JP4974899B2 - 組成物および検出方法 - Google Patents

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    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/70Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving virus or bacteriophage
    • C12Q1/701Specific hybridization probes
    • C12Q1/708Specific hybridization probes for papilloma

Description

発明の分野
本発明は、一般的に、診断アッセイ法および検出アッセイ法の分野に関する。より具体的には、本発明は、試料中の1種類もしくは複数の種類の分析物の存在を検出するための、または試料中の1種類もしくは複数の種類の分析物を区別するための方法、およびバイオチップを含む試薬を提供する。
先行技術の説明
本明細書の最後に、本明細書において提供される参考文献の書誌詳細を列挙した。
本明細書における先行技術についての言及は、いかなる国においても、この先行技術がありふれた一般知識の一部となっていることを認めるものでも示唆するものでもなく、この先行技術がありふれた一般知識の一部となっていることを認めるもの、または示唆するものとみなしてはならない。
1回の分析で複数の分析物を検出する迅速かつ信頼性の高いスクリーニング法の必要性は、臨床診断の分野だけでなく、スクリーニング、例えば、環境毒素のスクリーニングおよび薬物スクリーニングにおける用途についても極めて高い。
改善したスクリーニング法およびスクリーニング試薬を非常に必要としているこのような分野の1つが感染症の分野である。例えば、世界におけるヒトパピローマウイルス(HPV)などの性感染症の診断検査の使用数は控えめに見積もって年に約20,000,000試験である。
感染症の原因についてスクリーニングするための既存の検査の多くは、時間がかかり、労働集約型で、高価であり、多くの場合、1種類の特定の病原体にしか特異的でなく、および/または異なる病原体株を識別することができない。
HPVは子宮頚癌の主因となる病原体である。しかしながら、HPV分類群は多くの病原体「株」を含み、これらの一部しか子宮頚癌および他の癌腫の発症と関連していない。従って、HPV株は、典型的には、子宮頚癌症例の約98%を占める13種類の株を含む「高リスク」株、または子宮頚癌の発症と一般的には関連しない「低リスク」株に分類される。
現在、子宮頚癌はパパニコラウスミアによって検出される。この技術では、細胞は掻爬または洗浄によって子宮頚部から集められる。次いで、「スミア」を作成するために、これらの細胞を顕微鏡ガラススライドの上に置く。次いで、病理学者がスライドを検査し、異常な細胞を探す。しかしながら、パパニコラウスミアは偽陰性率が約20%であり、「高リスク」分類群と「低リスク」分類群を区別できないので、子宮頚癌リスクをはっきりと確かめるには若干、不満が残るアッセイ法である。
本発明によれば、試料中の分析物を検出することができる、および/または多数の異なる分析物を識別することができる検出アッセイ法が提供される。さらに、本明細書に記載の本発明の試薬および方法は、いくつかの既存の検出アッセイ法と比較してかなり迅速であり、安価である。
発明の概要
本明細書および以下の特許請求の範囲全体を通じて、文脈によって特別に必要とされない限り、単語「含む(comprise)」ならびに「含む(comprises)」および「含む(comprising)」などの語尾変化は、述べられた整数もしくは工程または整数もしくは工程の集まりを含むことを意味するが、他の任意の整数もしくは工程または整数もしくは工程の集まりを排除することを意味しないことが理解されると思われる。
ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列は、配列識別番号(SEQ ID NO:)によって言及される。SEQ ID NO:は、配列識別番号<400>1(SEQ ID NO:1)、<400>2(SEQ ID NO:2)など数の上で一致する。配列識別番号をまとめたものを表1に示した。特許請求の範囲の後に配列表を示した。
本発明は、1種類もしくは複数の種類の分析物を検出することができる、および/または分析物群の中にあるメンバーを識別するアッセイ法を提供する。特に、分析物を特定または区別するために、分析物の特性およびアッセイ法成分の特性に基づく多重分析が用いられる。
従って、本発明の1つの局面は、1種類もしくは複数の種類の分析物を検出するための、および/または分析物群の中にある2種類もしくはそれ以上のメンバーを識別するためのビーズセットを提供する。このビーズセットは複数のビーズサブセットを含み、
(a)各サブセットのビーズはサイズに関して均一であり;
(b)各サブセットの中のビーズは、試験しようとする試料中の関心対象の特定の分析物と特異的に反応する反応物と連結しており;
(c)各ビーズ上にある反応物は同じ標識で標識され、各ビーズサブセットは、蛍光強度に基づいて不均一なビーズサブセット混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;
(d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、ビーズと連結している反応物は、サイズ、蛍光強度、および分析物の識別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる。
別の局面において、本発明は、試料中の2種類またはそれ以上の分析物を検出および/または識別するための方法を意図する。前記方法は、以下の工程:
(a)試料と、関心対象の分析物に特異的なビーズセットを接触させる工程;
(b)試料中の分析物がビーズセット中のビーズ上の反応物と特異的に反応するのに十分な時間および条件の下で、ビーズセットを試料とインキュベートする工程;ならびに
(c)ビーズ上の反応物に結合した、試料中の分析物を検出および/または区別する工程を含む。
関連する局面において、反応物は、分析物群の中にあるメンバーのさらなる識別を可能にする1種類または複数の種類の蛍光色素で標識することができる。好ましい局面において、本発明は、生物学的試料中の、感染性病原体に特異的な分析物を検出および/または区別することができる方法およびビーズセットを提供する。
本明細書において意図される生物学的試料には、血液、血清、唾液、糞便、尿、組織液、精液、滲出物、膿、呼吸器の液体、ならびに局所潰瘍、癌、および病変からの粘液およびスワブが含まれる。
用語「病原体」は、試料に感染またはコロニー形成する微生物またはウイルスを意味する。例示的な病原体には、ウイルス、細菌、菌類、および真核微生物が含まれる。ウイルスには、レンチウイルス(例えば、AIDSウイルス、HIV-I、HIV-II、HTLV-IV)、レトロウイルス、および鳥インフルエンザウイルスが含まれる。好ましい態様において、「病原体」は、動物または植物などの多細胞生物に感染する微生物またはウイルスを含む。従って、1つの態様において、分析物は動物病原体または植物病原体と見なしてもよい。しかしながら、本発明は、共生生物、内生植物、胃腸にコロニー形成する生物(gastrointestinal colonist)などの、多細胞生物にコロニー形成する非病原性実体の検出および/または識別を包含する。本発明の方法はまた、治療剤または乱用物質の存在を示す、試料中の分析物の検出にも適用することができる。本発明の方法および試薬はまた、動物または植物から単離される生物学的試料に由来しない試料における分析物の検出において使用することができる。従って、本発明の試薬および方法は、前記の生物学的試料に加えて、空気、水、および地球外の土もしくは塵埃もしくは同様の試料を含む土の試料を含む環境試料、産業試料などにおける1種類もしくは複数の種類の分析物の検出および/または分析物の識別にも及ぶ。
特定の1つの態様において、本発明は、ヒト被験者におけるHPVを対象とし、「高リスク」HPV分類群と「低リスク」HPV分類群を区別するために異なる株を検出および識別することができる診断法および試薬を提供する。従って、特に好ましい1つの態様において、本発明は、複数の異なるHPV株を区別することができるビーズセットを提供する。従って、1つの局面において、分析物は複数のHPV分類群に特異的であり、方法および試薬は、複数のHPV分類群に特異的な核酸または抗原または抗体の検出に特異的である。
さらに特定の態様では、HPVゲノムの株特異的部分に結合することができる核酸プライマーまたはプローブが各ビーズサブセットのビーズ上に固定化される。次いで、株特異的領域に隣接する、HPVゲノムの中にある保存領域に対するプライマーがHPMゲノムの増幅に用いられる。次いで、いずれか1つのHPV株に特異的なビーズサブセットがHPV株の区別に用いられる。
従って、本発明の別の局面は、1種類もしくは複数の種類のHPV株を検出するための、および/または2種類またはそれ以上のHPV株を識別するためのビーズセットに関する。このビーズセットは複数のビーズサブセットを含み、
(a)各サブセットのビーズはサイズに関して均一であり;
(b)各サブセットの中のビーズは、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており;
(c)各ビーズ上にある捕捉プローブは同じ標識で標識され、各ビーズサブセットは、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;
(d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株は、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる。
本発明の別の局面は、試料中の2種類またはそれ以上のHPV株を検出および/または識別するための方法を意図する。前記方法は、以下の工程:
(a)試料と、複数のビーズサブセットを含むビーズセットを接触させる工程であって、
(i)各サブセットのビーズがサイズに関して均一であり;
(ii)各サブセットの中のビーズが、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており;
(iii)各ビーズ上にある捕捉プローブが同じ標識で標識され、各ビーズサブセットが、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;かつ
(iv)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株が、サイズ、強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる、工程;
(b)プローブが、株特異的領域を含むレプリコンを生じるように増幅されたHPVゲノムに結合するのに十分な時間および条件の下で、ビーズセットを試料とインキュベートする工程;および
(c)ビーズに結合した、試料中に生じたアンプリコンを検出および/または識別して、2種類またはそれ以上のHPV株を特定または区別する工程を含む。
好ましい局面において、ビーズセットの中のビーズは、サイズ、蛍光強度のレベル、蛍光色素の種類、および特定の分析物と反応することができる反応物に基づいて区別することができる。
HPV検出に関する本発明の方法は、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類、7種類、8種類、9種類、10種類、11種類、12種類、13種類、14種類、15種類、および16種類の株を含む、2種類〜16種類のHPV株を区別するのに用いられてもよい。特に好ましい態様において、ビーズセットは、HPV株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68に対する少なくとも16種類のビーズサブセットを含む。適切な捕捉プローブは、図9に列挙し、SEQ ID NO:5〜20に示したものである。
分析物と、ビーズに存在する反応物の間で結合が起こったかどうかは、ビーズセットの中の異なるビーズを識別することができる任意の方法を用いて確かめることができる。特に好ましい態様において、ビーズセットの中の異なるビーズを識別する方法はフローサイトメトリーである。
さらに、本発明は、本発明の試薬および方法に従って使用するための診断キットを意図する。特に、本発明は、バイオチップ、およびナノアッセイ用試薬を作成するためのアッセイ法の固相成分の小型化に及ぶ。1つの態様において、ビーズセットもしくはその一部または他の試薬は、バイオチップなどの固相に固定化される。バイオチップは、前記アッセイ法の少なくとも一部が行われる、および/または結果が記録される「バイオラボ(biolab)」とみなすこともできる。本明細書において使用する略語の表を表1に示した。
(表1)略語
Figure 0004974899
本明細書において使用する配列識別番号をまとめたものを表2に示した。
(表2)配列識別番号
Figure 0004974899
発明の詳細な説明
本発明は、1種類もしくは複数の種類の分析物の検出および/または分析物群の中にあるメンバーの識別を可能にするアッセイ法、およびバイオチップを含む試薬を提供する。特に、分析物は、分析物およびアッセイ法成分の特性に基づく多重分析法によって特定または区別される。本発明の診断および検出のためのアッセイ法および試薬は、多細胞真核被験体における病原体感染の診断において特定の用途がある。特定の1つの態様において、本発明は、ヒト被験者におけるHPVを対象とし、「高リスク」HPV感染と「低リスク」HPV感染を区別するためにHPV分類群を識別することができる診断アッセイ法を提供する。さらに、本発明はまた、とりわけ、ヒト被験者における子宮頚癌を含む、多細胞真核被験体における分析物による感染に関連する疾患の発症リスクを診断または評価する方法も提供する。
特別の定めのない限り、本発明は、特定の診断法またはアッセイ法に限定されず、このような診断法またはアッセイ法は変更してもよいことが理解されるはずである。本明細書において用いられる用語は特定の態様の説明のみを目的とし、限定を目的としないことも理解されるはずである。
本明細書において用いられるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、特に文脈によって規定されていない限り複数の局面を含むことに留意しなければならない。従って、例えば、「1つの分析物」についての言及は、1種類の分析物ならびに2種類またはそれ以上の分析物を含み、「生理化学的に区別可能な支持体」についての言及は1種類の支持体ならびに2種類またはそれ以上の支持体を含む。
従って、1つの局面において、本発明は、試料中の2種類またはそれ以上の分析物を検出および/または識別することができるビーズセットを提供する。
(a)各サブセットのビーズはサイズに関して均一であり;
(b)各サブセットの中のビーズは、試験しようとする試料中の関心対象の特定の分析物と特異的に反応する反応物と連結しており;
(c)各ビーズ上にある反応物は同じ標識で標識され、各ビーズサブセットは、蛍光強度に基づいて不均一なビーズサブセット混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;
(d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、ビーズに連結している反応物は、サイズ、蛍光強度、および分析物の識別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる。
関連する局面において、反応物は、異なる蛍光色素の取り込みに基づいてさらなるビーズ亜集団を生じるように、異なってさらに標識されてもよい。
別の局面において、本発明は、分析物を検出および/または識別するための方法またはビーズセットを提供する。
好ましい局面において、本発明の方法またはビーズセットは病原性分析物を検出および/または識別することができる。
本発明はまた、試料中の1種類または複数の種類の分析物を検出および/または識別するための方法であって、以下の工程:
(a)試料と、関心対象の分析物に特異的なビーズセットを接触させる工程;
(b)試料中の分析物がビーズセット中のビーズ上の反応物と特異的に反応するのに十分な時間および条件の下で、ビーズセットを試料とインキュベートする工程;および
(c)ビーズ上の反応物に結合した、試料中の分析物を検出および/または識別する工程を含む方法を提供する。
本明細書で使用する用語「病原性分析物」は、試料に感染している、コロニー形成している、または別の方法で試料を汚染していると推定される微生物またはウイルスを意味する。例示的な病原体分析物には、ウイルス、細菌、菌類、および真核微生物が含まれる。好ましい態様において、「分析物」には、動物または植物などの多細胞生物に感染する微生物またはウイルスが含まれる。従って、1つの態様において、病原性分析物は動物病原体または植物病原体と見なしてもよい。しかしながら、本発明は、動物の微生物性共生生物(例えば、乳酸桿菌属の種(Lactobacillus spp.)、反芻動物にいる細菌)、昆虫の微生物性共生生物(例えば、ストレプトミセス属の種(Streptomyces spp.)、ウォルバチア属の種(Wolbachia spp.))、海綿動物の微生物性共生生物(例えば、緑藻類、渦鞭毛藻類、ラン藻類)など、植物の内生植物(例えば、菌根、リゾビウム属の種(Rhizobium spp.)、フランキア属の種(Frankia spp.)、ストレプトミセス属の種)などの、多細胞生物にコロニー形成する非病原性分析物の検出および/または識別を包含する。さらに、分析物は、多細胞生物と関連しない分析物でもよい。このような分析物には、土、海洋、淡水、氷、岩、熱水噴出口、および空気などの「天然」環境、病院、病院設備、外科手術機器、医療スタッフの衣服などを含む医療環境、製造施設、医薬品施設、醸造所、ワイナリーなどを含む「産業」環境、発酵槽、培養物、作業台、機器などを含む「実験」環境を含む、特定の環境にコロニー形成する細菌、菌類、ウイルス、原生生物、線虫などが含まれる。
従って、本発明によって意図される試料には、空気、水、および土などの産業試料、ならびに血液、血清、唾液、糞便、尿、組織液、精液、滲出物、膿、呼吸器の液体、ならびに局所潰瘍、癌、および病変からの粘液およびスワブなどの生物学的試料が含まれる。さらに、試料は、隕石に由来する試料または別の惑星上の試料などの地球外試料でもよい。後者に関しては、本発明のアッセイ法は、土もしくは塵埃もしくは氷の試料を試験するための、または惑星内のコア物質を試験するための惑星間リモートビークルに使用するように合わせることができる。
1つの好ましい態様において、分析物は、動物被験体に感染する細菌、菌類、ウイルスおよび/または真核寄生生物を含む。本発明において意図される「動物被験体」には、任意の動物、好ましくは、哺乳動物、より好ましくは、下等霊長類を含む霊長類、さらにより好ましくは、ヒトが含まれる。便宜上、動物はまた、具体的に、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、およびロバなどの家畜種、ならびにマウス、ラット、ウサギ、モルモット、およびハムスターを含む実験動物も含む。
本発明の試薬および方法を用いて検出することができる例示的なヒト分析物には、ヒトパピローマウイルス(HPV)、SARSウイルスを含むコロナウイルス、インフルエンザウイルス、鳥インフルエンザウイルス、HIV-I、HIV-IIまたはHLTV-IVを含むHIV、レンチウイルス、一般的には、肝炎ウイルスなどのウイルス;クラミジア、淋病、マイコプラズマ属の種、および梅毒などの性感染症の病原因子;リステリア属の種(Listeria spp.)、サルモネラ属の種(Salmonella spp.)、大腸菌(特に、大腸菌HO567)、赤痢菌属の種(Shigella spp.)、ブルセラ属の種(Brucella spp.)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)などの食事性病原体;メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を含む黄色ブドウ球菌およびバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)を含む腸球菌などの院内病原体;レジオネラ属の種(Legionella spp.)、ジアルジア属の種(Giardia spp.)、クリトスピリジウム属の種(Crytospiridium spp.)、バチルス-アンタシス(Bacillus anthacis)(炭疽菌)などの環境において得られる病原体が含まれる。
1つの局面において、分析物が検出される試料は、好ましくは、分析物が感染またはコロニー形成していると推定される多細胞被験体に由来する試料である。従って、1つの局面において、試料は好ましくは「生物学的試料」である。本発明を全く限定しない例示的な生物学的試料には、細胞切屑(cell scape)、生検などの組織試料または細胞試料、および血液、尿、リンパ、羊水、脳脊髄液などを含む体液試料が含まれる。
別の局面において、本発明の方法はまた、多細胞真核生物から得られる試料に限らない試料における「分析物」の検出にも適用することができる。従って、本発明は、環境試料(空気、水、および土試料を含む)、産業試料、実験試料などの試料において分析物の1つまたは複数の特定の分類群または株を検出する、および/または識別することまで及ぶ。例えば、本発明の方法は、土、水、もしくは空気試料、または人工の物体もしくは表面に由来する試料の原核生物ミクロフロラ、真核生物ミクロフロラ、および/またはウイルス量を評価するのに使用することができる。
本発明の特に好ましい1つの態様において、検出しようとする分析物はHPVまたはその株であり、試料は、好ましくは、ヒト被験者に由来する生物学的試料である。さらに好ましい態様において、生物学的試料は、被験体の1つもしくは複数の細胞、血液または尿を含む。最も好ましくは、生物学的試料は、被験体から集められた子宮頚細胞を含む。
HPVは、下記で一部転載されている、Gearhart et al.(www.emedicine.com/MED/topic1037.htm,2004)によって詳細に述べられている。HPVによって、皮膚および粘膜の上皮腫瘍が生じる。100種類を超えるHPV型が検出されており、ほぼ70種類のゲノムが完全に配列決定されている。ゲノム配列の類似性に基づく現在の分類体系は、一般的に、HPVを臨床的に説明するのに用いられる3つのカテゴリー:肛門性器および/または粘膜、非生殖器皮膚、ならびに疣贅状表皮発育異常症(EV)と相関関係がある。HPVゲノム配列のデータベースおよび系統樹は、インターネットを介してHPV Sequence Databaseにおいて利用することができる。
粘膜におけるHPV感染は、潜在性(無症候性)、準臨床性または臨床性にさらに分類される。臨床病変は肉眼ではっきりと見えるが、潜在性感染はウイルスDNA検査によってのみ検出される。準臨床性病変は、5%酢酸を塗布し、拡大して検査することによって特定される。ほとんどのHPV感染は潜在性である。臨床的に明らかな感染は、通常、悪性腫瘍ではなく、いぼの原因となる。
HPV 6型および11型は、これらの型による感染の腫瘍形成能が低く、通常、コンジロームの形成および低悪性度前癌病変の原因となるので、典型的には低リスクとみなされている。HPV 16型および18型は、癌腫、特に、肛門性器型および/または粘膜型の癌腫に進行し得る大部分の高悪性度上皮内病変の原因となるので、高リスク型HPVとして現れた。
HPV感染のみでは感染組織の悪性トランスフォーメーションを引き起こさない。このプロセスには、タバコの使用、紫外線照射、妊娠、葉酸欠乏、および免疫抑制などの補助要因が結び付けられている。表3は様々な疾患および関連するHPVサブタイプを示す。
(表3)疾患および関連するHPVサブタイプ
Figure 0004974899
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パピローマウイルスは高度に種特異的であり、実験室条件下でさえも他の種に感染しない。ヒトは、唯一知られているHPV保有宿主である。
パピローマウイルスは、約8000塩基対の二本鎖環状DNAを含むゲノムを72個のキャプソメアが取り囲む、正二十面体対称非エンベロープウイルスである。
パピローマウイルスは、2種類の複製、すなわち、基底細胞におけるエピソームゲノムの安定した複製およびラナウェイ(runaway)、または子孫ウイルスを生じるための、より分化した細胞における増殖複製を有すると考えられている。病変の全ての細胞はウイルスゲノムを含んでいるが、ウイルス遺伝子の発現は細胞分化の状態と密接に結び付けられている。ほとんどのウイルス遺伝子は、感染ケラチノサイトが基底層から離れるまで活性化されない。ウイルス粒子の産生は、高度に分化したケラチノサイトでしか起こらない。従って、最終的に細胞が環境に投げ込まれた場合、ウイルス産生は上皮表面でしか起こらない。
HPV病変は、感染基底ケラチノサイトの増殖によって生じると考えられている。感染は、典型的には、性交中または軽度の擦り傷の後に起こるような破壊された上皮バリアを通って、基底細胞が感染性ウイルスに曝露された時に起こる。HPV感染は細胞溶解性とは示されておらず、逆に、ウイルス粒子は剥離性細胞が変性した結果として放出される。さらに、HPVウイルスは、宿主なしで何ヶ月間も、低温で生存することができる。
ウイルス増殖は一般的に核に限定される。結果として、感染細胞は、通常、高度の核異型を示す。空胞細胞症(空を意味するギリシア語のkoilosに由来する)は、核周囲に何も無いこと(ハロー)と、核濃縮した核または萎縮した(ラシノイド(rasinoid))核の組み合わせを表し、増殖性パピローマウイルス感染の独特の特徴である。
HPVゲノムは、良性または低リスクHPV病変、例えば、HPV 6型および11型に典型的に関連する病変において、宿主細胞核と離れた環状エピソームDNAとして存在する。高リスクHPV 16型および18型のゲノムは、典型的には、悪性病変において宿主細胞DNAに組み込まれる。しかしながら、本発明は任意のHPV株に及ぶ。HPV株には、株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68が含まれるが、これに限定されない。宿主細胞ゲノムへのウイルスゲノムへの組込みは、悪性トランスフォーメーションの顕著な特徴とみなされている。高リスク血清型のHPVタンパク質E6およびE7は、宿主の腫瘍抑制タンパク質p53およびRbを不活性化し、それによって、無秩序な宿主細胞増殖および悪性トランスフォーメーションをもたらすことが示されている。
従って、別の局面において、本発明は、生物学的試料における1種類もしくは複数の種類の特定のHPV株を検出および/または識別するための方法を提供する。前記方法は、以下の工程:
(i)ヒト被験者から、HPVを含むと推定される生物学的試料を得る工程;
(ii)試料から核酸を単離する工程;
(iii)各HPV株に特異なアンプリコンを生じるプライマーを用いて、試料から核酸を増幅する工程;
(iv)任意に、対照核酸配列を増幅する工程;
(v)工程(iii)および/または(iv)で説明されたアンプリコンを標識する工程;
(vi)標識されたアンプリコンを、反応物でコーティングされたビーズセットにハイブリダイズさせる工程であって、ビーズセットの各メンバーが、特定のHPV株のヌクレオチド配列と相補性を有し、生理化学的に区別可能なビーズと結合または別の方法で会合している核酸分子を含む、工程;ならびに
(vii)アンプリコンがどの反応物に結合したかを確かめる工程を含み、アンプリコンと特定の反応物の会合は試料における特定のHPV株の存在を示す。
本発明は、増幅されたHPV DNAの検出、または逆転写酵素を用いることによって、対応するRNAの検出を可能にする。従って、本発明は、RNAもしくはDNAまたはその化学類似体を有するビーズを意図する。
本発明の方法は一部、試料における本分析物の1種類もしくは複数の種類の特定の株を検出および/または識別することに基づいている。本明細書において「本分析物の特定の株」についての言及は、分析物の種または分類群の任意の変異体を含む。分析物の「株」の例には、分析物の亜種、様々なレベルのビルレンスを有する分析物の変異体、宿主に感染またはコロニー形成した時に異なる予後を示す分析物の変異体、分析物の生化学的変異体などが含まれる。
1つの好ましい態様において、本発明の方法は、ヒトにおける高いリスクまたは高い腫瘍形成能と関連する特定のHPV株(高リスク株)と、低い癌リスクまたは低い腫瘍形成能と関連する特定のHPV株(低リスク株)の検出および/または識別に合わせることができる。従って、用語「高リスク」HPV株は、ヒト被験者における、子宮頚癌を含む癌腫の発症と関連する任意のHPV株を含む。前記のように、本発明を全く限定しない例示的な高リスクHPV株には、HPV 6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68が含まれる。これらのHPV株に対するビーズ上の適切な捕捉プローブを表9に示した。用語「プローブ」および「プライマー」は、この文脈において同義に用いられることがある。「低リスク」HPV株には、ヒト被験者における高い癌腫リスクと関連しない、または弱い関連性しかないものが含まれる。典型的に、低リスクHPV株は、HPV 6およびHPV 11を含む、いぼ形成株である。
本発明のビーズは、試料内の関心対象のある特定の分析物と特異的に相互作用する反応物と連結している。1つの局面において、本発明の反応物は核酸であり、反応物と特異的に反応する試料内の分析物も核酸である。
従って、本発明のこの局面は、HPV株の保存領域に対するプライマーであるが、株特異的ゲノム配列に隣接するプライマーを用いる。株特異的配列は、株間で変化しない保存配列と比較して、株間で異なるので「可変」配列と呼ばれる。増幅されると、アンプリコンはビーズセットの中のビーズサブセットと接触される。ここで、各サブセットの各ビーズは、株特異的アンプリコンにハイブリダイズすることができる捕捉核酸プライマーまたはプローブを担持する。ビーズサイズ、蛍光強度、およびDNA結合特異性を用いて多重化を行うと、HPV株の特定、分取、および区別が可能になる。
従って、本発明の別の局面は、1種類もしくは複数の種類のHPV株を検出するための、および/または2種類もしくはそれ以上のHPV株を識別するためのビーズセットを意図する。ここで、ビーズセット複数のビーズサブセットを含み、
(a)各サブセットのビーズはサイズに関して均一であり;
(b)各サブセットの中のビーズは、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており;
(c)各ビーズ上にある捕捉プローブは同じ標識で標識され、各ビーズサブセットは、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;
(d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株は、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる。
本発明のさらに別の局面は、試料中の2種類またはそれ以上のHPV株を検出および/または識別するための方法を意図する。前記方法は、以下の工程:
(a)試料と、複数のビーズサブセットを含むビーズセットを接触させる工程であって、
(i)各サブセットのビーズがサイズに関して均一であり;
(ii)各サブセットの中のビーズが、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており;
(iii)各ビーズ上にある捕捉プローブが同じ標識で標識され、各ビーズサブセットが、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;かつ
(iv)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株が、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる、工程;
(b)プライマーが、株特異的領域を含むレプリコンを生じるように増幅されたHPVゲノムに結合するのに十分な時間および条件の下で、ビーズセットを試料とインキュベートする工程;および
(c)ビーズに結合した、試料中に生じたアンプリコンを検出および/または識別して、2種類またはそれ以上のHPV株を特定または区別する工程を含む。
核酸捕捉プローブが特異性を示すアンプリコンは蛍光レポーター分子で標識されてもよい。
核酸は、試料それ自体および分析物の特性に関して便利な任意の方法を用いて本試料から単離することができる。本明細書で使用する用語「核酸」はDNAおよび/またはRNAを意味する。典型的には、DNAが単離されるが、当業者に明らかなある状況の下では、例えば、関心対象の分析物がRNAウイルスである場合に、RNAを単離する方が望ましい場合がある。RNAは単離されれば、RNA増幅されてもよく、後で増幅および分析するために標準的な方法を用いてcDNAにRNA逆転写されてもよい。
好ましくは、「核酸」はDNAである。DNAは、任意の便利な手段を用いて試料から単離することができる。例えば、ヒト細胞試料中のHPVなどのウイルスの場合、グアニジンまたは機能的に等価な薬剤を用いて、細胞を溶解することができる。例示的なグアニジンに基づく細胞溶解法およびDNA抽出法は、Nelson and Krawetz (Anal. Biochem. 207 (1):97-201, 1992)の方法である。グアニジンベースの溶解溶液は、Qiagenなどの供給業者から市販もされている。例えば、QIAamp, PAXgeneなど。しかしながら、溶解法は、試料および分析物の特性に応じて変更することができる。例えば、土または沈殿物試料などの環境試料中の分析物を検出するために、Kuske et al.(Appl. Environ. Microbiol. 64(7):2463-2472, 1998)の方法などのガラスビーズに基づく細胞溶解システムが適している場合がある。どのような事象でも、特定の分析物および試料に適した溶解プロトコールが過度の実験なく当業者によって容易に決められると考えられる。
細胞を溶解した後に、DNAは、当業者に容易に明らかな任意の便利な手段によって精製することができる(例えば、市販されている前記のキットを参照されたい)。本発明の好ましい態様において、DNAは、シリカなどがあるが、これに限定されない限定量のDNA結合剤を用いて精製される。それぞれの場合において回収されるDNAの量は、限定量のDNA結合剤が結合可能なDNAの最大量に等しいので、限定量のDNA結合剤を用いることによって、異なる試料から一定量のDNAを単離することができる。次いで、DNA結合剤に結合したDNAは、任意の便利な手段を用いてDNA結合剤から回収または溶出することができる。
DNAが好ましい核酸であるが、RNAもまた、任意の標準的なRNA単離プロトコールを用いて試料から単離することができる。RNA単離は、典型的には、細胞破壊工程およびRNA単離工程を伴う。RNA単離に適した例示的な細胞破壊法には、Ambion Technical Bulletin #183 (www.ambion.com/techlib/tb/tb 183. html)において示される細胞破壊法が含まれる。さらに、広範囲の試料タイプに適した広範囲の例示的なRNA単離キットがwww.ambion.com/techlib/basics/products/rnaisol compchart.htmlに示されている。しかしながら、本発明は、いかようにも、RNA単離および精製のためのこれらの特定の方法およびキットによって限定されず、本発明は当業者に明らかな任意のRNA単離法と適合することが理解されるはずである。
ビーズセットは、HPV検出に関して、HPV株と同数のビーズサブセットを含んでもよい。従って、前記のアッセイ法は、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類、7種類、8種類、9種類、10種類、11種類、12種類、13種類、14種類、15種類、または16種類のビーズサブセットを使用してもよく、各ビーズサブセットは、HPV株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68に対応する。対照のために、さらなるビーズも使用することができる。適切な捕捉プローブを図9に開示する。
従って、本発明の別の局面は、1種類もしくは複数の種類のHPV株を検出するための、および/または2種類もしくはそれ以上のHPV株を識別するためのビーズセットに関する。ここで、前記ビーズセットは複数のビーズサブセットを含み、
(a)各サブセットのビーズはサイズに関して均一であり;
(b)各サブセットの中のビーズは、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる、SEQ ID NO: 5〜20からなる表より選択される核酸捕捉プローブと連結しており;
(c)各ビーズ上にある捕捉プローブは同じ標識で標識され、各ビーズサブセットは、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;
(d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株は、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる。
本発明のなおさらなる局面は、試料中の2種類もしくはそれ以上のHPV株を検出および/または識別するための方法を意図する。前記方法は、以下の工程:
(a)試料と、複数のビーズサブセットを含むビーズセットを接触させる工程であって、
(i)各サブセットのビーズがサイズに関して均一であり;
(ii)各サブセットの中のビーズが、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる、SEQ ID NO: 5〜20からなる表より選択される核酸捕捉プローブと連結しており;
(iii)各ビーズ上にある捕捉プローブが同じ標識で標識され、各ビーズサブセットが、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;かつ
(iv)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株が、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる、工程;
(b)プローブが、株特異的領域を含むレプリコンを生じるように増幅されたHPVゲノムに結合するのに十分な時間および条件の下で、ビーズセットを試料とインキュベートする工程;および
(c)ビーズに結合した、試料中に生じたアンプリコンを検出および/または識別して、2種類またはそれ以上のHPV株を特定または区別する工程を含む。
従って、ビーズセットは、HPVに関して、2種類、3種類、4種類、5種類、6種類、7種類、8種類、10種類、11種類、12種類、13種類、14種類、15種類、16種類のビーズサブセットを含んでもよく、各ビーズサブセットは、SEQ ID NO: 5〜20からなる表より選択される核酸分子の1つを有する。SEQ ID NO: 5〜20にある、これらのHPV株特異的配列についての言及は、これらの配列と少なくとも90%同一性を有する核酸分子、または低ストリンジェンシー下で、これらの配列と、もしくはその相補物とハイブリダイズすることができる核酸分子を含む。少なくとも90%についての言及は、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、および100%を含む。
本発明の方法は部分的には、本分析物の異なる株間の保存配列に結合するが、分析物の各株に特異なヌクレオチド配列を含むアンプリコンを生じるプライマーを用いて、試料から核酸を増幅することに頼る。実際には、本発明において用いられるプライマーは、本分析物の株間で保存されている配列であって、株間で少なくとも部分的にしか保存されていない、または多型である領域に隣接する配列に結合する。図示すると、分析物の中の増幅領域は、
C-X-C'
の一般構造を有する。
式中、
Cは、分析物の2種類またはそれ以上の株の間で保存されており、「フォワード」プライマーの結合部位であるヌクレオチド配列であり、
Xは、一部または全てが分析物の異なる株間の変化を含むヌクレオチド配列であり
C'は、分析物の2種類またはそれ以上の株の間で保存されており、「リバース」プライマーの結合部位であるヌクレオチド配列である。
前記のようなプライマー部位からの増幅によって、「ユニバーサル」プライマーセットの効果的な使用が可能になる。「ユニバーサル」プライマーセットは、分析物の広範囲の株からXを増幅するようにCおよびC'で結合する。さらに、ユニバーサルプライマーを用いて増幅されたアンプリコンは保存領域および可変領域の両方を含んでもよいことに留意すべきである。
好ましい態様において、HPV配列を増幅するプライマーが用いられる。より好ましくは、これらのプライマーはGP5+およびGP6+であり、GP5+は
Figure 0004974899
であり、GP6+は
Figure 0004974899
である。これらのプライマーによって、HPVから、保存領域(図3にYと定義した)および異なるHPV株の間で可変の領域(図3においてXと定義した)の両方を含むアンプリコンが得られる。
本発明はまた対照配列の増幅も意図する。1つの態様において、対照配列は、生物学的試料が得られる被験体のゲノム領域を含んでもよい。しかしながら、本発明は、いかようにも、これらの特定の対照配列に限定されず、当業者に明らかな他の対照配列も意図される。さらに、本発明の方法はまた、対照配列を増幅せずに実施することもできる。
1つの好ましい態様において、対照配列は、ヌクレオチド配列
Figure 0004974899
を含むプライマーLC1 F、および配列
Figure 0004974899
を含むLC1 Rを用いて、ヒト被験者のゲノムから増幅される。
単離されたDNAは、任意のDNA増幅プロトコールを用いて増幅することができる。本発明をいかようにも限定しない、広範囲の例示的なDNA増幅法は、「DNA Amplification: Current Technologies and Applications」(Demidov and Broude Eds., Horizon Bioscience, 2004)に示されている。
単離されたRNAは、当技術分野において公知の任意のRNA法を用いて増幅することができ、多数のRNA増幅技術が開発されている。これらの2つの主要なカテゴリーが、(i)RT-PCRなどのサーマルサイクリングを利用する増幅、ならびに核酸配列に基づく増幅(nucleic acid sequence-based amplification)(NASBA)(Compton, Nature 350:91-92, 1991; Kievits et al., J. Virol. Methods 35:273-286, 1991)および転写を介した増幅(transcription-mediated amplification)(TMA) (Hill, J. Clin. Ligand Assay 19:43-51, 1996)などの等温法である。等温法は、(i)標的配列をコピーおよび増幅するかどうか、例えば、TMA、NASBA、および自己支持複製(self-sustained sequence replication)(3SR)(Guatelli et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA 87:1874-1878, 1990; Chadwick et al., J. Virol. Methods 70:59-70, 1998;概説については、Chan and Fox, Rev. Med. Microbiol. 10:185-196, 1999を参照されたい)、または(ii)さらに増幅可能な標的依存的シグナルを生じるかどうか、例えば、インベーダー法(Lyamichev et al., Nat. Biotechnol. 17:292-296, 1999; Ryan et al., Mol. Diagn. 4:135-144, 1999)に基づいてさらに分けることができる。Qβレプリカーゼ(Lizardi et al., Biotechnology (6:1197-1202, 1988)および分岐DNA(Todd et al., J. AIDS Hum. Retrovirol. 10:S35-S44, 1995; Pawlotsky et al., J. Virol. Methods 79:227-235, 1999)などの、これらのカテゴリーに容易に当てはまらない他の様々な増幅技術がある。しかしながら、本発明は、当業者に明らかな任意のRNA増幅法を意図することが理解されるはずである。さらに、本発明は、RNAを、後で増幅することができるDNAに変換するために、逆転写酵素またはその機能的な均等物の使用も意図することが理解されるはずである。
本発明によれば、前記方法の工程(iii)および/または(iv)で説明されたアンプリコンは標識される。本発明のアンプリコンは、任意の便利な手段を用いて標識することができる。例示的な方法には、合成前法および合成後法が含まれる。合成前標識法は、後でアンプリコンの増幅に用いられ、それによってPCRを介してアンプリコンに組み込まれるPCRプライマーの標識を含む。この方法では、標識は、典型的には、アンプリコンの増幅に適したプライマーの5'末端に取り付けられるが、3'標識または非末端標識などのプライマー内の他の位置での標識も意図される。
標識と、標識されるポリヌクレオチドの間に化学リンカーも使用することができる。当業者によって適切なリンカー配列が容易に確かめられ、C6、C7、およびC12アミノ修飾物質などのリンカーならびにチオール基を含むリンカーを含む可能性が高い。容易に確かめられるように、プライマーはリンカーおよび標識を含んでもよく、リンカーだけを含んでもよく、このリンカーには、後の段階で標識を取り付けることができる。
増幅後標識法はニック標識システムを含む。ニック標識システムでは、クレノウポリメラーゼまたはその機能的な均等物を用いて、ランダムプライマーによってアンプリコンから標識ポリヌクレオチドが合成される。合成中に、クレノウポリメラーゼによって合成されたポリヌクレオチドに、標識ヌクレオチドまたはリンカー基を含むヌクレオチドを組み込むことができる。
どのような事象でも、他の標識法が当業者に容易に明らかなはずであり、本発明は、標識法の選択によって全く規定も限定もされないことが理解されるはずである。
使用される標識は、好ましくは、「蛍光マーカー」または「フルオロフォア」である。多くの異なる蛍光マーカーが当業者によく知られており、蛍光マーカーの選択によって本発明は全く限定されない。本発明の好ましい態様において、本発明の蛍光マーカーは、ポリヌクレオチドに取り付けることができ、以下の群より選択される光源を用いて励起可能な任意の蛍光マーカーを含む。
(i)アルゴンイオンレーザー:緑色〜赤色領域において蛍光を発する多くの色素および蛍光色素の励起に適した青色488nmラインを備える。広範囲の波長(458nm、488nm、496nm、515nm、およびその他)で発光する波長可変アルゴンレーザーも利用することができる。
(ii)ダイオードレーザー:635nmの発光波長を有する。現在利用可能な他のダイオードレーザーは532nmで動作する。興味深いことに、この波長はヨウ化プロピジウム(PI)を最適に励起する。PI染色は、DNA分析、生/死のカウント、および倍数性の測定に広く用いられている。476nmのあたりで発光する青色ダイオードレーザーも利用することができる。
(iii)HeNeガスレーザー:赤色633nmラインを用いて動作する。
(iv)HeCdレーザー:325nmで動作する。
(v)100W水銀アークランプ:ヘキストおよびDAPIのようなUV色素を励起するための最も効率的な光源。
本発明のより好ましい態様において、蛍光マーカーは、ヒドロキシクマリン、アミノクマリン、メトキシクマリン、カスケードブルー、ルシファーイエロー、NBD、フィクエリトリン(PE)、PerCP、アロフィコシアニン、ヘキスト33342、DAPl、SYTOX Blue、ヘキスト33258、クロモマイシンA3、ミトラマイシン、YOYO-1、SYTOXグリーン、SYTOXオレンジ、7-AAD、アクリジンオレンジ、TOTO-1、To-PRO-1、チアゾールオレンジ、TOTO-3、TO-PRO-3、LDS751、Alexa Fluro-350、-430、-488、-532、-546、-555、-556、-594、-633、-647、-660、-680、-700、および-750を含むAlexa Fluor色素;BoDipy630/650およびBoDipy650/665を含むBoDipy色素;CY色素、特に、Cy2、Cy3、Cy3.5、Cy5、Cy5.5、およびCy7;6-FAM(フルオレセイン);PE-Cy5、PE-Cy7、フルオレセインdT;ヘキサクロロフルオレセイン(Hex);6-カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレセイン(JOE);488-Xおよび514を含むオレゴングリーン色素;X-ローダミン、リサミンローダミンB、ローダミングリーン、ローダミンレッド、およびROXを含むローダミン色素;TRITC、テトラメチルローダミン(TMR);カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA);テトラクロロフルオレセイン(TET);Red6B、FluorX、BODIPY-FL、ならびにテキサスレッドより選択される。本発明の特に好ましい態様において、マーカーは、本発明の実施に特に便利なCy5である。
しかしながら、本発明の別の態様において、アンプリコンを標識するために放射性標識または非放射性標識が用いられてもよい。便利な放射性標識には、32Pおよび3Hが含まれる。これらの標識は、任意の便利な手段を用いてアンプリコンおよび/またはプライマーに取り込ませることができる。広範囲の非放射性標識法も使用することができる。本発明を全く限定しない例示的な非放射性標識法はSpeel (Histochem. Cell Biol. 112:89-113, 1999)に示されている。
本明細書で使用する用語「反応物」は、ビーズに固定化されたポリヌクレオチドを含むことが理解されるはずである。より具体的には、それぞれの反応物は、本明細書に記載の方法に従って作成されたアンプリコンに相補的な配列を含み、生理化学的に区別可能なビーズと結合または別の方法で会合しているポリヌクレオチドを含む。反応物はまた、前記で定義された対照配列、すなわち、多細胞生物ゲノムから増幅された配列に相補的な配列(Z)、または分析物の株間で保存されているヌクレオチド配列のアンプリコンに相補的な配列(Y)を含んでもよい。
従って、反応物のビーズセットは、
Figure 0004974899
を含んでもよい。
式中、B1...Bn, By, Bzはそれぞれ、生理化学的に区別可能なビーズであり、
cXnは、分析物または本分析物の特定の株に特異的な特定の核酸配列に相補的なヌクレオチド配列を含む、ビーズに固定化されたポリヌクレオチドであり、nは、ビーズセットを用いて検出しようとする分析物または本分析物の特定の株の数であり、
cYは、ビーズセットの任意のメンバーであり、分析物または本分析物の株の間で保存されている配列に相補的なヌクレオチド配列を含む、ビーズに固定化されたポリヌクレオチドであり、
cZは、ビーズセットの任意のメンバーであり、多細胞被験体から増幅された対照配列に相補的なヌクレオチド配列を含む、ビーズに固定化されたポリヌクレオチドである。
好ましくは、本分析物はHPVであり、対照DNA配列はヒトゲノムDNA配列である。
「相補的な」によって、反応物の固定化されたポリヌクレオチドは、低ストリンジェンシー条件下で、本明細書に記載の方法に従って作成されたアンプリコンにハイブリダイズするはずであるということが理解されなければならない。好ましくは、固定化ポリヌクレオチドは、中ストリンジェンシー条件下で試料および標準に結合するはずであり、最も好ましくは、固定化ポリヌクレオチドは、高ストリンジェンシー条件下で試料および標準に結合するはずである。
本明細書における低ストリンジェンシーについての言及は、ハイブリダイゼーションについては、少なくとも約0%〜少なくとも約15%v/vのホルムアミド(1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、および14%v/vホルムアミドを含む)および少なくとも約1M〜少なくとも約2Mの塩、洗浄条件については、少なくとも約1M〜少なくとも約2Mの塩を含み、包含する。一般的に、低ストリンジェンシーは、約25〜30℃から約52℃まで、例えば、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃、35℃、36℃、37℃、38℃、39℃、40℃、41℃、42℃、43℃、44℃、45℃、46℃、47℃、48℃、49℃、50℃、51℃、および52℃である。温度は変更してもよく、ホルムアミドを交換するために、および/または別のストリンジェンシー条件をもたらすために、さらに高い温度を使用してもよい。必要に応じて、中ストリンジェンシーまたは高ストリンジェンシーなどの別のストリンジェンシー条件を適用してもよい。中ストリンジェンシーは、ハイブリダイゼーションについては、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、24%、26%、27%、28%、29%、および30%v/vホルムアミドを含む、少なくとも約16%v/v〜少なくとも約30%v/vのホルムアミド、ならびに少なくとも約0.5M〜少なくとも約0.9Mの塩、洗浄条件については、少なくとも約0.5M〜少なくとも約0.9Mの塩を含み、包含する。高ストリンジェンシーは、ハイブリダイゼーションについては、少なくとも約31%v/v〜少なくとも約50%v/vのホルムアミドおよび少なくとも約0.01M〜少なくとも約0.15Mの塩、洗浄条件については、少なくとも約0.01M〜少なくとも約0.15Mの塩を含み、包含する。一般的に、洗浄は、Tm=69.3+0.41(G+C)%(Marmur and Doty、J. Mol. Biol. 5/109,1962)で実施される。しかしながら、二重鎖DNAのTmは、ミスマッチ塩基対の数が1%増加するごとに1℃低下する(Bonner and Laskey, Eur. J. Biochem. 46: 83, 1974)。ホルムアミドは、これらのハイブリダイゼーション条件では任意である。従って、特に好ましいストリンジェンシーレベルは、以下のように定義される。低ストリンジェンシーは、6xSSC緩衝液、0.1%w/vSDS、25〜42℃であり、中ストリンジェンシーは、2xSSC緩衝液、0.1%w/vSDS、20℃〜65℃の温度であり、高ストリンジェンシーは、0.1xSSC緩衝液、0.1%w/vSDS、少なくとも65℃の温度である。
反応物ビーズセットのビーズB1...Bn,By,Bzはそれぞれ、生理化学的に区別可能なビーズである。用語「生理化学的に区別可能な」は、あるビーズ、例えば、B1と、別のビーズ、例えば、B2を識別することができる任意の物理的特性または化学的特性を意味する。従って、生理化学的に区別可能なビーズを用いると、特定の反応物の識別が可能になる。
好ましい態様において、ビーズは「微小粒子」を含む。当業者に明らかなように、ほとんど全ての材料、均一な材料または他の材料を微小粒子に使用することができる。本発明において意図される微小粒子はまた1種類を超える物質を含んでもよく、従って、有機物質および/または無機物質のシェル、合金、または混合物を含んでもよい。本発明に従って使用することができ、本発明の好ましい態様に相当する特に有用な材料は、シリカ(例えば:石英またはガラス)、ラテックス、チタニア、二酸化スズ、イットリア、アルミナ、および他の二元金属酸化物(例えば、ZnO)、ペロフスカイトおよび他の圧電性金属酸化物(例えば、BaTiO3)、ZnS、スクロース、アガロース、ならびに他の高分子ビーズからなるリストより選択される材料を含む。特に好ましい態様において、微小粒子はシリカを含む。
好ましい態様において、用語「生理化学的に区別可能な」は、ビーズサイズ、特定の光学的に検出可能な標識の有無、および/または光学的に検出可能な標識の強度のいずれかにおける測定可能な違いを意味する。
本発明によって意図されるビーズは、任意の便利な規則的または不規則な3次元形状で生成することができる。しかしながら、一般的に、小さな球または球状の粒子を合成することが実用的である。このような球または球状の粒子は、本明細書において「ビーズ」とも呼ばれる。従って、本発明の好ましい態様において、本発明の「微小粒子」は実質的に球もしくは球状であるか、「マイクロスフェア」を含む。
本発明のビーズは「マイクロスフェア」と呼ばれることがあるが、この粒子の実際のサイズは様々な要因に左右され、粒子は、実際には、マイクロメートル範囲の測定値を含んでもよく、含まなくてもよい。1つの好ましい態様において、ビーズは、
Figure 0004974899
を含む、約300nm〜約30μmの直径(または非球状粒子では等価な測定値)を含む。より好ましくは、ビーズは、1μm〜10μmの直径(または非球状粒子では等価な測定値)を含む。
特に好ましい1つの態様において、ビーズは、Genera Biosystemsによって生成されたAmpaSand(商標:Genera Biosystems)ビーズである。これらのビーズは市販されており、www.generabiosystems.com/generabiosystems/technology/AmpaSandBeads/で説明されている。しかしながら、本発明は、いかようにも、具体的に、これらのビーズの使用に限定されるとみなしてはならない。
ビーズは、1つまたは複数の「光学的に検出可能な標識」の有無に基づいて区別することができる。典型的には、ある特定のビーズは、0種類、1種類、2種類、3種類、4種類、5種類の光学的に検出可能な標識を含んでもよい。本明細書で使用する用語「光学的に検出可能な標識」は、蛍光、リン光、および/または白熱を発する、任意の分子、原子、またはイオンを意味する。便利な光学的に検出可能な標識には、紫外線(約350nm〜約3nmの波長帯)、可視光(約350nm〜約800nmの波長帯、近赤外線(NIR)(約800nm〜約1500nmの波長帯)、および/または赤外線(IR)(約1500nm〜約10μmの波長帯)の範囲で発光する標識が含まれる。しかしながら、検出が容易なために、特に好ましい1つの態様では、光学的に検出可能な標識は可視光波長帯において検出することができる。
本発明のさらに好ましい態様において、光学的に検出可能な標識は、フルオロフォア、半導体粒子、リン光体粒子、ドープ粒子、またはナノ結晶もしくは量子ドットからなるリストより選択される1種類または複数の種類の標識を含む。
本発明の特に好ましい1つの態様では、光学的に検出可能な標識はフルオロフォアである。本明細書で使用する用語「フルオロフォア」は、蛍光の特性を示す任意の分子を意味する。本明細書での目的のために、用語「蛍光」は、分子が特定の波長の光を吸収し、より長い波長の光を再び発する特性と定義することができる。波長の変化は、このプロセスにおいて起こるエネルギー消失に関連する。用語「フルオロフォア」は、化学フルオロフォアおよび色素ならびに量子ドットなどの広範囲の光学的に検出可能な標識を包含してもよい。
本発明に従って使用することができる、特に便利な光学的に検出可能な標識の1つは、半導体の蛍光粒子を埋め込んだ標識である。これらの光学的に検出可能な標識粒子は非常に小さいので、その特性および発光はサイズ依存的になり得る。このような小さな光学的に検出可能な標識粒子は、当技術分野において半導体ナノ粒子、量子ドット、量子ワイヤ、量子ロッド、もしくはナノ結晶、またはQ粒子と呼ばれる。しかしながら、本明細書で使用する用語「量子ドット」または「QD」は、全てのこのような粒子を包含すると理解されるはずである。さらに、QDを含む光学的に検出可能な標識は、ほとんど球もしくは球状の粒子、またはコーティングされた球または球状の粒子を含んでもよい。しかしながら、用語QDは、いかようにも、「ドット」の球、球状、環状、円柱、または他の任意の形態に限定されるとみなしてはならない。例えば、本明細書で使用するQDは、とりわけ、ロッド様粒子、楕円粒子、またはコーティングされたロッド様粒子もしくは楕円粒子を含む他の形態も含んでよい。
QDは、半導体材料のナノメートルスケール結晶コアからなる。生物学的に活性なバージョンは、典型的には、保護シェルおよび外部コートに取り囲まれている。例えば、QDは、直径が約2nm〜約30nmの半導体クリスタリットを含んでもよく、結晶の中に約50〜500,000個の原子を含有してもよい。結晶には、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、PbS、PbSe、PbTe、HgS、HgSe、HgTe、Si、ZnOなどの材料を含む発光結晶が含まれる。
QDは、広い吸収スペクトルおよび狭い発光スペクトルで蛍光を発する。特有の吸収スペクトルを有する他のフルオロフォアとは異なり、QDは広いスペクトル範囲にわたって光を吸収し、このために、レーザー、アークランプ、またはLEDなどの広範囲の光源を用いて、量子ドットを励起することができる。さらに、異なるQDの集まりを、1種類の励起源しか使用しない多重用途において使用することができる。しかしながら、典型的に、それぞれのドットの発光スペクトルは約30nmの順序で非常に狭く、正確な色は粒子の直径および組成に依存する。さらに、QDの狭い発光スペクトルは、隣接するドットのスペクトル分解を可能にする。前記の恩典に加えて、QDはまた、強い励起の間でも比較的光安定性があり、フルオロフォアより明るい。
前記を考慮して、本発明は、異なる大きさのQDの使用を包含することも理解されるはずである。
さらに、本発明は、QDが高い量子収量で発光し、長期間、光安定性を改善するように、熱処理、表面修飾、合金化、表面パッシベーション、または表面コーティングによるキャッピング(capping)などの手順を用いて処置されたQDを意図する。
QDはQuantum Dot Corp.(QDC)などの会社から市販もされている。Quantum Dot Corp.は、605nmで発光するカドミウム-セレン化物コアを含有するQdot[商標]605ストレプトアビジンコンジュゲートなどのQDを生産している。525nm、565nm、585nm、および655nmで発光するQdotコンジュゲートも入手することができる。しかしながら、本発明は、いかようにも、QDの特定の組成物(または他の任意の光学的に検出可能な標識)に限定されず、任意のQD(市販のQDまたは他のQD)が本発明と適合し得ることが理解されるはずである。
本発明に従ってフルオロフォアとして使用することができる、当技術分野において利用可能な多くの蛍光色素もある。使用の可能性を決める蛍光色素または他のフルオロフォアの重要な特性は、フルオロフォアの励起波長である。フルオロフォアの励起波長は、光源の利用波長と一致しなければならない。しかしながら、多くの異なる蛍光色素および他のフルオロフォアが当業者によく知られており、蛍光マーカーの選択によって本発明は全く限定されない。支持体の標識に使用することができる特に便利な蛍光色素には、PCRアンプリコンの標識に関して前述された蛍光色素が含まれる。しかしながら、蛍光標識を選択する時に、結合剤に用いられる蛍光標識の発光スペクトルは、アンプリコンに用いられる標識の発光スペクトルと別個のものでなければならない。
ビーズおよびマイクロスフェアを蛍光標識するために、2種類の染色法-内部染色および外部染色(表面標識)が一般に用いられている。これらの2種類の方法によって独特の特性を有するビーズが得られ、これらのビーズはそれぞれ異なる用途に有益である。内部染色によって、典型的に狭い蛍光を有する極めて安定な粒子が得られる。これらのビーズは、多くの場合、高い耐光退色を示す。フルオロフォアはビーズの内部にあるので、リガンド(タンパク質、抗体、核酸など)をビーズ表面に結合するのに表面基を使用することができる。このため、内部標識されたビーズは、典型的に、分析物の検出およびイムノアッセイの用途に用いられる。表面標識は、フルオロフォアとビーズ表面との結合を伴う。フルオロフォアはビーズの表面にあるので、染色細胞上にあるフルオロフォアと同様に、環境と相互作用することができる。結果として、汚染物質の存在またはpH変化などの様々な異なる条件下で、染色細胞試料と同じ励起特性および発光特性を示すビーズ標準になる。表面標識ビーズの「環境応答性」のために、表面標識ビーズは生物学的試料を模倣するのに最適である。外部標識ビーズは、蛍光検出を用いた多くの用途において対照および標準として頻繁に用いられる。しかしながら、本発明は、任意の手段を介したビーズと蛍光標識の会合を意図する。
用語「リン光ビーズ」、「リン光体ビーズ」、および「リン光体」は本明細書において同義に用いられる。光学的に検出可能なリン光標識を構成するものは当業者に容易に理解されると思われる。しかしながら、本発明を全く限定しない一例として、適切なリン光体には、ZnS、ZnS:Cu、Eu酸化物、およびディスプレイ装置において用いられる他のリン光体の小さな粒子が含まれる。
「ドープビーズ」を含む光学的に検出可能な標識は、Eu、Y、Yb、Smなどの、吸収される量の1種類または複数の種類の希土類イオンを含む粒子を含んでもよい。
本明細書で使用する用語「光学的に検出可能な標識」は、複数の光学的に検出可能な標識、光学的に検出可能な標識の混合物、コーティングされたナノ結晶、合金、および当業者に明らかな他の複雑な混合物も包含することが理解されるはずである。このような全ての光学的に検出可能な標識の使用は、本明細書に記載の方法および薬剤の範囲内であるとみなされるはずである。
さらに、反応物の光学的に検出可能な標識は、ビーズそれ自体に直接会合しているの標識ではなく、ビーズと結合または別の方法で会合している固定化ポリヌクレオチド配列に組み込まれている光学的に検出可能な標識を含んでもよい。
ビーズは、一般的に、固定化された「タグ」またはプローブオリゴヌクレオチドによって標識される。このタグは内部アミン(NH2)を有し、次いで、内部アミンは、色素のスクシンイミジルエステルと結合することによって修飾される。現行のセットにおいて、使用される色素はBODIPY-TMRである。標識タグおよび非標識タグを混合し、次いで、この混合物をビーズに結合することによって、異なる蛍光マーカー濃度を有するビーズクラスを得ることができる。便利に用いられる比は1:5xのシリーズである。すなわち、非標識タグ:標識タグの比を用いることによって、異なるクラスが得られる。この一般例を以下の表4に示した。
(表4)非標識タグ:標識タグの比
Figure 0004974899
光学的に検出可能な標識は広範囲の濃度または強度でビーズに適用することができ、それによって、特定のビーズが「生理化学的に区別可能」になり得る別の基盤が得られる。例えば、特定の光学的に検出可能な標識のシグナルの検出可能な最大強度が100%と考えられている場合、標識は、0%、2%、4%、6%、8%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、100%の強度をもたらすように広範囲のビーズに適用することができる。
特に好ましい態様において、反応物のビーズセットは、3.0μmのビーズ、3.5μmのビーズ、4.1μmのビーズ、5.0μmのビーズ、5.6μmのビーズ、および6.8μmのビーズを含む。ここで、直径3.0μmのビーズ、3.5μmのビーズ、および4.1μmのビーズは0%および100%で標識され、直径5.0μmのビーズは0%、100%、および20%で標識され、直径5.6μmのビーズおよび直径6.8μmのビーズは0%、100%、20%、および4%で標識される。
反応物の固定化ポリヌクレオチド成分、例えば、cXn、cYおよび/またはcZは、任意の便利な手段を用いてビーズに結合させることができる。
固定化ポリヌクレオチドは、ビーズを生成する間にビーズに封入されてもよく、生成後に表面に取り付けられてもよい。ポリヌクレオチドとビーズを会合するのに用いられる優れた方法は、当業者によって容易に確かめられるように、使用される材料に左右される。さらに、ビーズへのポリヌクレオチドの結合を増大するために、ポリヌクレオチドを取り付ける前にシラン処理(支持体へのシランのコーティング)を含むさらなる処理をビーズに行うことができる。
一般的に、ビーズは、ビーズ表面に共有結合する、または他の方法で吸着する任意の化合物でコーティングすることができる。さらに、反応物は、ポリヌクレオチドを取り付けるための化学部分、例えば、チオール基、アミン基、またはカルボキシル基も有するべきである。これらの特徴を有する化合物の例には、アミノ-プロピルトリメトキシシランまたはアミノ-プロピルトリエトキシシランなどのアミノ末端を有するシランが含まれる。シランに加えて、ガラス表面に非共有結合し、ポリヌクレオチドのリン酸基を静電気的に吸着する、ポリ-L-リジンなどの化合物も本発明の範囲内である。従って、表面へのポリヌクレオチドの取り付けに適した他のシランを含む他の化合物は、当業者によって容易に特定されるであろう。本発明は化合物の選択によって限定されない。
ポリヌクレオチドは、任意の便利な手段を用いてビーズに取り付けることができる。典型的には、これは、物理吸着または化学結合によって行われる。さらに、ビーズは、ビーズ表面へのポリヌクレオチドの吸着または結合を促進または増大する薬剤、例えば、アミノ-シランでさらにコーティングされてもよい。しかしながら、この機能を果たす他の薬剤は当業者によって容易に特定されると思われる。
1つの態様において、核酸分子は、Universal Anchoring System (UAS)(商標: Genera Biosystems)を介してビーズに結合される。簡単に述べると、このシステムは、「架橋(bridge)」核酸分子を用いて、支持体上にある核酸「タグ」配列と標的配列を連結することを伴う。「架橋」配列は、タグ配列に部分的に相補的であり、標的配列に部分的に相補的であり、その結果、架橋配列はタグ配列および標的配列の両方に結合することができ、これらの配列を、タグ配列および標的配列がリガーゼを用いて連結可能な配列に保つ。UASは市販もされており、www.generabiosystems.com/generabiosystems/technology/UAS/で詳細に説明されている。しかしながら、本発明は、いかようにも、核酸分子と支持体に連結するこの特定の方法に限定されるとみなしてはならない。
アンプリコンと反応物の間で結合が起こったかどうかは、結合したアンプリコン標識が特定の生理化学的に区別可能な反応物に局在化するのを可能にする任意の方法を用いて確かめることができる。特に好ましい態様において、フローサイトメトリーが用いられる。
フローサイトメトリーは、粒子または細胞が液体懸濁液中を移動する、または流れる時に、粒子または細胞の特性を測定する技術と定義することができる。この技術をさらに説明するために、実験機器の中でもっとよく知られている品目である顕微鏡との類似点を対比することができる。ほとんどの顕微鏡は、以下の構成要素を有する。
光源
典型的な顕微鏡では、物体に光を当てるために電球が用いられる。フローサイトメーターでは、光源はレーザーであることが多い。レーザーは、極めて集束した強い単色光ビームを生じるという理由で用いられる。光の単色特性は蛍光測定において特に重要である。
ステージ
顕微鏡では、ステージは、対物レンズの視野領域に物体を通過させるように移動することができる。フローサイトメーターでは、細胞または粒子は液体懸濁液中に存在する。液体は空気圧に応答して対物レンズの向こうに流れ、従って、細胞または粒子は視野領域を通って運ばれる。
レンズ
顕微鏡およびフローサイトメーターの両方において、レンズは物体からの光を集める。
フィルター
顕微鏡の中には、観測器にとって最も重要な、光の特徴を選択するフィルターを有するものもある。これは蛍光顕微鏡に特に当てはまる。蛍光において、色素分子は独特の波長の光によって励起され、次いで、より長い波長の光を発する。フィルターは、発した光が見られる、または測定されるように励起光を取り除く。
検出器
顕微鏡では、光検出器が観測器である。フローサイトメーターでは、光電子増倍管(PMT)と呼ばれる高感度光検出器が用いられる。検出器は、1秒に数千個までの速度で、対物レンズの視野領域を通って1個ずつ移動する細胞または粒子から発したほんの一瞬の光を測定することができなければならない。
ほとんどのフローサイトメーターは光散乱および蛍光を両方測定することができる。
図1は、フローサイトメーターのある特定のモデルの主な構成要素を示す。下部にあるタンクの1つは、計器を通って細胞または粒子を運ぶ緩衝液を供給するのに対して、第2タンクは廃液を全て集める。運搬液(通常、シース液と呼ばれる)の目的は、細胞または粒子がレーザービームを1列(single file)で通過するように懸濁液を抜き取ることである。
左前にあるレーザーは、試験管から上方に流れる細胞または粒子に青色ビームで光を当てる。前方光散乱は、レーザービームとインラインにあるレンズによって集められ(レーザービーム自体は小さな不透明のバーによって遮られる)、光検出器に反射される。側方光散乱および蛍光は、レーザービームと直角に位置するレンズによって集められる。図示した計器は、スペクトルの緑色領域、オレンジ色領域、および赤色領域にある3種類の蛍光色を測定することができる。色は、望ましい波長のみを適切な検出器に反射する、または伝えるフィルターによって分離される。
最後に、検出器からの電子信号は全て、電子信号を記録し、結果を表示するコンピュータ(図示せず)に送られる。細胞1個1個について全ての測定が同時に行われるので、細胞間の相関関係を求めることができる。また、ある測定値を用いて、別の計器を用いた研究のために細胞サブセットを選択することができる。例えば、蛍光および粒子サイズを両方とも調べることが可能である。
好ましい態様において、ビーズは、フローサイトメトリーを用いて本発明の方法に従って検出および/または分取される。しかしながら、本発明は、前記の特定のフローサイトメトリー法にも装置にも全く限定されない。本実施例は例示のためだけに示され、本発明は、示された実施例による計器または方法に限定されない。
フローサイトメトリーを用いて、物体の光散乱によって特定のビーズのサイズを求めることができる。
光散乱は光と物の相互作用である。ビーズを含む全ての材料は光を散乱させる。これは、主に、反射または屈折された光からなる。多くの場合、物体を観察する位置によって、物体について分かるものが決まる。フローサイトメーターでは、光散乱検出器は、通常、(細胞または粒子を基準として)レーザーの反対側、および液体の流れ/レーザービームの交点とインラインにあるレーザーの側に位置する。これらの検出器によってなされる測定値は、それぞれ、前方光散乱および側方光散乱と呼ばれる。
前方光散乱は、個々の細胞または粒子の相対的なサイズに関する情報を提供するが、側方光散乱は、個々のビーズの相対的な粒状性に関する情報を提供する。これらは、多くの場合、未分離の哺乳動物血液における白血球の異なる主要なカテゴリーを区別するために併用されるが、微小粒子のサイズの測定などの多種多様な他のアッセイ法にも有用である。
本発明者らは、フローサイトメトリーが、直径が約3.0μmのビーズ、約3.5μmのビーズ、約4.1μmのビーズ、約5.0μmのビーズ、約5.6μmのビーズ、および約6.8μmのビーズを区別できることを確かめた。他のビーズクラスも、例えば、5.0と5.6、5.6と6.8を区別することができる。従って、本発明者らは、フローサイトメトリーが少なくとも6種類までのサイズのビーズを区別できることを突き止めた。
サイズ検出に加えて、フローサイトメーターは、典型的に、試料中の蛍光を検出するために1つまたは複数のレーザーおよび検出器を有する。蛍光は、分子が特定の波長の光を吸収し、より長い波長の光を再び発する特性である。波長の変化は、このプロセスにおいて起こるエネルギー消失に関連する。これが、蛍光を極めて有用なものにする特徴である。フィルターは、光検出器またはビューアから励起光を除くのに使用することができる。従って、フルオロフォアから生じた光だけが測定される、または見られる。バックグラウンドからの干渉または検出器に当たる迷光は極めて少ない。
フローサイトメトリーに有用な多くの蛍光色素がある。蛍光色素は、核酸;タンパク質;特定の細胞膜受容体、核受容体、および細胞質受容体;細胞内イオン分子などの様々な細胞化学成分、ならびにさらに多くの成分に結合する。フローサイトメーター法における使用の可能性を決める蛍光色素の重要な特性は、励起波長である。すなわち、励起波長は、光源の利用波長と一致しなければならない。
別の局面において、本発明は、被験体における病原性分析物による感染を診断するための方法を提供する。前記方法は、以下の工程:
(i)被験体から、病原性分析物を含むと推定される生物学的試料を得る工程;
(ii)試料から核酸を単離する工程;
(iii)分析物または分析物の特定の株に特異なアンプリコンを生じるプライマーを用いて、試料から核酸を増幅する工程;
(iv)任意に、被験体から対照核酸配列を増幅する工程;
(v)任意に、工程(iii)および/または(iv)で説明されたアンプリコンを標識する工程;
(vi)標識されたアンプリコンを反応物のビーズセットにハイブリダイズさせる工程であって、ビーズセットの各メンバーが、分析物または分析物の特定の株のヌクレオチド配列と相補性を有し、生理化学的に区別可能なビーズと結合または別の方法で会合している核酸分子を含む、工程;ならびに
(vii)アンプリコンがどの反応物に結合したかを確かめる工程を含み、アンプリコンと特定の反応物の会合は試料における分析物による感染を示す。
本明細書で使用する用語「被験体」は、別の分析物による感染に対して感受性があり得る任意の生物を意味する。従って、「被験体」は、動物、植物、菌類、および(バクテリオファージに感染し得る)細菌を含むが、これに限定されない。本明細書で使用する用語「動物」は、好ましくは、哺乳動物、より好ましくは、下等霊長類を含む霊長類、さらにより好ましくは、ヒトを含む。しかしながら、用語「動物」はまた、具体的には、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ、およびロバなどの家畜種、ならびに実験動物も含む。実験動物の例には、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、およびハムスターが含まれる。霊長類および下等霊長類と同様に、ウサギ、ならびにラットおよびマウスなどのげっ歯類動物から便利な試験系または動物モデルが得られる。鳥類の種、ゼブラフィッシュ、両生類(オオヒキガエルを含む)、およびキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)などのショウジョウバエ属(Drosophila)の種などの非哺乳動物も意図される。
「被験体」は植物などの非動物でもよい。用語「植物」は、具体的には、穀類植物(例えば、コムギ、オオムギ、カラスムギ、ライムギ、ライコムギ、およびトウモロコシ)、イネ、果樹(例えば、リンゴ、バナナ、マンゴー、およびオレンジ)、サトウキビ、園芸作物植物(例えば、ジャガイモ、ニンジン、およびタマネギ)などの農業に有用な植物を含む。
しかしながら、1つの好ましい態様において、本発明は、ヒト被験者におけるHPV感染を診断するための方法を提供する。前記方法は、以下の工程:
(i)ヒト被験者から、HPVを含むと推定される生物学的試料を得る工程;
(ii)試料から核酸を単離する工程;
(iii)分析物または分析物の特定の株に特異なアンプリコンを生じるプライマーを用いて、試料から核酸を増幅する工程;
(iv)任意に、ヒト被験者のゲノムDNAから対照核酸配列を増幅する工程;
(v)任意に、工程(iii)および/または(iv)で説明されたアンプリコンを標識する工程;
(vi)標識されたアンプリコンを反応物のビーズセットにハイブリダイズさせる工程であって、ビーズセットの各メンバーは、HPVまたは特定のHPV株のヌクレオチド配列と相補性を有し、生理化学的に区別可能な支持体と結合または別の方法で会合している核酸分子を含む、工程;ならびに
(vii)アンプリコンがどの反応物に結合したかを確かめる工程を含み、アンプリコンと特定の反応物の会合はヒト被験者におけるHPV感染を示す。
関連する局面において、本発明はまた、1種類または複数の種類のHPV株に関連する疾患を発症するヒト被験者のリスクを確かめるための方法も意図する。前記方法は、以下の工程:
(i)ヒト被験者から、HPVを含むと推定される生物学的試料を得る工程;
(ii)試料から核酸を単離する工程;
(iii)分析物または分析物の特定の株に特異なアンプリコンを生じるプライマーを用いて、試料から核酸を増幅する工程;
(iv)任意に、ヒト被験者のゲノムDNAから対照核酸配列を増幅する工程;
(v)任意に、工程(iii)および/または(iv)で説明されたアンプリコンを標識する工程;
(vi)標識されたアンプリコンを反応物のビーズセットにハイブリダイズさせる工程であって、ビーズセットの各メンバーが、HPVまたは特定のHPV株のヌクレオチド配列と相補性を有し、生理化学的に区別可能な支持体と結合または別の方法で会合している核酸分子を含む、工程;ならびに
(vii)アンプリコンがどの反応物に結合したかを確かめる工程を含み、アンプリコンと、特定の疾患に関連するHPV株に相補的なポリヌクレオチドを含む特定の反応物の会合は、被験者における高い疾患リスクを示す。
アンプリコンの標識は、パート(v)におけるアウトラインが好ましい標識である。従って、アンプリコンおよびビーズは両方とも標識されている。
1種類または複数の種類の特定のHPV株に関連する例示的な疾患には、表3に示した疾患が含まれる。従って、この局面において、本発明は、どのHPV株が被験体に感染しているかを具体的に特定することによって、特定の疾患を発症する被験体の高いリスクを診断するための方法を提供する。特に好ましい態様において、前記方法は、子宮頚癌を発症するヒト被験者のリスクを確かめるように合わせられる。
さらに、本発明は、ヒト被験者におけるHPV感染の診断および/または子宮頚癌を含むHPV関連疾患を発症するヒト被験者のリスクの評価を含む、本明細書に記載の方法による使用のための診断キットを意図する。キットは反応物のビーズセットを含み、それぞれの反応物は、特定のHPV株のヌクレオチド配列に相補的であり、生理化学的に区別可能な支持体と結合または別の方法で会合しているポリヌクレオチドを含む。任意に、キットは、異なるHPV株の保存配列に結合するが、各HPV株に特異なヌクレオチド配列を含むアンプリコンを生じるプライマーも含んでよい。生じたアンプリコンは、キットの1種類または複数の種類の生理化学的に区別可能なビーズと結合または別の方法で会合しているポリヌクレオチドと推定上、相補的である。
1つの好ましい態様において、反応物のビーズセットは少なくともビーズグループを含み、それぞれのビーズグループは、約3.0μm、約3.5μm、約4.1μm、約5.0μm、約5.6μm、および約6.8μmのいずれか1つの直径を含む。さらに好ましい態様において、ビーズのそれぞれのサイズグループは1種類または複数の種類のマイクロスフェアサブグループを含み、それぞれのマイクロスフェアサブグループは、広範囲の異なる強度で蛍光標識を有する。より好ましくは、蛍光標識はTMRであり、約0%、約4%、約20%、および約100%の強度で適用される。
さらに好ましい態様において、キットは、プライマーGP5+およびGP6+を含み、任意に、プライマーLC1 FおよびLC1 Rを含む。
キットはまた、一般にバイオチップと呼ばれている固相チップまたは支持物の形をとってもよい。本アッセイ法において用いられる試薬の全てまたは一部をバイオチップに組み込むか、ナノアッセイ法まで小型化することができる。本アッセイ法の出力の測定ではフローサイトメトリーが特に有用であるが、バイオチップを用いて、ウィスパーリングギャラリーモード法に関連する信号などの他の信号を測定または自動化することができる。
蛍光強度が多重化法の好ましい局面であるのにもかかわらず、他の種類の特定も本発明によって意図される。このような代替法の1つはウィスパーリングギャラリーモード(WGM)検出を含む。この態様において、蛍光マーカーは、サブセットのビーズに組み込まれるか、ビーズ表面にあるDNAに取り込まれる、または結合される。この蛍光マーカーは、レーザーもしくは焦点の合っていない白色光源を用いて、またはフィルターにかけられた焦点の合っていない白色光源を用いてWGMを励起することができる。
WGMは、粒子から、光のある特定の波長しか発しないようにすることができる。この現象の結果、通常の広い(10〜100nm幅の)発光帯域、例えば、フルオロフォアからの発光帯域は制約され、粒子内の光の持続的モード(standing mode)パターンと有効に対応する一続きの鋭いピークとして現れる。本発明によって、WGMプロファイルは、微小球状粒子の表面での変化に対して極めて感度が高く、WGMプロファイルは、微小球状粒子が環境内で分析物または分子と相互作用する時に変化することが確かめられている。
従って、本発明の別の局面は、株特異的配列を含むHPV株からのアンプリコンなどの分析物を検出する方法を意図する。前記方法は、微小球状粒子の少なくとも1つのセットと、分析物を含むと推定される試料を接触させる工程を含む。ここで、微小球状粒子のセットの中にある、それぞれの粒子は、光学的に検出可能な標識、および分析物の固定化された推定結合パートナー(例えば、HPV株からのアンプリコンを結合、捕捉、または別の方法で固定化することができるプライマーまたはプローブ)を含み、それぞれの粒子セットは特定のWGMプロファイルを有し、分析物と、固定化された結合パートナーが結合することによって、微小球状粒子の少なくとも1つのセットのWGMプロファイルが変化し、この変化は分析物の存在を示す。
本発明の方法は、微小球状粒子のWGMプロファイルの変調を検出するように適用することができる。ここで、変調は、試料中の分子と、微小球状粒子の表面に固定化された潜在的な結合粒子の結合または他の会合の検出に起因する。WGMプロファイルの高感度の変化に基づく分析物とその結合パートナーとの結合反応の検出によって、分析物の特定および単離が可能になる。
本発明の特徴は、広範囲の光源を用いて、微小球状粒子を励起することができ、それによって、多くの異なるWGMプロファイルの測定が容易になることである。
「光学的に検出可能な標識」は、蛍光、リン光、および/または白熱を発する任意の分子、原子、またはイオンでよい。本発明の1つの好ましい態様において、光学的に検出可能な標識はフルオロフォアである。フルオロフォアは、化学フルオロフォアおよび色素ならびに量子ドットなどの広範囲の光学的に検出可能な標識を包含してもよい。
特定の1つの態様において、本発明は、フルオロフォアまたは量子ドットなどの光学的に検出可能な標識で標識された、直径1μm〜100μmのラテックス粒子またはシリカ粒子を含む、微小球状粒子を提供する。さらに、この粒子は、検出しようとする分析物の推定結合パートナーを含む。一例は、株特異的領域に隣接するHPVゲノム保存領域に対する2種類のプライマーを用いた増幅により生じたHPVアンプリコンに結合することができる捕捉核酸分子である。光学的に検出可能な標識は可視波長で検出することができ、微小球状粒子は1種類または複数の種類のWGMプロファイルを示す。分析物が粒子上の固定化された結合パートナーと相互作用する時に、微小球状粒子の1種類または複数の種類のWGMプロファイルは検出可能に変調する。このようなWGMプロファイル変化は、結合パートナーと結合している分析物の存在を示す。
本発明は、以下の非限定的な実施例によってさらに説明される。
実施例1
HPV診断-DNAの単離および増幅
HPV診断法用のDNAを単離するために用いられるDNA抽出プロトコールの概要を図2に示した。
図3に示したように、PCRを用いてDNA試料を増幅した。DNA試料中に存在する全てのHPV株のアンプリコンを作成するために、プライマーGP5+およびGP6+を使用した。プライマーGP6+は、結合剤に結合したアンプリコンを後で視覚化するために、蛍光標識、具体的にはCy5を含んでいた。作成されたウイルスアンプリコンは、調べた全てのHPV株間で保存されている保存領域(Y)、およびHPV株間で可変の領域(すなわち、株特異的領域)Xnを両方とも含んでいた。ここで、nは、各HPV株に関連する可変領域を表す。ビーズ上にある固定化された結合パートナーは、HPV株特異的ゲノムに特異的に結合する。
また、対照として役立つように、LC1 FプライマーおよびLC1 Rプライマーを用いてヒト被験者ゲノムDNAからのアンプリコンも作成した。この場合、プライマーLC1 RもCy5標識を有した。
実施例2
HPV診断-多重検出
実施例1において作成したアンプリコンを結合剤アレイとハイブリダイズさせた。それぞれの結合剤は、各HPV株c、11、16、18、31、33、35、42、45、51、52、56、58、59、67、および68から作成された推定ウイルスアンプリコンの可変領域(X1〜X16)に相補的なポリヌクレオチドを有する。ビーズに固定化された捕捉核酸のヌクレオチド配列については図9を参照されたい。さらに、アレイは、HPVウイルスアンプリコンの保存領域(Y)に相補的なポリヌクレオチドを含む結合剤を含む。最後に、ヒト対照アンプリコン配列に相補的なポリヌクレオチドを含む結合剤が含まれる。捕捉核酸はDNAでもよくRNAでもよい。RNAが用いられる場合、DNAアンプリコンからRNAを作成するために逆転写酵素が必要となるかもしれない。
アレイにある結合剤はそれぞれ、独特のサイズおよび独特の強度の蛍光(TMR)標識を有するマイクロスフェアまたはビーズを含む。図4に示したように、フローサイトメトリーを用いて、3.0μmの直径を含むビーズ、3.5μmの直径を含むビーズ、4.1μmの直径を含むビーズ、5.0μmの直径を含むビーズ、5.6μmの直径を含むビーズ、および6.8μmの直径を含むビーズを互いに識別することができる。
マイクロスフェアのそれぞれの特定のサイズについて、蛍光標識(TMR)が0%、4%、20%、および100%の相対強度で組み込まれる。図5に示したように、これらの標識強度はフローサイトメトリーを用いてはっきりと区別することができた。強度を読み取る機械を図1に示した。
図6は、アレイに使用した、それぞれの結合剤を示した模式図である。明らかなように、アレイには、3.0μm、3.5μm、4.1μm、5.0μm、5.6μm、および6.8μmの直径、ならびに、0%、4%、20%、および100%の蛍光標識シグナル強度を含むマイクロスフェアを使用した。しかしながら、小さなビーズサイズの場合では、少ない種類のシグナル強度を使用した。図7は、これらの各結合剤がサイズおよび蛍光標識強度に基づいてどのように区別されるかを示す。
図8は、結合したアンプリコンと、アレイ中の3種類の特定の結合剤との会合を示す。この図において、アンプリコンは、ヒトDNA対照(Z)、ウイルス保存配列(Y)、およびウイルス可変配列X7に結合することが示されている。このことは、試料中にHPV株18が存在することを示している。
実施例3
多重検出法と従来のHPV診断との比較
以下の表5は、本発明の多重HPV検出法と、現行の組織学的HPV診断法を比較した概略を示す。
(表5)HPV診断法の比較
Figure 0004974899
実施例4
ヒト試料におけるHPVの検出
図10A〜Gは、ヒト試料においてHPVが検出された例またはHPVが存在しないことが認められた例を示す。
当業者であれば、本明細書に記載の発明は、具体的に説明された以外の変更および修正が可能なことを理解すると思われる。本発明はこのような全ての変更および修正を含むことが理解されるはずである。本発明はまた、本明細書において、個々に、またはひとまとめにして言及または指示された工程、特徴、組成物、および化合物の全て、ならびにこれらの工程または特徴のいずれか1つまたは複数の任意の組み合わせおよび全ての組み合わせを含む。
参考文献一覧
Figure 0004974899
典型的なフローサイトメーターを示す図である。 HPV診断法において用いられるDNA抽出プロトコールの概要を示す図である。 DNA試料からHPV DNAおよびヒトDNAを増幅するのに使用したPCRプロトコールを示す図である。GP5+およびGP6+は、HPVの保存配列(Y)に結合し、HPV株(X1-16)の間で可変の領域を含むアンプリコンを生じるユニバーサルHPVプライマーを指す。プライマーLC1 FおよびLC1 Rは、後のハイブリダイゼーション工程における対照として役立つヒトゲノムDNA領域(Z)を増幅する。プライマーGP6+およびLC1 Rは、作成されたアンプリコンに組み込まれる蛍光標識を含む。 サイズに基づいたマイクロスフェアの識別を示す図である。3.0μmの直径を含むマイクロスフェア、3.5μmの直径を含むマイクロスフェア、4.1μmの直径を含むマイクロスフェア、5.0μmの直径を含むマイクロスフェア、5.6μmの直径を含むマイクロスフェア、および6.8μmの直径を含むマイクロスフェアに対応する6種類のクラスターを示す。 蛍光標識強度に基づいた同じサイズのマイクロスフェアの識別を示す図である。0%、4%、20%、および100%のTMR相対強度をはっきりと区別することができた。 アレイに使用した、それぞれの結合剤を示す模式図である。アレイは、3.0μm、3.5μm、4.1μm、5.0μm、5.6μm、および6.8μmの直径、ならびに0%、4%、20%、および100%の蛍光標識シグナル強度を含むマイクロスフェアを含む。小さなビーズサイズ、すなわち、3.0μm、3.5μm、および4.1μmの場合、0%および100%のTMR強度を使用した。5.0μmマイクロスフェアについては、0%、20%、および100%のTMR強度を使用した。最も大きな、直径5.6μmおよび6.8μmのマイクロスフェアについては、全種類のシグナル強度を使用した。 粒子サイズおよび蛍光標識強度に基づいてフローサイトメトリーを用いて17種類の結合剤がどのように区別されたのかを示す図である。クラスター1〜4は、それぞれ、0%、4%、20%、および100%の標識強度を有する6.8μm粒子に対応する。クラスター5〜8は、それぞれ、0%、4%、20%、および100%の標識強度を有する5.6μm粒子に対応する。クラスター9〜11は、それぞれ、100%、20%、および0%の標識強度を有する5.0μm粒子に対応する。クラスター12および13は、それぞれ、100%および0%の標識強度を有する4.1μm粒子に対応する。クラスター14および15は、それぞれ、100%および0%の標識強度を有する3.5μm粒子に対応する。クラスター16および17は、それぞれ、0%および100%標識強度を有する3.0μm粒子に対応する。 結合剤アレイのどれにアンプリコンが結合しているかを示す図である。これらの結果は、ウイルス保存配列Y、ヒト対照配列Z、およびウイルス株特異的配列X16への結合を示す。 HPV株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68に特異的な捕捉プローブ(プライマー)の表示である。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。 HPVの有無を検出する、ヒト試料のQplots(商標)を示す。

Claims (15)

  1. 複数のビーズサブセットを含む、HPV株を検出するための、および/または2種類もしくはそれ以上のHPV株を識別するためのビーズセットであって、
    (a)各サブセットのビーズがサイズに関して均一であり;
    (b)各サブセットの中のビーズが、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており;
    (c)各ビーズ上にある捕捉プローブが同じ標識で標識され、各ビーズサブセットが、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し、ここで、該核酸捕捉プローブがSEQ ID NO:5〜20からなる群より選択されるものであり;かつ
    (d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株が、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる、ビーズセット。
  2. HPV株が、株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68からなる群より選択される、請求項1記載のビーズセット。
  3. HPV株が、株6、11、31、および33からなる群より選択される、請求項2記載のビーズセット。
  4. ビーズサイズが、3.0μm、3.5μm、4.1μm、5.0μm、5.6μm、および6.8μmからなる群より選択される、請求項1記載のビーズセット。
  5. ビーズが、ヒドロキシクマリン、アミノクマリン、メトキシクマリン、カスケードブルー(商標)、ルシファーイエロー(商標)、ニトロベンゾジアゾール(NBD)、フィクエリトリン(PE)、ペリジニンクロルフィルタンパク質(PerCP)、アロフィコシアニン、ヘキスト(登録商標)33342、4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPl)、SYTOX Blue(商標)、ヘキスト(登録商標)33258、クロモマイシンA3、ミトラマイシン、YOYO-1(商標)、SYTOXグリーン(商標)、SYTOXオレンジ(商標)、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD)、アクリジンオレンジ、TOTO-1、TO-PRO-1(商標)、チアゾールオレンジ、TOTO-3(商標)、TO-PRO-3(商標)、レーザーダイスチリル-751(LDS751)(商標)、Alexa Fluor(登録商標)-350(商標)、-430(商標)、-488(商標)、-532(商標)、-546(商標)、-555(商標)、-556(商標)、-594(商標)、-633(商標)、-647(商標)、-660(商標)、-680(商標)、-700(商標)、および-750(商標)を含むAlexa Fluor(登録商標)色素; BoDipy630/650(商標)およびBoDipy650/665(商標)を含むBoDipy(商標)色素; シアニン(CY)色素、特に、Cy2(商標)、Cy3(商標)、Cy3.5(商標)、Cy5(商標)、Cy5.5(商標)、およびCy7(商標); 6-FAM(フルオレセイン)(商標); PE-Cy5(商標)、PE-Cy7(商標)、フルオレセインdT; ヘキサクロロフルオレセイン(Hex); 6-カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレセイン(JOE(商標)); 488-X(商標)および514(商標)を含むオレゴングリーン(商標)色素; X-ローダミン、リサミンローダミンB、ローダミングリーン、ローダミンレッド、およびROXを含むローダミン色素; テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)、テトラメチルローダミン(TMR); カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA); テトラクロロフルオレセイン(TET); Red6B(商標)、FluorX(商標)、BODIPY-FL(商標)、ならびにテキサスレッド(商標)からなる群より選択される蛍光色素で標識されている、請求項1記載のビーズセット。
  6. 複数のビーズサブセットを選択する工程を含む、1種類もしくは複数の種類のHPV株を検出するための、および/または2種類もしくはそれ以上のHPV株を識別するための請求項1記載のビーズセットを調製するための方法であって、
    (a)各サブセットのビーズがサイズに関して均一であり;
    (b)各サブセットの中のビーズが、HPVゲノムのHPV株特異的領域に結合することができる核酸捕捉プローブと連結しており、ここで、該核酸捕捉プローブがSEQ ID NO:5〜20からなる群より選択されるものであり;
    (c)各ビーズ上にある捕捉プローブが同じ標識で標識され、各ビーズサブセットが、蛍光強度に基づいて不均一なビーズ混合物を生じるように異なる蛍光強度を有し;かつ
    (d)ビーズセットを生成するために少なくとも2種類のビーズサブセットが一緒に混合され、サブセットの識別情報、それによって、HPV株が、サイズ、蛍光強度、および配列判別に基づいてフローサイトメトリーによって特定することができる、方法。
  7. HPV株が、株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68からなるリストより選択される、請求項6記載の方法。
  8. HPV株が株6、11、31、および33より選択される、請求項7記載の方法。
  9. ビーズサイズが、3.0μm、3.5μm、4.1μm、5.0μm、5.6μm、および6.8μmからなる群より選択される、請求項6記載の方法。
  10. ビーズが、ヒドロキシクマリン、アミノクマリン、メトキシクマリン、カスケードブルー(商標)、ルシファーイエロー(商標)、ニトロベンゾジアゾール(NBD)、フィクエリトリン(PE)、ペリジニンクロルフィルタンパク質(PerCP)、アロフィコシアニン、ヘキスト(登録商標)33342、4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPl)、SYTOX Blue(商標)、ヘキスト(登録商標)33258、クロモマイシンA3、ミトラマイシン、YOYO-1(商標)、SYTOXグリーン(商標)、SYTOXオレンジ(商標)、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD)、アクリジンオレンジ、TOTO-1、TO-PRO-1(商標)、チアゾールオレンジ、TOTO-3(商標)、TO-PRO-3(商標)、レーザーダイスチリル-751(LDS751)(商標)、Alexa Fluor(登録商標)-350(商標)、-430(商標)、-488(商標)、-532(商標)、-546(商標)、-555(商標)、-556(商標)、-594(商標)、-633(商標)、-647(商標)、-660(商標)、-680(商標)、-700(商標)、および-750(商標)を含むAlexa Fluor(登録商標)色素; BoDipy630/650(商標)およびBoDipy650/665(商標)を含むBoDipy(商標)色素; シアニン(CY)色素、特に、Cy2(商標)、Cy3(商標)、Cy3.5(商標)、Cy5(商標)、Cy5.5(商標)、およびCy7(商標); 6-FAM(フルオレセイン)(商標); PE-Cy5(商標)、PE-Cy7(商標)、フルオレセインdT; ヘキサクロロフルオレセイン(Hex); 6-カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレセイン(JOE(商標)); 488-X(商標)および514(商標)を含むオレゴングリーン(商標)色素; X-ローダミン、リサミンローダミンB、ローダミングリーン、ローダミンレッド、およびROXを含むローダミン色素; テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)、テトラメチルローダミン(TMR); カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA); テトラクロロフルオレセイン(TET); Red6B(商標)、FluorX(商標)、BODIPY-FL(商標)、ならびにテキサスレッド(商標)からなる群より選択される蛍光色素で標識されている、請求項6記載の方法。
  11. ヒト被験者におけるHPV感染を検出するためのインビトロアッセイ方法であって、以下の工程:
    (i) HPVを含むと推定されるヒト被験者由来の生物学的試料から核酸を単離する工程;
    (ii) 該試料からの核酸を、分析物または分析物の特定の株に特異なアンプリコンを生じるプライマーを用いて増幅する工程;
    (iii) 任意に、該試料におけるヒト被験者のゲノムDNAから対照核酸配列を増幅する工程;
    (iv) 任意に、工程(ii)および/または(iii)で説明されたアンプリコンを標識する工程;
    (v) 標識されたアンプリコンを請求項1〜5のいずれか一項記載のビーズセットにハイブリダイズさせる工程であって、ビーズセットの各メンバーが、HPVまたは特定のHPV株のヌクレオチド配列と相補性を有し、生理化学的に区別可能な支持体と結合または別の方法で会合している核酸分子を含む、工程;および
    (vi) アンプリコンがどの反応物に結合したかを確かめる工程を含み、
    アンプリコンと特定の反応物との会合がヒト被験者におけるHPV感染の検出を示す、方法。
  12. HPV株が、株6、11、16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、66、および68からなる群より選択される、請求項11記載の方法。
  13. HPV株が、株6、11、31、および33からなる群より選択される、請求項12記載の方法。
  14. ビーズサイズが、3.0μm、3.5μm、4.1μm、5.0μm、5.6μm、および6.8μmからなる群より選択される、請求項11記載の方法。
  15. ビーズが、ヒドロキシクマリン、アミノクマリン、メトキシクマリン、カスケードブルー(商標)、ルシファーイエロー(商標)、ニトロベンゾジアゾール(NBD)、フィクエリトリン(PE)、ペリジニンクロルフィルタンパク質(PerCP)、アロフィコシアニン、ヘキスト(登録商標)33342、4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール(DAPl)、SYTOX Blue(商標)、ヘキスト(登録商標)33258、クロモマイシンA3、ミトラマイシン、YOYO-1(商標)、SYTOXグリーン(商標)、SYTOXオレンジ(商標)、7-アミノアクチノマイシンD(7-AAD)、アクリジンオレンジ、TOTO-1、TO-PRO-1(商標)、チアゾールオレンジ、TOTO-3(商標)、TO-PRO-3(商標)、レーザーダイスチリル-751(LDS751)(商標)、Alexa Fluor(登録商標)-350(商標)、-430(商標)、-488(商標)、-532(商標)、-546(商標)、-555(商標)、-556(商標)、-594(商標)、-633(商標)、-647(商標)、-660(商標)、-680(商標)、-700(商標)、および-750(商標)を含むAlexa Fluor(登録商標)色素; BoDipy630/650(商標)およびBoDipy650/665(商標)を含むBoDipy(商標)色素; シアニン(CY)色素、特に、Cy2(商標)、Cy3(商標)、Cy3.5(商標)、Cy5(商標)、Cy5.5(商標)、およびCy7(商標); 6-FAM(フルオレセイン)(商標); PE-Cy5(商標)、PE-Cy7(商標)、フルオレセインdT; ヘキサクロロフルオレセイン(Hex); 6-カルボキシ-4',5'-ジクロロ-2',7'-ジメトキシフルオレセイン(JOE(商標)); 488-X(商標)および514(商標)を含むオレゴングリーン(商標)色素; X-ローダミン、リサミンローダミンB、ローダミングリーン、ローダミンレッド、およびROXを含むローダミン色素; テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)、テトラメチルローダミン(TMR); カルボキシテトラメチルローダミン(TAMRA); テトラクロロフルオレセイン(TET); Red6B(商標)、FluorX(商標)、BODIPY-FL(商標)、ならびにテキサスレッド(商標)からなる群より選択される蛍光色素で標識されている、請求項11記載の方法。
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