンテンツに対するユーザの操作に応じて、生成する再生スケジュールを変更してもよい。
上記構成によれば、コンテンツに対してユーザがなんらかの操作を行った場合に、再生スケジュール管理部(20)は、その操作内容に応じて、再生スケジュールを変更する。
これにより、ユーザがコンテンツに対して行った操作に最も適した再生スケジュールを作成することができる。例えば、ユーザがあるコンテンツを視聴した後に生成される再生スケジュールと、当該コンテンツにて紹介されている商品を購入した後に生成される再生スケジュールとが異なるよう、再生スケジュールを作成することができる。
本発明に係るコンテンツ処理方法は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置におけるコンテンツ処理方法であって、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールに新たに追加コンテンツを追加する場合に、上記基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記追加コンテンツとして特定する第1ステップと、上記基準コンテンツに対応付けられた、追加コンテンツの時間枠を決定するための時間枠決定手順情報に基づき、上記第1ステップにて特定した追加コンテンツの時間枠を決定する第2ステップとを含むことを特徴としている。
本発明に係るコンテンツ処理方法は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置におけるコンテンツ処理方法であって、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールに新たに追加する追加コンテンツの時間枠を決定する場合に、上記追加コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記基準コンテンツとして特定する第1ステップと、上記第1ステップにて特定した基準コンテンツに対応付けられた、追加コンテンツの時間枠を決定するための時間枠決定手順情報に基づき、上記追加コンテンツの時間枠を決定する第2ステップとを含むことを特徴としている。
本発明に係るコンテンツ処理方法は、上記課題を解決するために、コンテンツを再生する時間枠を指定する再生スケジュールを管理するコンテンツ処理装置におけるコンテンツ処理方法であって、各コンテンツには、該コンテンツの属性を示すコンテンツ情報が関連付けられており、上記再生スケジュールの時間枠に配置されている基準コンテンツに基づいて、上記再生スケジュールの所定時間枠に新たに追加する追加コンテンツを決定する場合に、再生スケジュールの時間枠と、再生スケジュールに配置されている、当該時間枠に関連づけられたコンテンツとの対応関係を示すコンテンツ検索情報に基づいて、上記所定時間枠に対応する基準コンテンツを特定する第1ステップと、上記第1ステップにて特定した基準コンテンツのコンテンツ情報に基づいて定められた条件を満たすコンテンツ情報が関連付けられたコンテンツを、上記追加コンテンツとして特定する第2ステップとを含むことを特徴としている。
なお、上記コンテンツ処理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記コンテンツ処理装置をコンピュータにて実現させるコンテンツ処理装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
(補足事項2)
なお、本発明に係るコンテンツ処理装置(デジタルテレビ100(200,300))は、コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出するコンテンツ情報抽出手段(基準コンテンツ検知部21a)と、基準コンテンツ検知部21aにて抽出された第1コンテンツ(基準コンテンツ)に関する第1コンテンツ情報から、第1コンテンツに関連する第2コンテンツ(追加コンテンツ)を抽出する関連コンテンツ抽出手段(追加コンテンツ抽出部22)と、追加コンテンツ抽出部22にて抽出された第2コンテンツを、第1コンテンツに応じた任意の位置に配することで、コンテンツの再生スケジュールを作成する再生スケジュール作成手段(コンテンツ配置部24)とを備えていることを特徴としている。
また、本発明のスケジュール作成方法は、コンテンツに関するコンテンツ情報を抽出するコンテンツ情報抽出ステップと、コンテンツ情報抽出ステップにて抽出された第1コンテンツに関する第1コンテンツ情報から、第1コンテンツに関連する第2コンテンツを抽出する関連コンテンツ抽出ステップと、関連コンテンツ抽出ステップにて抽出された第2コンテンツを、第1のコンテンツに応じた任意の位置に配することで、コンテンツの再生スケジュールを作成する再生スケジュール作成ステップとを含むことを特徴としている。
これにより、再生スケジュール管理部(再生スケジュール作成ステップ)は、第1コンテンツに関連する第2コンテンツを、第1のコンテンツに応じた任意の位置に配することで再生スケジュールを作成することができる。
なお、本発明のコンテンツ処理装置において、例えば、放送波により伝送される放送コンテンツや通信網を介して配信される配信コンテンツの配信予定を示す再生スケジュール(放送用電子番組表や配信予定表など)が存在する場合、そのような再生スケジュールとは別に、自装置が独自に編集する、関連性のあるコンテンツ同士を近傍に配置した、関連コンテンツ同士の再生を専門に行うために用意したチャンネル(以降、関連コンテンツ用チャンネルと称する)を用意し、第1コンテンツが配されている時間的に前後の位置の関連コンテンツ用チャンネル上に、第2コンテンツを配することで再生スケジュールを作成してもよい。
この結果、ユーザは関連するコンテンツを時間的に近い間で視聴することができるため、別々の時間に視聴する場合に比べて、スムーズに視聴することができるなどのメリットを得ることができる。また、コンテンツ配信側にとっても、関連するコンテンツを続けてユーザに提示することができるため、例えば宣伝効果を上げることができるなどのメリットを得ることができる。
例えば、あるドラマコンテンツの前話のダイジェスト版コンテンツがコンテンツ記録部51に蓄積されているような場合、次話のドラマコンテンツが放送される直前の位置に、前話のダイジェスト版コンテンツを配する。その結果、ユーザは前話のダイジェスト版コンテンツを視聴した後に、続きのドラマコンテンツを視聴することができ、スムーズに視聴することができる。
また、例えば、あるドラマコンテンツの主題歌の宣伝用コマーシャルコンテンツがコンテンツ記録部51に蓄積されているような場合、当該ドラマコンテンツが放送された直後の位置に、主題歌の宣伝用コマーシャルコンテンツを配する。その結果、ドラマの視聴中に流れていた主題歌の宣伝用コマーシャルがドラマ視聴後に続けて再生され、ユーザの当該主題歌への購買意欲を高めることができる。
さらに、関連するコンテンツ同士は時間的に近い位置に配されているため、ユーザはコンテンツ記録部51の中から関連するコンテンツを探し出して視聴する必要がなくなる。また、関連コンテンツ用チャンネルを別途用意して、そこに第2コンテンツを配することで、ユーザは関連コンテンツ用チャンネルにあわせるだけで、コンテンツ記録部51に蓄積されたコンテンツを視聴することができるため、コンテンツを探し出して視聴するというユーザの手間を省くことができる。
本発明のコンテンツ処理装置において、好ましくは、コンテンツに対するユーザの嗜好度を算出する嗜好度算出部(27)を備え、嗜好度算出部は、第1のコンテンツが配されている位置の時間的近傍に配されている1以上のコンテンツに対するユーザの嗜好度を算出し、再生スケジュール管理部は、嗜好度がある閾値以下となるコンテンツに重複するように、第2のコンテンツを配することで再生スケジュールを作成する。
上記の構成によれば、嗜好度算出部は、第1のコンテンツが配されている位置の時間的近傍に配されているコンテンツに対するユーザの嗜好度を算出し、再生スケジュール管理部は、算出された嗜好度がある閾値以下となるコンテンツの上に重複する形で、第2のコンテンツを配することで再生スケジュールを作成する。
上記のコンテンツ処理装置において、好ましくは、入力されたコンテンツを蓄積するコンテンツ記録部51と、第1コンテンツに関する第1コンテンツ情報、および第2コンテンツに関する第2コンテンツ情報から、第1コンテンツと第2コンテンツとの近接度を算出する近接度算出部とを備え、追加コンテンツ抽出部22は、近接度算出部に基づいて、第2コンテンツをコンテンツ記録部51にて蓄積されたコンテンツから抽出する。
上記の構成によれば、コンテンツ記録部51は入力されたコンテンツを蓄積し、近接度算出部は、第1コンテンツに関する第1コンテンツ情報と、第2コンテンツに関する第2コンテンツ情報から、第1コンテンツと第2コンテンツとの間の近接度を算出し、追加コンテンツ抽出部22は、近接度に基づいて、コンテンツ記録部51にて蓄積されたコンテンツの中から第2コンテンツを抽出する。
上記コンテンツ処理装置において、好ましくは、コンテンツに対するユーザの嗜好度を算出する嗜好度算出部を備え、嗜好度算出部は、電子番組表または配信予定表内にあるコンテンツに対するユーザの嗜好度を算出し、再生スケジュール管理部は、その中で最も嗜好度の高いコンテンツを第1コンテンツとする。
上記構成によれば、嗜好度算出部は、コンテンツに対するユーザの嗜好度を算出し、再生スケジュール管理部はその中で最も嗜好度が高いコンテンツを第1コンテンツとする。
本発明に係るコンテンツ処理装置は、蓄積されているコンテンツおよび/または放送(配信)されるコンテンツを、各コンテンツのコンテンツ情報を用いて、内容や関連性を考慮して各コンテンツを配置することで再生スケジュールを作成することが可能である。したがって、コンテンツを管理し、再生スケジュールを作成する再生スケジュール作成装置、または、作成された再生スケジュールにしたがってコンテンツを再生するコンテンツ再生装置などに好適に用いられる。